【発明の詳細な説明】
表面修飾アルブミンマイクロスフェアおよびそれらを含む医薬組成物
本発明は、マイクロスフェア、特にナノスフェアおよび、医薬化合物を充填し
たそのような粒子を含む医薬組成物に関する。マイクロスフェアは、10ナノメ
ートルから5000マイクロメートル(=5.106ナノメートル)の間の直径を
有する。ナノスフェアは、10ナノメートルから1マイクロメートルの間の直径
を有する。以下で、マイクロスフェアという表現を使用する場合、ナノスフェア
を包含すると見なす。
現在の医薬治療の重要な目標は、体内の特異的標的部位への医薬の選択的な送
達である。不利な反応および望まない副作用を避けることができ、コロイド状担
体に挿入されたホルモン類似体(LH−RH)またはサイトカイン(インターロ
イキン、インターフェロン、癌壊死因子)のような非常に生理活性の医薬をその
活性の部位に送達することができる。しかしながら、単核食細胞系(MPS)は
、血中でのコロイド状担体の循環を延長するための主な障害の一つである。この
不利点は、宿主防御系を回避するために好適に修飾されていない限り、全ての粒
子担体に共通の特性である。
単核食細胞による排除から守るためにまたは器官分散を変えるために担体の表
面特性を変化させるための異なった研究が行われている。ポリスチレンポリエス
テルまたはポリ(メチル−メタクリレート)製のコロイド状担体は、ポロキサマ
ー(poloxamers)の吸着により修飾されている。Biomaterials 8、113-117頁(1
987)。ポロキサマーの増加した親水性は、粒子状担体のMPS取り込みを減少
させる。ポリ(エチレン)グリコール(PEG)−脂質誘導体のリポソームへの
挿入による、循環寿命の著しい促進が、最近報告されている。Biochim.Biophys
.Acta 1066、29-36頁(1991)。
PEG誘導体との共有結合で修飾したタンパク質は、インビボで減少した免疫
源性および排除を示す。J.Contro1.Rel,11、139-140頁(1990)。
PEGのこのような興味深い特性を化学的および物理的安定単体系であり、生
物分解可能であることが知られているアルブミンマイクロスフェアと組み合わせ
得る。アルブミンマイクロスフェアはヒトへの適用に許容可能である。化学的に
架橋したアルブミンナノスフェアの表面は、Fig.1に示すように化学修飾のため
の好適な官能性を提供する。7マイクロメートルアルブミンマイクロ粒子につい
て、カルボン酸およびアミノ官能性は、それぞれ62×105および6×105程
度と計算された[タウンズ・エー・ビー、マーチン・ジー・ピー、ジェームス・
エス・エル、マリオット・シー(1989)J.Pharm.Pharmacol.41:140p]。アミ
ノ基を活性化モノメトキシポリ(エチレン)グリコール(mPEG)と結合させ
、カルバミル架橋を得る一方、活性化カルボキシ残基を修飾したメトキシポリオ
キシエチレンアミン(mPEGamine)によりアミド化した。
本発明は、末端エーテル基を有するポリオキシ(C1-4)アルキレン鎖の結合
により表面を修飾した内部架橋したアルブミンマイクロスフェア、特にナノスフ
ェアを提供する。例えばその表面が、一つの末端エーテル基を有するポリ(エチ
レン)グリコールまたはポリオキシエチレンアミンの共有結合により修飾されて
いる(Fig.1参照)。ポリオキシアルキレン分子は、好ましくは分子量120か
ら40,000ダルトン、例えば500から10,000ダルトン、特に5000
ダルトンである。
アルブミン物質は、好ましくは、脂肪族ジアルデヒト、例えばグルタールアル
デヒト、グリオキシル、ジメチルグリオキサール、またはケトン、例えば2,3
−ブタンジオン、エステル、例えばエチレングリコールビスサクシン−イミジル
−サクシネート、酸塩化物、例えば二塩化テレフタル酸およびジイソシアネート
、例えばトルエンジイソシアネートにより、または二、三および四価金属カチオ
ンにより、または加熱(90−170℃、10−60分)により架橋したヒト血
清アルブミン、ウシ血清アルブミンまたは卵アルブミンである[トムリンソン・
イーおよびブルガー・ジェー(1987)Illum L.Davis S.S.(編)、Wright、25-
48頁]。これらの方法は、既知の方法で行い得る。
ポリオキシアルキレン分子を、表面カルボン酸およびアミノ基と、例えば好適
な官能基、例えばアミノまたはアルコール基を、縮合剤、例えば1,1−カルボ
ニルジイミダゾールおよびN−(3−ジメチル−アミノプロピル)−N'−エチ
ル
カルボジイミドヒドロクロリド(EDC)の存在下反応させ得る。
保護末端エーテル基は、好ましくは(C1-4)アルキルエーテル、例えばメチ
ルエーテル基である。
末端エーテル基の存在は、修飾マイクロスフェアの製造のための好適な目盛り
である。その存在がなければ、修飾マイクロスフェアの製造に使用する非保護ポ
リ(エチレン)グリコールまたはポリオキシエチレンアミンは二官能性であり、
したがってナノスフェアと外部で架橋し、小さい水不溶性無用物質となる。
コロイド状担体の食細胞取り込みは、幾つかの方法により定量できる[ジュン
ギ・ティー・ダブリュー(1988)In:Pal SB(編)Macmillan Press、31−55頁]
。賞食に続く多核好中球(PMN)の酸化的破裂(oxidative burst)は、粒子
状異物に対する防御機構に影響を与える因子の研究に簡便なモデルである。酸化
的破裂は、過酸化ラジカルの産生を導き、それは化学ルミネッセンスにより定量
できる[アレン・アール・シー、ルーズ・エル・ディー(1976)Biochem.Bioph
ys.Res.Com.69:245-252]。
アルブミンマイクロスフェアの表面特性は、食細胞取り込みを減少させるため
に、mPEGを表面に共有結合させることにより、変化させた。
J.Macromol.Sci.Chem.A28(8)、743-760(1991)(CA115:189562)に
、内部架橋アルブミンマイクロスフェアが記載されており、スペーサー、例えば
短いか、または長い二官能性ポリオキシエチレン鎖を経由して、ガラクトース基
と結合しており、肝臓特異的医薬ターゲティングに使用されている。内部架橋ア
ルブミンにおいて、薬理学的活性物質、例えば抗癌化合物5−フルオロウラシル
が、肝臓癌の処置のために挿入されている。
ポリオキシエチレンスペーサーは、食細胞に対する改善された耐性、従って、
血液循環中での延長された滞在時間のためには使用されないが、主にアルブミン
およびガラクトース基の間の良好な適応性の提供、従って、少ない立体障害、即
ちガラクトース部分の肝細胞中のアシアログリコプロテイン受容体への結合能力
の改善に使用される。
国際PCT出願WO91/18020には、好ましくは内部架橋アルブミンで
ある中心核が記載されており、例えばフィブリンクロットの処置のために、抗体
(抗フィブリン抗体)および医薬物質(例えばストレプトキナーゼのような血栓
溶解剤)を、各々二官能性デキストランまたはポリオキシエチレン基を経由して
結合させている。医薬物質は、従って、架橋アルブミンと外部的に結合している
。分析的な理由から、巨大分子複合体を、好ましくはアルブミン部分に挿入され
た検出可能マーカー(放射活性アイソトープ)を伴って提供する。
複合体は、標的と接触し、抗体部分を経由して結合し、結合複合体を検出し、
それにより、主として、血液循環における遊離または非結合複合体ではなく、標
的部位における複合体の滞在時間を測定する(請求項39、35頁28−34行
および36頁1−5行参照)。
巨大分子複合体のアルブミン部分の表面の一官能性ポリオキシエチレン基によ
る、食細胞に対する耐性の増大および血中の滞在時間の延長といった、本発明の
ような直接の手段はなされていない。実施例1:
ナノスフェアの合成および特徴付:水性ウシ血清アルブミン溶液(4−20、
好ましくは5%)5mlを、スタティックミキサーおよび超音波反応容器を通して
500ml/分のスピードで循環している塩化メチレン120mlに注入し、混合物
を15分間100ワット/cm2のエネルギー流動で超音波処理した(Sonifier B-
30、Branson、FRG)。反応容器を冷却することにより、温度を22℃(±2℃)
に維持した。所望により、活性剤、例えばオクトレオチドを1から10%w/wの
濃度で存在させ得る。次いで、グルタールアルデヒド飽和塩化メチレン0.2ml
を添加することにより架橋を開始させ、60分間乳濁液を撹拌することにより達
成させた。メタノール、アセトンおよび最後にn−ヘキサンで洗浄した後、粒子
を自由に流れる茶色がかった粉末として単離し、高真空下で24時間乾燥させた
。ナノスフェアの直径は光子相関関係分光測定法(ZetasizerIII、Malvern Inst
r.Ltd.、Malvern、FRG)で測定した。実施例2:
オクトレオチドを含むアルブミンマイクロスフェアを、オクトレオチド0.0
5g/アルブミンgを、水性アルブミン相に溶解するという付加的手段を伴った
実施例1に概説した方法により製造した。実施例3:
IL−6を含むマイクロスフェアを、実施例2の方法に従って、IL−6 0
.05g/アルブミンgを使用して製造した。
上記の方法で、直径200nm以上の粒子が、乳濁強度を減少することにより、
例えば高エネルギー超音波工程を、4羽根羽根車に代えて、高濃度のアルブミン
(例えば10−25%mV)を使用して製造できる。
表面修飾の電化防御効果の量を測定するために、粒子の電気泳動移動性を、La
ser Doppler Anemometry(ZetasizerIII、Malvern Instr.Ltd.、Malvern、FRG
)により測定し、スモルコウスキー(Smoluchowski)平衡を使用してゼータ電位
に変換した。これらの測定は、希釈したアニオン強度0.002M、pH7.4の
リン酸緩衝化食塩水中で、25℃で(4重で)行った。結果は、5個の平均およ
び標準偏差である。スフェアの形態学は、走査電子顕微鏡により観察した(Ster
eoscan180、Cambridge、UK)。
mPEGのアミノ残基へ結合において[ビューチャンプ・シー・オー、ゴーマ
ス・エス・エル、メナペース・ディー・ピー、ピッゾ・エス・ブイ(1983)Anal
.Biochem.131:25-33]、mPEGはTHF中の1,1'−カルボニルジイミダゾ
ールによりアルゴン下、40℃で12時間活性化された。この溶液に、THF中
のナノ粒子およびトリエチルアミンを添加した。反応をアルゴン下60℃で、撹
拌しながら続けた。60時間後、PEG修飾ナノ粒子を遠心(47800g、1
0分)(Sorvall RC-5B、Sorvall、Wilmington、U.S.A.)し、メタノールで数回
洗浄して単離した。最後に、ナノスフェアを0.1mフィルター上に回収し、高真
空下で24時間乾燥させた。
mPEGamineのカルボン酸残基への結合。[タウンズ・エー・ビー、マーチン
・ジー・ピー、ジェームス・エス・エル、マリオット・シー(1989)J.Pharm.
Pharmacol.41:140p]:EDC(1.7mmol)の溶液を精製水中のアルブミンナ
ノスフェアの懸濁液に添加した。反応混合物を室温で20分撹拌した。mPEGa
mine0.
17mmolを添加し、懸濁液をマグネティックスターラーで25℃で7時間撹拌し
た。NaOH(0.1M)で中和後、ナノスフェアを前記のように遠心(478
00g、15分)および洗浄した。
インビトロ賞食:健康な提供者からの新鮮ヒトPMNをパーコール勾配[ハン
セル・ティー・ティー、デビアス・アイ・ジェー・エム、イフ・ティー、リース
・エス、バンチラック・エム、ベッツ・エス、ブラサー・ケー、ワルカー・シー
(1991)J.Immunol.Methods 145:105-110]の分離により製造し、ハンクス緩
衝化塩溶液(HBSS)で希釈した。細胞数を7×106細胞/mlに調節した。
細胞調製物を自動細胞計数器で計数した(Microcell Counter CC-18、sysmex、
日本)。サイトスピンをShandon Cytospin 2(Shandon、U.K.)上に調製し、光
学顕微鏡細胞判別の前にメイ・グリュンバルト−ギムザ法で染色した。PMNの
調製物は96%−98%の純度であった。HBSSおよびリン酸緩衝化食塩水(
PBS)は、2%ウシ胎児血清(FCS)で富栄養化させた。
ルシゲニンの保存溶液をHBSSに最終濃度2.5×10-4Mの濃度で溶解す
ることにより製造した。
アルブミン粒子をPBS(FCS無し)中に分散させ、15分間超音波処理し
た(Sonogen、Branson、FRG)。粒子質量は0.312mg/ml(=2×10922
0nm粒子)であった。
ルシゲニン溶液の100マイクロリットルの化学ルミネッセンスを測定するた
めに、100マイクロリットルの粒子および50マイクロリットルの細胞懸濁液
を96ウェルプレート(Dynatech、FRG)の一つのウェルに加え、MTP−リー
ダー(Hamamatsu Photonics Deutschland GMBH)、37℃での測定をすぐに開始
した。一般に、化学ルミネッセンス(CL)は、10秒の試料採取時間で40分
間測定した。各々の実験は、4重(4ウェル)で行った。平均の相対的標準分散
は5%であった。細胞反応をバックグラウンドとして取り、粒子測定のCL時間
プロフィールの各々の実験をから引いた。強度/時間プロフィールを、MTP−
リーダーソフトウエアを使用して分析し、AUC(任意の単位)を40分にわた
って蓄積したCL放出の時間積分として計算した。
非修飾アルブミンナノ粒子は、平均直径220nmを示し、アミノおよびカルボ
キシル基に結合したmPEGを有する粒子は、多分散性を変化させることなく平
均直径44nmの増加を示した(Fig.2)。スフェアの形態の差異は走査電子顕微
鏡で検出されなかった。
しかしながら、アミノ基のみにmPEGが結合した粒子では、サイズの増加は
見られなかった。これは、直線PEGを輪または折り畳みに代えることが可能で
あるという、立体的必要条件に恐らくよるものである。アミノおよびカルボキシ
ル基の修飾による高い表面被覆を伴い、エチレンオキシド鎖は星のように折り畳
まれておらず、光子相関関係分光測定法により測定される流体力学半径の増加を
導く。
ゼータ電位測定により、コロイド状粒子の表面特性の非常に僅かな変化が検出
できる。これは、共有結合で結合している親水性ポリマーの防御効果の定量に使
用できた。平均直径約220nmの非修飾マイクロスフェアでは、2mMol/lリン
酸緩衝液中で測定して約−36mVのゼータ電位を示した。活性化mPEGとアミ
ノ基の結合は、ゼータ電位をそれぞれ、mPEG−5000で14mV(39%)
、mPEG−2000で3.5mV(10%)および、mPEG−750では0mV
(0%)減少させた(Fig.3)。このゼータ電位の段階的減少は、増加したPE
Gの鎖の長さに基づいたポリマー層の厚さの増加に関係する。ポリマー層は、分
散層の分配の程度を粒子表面から大きい距離に移動させ、測定ゼータ電位の減少
をもたらす[ナッパー・ディー・エイチ、ネッシェイ・エー・ジェー(1971)Co
lloid and Interface Science 37:528-535]。従って、高い立体妨害活性が、P
EGの増加した鎖の長さで観察される。
第2工程において、mPEGamineを、予めmPEG−5000修飾した粒子の
表面の遊離カルボン酸残基と架橋させた。この方法は、ゼータ電位の94%(3
5mV)の減少をもたらした(Fig.3)。このカルボン酸残基のmPEGによる付
加的処置は、表面電荷のほぼ完全な遮蔽をもたらした。予めアミノ基へのmPE
Gの結合のない粒子のカルボン酸のEDCによる直接の修飾は、粒子内架橋およ
び凝集作用を導いた。すなわち、アミノ基のmPEGでの消去は、立体安定化を
も
たらし、更なる化学修飾間の粒子の相互作用を阻止する。
化学ルミネッセンス検定によるPMNの賞食活性の測定は、粒子を蛍光色素ま
たは放射活性化合物で標識する必要がなく、従って粒子表面の考えられる変化を
避けることができる。
CLは、経時的食細胞取り込みの追跡に使用した。検定に必要なヒト血液の用
量を減らし、充分な感受性反応を得るために、ウェル当たり350,000細胞
を選択した。
異なって修飾した粒子のCL強度/時間プロフィールをFig.4Aに示す。貧食
反応の非常に明確な減少が見られ、PEG鎖の鎖長および数の両方がPMNの貧
食取り込みに影響を与えることを証明した。
AUCとして示すCL反応は、mPEG−750修飾粒子の非修飾粒子と比較
して13%の減少を示した。mPEG−2000を融合した粒子は76%、mPE
G−5000は85%、それぞれ減少した。mPEG−5000粒子のmPEGam
ineによる更なる修飾は、CL反応の92%の著しい減少を導いた(Fig.5)。
異なった分子量のPEGのリポソーム組織の他の研究は[モリ・エー、クリバ
ノフ・エー・エル、トーチリン・ブイ・ピー、ハング・エル(1991)FEBS Lette
rs284:263-266]、低分子量PEGの防御効果は、高分子量のものほど有効でな
いという観察を確認した。
立体的バリアー活性および即ちヒト食細胞との減少した相互作用が、PEGの
鎖長と直接関連している。
125ヨウ素で修飾し、平均直径180ナノメートルを有し、PEG−5000
およびmPEG−5000−amineで修飾したアルブミンナノ粒子の血中濃度曲線
は、少なくとも1時間、非修飾ナノ粒子の対応する曲線と明確に異なった(Fig.
6参照)。
血液循環半減期(t1/2)は、式[R(t)=K0+K1exp(−tK2)]に数値が
合い、[t1/2=ln2/K2]と計算された(マーチン・エー、スワービック・ジ
ェー、カマラタ・エー、Physikalische Pharmazie、Stricker H(編)Wissensch
aftliche Verlagsgesellschaft、1987)。
修飾粒子の循環の半減期は、因子2.6(非修飾粒子、2.13分、修飾粒子5
.55分、4時間にわたり計算)で増加し、AUC(=Area Under Curve(曲線
下面積))の43%の増加をもたらした。
アルブミンナノ粒子は一般に特定の体内器官、肝臓、脾臓およびまた、もしナ
ノ粒子に取り込まれている場合、最後の現象がサイトカイン、および他の免疫修
飾物質の興味深いものである骨髄に容易な蓄積を示す。
m−PEG−修飾ナノ粒子の蓄積はまた上記器官中に観察され、増えてさえい
る程度で、骨髄中に観察された。高分子量mPEGおよびmPEGamineが修飾に
使われた場合、より促進された効果が示され得ることを予期する。
注射1時間後、注射量の56%の非修飾粒子が肝臓で、4%が脾臓でおよび1
%が肺で観察された。修飾粒子の対応する量は、それぞれ50%、6.5%およ
び4.5%であった。両方の修飾で、腎臓において、少量の放射活性のみ(それ
ぞれ0.2および0.3%)が観察され、恐らく遊離ヨウ素によるものであった(
Fig.7)。4時間後、僅か21%の非修飾粒子が肝臓に、0.5%が脾臓におよ
び0.5%が肺に見付かった(Fig.8)。PEG−修飾粒子の量は、注射量の2
6%が肝臓、2%が脾臓および3%が肺であった(Fig.8)。非修飾アルブミン
ナノ粒子の生体分解は、PEG−修飾ナノ粒子より急速であると考えられる(肝
臓および脾臓参照)。これは、PEGでの粒子表面の修飾は、粒子の回りに非常
に適応性のあるポリマー殻をもたらし、これが免疫細胞との相互作用を立体的に
妨げるという事実から説明できる。PEG−修飾は、従ってデポ製剤に有利であ
る。
本発明の修飾マイクロスフェアは、好ましくは薬理学的活性剤を含む。それら
は、遅延遊離および体内の特異的標的部位、例えば骨髄への薬剤の選択的運搬に
使用される。
本発明の製剤は、広範囲のクラスの活性剤、例えば避妊薬、鎮静剤、ステロイ
ド、スルホンアミド、ワクチン、ビタミン、抗偏頭痛薬、酵素、気管支拡張剤、
心血管薬、鎮痛剤、抗癌化合物、抗生物質、抗原、抗痙攣剤、抗炎症剤、抗パー
キンソン薬、プロラクチン分泌阻害剤、抗喘息薬、老人病薬および抗マラリア剤
のような医薬的活性剤を投与するのに使用し得る。活性剤は、広範囲の化学化合
物、例えばオクトレオチドのようなペプトドを含む親油性および/または疎油性
活性剤から選択し得る(英国特許第2234896A号に記載)。
活性剤は、既知の方法で、例えばアルブミンの架橋前混合物に添加することに
よりアルブミン粒子に包含し得る。典型的な最終濃度は、得られるマイクロスフ
ェアの0.01%から30%である。
本発明は、従って、また、その表面を末端エーテル基を有するポリオキシ(C1-4
)アルキレン鎖の添加により修飾した内部架橋アルブミンマイクロスフェア
に薬理学的活性剤を含む医薬組成物を提供する。
製剤は、その中に包含される具体的な医薬化合物の既知の適応症に使用し得、
またデポ機能を有し得る。
活性タンパク質またはペプチドは、好ましくはサイトカイン、例えばインター
ロイキン、G−CSF、M−CSFまたはGM−CSFおよびシクロスポリンま
たはホルモンの同族体、例えばオクトレオチドである。
医薬組成物は
−サイトカイン、例えばインターロイキン(IL−3、IL−6)、造血コロニ
ー刺激因子(G−CSF、GM−CSF、M−CSF)の場合、免疫剌激、
−例えばサイトカイン、特にインターロイキン(IL−3、IL−6)または脂
質誘導体、例えば欧州特許第0309411号、特に実施例1に記載の化合物に
よる細胞増殖抑制付随処置、
−例えばサイクロスポリンによる特異的免疫抑制、
−例えばオクトレオチド、サイトカイン、特にインターロイキンおよび抗癌化合
物による癌処置、
−例えばリーシュマニア症、真菌感染、酵素貯蔵疾病(テイ・サックス、ゴーシ
ェ病)の処置のための選択的標的、
−例えばマクロファージを標的にしたAIDS治療
に使用され得る。
医薬化合物および投与すべきデポ製剤の正確な量は、多くの因子、例えば処置
すべき状態、処置の望ましい期間、医薬化合物の遊離速度およびアルブミンマト
リックスの分解能に依存する。
所望の製剤は既知の方法で製造し得る。必要な薬理学的活性剤およびその遊離
速度は、既知のインビトロまたはインビボ技術、例えば血漿中でどのくらい特定
の活性剤の濃度が許容レベルで残るかを基にして決定し得る。マトリックスの分
解能はインビトロまたは特にインビボ技術により、例えばマトリックス材料の量
を器官における放射活性濃度の量を測定することにより決定することによりまた
、得ることができる。
本発明の製剤は、例えば、皮下または筋肉内、好ましくは静脈用懸濁液として
、特に好適な液体担体中の懸濁液として投与し得る。
本発明の製剤の反復投与は、アルブミンマトリックスが、例えば数時間から数
日、数週間で充分に分解された場合、有効であり得る。
本発明のアルブミンマトリックスの利点は、医薬化合物の遊離の間、およびそ
の後、体液により投与部位から輸送され得る分子サイズまで急速に分解され得る
ことである。
オクトレオチドの量の例は70kgの体重のヒトで、下垂体機能冗進乳癌または
胃腸膵臓癌のために、ペプチドをアルブミンマトリックスに対して少なくとも0
.05、好ましくは0.05から30重量パーセント、特に0.1から0.5重量%
含むマイクロスフェアを有するデポ製剤で、例えば、1日当たり1mgである。
マイクロスフェアからのペプチドの遊離時間は数時間から約2週間またはもっ
と長くし得る。
簡便には、遅延遊離製剤は、ラット皮下に動物体重1kg当たり10mgオクトレ
オチドで投与された場合、長期間少なくとも0.3ng/mlおよび好ましくは20n
g/ml以下の血漿中のオクトレオチドの濃度を示すオクトレオチドをアルブミン
担体中に含む。
好ましい化合物IL−6の投与量の例は、ヒトで、例えば、化学療法および骨
髄移植における免疫刺激において、例えばペプチドをアルブミンマトリックスに
対して少なくとも0.05、好ましくは0.05から30重量パーセント、特に0
.3から5重量%含むマイクロスフェアを有する非経口投与製剤で、1日当たり
0.
05から0.5mgである。
本発明は、処置を必要とする患者に非経口的、経口的または点眼適用すること
を含む、本発明の医薬組成物を患者に投与する方法をまた提供する。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Surface-modified albumin microspheres and pharmaceutical compositions containing them The present invention relates to pharmaceutical compositions comprising microspheres, in particular nanospheres, and such particles loaded with pharmaceutical compounds. Microspheres have a diameter between 5000 micrometers 10 nm (= 5.106 nm). Nanospheres have a diameter of between 10 nanometers and 1 micrometer. Below, when the expression microspheres is used, it is considered to include nanospheres. An important goal of current pharmaceutical therapies is the selective delivery of drugs to specific target sites within the body. It is possible to avoid adverse reactions and undesired side effects, and to develop highly bioactive drugs such as hormone analogs (LH-RH) or cytokines (interleukins, interferons, cancer necrosis factor) inserted in a colloidal carrier. It can be delivered to the site of its activity. However, the mononuclear phagocyte system (MPS) is one of the major obstacles to prolonging the circulation of colloidal carriers in the blood. This disadvantage is a property common to all particle carriers unless they have been suitably modified to evade the host defense system. Different studies have been carried out to alter the surface properties of carriers in order to protect them from elimination by mononuclear phagocytes or to alter organ dispersal. Colloidal carriers made of polystyrene polyester or poly (methyl-methacrylate) have been modified by adsorption of poloxamers. Biomaterials 8, pages 113-117 (1 987). The increased hydrophilicity of the poloxamer reduces the MPS uptake of the particulate carrier. It has recently been reported that the insertion of poly (ethylene) glycol (PEG) -lipid derivatives into liposomes significantly promotes circulatory life. Biochim. Biophys. Acta 1066, pp. 29-36 (1991). Covalently modified proteins with PEG derivatives show reduced immunogenicity and elimination in vivo. J. Contro1. Rel, 11, 139-140 (1990). These interesting properties of PEG can be combined with albumin microspheres, which are known to be chemically and physically stable monomeric systems and biodegradable. Albumin microspheres are acceptable for human application. The surface of chemically cross-linked albumin nanospheres provides suitable functionality for chemical modification as shown in FIG. For 7 micrometer albumin microparticles, the carboxylic acid and amino functionalities were calculated to be on the order of 62 × 10 5 and 6 × 10 5 , respectively [Towns AB, Martin G.P., James S. L., Marriott Sea (1989) J. Pharm. Pharmacol. 41: 140p]. The amino group was attached to activated monomethoxypoly (ethylene) glycol (mPEG) to obtain a carbamyl bridge, while the activated carboxy residue was amidated with modified methoxypolyoxyethyleneamine (mPEGamine). The present invention provides internally cross-linked albumin microspheres, in particular nanospheres, whose surface is modified by the attachment of polyoxy (C 1-4 ) alkylene chains having terminal ether groups. For example, its surface is modified by covalent bonding of poly (ethylene) glycol or polyoxyethylene amine having one terminal ether group (see Fig. 1). The polyoxyalkylene molecule preferably has a molecular weight of 120 to 40,000 Daltons, for example 500 to 10,000 Daltons, especially 5000 Daltons. The albumin material is preferably an aliphatic dialdecht, such as glutaraldehyde, glyoxyl, dimethylglyoxal, or a ketone, such as 2,3-butanedione, an ester, such as ethylene glycol bissuccin-imidyl-succinate, an acid chloride, such as dichloride. Human serum albumin, bovine serum albumin or ovalbumin cross-linked with terephthalic acid and diisocyanates such as toluene diisocyanate or with di-, tri- and tetravalent metal cations or by heating (90-170 ° C, 10-60 min) [ Tomlinson E. and Burger J. (1987) Illum L. Davis SS (ed.), Wright, pp. 25-48]. These methods can be performed by known methods. The polyoxyalkylene molecule is combined with the surface carboxylic acid and amino groups, eg with suitable functional groups, eg amino or alcohol groups, with condensing agents, eg 1,1-carbonyldiimidazole and N- (3-dimethyl-aminopropyl)-. The reaction can be performed in the presence of N'-ethylcarbodiimide hydrochloride (EDC). The protected terminal ether group is preferably a (C 1-4 ) alkyl ether, such as a methyl ether group. The presence of terminal ether groups is a suitable scale for the production of modified microspheres. In its absence, the unprotected poly (ethylene) glycols or polyoxyethyleneamines used to make the modified microspheres are difunctional and therefore cross-link externally with the nanospheres, resulting in a small water-insoluble waste material. The phagocytic uptake of colloidal carriers can be quantified by several methods [Jungy T. W. (1988) In: Pal SB (eds.) Macmillan Press, pages 31-55]. The oxidative burst of polynuclear neutrophils (PMNs) following a diet is a convenient model for studying the factors that influence the defense mechanism against particulate foreign substances. Oxidative rupture leads to the production of peroxide radicals, which can be quantified by chemiluminescence [Allen R.C., Loose El Dee (1976) Biochem. Bioph ys. Res. Com. 69: 245-252]. The surface properties of albumin microspheres were altered by covalently attaching mPEG to the surface to reduce phagocyte uptake. J. Macromol. Sci. Chem. A28 (8), 743-760 (1991) (CA115: 189562) describes internally cross-linked albumin microspheres, which are galactose via a spacer such as a short or long bifunctional polyoxyethylene chain. It is attached to a group and is used for liver-specific drug targeting. In the internally crosslinked albumin, pharmacologically active substances such as the anti-cancer compound 5-fluorouracil have been inserted for the treatment of liver cancer. Polyoxyethylene spacers are not used for improved resistance to phagocytic cells and, thus, extended residence time in the blood circulation, but mainly provide good adaptability between albumin and galactose groups, Therefore, it is used to reduce steric hindrance, ie the ability of the galactose moiety to bind to asialoglycoprotein receptors in hepatocytes. International PCT application WO 91/18020 describes a central nucleus, which is preferably internally crosslinked albumin, for example for the treatment of fibrin clots antibodies (anti-fibrin antibodies) and medicinal substances (eg thrombus like streptokinase). Lysing agents) are each attached via a bifunctional dextran or polyoxyethylene group. The drug substance is therefore externally bound to the cross-linked albumin. For analytical reasons, the macromolecular complex is provided, preferably with a detectable marker (radioactive isotope) inserted in the albumin moiety. The complex contacts the target and binds via the antibody moiety and detects the bound complex, thereby predominantly the residence time of the complex at the target site rather than the free or unbound complex in the blood circulation. Is measured (see claim 39, page 35, lines 28-34 and page 36, lines 1-5). The monofunctional polyoxyethylene groups on the surface of the albumin portion of the macromolecular complex do not provide the direct means of increasing the resistance to phagocytes and prolonging the residence time in blood as in the present invention. Example 1: Synthesis and characterization of nanospheres: 120 ml of methylene chloride circulating 5 ml of an aqueous bovine serum albumin solution (4-20, preferably 5%) at a speed of 500 ml / min through a static mixer and ultrasonic reaction vessel. And sonicated the mixture for 15 minutes with an energy flow of 100 Watts / cm 2 (Sonifier B-30, Branson, FRG). The temperature was maintained at 22 ° C (± 2 ° C) by cooling the reaction vessel. If desired, the active agent, eg octreotide, may be present in a concentration of 1 to 10% w / w. Crosslinking was then initiated by the addition of 0.2 ml of methylene chloride saturated with glutaraldehyde and was achieved by stirring the emulsion for 60 minutes. After washing with methanol, acetone and finally n-hexane, the particles were isolated as a free flowing brownish powder and dried under high vacuum for 24 hours. Nanosphere diameters were measured by photon correlation spectroscopy (Zetasizer III, Malvern Inst. Ltd., Malvern, FRG). Example 2: Albumin microspheres containing octreotide were prepared by the method outlined in Example 1 with the additional means of dissolving 0.05 g octreotide / g albumin in the aqueous albumin phase. Example 3: Microspheres containing IL-6 were prepared according to the method of Example 2 using 0.05 g IL-6 / g albumin. By the method described above, particles having a diameter of 200 nm or more reduce the emulsion strength. Can be manufactured using. In order to determine the amount of antistatic effect of surface modification, the electrophoretic mobility of particles was measured by Laser Doppler Anemometry (ZetasizerIII, Malvern Instr. Ltd., Malvern, FRG) and the Smoluchowski equilibrium was measured. Was used to convert to zeta potential. These measurements were performed at 25 ° C. (4 fold) in diluted anion strength 0.002 M, pH 7.4 phosphate buffered saline. Results are 5 means and standard deviations. The morphology of spheres was observed by scanning electron microscopy (Ster eoscan180, Cambridge, UK). In conjugation to the amino residue of mPEG [Beauchamp C-O, Gormas S. L., Menapace D. P., Piszo S. V. (1983) Anal. Biochem. 131: 25-33], mPEG was activated by 1,1′-carbonyldiimidazole in THF under argon at 40 ° C. for 12 hours. To this solution was added nanoparticles in THF and triethylamine. The reaction was continued under argon at 60 ° C. with stirring. After 60 hours, PEG-modified nanoparticles were isolated by centrifugation (47800 g, 10 minutes) (Sorvall RC-5B, Sorvall, Wilmington, USA) and washing with methanol several times. Finally, the nanospheres were collected on a 0.1 m filter and dried under high vacuum for 24 hours. Binding of mPEGamine to carboxylic acid residues. [Towns AB, Martin G. P., James S. L., Marriott Sea (1989) J.M. Pharm. Pharmacol. 41: 140p]: A solution of EDC (1.7 mmol) was added to a suspension of albumin nanospheres in purified water. The reaction mixture was stirred at room temperature for 20 minutes. 0.17 mmol of mPEGa mine was added and the suspension was stirred with a magnetic stirrer at 25 ° C. for 7 hours. After neutralization with NaOH (0.1 M), the nanospheres were centrifuged (47800 g, 15 min) and washed as before. In Vitro Food: Fresh Human PMN from a Healthy Provider Percoll Gradient [Hansel Tea Tea, De Beers IJM, If Tee, Reese S, Banchilac M, Betz S, Brasser K., Walker See (1991) J. Immunol. Methods 145: 105-110] and diluted with Hanks buffered salt solution (HBSS). The cell number was adjusted to 7 × 10 6 cells / ml. Cell preparations were counted with an automated cell counter (Microcell Counter CC-18, sysmex, Japan). Cytospins were prepared on Shandon Cytospin 2 (Shandon, UK) and stained with the May-Grunwald-Giemsa method prior to light microscopy cell discrimination. The PMN preparation was 96% -98% pure. HBSS and phosphate buffered saline (PBS) were enriched with 2% fetal calf serum (FCS). It was prepared by dissolving a stock solution of lucigenin in HBSS at a final concentration of 2.5 × 10 −4 M. Albumin particles were dispersed in PBS (no FCS) and sonicated for 15 minutes (Sonogen, Branson, FRG). The particle mass was 0.312 mg / ml (= 2 × 10 9 220 nm particles). To measure 100 microliters of chemiluminescence of the lucigenin solution, 100 microliters of particles and 50 microliters of cell suspension were added to one well of a 96-well plate (Dynatech, FRG) and the MTP-reader (Hamamatsu) was added. Photonics Deutschland GMBH), measurement at 37 ° C was immediately started. Generally, chemiluminescence (CL) was measured for 40 minutes with a sampling time of 10 seconds. Each experiment was performed in quadruplicate (4 wells). The average relative standard variance was 5%. Cellular responses were taken as background and each experiment was subtracted from the CL time profile of particle measurements. Intensity / time profiles were analyzed using MTP-reader software and AUC (arbitrary units) was calculated as the time integral of CL release accumulated over 40 minutes. Unmodified albumin nanoparticles showed an average diameter of 220 nm and particles with mPEG attached to amino and carboxyl groups showed an increase in average diameter of 44 nm without changing polydispersity (Fig. 2). No differences in sphere morphology were detected by scanning electron microscopy. However, no increase in size was observed for particles in which mPEG was attached only to the amino groups. This is probably due to the steric requirement that the linear PEG could be replaced by a loop or fold. With high surface coverage by modification of amino and carboxyl groups, the ethylene oxide chains are not star-folded, leading to an increase in hydrodynamic radius measured by photon correlation spectroscopy. By means of zeta potential measurement, very slight changes in the surface properties of the colloidal particles can be detected. It could be used to quantify the protective effect of covalently attached hydrophilic polymers. Unmodified microspheres with an average diameter of about 220 nm showed a zeta potential of about -36 mV as measured in 2 mMol / 1 phosphate buffer. The binding of activated mPEG to the amino group reduced the zeta potential by 14 mV (39%) for mPEG-5000, 3.5 mV (10%) for mPEG-2000 and 0 mV (0%) for mPEG-750, respectively. (Fig.3). This gradual decrease in zeta potential is associated with an increase in polymer layer thickness based on the increased PEG chain length. The polymer layer shifts the degree of partitioning of the disperse layer to a large distance from the particle surface, resulting in a decrease in the measured zeta potential [Napper DH, Nescha A. J. (1971) Colloid and Interface Science 37: 528. -535]. Therefore, high steric hindrance activity is observed with increased chain length of P EG. In the second step, mPEGamine was cross-linked with the free carboxylic acid residues on the surface of the particles that had been previously modified with mPEG-5000. This method resulted in a 94% (35 mV) reduction in zeta potential (Fig. 3). Additional treatment of this carboxylic acid residue with mPEG resulted in almost complete shielding of the surface charge. Direct modification of the carboxylic acid of the particles without the attachment of mPEG to the amino groups beforehand by EDC led to intraparticle crosslinking and aggregation effects. That is, the elimination of amino groups with mPEG results in steric stabilization and prevents particle interactions between further chemical modifications. Measuring the phagocytic activity of PMNs by a chemiluminescence assay does not require the particles to be labeled with fluorescent dyes or radioactive compounds, thus avoiding possible changes in the particle surface. CL was used to track phagocyte uptake over time. 350,000 cells were selected per well to reduce the dose of human blood required for the assay and to obtain a fully sensitive response. CL intensity / time profiles of differently modified particles are shown in Fig. 4A. A very clear decrease in the phagocytic response was seen, demonstrating that both chain length and number of PEG chains influence PMN's phagocytic uptake. The CL response, shown as AUC, showed a 13% reduction compared to the unmodified particles of mPEG-750 modified particles. Particles fused with mPEG-2000 were reduced by 76%, and mPE G-5000 were reduced by 85%. Further modification of mPEG-5000 particles with mPEGamine led to a marked reduction in CL response of 92% (Fig. 5). Other studies of liposomal organization of different molecular weight PEGs [Mori A, Kryvanov A L, Totilin V.P., Hung El (1991) FEBS Lette rs284: 263-266], protection of low molecular weight PEG We confirmed the observation that the effect was not as effective as the higher molecular weight ones. The steric barrier activity and thus the reduced interaction with human phagocytic cells is directly related to the chain length of PEG. The blood concentration curve of albumin nanoparticles modified with 125 iodine, having an average diameter of 180 nanometers, and modified with PEG-5000 and mPEG-5000-amine is comparable to the corresponding curve of unmodified nanoparticles for at least 1 hour. Clearly different (see Fig. 6). Blood circulation half-life (t1 / 2) is number in the formula [R (t) = K 0 + K 1 exp (-tK 2)] is fit was calculated to be [t1 / 2 = ln2 / K 2] ( Martin・ A, Swarbic J, Kamalata A, Physikalische Pharmazie, Stricker H (ed. Wissensch aftliche Verlagsgesellschaft, 1987). The half-life of the circulating modified particles factor 2.6 increase in (non-modified particles, 2.13 min, modified particles 5.55 min, calculated over 4 hours), AUC (= A rea U nder C urve ( curve Area)) of 43%. Albumin nanoparticles generally show specific accumulation in specific body organs, liver, spleen and also in the bone marrow, if incorporated into nanoparticles, the last phenomenon is of interest in cytokines and other immunomodulators. . Accumulation of m-PEG-modified nanoparticles was also observed in the organs, and to an increasing extent, in the bone marrow. It is expected that a more accelerated effect may be exhibited when high molecular weight mPEG and mPEGamine are used for modification. One hour after injection, 56% of the injected dose of unmodified particles was observed in the liver, 4% in the spleen and 1% in the lung. The corresponding amounts of modified particles were 50%, 6.5% and 4.5%, respectively. With both modifications, only a small amount of radioactivity was observed in the kidney (0.2 and 0.3% respectively), presumably due to free iodine (Fig. 7). After 4 hours, only 21% unmodified particles were found in the liver, 0.5% in the spleen and 0.5% in the lung (Fig. 8). The amount of PEG-modified particles was 26% of the injected amount in the liver, 2% in the spleen, and 3% in the lung (Fig. 8). The biodegradation of unmodified albumin nanoparticles appears to be faster than PEG-modified nanoparticles (see liver and spleen). This can be explained by the fact that modification of the particle surface with PEG results in a highly flexible polymer shell around the particle, which sterically hinders interaction with immune cells. PEG-modification is therefore advantageous for depot formulations. The modified microspheres of the present invention preferably include a pharmacologically active agent. They are used for delayed release and selective delivery of drugs to specific target sites in the body, such as the bone marrow. The formulations of the present invention include a wide range of active agents such as contraceptives, sedatives, steroids, sulfonamides, vaccines, vitamins, anti-migraine agents, enzymes, bronchodilators, cardiovascular agents, analgesics, anti-cancer compounds. , Antibiotics, antigens, anticonvulsants, anti-inflammatory agents, anti-Parkinson's agents, prolactin secretion inhibitors, anti-asthma agents, geriatric agents and anti-malarial agents. The active agent may be selected from lipophilic and / or oleophobic active agents containing a wide range of chemical compounds, for example peptides such as octreotide (described in GB 2234896A). The active agent may be incorporated into the albumin particles in a known manner, for example by adding to the pre-crosslinking mixture of albumin. Typical final concentrations are 0.01% to 30% of the resulting microspheres. The invention therefore also provides a pharmaceutical composition comprising a pharmacologically active agent in an internally crosslinked albumin microsphere whose surface has been modified by the addition of a polyoxy (C 1-4 ) alkylene chain having a terminal ether group. The formulation may be used for the known indications of the particular pharmaceutical compound contained therein and may have a depot function. The active protein or peptide is preferably a cytokine such as interleukin, G-CSF, M-CSF or GM-CSF and a homologue of cyclosporine or a hormone such as octreotide. The pharmaceutical composition is-immunogenic in the case of cytokines such as interleukins (IL-3, IL-6), hematopoietic colony stimulating factors (G-CSF, GM-CSF, M-CSF). Leukin (IL-3, IL-6) or lipid derivatives such as concomitant treatment of cytostatics with compounds as described in EP 0309411, in particular Example 1-specific immunosuppression with eg cyclosporin-eg octreotide. , Cancer, with cytokines, especially interleukins and anti-cancer compounds, -selective targets for the treatment of eg leishmaniasis, fungal infections, enzyme storage diseases (Tay-Sachs, Gaucher's disease) -eg targeted macrophages It can be used for AIDS treatment. The precise amount of the pharmaceutical compound and depot formulation to be administered depends on many factors, such as the condition to be treated, the desired duration of treatment, the release rate of the pharmaceutical compound and the resolution of the albumin matrix. The desired formulation may be manufactured by known methods. The required pharmacologically active agent and its release rate can be determined based on known in vitro or in vivo techniques, such as how much concentration of the particular active agent remains in plasma at acceptable levels. The resolution of the matrix can also be obtained by in vitro or especially in vivo techniques, for example by determining the amount of matrix material by measuring the amount of radioactivity concentration in the organ. The formulations of the invention may be administered, for example, subcutaneously or intramuscularly, preferably as an intravenous suspension, particularly as a suspension in a suitable liquid carrier. Repeated administration of the formulations of the present invention may be effective if the albumin matrix is fully degraded, eg in hours to days, weeks. An advantage of the albumin matrix of the present invention is that it can be rapidly degraded during release of the pharmaceutical compound and thereafter by molecular fluids to a molecular size that can be transported from the site of administration. An example of an amount of octreotide is a human body weight of 70 kg and for pituitary functioning breast cancer or gastrointestinal pancreatic cancer the peptide is at least 0.05, preferably 0.05 to 30 weight percent relative to the albumin matrix, especially Depot formulation with 0.1 to 0.5 wt% microspheres, eg 1 mg per day. The release time of peptides from the microspheres can be from a few hours to about 2 weeks or longer. Conveniently, the delayed release formulation is an octreotide showing a concentration of octreotide in plasma of at least 0.3 ng / ml and preferably 20 ng / ml or less for a long period when administered subcutaneously to rats at 10 mg octreotide per kg of animal body weight. In an albumin carrier. Examples of preferred doses of the compound IL-6 are in humans, for example, in immunostimulation in chemotherapy and bone marrow transplants, for example peptides at least 0.05, preferably 0.05 to 30 weight percent of the albumin matrix, Especially parenteral formulations with microspheres containing 0.3 to 5% by weight, 0.05 to 0.5 mg per day. The invention also provides a method of administering a pharmaceutical composition of the invention to a patient, which comprises applying parenterally, orally or instilling to the patient in need of treatment.
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(31)優先権主張番号 9409439.8
(32)優先日 1994年5月12日
(33)優先権主張国 イギリス(GB)
(31)優先権主張番号 9410853.7
(32)優先日 1994年5月31日
(33)優先権主張国 イギリス(GB)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),CA,JP,SI,US─────────────────────────────────────────────────── ───
Continued front page
(31) Priority claim number 9409439.8
(32) Priority date May 12, 1994
(33) Priority claim country United Kingdom (GB)
(31) Priority claim number 9410853.7
(32) Priority date May 31, 1994
(33) Priority claim country United Kingdom (GB)
(81) Designated countries EP (AT, BE, CH, DE,
DK, ES, FR, GB, GR, IE, IT, LU, M
C, NL, PT, SE), CA, JP, SI, US