JPH08309910A - 透明ハードコートフィルム - Google Patents
透明ハードコートフィルムInfo
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- JPH08309910A JPH08309910A JP7145243A JP14524395A JPH08309910A JP H08309910 A JPH08309910 A JP H08309910A JP 7145243 A JP7145243 A JP 7145243A JP 14524395 A JP14524395 A JP 14524395A JP H08309910 A JPH08309910 A JP H08309910A
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Abstract
えた透明ハードコートフィルムを提供すること。 【構成】 透明基材と合成樹脂粒子を含有するハードコ
ート層とを有する透明ハードコートフィルムにおいて、
前記ハードコート層の高分子バインダー部分の厚さを合
成樹脂粒子の平均粒径の50〜90%の範囲にしたもの
である。合成樹脂粒子として好適なものはアクリル樹脂
粒子である。
Description
ルムに関し、特にメンブレンスイッチ、フラットパネル
ディスプレイ、ディスプレイ画面が透視できる若しくは
ペン入力タイプのタッチパネル等の表面基材に適した透
明ハードコートフィルムに関する。
レイの画面の大型化に伴い、画面への外光の映り込み
(グレアー)の防止が重要な課題となっている。このよ
うなグレアーの表示体表面での反射は表示体の見易さを
著しく損ねる。
表面を薬品等でエッチングし粗面化したり、また、フラ
ットパネルディスプレイでは、画面の最表面にガラス若
しくはプラスチック板、プラスチックフィルムの表面を
何らかの方法で粗面化した物を設置若しくは貼付するよ
うにしている。
凸を設けた金型を用いて転写により基材表面をマット状
にする方法、フィルム表面にシリカ等の体質顔料を含
有したマットコーティングを施す方法等が知られてい
る。
の少ない材料を使用すれば粗面でなくともよいわけであ
り、そのような方法としては、メガネやカメラ等のレ
ンズで実用化されている多層蒸着膜を設ける方法等が知
られている。
性に劣る。の方法についてはバインダーとしてハード
コート樹脂を使用すれば耐擦傷性のある塗膜を形成する
ことはできるのであるが、十分な外光の反射防止性能
(防眩性)を付与するためには顔料を多量に添加しなけ
ればならない。従って、防眩性が次第に向上するに従
い、透過性が低下していく。一方、十分な透過性をもた
せるために顔料の添加量を減らすと防眩性が不十分にな
ってしまう。の方法についてはコスト高となってしま
い経済的ではなく、また耐擦傷性にも劣る。
過性を低下させることなく防眩性を付与できる、即ち、
防眩性と透過性という相反する性質を兼ね備えた透明ハ
ードコートフィルムを提供することを目的とする。
成樹脂粒子を含有するハードコート層とを有する透明ハ
ードコートフィルムにおいて、前記ハードコート層にお
ける高分子バインダー部分の厚さを合成樹脂粒子の平均
粒径の50〜90%の範囲にしたことを特徴とするもの
である。特に合成樹脂粒子としてアクリル樹脂粒子を使
用した場合には表面反射がなく、透過率の高いハードコ
ートフィルムが得られる。
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、アクリル、トリアセテート等の透明性
を阻害しないものが使用でき、延伸加工、特に二軸延伸
されたものは、機械的強度、寸法安定性が向上されるの
で好ましい。厚さは適用される材料に対して適宜選択す
ることができるが、一般に25〜500μmである。
のハードコート層は、防眩性及び透過性という相反する
性質を一挙に付与する役割を果たすものである。
硬化型樹脂若しくは電離放射線硬化型樹脂からなる高分
子バインダー及び合成樹脂粒子により形成することがで
きる。中でも作業環境性、生産性の点で電離放射線硬化
型樹脂を使用するのが好ましい。
線あるいは紫外線照射により硬化される樹脂を含有する
塗料から形成される。具体的には、光重合性プレポリマ
ー、光重合性モノマー、光重合開始剤を含有し、更に必
要に応じて増感剤、非反応性樹脂、レベリング剤等の添
加剤、溶剤を含有するものである。
量が電離放射線硬化型塗料の硬化に関係し、電離放射線
硬化型樹脂の接着性、硬度、耐クラック性等の特性を定
めるものである。光重合性プレポリマーは骨格中に導入
されたアクリロイル基が電離放射線照射されることによ
り、ラジカル重合する。ラジカル重合により硬化するも
のは硬化速度が速く、樹脂設計の自由度も大きいため、
特に好ましい。
イル基を有するアクリル系プレポリマーが特に好まし
く、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、3次
元網目構造となるものである。アクリル系プレポリマー
としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、メラミンアクリレート、ポリエステルアクリレート
等が使用できる。
レポリマーを希釈し、粘度を低下させ、作業性を向上さ
せるために、また、架橋剤として塗膜強度を付与するた
めに使用される。
キシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエ
チルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1、6
−ヘキサジオールアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、ヒドロキシパビリン酸エステルネオ
ペンチルグリコールアクリレート等の2官能アクリルモ
ノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート等の多官能アクリルモノマー等
の1種若しくは2種以上が使用される。
ると塗膜は必要以上に硬くなるため、所望の硬度、ある
いは所望の可撓性が得られるよう、混合割合は適宜選択
するとよい。例えば、本発明の透明ハードコートフィル
ムを曲げる用途に使用する場合は、可撓性に優れた熱硬
化性、熱可塑性アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の非反応
性樹脂を混合することにより、硬度を調節することがで
きる。
アクリロイル基の反応を短時間で開始させ、反応を促進
させるために添加され、触媒的な作用を有するものであ
る。光重合開始剤は、特に紫外線照射により硬化を行な
う場合に必要とされ、高いエネルギーの電子線を照射す
る時には必要としない場合もある。光重合開始剤の種類
としては、開裂することによりラジカル重合させるも
の、水素を引き抜くことによりラジカル重合させるも
の、あるいはイオンを発生させることによりカチオン重
合させるものがある。
例えば、ベンゾインエーテル系、ケタール系、アセトフ
ェノン系、チオキサントン系等のラジカル型光重合開始
剤、ジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリ
アリールスルホニウム塩等や複合系のカチオン型光重合
開始剤が挙げられ、これらの1種あるいは2種以上が使
用できる。光重合開始剤は樹脂固型分に対して2〜10
重量%、好ましくは3〜6重量%混合して使用する。
電子線あるいは紫外線を照射する。
ーテン型の電子線加速器を用い、加速電圧1000ke
V以下、好ましくは100〜300keVのエネルギー
を有し、100nm以下の波長領域の電子線を照射して
行うことができる。
圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライ
ドランプ等を用い、100〜400nm、好ましくは2
00〜400nmの波長領域で、50〜300kcal
/molのエネルギーを有する紫外線を照射する。
クリル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、ナイロン樹脂粒
子、スチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、ベンゾ
グアナミン樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子等が挙げられる
が、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル等のアクリル樹脂粒子が好ましい。
に近い形状のものが好ましく、分級されたものが更に好
ましい。分級された球状の合成樹脂粒子を使用すること
により、ハードコート層の表面に、より均一な凹凸を得
ることができる。
高分子バインダー部分の膜厚を合成樹脂粒子の平均粒径
の50〜90%の範囲に、好ましくは60〜80%の範
囲になるように調整することが必要である。50%より
薄くなると合成樹脂粒子が欠落しやすくなり、また塗膜
強度も低下してしまい、また、90%より厚くなると合
成樹脂粒子が塗膜に埋まってしまい十分な防眩性を得る
ことができないからである。
μmの範囲のものが、好ましくは2〜8μmの範囲のも
のが、さらに好ましくは4〜6μmの範囲のものが使用
できる。0.5μmより小さい場合、形成されたハード
コート層表面に凹凸が十分に付与されないために防眩性
能を十分に発揮できず、また10μmより大きい場合、
合成樹脂粒子のハードコート層中に占める割合が多くな
り、高分子バインダーの合成樹脂粒子結着能力の低下を
来たし塗膜強度が低下してしまうからである。
0.3〜5重量%の範囲が、好ましくは0.5〜4重量
%の範囲である。0.3重量%未満だと十分な防眩性が
得られず、また5重量%を超えるとヘーズが高くなって
しまい、透過性が悪くなるからである。
るには、電離放射線硬化型樹脂を用いた場合、合成樹脂
粒子を含有する電離放射線硬化型樹脂塗料をプラスチッ
クフィルムに塗布し、電子線あるいは紫外線を照射して
形成する。
ムに塗布するには、通常の塗布方法、例えば、バー、ブ
レード、グラビア、スピン、スプレー等のコーティング
により行うことができる。
線を照射して硬化する場合、酸素の存在及び塗膜の厚さ
が硬化と密接に関係する。電離放射線が照射されて発生
したラジカルは酸素を補足するため、硬化を抑制してし
まう。このため、塗膜の厚さが薄いと、塗膜体積に占め
る表面積が大きくなり、空気中の酸素により硬化阻害を
受けやすい。また、塗膜の厚さが厚いと、電離放射線が
内部まで透過しにくく、表面が硬化しても、内部の硬化
が十分でなく、塗布界面の未硬化部分の存在のため、ハ
ードコート層と透明基材との密着不良を生じてしまう。
このような硬化阻害、未硬化を防止するため、特に電子
線照射の場合はN2 ガス等の不活性ガス下で照射を行う
ことができる。また、塗膜の厚さを調整し、硬化速度の
速い光重合性プレポリマー、光重合性モノマーを選択
し、光重合開始剤の混合量を増加することにより硬化阻
害を防止することができる。
する。
ルフィルム上に、紫外線硬化型アクリル樹脂(アロニッ
クスUV−3700:東亜合成化学社)12.5重量
部、アクリル樹脂粒子(平均粒径5μm、テクポリマー
MB30X−SS:積水化成品工業社)0.1重量部、
メチルエチルケトン12.0重量部及びトルエン16.
7重量部からなる電離放射線硬化型樹脂塗料をメイヤー
バーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を1〜2秒照
射して、高分子バインダー部分の厚さが4μmのハード
コート層を設け、ハードコートフィルムを得た。
6μmのポリスチレン樹脂粒子(ファインパール300
0SP:住友化学工業社)に変更した他は実施例1と同
様にしてハードコートフィルムを得た。
子バインダー部分の厚さを10μmにした他は実施例1
と同様にしてハードコートフィルムを得た。
5.5μmのシリカ(サイリシア456:富士シリシア
化学社)に変更した他は実施例1と同様にしてハードコ
ートフィルムを得た。
ハードコートフィルムについて、以下の評価を行なっ
た。
て積分球を使用しないで550nmの光線透過率を測定
した。単位は%である。
を用いて測定した。単位は%である。
を用いて測定した。単位は%である。
発明によればハードコート層表面に一定の粒径を有する
合成樹脂粒子を均一に突出させることにより、従来その
調整が困難であった防眩性と透過性という相反する性能
を一挙に解決することができ、表面反射が少なく且つ透
過率の高いハードコートフィルムを提供できる。
Claims (2)
- 【請求項1】透明基材と合成樹脂粒子を含有するハード
コート層とを有する透明ハードコートフィルムにおい
て、前記ハードコート層における高分子バインダー部分
の厚さが合成樹脂粒子の平均粒径の50〜90%である
ことを特徴とする透明ハードコートフィルム。 - 【請求項2】前記合成樹脂粒子が、アクリル樹脂粒子で
あることを特徴とする請求項1記載の透明ハードコート
フィルム。
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