JPH0833673A - 救急絆創膏用粘着フィルムおよび該粘着フィルムを用いた救急絆創膏 - Google Patents
救急絆創膏用粘着フィルムおよび該粘着フィルムを用いた救急絆創膏Info
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- JPH0833673A JPH0833673A JP7080910A JP8091095A JPH0833673A JP H0833673 A JPH0833673 A JP H0833673A JP 7080910 A JP7080910 A JP 7080910A JP 8091095 A JP8091095 A JP 8091095A JP H0833673 A JPH0833673 A JP H0833673A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 通気性と伸縮性を有する不織布の片面に粘
着剤を塗布した救急絆創膏用粘着フィルムにおいて、該
不織布側表面を透湿性と防水性を有するフィルムでラミ
ネ−トしかつそのエッジ部を密封化処理しおよび/また
は該不織布側の表面をポリウレタン、ポリエステル系エ
ラストマー、多孔質ポリオレフィン、多孔質ポリ塩化ビ
ニルからなる素材から選択されるフィルムでラミネ−ト
した救急絆創膏用粘着フィルムおよび該フィルムを用い
た救急絆創膏。 【効果】皮膚呼吸を妨げず、ムレなどにより発生する皮
膚刺激を防止する。水、洗剤液等の吸収パッド部等への
浸入を防止し、さらに細菌の侵入を防止する。浸入防止
はエッジ部の密封化でより完全になる。また破断強度、
耐摩擦性が向上し、操作性が改良される。
着剤を塗布した救急絆創膏用粘着フィルムにおいて、該
不織布側表面を透湿性と防水性を有するフィルムでラミ
ネ−トしかつそのエッジ部を密封化処理しおよび/また
は該不織布側の表面をポリウレタン、ポリエステル系エ
ラストマー、多孔質ポリオレフィン、多孔質ポリ塩化ビ
ニルからなる素材から選択されるフィルムでラミネ−ト
した救急絆創膏用粘着フィルムおよび該フィルムを用い
た救急絆創膏。 【効果】皮膚呼吸を妨げず、ムレなどにより発生する皮
膚刺激を防止する。水、洗剤液等の吸収パッド部等への
浸入を防止し、さらに細菌の侵入を防止する。浸入防止
はエッジ部の密封化でより完全になる。また破断強度、
耐摩擦性が向上し、操作性が改良される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、救急絆創膏用粘着フィ
ルムおよび該救急絆創膏用粘着フィルムを用いた救急絆
創膏に関し、さらに詳細には絆創膏の基布に、通気性と
伸縮性を有する不織布を使用し、該不織布を透湿性と防
水性を有するフィルムでラミネ−トし、そのエッジ部を
密封化処理することにより透湿性と防水性を兼ね備えた
救急絆創膏用粘着フィルムおよび該粘着フィルムを用い
た救急絆創膏に関する。
ルムおよび該救急絆創膏用粘着フィルムを用いた救急絆
創膏に関し、さらに詳細には絆創膏の基布に、通気性と
伸縮性を有する不織布を使用し、該不織布を透湿性と防
水性を有するフィルムでラミネ−トし、そのエッジ部を
密封化処理することにより透湿性と防水性を兼ね備えた
救急絆創膏用粘着フィルムおよび該粘着フィルムを用い
た救急絆創膏に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
救急絆創膏用粘着フィルムの基材としては、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、
セルロース、アセテート等のフィルムが多く使用されて
いる。しかしこれらのフィルムは、通気性、透湿性に劣
るため、救急絆創膏として使用した場合には、皮膚に貼
付したときに皮膚呼吸を妨げてムレを生じ、この結果、
皮膚刺激の原因になりがちである。これを防止し、十分
な透湿性を付与するためには、十分に薄いものを使用す
る必要があり、他方薄くした場合には、その柔軟性によ
りいわゆる腰がなくなり、患部に貼ろうとするときに貼
りにくくなり支障が生じ実用性が失われがちである。か
かる欠点を考慮して薄いフィルムを使用しようとする場
合に、貼りやすくするために、他のフィルムからなる支
持体を使用する方法も実施されているが、患部に貼付す
る操作が煩雑になり好ましくない。そこでこれらフィル
ムを基材とする場合には、一般に通気孔を設けるなどの
対策が採られているが、それでも通気孔以外の部分では
局部的に皮膚呼吸を妨げており、さらにこの通気孔がパ
ッド部への水の浸入の原因となり、防水性が十分でなか
った。かかる問題点の改良のため、通気性を有し、かつ
撥水性を有するフィルムを素材とする絆創膏が種々検討
されている。例えば、多孔質の通気性弗素樹脂フィルム
を使用した絆創膏が実開昭61−65927に開示され
ている。しかし弗素樹脂フィルムは伸び性が低い、即ち
伸縮性に乏しいという欠点がある。また撥水剤で処理し
た多孔性フィルムを用いた絆創膏が特開昭61−253
058に開示されている。さらに、延伸フィルムを電子
ビーム、レザービームを用いて穿孔した救急絆創膏用の
穿孔樹脂延伸フィルムが特開昭62−148538に開
示されている。また無機質充填剤を含有する熱可塑性樹
脂を一軸延伸して多孔質化したフィルムを用いた医療用
粘着フィルムが特開平5−111507に開示されてい
る。しかしこれら多孔性フィルムを、シリコ−ン樹脂、
フッ素樹脂等により防水処理をしても、水の浸入は防止
できるものの、表面張力の小さい洗剤等の界面活性剤溶
液に対しては浸入を完全に防止することは困難である。
救急絆創膏用粘着フィルムの基材としては、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、
セルロース、アセテート等のフィルムが多く使用されて
いる。しかしこれらのフィルムは、通気性、透湿性に劣
るため、救急絆創膏として使用した場合には、皮膚に貼
付したときに皮膚呼吸を妨げてムレを生じ、この結果、
皮膚刺激の原因になりがちである。これを防止し、十分
な透湿性を付与するためには、十分に薄いものを使用す
る必要があり、他方薄くした場合には、その柔軟性によ
りいわゆる腰がなくなり、患部に貼ろうとするときに貼
りにくくなり支障が生じ実用性が失われがちである。か
かる欠点を考慮して薄いフィルムを使用しようとする場
合に、貼りやすくするために、他のフィルムからなる支
持体を使用する方法も実施されているが、患部に貼付す
る操作が煩雑になり好ましくない。そこでこれらフィル
ムを基材とする場合には、一般に通気孔を設けるなどの
対策が採られているが、それでも通気孔以外の部分では
局部的に皮膚呼吸を妨げており、さらにこの通気孔がパ
ッド部への水の浸入の原因となり、防水性が十分でなか
った。かかる問題点の改良のため、通気性を有し、かつ
撥水性を有するフィルムを素材とする絆創膏が種々検討
されている。例えば、多孔質の通気性弗素樹脂フィルム
を使用した絆創膏が実開昭61−65927に開示され
ている。しかし弗素樹脂フィルムは伸び性が低い、即ち
伸縮性に乏しいという欠点がある。また撥水剤で処理し
た多孔性フィルムを用いた絆創膏が特開昭61−253
058に開示されている。さらに、延伸フィルムを電子
ビーム、レザービームを用いて穿孔した救急絆創膏用の
穿孔樹脂延伸フィルムが特開昭62−148538に開
示されている。また無機質充填剤を含有する熱可塑性樹
脂を一軸延伸して多孔質化したフィルムを用いた医療用
粘着フィルムが特開平5−111507に開示されてい
る。しかしこれら多孔性フィルムを、シリコ−ン樹脂、
フッ素樹脂等により防水処理をしても、水の浸入は防止
できるものの、表面張力の小さい洗剤等の界面活性剤溶
液に対しては浸入を完全に防止することは困難である。
【0003】これに対して、近年、ポリスチレン、ポリ
ウレタン、レ−ヨン等の素材からなる不織布で形成され
た基布を使用したものがある。これらは不織布の性質か
らして、通気性、透湿性に優れるため、上記のような皮
膚呼吸を妨げるという欠点は解消されるものの、防水性
に乏しいためパッド部に水が浸入するという問題があ
る。さらにこれらの基布を救急絆創膏用粘着フィルムと
するためには、強度、耐薬品性等の諸特性の改良が要求
される。本発明は、十分な通気性および透湿性が確保さ
れていながら、さらに防水性、特に表面張力の小さい洗
剤等の界面活性剤溶液に対する防水性を有するという今
までになかった救急絆創膏用粘着フィルムを提供するこ
とを目的としてなされたものである。
ウレタン、レ−ヨン等の素材からなる不織布で形成され
た基布を使用したものがある。これらは不織布の性質か
らして、通気性、透湿性に優れるため、上記のような皮
膚呼吸を妨げるという欠点は解消されるものの、防水性
に乏しいためパッド部に水が浸入するという問題があ
る。さらにこれらの基布を救急絆創膏用粘着フィルムと
するためには、強度、耐薬品性等の諸特性の改良が要求
される。本発明は、十分な通気性および透湿性が確保さ
れていながら、さらに防水性、特に表面張力の小さい洗
剤等の界面活性剤溶液に対する防水性を有するという今
までになかった救急絆創膏用粘着フィルムを提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、通気性と伸縮
性を有する不織布に、透湿性と防水性を有するフィルム
をラミネ−トし、エッジ部に密封化処理を施し、透湿性
のある粘着剤を塗布すること、および/または粘着剤を
パタ−ン状に塗布することにより、上記課題を解決する
ことを目的としている。即ち本発明は、不織布の片面に
透湿性を有する粘着剤を塗布するか、または透湿性を有
するように塗布した救急絆創膏用粘着フィルムにおい
て、該不織布側の表面が、透湿性と防水性を有するフィ
ルムでラミネ−トされていて、所望によりさらにそのエ
ッジ部に密封化処理をしたことを特徴とする救急絆創膏
用粘着フィルムに関し、さらに詳細には、ポリスチレン
系ポリマ−、ポリウレタン、ポリエステル等の伸縮性の
ある不織布に、ポリウレタンフィルム、ポリエステル系
エラストマーフィルム、ポリオレフィン系多孔質フィル
ム、多孔質ポリ塩化ビニルフィルム等の、防水性を有し
かつ透湿性のあるフィルムをラミネ−トした基材に、透
湿性を有する粘着剤、好ましくは多孔性の粘着剤を全面
に塗布し、および/または粘着剤をパタ−ン・コ−ティ
ングした救急絆創膏用粘着フィルム及び該粘着フィルム
を用いた救急絆創膏に関する。
性を有する不織布に、透湿性と防水性を有するフィルム
をラミネ−トし、エッジ部に密封化処理を施し、透湿性
のある粘着剤を塗布すること、および/または粘着剤を
パタ−ン状に塗布することにより、上記課題を解決する
ことを目的としている。即ち本発明は、不織布の片面に
透湿性を有する粘着剤を塗布するか、または透湿性を有
するように塗布した救急絆創膏用粘着フィルムにおい
て、該不織布側の表面が、透湿性と防水性を有するフィ
ルムでラミネ−トされていて、所望によりさらにそのエ
ッジ部に密封化処理をしたことを特徴とする救急絆創膏
用粘着フィルムに関し、さらに詳細には、ポリスチレン
系ポリマ−、ポリウレタン、ポリエステル等の伸縮性の
ある不織布に、ポリウレタンフィルム、ポリエステル系
エラストマーフィルム、ポリオレフィン系多孔質フィル
ム、多孔質ポリ塩化ビニルフィルム等の、防水性を有し
かつ透湿性のあるフィルムをラミネ−トした基材に、透
湿性を有する粘着剤、好ましくは多孔性の粘着剤を全面
に塗布し、および/または粘着剤をパタ−ン・コ−ティ
ングした救急絆創膏用粘着フィルム及び該粘着フィルム
を用いた救急絆創膏に関する。
【0005】本発明に使用する不織布は、通気性と伸縮
性を有するものであればいかなるものでも良い。特に公
知の、スチレン−イソプレン−スチレン型ブロック共重
合体、およびこれに水素添加した水添ブロック共重合体
等のポリスチレン系エラストマ−、ポリウレタン、ポリ
エステルおよびこれらの混合物から形成された弾性フィ
ラメントなどからなる不織布が好ましいが、これらに限
定されるものではない。不織布の伸縮率は、100%以
上、50%伸縮時の回復率が70%以上で、その重量
は、20〜200g/m2の範囲が好ましい。本発明に
使用する不織布の目付は、使用するラミネ−トフィルム
や不織布自体の性質および粘着剤の性質によって適宜選
択すべきであり、特に限定することはできないが、好ま
しくは20〜200g/m2、さらに好ましくは30〜
100g/m2である。また該不織布の厚さは、ラミネ
−トフィルムをラミネ−トしたときに、救急絆創膏用粘
着フィルムに十分な剛性が付与されればよく、通常救急
絆創膏の基材に使用される不織布と比べて、薄くするこ
とができ、約20〜1000μm、好ましくは50〜5
00μmの範囲である。
性を有するものであればいかなるものでも良い。特に公
知の、スチレン−イソプレン−スチレン型ブロック共重
合体、およびこれに水素添加した水添ブロック共重合体
等のポリスチレン系エラストマ−、ポリウレタン、ポリ
エステルおよびこれらの混合物から形成された弾性フィ
ラメントなどからなる不織布が好ましいが、これらに限
定されるものではない。不織布の伸縮率は、100%以
上、50%伸縮時の回復率が70%以上で、その重量
は、20〜200g/m2の範囲が好ましい。本発明に
使用する不織布の目付は、使用するラミネ−トフィルム
や不織布自体の性質および粘着剤の性質によって適宜選
択すべきであり、特に限定することはできないが、好ま
しくは20〜200g/m2、さらに好ましくは30〜
100g/m2である。また該不織布の厚さは、ラミネ
−トフィルムをラミネ−トしたときに、救急絆創膏用粘
着フィルムに十分な剛性が付与されればよく、通常救急
絆創膏の基材に使用される不織布と比べて、薄くするこ
とができ、約20〜1000μm、好ましくは50〜5
00μmの範囲である。
【0006】本発明において不織布のラミネ−トに使用
するフィルムは、不織布の通気性、透湿性を大きく損な
うことなく、救急絆創膏に防水性を付与し、かつ救急絆
創膏としたときに適度の物性バランスを得ることを目的
とするもので、その素材は、防水性を有すると共に、不
織布にラミネ−トしたときになお透湿性を有する必要が
ある。このような特性を持つためには、水蒸気は透過さ
せるが液状の水の透過は防止することができるフィルム
であることを要する。かかるフィルムとしては、ポリウ
レタン、ポリエステル系エラストマー、多孔質ポリオレ
フィン、多孔質ポリ塩化ビニル等から形成された公知の
フィルムを使用することができる。この中ではポリウレ
タン系フィルム、ポリエステル系エラストマーフィルム
等が高い防水性を有すると共に、高い透湿度と適度の柔
軟性を有する点から好ましい。ポリエステル系エラスト
マーとしては、デュポン社製の「ハイトレル」ポリエス
テル系エラストマーが好ましい。該ラミネート・フィル
ムは、十分な防水性を必要とするため、押出成形、ブロ
−成形等によって成形されたフィルムが好ましく、延伸
フィルムも使用することができる。該ラミネート・フィ
ルムは異なる素材からなるフィルムを積層した多層フィ
ルムも使用することができる。
するフィルムは、不織布の通気性、透湿性を大きく損な
うことなく、救急絆創膏に防水性を付与し、かつ救急絆
創膏としたときに適度の物性バランスを得ることを目的
とするもので、その素材は、防水性を有すると共に、不
織布にラミネ−トしたときになお透湿性を有する必要が
ある。このような特性を持つためには、水蒸気は透過さ
せるが液状の水の透過は防止することができるフィルム
であることを要する。かかるフィルムとしては、ポリウ
レタン、ポリエステル系エラストマー、多孔質ポリオレ
フィン、多孔質ポリ塩化ビニル等から形成された公知の
フィルムを使用することができる。この中ではポリウレ
タン系フィルム、ポリエステル系エラストマーフィルム
等が高い防水性を有すると共に、高い透湿度と適度の柔
軟性を有する点から好ましい。ポリエステル系エラスト
マーとしては、デュポン社製の「ハイトレル」ポリエス
テル系エラストマーが好ましい。該ラミネート・フィル
ムは、十分な防水性を必要とするため、押出成形、ブロ
−成形等によって成形されたフィルムが好ましく、延伸
フィルムも使用することができる。該ラミネート・フィ
ルムは異なる素材からなるフィルムを積層した多層フィ
ルムも使用することができる。
【0007】ラミネ−トに使用するフィルムは、フィル
ム素材の有する透湿度が低ければ、より薄くして透湿性
を確保する必要があり、また透湿度が高ければより厚く
することができるが、不織布にラミネ−トしたときに適
度の剛性を有している必要があり、かかる点から、該フ
ィルムの厚さは、一般には50μm以下が好ましく、2
〜30μmが特に好ましく、さらに5〜15μmである
ことが好ましい。不織布にフィルムをラミネ−トするこ
とにより、物性のバランスを取ることが容易となるた
め、広範囲の不織布、特にいわゆる腰の出にくいような
薄い不織布を使用することが可能になり、強度や耐薬品
性も容易に改良することができる。不織布にフィルムを
ラミネ−トする方法は、特に限定されないが、接着剤を
使用して接着する方法、熱融着による方法などを使用す
ることができる。ラミネ−トは、粘着剤を塗布する前の
不織布に行っても、粘着剤を塗布後に行ってもよい。
ム素材の有する透湿度が低ければ、より薄くして透湿性
を確保する必要があり、また透湿度が高ければより厚く
することができるが、不織布にラミネ−トしたときに適
度の剛性を有している必要があり、かかる点から、該フ
ィルムの厚さは、一般には50μm以下が好ましく、2
〜30μmが特に好ましく、さらに5〜15μmである
ことが好ましい。不織布にフィルムをラミネ−トするこ
とにより、物性のバランスを取ることが容易となるた
め、広範囲の不織布、特にいわゆる腰の出にくいような
薄い不織布を使用することが可能になり、強度や耐薬品
性も容易に改良することができる。不織布にフィルムを
ラミネ−トする方法は、特に限定されないが、接着剤を
使用して接着する方法、熱融着による方法などを使用す
ることができる。ラミネ−トは、粘着剤を塗布する前の
不織布に行っても、粘着剤を塗布後に行ってもよい。
【0008】本発明の救急絆創膏用粘着フィルムに使用
する粘着剤は、皮膚に対する刺激が少なく、かつ皮膚に
対する感圧粘着性を有するものであれば特に限定され
ず、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリウレタン系
粘着剤、シリコン系粘着剤、スチレン−イソプレン−ス
チレン型ブロック共重合体系粘着剤等を使用することが
できる。かかる粘着剤は、不織布の粘着面の全面に塗布
することもできるが、透湿性の低下を防止するため、多
孔性の粘着剤を塗布するか、または粘着剤を全面に塗布
しないでパタ−ン・コ−ティングすることが好ましい。
する粘着剤は、皮膚に対する刺激が少なく、かつ皮膚に
対する感圧粘着性を有するものであれば特に限定され
ず、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリウレタン系
粘着剤、シリコン系粘着剤、スチレン−イソプレン−ス
チレン型ブロック共重合体系粘着剤等を使用することが
できる。かかる粘着剤は、不織布の粘着面の全面に塗布
することもできるが、透湿性の低下を防止するため、多
孔性の粘着剤を塗布するか、または粘着剤を全面に塗布
しないでパタ−ン・コ−ティングすることが好ましい。
【0009】粘着剤を多孔性にする方法としては、例え
ば、通気剤として高吸水性ポリマ−を使用し、十分吸水
させた後、粘着剤溶液中に分散させ、コ−ティング後、
水分を蒸発させることにより、多孔性にする方法などが
あるが、特にこの方法に限定されるものではない。パタ
−ン・コ−ティングは、例えば、粘着剤を基材にコ−テ
ィングするときに、スクリ−ン・コ−ティング法または
グラビア・コ−ティング法を採用することにより実施す
ることができるが、特にこれらに限定されない。粘着剤
を基材に塗布する方法としては、前記不織布に粘着剤を
直接塗布する方法または粘着剤を剥離紙に塗布した後、
該不織布に転写する方法など公知の各種方法を採用する
ことができる。
ば、通気剤として高吸水性ポリマ−を使用し、十分吸水
させた後、粘着剤溶液中に分散させ、コ−ティング後、
水分を蒸発させることにより、多孔性にする方法などが
あるが、特にこの方法に限定されるものではない。パタ
−ン・コ−ティングは、例えば、粘着剤を基材にコ−テ
ィングするときに、スクリ−ン・コ−ティング法または
グラビア・コ−ティング法を採用することにより実施す
ることができるが、特にこれらに限定されない。粘着剤
を基材に塗布する方法としては、前記不織布に粘着剤を
直接塗布する方法または粘着剤を剥離紙に塗布した後、
該不織布に転写する方法など公知の各種方法を採用する
ことができる。
【0010】本発明の救急絆創膏用粘着フィルムを用い
た救急絆創膏において、シート状の絆創膏を個々の救急
絆創膏にカットしたときの切り口である、図1の符号5
および図2の斜線で示したエッジ部には不織布の露出部
分が生じ、該エッジ部から水や界面活性剤溶液が浸入す
るので、エッジ部をヒ−トシ−ルや圧着等により密封す
ることにより防水性能を向上させることができる。この
密封化処理は、個々の絆創膏にカットする前のシート状
の絆創膏に対して行っても、個々の絆創膏にカットした
後に行ってもよい。この密封化処理の幅は、エッジ部か
らの水や界面活性剤溶液の浸入を防止することができれ
ば良く、特に制限はないが、好ましくは0.5〜4mm
であり、特に好ましくは1〜2mmである。本発明の救
急絆創膏用粘着剤フィルムは、フィルム表面からの、
水、界面活性剤溶液等の液体の浸入をほぼ完全に防止す
ることができる。さらにエッジ部を密封処理することに
より、水、界面活性剤溶液等の液体の侵入を完全に防止
することができる。本発明の救急絆創膏用粘着フィルム
は、いかなる方法により絆創膏としても良いが、その方
法としては例えば、適当な幅の長いフィルムとし、それ
を巻き取って救急絆創膏とする方法、適当な大きさのシ
−トとし、その中央部分に吸水性パッドを保持させ、さ
らに剥離紙で粘着面を覆い、包装した絆創膏の個別包装
体とする方法、適当な大きさのシ−トとし、パッドを置
かずに剥離紙で粘着面を覆い包装した絆創膏の個別包装
体とする方法などを挙げることができる。以下、実施例
を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
た救急絆創膏において、シート状の絆創膏を個々の救急
絆創膏にカットしたときの切り口である、図1の符号5
および図2の斜線で示したエッジ部には不織布の露出部
分が生じ、該エッジ部から水や界面活性剤溶液が浸入す
るので、エッジ部をヒ−トシ−ルや圧着等により密封す
ることにより防水性能を向上させることができる。この
密封化処理は、個々の絆創膏にカットする前のシート状
の絆創膏に対して行っても、個々の絆創膏にカットした
後に行ってもよい。この密封化処理の幅は、エッジ部か
らの水や界面活性剤溶液の浸入を防止することができれ
ば良く、特に制限はないが、好ましくは0.5〜4mm
であり、特に好ましくは1〜2mmである。本発明の救
急絆創膏用粘着剤フィルムは、フィルム表面からの、
水、界面活性剤溶液等の液体の浸入をほぼ完全に防止す
ることができる。さらにエッジ部を密封処理することに
より、水、界面活性剤溶液等の液体の侵入を完全に防止
することができる。本発明の救急絆創膏用粘着フィルム
は、いかなる方法により絆創膏としても良いが、その方
法としては例えば、適当な幅の長いフィルムとし、それ
を巻き取って救急絆創膏とする方法、適当な大きさのシ
−トとし、その中央部分に吸水性パッドを保持させ、さ
らに剥離紙で粘着面を覆い、包装した絆創膏の個別包装
体とする方法、適当な大きさのシ−トとし、パッドを置
かずに剥離紙で粘着面を覆い包装した絆創膏の個別包装
体とする方法などを挙げることができる。以下、実施例
を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0011】
【実施例】本実施例において、各物性の評価は、下記の
方法に従って実施した。 (1)モジュラス:試料を幅25.4mm(1インチ)
のリボン状に裁断し、間隔50mmとして引張試験機に
取り付ける。引張速度を毎分100mmとして、試料片
が、5%、10%、100%延伸したときの荷重を測定
し、試料幅1cm当たりの応力を求めた。 (2)引張破断強度、引張破断伸び:試料を幅25.4
mm(1インチ)に裁断し、間隔50mmとして引張試
験機に取り付ける。引張速度を毎分100mmとして、
試験片が切断したときの荷重および伸びを測定した。 (3)対ガラス粘着力:試料を幅25.4mm(1イン
チ)に裁断し、アセトンでよく洗浄したガラスに貼付
し、重量4.5kgの鉄芯にゴムを巻いたロ−ラ−で1
往復荷重を加え、引張試験機に取り付ける。引張速度を
毎分300mmとし、試験片がガラス面から剥がれると
きの荷重を測定した。
方法に従って実施した。 (1)モジュラス:試料を幅25.4mm(1インチ)
のリボン状に裁断し、間隔50mmとして引張試験機に
取り付ける。引張速度を毎分100mmとして、試料片
が、5%、10%、100%延伸したときの荷重を測定
し、試料幅1cm当たりの応力を求めた。 (2)引張破断強度、引張破断伸び:試料を幅25.4
mm(1インチ)に裁断し、間隔50mmとして引張試
験機に取り付ける。引張速度を毎分100mmとして、
試験片が切断したときの荷重および伸びを測定した。 (3)対ガラス粘着力:試料を幅25.4mm(1イン
チ)に裁断し、アセトンでよく洗浄したガラスに貼付
し、重量4.5kgの鉄芯にゴムを巻いたロ−ラ−で1
往復荷重を加え、引張試験機に取り付ける。引張速度を
毎分300mmとし、試験片がガラス面から剥がれると
きの荷重を測定した。
【0012】(4)透湿度:JIS Z 0208に規
定する透湿カップのリングに試料フィルムを貼り付け、
水を入れたシャ−レの入ったガイドに確実に取り付け
る。これを32℃、30RH%の恒温・恒湿器に入れ、
1時間毎に重量を測定し、1時間毎の重量の差が安定す
るまで繰り返す。1時間毎の重量変化から、透湿度(g
/m2・24時間)を計算した。人間の皮膚の透湿度
は、1000g/m2・24時間程度と考えられる。そ
こで透湿度評価は下記基準で行った。 1500(g/m2・24時間)以上 ◎ 1500〜800(g/m2・24時間) ○ 800〜300(g/m2・24時間) △ 300(g/m2・24時間)未満 × (5)防水度:室内環境下における試料表面に、水また
は0.75%洗剤水溶液の0.1mlを2cmの高さか
ら落とす。液を落としたときから、液が試料中に完全に
しみこむまでの時間を測定した。本方法による評価結果
と、実際に皮膚に貼付使用時の状態とを比較すると、本
方法で1時間以内に液が試料中に浸透する場合には、実
使用時にはフィルムの伸縮、皮膚等とのすれ等によって
容易に液が絆創膏に浸透してしまい、防水性は認められ
なかった。他方3時間以上浸透しない場合には、実使用
時にも実質的に浸透は観察されなかった。よって防水性
評価は下記基準により行った。 防水度3時間以上 ◎ 防水度1〜3時間 △ 防水度1時間未満 ×
定する透湿カップのリングに試料フィルムを貼り付け、
水を入れたシャ−レの入ったガイドに確実に取り付け
る。これを32℃、30RH%の恒温・恒湿器に入れ、
1時間毎に重量を測定し、1時間毎の重量の差が安定す
るまで繰り返す。1時間毎の重量変化から、透湿度(g
/m2・24時間)を計算した。人間の皮膚の透湿度
は、1000g/m2・24時間程度と考えられる。そ
こで透湿度評価は下記基準で行った。 1500(g/m2・24時間)以上 ◎ 1500〜800(g/m2・24時間) ○ 800〜300(g/m2・24時間) △ 300(g/m2・24時間)未満 × (5)防水度:室内環境下における試料表面に、水また
は0.75%洗剤水溶液の0.1mlを2cmの高さか
ら落とす。液を落としたときから、液が試料中に完全に
しみこむまでの時間を測定した。本方法による評価結果
と、実際に皮膚に貼付使用時の状態とを比較すると、本
方法で1時間以内に液が試料中に浸透する場合には、実
使用時にはフィルムの伸縮、皮膚等とのすれ等によって
容易に液が絆創膏に浸透してしまい、防水性は認められ
なかった。他方3時間以上浸透しない場合には、実使用
時にも実質的に浸透は観察されなかった。よって防水性
評価は下記基準により行った。 防水度3時間以上 ◎ 防水度1〜3時間 △ 防水度1時間未満 ×
【0013】実施例1 ポリスチレン含有量が27重量%のスチレン−イソプレ
ン−スチレン型ブロック共重合体と、ポリプロピレンと
をペレットの状態で、ポリプロピレン含有量が30重量
%になるように混合した。これを押出機で溶融混合した
後、メルトブロ−ン紡糸装置で吐出して繊維化、捕集、
熱圧着して不織布とした(商品名:セプトン、クラレ株
式会社製)。不織布の目付は70g/m2であった。こ
の不織布の片面に、厚さ10μmのポリウレタンフィル
ム(徳永貿易株式会社製)を熱融着によりラミネ−トし
た。次いでこの不織布面側に、通気剤として高吸水性ポ
リマ−(商品名:サンウェット、三洋化成(株)製)を
分散させたアクリル系粘着剤を厚さ50μmとなるよう
に塗布、乾燥することにより該アクリル系粘着剤を多孔
性とした救急絆創膏用粘着フィルムを得た。この粘着フ
ィルムを試料として用いて上記方法に従って、(1)モ
ジュラス、(2)引張破断強度および引張破断伸び、
(3)対ガラス粘着力、(4)透湿度、および(5)防
水度を測定し、これらの評価結果を表1に示した。
ン−スチレン型ブロック共重合体と、ポリプロピレンと
をペレットの状態で、ポリプロピレン含有量が30重量
%になるように混合した。これを押出機で溶融混合した
後、メルトブロ−ン紡糸装置で吐出して繊維化、捕集、
熱圧着して不織布とした(商品名:セプトン、クラレ株
式会社製)。不織布の目付は70g/m2であった。こ
の不織布の片面に、厚さ10μmのポリウレタンフィル
ム(徳永貿易株式会社製)を熱融着によりラミネ−トし
た。次いでこの不織布面側に、通気剤として高吸水性ポ
リマ−(商品名:サンウェット、三洋化成(株)製)を
分散させたアクリル系粘着剤を厚さ50μmとなるよう
に塗布、乾燥することにより該アクリル系粘着剤を多孔
性とした救急絆創膏用粘着フィルムを得た。この粘着フ
ィルムを試料として用いて上記方法に従って、(1)モ
ジュラス、(2)引張破断強度および引張破断伸び、
(3)対ガラス粘着力、(4)透湿度、および(5)防
水度を測定し、これらの評価結果を表1に示した。
【0014】
【表1】
【0015】実施例2 不織布の目付が50g/m2である他は、実施例1と同
様の操作により、救急絆創膏用粘着フィルムを得た。こ
の粘着フィルムを実施例1と同様にして評価した。その
結果を表1に示した。 実施例3 ポリウレタン弾性フィラメントを積層、熱融着した目付
50g/m2の不織布(クラレ株式会社製)の片面に、
実施例1で使用した厚さ10μmのポリウレタンフィル
ムを熱融着によりラミネ−トし、この不織布面側に、通
気剤として高吸水性ポリマ−を分散させたアクリル系粘
着剤を塗布、乾燥して多孔性とし、救急絆創膏用粘着フ
ィルムを得、実施例1と同様にして評価した。その評価
結果を表1に示した。
様の操作により、救急絆創膏用粘着フィルムを得た。こ
の粘着フィルムを実施例1と同様にして評価した。その
結果を表1に示した。 実施例3 ポリウレタン弾性フィラメントを積層、熱融着した目付
50g/m2の不織布(クラレ株式会社製)の片面に、
実施例1で使用した厚さ10μmのポリウレタンフィル
ムを熱融着によりラミネ−トし、この不織布面側に、通
気剤として高吸水性ポリマ−を分散させたアクリル系粘
着剤を塗布、乾燥して多孔性とし、救急絆創膏用粘着フ
ィルムを得、実施例1と同様にして評価した。その評価
結果を表1に示した。
【0016】実施例4 ポリエステル弾性フィラメントを積層した目付50g/
m2の不織布(クラレ株式会社製)の片面に、実施例1
で使用した厚さ10μmのポリウレタンフィルムを熱融
着によりラミネ−トし、この不織布面側に、通気剤とし
て高吸水性ポリマ−を分散させたアクリル系粘着剤を塗
布、乾燥して多孔性とし、救急絆創膏用粘着フィルムを
得、実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に
示した。
m2の不織布(クラレ株式会社製)の片面に、実施例1
で使用した厚さ10μmのポリウレタンフィルムを熱融
着によりラミネ−トし、この不織布面側に、通気剤とし
て高吸水性ポリマ−を分散させたアクリル系粘着剤を塗
布、乾燥して多孔性とし、救急絆創膏用粘着フィルムを
得、実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に
示した。
【0017】実施例5 ポリスチレン含有量が27重量%のスチレン−イソプレ
ン−スチレン型ブロック共重合体と、ポリプロピレンと
をペレットの状態で、ポリプロピレン含有量が20重量
%になるように混合した。これを押出機で溶融混合した
後、メルトブロ−ン紡糸装置で吐出して繊維化、捕集、
熱圧着して不織布とした(商品名:セプトン、クラレ株
式会社製)。不織布の目付は50g/m2であった。こ
の不織布の片面に、厚さ25μmのポリエステル系エラ
ストマーフィルム(商品名:ハイトレル、デュポン社
製)を熱融着によりラミネ−トした。次いでこの不織布
面側に、通気剤として高吸水性ポリマ−(商品名:サン
ウェット、三洋化成(株)製)を分散させたアクリル系
粘着剤を厚さ50μmとなるように塗布、乾燥すること
により該アクリル系粘着剤を多孔性とした救急絆創膏用
粘着フィルムを得た。この粘着フィルムを実施例1と同
様にして評価した。その結果を表1に示した。
ン−スチレン型ブロック共重合体と、ポリプロピレンと
をペレットの状態で、ポリプロピレン含有量が20重量
%になるように混合した。これを押出機で溶融混合した
後、メルトブロ−ン紡糸装置で吐出して繊維化、捕集、
熱圧着して不織布とした(商品名:セプトン、クラレ株
式会社製)。不織布の目付は50g/m2であった。こ
の不織布の片面に、厚さ25μmのポリエステル系エラ
ストマーフィルム(商品名:ハイトレル、デュポン社
製)を熱融着によりラミネ−トした。次いでこの不織布
面側に、通気剤として高吸水性ポリマ−(商品名:サン
ウェット、三洋化成(株)製)を分散させたアクリル系
粘着剤を厚さ50μmとなるように塗布、乾燥すること
により該アクリル系粘着剤を多孔性とした救急絆創膏用
粘着フィルムを得た。この粘着フィルムを実施例1と同
様にして評価した。その結果を表1に示した。
【0018】実施例6 ポリスチレン含有量が27重量%のスチレン−イソプレ
ン−スチレン型ブロック共重合体と、ポリプロピレンと
をペレットの状態で、ポリプロピレン含有量が20重量
%になるように混合した。これを押出機で溶融混合した
後、メルトブロ−ン紡糸装置で吐出して繊維化、捕集、
熱圧着して不織布とした(商品名:セプトン、クラレ株
式会社製)。不織布の目付は50g/m2であった。こ
の不織布の片面に、厚さ50μmのポリオレフィン系多
孔質フィルム(KT−50、三菱化成工業株式会社製)
を熱融着によりラミネ−トした。次いでこの不織布面側
に、通気剤として高吸水性ポリマ−(商品名:サンウェ
ット、三洋化成(株)製)を分散させたアクリル系粘着
剤を厚さ50μmとなるように塗布、乾燥することによ
り該アクリル系粘着剤を多孔性とした救急絆創膏用粘着
フィルムを得た。この粘着フィルムを実施例1と同様に
して評価した。その評価結果を表1に示した。
ン−スチレン型ブロック共重合体と、ポリプロピレンと
をペレットの状態で、ポリプロピレン含有量が20重量
%になるように混合した。これを押出機で溶融混合した
後、メルトブロ−ン紡糸装置で吐出して繊維化、捕集、
熱圧着して不織布とした(商品名:セプトン、クラレ株
式会社製)。不織布の目付は50g/m2であった。こ
の不織布の片面に、厚さ50μmのポリオレフィン系多
孔質フィルム(KT−50、三菱化成工業株式会社製)
を熱融着によりラミネ−トした。次いでこの不織布面側
に、通気剤として高吸水性ポリマ−(商品名:サンウェ
ット、三洋化成(株)製)を分散させたアクリル系粘着
剤を厚さ50μmとなるように塗布、乾燥することによ
り該アクリル系粘着剤を多孔性とした救急絆創膏用粘着
フィルムを得た。この粘着フィルムを実施例1と同様に
して評価した。その評価結果を表1に示した。
【0019】実施例7 ポリスチレン含有量が27重量%のスチレン−イソプレ
ン−スチレン型ブロック共重合体と、ポリプロピレンと
をペレットの状態で、ポリプロピレン含有量が20重量
%になるように混合した。これを押出機で溶融混合した
後、メルトブロ−ン紡糸装置で吐出して繊維化、捕集、
熱圧着して不織布とした(商品名:セプトン、クラレ株
式会社製)。不織布の目付は50g/m2であった。こ
の不織布の片面に、厚さ50μmの多孔質塩化ビニルフ
ィルム(VP−50、三菱化成工業株式会社製)を熱融
着によりラミネ−トした。次いでこの不織布面側に、通
気剤として高吸水性ポリマ−(商品名:サンウェット、
三洋化成(株)製)を分散させたアクリル系粘着剤を厚
さ50μmとなるように塗布、乾燥することにより該ア
クリル系粘着剤を多孔性とした救急絆創膏用粘着フィル
ムを得た。この粘着フィルムを実施例1と同様にして評
価した。その評価結果を表1に示した。
ン−スチレン型ブロック共重合体と、ポリプロピレンと
をペレットの状態で、ポリプロピレン含有量が20重量
%になるように混合した。これを押出機で溶融混合した
後、メルトブロ−ン紡糸装置で吐出して繊維化、捕集、
熱圧着して不織布とした(商品名:セプトン、クラレ株
式会社製)。不織布の目付は50g/m2であった。こ
の不織布の片面に、厚さ50μmの多孔質塩化ビニルフ
ィルム(VP−50、三菱化成工業株式会社製)を熱融
着によりラミネ−トした。次いでこの不織布面側に、通
気剤として高吸水性ポリマ−(商品名:サンウェット、
三洋化成(株)製)を分散させたアクリル系粘着剤を厚
さ50μmとなるように塗布、乾燥することにより該ア
クリル系粘着剤を多孔性とした救急絆創膏用粘着フィル
ムを得た。この粘着フィルムを実施例1と同様にして評
価した。その評価結果を表1に示した。
【0020】比較例1 基材として厚さ75μmの塩化ビニルフィルム(ジョン
ソン・エンド・ジョンソン株式会社製)を使用し、その
片面に粘着剤として生ゴム系粘着剤を厚さ50μmとな
るように塗布し、市販の救急絆創膏に使用されているの
と同様の粘着フィルムを得た。その評価結果を表1に示
した。比較例1の試料では、透湿度が低い結果、皮膚呼
吸が妨げられ、むれなどにより皮膚刺激が発生するおそ
れがある。この結果からポリ塩化ビニルフィルムを使用
する場合には透湿性を確保する必要があり、フィルムに
穴を開ける等、何らかの対策を実施する必要があること
が分かる。
ソン・エンド・ジョンソン株式会社製)を使用し、その
片面に粘着剤として生ゴム系粘着剤を厚さ50μmとな
るように塗布し、市販の救急絆創膏に使用されているの
と同様の粘着フィルムを得た。その評価結果を表1に示
した。比較例1の試料では、透湿度が低い結果、皮膚呼
吸が妨げられ、むれなどにより皮膚刺激が発生するおそ
れがある。この結果からポリ塩化ビニルフィルムを使用
する場合には透湿性を確保する必要があり、フィルムに
穴を開ける等、何らかの対策を実施する必要があること
が分かる。
【0021】比較例2 実施例1で使用した不織布を、フッ素樹脂を用いて防水
処理を行った。この不織布の片面に、実施例1と同様
に、通気剤として高吸水性ポリマ−を分散させたアクリ
ル系粘着剤を厚さ50μmとなるように塗布、乾燥して
該アクリル系粘着剤を多孔性とした救急絆創膏用粘着フ
ィルムを得た。その評価結果を表1に示した。ラミネー
ト・フィルムがない不織布の場合には、たとえ防水処理
を実施しても石鹸水に対する防水性が悪く、好ましくな
いことが分かる。
処理を行った。この不織布の片面に、実施例1と同様
に、通気剤として高吸水性ポリマ−を分散させたアクリ
ル系粘着剤を厚さ50μmとなるように塗布、乾燥して
該アクリル系粘着剤を多孔性とした救急絆創膏用粘着フ
ィルムを得た。その評価結果を表1に示した。ラミネー
ト・フィルムがない不織布の場合には、たとえ防水処理
を実施しても石鹸水に対する防水性が悪く、好ましくな
いことが分かる。
【0022】表1の結果を総合すると、本発明の救急絆
創膏用粘着フィルムは、柔軟性に富み、皮膚とのフィッ
ト性に優れ、またその優れた透湿性のため、皮膚呼吸を
妨げず、ムレなどにより発生する弊害を防止することが
できる。また不織布に透湿性フィルムをラミネ−トする
ことにより、吸収パッドおよび患部への水等の液体の浸
入を防止し、破壊強度が強化され、不織布が摩擦される
ことにより発生する毛羽立ちや汚れをも防止することが
できることがわかる。
創膏用粘着フィルムは、柔軟性に富み、皮膚とのフィッ
ト性に優れ、またその優れた透湿性のため、皮膚呼吸を
妨げず、ムレなどにより発生する弊害を防止することが
できる。また不織布に透湿性フィルムをラミネ−トする
ことにより、吸収パッドおよび患部への水等の液体の浸
入を防止し、破壊強度が強化され、不織布が摩擦される
ことにより発生する毛羽立ちや汚れをも防止することが
できることがわかる。
【0023】
【発明の効果】本発明の救急絆創膏用粘着フィルムを使
用した救急絆創膏は、基布を、伸縮性のある不織布と透
湿性と防水性のあるフィルムをラミネ−トした構造とす
ることにより、柔軟性に富み、また優れた透湿性を有す
ることにより皮膚呼吸を妨げず、ムレなどにより発生す
る皮膚刺激を防止するばかりでなく、水、洗剤液等の吸
収パッド部や患部への浸入も完全に防止することを可能
にし、さらに傷口への細菌の侵入を防止することができ
る。この浸入防止は、救急絆創膏のエッジ部をヒ−トシ
−ル等により密封化することにより、より完全なものに
することができる。また上記ラミネート・フィルムを使
用することで、救急絆創膏の破断強度、耐摩擦性の向上
を実現することができ、さらに救急絆創膏を患部に貼付
する場合の操作性が改良される。
用した救急絆創膏は、基布を、伸縮性のある不織布と透
湿性と防水性のあるフィルムをラミネ−トした構造とす
ることにより、柔軟性に富み、また優れた透湿性を有す
ることにより皮膚呼吸を妨げず、ムレなどにより発生す
る皮膚刺激を防止するばかりでなく、水、洗剤液等の吸
収パッド部や患部への浸入も完全に防止することを可能
にし、さらに傷口への細菌の侵入を防止することができ
る。この浸入防止は、救急絆創膏のエッジ部をヒ−トシ
−ル等により密封化することにより、より完全なものに
することができる。また上記ラミネート・フィルムを使
用することで、救急絆創膏の破断強度、耐摩擦性の向上
を実現することができ、さらに救急絆創膏を患部に貼付
する場合の操作性が改良される。
【図1】本発明の救急絆創膏の一例の平面図である。
【図2】本発明の救急絆創膏の一例の正面図である。
1・・・・・基布、 2・・・・・粘着剤層、 3・・・・・剥離紙、
4・・・・・パッド、5・・・・・エッジ部
4・・・・・パッド、5・・・・・エッジ部
Claims (9)
- 【請求項1】 通気性と伸縮性を有する不織布の片面に
粘着剤を塗布した救急絆創膏用粘着フィルムにおいて、
該不織布側の表面を、透湿性と防水性を有するフィルム
でラミネ−トし、かつそのエッジ部が密封化処理されて
いることを特徴とする救急絆創膏用粘着フィルム。 - 【請求項2】 通気性と伸縮性を有する不織布の片面に
粘着剤を塗布した救急絆創膏用粘着フィルムにおいて、
該不織布側の表面を、ポリウレタンフィルム、ポリエス
テル系エラストマーフィルム、ポリオレフィン系多孔質
フィルム、多孔質ポリ塩化ビニルフィルムからなる群か
ら選択される透湿性と防水性を有するフィルムでラミネ
−トしたことを特徴とする救急絆創膏用粘着フィルム。 - 【請求項3】 エッジ部が密封化処理されている請求項
2に記載の救急絆創膏用粘着フィルム。 - 【請求項4】 エッジ部の密封化処理が、ヒートシール
または圧着による請求項1または3に記載の救急絆創膏
用粘着フィルム。 - 【請求項5】 不織布が、スチレン−イソプレン−スチ
レン型ブロック共重合体からなる請求項1から4までの
いずれか1項に記載の救急絆創膏用粘着フィルム。 - 【請求項6】 不織布が、水素添加スチレン−イソプレ
ン−スチレン型ブロック共重合体とポリプロピレンから
なる請求項1から5までのいずれか1項に記載の救急絆
創膏用粘着フィルム。 - 【請求項7】 粘着剤が多孔性である請求項1から6ま
でのいずれか1項に記載の救急絆創膏用粘着フィルム。 - 【請求項8】 粘着剤がパタ−ン・コ−ティングされて
いる請求項1から7までのいずれか1項に記載の救急絆
創膏用粘着フィルム。 - 【請求項9】 請求項1から8までのいずれか1項に記
載した救急絆創膏用粘着フィルムを用いた救急絆創膏。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7080910A JPH0833673A (ja) | 1994-03-14 | 1995-03-14 | 救急絆創膏用粘着フィルムおよび該粘着フィルムを用いた救急絆創膏 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-68209 | 1994-03-14 | ||
JP6820994 | 1994-03-14 | ||
JP7080910A JPH0833673A (ja) | 1994-03-14 | 1995-03-14 | 救急絆創膏用粘着フィルムおよび該粘着フィルムを用いた救急絆創膏 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0833673A true JPH0833673A (ja) | 1996-02-06 |
Family
ID=26409436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7080910A Pending JPH0833673A (ja) | 1994-03-14 | 1995-03-14 | 救急絆創膏用粘着フィルムおよび該粘着フィルムを用いた救急絆創膏 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0833673A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2005089469A (ja) * | 2003-09-18 | 2005-04-07 | Bristol Myers Squibb Co | 皮膚貼付用接着構造体 |
WO2007114295A1 (ja) | 2006-03-31 | 2007-10-11 | Kb Seiren, Ltd. | 医療用シート基材及びそれを用いた医療用シート |
US7434798B2 (en) | 2001-05-05 | 2008-10-14 | Lts Lohmann Therapie-Systeme Ag | Grouping of film-like or sheet-like materials |
JP2010013470A (ja) * | 2003-01-28 | 2010-01-21 | Teikoku Seiyaku Co Ltd | 薄型水性貼付剤 |
JP2011512443A (ja) * | 2008-02-14 | 2011-04-21 | エイベリ・デニソン・コーポレイション | 流体吸収性接着品 |
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JP2016067358A (ja) * | 2014-09-26 | 2016-05-09 | 東洋紡株式会社 | 救急絆創膏用粘着フィルムおよびそれを用いた救急絆創膏 |
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KR20180096328A (ko) * | 2017-02-21 | 2018-08-29 | 이기웅 | 방수 및 투습 기능을 구비한 의료밴드 |
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CN115501469A (zh) * | 2021-06-07 | 2022-12-23 | 中山市虹领生物科技有限公司 | 一种防水、透气且隔油的医用胶贴及其制备方法 |
-
1995
- 1995-03-14 JP JP7080910A patent/JPH0833673A/ja active Pending
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