JPH0841285A - 耐フロン性abs樹脂組成物 - Google Patents
耐フロン性abs樹脂組成物Info
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- JPH0841285A JPH0841285A JP19602094A JP19602094A JPH0841285A JP H0841285 A JPH0841285 A JP H0841285A JP 19602094 A JP19602094 A JP 19602094A JP 19602094 A JP19602094 A JP 19602094A JP H0841285 A JPH0841285 A JP H0841285A
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- polymer
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- graft polymer
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- Refrigerator Housings (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 重量平均粒子径0.05〜0.2μのゴム質
重合体40〜80重量%の存在下にシアン化ビニル化合
物30〜45重量%と芳香族ビニル化合物70〜55重
量%の単量体60〜20重量%を重合してなるグラフト
率10〜40%の小粒子径グラフト重合体が重量平均粒
子径0.8〜2.0μの房状に凝集してなる凝集グラフ
ト重合体、およびシアン化ビニル化合物35〜45重量
%と芳香族ビニル化合物65〜55重量%を重合してな
る固有粘度0.6〜0.9である共重合体から構成さ
れ、かつ、ゴム質重合体含有量が15〜25重量%であ
ることを特徴とする耐フロン性ABS樹脂組成物。 【効果】 ABS樹脂組成物を構成する重合体の構造
(房状凝集)、各種重合体の組成などを規定することに
より優れた耐フロン性が得られ、またかかるABS樹脂
組成物から成形してなる冷蔵庫内箱は代替フロン(HC
FC−141b)を用いる冷蔵庫製造に適した材料であ
り利用価値が高い。
重合体40〜80重量%の存在下にシアン化ビニル化合
物30〜45重量%と芳香族ビニル化合物70〜55重
量%の単量体60〜20重量%を重合してなるグラフト
率10〜40%の小粒子径グラフト重合体が重量平均粒
子径0.8〜2.0μの房状に凝集してなる凝集グラフ
ト重合体、およびシアン化ビニル化合物35〜45重量
%と芳香族ビニル化合物65〜55重量%を重合してな
る固有粘度0.6〜0.9である共重合体から構成さ
れ、かつ、ゴム質重合体含有量が15〜25重量%であ
ることを特徴とする耐フロン性ABS樹脂組成物。 【効果】 ABS樹脂組成物を構成する重合体の構造
(房状凝集)、各種重合体の組成などを規定することに
より優れた耐フロン性が得られ、またかかるABS樹脂
組成物から成形してなる冷蔵庫内箱は代替フロン(HC
FC−141b)を用いる冷蔵庫製造に適した材料であ
り利用価値が高い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐フロン性ABS樹脂
組成物に関する。特に、CFC−11の代替物質を発泡
剤として用いるポリウレタン発泡法による冷蔵庫内箱製
造に適したABS樹脂組成物に関する。
組成物に関する。特に、CFC−11の代替物質を発泡
剤として用いるポリウレタン発泡法による冷蔵庫内箱製
造に適したABS樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷蔵庫、冷凍庫、製氷機などの保
冷を目的とする断熱用箱体の内箱には耐衝撃性ポリスチ
レン(HIPS)やABS樹脂(アクリロニトリルーブ
タジエンゴムースチレン)が、また、断熱材としてはフ
ロンであるトリクロロモノフロロメタン(CFC−1
1)を発泡剤としたポリウレタン発泡体が利用されてい
る。特にABS樹脂は、機械的強度、加工性はもとよ
り、ウレタン発泡体との接着性、CFC−11との接触
やウレタン発泡時の発熱、冷却に起因する応力特性に優
れることより断熱用箱体の内箱材料としては最適であ
る。
冷を目的とする断熱用箱体の内箱には耐衝撃性ポリスチ
レン(HIPS)やABS樹脂(アクリロニトリルーブ
タジエンゴムースチレン)が、また、断熱材としてはフ
ロンであるトリクロロモノフロロメタン(CFC−1
1)を発泡剤としたポリウレタン発泡体が利用されてい
る。特にABS樹脂は、機械的強度、加工性はもとよ
り、ウレタン発泡体との接着性、CFC−11との接触
やウレタン発泡時の発熱、冷却に起因する応力特性に優
れることより断熱用箱体の内箱材料としては最適であ
る。
【0003】しかしながら、近年、CFC−11などの
オゾン層破壊物質の生産、使用が規制されてきており、
新たな発泡剤が検討されている。CFC−11の代替物
質としては、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロ
ロエタン(HCFC−123)、1,1−ジクロロ−1
−フロロエタン(HCFC−141b)などが提案され
ているが、それら代替物質はCFC−11より極性が強
く、従来のABS樹脂では代替物質との接触により容易
にクラックや割れを発生する。
オゾン層破壊物質の生産、使用が規制されてきており、
新たな発泡剤が検討されている。CFC−11の代替物
質としては、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフロ
ロエタン(HCFC−123)、1,1−ジクロロ−1
−フロロエタン(HCFC−141b)などが提案され
ているが、それら代替物質はCFC−11より極性が強
く、従来のABS樹脂では代替物質との接触により容易
にクラックや割れを発生する。
【0004】すでに、ABS樹脂を構成するゴム成分や
アクリロニトリル成分を増加させる方法が提案されてい
るが、ゴム成分の増加(特開平4−132712)は樹
脂の剛性を低下させる、またアクリロニトリル成分の増
加(特開平4−170409、5−17540、5−1
7541)はABS樹脂本来の優れた機械的強度や熱安
定性が犠牲となる。共重合体成分としてメタクリル酸エ
ステルを導入してなるABS樹脂(特開平4−1267
56)も提案されているが耐フロン性が十分でなく、ア
クリロニトリル成分の増加と同様ABS樹脂本来の優れ
た機械的強度が犠牲となる。
アクリロニトリル成分を増加させる方法が提案されてい
るが、ゴム成分の増加(特開平4−132712)は樹
脂の剛性を低下させる、またアクリロニトリル成分の増
加(特開平4−170409、5−17540、5−1
7541)はABS樹脂本来の優れた機械的強度や熱安
定性が犠牲となる。共重合体成分としてメタクリル酸エ
ステルを導入してなるABS樹脂(特開平4−1267
56)も提案されているが耐フロン性が十分でなく、ア
クリロニトリル成分の増加と同様ABS樹脂本来の優れ
た機械的強度が犠牲となる。
【0005】また、ABS樹脂に他ポリマーを配合する
方法も提案されている。例えば、熱可塑性ポリエステル
エラストマーの配合(特開平4−132762、4−1
70451)、アクリロニトリル成分を増加してなるA
BS樹脂への高級脂肪酸トリグリセリドの配合(特開平
4−154858)、アクリロニトリル成分を増加させ
たアクリル系ゴム変性グラフトとブタジエン系ゴム変性
グラフトの併用(特開平4−170460)、エチレン
−プロピレン系ゴム変性グラフトとブタジエン系ゴム変
性グラフトの併用(特開平4−170461)、エチレ
ン−プロピレン系ゴム変性グラフトとアクリル系ゴム変
性グラフトの併用(特開平4−170462)、ポリエ
ステルの配合(特開平5−17658)などである。こ
れらも耐フロン性を向上させるものの十分とは言い難
い。
方法も提案されている。例えば、熱可塑性ポリエステル
エラストマーの配合(特開平4−132762、4−1
70451)、アクリロニトリル成分を増加してなるA
BS樹脂への高級脂肪酸トリグリセリドの配合(特開平
4−154858)、アクリロニトリル成分を増加させ
たアクリル系ゴム変性グラフトとブタジエン系ゴム変性
グラフトの併用(特開平4−170460)、エチレン
−プロピレン系ゴム変性グラフトとブタジエン系ゴム変
性グラフトの併用(特開平4−170461)、エチレ
ン−プロピレン系ゴム変性グラフトとアクリル系ゴム変
性グラフトの併用(特開平4−170462)、ポリエ
ステルの配合(特開平5−17658)などである。こ
れらも耐フロン性を向上させるものの十分とは言い難
い。
【0006】さらに、ABS樹脂を構成するゴムまたは
グラフト成分として、凝集体を用いることも提案されて
いる。たとえば、ゴム成分として凝集ゴムを用いる方法
(特公昭52−30034)、ゴム成分に少量の化合物
をグラフト(低グラフト率)させた後、かかるグラフト
重合体を凝集肥大化させる方法(特公平2−2737
8)、ゴム成分に少量の化合物をグラフトさせた後、凝
集肥大化させてクラスター状とし、その後さらに多量の
化合物をグラフトさせる方法(特開平5−25227)
などである。これらも耐フロン性は向上させるが十分と
は言い難い。
グラフト成分として、凝集体を用いることも提案されて
いる。たとえば、ゴム成分として凝集ゴムを用いる方法
(特公昭52−30034)、ゴム成分に少量の化合物
をグラフト(低グラフト率)させた後、かかるグラフト
重合体を凝集肥大化させる方法(特公平2−2737
8)、ゴム成分に少量の化合物をグラフトさせた後、凝
集肥大化させてクラスター状とし、その後さらに多量の
化合物をグラフトさせる方法(特開平5−25227)
などである。これらも耐フロン性は向上させるが十分と
は言い難い。
【0007】このため、ABS樹脂の特長である優れた
機械的強度、熱安定性、加工性などを犠牲にすることな
く、より耐フロン性に優れる(代替物質との接触により
容易にクラックや割れを発生しない。)材料の開発が望
まれていた。
機械的強度、熱安定性、加工性などを犠牲にすることな
く、より耐フロン性に優れる(代替物質との接触により
容易にクラックや割れを発生しない。)材料の開発が望
まれていた。
【0008】本発明は、HCFC−123やHCFC−
141bなどの代替フロンを用いる断熱用箱体の内箱製
造に適した耐フロン性の優れたABS樹脂組成物を提供
するものである。
141bなどの代替フロンを用いる断熱用箱体の内箱製
造に適した耐フロン性の優れたABS樹脂組成物を提供
するものである。
【0009】本発明者は、小粒子径ゴムを用いたグラフ
ト重合体を房状に凝集してなる大粒子径グラフト重合体
および共重合体とからなる組成物が極めて耐フロン性に
優れる材料であることを見出し、本発明に到達したもの
である。
ト重合体を房状に凝集してなる大粒子径グラフト重合体
および共重合体とからなる組成物が極めて耐フロン性に
優れる材料であることを見出し、本発明に到達したもの
である。
【0010】すなわち、本発明は、重量平均粒子径0.
05〜0.2μのゴム質重合体40〜80重量%の存在
下にシアン化ビニル化合物30〜45重量%と芳香族ビ
ニル化合物70〜55重量%の単量体60〜20重量%
を重合してなるグラフト率10〜40%の小粒子径グラ
フト重合体が重量平均粒子径0.8〜2.0μの房状に
凝集してなる凝集グラフト重合体、およびシアン化ビニ
ル化合物35〜45重量%と芳香族ビニル化合物65〜
55重量%を重合してなる固有粘度0.6〜0.9であ
る共重合体から構成され、かつ、ゴム質重合体含有量が
15〜25重量%である耐フロン性ABS樹脂組成物を
提供するものである。以下に、本発明につき詳細に説明
する。
05〜0.2μのゴム質重合体40〜80重量%の存在
下にシアン化ビニル化合物30〜45重量%と芳香族ビ
ニル化合物70〜55重量%の単量体60〜20重量%
を重合してなるグラフト率10〜40%の小粒子径グラ
フト重合体が重量平均粒子径0.8〜2.0μの房状に
凝集してなる凝集グラフト重合体、およびシアン化ビニ
ル化合物35〜45重量%と芳香族ビニル化合物65〜
55重量%を重合してなる固有粘度0.6〜0.9であ
る共重合体から構成され、かつ、ゴム質重合体含有量が
15〜25重量%である耐フロン性ABS樹脂組成物を
提供するものである。以下に、本発明につき詳細に説明
する。
【0011】グラフト重合体を構成するゴム質重合体と
は、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン重合体、ブ
タジエン−アクリロニトリル重合体等の共役ジエン系ゴ
ム、エチレン−プロピレン重合体、エチレン−プロピレ
ン−非共役ジエン(エチリデンノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエンなど)重合体、エチレン−ブチレン重合体
等のエチレン−αオレフィン系ゴム、ポリイソプレン、
ポリブチルアクリレート、エチレン−酢酸ビニル重合
体、塩素化ポリエチレン、ブタジエン−スチレン重合体
の水添化物(SEBS)などが挙げられ、一種または二
種以上用いることができる。特に共役ジエン系ゴムなら
びにエチレン−αオレフィン系ゴムが好ましい。
は、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン重合体、ブ
タジエン−アクリロニトリル重合体等の共役ジエン系ゴ
ム、エチレン−プロピレン重合体、エチレン−プロピレ
ン−非共役ジエン(エチリデンノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエンなど)重合体、エチレン−ブチレン重合体
等のエチレン−αオレフィン系ゴム、ポリイソプレン、
ポリブチルアクリレート、エチレン−酢酸ビニル重合
体、塩素化ポリエチレン、ブタジエン−スチレン重合体
の水添化物(SEBS)などが挙げられ、一種または二
種以上用いることができる。特に共役ジエン系ゴムなら
びにエチレン−αオレフィン系ゴムが好ましい。
【0012】グラフト重合体ならびに共重合体を構成す
るシアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、フマロニトリル等が挙げられ、一
種または二種以上用いることが出来る。特にアクリロニ
トリルが好ましい。また、芳香族ビニル化合物として
は、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブ
チルスチレン、α−メチルビニルトルエン、ジメチルス
チレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムス
チレン、ジブロムスチレン、ビニルナフタレン等が例示
され、一種または二種以上用いることが出来る。特にス
チレンが好ましい。
るシアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、フマロニトリル等が挙げられ、一
種または二種以上用いることが出来る。特にアクリロニ
トリルが好ましい。また、芳香族ビニル化合物として
は、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブ
チルスチレン、α−メチルビニルトルエン、ジメチルス
チレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムス
チレン、ジブロムスチレン、ビニルナフタレン等が例示
され、一種または二種以上用いることが出来る。特にス
チレンが好ましい。
【0013】なお、本発明の目的を逸脱しない範囲内
で、上記芳香族ビニル化合物の一部をメチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート等の不飽和カルボン酸アルキルエステル、マ
レイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、N−
フェニルマレイミド、O−クロル−N−フェニルマレイ
ミド等のマレイミド化合物に置換することも十分可能で
ある。
で、上記芳香族ビニル化合物の一部をメチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート等の不飽和カルボン酸アルキルエステル、マ
レイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、N−
フェニルマレイミド、O−クロル−N−フェニルマレイ
ミド等のマレイミド化合物に置換することも十分可能で
ある。
【0014】・グラフト重合体 グラフト重合体は、重量平均粒子径0.05〜0.2μ
のゴム質重合体40〜80重量%の存在下にシアン化ビ
ニル化合物30〜45重量%と芳香族ビニル化合物70
〜55重量%の単量体60〜20重量%を重合してなる
グラフト率10〜40重量%の小粒子径グラフト重合体
が重量平均粒子径0.8〜2.0μの房状に凝集してな
るグラフト重合体である。
のゴム質重合体40〜80重量%の存在下にシアン化ビ
ニル化合物30〜45重量%と芳香族ビニル化合物70
〜55重量%の単量体60〜20重量%を重合してなる
グラフト率10〜40重量%の小粒子径グラフト重合体
が重量平均粒子径0.8〜2.0μの房状に凝集してな
るグラフト重合体である。
【0015】ゴム質重合体の重量平均粒子径が0.05
μ未満では耐フロン性に劣り、0.2μを越すと耐フロ
ン性の改善が図れない。ゴム質重合体が40重量%未満
では小粒子径グラフト重合体が房状とならず耐フロン性
の改善が図れない、80重量%を越すと耐フロン性が低
下し好ましくない。また、シアン化ビニル化合物が30
重量%未満(芳香族ビニル化合物70重量%を越す)で
は耐フロン性に劣り、45重量%を越すと(芳香族ビニ
ル化合物55重量%未満)小粒子径グラフト重合体の熱
安定性が低下する。
μ未満では耐フロン性に劣り、0.2μを越すと耐フロ
ン性の改善が図れない。ゴム質重合体が40重量%未満
では小粒子径グラフト重合体が房状とならず耐フロン性
の改善が図れない、80重量%を越すと耐フロン性が低
下し好ましくない。また、シアン化ビニル化合物が30
重量%未満(芳香族ビニル化合物70重量%を越す)で
は耐フロン性に劣り、45重量%を越すと(芳香族ビニ
ル化合物55重量%未満)小粒子径グラフト重合体の熱
安定性が低下する。
【0016】ゴム質重合体上に結合してなるシアン化ビ
ニル化合物と芳香族ビニル化合物の量を示すグラフト率
は10〜40重量%である。グラフト率は、アセトンを
溶媒として可溶部と不溶部に分離し、次式に従い求め
る。 グラフト率(%)=〔アセトン不溶部重量−グラフト重
合体中のゴム質重合体重量〕÷グラフト重合体中のゴム
質重合体重量×100。 なお、グラフト率が10重量%未満では耐フロン性に劣
り、40重量%を越すとグラフト重合体が房状とならず
耐フロン性改善が図れない。グラフト率は、重合温度、
化合物の添加方法、組成比率など重合条件を適宜変更す
ることにより調整することができる。さらに、小粒子径
グラフト重合体を製造する方法としては、公知の乳化重
合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法ならびにそ
れらの組み合わせが挙げられる。重合に際しては分子量
調整剤、開始剤など公知の重合助剤を用いることができ
る。
ニル化合物と芳香族ビニル化合物の量を示すグラフト率
は10〜40重量%である。グラフト率は、アセトンを
溶媒として可溶部と不溶部に分離し、次式に従い求め
る。 グラフト率(%)=〔アセトン不溶部重量−グラフト重
合体中のゴム質重合体重量〕÷グラフト重合体中のゴム
質重合体重量×100。 なお、グラフト率が10重量%未満では耐フロン性に劣
り、40重量%を越すとグラフト重合体が房状とならず
耐フロン性改善が図れない。グラフト率は、重合温度、
化合物の添加方法、組成比率など重合条件を適宜変更す
ることにより調整することができる。さらに、小粒子径
グラフト重合体を製造する方法としては、公知の乳化重
合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法ならびにそ
れらの組み合わせが挙げられる。重合に際しては分子量
調整剤、開始剤など公知の重合助剤を用いることができ
る。
【0017】上述の組成、構造を有する小粒子径グラフ
ト重合体は、造粒、成形加工時に房状に凝集し、房状の
凝集グラフト重合体となる。凝集グラフト体は房状であ
り、従来公知のドーナッツ状に凝集したグラフト重合体
では優れた耐フロン性が得られない。凝集グラフト重合
体の重量平均粒子径は0.8〜2.0μであり、0.8
μ未満では、耐フロン性に劣り、また、2.0μを越す
と外観が劣り好ましくない。耐フロン性ならびに機械的
強度の面より、重量平均粒子径0.05〜0.2μのゴ
ム質重合体50〜60重量%の存在下にシアン化ビニル
化合物35〜40重量%と芳香族ビニル化合物65〜6
0重量%の単量体50〜40重量%を重合してなる小粒
子径グラフト重合体が重量平均粒子径0.8〜2.0μ
の房状に凝集してなるグラフト重合体が好ましい。
ト重合体は、造粒、成形加工時に房状に凝集し、房状の
凝集グラフト重合体となる。凝集グラフト体は房状であ
り、従来公知のドーナッツ状に凝集したグラフト重合体
では優れた耐フロン性が得られない。凝集グラフト重合
体の重量平均粒子径は0.8〜2.0μであり、0.8
μ未満では、耐フロン性に劣り、また、2.0μを越す
と外観が劣り好ましくない。耐フロン性ならびに機械的
強度の面より、重量平均粒子径0.05〜0.2μのゴ
ム質重合体50〜60重量%の存在下にシアン化ビニル
化合物35〜40重量%と芳香族ビニル化合物65〜6
0重量%の単量体50〜40重量%を重合してなる小粒
子径グラフト重合体が重量平均粒子径0.8〜2.0μ
の房状に凝集してなるグラフト重合体が好ましい。
【0018】・共重合体 本発明で用いられる共重合体とは、シアン化ビニル化合
物35〜45重量%と芳香族ビニル化合物65〜55重
量%を重合してなる固有粘度0.6〜0.9の共重合体
である。シアン化ビニル化合物が35重量%未満(芳香
族ビニル化合物65重量%を越す)では耐フロン性の改
善が図れず、45重量%を越すと(芳香族ビニル化合物
55重量%未満)熱安定性に劣り好ましくない。なお、
共重合体の固有粘度とは、共重合体の濃度を変えたジメ
チルホロムアミド溶液(0.1〜0.5重量%濃度)を
作成し、粘度管を用いて30℃にて各比粘度を求め、比
粘度と濃度の関係式より濃度0時の値である。また、共
重合体の固有粘度が0.6未満では耐フロン性の改善が
図れず、0.9を越すとシート加工性に劣り好ましくな
い。組成物および成形品の耐フロン性、機械的強度、熱
安定性、シート加工性などの面より、シアン化ビニル化
合物35〜40重量%と芳香族ビニル化合物65〜60
重量%を重合してなる固有粘度0.7〜0.8の共重合
体が特に好ましい。固有粘度は、分子量調整剤や開始剤
の種類や量、重合温度、化合物の添加方法、組成比率な
ど重合条件を適宜変更することにより調整することがで
きる。
物35〜45重量%と芳香族ビニル化合物65〜55重
量%を重合してなる固有粘度0.6〜0.9の共重合体
である。シアン化ビニル化合物が35重量%未満(芳香
族ビニル化合物65重量%を越す)では耐フロン性の改
善が図れず、45重量%を越すと(芳香族ビニル化合物
55重量%未満)熱安定性に劣り好ましくない。なお、
共重合体の固有粘度とは、共重合体の濃度を変えたジメ
チルホロムアミド溶液(0.1〜0.5重量%濃度)を
作成し、粘度管を用いて30℃にて各比粘度を求め、比
粘度と濃度の関係式より濃度0時の値である。また、共
重合体の固有粘度が0.6未満では耐フロン性の改善が
図れず、0.9を越すとシート加工性に劣り好ましくな
い。組成物および成形品の耐フロン性、機械的強度、熱
安定性、シート加工性などの面より、シアン化ビニル化
合物35〜40重量%と芳香族ビニル化合物65〜60
重量%を重合してなる固有粘度0.7〜0.8の共重合
体が特に好ましい。固有粘度は、分子量調整剤や開始剤
の種類や量、重合温度、化合物の添加方法、組成比率な
ど重合条件を適宜変更することにより調整することがで
きる。
【0019】さらに、共重合体を製造する方法として
は、公知の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状
重合法ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。重合
に際しては分子量調整剤、開始剤など公知の重合助剤を
用いることが出来る。
は、公知の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状
重合法ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。重合
に際しては分子量調整剤、開始剤など公知の重合助剤を
用いることが出来る。
【0020】・組成物 本発明のABS樹脂組成物は、上述の房状凝集グラフト
重合体および共重合体から構成される。組成物における
グラフト重合体の凝集状況は、組成物の熱プレスシート
の断面を電子顕微鏡にて肉眼観察し、判断することがで
きる。また、凝集体の重量平均粒子径は電子顕微鏡写真
より凝集体の長軸と短軸を測定し、その平均値を粒子径
とし、その様にして測定された凝集体の少なくとも10
個の粒子径より平均粒子径が算出される。房状凝集グラ
フト重合体と共重合体との配合比率には特に制限はない
が、組成物中に占めるゴム質共重合体の含有量は15〜
25重量%である。15重量%未満では耐衝撃性、耐フ
ロン性に劣り、また25重量%を越すと剛性に劣り好ま
しくない。耐フロン性、機械的強度の面より20〜25
重量%が特に好ましい。
重合体および共重合体から構成される。組成物における
グラフト重合体の凝集状況は、組成物の熱プレスシート
の断面を電子顕微鏡にて肉眼観察し、判断することがで
きる。また、凝集体の重量平均粒子径は電子顕微鏡写真
より凝集体の長軸と短軸を測定し、その平均値を粒子径
とし、その様にして測定された凝集体の少なくとも10
個の粒子径より平均粒子径が算出される。房状凝集グラ
フト重合体と共重合体との配合比率には特に制限はない
が、組成物中に占めるゴム質共重合体の含有量は15〜
25重量%である。15重量%未満では耐衝撃性、耐フ
ロン性に劣り、また25重量%を越すと剛性に劣り好ま
しくない。耐フロン性、機械的強度の面より20〜25
重量%が特に好ましい。
【0021】グラフト重合体と共重合体との混合方法に
ついては特に制限はなく、水分散状態(ラテックス)
で、又は粉末、ビーズ、ペレット等の状態で混合するこ
とができる。また、その混合順序にも制限はない。さら
に、溶融混練方法としては、バンバリーミキサー、ロー
ル、押出機等の公知の方法を採用することができる。な
お、混合時に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、滑剤、染料、顔料、可塑剤、難燃剤、
離型剤等の添加剤を配合することができる。
ついては特に制限はなく、水分散状態(ラテックス)
で、又は粉末、ビーズ、ペレット等の状態で混合するこ
とができる。また、その混合順序にも制限はない。さら
に、溶融混練方法としては、バンバリーミキサー、ロー
ル、押出機等の公知の方法を採用することができる。な
お、混合時に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、滑剤、染料、顔料、可塑剤、難燃剤、
離型剤等の添加剤を配合することができる。
【0022】本発明のABS樹脂組成物をシート押出し
た後、真空成形法で内箱を成形する方法やかかる組成物
から直接射出成形する方法などにより、冷蔵庫内箱を作
成することができる。
た後、真空成形法で内箱を成形する方法やかかる組成物
から直接射出成形する方法などにより、冷蔵庫内箱を作
成することができる。
【0023】以下に実施例により本発明を具体的に説明
する。なお、部数および%についてはいずれも重量基準
で示した。
する。なお、部数および%についてはいずれも重量基準
で示した。
【0024】参考例1 ・グラフト重合体用ゴム質重合体 ブタジエン90部、スチレン10部、オレイン酸ナトリ
ウム0.5部、ドデシルメルカプタン0.2部、過硫酸
カリウム0.3部、水酸化ナトリウム0.1部及び脱イ
オン水95部を、攪拌機付ステンレス製反応器に仕込
み、60℃で18時間、次いで70℃で15時間重合さ
せた。重量平均粒子径は0.45μであった。
ウム0.5部、ドデシルメルカプタン0.2部、過硫酸
カリウム0.3部、水酸化ナトリウム0.1部及び脱イ
オン水95部を、攪拌機付ステンレス製反応器に仕込
み、60℃で18時間、次いで70℃で15時間重合さ
せた。重量平均粒子径は0.45μであった。
【0025】参考例2 ・小粒子径グラフト重合体用ゴム質重合体 オレイン酸ナトリウム量を1.5部、脱イオン水量を1
70部とした以外は参考例1と同様の操作を行い、重量
平均粒子径0.15μのゴム質重合体を得た。
70部とした以外は参考例1と同様の操作を行い、重量
平均粒子径0.15μのゴム質重合体を得た。
【0026】参考例3 ・グラフト重合体用凝集ゴム質重合体 参考例2で作成された0.15μのゴム質重合体ラテッ
クスを攪拌しながらリン酸水溶液(5%)を添加し、p
H3とした後、さらに水酸化ナトリウム水溶液(25
%)を添加し、重量平均粒子径0.80μの房状に凝集
したゴム質重合体を得た。
クスを攪拌しながらリン酸水溶液(5%)を添加し、p
H3とした後、さらに水酸化ナトリウム水溶液(25
%)を添加し、重量平均粒子径0.80μの房状に凝集
したゴム質重合体を得た。
【0027】参考例4 ・グラフト重合体 還流冷却器付重合槽に参考例1で得られた0.45μの
ゴム質重合体ラテックス(固形分50%)100部と脱
イオン水80部にデキストリン0.1部、無水ピロリン
酸ナトリウム0.1部及び硫酸第一鉄0.005部を溶
解した水溶液を添加し、気相部を窒素置換したのち70
℃に昇温した。槽内温度が70℃に達したらアクリロニ
トリル14部、スチレン36部、t−ドデシルメルカプ
タン0.2部、クメンハイドロパーオキサイド0.3部
の混合液及び脱イオン水20部にオレイン酸カリウム
1.5部を溶解した乳化剤溶液を4時間に亘り連続添加
した。連続添加終了後、さらに70℃で2時間熟成さ
せ、重合を完了させた。得られたグラフト重合体ラテッ
クスを硫酸マグネシウムにて塩析し、脱水、乾燥を経て
グラフト率40%のグラフト重合体を得た。
ゴム質重合体ラテックス(固形分50%)100部と脱
イオン水80部にデキストリン0.1部、無水ピロリン
酸ナトリウム0.1部及び硫酸第一鉄0.005部を溶
解した水溶液を添加し、気相部を窒素置換したのち70
℃に昇温した。槽内温度が70℃に達したらアクリロニ
トリル14部、スチレン36部、t−ドデシルメルカプ
タン0.2部、クメンハイドロパーオキサイド0.3部
の混合液及び脱イオン水20部にオレイン酸カリウム
1.5部を溶解した乳化剤溶液を4時間に亘り連続添加
した。連続添加終了後、さらに70℃で2時間熟成さ
せ、重合を完了させた。得られたグラフト重合体ラテッ
クスを硫酸マグネシウムにて塩析し、脱水、乾燥を経て
グラフト率40%のグラフト重合体を得た。
【0028】参考例5 ・グラフト重合体 参考例2で得られた0.15μのゴム質重合体ラテック
ス(固形分35.3%)170部、アクリロニトリル1
4部、スチレン26部、t−ドデシルメルカプタン0.
5部、脱イオン水10部に変更した以外は参考例4と同
様の手順にて重合し、グラフト率30%のグラフト重合
体を得た。
ス(固形分35.3%)170部、アクリロニトリル1
4部、スチレン26部、t−ドデシルメルカプタン0.
5部、脱イオン水10部に変更した以外は参考例4と同
様の手順にて重合し、グラフト率30%のグラフト重合
体を得た。
【0029】参考例6 ・グラフト重合体 参考例2で得られた0.15μのゴム質重合体ラテック
ス(固形分35.3%)226部、アクリロニトリル7
部、スチレン13部に変更した以外は参考例5と同様の
手順にて重合し、グラフト率6%のグラフト重合体を得
た。
ス(固形分35.3%)226部、アクリロニトリル7
部、スチレン13部に変更した以外は参考例5と同様の
手順にて重合し、グラフト率6%のグラフト重合体を得
た。
【0030】参考例7 ・グラフト重合体 t−ドデシルメルカプタンを0部に変更した以外は参考
例5と同様の手順にて重合し、グラフト率50%のグラ
フト重合体を得た。
例5と同様の手順にて重合し、グラフト率50%のグラ
フト重合体を得た。
【0031】参考例8 ・グラフト重合体 参考例3で得られた凝集ゴム質重合体を使用した以外は
参考例5と同様の手順にて重合し、グラフト率30%の
グラフト重合体を得た。
参考例5と同様の手順にて重合し、グラフト率30%の
グラフト重合体を得た。
【0032】参考例9 ・共重合体 攪拌機付ステンレス製反応器を窒素置換した後、脱イオ
ン水100部に硫酸カリウム0.3部を溶解した開始剤
水溶液を仕込み65℃まで昇温。その時点からスチレン
65部、アクリロニトリル35部、t−ドデシルメルカ
プタン0.25部からなる単量体混合物と、脱イオン水
20部、オレイン酸ナトリウム1.5部からなる乳化剤
水溶液を4時間に亘り連続添加し、重合した。連続添加
終了後、70℃に昇温し、2時間熟成を行い反応を完了
した。得られた共重合体ラテックスを硫酸マグネシウム
で塩析し、脱水、乾燥を経てパウダー状の共重合体を得
た。共重合体中のアクリロニトリルは33.9%、固有
粘度は0.75であった。
ン水100部に硫酸カリウム0.3部を溶解した開始剤
水溶液を仕込み65℃まで昇温。その時点からスチレン
65部、アクリロニトリル35部、t−ドデシルメルカ
プタン0.25部からなる単量体混合物と、脱イオン水
20部、オレイン酸ナトリウム1.5部からなる乳化剤
水溶液を4時間に亘り連続添加し、重合した。連続添加
終了後、70℃に昇温し、2時間熟成を行い反応を完了
した。得られた共重合体ラテックスを硫酸マグネシウム
で塩析し、脱水、乾燥を経てパウダー状の共重合体を得
た。共重合体中のアクリロニトリルは33.9%、固有
粘度は0.75であった。
【0033】参考例10 ・共重合体 スチレン70部、アクリロニトリル30部、t−ドデシ
ルメルカプタン0.22部に変更した以外は参考例9と
同様の手順にて重合し、共重合体を得た。得られた共重
合体中のアクリロニトリルは28.5%、固有粘度は
0.75であった。
ルメルカプタン0.22部に変更した以外は参考例9と
同様の手順にて重合し、共重合体を得た。得られた共重
合体中のアクリロニトリルは28.5%、固有粘度は
0.75であった。
【0034】参考例11 ・共重合体 t−ドデシルメルカプタン0.5部に変更した以外は参
考例9と同様の手順にて重合し共重合体を得た。得られ
た共重合体中のアクリロニトリルは33.6%、固有粘
度は0.55であった。
考例9と同様の手順にて重合し共重合体を得た。得られ
た共重合体中のアクリロニトリルは33.6%、固有粘
度は0.55であった。
【0035】実施例及び比較例 表−1〜2に示される配合比率に基づき参考例で得られ
たグラフト重合体と共重合体を混合後、40mm径の一
軸押出機を用い、220℃にて溶融混練し、各種組成物
(ペレット)を得た。グラフト重合体の凝集状況を確認
すると共に各種組成物の特性を評価した。結果を表−1
〜2に示す。表中のAはアクリロニトリル、IVは固有
粘度を示す。
たグラフト重合体と共重合体を混合後、40mm径の一
軸押出機を用い、220℃にて溶融混練し、各種組成物
(ペレット)を得た。グラフト重合体の凝集状況を確認
すると共に各種組成物の特性を評価した。結果を表−1
〜2に示す。表中のAはアクリロニトリル、IVは固有
粘度を示す。
【0036】凝集状況の確認方法。 得られたペレットより熱プレスシートを作成し、電子顕
微鏡写真より凝集の有無を判定すると共に凝集体の大き
さを算出した。
微鏡写真より凝集の有無を判定すると共に凝集体の大き
さを算出した。
【0037】各種特性は次の要領で評価した。 (1)ノッチ付きアイゾット衝撃強度(NI) 3.5オンス射出成形機を用い、シリンダー設定温度2
20℃でASTM D−256に準拠し、1/4インチ
厚の試験片を作成後23℃で測定。 (2)加工性 220℃、10kg/cm荷重下でMFR(メルトフロ
ーレート)を測定。 (3)熱安定性 高化式フローテスター内に260℃にて30分間滞留さ
せ、その後の変色度合いを目視判定。 ○:変色 無〜小 △: 〃 中 ×: 〃 大 (4)耐フロン性 i)膨潤度 ペレットを220℃で2mm厚にプレスし、4cm×2
cmのテスト用シートとした後、マイナス30℃にて6
0時間、HCFC−141bに浸漬した後の重量変化よ
り算出。 値の低い方が耐フロン性に優れる。 ii)臨界歪 3.5オンス射出成形機を用い、シリンダー設定温度2
20℃で15cm×2cm×0.3cm厚の射出成形品
を成形した後、片持ちばりの治具に固定し3cmのたわ
みをかけ、HCFC−141b蒸気中に放置。その後、
手で折ってクラックのはいる歪量(最大値1.3%)を
求めた。値の大きい方が耐フロン性に優れる。
20℃でASTM D−256に準拠し、1/4インチ
厚の試験片を作成後23℃で測定。 (2)加工性 220℃、10kg/cm荷重下でMFR(メルトフロ
ーレート)を測定。 (3)熱安定性 高化式フローテスター内に260℃にて30分間滞留さ
せ、その後の変色度合いを目視判定。 ○:変色 無〜小 △: 〃 中 ×: 〃 大 (4)耐フロン性 i)膨潤度 ペレットを220℃で2mm厚にプレスし、4cm×2
cmのテスト用シートとした後、マイナス30℃にて6
0時間、HCFC−141bに浸漬した後の重量変化よ
り算出。 値の低い方が耐フロン性に優れる。 ii)臨界歪 3.5オンス射出成形機を用い、シリンダー設定温度2
20℃で15cm×2cm×0.3cm厚の射出成形品
を成形した後、片持ちばりの治具に固定し3cmのたわ
みをかけ、HCFC−141b蒸気中に放置。その後、
手で折ってクラックのはいる歪量(最大値1.3%)を
求めた。値の大きい方が耐フロン性に優れる。
【0038】
【表−1】
【0039】
【表−2】
【0040】
【発明の効果】本発明のABS樹脂組成物は、従来の組
成物に比べ優れた耐フロン性(耐HCFC−141b
性)を有している。このため、代替フロン(HCFC−
141b)を用いる冷蔵庫、冷凍庫の内箱成形に適した
材料として利用価値が高い。
成物に比べ優れた耐フロン性(耐HCFC−141b
性)を有している。このため、代替フロン(HCFC−
141b)を用いる冷蔵庫、冷凍庫の内箱成形に適した
材料として利用価値が高い。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】参考例8 ・グラフト重合体 参考例3で得られた凝集ゴム質重合体ラテックス(固形
分32.0%)187部に変更した以外は参考例5と同
様の手順にて重合し、グラフト率30%のグラフト重合
体を得た。
分32.0%)187部に変更した以外は参考例5と同
様の手順にて重合し、グラフト率30%のグラフト重合
体を得た。
Claims (1)
- 【請求項1】重量平均粒子径0.05〜0.2μのゴム
質重合体40〜80重量%の存在下にシアン化ビニル化
合物30〜45重量%と芳香族ビニル化合物70〜55
重量%の単量体60〜20重量%を重合してなるグラフ
ト率10〜40%の小粒子径グラフト重合体が重量平均
粒子径0.8〜2.0μの房状に凝集してなる凝集グラ
フト重合体、およびシアン化ビニル化合物35〜45重
量%と芳香族ビニル化合物65〜55重量%を重合して
なる固有粘度0.6〜0.9である共重合体から構成さ
れ、かつ、ゴム質重合体含有量が15〜25重量%であ
ることを特徴とする耐フロン性ABS樹脂組成物。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19602094A JPH0841285A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 耐フロン性abs樹脂組成物 |
TW085100505A TW372978B (en) | 1994-07-27 | 1996-01-16 | Process for preparing freon resistant resin composition and using it in fabrication of inner box of cooling storage |
MYPI96000302A MY113116A (en) | 1994-07-27 | 1996-01-27 | A chlorofluorocarbon resistant resin composition and a refrigerator inner casing formed from the same composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19602094A JPH0841285A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 耐フロン性abs樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0841285A true JPH0841285A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=16350891
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19602094A Pending JPH0841285A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 耐フロン性abs樹脂組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0841285A (ja) |
TW (1) | TW372978B (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001164123A (ja) * | 1999-12-09 | 2001-06-19 | Techno Polymer Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
KR100349605B1 (ko) * | 1998-07-04 | 2002-10-19 | 주식회사 엘지화학 | Hcfc 내성이 우수한 열가소성 수지 조성물 |
KR100358229B1 (ko) * | 1998-08-18 | 2003-02-19 | 주식회사 엘지화학 | 일반물성, 가공성 및 내 hcfc 성이 우수한 열가소성 수지조성물 |
JP2008525610A (ja) * | 2004-12-28 | 2008-07-17 | チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド | 環境応力抵抗性が優れた冷蔵庫用熱可塑性樹脂組成物 |
JP2012030958A (ja) * | 2010-08-02 | 2012-02-16 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | スチールワイヤ巻取用の樹脂リール |
WO2017182435A1 (en) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Abs molding composition having improved crack and chemical resistance and its use |
WO2017182452A1 (en) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Abs molding composition having improved crack and chemical resistance and its use |
WO2021032827A1 (en) * | 2019-08-21 | 2021-02-25 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Abs molding composition for sheet extrusion and thermoforming with high escr, high color and thermal stability and low tendency to delamination |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP19602094A patent/JPH0841285A/ja active Pending
-
1996
- 1996-01-16 TW TW085100505A patent/TW372978B/zh not_active IP Right Cessation
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100349605B1 (ko) * | 1998-07-04 | 2002-10-19 | 주식회사 엘지화학 | Hcfc 내성이 우수한 열가소성 수지 조성물 |
KR100358229B1 (ko) * | 1998-08-18 | 2003-02-19 | 주식회사 엘지화학 | 일반물성, 가공성 및 내 hcfc 성이 우수한 열가소성 수지조성물 |
JP2001164123A (ja) * | 1999-12-09 | 2001-06-19 | Techno Polymer Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
JP2008525610A (ja) * | 2004-12-28 | 2008-07-17 | チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド | 環境応力抵抗性が優れた冷蔵庫用熱可塑性樹脂組成物 |
JP2012030958A (ja) * | 2010-08-02 | 2012-02-16 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | スチールワイヤ巻取用の樹脂リール |
WO2017182435A1 (en) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Abs molding composition having improved crack and chemical resistance and its use |
WO2017182452A1 (en) * | 2016-04-21 | 2017-10-26 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Abs molding composition having improved crack and chemical resistance and its use |
US10711126B2 (en) | 2016-04-21 | 2020-07-14 | Ineos Styrolution Group Gmbh | ABS molding composition having improved crack and chemical resistance and its use |
US11021602B2 (en) | 2016-04-21 | 2021-06-01 | Ineos Styrolution Group Gmbh | ABS molding composition having improved crack and chemical resistance and its use |
WO2021032827A1 (en) * | 2019-08-21 | 2021-02-25 | Ineos Styrolution Group Gmbh | Abs molding composition for sheet extrusion and thermoforming with high escr, high color and thermal stability and low tendency to delamination |
CN114938651A (zh) * | 2019-08-21 | 2022-08-23 | 英力士苯领集团股份公司 | 高escr、高颜色和热稳定性、低分层倾向的用于片材挤出和热成型的abs成型组合物 |
CN114938651B (zh) * | 2019-08-21 | 2023-12-26 | 英力士苯领集团股份公司 | 高escr、高颜色和热稳定性、低分层倾向的用于片材挤出和热成型的abs成型组合物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW372978B (en) | 1999-11-01 |
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