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JPH0831024B2 - 演算プロセッサ - Google Patents

演算プロセッサ

Info

Publication number
JPH0831024B2
JPH0831024B2 JP1024862A JP2486289A JPH0831024B2 JP H0831024 B2 JPH0831024 B2 JP H0831024B2 JP 1024862 A JP1024862 A JP 1024862A JP 2486289 A JP2486289 A JP 2486289A JP H0831024 B2 JPH0831024 B2 JP H0831024B2
Authority
JP
Japan
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multiplier
bits
bit
register
adder
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP1024862A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02205923A (ja
Inventor
伸吾 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP1024862A priority Critical patent/JPH0831024B2/ja
Publication of JPH02205923A publication Critical patent/JPH02205923A/ja
Publication of JPH0831024B2 publication Critical patent/JPH0831024B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報処理装置に関し、特に数値演算を行な
うマイクロプロセッサに関する。
〔従来の技術〕
数値演算プロセッサ、特に浮動小数点演算を行なうプ
ロセッサにおいては、浮動小数点数の乗算などの場合に
仮数部の積を計算する必要があり、多ビット長の乗算が
頻繁に出現する。この場合、通常の固定小数点数の乗算
とは異なり、mビット同士の乗算結果はその上位mビッ
トが出力されればよい。上位mビットのみを抽出するこ
とにより失われる積の下位mビットは丸められ、演算結
果に精度落ちがあったことを示されるのみとなる。
浮動小数点数の仮数部はIEEE754(浮動小数点演算に
関する基準規格)の倍精度フォーマットに準拠すると53
ビット、慣例的に採用される拡張精度フォーマットを採
用すると64ビットにもなり、このビット幅同士の仮数部
を1ステップで乗算する乗算器は非常に大規模なハード
ウェアとなってしまう。そこで通常は一方のオペランド
をいくつかに分割し、部分積を分割数だけ繰り返して求
め、順次右シフトと加算を繰り返し最終的な積を計算す
る。
このような乗算を行なう乗算器の従来例を第5図に示
す。このプロセッサは、乗数を保持する32ビットの乗数
レジスタ501,被乗数を保持する32ビットの被乗数レジス
タ502,乗数レジスタ501に保持されている32ビット幅の
データを1ワードが11ビット幅である2ワードに分割
し、任意のワードを選択するセレクタ503,16ビット×32
ビット乗算器504,48ビット加算器505,加算器505の出力
の上位32ビットを保持する中間結果レジスタ506,最終的
な乗算結果を保持する結果レジスタ507,および制御回路
508を有し、制御回路508からの指示により内部バス509
を介してレジスタ間のデータ転送が行なわれる。
この乗算器の動作を第6図を用いて説明する。この乗
算器は16ビット×32ビット乗算を2回繰り返して乗算を
行なう。初期状態においては、中間結果レジスタ506は
制御回路508によりゼロが設定されている。制御回路508
は第1回目の乗算に対し、乗数レジスタ501の下位16ビ
ットを選択するようなセレクタ503を制御する。この16
ビットの内容をA1とする。乗算器504はB×A1を計算
し、部分積C1を加算器505に送る。中間結果レジスタ506
の初期状態はゼロであるため、部分積C1はゼロと加算さ
れ、C1の上位32ビットがC1′として中間結果レジスタ50
6に保持される(第6図参照)。
次にステップで制御回路508は乗数レジスタ501の上位
16ビットを選択するようセレクタ503を制御する。この1
6ビットの内容をA2とする。乗算器504はB×A2を計算
し、部分積C2を加算器505を送る(第6図参照)。
中間結果レジスタ506に保持されているC1′を下位32
ビットとし、上位16ビットをゼロ拡張した48ビットデー
タを加算器505に入力、部分積C2との和が計算されC3
して出力される(第6図参照)。このC3の上位32ビッ
トが結果レジスタ508に転送され、乗算終了となる。
第5図の例は32ビット同士のオペランドデータを乗算
し、32ビットの結果を得ているため、仮数部32ビットで
ある浮動小数点数の乗算仮数部処理には充分である。し
かしながら、関数演算を浮動小数点演算プロセッサに行
わせようとした場合には、仮数部が32ビットであっても
この乗算器で精度が足りない場合が生ずる。その例を次
に説明する。
指数関数を演算する場合を考える。指数関数は第7図
に示すように底の異なるものでも入力オペランドに定数
を乗ずることにより、同様の処理で演算することができ
る。そのフローチャートを第8図に示す。
第8図で、 〔x′を整数部iと少数部fに分解〕 というステップにおいて、仮数部の精度が32ビット以
下になる。すなわち、第8図ステップの底変換乗算に
より、x′が例えば 25×1.0101001110100011011111000100111 という値になったとする。この値は固定小数点で表記す
ると 101010.01110100011011111000100111 であり、 整数部:101010. 小数部:01110100011011111000100111 となる。この小数部は26ビットしかないため、下位6ビ
ットはすべてゼロになってしまう。一方、第8図の底
変換乗算に用いた定数は、“log27(n)”という無理
数であるため、仮数部32ビットで丸めたデータを使わざ
るを得なく、低変換乗算結果の仮数部最下位ビットには
誤差が含まれていることになる。したがって、第8図
整数部小数部分解後に小数部の下位ビットをゼロ拡張し
た場合、有効精度は上記例の場合、26ビットになってし
まう。
この誤差はそのまま演算結果に影響するため、第8図
ステップの整数部小数部分解後の小数部に32ビットの
有効精度を持たせなければならず、第8図ステップの
底変換乗算を32ビットを超える精度で演算させる必要が
ある。
幸い、第8図ステップの整数部小数部分解による整
数部は最後に結果の指数部に加えられるため、指数部の
幅を超える場合には無条件にオーバーフロー(またはア
ンダーフロー)とできる。指数部の幅はIEEE754(浮動
小数点演算に関する基準規格)の倍精度フォーマットに
準拠すると11ビット、慣例的に採用される拡張精度フォ
ーマットを採用しても15ビットであるため、第8図ステ
ップの整数部小数部分分解後の小数部は最悪の場合で
も15ビットの精度悪化となる。よって、第8図ステップ
の底変換乗算時に底変化定数として15ビット下位拡張
した47ビットデータを使い、47ビット×32ビット乗算を
行えばこの指数関数の誤差は理解できる。なお、底変換
定数は無理数であるため乗算は47ビット必要だが、被乗
算は入力オペランドであり、最初から32ビット精度で与
えられているため47ビットに拡張する必要はない。
第5図に示した乗算器は部分積を求めるハードウェア
を2ステップ繰り返すことにより乗算を行っているた
め、上述した指数関数の例の様な一方のオペランドの精
度のみを拡張した拡張精度乗算は繰り返しステップ数を
増加させることにより実現できる。第9図に拡張精度乗
算器の例を示す。この乗算器は第5図の乗数レジスタ50
1を48ビット幅とし、セレクタ503を3入力1出力セレク
タとしたものである。この乗算器は、乗数を保持する48
ビットの乗数レジスタ901,被乗数を保持する32ビットの
被乗数レジスタ902、乗数レジスタ901に保持されている
48ビット幅のデータを1ワードが16ビット幅である3ワ
ードに分割し、任意のワードを選択するセレクタ903,16
ビット×32ビット乗算器904,48ビット加算器905,加算器
905の出力の上位32ビットを保持する中間結果レジスタ9
06,最終的な乗算結果を保持する32ビット幅の結果レジ
スタ907,最終的な乗算結果の下位拡張分を保持する16ビ
ット幅の拡張レジスタ908,および制御回路909を有し、
制御回路909からの指示により内部バス910を介してレジ
スタ間のデータ転送が行なわれる。
この乗算器の動作を説明する。この乗算器は16ビット
×32ビット乗算を3回繰り返して乗算を行なう。初期状
態においては、中間結果レジスタ906は制御回路909によ
りゼロが設定されている。制御回路909は第1回目の乗
算に対し、乗数レジスタ901の下位16ビットを選択する
ようセレクタ903を制御する。この16ビットの内容をA0
とする。乗算器904はB×A0を計算し、部分積C0を加算
器905に送る。中間結果レジスタ906の初期状態はゼロで
あるため、部分積C0はゼロと加算され、C0ままで加算器
905から出力される。中間結果レジスタ906にはその加算
結果の上位32ビットがC0′として保持される(第10図
参照)。
次のステップで制御回路909は乗算レジスタ901の中位
16ビットを選択するようセレクタ903を制御する。この1
6ビットの内容をA1とする。乗算器904はB×A1を計算
し、部分積C1を加算器905に送る(第10図参照)。
中間結果レジスタ906には第1回目の部分積の上位32
ビットC0′が保持されているため、これを下位32ビット
とし上位16ビットをゼロ拡張した48ビットデータを加算
器905に入力、部分積C1との和が計算され48ビット長の
加算結果C1′が出力される。また、中間結果レジスタ90
6にはC1′の上位32ビットがC1″として保持される(第1
0図参照)。
最後のステップで制御回路909は乗数レジスタ901の上
位16ビットを選択するようセレクタ903を制御する。こ
の16ビットの内容をA2とする。乗算器904はB×A2を計
算し、部分積C2を加算器905に送る(第10図参照)。
中間結果レジスタ906には第2回目の部分積の上位32
ビットC1″が保持されているため、これを下位32ビット
とし上位16ビットをゼロ拡張した4ビットデータを加算
器905に入力、部分積C2との和が計算され48ビット長の
加算結果C2′が出力される(第10図参照)。
このC2′の上位32ビットが結果レジスタ907に転送さ
れ、乗算終了となる。また、C2′の下位16ビットを拡張
レジスタ908に保持しておき、前記指数関数演算の例に
おける第8図のの処理で小数部を生成する時に整数部
除去によって空いた下位ビットに代入することにより32
ビット精度を維持できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記した従来の方式では出現頻度の低い拡張精度乗算
のためmビットを超える幅の内部バス,乗算レジスタお
よびセレクタを用意せねばならず、ハードウェアが増加
してしまうという欠点を有する。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によるデータプロセッサの拡張精度乗算器は、
乗数を保持する第1のオペランドレジスタと、被乗数を
従来する第2のオペランドレジスタと、前記第1のオペ
ランドレジスタに保持されているmビット幅のデータを
1ワードが(m/n)ビット幅であるnワードに分割、選
択するセレクタと、前記セレクタの出力と前記第2のオ
ペランドレジスタの内容の積を計算する乗算器と、前記
乗算器の出力を累算する加算器と、前記セレクタ,前記
乗算器および前記加算器を制御する制御手段とを有して
いる。
かくして、本発明では、乗数レジスタとセレクタのビ
ット幅を広げることにより実現していた拡張精度乗算
を、乗数レジスタとセレクタのビット幅は広げずに時系
列で乗数の下位拡張分を与えることにより実現してい
る。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明を詳述に述べる。
第1図に本発明の拡張精度乗算方式を施す乗算器の一
実施例を示す。なお、これは第5図に示した拡張精度乗
算を行なわない場合の乗算器に乗算結果を下位拡張用レ
ジスタを加えたのみの構成となっている。この乗算器
は、乗数を保持する32ビットの乗数レジスタ101,被乗数
を保持する32ビットの被乗数レジスタ102,乗数レジスタ
101に保持されている32ビット幅のデータを1ワードが1
6ビット幅である2ワードに分割し、制御回路109からの
指定に従って選択するセレクタ103,16ビット×32ビット
乗算器104,48ビット加算器105,加算器105の出力の上位3
2ビットを保持する中間結果レジスタ106,最終的な乗算
結果を保持する結果レジスタ107,最終的な乗算結果の下
位拡張分を保持する拡張レジスタ108,および制御回路10
9を有し、制御回路109の指示に従って内部レジスタ間の
データ転送は内部バス110を介して行なわれる。なお、
制御回路109から各ハードウェアに接続している制御信
号線は、図が複雑になるため省略した。また、通常の32
ビット×32ビット乗算を行なう動作は上述した第5図の
乗算器の場合とまったく同様であるため、説明を省略す
る。
第9図,第10図の例と同様の拡張精度乗算を行なう場
合の動作を第2図を使って説明する。
いま、32ビット長データBと48ビット長データAの積
を計算し、32ビット長の乗算結果と16ビット長の乗算結
果下位拡張分を得る場合を考える。48ビット長データA
の下位16ビットをA0,中位16ビットをA1,上位16ビット
をA2とする。また、内部ハードウェアは内部バス110も
含め、すべて32ビット幅であるため、48ビット長データ
Aは上位32ビット(A2,A1)と下位16ビット(A0)とを
分けて用意し、内部バス110によって別々に転送するも
のとする。
まず、乗算開始前に制御回路109は初期設定として中
間結果レジスタ106にゼロを入れておく(201)。乗算レ
ジスタ101にA0を下位16ビットとして持つ乗算データを
入れ(202)、被乗算レジスタ102にはBを入れて(20
3)乗算を開始する。
第1回目の部分積計算ステップで制御回路109は乗数
レジスタ101の下位16ビットを選択するようにセレクタ1
03を設定する(204)。これによりA0とB0が乗算器104に
送られ、48ビットの部分積C0が出力される(205,20
6)。C0は加算器105に送られるが、中間結果レジスタ10
6はゼロに初期設定されているため、加算器105はC0をそ
のまま出力する(207)。C0の下位16ビットは失われ、
上位32ビットのみが中間結果レジスタ106にC0′として
保持される(208)。
第2回目の部分積計算ステップで制御回路109は、A1
を下位16ビットとして持ち、A2を上位16ビットとして持
つ32ビットの乗数データを乗数レジスタ101に入れ(20
9)、乗数レジスタ101の下位16ビットを選択するように
セレクタ103を設定する(210)。被乗数レジスタ102に
はBが保持されたままであるため、A1とBが乗算器104
に送られ、48ビットの部分積C1が出力される(211,21
2)。C1は加算器105に送られ、中間結果レジスタ106のC
0′を下位32ビットとし、上位16ビットをゼロ拡張した4
8ビットデータと加算される(212)。加算結果の48ビッ
トデータ(214)は第1回目と同様に下位16ビットが失
われ、上位32ビットのみが中間結果レジスタ106にC1
として保持される(215)。
第3回目の部分積計算ステップでは制御回路109は、
乗数レジスタ101を変化させず(216)、乗数レジスタ10
1の上位16ビットを選択するようにセレクタ103を設定す
る(217)。被乗数レジスタ102にはBが保持されたまま
であるため、A2とBが乗算器104に送られ、48ビットの
部分積C2が出力される(218,219)。C2は加算器105に送
られ、中間結果レジスタ106のC1′を下位32ビットと
し、上位16ビットをゼロ拡張した48ビットデータと加算
される(220)。加算結果の48ビットデータ(221)は上
位32ビットが結果レジスタ107にC2′として保持され(2
22,223)、下位16ビットが拡張レジスタ108にCLとして
保持される(224,225)。
以上の3ステップで拡張精度乗算が実行できる。前述
したように指数関数の底変換乗算など、48ビット長のデ
ータであるAが49ビット以上のデータを丸めて作られた
データであった場合にも、その最下位1ビットの丸め誤
差の影響は C0の下位32ビット→C0′の下位16ビット→C1+C0′の
下位16ビット となり、さらに第2回目の加算結果214(C1+C0′)が
中間結果レジスタ106に保持される(215;C1′)段階で
誤差を含む下位16ビットが失われるため、最終的な乗算
結果C2′+CLには最初の48ビット長乗数の丸め誤差は含
まれないことになる。
以上の方式により、従来と同じ規模のハードウェアで
必要な場合のみ拡張精度乗算が可能となる。
上述の実施例では比較的簡単な構成の乗算器に本発明
の拡張精度乗算方式を施した例を示したが、よりビット
幅の広い乗算器に対して、かつ複数のワードを乗数の拡
張部分とする場合も同様の方法により拡張精度乗算を行
なわせることが可能である。以下、54ビット長の乗数デ
ータを1ワードあたり9ビットとして6ワードに分割
し、9ビット×54ビットの乗算を6回繰り返すことによ
り54ビット長のデータ同士の乗算を行なう乗算器におい
て、部分積計算の繰り返し数を8回として72ビット×54
ビットの拡張精度乗算を行なう例を説明する。
第3図にその乗算器を本発明の他の実施例として示
す。この乗算器は、乗数レジスタ301,被乗数レジスタ30
2,54ビット長の乗数レジスタ301を9ビットごとに6分
割し、制御回路からの指定により選択するセレクタ30
3、およびセレクタ303からの9ビット長データと被乗数
レジスタ302からの54ビット長データの積を計算し、63
ビット長データとして出力する9ビット×54ビット乗算
器304を有する。さらに、54ビット加算器305を有し、こ
れは乗算器304の出力の上位54ビットを一方のオペラン
ドとし、加算器305自体の55ビット長出力の上位46ビッ
トを下位46ビットとして上位8ビットをゼロ拡張した54
ビット長データを他方のオペランドとして加算を行な
い、さらに加算器307からのキャリー信号を最下位ビッ
トに加えたのちに55ビット長の結果を出力する(桁溢れ
があり得るため55ビット長となる)。加算器305の出力
は55ビット長の結果レジスタ306で保持される。307は18
ビット加算器であり、乗算器304の出力の下位9ビット
を上位9ビットとし、下位9ビットをゼロとした18ビッ
ト長データを一方のオペランドとし、加算器307自体の1
8ビット長出力の上位9ビットを下位9ビットとし、加
算器305の出力の下位9ビットを上位9ビットとした18
ビット長データを他方のオペランドとして加算を行な
い、18ビット長となる結果を出力する。また、キャリー
は加算器305に入力される。308は加算器307の出力を保
持する18ビット長の結果レジスタである。なお、内部バ
スおよび制御回路は上述した実施例と同様であるため省
略した。
まず第3図と第4図Aを用いて拡張精度乗算を行なわ
ない場合の動作を説明する。
この乗算器は乗算器304による9×54ビット乗算と加
算器305および加算器307による部分積の累算を6回繰り
返すことにより54×54ビット乗算を実現する。第1回目
のループでは加算器305および加算器307には制御回路に
よりゼロがフィードバックされるものとする。
まず第1回目のループにおいて乗算器304は被乗算レ
ジスタ302の被乗数データB(401)と乗数レジスタ301
からセレクタ303によって選択された下位9ビットデー
タA1(402)を乗算し、63ビットの積(403)を得る。積
403は上位54ビットが加算器305へ、下位9ビットが加算
器307へそれぞれ送られ、第1回目のループであるため
にゼロと加算され、それぞれ55ビットの和(404)と18
ビットの和(405)が出力される。(第4図A中に印し
た,,…などの記号は加算器にフィードバックされ
るデータがどの演算から生じたものであるかを明示する
ためのものである)。
次の第2回目のループにおいて乗算器304は被乗数レ
ジスタ302の被乗数データB(406)と乗数レジスタ301
からセレクタ303によって選択された2ワード目の9ビ
ットデータA2(407)を乗算し、63ビットの積(408)を
得る。積408は上位54ビットが加算器305へ、下位9ビッ
トが加算器307へそれぞれ送られる。
加算器307においては第1回ループによる加算器305か
らの出力404の下位9ビット(411)を上位9ビットと
し、同じく第1回ループによる加算器307からの出力405
の上位9ビット(412)を下位9ビットとした18ビット
データと、積408の下位9ビットを上位9ビットとし、
下位9ビットをゼロとした18ビットデータを加算し、キ
ャリーがあった場合には加算器305に送る。また加算器3
05においては第1回ループによる加算器305からの出力4
04の上位46ビット(409)を下位46ビットとし、上位8
ビットをゼロ拡張した54ビットデータと積408の上位54
ビット(410)が加算され、さらに加算器307からのキャ
リーが加えられる。
以下、同様に第3回ループから第6回ループまでが実
行され、最終的に結果レジスタ306に54ビット×54ビッ
トの乗算結果が残ることになる。また、拡張レジスタ30
8には結果レジスタ306のさらに下位18ビットが保持され
ているが、乗数が54ビットを超えるデータを丸めて作ら
れたデータである場合には第4図Bに示すように拡張レ
ジスタ308の内容は誤差を含む乗数の最下位ビットから
生じたものであり、不正確であることがわかる。(第4
図Bにおける網かけ部分が最下位の誤差の影響を受けて
いる範囲である。) つぎに第3図の乗算器に本発明による拡張精度乗算方
式を施した場合を説明する。
1回ずつの部分乗算−累算ループは拡張精度乗算を行
なわない場合とまったく同様である。異なる動作は乗数
の最下位ワード(402)を選択するループ前に、乗数の
下位拡張分18ビットを持つデータを乗数レジスタ301に
用意し、その2ワードそれぞれに対して2回部分乗算−
累算ループを実行することである(第4図C参照)。こ
のように制御することにより、72ビット×54ビットの乗
算を行ない、74ビット長の結果を得ることができる。ま
た、乗数である72ビットデータの最下位ビットに丸め誤
差が含まれている場合にも第4図Aの例と異なり、拡張
レジスタまで正しい結果が戻されていることを第4図B
と同じ形で第4図Dに示す。(網かけ部分が誤差の影響
を受けている範囲である。) 〔発明の効果〕 本発明の拡張精度乗算方法により、ハードウェアの拡
張を行なわずに必要な場合にのみ、拡張精度乗算を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
本実施例の動作説明図、第3図は本発明の他の実施例を
示すブロック図、第4図Aは第3図の乗算器による通常
精度乗算の動作説明図、第4図Bは第3図の乗算器によ
る通常精度乗算の場合の誤差の動き図、第4図Cは第3
図の乗算器による拡張精度乗算の動作説明図、第4図D
は第3図の乗算器による拡張精度乗算の場合の誤差の動
き図、第5図は従来例のブロック図、第6図は第5図の
乗算器の動作説明図、第7図は指数関数の底変換乗算の
説明図、第8図は指数関数のフローチャート、第9図は
他の従来例のブロック図、第10図は第9図の乗算器の動
作説明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】aビット長の乗数を保持する第1のオペラ
    ンドレジスタと、bビット長の被乗数を保持する第2の
    オペランドレジスタと、前記第1のオペランドレジスに
    保持されているデータを1ワードが(a/n)ビット幅で
    あるnワードに分割、選択するセレクタと、前記セレク
    タの出力と前記第2のオペランドレジスタの内容の積を
    計算する(a/n)ビット×bビット乗算器と、前記乗算
    器の出力を累算する加算器と、前記第1のオペランドレ
    ジスタ,前記セレクタ,前記乗算器,前記加算器を制御
    する制御手段とを有し、前記制御手段により乗数の下位
    拡張部分を乗数レジスタに転送し、前記セレクタが下位
    ワードから順に1ワード選択するごとに前記乗算器,前
    記加算器を動作させ、乗数の下位拡張部分に対する演算
    が終ると乗数の上位aビットを乗数レジスタに転送し、
    前記セレクタが下位ワードから順に1ワード選択するご
    とに前記乗算器、前記加算器を動作させることにより、
    拡張精度乗算を行なうことを特徴とする演算プロセッ
    サ。
JP1024862A 1989-02-03 1989-02-03 演算プロセッサ Expired - Lifetime JPH0831024B2 (ja)

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