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JPH0840893A - インターロイキン−1産生抑制剤 - Google Patents

インターロイキン−1産生抑制剤

Info

Publication number
JPH0840893A
JPH0840893A JP6204054A JP20405494A JPH0840893A JP H0840893 A JPH0840893 A JP H0840893A JP 6204054 A JP6204054 A JP 6204054A JP 20405494 A JP20405494 A JP 20405494A JP H0840893 A JPH0840893 A JP H0840893A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
salt
production
formula
compound
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6204054A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Yoshimura
浩二 吉村
Michiyo Yamane
美千代 山根
Setsuo Harada
節夫 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP6204054A priority Critical patent/JPH0840893A/ja
Publication of JPH0840893A publication Critical patent/JPH0840893A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】IL−1の産生抑制剤の提供。 【構成】一般式 【化1】 (式中、R1は水素原子、低級アルキルまたは低級アシ
ル基を、R2は水素原子またはハロゲン原子を、R3は低
級アルキル基を、R4は水素原子または低級アシル基を 【化2】 それぞれ示す。)で表される化合物またはその塩を含有
してなるインターロイキン−1産生抑制剤。 【効果】IL−1過剰産生に伴う疾病、たとえば慢性関
節リウマチや骨粗鬆症などの治療に利用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインターロイキン−1産
生抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】インターロイキン−1(IL−1と略称
する)は刺激を受けた単球やマクロファージをはじめ、
種々の生体内細胞によって産生・分泌されるサイトカイ
ンで、免疫および炎症反応における重要なメディエータ
ーであると考えられている。この因子は免疫系細胞(例
えばT細胞、B細胞)、炎症系細胞(単球、多核白血
球)、結合組織系細胞(例えば、滑膜細胞、繊維芽細
胞、軟骨細胞)、中枢神経系細胞(視床下部、星状細
胞)および肝細胞、血管内皮細胞等に働いて、それぞれ
の細胞機能を昴進する。その結果、TやBリンパ細胞の
分化および増殖、IL−2やコロニー刺激因子(CS
F)など他のリンホカインの産生増強、結合組織におい
てはコラゲナーゼの産生、肝臓においては急性期タンパ
ク質の産生、その他骨吸収の促進などの多彩な生理作用
が発現する〔M.Martinら、トレンズ インファーマコロ
ジカル サイエンス(Trends in Pharmacological Scie
nces),第9巻171頁(1988)〕。最近では、I
L−6、IL−8、TNFなどの炎症性サイトカインの
産生誘導にも関与していることが分かってきている〔赤
星透ら、炎症、第11巻117頁(1991)〕。IL
−1の過剰産生が原因と考えられている疾病としては慢
性関節リウマチ、骨粗鬆症、敗血症、炎症性腸疾患、イ
ンスリン依存性糖尿病、動脈硬化、乾鮮、喘息、アルコ
ール性肝炎などが、またIL−1依存性疾病としては骨
髄性白血病が知られており、さらに組織や臓器などの移
植の拒絶反応においてもIL−1が重要な働きをしてい
ることが知られている〔ニュー イングランド ジャー
ナル オブ メディシン(New EnglandJournal of Medi
cine)、第328巻106頁(1993)〕。これらの
ことから、IL−1産生を抑制する物質が見出されれ
ば、IL−1産生過剰を原因とする上記のような疾病や
IL−1依存性腫瘍の治療および予防用薬剤、ならびに
臓器移植の際の免疫抑制剤等の開発につながると思われ
る。これまでに、ステロイド剤がIL−1の産生を抑制
することが知られているが〔セルラル イムノロジー
(Celluar.Immunol.),第69巻235頁(198
2)〕、副作用の点で使用が制限されている。従って、
非ステロイド性のIL−1産生抑制剤に期待が寄せられ
ている。一方、14員環マクロライド誘導体の一種であ
るLL−Z1640−2は原虫(Tetrahymena pyriform
is)の増殖と運動を阻害する物質として分離され〔Elle
stadら、ジャーナル オブ オーガニック ケミストリ
ー(J. Org.Chem.),第43巻2339頁(197
8)〕、同じくその一種であるラディシコール(モノル
デンとも称される)は抗カビ剤として分離されている
〔Delmotteら、ネイチャー(Nature)、第171巻34
4頁(1953)〕。ラディシコールはトランキライザ
ー作用〔McCapraら、テトラヘドロン レター(Tetrahe
dron Letter)、第15巻869頁(1964)〕やs
rcガン遺伝子で形質転換した3Y1細胞の形態を正常
復帰させる活性を持つ事が報告されている〔Kwonら、キ
ャンサーリサーチ(Cancer Research),第52巻69
26頁(1992)〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、IL−1産
生を抑制する物質を提供しようとするものであり、該物
質はIL−1産生過剰を原因とする疾病やIL−1依存
性腫瘍等の治療薬および予防薬および臓器移植の際の免
疫抑制剤の開発につながると思われる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記事情に
鑑み鋭意研究を進めた結果、ある種の14員環マクロラ
イド誘導体が優れたIL−1産生抑制活性を持つことを
見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち本発明
は、(1)一般式(1)
【化7】 (式中、R1は水素原子、低級アルキルまたは低級アシ
ル基を、R2は水素原子またはハロゲン原子を、R3は低
級アルキル基を、R4は水素原子または低級アシル基を
【化8】 それぞれ示す。)で表される化合物またはその塩を含有
してなるインターロイキン−1産生抑制剤、特に(2)
1がメチルである上記(1)記載の抑制剤、(3)R2
が塩素原子である上記(1)記載の抑制剤、(4)R3
がメチルである上記(1)記載の抑制剤、(5)一般式
【化9】 (式中、R1は水素原子、低級アルキルまたは低級アシ
ル基を、R2は水素原子またはハロゲン原子を、R3は低
級アルキル基を、R4は水素原子または低級アシル基を
それぞれ示す。)で表わされる化合物またはその塩を含
有してなる上記(1)記載の抑制剤、(6)一般式
【化10】 (式中、R1は水素原子、低級アルキルまたは低級アシ
ル基を、R2は水素原子またはハロゲン原子を、R3は低
級アルキル基を、R4は水素原子または低級アシル基を
それぞれ示す。)で表わされる化合物またはその塩を含
有してなる上記(1)記載の抑制剤、(7)一般式
【化11】 で表わされる化合物またはその塩を含有してなる上記
(5)記載の抑制剤、および(8)一般式
【化12】 で表わされる化合物またはその塩を含有してなる上記
(6)記載の抑制剤に関するものである。
【0005】一般式(1)中、R1およびR4で表される
低級アシルとしては、脂肪族アシルが好ましく、例えば
直鎖または分枝鎖状C1-5のアルキルカルボニル基
(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、
イソブチリル)が挙げられる。R2で表されるハロゲン
原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ
るが、特に塩素が好ましい。R3で表される低級アルキ
ル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチルなどの直鎖または分枝鎖
状C1-5アルキル基が挙げられる。上記塩としては、薬
理学的に許容し得る無機塩基との塩(例、ナトリウム、
カリウムなどのアルカリ金属塩)、有機塩基との塩
(例、トリエチルアミン塩、ジイソプロピルアミン
塩)、塩基性アミノ酸との塩(例、リジン塩、アルギニ
ン塩)などが挙げられる。一般式(1)の化合物のう
ち、式(2)
【化13】 で表される化合物は、LL−Z1640−2と称され、
前述のとおり文献記載の公知化合物である。また、次式
(3)
【化14】 で表される化合物はラディシコール(またはモノルデ
ン)と称され、前述のとおりやはり文献記載の公知化合
物である。一般式(1)の化合物またはその塩は、後述
の実施例でも示されるとおり、顕著なIL−1産生抑制
作用を示す。一般式(1)の化合物またはその塩はIL
−1のいずれのサブタイプ(α、β)の産生も抑制す
る。従って、IL−1の過剰産生に伴う疾病、たとえば
慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、敗血症、炎症性腸疾患、
インスリン依存性糖尿病、動脈硬化、乾鮮、喘息、アル
コール性肝炎やIL−1依存性の骨髄性白血病などの予
防や治療に用い得る。また、炎症やアレルギー、感染症
などによる発熱に対する解熱剤としても用いうる。さら
に移植の拒絶反応においてもIL−1が重要な働きをし
ていることが知られていることから、臓器移植の際の免
疫抑制剤としても用いられる。また、一般式(1)の化
合物またはその塩は、IL−1産生機構の解明などの研
究用試薬としても有用である。
【0006】一般式(1)の化合物は低毒性であるので
安全に使用することができる。本発明のIL−1産生抑
制剤は上記疾病等の予防治療に用いられるが、その対象
動物としては温血哺乳動物が挙げられ、その例として
は、マウス、ネコ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウサ
ギ、ヒトなどが挙げられる。該投与は非経口的あるいは
経口的のいずれの方法も実施し得る。非経口的には例え
ば注射剤、座剤などによる投与が、また経口的には錠
剤、カプセル剤などによる投与が挙げられる。投用量
は、その投用方法や治療目的などを考慮して適宜に選択
されるが、要は正常な状態でのIL−1量にくらべて、
その量が高い対象に対し、正常値に復するように投与す
ればよい。例えば、ヒトの場合、正常者の血漿中のIL
−1βの平均値が約45pg/mlであるのに対し、慢性関
節リウマチ患者の血漿中IL−1β量は約98pg/mlと
2倍以上の過剰産生が認められており(ランセント(L
ancent)II,706頁,1988年)、このよう
な正常値を目標に投与することができる。具体的に、例
えば注射投与して用いる場合には、一般式(1)の化合
物またはその薬理学的に許容し得る塩を1日当り約0.
02μg/kg〜2mg/kg程度を、経口投与として
用いる場合には1日当たり約5μg/kg〜500mg
/kg程度を投与するのが好ましい。本発明のIL−1
産生抑制剤は、投与対象や対象疾病などを考慮して適宜
の製剤として利用される。本製剤を非経口液剤として調
製する場合は、一般式(1)の化合物またはその薬理学
的に許容し得る塩を水性溶剤(例、蒸留水)、水溶液溶
剤(例、生理食塩水、リンゲル液)、油性溶剤(例、ゴ
マ油、オリーブ油)等の溶剤、または所望により溶解補
助剤(例、サリチル酸ナトリウム)、緩衝液(例、クエ
ン酸ナトリウム、グリセリン)、等張化剤(例、ブドウ
糖、転化糖)、安定剤(例:ヒト血清アルブミン、ポリ
エチレングリコール)、保存剤(例、ベンジルアルコー
ル、フェノール)、無痛化剤(例、塩化ベンザルコニウ
ム、塩酸プロカイン)等の添加剤と共に用いられる。該
水溶液におけるpHは、約3〜8に、さらに好ましくは
約5〜7に調整される。本pH調整剤としては、例えば
希酸(例、希塩酸)や希アルカリ(例、希水酸化ナトリ
ウム、希炭酸水素ナトリウム)などが挙げられる。本発
明の製剤を注射剤として調製する場合、その担体とし
て、例えば、蒸留水、ヒト血清アルブミン含有生理食塩
水などが挙げられる。坐剤として調製する場合、その担
体として、例えば、飽和トリグリセライド、水素添加ト
リグリセライド、ゼラチン、グリセリン、ラウリル硫酸
ナトリウムなどの油性基剤、ポリエチレングリコール油
性基剤、白ろうなどが挙げられる。
【0007】経口剤として調製する場合その担体として
は、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物
質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合
剤、崩壊剤;液状製剤における溶解補助剤、懸濁化剤、
乳化剤、安定剤、粘稠剤などとして配合される。また必
要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの
製剤添加物を用いることもできる。賦形剤としては、例
えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セ
ルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤と
しては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられ
る。結合剤としては、例えば結晶セルロース、白糖、D
−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤としては、
例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロス
カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナ
トリウムなどが挙げられる。溶解補助剤としては、例え
ばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D
−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリ
スアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミ
ン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げら
れる。懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノ
ールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノ
プロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界
面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メ
チルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース
などの親水性高分子などが挙げられる。粘稠剤として
は、アラビアゴム、トラガント、CMCナトリウム、メ
チルセルロース、結晶セルロース、アルギン酸塩などが
挙げられる。防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香
酸エステル類、安息香酸エステル類、デヒドロ酢酸、ソ
ルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤としては、例えば
亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。上記のよ
うな、本発明の製剤を製造するにあたっては、この技術
分野の常套手段を採用すればよい。本発明の製剤を投与
するに際しては、1日1回投与でもよいし、間歇的に例
えば1週間に1回程度投与する方法も挙げられる。ま
た、徐放性剤に成形して投与してもよい。該徐放性剤と
しては、マイクロカプセル、埋め込み剤などが挙げられ
る。特に、徐放剤に成形したものを、皮下に埋め込むこ
とにより、長時間にわたり主薬の効果を発揮せしめるよ
うにするのが好ましい。
【0008】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、これによって本発明が限定されるものではな
い。 実施例1.ヒト単球由来、THP−1細胞におけるIL
−1産生抑制 ヒト単球由来細胞株、THP−1〔インターナショナル
ジャーナル キヤンサー(International Jounal Can
cer)第26巻171頁(1980)〕を10%FCS
(ウシ胎仔血清)を含むRPMI−1640培地で培養
した。5×105/mlとなるようにTHP−1細胞を
播種し、リポ多糖(LPS)(終濃度100μg/m
l)を加え、IL−1産生を刺激すると同時にラディシ
コールまたはLL−Z1640−2を加え、8時間、3
7℃で5%CO2存在下で培養した。Endresらの方法
〔クリニカル イムノロジー アンド イムノパソロジ
ー(Clinical Immunology and Immunopathology)第4
9巻424頁(1988)〕によって、IL−1を抽出
しIL−1αおよびIL−1βの産生量を市販のEIA
キット(CAYMAN社)を用いて求めた。表1に示す
ように、ラディシコールおよびLL−Z1640−2は
IL−1αおよびIL−1βの産生を抑制した。
【0009】実施例2.マウス腹腔細胞に対するIL−
1産生抑制効果 C3H/Heマウス(日本チャールズリバー)に2.5
%グリコーゲン含有リン酸生理食塩緩衝液(PBS)
(0.5ml)を腹腔内投与して3日後にRPMI−1
640培地を注入し、腹腔細胞を採取した。本腹腔細胞
は40−60%のマクロファージが含まれていることが
報告されている〔熊谷ら、医学のあゆみ第110巻、6
11頁(1979)〕。こうして得た細胞を3×105
細胞/mlとなるように播種し、LPS(終濃度 10
μg/ml)を加え、IL−1産生を刺激すると同時に
ラディシコールまたはLL−Z1640−2を加え、3
7℃で5%CO2存在下で培養した。実施例1と同様の
方法でIL−1αを抽出し、市販のEIAキット(Genz
yme社)を用いてマウス腹腔細胞のIL−1α産生量を
求めた。〔表1〕に示すように、ラディシコールおよび
LL−Z1640−2はIL−1αの産生を抑制した。
【表1】
【0010】実施例3.THP−1細胞に対するIL−
1β転写の抑制 THP−1細胞にリポ多糖(LPS)(終濃度 100
μg/ml)を添加すると同時にラディシコールまたは
LL−Z1640−2を終濃度が500ng/mlとな
るように添加した。また、薬剤無処理および溶媒に用い
たメタノールを添加したものをコントロールとして用い
た。3時間培養後の細胞をPBSで2度洗浄し、RNA
調製に用いた。RNAの抽出はRNA抽出キット(ファ
ルマシア社)を用いた。得られた全RNA(10μg)
を用い、Maniatisらの方法(モレキュラー クローニン
グ(Molecular cloning);実験手引書)に従い、電気
泳動を行い、泳動終了後にナイロンフィルター(ハイボ
ンド−N、アマシャム社)にトランスファーした。フィ
ルターを80℃、2時間加熱することによりRNAを固
定した。ヒトIL−1βcDNAあるいはヒトβアクチ
ンcDNAをRTG DNAラベリングキット(ファル
マシア社)を用いて放射線標識したものをプローブとし
て用い、上述のフィルターを用いてハイブリダイゼーシ
ョンを行った〔Maniatisら、モレキュラー バイオロジ
ー(Molecular cloning);実験手引書(A Laboratory M
anual)〕。ハイブリダイゼーションの解析はバイオイメ
ージアナライザーBAS2000(富士写真フィルム株
式会社)を用い、β−アクチンmRNAを内部標準とし
て補正したIL−1βmRNAの相対比を求めた。〔表
2〕に示すように、これらの化合物は転写レベルでIL
−1βの産生を抑制していることが明らかになった。
【表2】
【0011】実施例4.ラットに対する解熱効果 SDラット(7週令雄性Jcl:1群6匹使用)にLPS
(シグマ社;生理食塩水溶液)1.25μg/kgを静
脈内投与し、投与後3時間から6時間まで1時間間隔で
直腸温度を測定した。LL−Z1640−2(5%アラ
ビアゴム溶液に懸濁)はLPS投与1時間前に経口投与
を行った。薬物の効果は非治療対照群から検体投与群の
体温の差を指標にし、有意差検定(Dunnett's test)を
行い評価した。その結果LL−Z1640−2の12.
5mg/kg,経口投与時はLPSによる発熱体温に対
して明瞭な解熱効果を示さなかったが、50mg/k
g,経口投与時ではLPS投与後5時間および6時間後
の発熱体温を有意に下げた〔表3〕。
【表3】
【0012】実施例5.マウス腹腔細胞に対するIL−
1β産生抑制効果 実施例2と同様に調製したマウス腹腔細胞を3×105
細胞/mlとなるように播種し、LPS(終濃度 10μ
g/ml)を加えてIL−1産生を刺激すると同時にL
L−Z1640−2を加え、5%CO2存在下37℃で
培養した。実施例1と同様の方法でIL−1βを抽出
し、市販のEIAキット(PreSeptive社)を用いてマウ
ス腹腔細胞のIL−1β産生量を求めた。その結果、L
L−Z1640−2はIL−1β産生を抑制し、そのI
50は250nMであった。
【0013】製剤例1 下記に示す処方の全成分を均一に混和し、ゼラチンカプ
セルに充填し、カプセル1個当たり30mgのLL−Z
1640−2を含有するカプセル剤を製造する。 LL−Z1640−2 30mg 乳糖 100mg コーンスターチ 40mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg
【0014】製剤例2 ラディシコールとステアリン酸マグネシウムを可溶性デ
ンプンの水溶液で顆粒化し、乾燥後、乳糖及びコーンス
ターチと混和し、混合物を圧縮成型し、錠剤1個当たり
30mgのラディシコールを含有する錠剤を製造する。 ラディシコール 30mg 乳糖 65mg コーンスターチ 30mg 可溶性デンプン 35mg ステアリン酸マグネシウム 20mg 1錠 180mg
【0015】製剤例3 LL−Z1640−2を30%(w/v)ポリエチレング
リコール400を含む生理食塩水に溶解してLL−Z1
640−2の0.05%溶液を調製し、滅菌濾過後バイ
アルに30mlずつ分注し、バイアル1個当たり15m
gのLL−Z1640−2を含有する注射剤を製造す
る。
【0016】製剤例4 LL−Z1640−2とカルボキシメチルセルロースナ
トリウムを乳鉢中で均一に混和し、サッカリンナトリウ
ムを精製水に溶かした液を少しずつ加えてよくかき混ぜ
る。安息香酸ナトリウム10%水溶液1mlを加え、精
製水で全量を100mlとし、100mlあたり300
mgのLL−Z1640−2を含有する懸濁剤を製造す
る。 LL−Z1640−2 0.3g カルボキシメチルセルロースナトリウム 2.0g サッカリンナトリウム 0.04g 安息香酸ナトリウム 0.1g 全量 100ml
【0017】
【発明の効果】一般式(1)で表される化合物またはそ
の塩、たとえばLL−Z1640−2やラディシコール
はIL−1産生抑制作用を有するので、炎症や発熱など
のIL−1産生過剰を原因とする疾病やIL−1依存性
腫瘍を治療および予防する薬剤あるいは臓器移植の際の
免疫抑制剤として使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 493/04 111

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、R1は水素原子、低級アルキルまたは低級アシ
    ル基を、R2は水素原子またはハロゲン原子を、R3は低
    級アルキル基を、R4は水素原子または低級アシル基を 【化2】 それぞれ示す。)で表される化合物またはその塩を含有
    してなるインターロイキン−1産生抑制剤。
  2. 【請求項2】R1がメチルである請求項1記載の抑制
    剤。
  3. 【請求項3】R2が塩素原子である請求項1記載の抑制
    剤。
  4. 【請求項4】R3がメチルである請求項1記載の抑制
    剤。
  5. 【請求項5】一般式 【化3】 (式中、R1は水素原子、低級アルキルまたは低級アシ
    ル基を、R2は水素原子またはハロゲン原子を、R3は低
    級アルキル基を、R4は水素原子または低級アシル基を
    それぞれ示す。)で表わされる化合物またはその塩を含
    有してなる請求項1記載の抑制剤。
  6. 【請求項6】一般式 【化4】 (式中、R1は水素原子、低級アルキルまたは低級アシ
    ル基を、R2は水素原子またはハロゲン原子を、R3は低
    級アルキル基を、R4は水素原子または低級アシル基を
    それぞれ示す。)で表わされる化合物またはその塩を含
    有してなる請求項1記載の抑制剤。
  7. 【請求項7】一般式 【化5】 で表わされる化合物またはその塩を含有してなる請求項
    5記載の抑制剤。
  8. 【請求項8】一般式 【化6】 で表わされる化合物またはその塩を含有してなる請求項
    6記載の抑制剤。
JP6204054A 1993-08-31 1994-08-30 インターロイキン−1産生抑制剤 Withdrawn JPH0840893A (ja)

Priority Applications (1)

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JP6204054A JPH0840893A (ja) 1993-08-31 1994-08-30 インターロイキン−1産生抑制剤

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21559993 1993-08-31
JP11264994 1994-05-26
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