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JPH0839505A - 鋸 - Google Patents

Info

Publication number
JPH0839505A
JPH0839505A JP18246594A JP18246594A JPH0839505A JP H0839505 A JPH0839505 A JP H0839505A JP 18246594 A JP18246594 A JP 18246594A JP 18246594 A JP18246594 A JP 18246594A JP H0839505 A JPH0839505 A JP H0839505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
saw
teeth
tooth
grinding
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18246594A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Kubota
義孝 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Kogyo KK
Original Assignee
Kubota Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Kogyo KK filed Critical Kubota Kogyo KK
Priority to JP18246594A priority Critical patent/JPH0839505A/ja
Publication of JPH0839505A publication Critical patent/JPH0839505A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木材を縦,横,斜めいずれの方向にでも小さ
な力で、軽快に切断することのできる鋸を提供する。 【構成】 多数の横挽き歯2と少数の縦挽き歯1からな
る鋸歯群が前後方向に並設形成された鋸身11と、この
鋸身11の後部に取付けられた柄10とを備えている。
そして、上記鋸身11の少なくとも前部に、7歯の横挽
き歯2と、これら横挽き歯2の後側に設けられた縦挽き
歯1を備えた一組の小鋸歯群4a,4b,4cを複数組
並べ、各小鋸歯群4a,4b,4cにおいて縦挽き歯1
に隣接する部分を切り欠いて切り欠き部3に形成し、切
削時に生じる鋸屑を切断方向に逃がしうるようにしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木材を縦,横,斜めい
ずれの方向にでも小さな力で、軽快に切断することので
きる鋸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、枝打ち用の鋸として、図14に示
すような横挽き鋸がよく使用されている。この鋸は、前
後方向に延びる薄鋼板製の鋸身31の込み(後端部)を
柄30の前部に連結固定して構成されており、上記鋸身
31の下面に多数の横挽き歯32が前後方向に並設形成
されている。これら横挽き歯32は、図15に示すよう
に、その歯形が江戸目に(下刃34と上刃35と上目3
6とを有する側面視四角形状の歯形に)形成されてお
り、左側面に横すくい角33aが設けられた横挽き歯
(以下「左目歯」という)32aと、右側面に横すくい
角33b(図16では隠れて見えない)が設けられた横
挽き歯(以下「右目歯」という)32bとが交互に並ん
でいる。また、鋸身31は、図16に示すように、その
左右両側面31aが、背(上端部)31bから歯先(下
端部)向かって外側に拡がる直線状傾斜面に(すなわ
ち、厚みが歯から背に向かって徐々に狭まる形状に)形
成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の鋸で
は、切断時に生じた鋸屑の排出量が少ないという問題が
ある。これは、鋸屑の逃げ道が、鋸身31の左右両側面
31aと木材46の挽き溝46aの左右両側面との間に
形成される隙間しかなく、またこの隙間が狭いためであ
ると考えられる。そして、このように切断時に生じた鋸
屑の排出量が少ないと、上記隙間に鋸屑が充満して切断
抵抗が大きくなり、鋸挽きしにくくなる。しかも、鋸身
31には横挽き歯32しか形成されていないため、ナ
ラ,クヌギ等の堅木を切りづらいという問題や、さらに
枝打ち時に斜め方向に鋸挽きしにくくて姿勢が制約され
るという問題や、挽き溝46aの中央部に切り残し部分
45が生じ、これにより、切断抵抗が大きくなって大き
な力で鋸挽きしなければならなかったり、時間がかかっ
たりするという問題がある。
【0004】そこで、鋸屑の排出量を多くするため、例
えば図17に示すように、現場等で不特定の一つの横挽
き歯32をペンチ等を用いて歯落としたのち、この歯落
としした箇所をやすり,砥石等で削って凹曲状に形成す
るという処置を行い、上記凹曲状の部分41からも鋸屑
を外部に逃がすことができるようにしたものがある。し
かしながら、このものでも、鋸屑の排出量が少ないとい
うのが実情である。しかも、このものでは、上記凹曲状
の部分41の前後両歯が左目歯32aもしくは右目歯3
2bばかりになるため、鋸屑の逃げ方向が一方に偏り、
深く鋸挽きしていくうちに挽き溝46aが上記鋸屑の逃
げ方向とは逆の方向に曲がるという問題が生じている。
さらに、上記の問題は依然として残っている。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、縦,横,斜めいずれの方向にでも小さな力で、
軽快に切断することのできる鋸の提供をその目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の鋸は、多数の横挽き歯と少数の縦挽き歯か
らなる鋸歯群が前後方向に並設形成された鋸身と、この
鋸身の後部に取付けられた柄とを備え、上記鋸身の少な
くとも前部に、複数の横挽き歯と、これら複数の横挽き
歯の後側に設けられた縦挽き歯とを備えた一組の小鋸歯
群を複数組並べ、各小鋸歯群において、縦挽き歯に隣接
する部分を切り欠いて切り欠き部に形成し、切断時に生
じる切り屑を切断方向に逃がしうるようにしたことを第
1の要旨とし、多数の横挽き歯と少数の縦挽き歯からな
る鋸歯群が前後方向に並設形成された鋸身と、この鋸身
の後部に取付けられた柄とを備え、上記鋸身の少なくと
も後部に、複数の横挽き歯と、これら複数の横挽き歯の
前側に設けられた縦挽き歯とを備えた一組の小鋸歯群を
複数組並べ、各小鋸歯群において、縦挽き歯に隣接する
部分を切り欠いて切り欠き部に形成し、切断時に生じる
切り屑を切断方向に逃がしうるようにしたことを第2の
要旨とする。
【0007】
【作用】すなわち、本発明の第1の鋸(この鋸は、手前
に引くときに切断するタイプ−すなわち日本鋸である)
は、鋸身の少なくとも前部に、複数の横挽き歯と、これ
ら複数の横挽き歯の後側に設けられた縦挽き歯を備えた
一組の小鋸歯群を複数組並べている。このため、複数の
横挽き歯による切削によって生じる挽き溝の中央部の切
り残し部分を縦挽き歯の水平な歯先で削り取ることがで
き、これにより、鋸歯と木材の接触部分が少なくなっ
て、切断抵抗が減少し、小さな力で、軽快に鋸挽きする
ことができるとともに、この切断時に生じた鋸屑を複数
の切り欠き部で多量に外部に排出することができるよう
になる。しかも、横挽き歯と縦挽き歯とを備えているた
め、ナラ等の堅木が切断しやすくなるうえ、枝打ち時に
縦,横,斜めいずれの方向でも良好に切断することがで
き、楽な姿勢で枝打ちができるようになる。また、各小
鋸歯群に、それ自身の左側面に横すくい角が形成された
第1の横挽き歯と、それ自身の右側面に横すくい角が形
成された第2の横挽き歯とを交互に配設し、上記第1の
横挽き歯が一番前に配設された小鋸歯群と、上記第2の
横挽き歯が一番前に配設された小鋸歯群とを交互に配設
する場合には、上記第1の横挽き歯と第2の横挽き歯が
バランスよく配置され、鋸屑が左右にバランスよく逃げ
るようになり、挽き溝が曲がるという問題が解消され
る。また、縦挽き歯の下刃が上方に向かってゆるやかに
湾曲する曲面状に形成し、この下刃の上端部と上記縦挽
き歯の後側に位置する横挽き歯の前側上端部との間に切
り欠き部を湾曲状に凹設する場合には、切断時に生じた
鋸屑は、上記曲面状の下刃および湾曲状の切り欠き部に
沿って上方にスムーズに押し上げられたのち挽き溝の外
部に排出される。このため、切断抵抗がさらに小さくな
り、より小さな力で、軽快に鋸挽きすることができるよ
うになる。
【0008】また、本発明の第2の鋸(この鋸は、押し
出すときに切断するタイプ−すなわち西洋鋸である)に
よっても、上記と同様に作用し、同様の効果を奏する。
【0009】つぎに、本発明を実施例にもとづいて詳し
く説明する。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の日本鋸の一実施例を示して
いる。図において、11は前後方向に延びる薄鋼板製の
鋸身であり、10は木製の柄であり、この柄10の前部
に鋸身11の込み(後端部)がネジ11a止めされてい
る。また、12は木製の鞘であり、12aはボタン12
b付きバンドであり、20は鞘12に止め金具20aで
固定された革製の吊り下げ部である。そして、不使用時
には鞘12に鋸身10が収容され、バンド12aに柄1
1が固定され、その状態で吊り下げ部20が腰ベルト等
に吊り下げられる。
【0011】上記鋸身11には、その下面に多数の横挽
き歯2と少数の縦挽き歯1とからなる鋸歯群が形成され
ている。より詳しく説明すると、上記鋸身11の下面に
は、その前部に7歯の横挽き歯2と、これら7歯の横挽
き歯2の後側に設けられた1歯の縦挽き歯1とからなる
1組の小鋸歯群4a,4b,4cが3組並べられている
とともに、各小鋸歯群4a,4b,4cの後側に切り欠
き部3が形成され、前から3番目の切り欠き部3の後側
に多数の横挽き歯2が形成されている。
【0012】上記横挽き歯2は、図2〜図4に示すよう
に、その歯形が江戸目に(下刃5a,上刃5bおよび上
目9cを有する側面視略四角形状の歯形に)形成されて
おり、その左側面(背11bを上にして柄10の方から
見て)に横すくい角9a,9bおよび上目9cが形成さ
れた左目歯(第1の横挽き歯)2aと、右側面に横すく
い角9a,9bおよび上目9cが形成された右目歯(第
2の横挽き歯)2bとがある。そして、一番前の小鋸歯
群4aには右目歯2bが先頭に配設され、2番目の小鋸
歯群4bには左目歯2aが先頭に配設され、3番目の小
鋸歯群4cには右目歯2bが先頭に配設され、3番目の
切り欠き部3の後側には左目歯2aが先頭に配設されて
おり、かつ、小鋸歯群4a,4b,4cおよび3番目の
切り欠き部3の後側に左目歯2aと右目歯2bが交互に
並べられている。
【0013】上記縦挽き歯1は、下刃6aと上目8bお
よび上刃6bを有する側面視略四角形状の歯形に形成さ
れており、上記下刃6aが上方に向かってゆるやかに湾
曲する曲面状に形成され、これにより、すくい角を90
°以下に設定して切断時の木材への食い込みが良くなる
ようにしている。また、上記縦挽き歯1の上刃6bには
横すくい角8aが設けられており、左側面に横すくい角
8aが設けられた縦挽き歯1は、一番前の小鋸歯群4a
と3番目の小鋸歯群4cに配設され、右側面に横すくい
角8aが設けられた縦挽き歯1は、2番目の小鋸歯群4
bに設けられている。
【0014】また、上記小鋸歯群4の後側に設けられる
切り欠き部3は、縦挽き歯1の下刃6aの上端部とこの
縦挽き歯1の後側に位置する横挽き歯2の前側上端部
(上刃5b)との間の前後全幅にわたって凹設されてい
るとともに、上記縦挽き歯1の曲面状の下刃6aとなだ
らかにつながる湾曲状に形成されており、これにより、
縦挽き歯1の下刃6aと切り欠き部3と横挽き歯の上刃
5bとで側面視略U字状に形成されている。このような
切り欠き部3は、上記縦挽き歯1および横挽き歯2の歯
元を連ねた線(図では鎖線で表している)よりも上側に
形成されており、これにより、切断時に生じた鋸屑が挽
き溝20の外部に排出されやすいようにしている。ま
た、上記各切り欠き部3の後端が横挽き歯2の上刃5b
の後端に達しており、これにより、枝打ち時に鋸を手前
に引く際に切り欠き部3が枝の外に出やすくなり、その
分鋸屑の排出が早くなって鋸挽きしやすくなる。
【0015】このような鋸身11は、図5に示すよう
に、その全幅にわたって左右両側面が背11bから歯先
に向かって外側に拡がるなだらかな湾曲状に(すなわ
ち、鋸身11の厚みが歯先から背11bに向かって徐々
に薄くなる形状に)形成されている。これにより、鋸身
11の左右両側面と木材18の挽き溝20の左右両側面
との間の隙間が、図16に示す従来例のものと比べて広
くなり、鋸屑の排出量が増えるとともに、切り口が美し
くなり、樹木を痛めないという利点がある。
【0016】このように構成された鋸を使用して木材を
切断する場合には、鋸身11の鋸歯を木材18に当接
し、前後に往復させることが行われる。この実施例の日
本鋸では、切断は鋸を手前に引くときに行われる。この
とき、縦挽き歯1で横挽き歯2a,2bが切り残した部
分を削り取ることができ、これにより、挽き溝20の底
部19は平坦な状態となる。また、上記縦挽き歯1によ
って削り取られた鋸屑は、縦挽き歯1の曲面状に形成さ
れた下刃6aに沿って上方に押し上げられ、切り欠き部
3を通り挽き溝20から切断方向に(手前下側に)排出
される。また、上記横挽き歯2によって生じた鋸屑は、
左目歯2aと右目歯2bとの間の隙間に溜まり、鋸を挽
き溝20に沿って押し出すときに、上記横挽き歯2の上
刃5bに設けられた横すくい角9bに沿って下方に滑り
落ち、続いて鋸を手前に引くときに縦挽き歯1の下刃6
aに沿って上方に押し上げられ、切り欠き部3を通り挽
き溝20から切断方向に(手前下側に)排出される。
【0017】このような鋸を製作する場合には、まず、
図6に示すような左右両側面が直線状傾斜面に形成され
た平板状の鋸材15をプレス等して、図7に示すよう
に、鋸歯の付いていない状態の鋸身材16を成形する。
つぎに、上記鋸身材16の厚みの厚い側に、NC制御の
炭酸ガスレーザー加工機による切断により目落としを行
い、鋸歯を形成する。このときの鋸歯の状態は、図8に
示すように、縦挽き歯1の下刃6a,上目8bおよび切
り欠き部3については、最終製品と略同一形状まで仕上
げられており、一方、横挽き歯2は、横すくい角9a,
9bのない状態に形成されている。上記目落としした鋸
身材16を、所定の硬度をもたせるため焼き入れ焼き戻
し処理を施したのち、左右両側面を精密研磨して背から
歯先に向かってなだらかに拡がる湾曲面に形成する。そ
ののち、図9に示すように、周縁部が山状の斜面に形成
された円板状のボラゾン砥石14により湿式研磨するこ
とにより目立てを行い、横すくい角9a,9b,および
上目9cを形成する。この場合、図10に示すように、
上記ボラゾン砥石14を鋸歯側に配置し、前後方向に対
して45°の角度をなすように位置決めし、歯間部17
を研磨する。このとき、まず、2歯おきに研磨し、上記
ボラゾン砥石14の前側に位置する歯の下刃5aと後側
に位置する歯の上刃5bとを同時に研磨する(図11参
照)。つぎに、上記ボラゾン砥石14の方向を90°変
え、(図では鎖線で示している)研磨されていない歯間
部17を研磨することにより、横すくい角9a,9bを
形成する(図12参照)。つぎに、上記ボラゾン砥石1
4の周縁部に形成した山状の斜面で刃先部を研磨して上
目9cを形成し、横挽き歯2を形成する。そののち、縦
挽き歯1の下刃6a,上目8bおよび切り欠き部3のレ
ーザーによる加工面を、上記とは別の砥石で研磨仕上げ
して、鋸身10を形成する(図2参照)。最後に、柄1
1と連結固定することによりこの発明の鋸を得る。
【0018】このように、上記鋸では、7歯の横挽き歯
2と、これらの後側に1歯の縦挽き歯を備えた小鋸歯群
4a,4b,4cを3組並べたことにより、挽き溝20
の中央部に生じる切り残し部を上記縦挽き歯1で削り取
ることができる。また、挽き溝20の底部19が平坦な
状態となり、そこを横挽き歯2が切削していくため、切
断能率が向上する。しかも、木材の繊維に対して、縦,
横,斜めいずれの方向でも良好に切断することができ
る。また、各小鋸歯群4a,4b,4cにおいて縦挽き
歯1に隣接する後方部分に切り欠き部3を形成し、切断
時に生じる鋸屑を上方に逃がしうるようにしたことによ
り、あさりを設ける必要がなく、製造工程が簡略化する
ことができる。さらに、左歯2aが一番前に配設された
小鋸歯群4aと、右歯2bが一番前に配設された小鋸歯
群4bとを交互に配設したことにより、上記左歯2aと
右歯2bが左右バランスよく配設され、鋸屑の逃げる方
向も左右等しくなるため、切断時に挽き溝20が曲がる
ことがなく、精度の良い加工をすることができる。しか
も、縦挽き歯1の下刃6aを上方に向かってゆるやかに
湾曲する曲面状に形成して下刃6aと歯先を連ねる線と
のなす角度(すくい角)を90°以下にしたため、切断
時に木材への刃先の食い込みがよく、切断能率が向上す
る。また、この下刃6aの上端部と上記縦挽き歯1の後
側に位置する横挽き歯2の前側上端部との間に切り欠き
部3を湾曲状に凹設したことにより、切断時に生じた鋸
屑は、鋸を引いたときに上記曲面状に形成した縦挽き歯
の下刃6aに沿って上方に押し上げられ、ついで、湾曲
状の切り欠き部3を通過して挽き溝20から切断方向へ
スムーズに排出されるため、鋸屑が鋸歯の間に隙間に溜
まらず、切断抵抗がさらに小さくなるという利点もあ
る。
【0019】また、上記鋸では、縦挽き歯1の下刃6a
をNC制御によるレーザー切断によって行うため、従来
のプレス等による目落としに比べると、上記下刃6aの
曲面を高精度に仕上げることができ、また、寸法ばらつ
きが少ないため、横挽き歯2の横すくい角9を設ける際
の研磨代を非常に少なくすることができ、目立て工程の
時間短縮が可能となる。
【0020】図13はこの発明の他の実施例を示してい
る。この鋸は、湾曲状に形成された切り欠き部13が、
上記実施例よりも大きく形成されており、縦挽き歯1の
下刃6aとの境界に段部13aが形成されている。これ
により、この鋸は、切断中に生じた鋸屑が、上記切り欠
き部13からさらにスムーズに排出されるという利点が
ある。
【0021】なお、上記実施例では、小鋸歯群4は、1
歯の縦挽き歯1に対して7歯の横挽き歯2で構成してい
るが、これに限定するものではなく、1歯の縦挽き歯1
に対して数歯〜十数歯の横挽き歯2で構成してもよい。
【0022】また、上記実施例では、目落としをレーザ
ー切断によって行っているが、これに限定するものでは
なく、ワイヤカット放電加工によって行ってもよい。こ
の方法をとった場合には、加工面の形状精度,寸法精度
および面精度がさらに向上するため、横すくい角9a,
9bおよび上目9cを形成する以外は、ワイヤカット放
電加工による加工面をそのままで使用できる。このた
め、縦挽き歯1の下刃6aおよび切り欠き部3の内面
は、切断による目落としののち、砥石等で研磨仕上げす
る必要がないため、工程が簡略化されるという利点があ
る。
【0023】また、上記実施例では、目落としをレーザ
ー切断によって行っているが、これに限定するものでは
なく、ウォータージェット切断によって行ってもよい。
この方法をとった場合には、加工面への熱影響が全くな
くなるという利点がある。
【0024】また、上記実施例では、本発明を日本鋸に
用いたものが示されているが、西洋鋸にも用いることが
できる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の鋸によれば、複
数の横挽き歯による切削によって生じる挽き溝の中央部
の切り残し部分を縦挽き歯の水平な歯先で削り取ること
ができ、これにより、鋸歯と木材の接触部分が少なくな
って、切断抵抗が減少し、小さな力で、軽快に鋸挽きす
ることができるとともに、この切断時に生じた鋸屑を複
数の切り欠き部で多量に外部に排出することができるよ
うになる。しかも、横挽き歯と縦挽き歯とを備えている
ため、ナラ等の堅木が切断しやすくなるうえ、枝打ち時
に縦,横,斜めいずれの方向でも良好に切断することが
でき、楽な姿勢で枝打ちができるようになる。また、各
小鋸歯群に、それ自身の左側面に横すくい角が形成され
た第1の横挽き歯と、それ自身の右側面に横すくい角が
形成された第2の横挽き歯とを交互に配設し、上記第1
の横挽き歯が一番前に配設された小鋸歯群と、上記第2
の横挽き歯が一番前に配設された小鋸歯群とを交互に配
設する場合には、上記第1の横挽き歯と第2の横挽き歯
がバランスよく配置され、鋸屑が左右バランスよく逃げ
るようになり、挽き溝が曲がるという問題が解消され
る。縦挽き歯の下刃が上方に向かってゆるやかに湾曲す
る曲面状に形成し、この下刃の上端部と上記縦挽き歯の
後側に位置する横挽き歯の前側上端部との間に切り欠き
部を湾曲状に凹設する場合には、切断時に生じた鋸屑
は、上記曲面状の下刃および湾曲状の切り欠き部に沿っ
て上方にスムーズに押し上げられたのち挽き溝の外部に
排出される。このため、切断抵抗がさらに小さくなり、
より小さな力で、軽快に鋸挽きすることができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す鋸の側面図である。
【図2】上記鋸の小鋸歯群を示す側面図である。
【図3】上記鋸歯の斜視図である。
【図4】上記鋸歯の斜視図である。
【図5】この実施例の作用を示す断面図である。
【図6】本発明の鋸の製造過程を示す斜視図である。
【図7】上記鋸の製造過程を示す斜視図である。
【図8】上記鋸の製造過程を示す平面図である。
【図9】上記鋸の製造過程を示す斜視図である。
【図10】上記鋸の製造過程を示す平面図である。
【図11】上記鋸の製造過程を示す側面図である。
【図12】上記鋸の製造過程を示す側面図である。
【図13】本発明の他の実施例を示す側面図である。
【図14】従来例の鋸を示す側面図である。
【図15】上記鋸の横挽き歯を示す側面図である。
【図16】従来例の作用を示す断面図である。
【図17】従来例の切り欠き部を示す側面図である。
【符号の説明】
1 縦挽き歯 2 横挽き歯 3 切り欠き部 4a,4b,4c 小鋸歯群 9a 横すくい角 11 鋸身 10 柄

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の横挽き歯と少数の縦挽き歯からな
    る鋸歯群が前後方向に並設形成された鋸身と、この鋸身
    の後部に取付けられた柄とを備え、上記鋸身の少なくと
    も前部に、複数の横挽き歯と、これら複数の横挽き歯の
    後側に設けられた縦挽き歯とを備えた一組の小鋸歯群を
    複数組並べ、各小鋸歯群において、縦挽き歯に隣接する
    部分を切り欠いて切り欠き部に形成し、切断時に生じる
    切り屑を切断方向に逃がしうるように構成したことを特
    徴とする鋸。
  2. 【請求項2】 各小鋸歯群に、それ自身の左側面に横す
    くい角が形成された第1の横挽き歯と、それ自身の右側
    面に横すくい角が形成された第2の横挽き歯とが交互に
    配設され、上記第1の横挽き歯が一番前に配設された小
    鋸歯群と、上記第2の横挽き歯が一番前に配設された小
    鋸歯群とが交互に配設されている請求項1記載の鋸。
  3. 【請求項3】 縦挽き歯の下刃が上方に向かってゆるや
    かに湾曲する曲面状に形成され、この下刃の上端部と上
    記縦挽き歯の後側に位置する横挽き歯の前側上端部とに
    わたって切り欠き部が湾曲状に形成されている請求項1
    記載の鋸。
  4. 【請求項4】 多数の横挽き歯と少数の縦挽き歯からな
    る鋸歯群が前後方向に並設形成された鋸身と、この鋸身
    の後部に取付けられた柄とを備え、上記鋸身の少なくと
    も後部に、複数の横挽き歯と、これら複数の横挽き歯の
    前側に設けられた縦挽き歯とを備えた一組の小鋸歯群を
    複数組並べ、各小鋸歯群において、縦挽き歯に隣接する
    部分を切り欠いて切り欠き部に形成し、切断時に生じる
    切り屑を切断方向に逃がしうるように構成したことを特
    徴とする鋸。
  5. 【請求項5】 各小鋸歯群に、それ自身の左側面に横す
    くい角が形成された第1の横挽き歯と、それ自身の右側
    面に横すくい角が形成された第2の横挽き歯とが交互に
    配設され、上記第1の横挽き歯が一番後に配設された小
    鋸歯群と、上記第2の横挽き歯が一番後に配設された小
    鋸歯群とが交互に配設されている請求項4記載の鋸。
  6. 【請求項6】 縦挽き歯の下刃が上方に向かってゆるや
    かに湾曲する曲面状に形成され、この下刃の上端部と上
    記縦挽き歯の前側に位置する横挽き歯の後側上端部とに
    わたって切り欠き部が湾曲状に形成されている請求項4
    記載の鋸。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113490581A (zh) * 2019-04-02 2021-10-08 Um工业株式会社 手锯
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