JPH08500609A - フッ素化6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン誘導体及び該誘導体の製造方法 - Google Patents
フッ素化6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン誘導体及び該誘導体の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、式(I):
[式中、
のR4はアシル基である)であり;R1、R2及びR3のうち1個又は2個はフッ素であり、他は水素であるが、R2がフッ素のときには、R1及びR3の一方もフッ素とする]で表される化合物に関する。本発明の化合物はアロマターゼ阻害剤として有用である。
Description
【発明の詳細な説明】フッ素化6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3
−オン誘導体及び該誘 導体の製造方法
本発明は、新規なフッ素化6−メチレンアンドロスタ1,4−ジエン−3−オ
ン誘導体、該誘導体の製造方法、該誘導体を含む医薬組成物、及び該誘導体の、
特に哺乳動物のホルモン依存性疾病治療の治療薬としての使用に関する。
基本的な臨床データは、アンドロゲンの芳香族化代謝物、即ちエストロゲンが
、ある種のホルモン依存性ガン(例えば乳ガン、子宮内膜ガン及び卵巣ガン)の
増殖に関連する病原性細胞変化に関与するホルモンであることを示している。
エストロゲンは、良性前立腺過形成の病理発生にも関与する。
内在性エストロゲンは基本的に、直接の前駆体であるアンドロステンジオン又
はテストステロンから生成される。中心となる重要な反応は、酵素アロマターゼ
により行われるステロイド環Aの芳香族化である。芳香族化はエストロゲン生合
成の一連の段階の中で唯一且つ最後の反応なので、芳香族化段階において相互作
用し得る化合物によるアロマ
ターゼの効果的な阻害が、循環するエストロゲンの量、エストロゲンに依存する
生殖プロセス及びエストロゲン依存性腫瘍の抑制に有益に作用し得ると考えられ
ていた。
アロマターゼ阻害作用を有すると報告されている既知のステロイド物質は例え
ば、Δ’−テストロラクトン(米国特許第2,744,120号)、4−ヒドロ
キシアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン及びそのエステル類(例えば米
国特許第4,235,893号明細書参照)、10−(1,2−プロパジエニル
)−エストル−4−エン−3,17−ジオン(米国特許第4,289,762号
明細書)、10−(2−プロピニル)エストル−4−エン−3,17−ジオン(
J. Amer. Chem. Soc., 103,3221(1981)及
び米国特許第4,322,416号明細書)、19−チオアンドロステン誘導体
(ヨーロッパ特許出願第100,566号明細書)、アンドロスタ−4,6−ジ
エン−3,17−ジオン、アンドロスタ−1,4,6−トリエン−3,17−ジ
オン(英国特許出願公開第2,100,601号明細書)、アンドロスタ−1,
4−ジエン−3,17−ジオン(Cancer Res. (Suppl.)4
2, 3327(19
82))である。
非フッ素化6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン誘導体は米
国特許第4,822,528号明細書に開示され、ハロゲン置換6−メチレンア
ンドロスタ−1,4−ジエン−3−オン誘導体は米国特許第4,808,616
号明細書、米国特許第4,824,830号明細書、米国特許第4,873,2
33号明細書及び本出願人等による同時係属中の英国特許出願第9201224
.4号明細書に開示されている。
本発明は、以下の一般式(I):
[式中、
のR4はアシル基である)であり;
R1、R2及びR3のうち1個又は2個はフッ素であり、他は水素であるが、R2が
フッ素のときには、R1及びR3の一方もフッ素である]で表される新規化合物を
提供する。
式(I)の化合物の異性体、立体異性体及びこれらの混合物、並びに代謝物及
び代謝性前駆体又は生物学的前駆体(bioprecursors)の考えられる全てのもの
が本発明の範
基がβ位置、即ち環平面の上方にあることを示し、点線(.....)は、置換基が
α位置、即ち環平面の下方にある
置であるか又は両方、即ちこれらの混合であり得ることを示している。
OR4のときに、OH又はOR4置換基はそれぞれα位置であってもβ位置であっ
ても両方、即ちこれらの混合であってもよい。同様に、R3がフッ素置換基の場
合、フッ素はE位置であってもZ位置であっても両方、即ちこれらの混合であっ
てもよい。従って、本明細書に特記する本発明の化合物は、その立体化学を規定
しない限り、考えられる全ての異性体及びその混合物を示すものとする。
アシル基は生理学的に許容できる酸の残基であり得る。前記酸の好ましい例は
C1−C4アルカン酸;特に酢酸、プロピオン酸及び酪酸である。従って、アシル
基は好ましく
はC1−C4アルカノイル基であり、更に好ましくはC2−C4アルカノイル基(例
えばアセチル、プロピオニル又はブチリル)である。
前述したように、式(I)の化合物の(プロドラッグとしても知られている)
医薬的に許容できる生物学的前駆体、即ち前記式(I)とは異なるが、ヒトに投
与すると直接又は間接的に式(I)の化合物にin vivo変換する化合物も
本発明の範囲内である。
本発明の好ましい化合物は、式(I)[式中、
であり;
R1、R2及びR3のうち1個又は2個はフッ素で、他は水素であるが、R2がフッ
素のときには、R1及びR3の一方もフッ素とする]で表される化合物である。
本発明の特定化合物の例は以下の化合物である:
2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン
;
2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オール−
3−オン;
17β−アセトキシ−2−フルオロ−6−メチレンアンド
ロスタ−1,4−ジエン−3−オン;
6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン;
6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オール−3−オ
ン;
17β−アセトキシ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3
−オン;
4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17
−ジオン;
4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−
オール−3−オン;
17β−アセトキシ−4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,
4−ジエン−3−オン;
2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−
ジオン;
2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オ
ール−3−オン;
17β−アセトキシ−2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4
−ジエン−3−オン;
2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,
4−ジエン−3,17−ジオン;
2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−
オール−3−オン;及び
17β−アセトキシ−2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,
4−ジエン−3−オン。
本発明の化合物は、
(a)式(II):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物をフッ化水素でエポキ
シド開裂して、式(I)(式中のAは先に定義した通りであり、R1はフッ素、
R2及びR3は水素である)で表される化合物を生成するか、
(b)式(III):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物を脱水素反応させて、
式(I)(式中のAは先に定義した通りであり、R3はフッ素、R1及びR2は水
素である)で表される化合物を生成するか、
(c)式(IV):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物をフッ化水素でエポキ
シド開裂して、式(I)(式中のAは先に定義した通りであり、R2及びR3はフ
ッ素、R1は水素である)で表される化合物を生成するか、
(d)式(V):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物をフッ化水素でエポキ
シド開裂して、式(I)(式中のA
は先に定義した通りであり、R1及びR2はフッ素、R3は水素である)で表され
る化合物を生成するか、
(e)式(VI):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物をフッ化水素でエポキ
シド開裂して、式(I)(式中のR1及びR3はフッ素、R2は水素である)で表
される化合物を生成するか、
(f)式(IA):
(式中のR1、R2、R3は先に定義した通りである)で表される化合物を選択還
元して、式(I)(式中のR1、R2、
る)で表される化合物を生成するか、
(g)式(IB):
(式中のR1、R2、R3は先に定義した通りである)で表される化合物をアシル
化して、式(I)[式中のR1、R2、
4はアシル基である)である]で表される化合物を生成するか、又は
(h)式(IB)(式中のR1、R2、R3は先に定義した通りである)で表される
化合物を酸化して、式(I)(式中のR1、R2、R3は先に定義した通りであり
、Aは>C=O基である)で表される化合物を生成し、及び/又は所望とあれば
式(I)で表される化合物を他の式(I)で表される化合物に変換し、及び/又
は所望とあれば式(I)で表される化合物の異性体混合物を単一異性体に分離す
ることからなる方法により製造することができる。
式(II)、(IV)、(V)又は(VI)の化合物をそれぞれ方法(a)、(c)
、(d)及び(e)によりフッ化水
素でエポキシド開裂させて不安定なフルオロヒドリン中間体を生成し、これを酸
性条件下で脱水してそれぞれ所望の2−フルオロ−Δ1−又は4−フルオロ−Δ4
−化合物を生成する過程は、公知の手順に従って実施され得る。不活性有機溶媒
(例えばテトラヒドロフラン、クロロホルム又はこれらの混合物)中にて、約−
78℃から室温までの温度で無水フッ化水素酸と反応させて実施することが好ま
しい。同時脱水がない場合、所望の産物は、例えば熱エタノール溶液中での濃塩
酸による触媒反応により誘導され得る。
方法(b)での式(III)の化合物の脱水素反応は、公知の方法により、例え
ばWalker及びHiebertがChem. Rev. 67, 156
(1967)に記載したようにDDQで処理することにより実施され得る。ある
いは、Barton等がChem. Commun. 1978, 130に記
載したようにベンゼンセレニン酸無水物で処理することにより実施され得る。後
者の場合、反応は不活性有機溶媒(例えばクロロベンゼン又は四塩化炭素)中、
約60℃〜120℃の温度で実施される。
方法(f)による式(IA)の化合物の選択還元は、よく知られた方法、例えば
DjerassiがSteroid
Reactions(Holden−Day Inc. 1963)に又はF
riedがOrganic Reactions in Steroid Ch
emistry(1972))に記載した方法で実施され得る。不活性有機溶媒
(好ましくはメタノール溶液)中、複合金属水素化物、特にホウ水素化ナトリウ
ムを用いて約0℃〜50℃の温度で還元することが好ましい。
方法(g)での式(I)の化合物のアシル化は、例えば塩基性剤の存在下で、
適切なカルボン酸の反応性誘導体(例えば無水物又はハロゲン化物)と約0℃〜
約50℃の温度で反応させることにより実施され得る。有機塩基(例えばピリジ
ン)の存在下で各無水物と反応させてアシル化することが好ましい。
方法(h)での式(I)の化合物の酸化は、既知の方法で、例えばFiese
r及びFieserがReagents for Organic Synth
esis 1, 142(Wiley編 1967)に記載したようにジョーン
ズ試薬で処理することにより実施され得る。ジョーンズ試薬はクロム酸及び硫酸
の水溶液である。アルコール化合物をアセトンに溶解した溶液を撹拌しながら約
−20℃
〜約30℃の温度にてジョーンズ試薬で滴定することにより酸化させてもよい。
異性体混合物の単一異性体への分離及び式(I)の化合物の他の式(I)の化
合物への変換は公知の方法で実施され得る。
式(I)の化合物の他の式(I)の化合物への変換としては、例えば、式(I
)の化合物の17β−ヒドロキシ誘導体を対応する17α−ヒドロキシ誘導体に
変換することが挙げられ、この変換は、塩基性触媒、例えば0.1N水酸化ナト
リウムの脂肪族アルコール(例えばエタノール)溶液により実施され得る。
式(I)の化合物の他の式(I)の化合物への変換の他の例を以下に示す。
式(I)(式中、R1、R2、R3は先に定義した通りであり、Aは>C=O基で
ある)の化合物を還元して式(I)
する。この反応は方法(f)に記載の方法で実施され得る。
式(I)(式中、R1、R2、R3は先に定義した通りであ
ある)である]の対応化合物を生成する。この反応は方法(g)に記載の方法で
実施され得る。
式(I)(式中、R1、R2、R3は先に定義した通りであ
(I)(式中、Aは>C=O基である)の対応化合物を生成する。この反応は方
法(h)に記載の方法で実施され得る。
式(II)で表される化合物は、式(VII):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物をエポキシ化すること
により製造され得る。エポキシ化は、ヒドロアルコール性水酸化アルカリ溶液(
好ましくはKOH又はNaOHのメタノール溶液)中、適切な酸化剤(例えば3
6%H2O2)にて約0℃〜30℃の温度で2時間から数日間処理することにより
実施され得る。
式(VII)で表される化合物は公知であるか又は既知の化合物から公知の方法
で製造され得る(例えば米国特許第4,
808,816号明細書及び米国特許第4,873,233号明細書参照)。
式(III)で表される化合物は、式(VIII):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物を例えばW.J. M
iddletonの方法(J. Org. Chem. 1975, 40,
574)により三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)でフッ素化することに
より製造され得る。従って、アルデヒドとDASTとの反応は、溶媒(例えばジ
クロロメタンもしくはトリクロロフルオロメタン又はこれらの混合物)の存在下
又は不在下にて、約0℃〜約80℃の温度で実施される。
式(VIII)で表される化合物は公知であるか又は既知の化合物から公知の方法
で製造され得る(例えばD. Burn等のTetrahedron 1964
, 20, 597−609参照)。
式(IV)で表される化合物は、式(IX):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物され得る。
式(IX)で表される化合物は、式(III)(式中のAは先に定義した通りであ
る)で表される化合物をアルカリ性でエポキシ化することにより製造され得る。
前述の化合物(VII)のエポキシ化の場合と同一の方法を適用することができる
。
式(V)で表される化合物は、式(X):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物をアルカリ性でエポキ
シ化することにより製造され得る。
エポキシ化は、前述の化合物(VII)のエポキシ化の方法で実施され得る。
式(X)で表される化合物は公知であるか又は既知の化合物から公知の方法で
製造され得る。例えば、前記化合物は、米国特許第4,808,816号明細書
及び米国特許第4,873,233号明細書の方法で製造され得る。
式(VI)で表される化合物は、式(IC):
(式中のAは先に定義した通りである)で表される化合物をアルカリ性でエポキ
シ化することにより製造され得る。アルカリ性でのエポキシ化は前述の方法で実
施され得る。
式(IC)で表される化合物は、方法(b)に記載した方法で製造され得る。
本発明の新規化合物及びその中間体生成物で、前述した反応を生起させる前に
保護すべき基が存在するときには、有機化学でよく知られた方法に従って、反応
が生起する前にこれらの基を保護し、反応終了後に脱保護してもよい。
本発明の化合物はアンドロゲンからエストロゲンへの生変換の阻害剤であり、
即ちステロイド系アロマターゼ阻害剤である。
これらの化合物のアロマターゼ阻害活性は、Thompson及びSiite
riが記載するin vitro試験を用いて実証された(E.A. Thom
pson及びP.K. Siiteri,J. Biol. Chem. 24 9
, 5364(1974))。この試験は、酵素源としてヒト胎盤ミクロソー
ム画分を使用している。この試験では、NADPHの存在下、(1β−3H)ア
ンドロステンジオン(50nM)を酵素調製物と共にインキュべートし、37℃
で20分間インキュベートした間に生成した3H2Oの量を測定することによりア
ンドロステンジオンからエストロンへの芳香族化速度を評価した。
種々の濃度でインキュベートした化合物は、相応するアロマターゼ阻害活性を
示した。本発明の化合物は、アロマターゼを阻害することができ、従ってエスト
ロゲンの量を減少させることができるため、哺乳動物(例えばヒト)の種々のエ
ストロゲン依存性疾患(即ち乳ガン、子宮内膜ガン、卵巣ガン、膵臓ガン、女性
化乳房、良性乳房疾患、子
宮内膜症、多嚢胞性卵巣疾患及び早熟思春期症)の治療や予防に有用である。本
発明の化合物は他に、前立腺過形成、エストロゲン依存性基質組織疾患の治療及
び/又は予防に適用される。
本発明の化合物は、精液過小症に関連する男性不妊症の治療や、排卵/卵着床
を阻害することができるため女性の妊娠コントロールにも使用され得る。本発明
の化合物は毒性が低いために、医薬品として安全に使用することができる。例え
ば、用量を増しながらマウスに本発明の化合物を一回づつ投与し(single admin
istration of increasingdoses)、処置から7日後に測定した急性毒性(LD50
)の概算値は取るに足りないものであることが判明した。
本発明の化合物は種々の剤形で、例えば経口投与の場合は錠剤、カプセル剤、
糖衣もしくはフィルムコーティング錠剤、液体溶液又は懸濁液の形態で、直腸内
投与の場合は坐剤の形態で、また非経口(例えば筋肉内又は静脈内注射もしくは
注入)により投与することができる。
用量は患者の年齢、体重、症状、及び投与経路に依存する。例えば成人への経
口投与に適した用量は1回当たり約10から約150〜200mgであり、これ
を日に1〜5
回投与する。
本発明は、本発明の化合物と、(担体又は希釈剤であり得る)医薬的に許容で
きる賦形剤とを含んでなる医薬組成物を包含する。
本発明の化合物を含む医薬組成物は通常、従来の方法に従って製造され、医薬
的に適した形態で投与される。
例えば、固形経口剤は、活性化合物の他に、希釈剤(例えばラクトース、デキ
ストロース、サッカロース、セルロース、トウモロコシデンプン又はジャガイモ
デンプン);潤滑剤(例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグ
ネシウムもしくはカルシウム及び/又はポリエチレングリコール);結合剤(例
えばデンプン、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース又はポリビニルピロリドン);凝集防止剤(例えばデンプン、アルギ
ン酸、アルギン酸塩又はナトリウムデンプングリコレート);飽和剤;染料、甘
味剤;湿潤剤(例えばレシチン、ポリソルベート、ラウリルスルフェート);並
びに一般に医薬製剤に使用される無毒性で薬理学的に不活性な物質を含み得る。
この医薬製剤は公知の方法で、例えば混合、顆粒化、錠剤化、糖衣又はフィルム
コーティ
ングのプロセスにより製造され得る。経口投与用液体分散液は例えばシロップ、
乳濁液及び懸濁液であり得る。シロップは担体として例えばサッカロースを含ん
でいてもよいし、サッカロースをグリセリン及び/又はマンニトール及び/又は
ソルビトールと共に含んでいてもよい。
懸濁液及び乳濁液は担体として例えば、天然ガム、寒天、アルギン酸ナトリウ
ム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はポリビニル
アルコールを含み得る。
筋肉内注射用懸濁液又は溶液は、活性化合物の他に、医薬的に許容できる担体
[例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール(例えばプロピレ
ングリコール)及び所望とあれば適量のリドカイン塩酸塩]を含み得る。
静脈内注射又は注入用溶液は担体として例えば、滅菌水を含み得るか又は好ま
しくは滅菌等張食塩水の形態であ得る。
坐剤は活性化合物の他に、医薬的に許容できる担体(例えばカカオ脂、ポリエ
チレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤又
はレシチン)を含み得る。
以下の実施例で本発明を説明するが、これらの実施例は本発明を制限するもの
ではない。実施例1 2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン
約−60℃に冷却したねじ込みキャップ式ポリエチレンボトルに含まれる無水
フッ化水素(7.00g,350mmol)をテトラヒドロフラン(15ml)
及びクロロホルム(5ml)に溶解した溶液に、1,2α−エポキシ−6−メチ
レンーアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン(3.124g,10mmo
l)をクロロホルム(25ml)に溶解して同様に約−60℃に冷却した溶液を
加えた。フッ化水素−テトラヒドロフラン試薬をアセトン−ドライアイス浴中に
浸潰して、ステロイドを加えた。更にクロロホルム(5ml)を加えて、エポキ
シドを移すのを助けた。反応混合物をアセトン−ドライアイス浴から除去し、そ
の後−30℃で4時間維持し、次いで炭酸カリウム水溶液とクロロホルムと氷と
を十分に撹拌して混合したものに適切な速度で添加した。弱アルカリ性水性層を
分離し、クロロホルムで2度逆抽出した。合わせた有機層を水で洗浄
し、乾燥し、蒸発乾固した。酢酸エチル/エタノール12%を用いるフラッシュ
クロマトグラフィーで残留物を処理して純粋な表題化合物を75%の収率で得た
。
MS m/z 295
IR cm-1:3070(C=CH2),1725(17−ケト),1650(
3−ケト),1610(C=C)。
前述の手順に従って以下の化合物を製造することができる:
2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オール−
3−オン;
17β−アセトキシ−2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエ
ン−3−オン。
NMR δ ppm(CDCl3):0.94(s,3H,H−18),1.2
2(s,3H,H−19),2.13(ddd,J=9.1,9.1,19.3
Hz,1H,H16α),2.50(dd,J=8.8,19.3Hz,1H,
H−16β),2,64(m,1H,H−eq),5.04,5.082 m,
(2H,C=CH2),6.
21(d,J=7.0Hz,1H,H−4),6.21(d,J=14.1Hz
,1H,H−1)。実施例2 6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン
6−フルオロメチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン(3.16
g,10mmol)及びベンゼンセレニン酸無水物(3.60g,10mmol
)をクロロべンゼン(300ml)に溶解した溶液を90〜100℃で1時間加
熱した。次いで、溶媒を真空除去し、ヘキサン/酢酸エチル1:1を溶離剤とし
て用いてシリカゲルのクロマトグラフィーで残留物を処理して純粋な表題化合物
を約60%の収率で得た。
MS m/z 314
IR cm-1:3070(C=CHF),1730(17−ケト),1650(
3−ケト),1610(C=C)。
前述の手順に従って以下の化合物を製造することができる:
6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オール−3−オ
ン;及び
17β−アセトキシ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3
−オン。実施例3
4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17
−ジオン
約−60℃に冷却したねじ込みキャップ式ポリエチレンボトルに含まれる無水
フッ化水素(700g,350mmol)をテトラヒドロフラン(15ml)及
びクロロホルム(5ml)に溶解した溶液に、4,5−エポキシ−6−フルオロ
メチレンアンドロスト−1−エン−3,17−ジオン(3.304g,10mm
ol)をクロロホルム(25ml)に溶解して同様に約−60℃に冷却した溶液
を加えた。フッ化水素溶液をアセトン−ドライアイス浴中に浸漬して、ステロイ
ドを加えた。更にクロロホルム(5ml)を加えて、エポキシドの移動を完了し
た。
その後、反応混合物を−30℃で4時間維持した。実施例1に記載の方法で処
理精製を実施した。収率70%。
MS m/z 332
IR cm-1:3050(C=CHF),1730(17−ケト),1650(
3−ケト),1600(C=C)。
前述の手順に従って以下の化合物を製造することができる:
4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−
オール−3−オン;及び
17β−アセトキシ−4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,
4−ジエン−3−オン。実施例4
2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−
ジオン
−60℃に冷却したねじ込みキャップ式ポリエチレンボ卜ルに含まれる無水フ
ッ化水素(7.00g,350mmol)をテトラヒドロフラン(15ml)及
びクロロホルム(5ml)に溶解した溶液に、1,2−エポキシ−4−フルオロ
−6−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン(3.304g,1
0mmol)をクロロホルム(25ml)に溶解して同様に−60℃に冷却した
溶液
を加えた。ステロイドを添加する間、フッ化水素溶液をアセトン−ドライアイス
浴中に浸漬した。次いで、反応混合物を約−30℃で3時間維持した。実施例1
に記載の方法で処理精製を実施した。収率65%。
MS m/z 332
IR cm-1:3040(C=CH2),1735(17−ケト),1670(
3−ケト),1610(C=C)。
同様にして以下の化合物を製造することができる:
2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オ
ール−3−オン;及び
17β−アセトキシ−2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4
−ジエン−3−オン。実施例5
2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17
−ジオン
−60℃に冷却したねじ込みキャップ式ポリエチレンボ卜ルに含まれる無水フ
ッ化水素(7.00g 350mmol)をテトラヒドロフラン(15ml)及
びクロロホル
ム(5ml)に溶解した溶液に、1,2−エポキシ−6−フルオロメチレンアン
ドロスト−4−エン−3,17−ジオン(3.304g,10mmol)をクロ
ロホルム(25ml)に溶解して同様に−60℃に冷却した溶液を加えた。フッ
化水素溶液をアセトン−ドライアイス浴中に浸漬して、ステロイドを加えた。次
いで、反応混合物を−30℃で4時間撹拌した。前述した方法で処理精製を実施
した。収率60%。
MS m/z 332
IR cm-1:3050,1735,1655,1610。
前述の手順に従って以下の化合物を製造することができる:
2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−
オール−3−オン;及び
17β−アセトキシ−2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,
4−ジエン−3−オン。実施例6
2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエ
ン−17β−オール−3−オン
2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオ
ン(3.144g,10mmol)をメタノール(200ml)に溶解した溶液
を撹拌しながら、0〜5℃で20分かけてホウ水素化ナトリウム(0.570g
,15mmol)を加え、0〜5℃で1時間撹拌を継続した。数滴の酢酸を添加
した後、混合物を真空濃縮し、水で希釈し、次いで酢酸エチルで抽出した。合わ
せた有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、次いで真空蒸発させた。残
留物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで処理した。ヘキサン−酢酸エチ
ル混合物で勾配溶離して、純粋な表題化合物を約70%の収率で得た。
MS m/z 316
IR cm-1:3400−3200(OH),3050(C=CH2),165
5(3−ケト),1610(二重結合)。
前述の手順に従って以下の化合物を製造することができる:
6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−1
7β−オール−3−オン;
4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−
オール−3−オン;
2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オ
ール−3−オン;及び
2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−
オール−3−オン。実施例7
17β−アセトキシ−2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエ
ン−3−オン
2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オール
−3−オン(3.164g,10mmol)を無水ピリジン(5ml)に溶解し
て冷却した溶液に酢酸無水物(4.084g,40mmol)を加え、混合物を
0〜5℃で一晩維持した。溶媒を真空除去し、残留物をジクロロメタンに溶解し
、有機層を水で洗浄し、次いで減圧下で蒸発させた。粗生成物をベンゼンから結
晶化させて、純粋な表題化合物を約80%の収率で得た。
MS m/z 358
IR cm-1:3050(C=CH2),1740(酢酸エステル),1645
(3−ケト),1610(二重結合)。
同様にして以下の化合物を製造することができる:
17β−アセトキシ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3
−オン;
17β−アセトキシ−4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,
4−ジエン−3−オン;
17β−アセトキシ−2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4
−ジエン−3−オン;及び
17β−アセトキシ−2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,
4−ジエン−3−オン。実施例8
6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン
6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オール−3−
オン(3.164g,10mmol)をアセトン(100ml)に溶解した溶液
にジョーンズ試薬(10ml)を0〜5℃の冷却下で滴下し、撹拌を0〜5℃で
0.5時間継続した。次いで、イソプロパノール
(10ml)を加えて酸化反応を停止させ、混合物を水で希釈した後、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を重炭酸塩溶液及び水で洗浄し、乾燥し、真空蒸発させた
。n−ヘキサン/EtOAc7:3を溶離剤として用いるシリカゲルのフラッシ
ュクロマトグラフィーで残留物を処理して純粋な表題化合物を約70%の収率で
得た。
MS m/z 314
IR cm-1:3070(C=CHF),1730(17−ケト),1650(
3−ケト),1610(二重結合)。
前述の手順に従って以下の化合物を製造することができる:
2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン
;
4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17
−ジオン;
2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−
ジオン;及び
2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,
4−ジエン−3,17−ジオン。実施例9
1,2α−エポキシ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−
ジオン
6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン(2.964
g,10mmol)をメタノール(200ml)に溶解し、得られた溶液を0℃
に冷却した。すぐに氷冷36%過酸化水素(20ml)及び2%水酸化ナトリウ
ム(10ml)を加えた。混合物を0℃で約24時間撹拌し、次いで氷水に注入
した。生成物を濾過し、水で洗浄し、次いで乾燥して、ほぼ純粋な表題化合物を
約50%の収率で得た(1.560g)。
MS m/z 312
IR cm-1:3060(C=CH2),1740(17−ケト),1715(
3−ケト),1250(エポキシド)。実施例10
6−フルオロメチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン
6−ホルミル−3−メトキシアンドロスタ−3,5−ジエン−17−オン(3
.285g 10mmol)を乾燥ジクロロメタン(50ml)に溶解した溶液
を撹拌しながら、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST,6.45g,40m
mol)を室温で加えた。溶液を44時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、砕
いた氷上に注入し、有機層を収集した。水性層を更にジクロロメタンで2度抽出
した。合わせた有機層を5%NaHCO3溶液及び水で洗浄し、Na2SO4で乾
燥し、蒸発乾固した。ベンゼン/エーテル4:1を溶離剤として用いるシリカゲ
ルのフラッシュクロマトグラフィーで残留物を処理して純粋な表題化合物を約6
0%の収率で得た。
MS m/z 316
IR cm-1:3070(C=CHF),1725(17−ケト),1670(
3−ケト),1620(C=C)。実施例11
4,5−エポキシ−6−フルオロメチレンアンドロスト−1−エン−3,17−
ジオン
6−フルオロメチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン(3.16
4g,10mmol)をメタノール(200ml)に溶解し、得られた溶液を0
℃に冷却した。すぐに氷冷36%過酸化水素(10ml)を加えた。混合物を0
℃で約24時間撹拌し、次いで氷水に注入した。生成物を濾過し、水で洗浄し、
次いで乾燥して、4,5−エポキシ−6−フルオロメチレンアンドロスタン−3
,17−ジオンを約50%の収率で得た(1.662g)。4,5−エポキシ−
6−フルオロメチレンアンドロスタン−3,17−ジオン(1.662g,5m
mol)及びベンゼンセレニン酸無水物(1.801g,5mmol)をクロロ
ベンゼン(150ml)に溶解した溶液を90〜100℃で4時間加熱した。次
いで、溶媒を真空除去し、ベンゼン/エチルエーテル10%を用いるシリカゲル
のクロマトグラフィーで残留物を処理して純粋な表題化合物を約40%の収率で
得た。
MS m/z 330
IR cm-1:3060(C=CHF),1740(17−ケト),17
15(3−ケト),1250(エポキシド)。実施例12
1,2α−エポキシ−4−フルオロ−6−メチレンアンドロスト−4−エン−3
,17−ジオン
4−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオ
ン(3.144g,10mmol)をメタノール(20ml)に溶解し、得られ
た溶液を0℃に冷却した。すぐに氷冷36%過酸化水素(20ml)及び2%水
酸化ナトリウム(10ml)を加えた。混合物を0℃で約24時間撹拌し、次い
で氷水に注入した。生成物を濾過し、水で洗浄し、次いで乾燥して、ほぼ純粋な
表題化合物を約60%の収率で得た。
MS m/z 330
IR cm-1:3050(C=CH2),1735(17−ケト),1710(
3−ケト),1240(エポキシド)。実施例13
1,2α−エポキシ−6−フルオロメチレンアンドロスト−4−エン−3,17
−ジオン
6−フルオロメチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン(3.14
4g,10mmol)をメタノール(20ml)に溶解し、得られた溶液を0℃
に冷却した。これに氷冷36%H202(20ml)及び2%NaOH(10ml
)を加えた。混合物を0℃で約24時間撹拌し、次いで氷水に注入した。生成物
を濾過し、水で洗浄し、次いで乾燥して、ほぼ純粋な表題化合物を約50%の収
率で得た。
MS m/z 330実施例14
それぞれ重量が0.150gで、25mgの活性物質を含む錠剤を以下の方法で
製造することができる:
2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオ
ンと、ラクトースと、半分の量のトウモロコシデンプンとを混合する。次いで、
この混合物をメッシュ寸法が0.5mmの篩にかける。
トウモロコシデンプン(10g)を温水(90ml)に懸濁させ、得られたペ
ーストを使用して粉末を顆粒化する。顆粒を乾燥させ、メッシュ寸法1.4mm
の篩で細かくし、次いで残量のデンプン、タルク及びステアリン酸マグネシウム
を加え、注意しながら混合、処理して錠剤にした。実施例15
処方物の分量がそれぞれ0.200gで、20mgの活性物質を含むカプセル剤
を製造することができる:
この処方物をツーピース硬質ゼラチンカプセルに封入し、各カプセル毎の分量
を0.200gとする。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.式(I): [式中、 のR4はアシル基である)であり; R1、R2及びR3のうち1個又は2個はフッ素であり、他は水素であるが、R2が フッ素のときには、R1及びR3の一方もフッ素である] で表される化合物。 3基であり;R1、R2及びR3のうち1個又は2個がフッ素であり、他は水素であ るが、R2がフッ素のときには、R1及びR3の一方もフッ素である請求項1に記 載の式(I)で表される化合物。 3.2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジ オン; 2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オール− 3−オン; 17β−アセトキシ−2−フルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエ ン−3−オン; 6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17−ジオン; 6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オール−3−オ ン; 17β−アセトキシ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3 −オン; 4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17 −ジオン; 4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β− オール−3−オン; 17β−アセトキシ−4−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1, 4−ジエン−3−オン; 2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17− ジオン; 2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β−オ ール−3−オン; 17β−アセトキシ−2,4−ジフルオロ−6−メチレンアンドロスタ−1,4 −ジエン−3−オン; 2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−3,17 −ジオン; 2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1,4−ジエン−17β− オール−3−オン;及び 17β−アセトキシ−2−フルオロ−6−フルオロメチレンアンドロスタ−1, 4−ジエン−3−オン からなる群の中から選択される化合物。 4.請求項1に記載の式(I)で表される化合物の製造方法であって、 (a)式(II): (式中のAは請求項1で定義した通りである)で表される化合物をフッ化水素で エポキシド開裂して、式(I)(式中のAは請求項1で定義した通りであり、R1 はフッ素、R2及びR3は水素である)で表される化合物を得るか、 (b)式(III): (式中のAは請求項1で定義した通りである)で表される化合物を脱水素反応さ せて、式(I)(式中のAは請求項1で定義した通りであり、R3はフッ素、R1 及びR2は水素である)で表される化合物を得るか、 (c)式(IV): (式中のAは請求項1で定義した通りである)で表される化合物をフッ化水素で エポキシド開裂して、式(I)(式中のAは先に定義した通りであり、R2及び R3はフツ素、R1は水素である)で表される化合物を得るか、 (d)式(V): (式中のAは請求項1で定義した通りである)で表される化合物をフッ化水素で エポキシド開裂して、式(I)(式中のAは請求項1で定義した通りであり、R1 及びR2はフッ素、R3は水素である)で表される化合物を得るか、 (e)式(VI): (式中のAは請求項1で定義した通りである)で表される化合物をフッ化水素で エポキシド開裂して、式(I)(式中のAは請求項1で定義した通りであり、R1 及びR3はフッ素、R2は水素である)で表される化合物を得るか、 (f)式(IA): (式中のR1、R2、R3は請求項1で定義した通りである) で表される化合物を選択還元して、式(I)(式中のR1、 OH基である)で表される化合物を得るか、 (g)式(IB): (式中のR1、R2、R3は請求項1で定義した通りである)で表される化合物を OR4基(R4はアシル基である)である]で表される化合物を得るか、又は (h)式(IB)(式中のR1、R2、R3は先に定義した通 りである)で表される化合物を酸化して、式(I)(式中のR1、R2、R3は先 に定義した通りであり、Aは>CO基である)で表される化合物を得、及び/又 は所望とあれば式(I)で表される化合物を他の式(I)で表される化合物に変 換し、及び/又は所望とあれば式(I)で表される化合物の異性体混合物を単一 異性体に分離することからなる方法。 5.活性成分としての請求項1に記載の式(I)の化合物と、適切な担体及び/ 又は希釈剤とを含んでなる医薬組成物。 6.ヒト又は動物の身体の治療方法で使用するための請求項1に記載の式(I) で表される化合物。 7.アロマターゼ阻害剤として使用するための請求項1に記載の式(I)で表さ れる化合物。 8.請求項1に記載の式(I)で表される化合物の、アロマターゼ阻害剤として 使用する医薬品の製造での使用。
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