JPH08291153A - 1−(2−クロロフエニル)−5(4h)−テトラゾリノンの製造方法 - Google Patents
1−(2−クロロフエニル)−5(4h)−テトラゾリノンの製造方法Info
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- JPH08291153A JPH08291153A JP7114049A JP11404995A JPH08291153A JP H08291153 A JPH08291153 A JP H08291153A JP 7114049 A JP7114049 A JP 7114049A JP 11404995 A JP11404995 A JP 11404995A JP H08291153 A JPH08291153 A JP H08291153A
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- reaction
- chlorotetrazole
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D257/00—Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
- C07D257/02—Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
- C07D257/04—Five-membered rings
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 新規化合物である1−(2−クロロフェニ
ル)−5−クロロテトラゾール、該化合物を加水分解す
ることを特徴とする1−(2−クロロフェニル)−5
(4H)−テトラゾリノンの製造方法、並びに2−クロ
ロフェニルイソシアニド ジクロライドをアジ化ナトリ
ウムと反応させ、生成物を単離精製することなくそのま
ま加水分解することを特徴とする1−(2−クロロフェ
ニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造方法を提供
する。 【効果】 上記の方法は、1−(2−クロロフェニル)
−5(4H)−テトラゾリノンの工業的製造法として優
れている。
ル)−5−クロロテトラゾール、該化合物を加水分解す
ることを特徴とする1−(2−クロロフェニル)−5
(4H)−テトラゾリノンの製造方法、並びに2−クロ
ロフェニルイソシアニド ジクロライドをアジ化ナトリ
ウムと反応させ、生成物を単離精製することなくそのま
ま加水分解することを特徴とする1−(2−クロロフェ
ニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造方法を提供
する。 【効果】 上記の方法は、1−(2−クロロフェニル)
−5(4H)−テトラゾリノンの工業的製造法として優
れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬の中間体として有
用な1−フェニル−5(4H)テトラゾリノン類の製造
方法及びその製造中間体に関する。更に詳しくは、本発
明は、1−(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラ
ゾールを加水分解することを特徴とする1−(2−クロ
ロフェニル)−5(4H)テトラゾリノンの製造方法及
びその製造中間体に関する。
用な1−フェニル−5(4H)テトラゾリノン類の製造
方法及びその製造中間体に関する。更に詳しくは、本発
明は、1−(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラ
ゾールを加水分解することを特徴とする1−(2−クロ
ロフェニル)−5(4H)テトラゾリノンの製造方法及
びその製造中間体に関する。
【0002】
【従来の技術および技術課題】1−置換−5(4H)−
テトラゾリノン類は、一般に下記反応式Aで表わされる
方法により合成されている。
テトラゾリノン類は、一般に下記反応式Aで表わされる
方法により合成されている。
【0003】
【化1】
【0004】これらの方法は、以下に述べる如き問題を
有しており、工業的製法としては有用性に欠ける。
有しており、工業的製法としては有用性に欠ける。
【0005】 無水系の反応であり、取り扱い、反
応の条件の設定が困難である。
応の条件の設定が困難である。
【0006】 塩化アルミニウムを用いる上記(1)
の反応では、イソシアネート1モルに対し1モルのアジ
化ナトリウムが反応するだけで、残り2モル量のアジ化
ナトリウムは分解し捨てられ、しかもアジ化ナトリウム
は高価であり、不経済である。 上記(1)の反応で触媒として使用される塩化アル
ミニウムは排水処理に難がある。
の反応では、イソシアネート1モルに対し1モルのアジ
化ナトリウムが反応するだけで、残り2モル量のアジ化
ナトリウムは分解し捨てられ、しかもアジ化ナトリウム
は高価であり、不経済である。 上記(1)の反応で触媒として使用される塩化アル
ミニウムは排水処理に難がある。
【0007】 上記(2)の反応に用いられるアジド
トリメチルシランは、アジ化ナトリウムに比べ更に高価
であり、しかも反応時間を長くしても収率が低い場合が
ある。
トリメチルシランは、アジ化ナトリウムに比べ更に高価
であり、しかも反応時間を長くしても収率が低い場合が
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】今回、本発明において、
1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリ
ノンが、1−(2−クロロフェニル)−5−クロロテト
ラゾールを加水分解するという、簡単な方法により製造
することが見い出された。
1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリ
ノンが、1−(2−クロロフェニル)−5−クロロテト
ラゾールを加水分解するという、簡単な方法により製造
することが見い出された。
【0009】かくして、本発明によれば、1−(2−ク
ロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを塩基の存在
下に加水分解することを特徴とする1−(2−クロロフ
ェニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造方法が提
供される。
ロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを塩基の存在
下に加水分解することを特徴とする1−(2−クロロフ
ェニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造方法が提
供される。
【0010】本発明の方法は、前記の既知の製法に比較
して、取扱い、反応条件の設定が簡単であり、使用する
溶媒及び塩基は安価なものである。また、本発明の方法
によれば、副生成物はアルカリ塩化物のみであって、高
純度の目的化合物が高収率で合成できるので、反応後の
精製処理が簡単にできる等の種々の優れた利点が得ら
れ、本発明の方法は工業的スケールでの1−(2−クロ
ロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造に極
めて適している。
して、取扱い、反応条件の設定が簡単であり、使用する
溶媒及び塩基は安価なものである。また、本発明の方法
によれば、副生成物はアルカリ塩化物のみであって、高
純度の目的化合物が高収率で合成できるので、反応後の
精製処理が簡単にできる等の種々の優れた利点が得ら
れ、本発明の方法は工業的スケールでの1−(2−クロ
ロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造に極
めて適している。
【0011】本発明の方法は、高温強アルカリ条件下で
分解しやすい1−(2−クロロフェニル)−5(4H)
−テトラゾリノンを、該条件下で製造する方法であるに
も拘らず、該化合物を高収率で得ることができる。
分解しやすい1−(2−クロロフェニル)−5(4H)
−テトラゾリノンを、該条件下で製造する方法であるに
も拘らず、該化合物を高収率で得ることができる。
【0012】本発明の方法は、塩基として水酸化ナトリ
ウムを用いる場合について反応式で示せば次のとおりで
ある。
ウムを用いる場合について反応式で示せば次のとおりで
ある。
【0013】
【化2】
【0014】本発明の方法は、強アルカリに対して不活
性な任意の溶媒中で実施することができ、使用可能な溶
媒としては、例えば、下記の溶媒を挙げることができ
る:水、エーテル類(例:エチルエ−テル、メチルエチ
ルエ−テル、メチル−t-ブチル−エーテル、イソプロ
ピルエ−テル、ブチルエ−テル、ジオキサン、ジメトキ
シエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレン
グリコ−ルジメチルエ−テル(DGM)等)ケトン類(例:
アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソプロ
ピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)等)、脂肪
族、環脂肪族および芳香族炭化水素類(これらは場合に
よっては塩素化されてもよい)(例:ペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、石油エ−テル、リグロイン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、ジクロロ
ベンゼン等)。
性な任意の溶媒中で実施することができ、使用可能な溶
媒としては、例えば、下記の溶媒を挙げることができ
る:水、エーテル類(例:エチルエ−テル、メチルエチ
ルエ−テル、メチル−t-ブチル−エーテル、イソプロ
ピルエ−テル、ブチルエ−テル、ジオキサン、ジメトキ
シエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレン
グリコ−ルジメチルエ−テル(DGM)等)ケトン類(例:
アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソプロ
ピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)等)、脂肪
族、環脂肪族および芳香族炭化水素類(これらは場合に
よっては塩素化されてもよい)(例:ペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、石油エ−テル、リグロイン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、ジクロロ
ベンゼン等)。
【0015】更にこれらの2種又はそれ以上の混合溶媒
を使用することもできる。
を使用することもできる。
【0016】本発明の方法は、塩基の存在下で行われ
る。その際に使用しうる塩基としては、アルカリ金属及
びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩等
(例:炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム、水酸化マグネシウム等)を例示することができ
る。
る。その際に使用しうる塩基としては、アルカリ金属及
びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩等
(例:炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム、水酸化マグネシウム等)を例示することができ
る。
【0017】本発明の方法は実質的に広い温度範囲内に
おいて実施することができるが、一般には、約50℃〜
約160℃、好ましくは約80℃〜約140℃の間の反
応温度が適当である。また、本願発明の方法は通常常圧
下で行うことが望ましいが、場合により加圧または減圧
下で操作することもできる。
おいて実施することができるが、一般には、約50℃〜
約160℃、好ましくは約80℃〜約140℃の間の反
応温度が適当である。また、本願発明の方法は通常常圧
下で行うことが望ましいが、場合により加圧または減圧
下で操作することもできる。
【0018】本発明の方法において、反応時間は以上に
述べた条件下に、通常、約0.5分〜約60分間、好ま
しくは約1分〜約10分間とすることができる。
述べた条件下に、通常、約0.5分〜約60分間、好ま
しくは約1分〜約10分間とすることができる。
【0019】本発明の方法によれば、例えば、1−(2
−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを、ほぼ
等モル量乃至4倍モル量の塩基(例えば水酸化ナトリウ
ム)の存在下且つ水の存在下で加水分解することによっ
て1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾ
リノンを得ることができる。
−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを、ほぼ
等モル量乃至4倍モル量の塩基(例えば水酸化ナトリウ
ム)の存在下且つ水の存在下で加水分解することによっ
て1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾ
リノンを得ることができる。
【0020】以上に述べた本発明の方法において原料と
して用いられる1−(2−クロロフェニル)−5−クロ
ロテトラゾールは新規な化合物であり、本発明は1−
(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾール及び
その製造方法にも関する。
して用いられる1−(2−クロロフェニル)−5−クロ
ロテトラゾールは新規な化合物であり、本発明は1−
(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾール及び
その製造方法にも関する。
【0021】1−(2−クロロフェニル)−5−クロロ
テトラゾールは、例えば、2−クロロフェニルイソシア
ニド ジクロライドをアジ化ナトリウムと反応させるこ
とにより定量的に製造することができる。該反応は下記
の反応式Cで表される。
テトラゾールは、例えば、2−クロロフェニルイソシア
ニド ジクロライドをアジ化ナトリウムと反応させるこ
とにより定量的に製造することができる。該反応は下記
の反応式Cで表される。
【0022】
【化3】
【0023】この反応は、例えば、Journal of the Or
ganic Chemistry,32巻,11号,3580-93頁,1967年に記
載されている方法に準じて行うことができる。
ganic Chemistry,32巻,11号,3580-93頁,1967年に記
載されている方法に準じて行うことができる。
【0024】上記1−(2−クロロフェニル)−5−ク
ロロテトラゾールの製造のための反応は、通常、不活性
溶媒中で行われ、使用しうる不活性溶媒としては、例え
ば、次のものが挙げられる:水、エーテル類(例:エチ
ルエ−テル、メチルエチルエ−テル、メチル−t-ブチ
ル−エーテル、イソプロピルエ−テル、ブチルエ−テ
ル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒド
ロフラン(THF)、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テ
ル(DGM)等)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチル
ケトン(MEK)、メチルイソプロピルケトン、メチルイソ
ブチルケトン(MIBK)等)、脂肪族、環脂肪族および芳香
族炭化水素類(これらは場合によっては塩素化されても
よい)(例:ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、石
油エ−テル、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロルベンゼン、ジクロロベンゼン等)、ニトリル
類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロ
ニトリル等)。
ロロテトラゾールの製造のための反応は、通常、不活性
溶媒中で行われ、使用しうる不活性溶媒としては、例え
ば、次のものが挙げられる:水、エーテル類(例:エチ
ルエ−テル、メチルエチルエ−テル、メチル−t-ブチ
ル−エーテル、イソプロピルエ−テル、ブチルエ−テ
ル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒド
ロフラン(THF)、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テ
ル(DGM)等)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチル
ケトン(MEK)、メチルイソプロピルケトン、メチルイソ
ブチルケトン(MIBK)等)、脂肪族、環脂肪族および芳香
族炭化水素類(これらは場合によっては塩素化されても
よい)(例:ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、石
油エ−テル、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロルベンゼン、ジクロロベンゼン等)、ニトリル
類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロ
ニトリル等)。
【0025】更にこれらの2種以上の混合溶媒も使用す
ることができる。
ることができる。
【0026】上記の反応は、実質的に広い温度範囲内に
おいて実施することができるが、一般には、約20℃〜
約120℃、好ましくは約40℃〜約100℃の間の反
応温度が適当である。また、上記反応は通常常圧下で行
うことが望ましいが、場合により加圧または減圧下で操
作することもできる。
おいて実施することができるが、一般には、約20℃〜
約120℃、好ましくは約40℃〜約100℃の間の反
応温度が適当である。また、上記反応は通常常圧下で行
うことが望ましいが、場合により加圧または減圧下で操
作することもできる。
【0027】上記の反応においては、例えば、2−クロ
ロフェニルイソシアニド ジクロライド1モルに対し、
希釈剤、例えば水・アセトンの混合溶媒中で、約1モル
量乃至約1.2モル量のアジ化ナトリウムを反応させる
ことによって1−(2−クロロフェニル)−5−クロロ
テトラゾールを得ることができる。
ロフェニルイソシアニド ジクロライド1モルに対し、
希釈剤、例えば水・アセトンの混合溶媒中で、約1モル
量乃至約1.2モル量のアジ化ナトリウムを反応させる
ことによって1−(2−クロロフェニル)−5−クロロ
テトラゾールを得ることができる。
【0028】上記反応において原料として用いられる2
−クロロフェニルイソシアニド ジクロライドは、Ange
w. Chem.,74巻,861頁,1962年等に記載された
それ自体既知化合物であり、該文献に記載の方法により
製造することができる。
−クロロフェニルイソシアニド ジクロライドは、Ange
w. Chem.,74巻,861頁,1962年等に記載された
それ自体既知化合物であり、該文献に記載の方法により
製造することができる。
【0029】上記の反応で得られる1−(2−クロロフ
ェニル)−5−クロロテトラゾールは、一旦単離しても
よいが、本発明によれば、精製単離することなく、その
まま反応液を前述した加水分解に付すことにより、ワン
ポットで1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テ
トラゾリノンを製造することもできる(ワンポット合成
方法)。
ェニル)−5−クロロテトラゾールは、一旦単離しても
よいが、本発明によれば、精製単離することなく、その
まま反応液を前述した加水分解に付すことにより、ワン
ポットで1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テ
トラゾリノンを製造することもできる(ワンポット合成
方法)。
【0030】かくして、本発明によればさらに、2−ク
ロロフェニルイソシアニド ジクロライドをアジ化ナト
リウムと不活性溶媒中で反応させ、次いで、得られる1
−(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを
精製単離することなしに、反応液中に塩基及び場合によ
って水を加え加水分解することを特徴とする1−(2−
クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンのワン
ポット合成方法が提供される。
ロロフェニルイソシアニド ジクロライドをアジ化ナト
リウムと不活性溶媒中で反応させ、次いで、得られる1
−(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを
精製単離することなしに、反応液中に塩基及び場合によ
って水を加え加水分解することを特徴とする1−(2−
クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンのワン
ポット合成方法が提供される。
【0031】このワンポット合成方法は、取扱い、反応
条件の設定が容易である、高収率で目的とする化合物を
合成できる、副生成物はアルカリ塩化物のみであって反
応後の処理が簡単に行える、使用した溶媒は再利用でき
る等の種々の利点を有しており、1−(2−クロロフェ
ニル)−5(4H)−テトラゾリノンの工業的スケール
での製造に非常に適している。
条件の設定が容易である、高収率で目的とする化合物を
合成できる、副生成物はアルカリ塩化物のみであって反
応後の処理が簡単に行える、使用した溶媒は再利用でき
る等の種々の利点を有しており、1−(2−クロロフェ
ニル)−5(4H)−テトラゾリノンの工業的スケール
での製造に非常に適している。
【0032】上記ワンポット合成方法における各工程の
反応は、前述した反応条件下に実施することができる。
反応は、前述した反応条件下に実施することができる。
【0033】生成する1−(2−クロロフェニル)−5
(4H)−テトラゾリノンはそれ自体既知の方法、例え
ば、抽出、クロマトグラフイー、再結晶等の方法により
精製単離することができる。
(4H)−テトラゾリノンはそれ自体既知の方法、例え
ば、抽出、クロマトグラフイー、再結晶等の方法により
精製単離することができる。
【0034】
【実施例】次に、本発明の方法を実施例によってさらに
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定
されるべきものではない。
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定
されるべきものではない。
【0035】実施例1
【0036】
【化4】
【0037】1−(2−クロロフェニル)−5−クロロ
フェニルテトラゾール(12.9g)と水酸化ナトリウ
ム(13g)の水溶液(約45重量%)と水(6.5m
l)を混合し110℃に加熱する。反応が始まり温度は
115℃に上昇した。反応開始3分後、室温にまで温度
を下げ、水(20ml)を加えた。不溶物をトルエン
(10ml)で抽出し、水溶液を塩酸でpH1に調整し
た。固形物をろ取し冷水で洗浄、乾燥すると、薄黄褐色
の固体1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テト
ラゾリン(11.3g)が得られた(収率 96%)。
フェニルテトラゾール(12.9g)と水酸化ナトリウ
ム(13g)の水溶液(約45重量%)と水(6.5m
l)を混合し110℃に加熱する。反応が始まり温度は
115℃に上昇した。反応開始3分後、室温にまで温度
を下げ、水(20ml)を加えた。不溶物をトルエン
(10ml)で抽出し、水溶液を塩酸でpH1に調整し
た。固形物をろ取し冷水で洗浄、乾燥すると、薄黄褐色
の固体1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テト
ラゾリン(11.3g)が得られた(収率 96%)。
【0038】融点123〜125℃ 実施例2(実施例1で用いた原料の製造)
【0039】
【化5】
【0040】2−クロロフェニルイソシアニド ジクロ
ライド(12.9g)のアセトン(50ml)溶液を、
アジ化ナトリウム(3.9g)水溶液(20ml)に攪
拌しながら加える。反応が進むにつれ温度が上昇し約5
0℃になった。50℃の温度を保ち15分攪拌した後、
30分間加熱還流した。アセトンを減圧下に留去し、残
渣に水(20ml)を加え生成物を減圧ろ過で回収し
た。これを水洗した後、乾燥すると、無色の1−(2−
クロロフェニル)−5−クロロテトラゾール(12.9
g)が得られた(収率 定量的)。
ライド(12.9g)のアセトン(50ml)溶液を、
アジ化ナトリウム(3.9g)水溶液(20ml)に攪
拌しながら加える。反応が進むにつれ温度が上昇し約5
0℃になった。50℃の温度を保ち15分攪拌した後、
30分間加熱還流した。アセトンを減圧下に留去し、残
渣に水(20ml)を加え生成物を減圧ろ過で回収し
た。これを水洗した後、乾燥すると、無色の1−(2−
クロロフェニル)−5−クロロテトラゾール(12.9
g)が得られた(収率 定量的)。
【0041】融点 101〜103℃ 実施例3 (ワンポット合成)
【0042】
【化6】
【0043】2−クロロフェニルイソシアニド ジクロ
ライド(2.09g)のアセトン(8ml)溶液をアジ
化ナトリウム(0.65g)水溶液(3.5ml)に攪
拌しながら加えた。50℃に加温しこの温度を保ちなが
ら15分攪拌した。その後30分間加熱還流した。水酸
化ナトリウム水溶液(約40%,2.5g)と水(5m
l)を加え5時間加熱還流した。反応終了後、有機溶媒
を減圧下に流去し、水層をトルエン(5ml)で1回洗
浄した。塩酸でpH1に調整し沈殿物を吸引ろ過で回収
した。水で洗浄の後、乾燥し、黄褐色の結晶1−(2−
クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンを得た
(収率94%)。
ライド(2.09g)のアセトン(8ml)溶液をアジ
化ナトリウム(0.65g)水溶液(3.5ml)に攪
拌しながら加えた。50℃に加温しこの温度を保ちなが
ら15分攪拌した。その後30分間加熱還流した。水酸
化ナトリウム水溶液(約40%,2.5g)と水(5m
l)を加え5時間加熱還流した。反応終了後、有機溶媒
を減圧下に流去し、水層をトルエン(5ml)で1回洗
浄した。塩酸でpH1に調整し沈殿物を吸引ろ過で回収
した。水で洗浄の後、乾燥し、黄褐色の結晶1−(2−
クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンを得た
(収率94%)。
【0044】融点 122〜124℃ 参考例(実施例2及び実施例3で用いた原料の製造)
【0045】
【化7】
【0046】チオニルクロライド(150ml)及び塩
化スルホニル(67.5g)の混合物に、15〜20℃
の温度で、N−(2−クロロフェニル)−ホルムアミド
(77.5g)を加えた、混合物を室温で3時間攪拌し
た後、80℃に加温し30分間攪拌する。反応終了後、
チオニルクロライドを減圧下に留去し、減圧蒸留する
と、2−クロロフェニルイソシアニド ジクロライドが
得られた(収率86.7%)。
化スルホニル(67.5g)の混合物に、15〜20℃
の温度で、N−(2−クロロフェニル)−ホルムアミド
(77.5g)を加えた、混合物を室温で3時間攪拌し
た後、80℃に加温し30分間攪拌する。反応終了後、
チオニルクロライドを減圧下に留去し、減圧蒸留する
と、2−クロロフェニルイソシアニド ジクロライドが
得られた(収率86.7%)。
【0047】沸点 104〜106℃/10mmHg
【0048】
【発明の効果】本発明により、1−(2−クロロフェニ
ル)−5(4H)−テトラゾリノンを収率よく安価に工
業的に製造することができる。
ル)−5(4H)−テトラゾリノンを収率よく安価に工
業的に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/236 B01J 27/236 X
Claims (6)
- 【請求項1】 1−(2−クロロフェニル)−5−クロ
ロテトラゾールを塩基の存在下に加水分解することを特
徴とする1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テ
トラゾリノンの製造方法。 - 【請求項2】 塩基が、アルカリ金属及びアルカリ土類
金属の水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩よりなる群から選
ばれる請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 加水分解を約60℃〜約160℃の間の
温度で行なう請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 1−(2−クロロフェニル)−5−クロ
ロテトラゾール。 - 【請求項5】 2−クロロフェニルイソシアニド ジク
ロライドをアジ化ナトリウムと不活性溶媒中で反応さ
せ、次いで、得られる1−(2−クロロフェニル)−5
−クロロテトラゾールを精製単離することなしに、反応
液中に塩基及び場合によって水を加え加水分解すること
を特徴とする1−(2−クロロフェニル)−5(4H)
−テトラゾリノンの製造方法。 - 【請求項6】 2−クロロフェニルイソシアニド ジク
ロライドをアジ化ナトリウムと不活性溶媒中で約20℃
〜約120℃の間の温度で反応させ、次いで得られる1
−(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを
精製単離することなしに、該反応液中に、アルカリ金属
及びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩
よりなる群から選ばれる塩基及び必要に応じて水を加
え、約50℃〜約160℃の間の温度で加水分解するこ
とを特徴とする請求項5記載の方法。
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