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JPH08291153A - 1−(2−クロロフエニル)−5(4h)−テトラゾリノンの製造方法 - Google Patents

1−(2−クロロフエニル)−5(4h)−テトラゾリノンの製造方法

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Publication number
JPH08291153A
JPH08291153A JP7114049A JP11404995A JPH08291153A JP H08291153 A JPH08291153 A JP H08291153A JP 7114049 A JP7114049 A JP 7114049A JP 11404995 A JP11404995 A JP 11404995A JP H08291153 A JPH08291153 A JP H08291153A
Authority
JP
Japan
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chlorophenyl
reaction
chlorotetrazole
base
tetrazolinone
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Mauraa Furitsutsu
フリツツ・マウラー
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Bayer CropScience KK
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Nihon Bayer Agrochem KK
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D257/00Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D257/02Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D257/04Five-membered rings

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 新規化合物である1−(2−クロロフェニ
ル)−5−クロロテトラゾール、該化合物を加水分解す
ることを特徴とする1−(2−クロロフェニル)−5
(4H)−テトラゾリノンの製造方法、並びに2−クロ
ロフェニルイソシアニド ジクロライドをアジ化ナトリ
ウムと反応させ、生成物を単離精製することなくそのま
ま加水分解することを特徴とする1−(2−クロロフェ
ニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造方法を提供
する。 【効果】 上記の方法は、1−(2−クロロフェニル)
−5(4H)−テトラゾリノンの工業的製造法として優
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬の中間体として有
用な1−フェニル−5(4H)テトラゾリノン類の製造
方法及びその製造中間体に関する。更に詳しくは、本発
明は、1−(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラ
ゾールを加水分解することを特徴とする1−(2−クロ
ロフェニル)−5(4H)テトラゾリノンの製造方法及
びその製造中間体に関する。
【0002】
【従来の技術および技術課題】1−置換−5(4H)−
テトラゾリノン類は、一般に下記反応式Aで表わされる
方法により合成されている。
【0003】
【化1】
【0004】これらの方法は、以下に述べる如き問題を
有しており、工業的製法としては有用性に欠ける。
【0005】 無水系の反応であり、取り扱い、反
応の条件の設定が困難である。
【0006】 塩化アルミニウムを用いる上記(1)
の反応では、イソシアネート1モルに対し1モルのアジ
化ナトリウムが反応するだけで、残り2モル量のアジ化
ナトリウムは分解し捨てられ、しかもアジ化ナトリウム
は高価であり、不経済である。 上記(1)の反応で触媒として使用される塩化アル
ミニウムは排水処理に難がある。
【0007】 上記(2)の反応に用いられるアジド
トリメチルシランは、アジ化ナトリウムに比べ更に高価
であり、しかも反応時間を長くしても収率が低い場合が
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】今回、本発明において、
1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリ
ノンが、1−(2−クロロフェニル)−5−クロロテト
ラゾールを加水分解するという、簡単な方法により製造
することが見い出された。
【0009】かくして、本発明によれば、1−(2−ク
ロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを塩基の存在
下に加水分解することを特徴とする1−(2−クロロフ
ェニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造方法が提
供される。
【0010】本発明の方法は、前記の既知の製法に比較
して、取扱い、反応条件の設定が簡単であり、使用する
溶媒及び塩基は安価なものである。また、本発明の方法
によれば、副生成物はアルカリ塩化物のみであって、高
純度の目的化合物が高収率で合成できるので、反応後の
精製処理が簡単にできる等の種々の優れた利点が得ら
れ、本発明の方法は工業的スケールでの1−(2−クロ
ロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンの製造に極
めて適している。
【0011】本発明の方法は、高温強アルカリ条件下で
分解しやすい1−(2−クロロフェニル)−5(4H)
−テトラゾリノンを、該条件下で製造する方法であるに
も拘らず、該化合物を高収率で得ることができる。
【0012】本発明の方法は、塩基として水酸化ナトリ
ウムを用いる場合について反応式で示せば次のとおりで
ある。
【0013】
【化2】
【0014】本発明の方法は、強アルカリに対して不活
性な任意の溶媒中で実施することができ、使用可能な溶
媒としては、例えば、下記の溶媒を挙げることができ
る:水、エーテル類(例:エチルエ−テル、メチルエチ
ルエ−テル、メチル−t-ブチル−エーテル、イソプロ
ピルエ−テル、ブチルエ−テル、ジオキサン、ジメトキ
シエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレン
グリコ−ルジメチルエ−テル(DGM)等)ケトン類(例:
アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソプロ
ピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)等)、脂肪
族、環脂肪族および芳香族炭化水素類(これらは場合に
よっては塩素化されてもよい)(例:ペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、石油エ−テル、リグロイン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、ジクロロ
ベンゼン等)。
【0015】更にこれらの2種又はそれ以上の混合溶媒
を使用することもできる。
【0016】本発明の方法は、塩基の存在下で行われ
る。その際に使用しうる塩基としては、アルカリ金属及
びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩等
(例:炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム、水酸化マグネシウム等)を例示することができ
る。
【0017】本発明の方法は実質的に広い温度範囲内に
おいて実施することができるが、一般には、約50℃〜
約160℃、好ましくは約80℃〜約140℃の間の反
応温度が適当である。また、本願発明の方法は通常常圧
下で行うことが望ましいが、場合により加圧または減圧
下で操作することもできる。
【0018】本発明の方法において、反応時間は以上に
述べた条件下に、通常、約0.5分〜約60分間、好ま
しくは約1分〜約10分間とすることができる。
【0019】本発明の方法によれば、例えば、1−(2
−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを、ほぼ
等モル量乃至4倍モル量の塩基(例えば水酸化ナトリウ
ム)の存在下且つ水の存在下で加水分解することによっ
て1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾ
リノンを得ることができる。
【0020】以上に述べた本発明の方法において原料と
して用いられる1−(2−クロロフェニル)−5−クロ
ロテトラゾールは新規な化合物であり、本発明は1−
(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾール及び
その製造方法にも関する。
【0021】1−(2−クロロフェニル)−5−クロロ
テトラゾールは、例えば、2−クロロフェニルイソシア
ニド ジクロライドをアジ化ナトリウムと反応させるこ
とにより定量的に製造することができる。該反応は下記
の反応式Cで表される。
【0022】
【化3】
【0023】この反応は、例えば、Journal of the Or
ganic Chemistry,32巻,11号,3580-93頁,1967年に記
載されている方法に準じて行うことができる。
【0024】上記1−(2−クロロフェニル)−5−ク
ロロテトラゾールの製造のための反応は、通常、不活性
溶媒中で行われ、使用しうる不活性溶媒としては、例え
ば、次のものが挙げられる:水、エーテル類(例:エチ
ルエ−テル、メチルエチルエ−テル、メチル−t-ブチ
ル−エーテル、イソプロピルエ−テル、ブチルエ−テ
ル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒド
ロフラン(THF)、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テ
ル(DGM)等)、ケトン類(例:アセトン、メチルエチル
ケトン(MEK)、メチルイソプロピルケトン、メチルイソ
ブチルケトン(MIBK)等)、脂肪族、環脂肪族および芳香
族炭化水素類(これらは場合によっては塩素化されても
よい)(例:ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、石
油エ−テル、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロルベンゼン、ジクロロベンゼン等)、ニトリル
類(例:アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロ
ニトリル等)。
【0025】更にこれらの2種以上の混合溶媒も使用す
ることができる。
【0026】上記の反応は、実質的に広い温度範囲内に
おいて実施することができるが、一般には、約20℃〜
約120℃、好ましくは約40℃〜約100℃の間の反
応温度が適当である。また、上記反応は通常常圧下で行
うことが望ましいが、場合により加圧または減圧下で操
作することもできる。
【0027】上記の反応においては、例えば、2−クロ
ロフェニルイソシアニド ジクロライド1モルに対し、
希釈剤、例えば水・アセトンの混合溶媒中で、約1モル
量乃至約1.2モル量のアジ化ナトリウムを反応させる
ことによって1−(2−クロロフェニル)−5−クロロ
テトラゾールを得ることができる。
【0028】上記反応において原料として用いられる2
−クロロフェニルイソシアニド ジクロライドは、Ange
w. Chem.,74巻,861頁,1962年等に記載された
それ自体既知化合物であり、該文献に記載の方法により
製造することができる。
【0029】上記の反応で得られる1−(2−クロロフ
ェニル)−5−クロロテトラゾールは、一旦単離しても
よいが、本発明によれば、精製単離することなく、その
まま反応液を前述した加水分解に付すことにより、ワン
ポットで1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テ
トラゾリノンを製造することもできる(ワンポット合成
方法)。
【0030】かくして、本発明によればさらに、2−ク
ロロフェニルイソシアニド ジクロライドをアジ化ナト
リウムと不活性溶媒中で反応させ、次いで、得られる1
−(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを
精製単離することなしに、反応液中に塩基及び場合によ
って水を加え加水分解することを特徴とする1−(2−
クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンのワン
ポット合成方法が提供される。
【0031】このワンポット合成方法は、取扱い、反応
条件の設定が容易である、高収率で目的とする化合物を
合成できる、副生成物はアルカリ塩化物のみであって反
応後の処理が簡単に行える、使用した溶媒は再利用でき
る等の種々の利点を有しており、1−(2−クロロフェ
ニル)−5(4H)−テトラゾリノンの工業的スケール
での製造に非常に適している。
【0032】上記ワンポット合成方法における各工程の
反応は、前述した反応条件下に実施することができる。
【0033】生成する1−(2−クロロフェニル)−5
(4H)−テトラゾリノンはそれ自体既知の方法、例え
ば、抽出、クロマトグラフイー、再結晶等の方法により
精製単離することができる。
【0034】
【実施例】次に、本発明の方法を実施例によってさらに
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定
されるべきものではない。
【0035】実施例1
【0036】
【化4】
【0037】1−(2−クロロフェニル)−5−クロロ
フェニルテトラゾール(12.9g)と水酸化ナトリウ
ム(13g)の水溶液(約45重量%)と水(6.5m
l)を混合し110℃に加熱する。反応が始まり温度は
115℃に上昇した。反応開始3分後、室温にまで温度
を下げ、水(20ml)を加えた。不溶物をトルエン
(10ml)で抽出し、水溶液を塩酸でpH1に調整し
た。固形物をろ取し冷水で洗浄、乾燥すると、薄黄褐色
の固体1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テト
ラゾリン(11.3g)が得られた(収率 96%)。
【0038】融点123〜125℃ 実施例2(実施例1で用いた原料の製造)
【0039】
【化5】
【0040】2−クロロフェニルイソシアニド ジクロ
ライド(12.9g)のアセトン(50ml)溶液を、
アジ化ナトリウム(3.9g)水溶液(20ml)に攪
拌しながら加える。反応が進むにつれ温度が上昇し約5
0℃になった。50℃の温度を保ち15分攪拌した後、
30分間加熱還流した。アセトンを減圧下に留去し、残
渣に水(20ml)を加え生成物を減圧ろ過で回収し
た。これを水洗した後、乾燥すると、無色の1−(2−
クロロフェニル)−5−クロロテトラゾール(12.9
g)が得られた(収率 定量的)。
【0041】融点 101〜103℃ 実施例3 (ワンポット合成)
【0042】
【化6】
【0043】2−クロロフェニルイソシアニド ジクロ
ライド(2.09g)のアセトン(8ml)溶液をアジ
化ナトリウム(0.65g)水溶液(3.5ml)に攪
拌しながら加えた。50℃に加温しこの温度を保ちなが
ら15分攪拌した。その後30分間加熱還流した。水酸
化ナトリウム水溶液(約40%,2.5g)と水(5m
l)を加え5時間加熱還流した。反応終了後、有機溶媒
を減圧下に流去し、水層をトルエン(5ml)で1回洗
浄した。塩酸でpH1に調整し沈殿物を吸引ろ過で回収
した。水で洗浄の後、乾燥し、黄褐色の結晶1−(2−
クロロフェニル)−5(4H)−テトラゾリノンを得た
(収率94%)。
【0044】融点 122〜124℃ 参考例(実施例2及び実施例3で用いた原料の製造)
【0045】
【化7】
【0046】チオニルクロライド(150ml)及び塩
化スルホニル(67.5g)の混合物に、15〜20℃
の温度で、N−(2−クロロフェニル)−ホルムアミド
(77.5g)を加えた、混合物を室温で3時間攪拌し
た後、80℃に加温し30分間攪拌する。反応終了後、
チオニルクロライドを減圧下に留去し、減圧蒸留する
と、2−クロロフェニルイソシアニド ジクロライドが
得られた(収率86.7%)。
【0047】沸点 104〜106℃/10mmHg
【0048】
【発明の効果】本発明により、1−(2−クロロフェニ
ル)−5(4H)−テトラゾリノンを収率よく安価に工
業的に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/236 B01J 27/236 X

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1−(2−クロロフェニル)−5−クロ
    ロテトラゾールを塩基の存在下に加水分解することを特
    徴とする1−(2−クロロフェニル)−5(4H)−テ
    トラゾリノンの製造方法。
  2. 【請求項2】 塩基が、アルカリ金属及びアルカリ土類
    金属の水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩よりなる群から選
    ばれる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 加水分解を約60℃〜約160℃の間の
    温度で行なう請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 1−(2−クロロフェニル)−5−クロ
    ロテトラゾール。
  5. 【請求項5】 2−クロロフェニルイソシアニド ジク
    ロライドをアジ化ナトリウムと不活性溶媒中で反応さ
    せ、次いで、得られる1−(2−クロロフェニル)−5
    −クロロテトラゾールを精製単離することなしに、反応
    液中に塩基及び場合によって水を加え加水分解すること
    を特徴とする1−(2−クロロフェニル)−5(4H)
    −テトラゾリノンの製造方法。
  6. 【請求項6】 2−クロロフェニルイソシアニド ジク
    ロライドをアジ化ナトリウムと不活性溶媒中で約20℃
    〜約120℃の間の温度で反応させ、次いで得られる1
    −(2−クロロフェニル)−5−クロロテトラゾールを
    精製単離することなしに、該反応液中に、アルカリ金属
    及びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩
    よりなる群から選ばれる塩基及び必要に応じて水を加
    え、約50℃〜約160℃の間の温度で加水分解するこ
    とを特徴とする請求項5記載の方法。
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