JPH08277726A - ガスタービン設備 - Google Patents
ガスタービン設備Info
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- JPH08277726A JPH08277726A JP8102995A JP8102995A JPH08277726A JP H08277726 A JPH08277726 A JP H08277726A JP 8102995 A JP8102995 A JP 8102995A JP 8102995 A JP8102995 A JP 8102995A JP H08277726 A JPH08277726 A JP H08277726A
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- JP
- Japan
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- steam
- turbine
- cooling
- pressure
- cooling system
- Prior art date
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- Pending
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01K—STEAM ENGINE PLANTS; STEAM ACCUMULATORS; ENGINE PLANTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; ENGINES USING SPECIAL WORKING FLUIDS OR CYCLES
- F01K23/00—Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids
- F01K23/02—Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled
- F01K23/06—Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled combustion heat from one cycle heating the fluid in another cycle
- F01K23/10—Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled combustion heat from one cycle heating the fluid in another cycle with exhaust fluid of one cycle heating the fluid in another cycle
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】蒸気を用いてタービン静翼と動翼の冷却を行
い、その蒸気を回収するガスタービン設備において、冷
却蒸気の消費量を最少にしてプラント効率を向上すると
ともに、比較的単純な構成で蒸気冷却を達成する高効率
のガスタービンプラントを得る。 【構成】静翼20aに蒸気を供給して冷却し、その蒸気
を回収する第一冷却系12と、回収された蒸気を用いて
動翼30a,30bを冷却し回収する第二冷却系15を
備えたガスタービン設備。また、第一冷却系12と第二
冷却系15の間に第一冷却系12に回収した蒸気を冷却
する冷却手段を設けて構成する。 【効果】タービン静翼と動翼での冷却蒸気消費量を最少
に抑えるとともに、動翼を冷却した後の高温蒸気を回収
でき、プラント効率が向上する。
い、その蒸気を回収するガスタービン設備において、冷
却蒸気の消費量を最少にしてプラント効率を向上すると
ともに、比較的単純な構成で蒸気冷却を達成する高効率
のガスタービンプラントを得る。 【構成】静翼20aに蒸気を供給して冷却し、その蒸気
を回収する第一冷却系12と、回収された蒸気を用いて
動翼30a,30bを冷却し回収する第二冷却系15を
備えたガスタービン設備。また、第一冷却系12と第二
冷却系15の間に第一冷却系12に回収した蒸気を冷却
する冷却手段を設けて構成する。 【効果】タービン静翼と動翼での冷却蒸気消費量を最少
に抑えるとともに、動翼を冷却した後の高温蒸気を回収
でき、プラント効率が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気を用いてタービン
の静翼及び動翼等を冷却するガスタービンに係り、特に
プラント効率を高めたガスタービン設備に関するもので
ある。
の静翼及び動翼等を冷却するガスタービンに係り、特に
プラント効率を高めたガスタービン設備に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの高効率化に対しては、要
素性能の向上とともに作動ガスの高温化が有効である。
作動ガスの高温化は、耐熱材料の開発と高温要素部材、
特にタービン静・動翼の冷却技術の上に成り立っている
が、現状、作動ガス温度が翼の耐熱温度を越えているに
も拘らず、材料開発には長期の期間を要すことから、タ
ービン静・動翼の冷却強化が重要となる。従来、ガスタ
ービンでは圧縮機から抽気した空気を冷却媒体として用
い、タービン翼の内部を冷却した後は、大部分の空気を
翼外表面のフィルム冷却用として、或いはそのまま翼か
ら作動ガス中へ排出している。このため、圧縮機で圧縮
した空気の全量がタービンの初段から最終段にわたって
有効に仕事を為さず圧縮動力を消費すること、また比較
的低温の冷却空気の希釈による作動ガスの温度低下や混
入時の作動ガスとの間の混合損失など、タービンの出力
が低下し効果が充分に発揮しきれない欠点があった。更
に、現在進められているレベルの高温になると冷却空気
の消費量が増大し過ぎて、高温化によるサイクル上のメ
リットを損ない、逆にプラント効率を低下させてしまう
所へ達してきている。
素性能の向上とともに作動ガスの高温化が有効である。
作動ガスの高温化は、耐熱材料の開発と高温要素部材、
特にタービン静・動翼の冷却技術の上に成り立っている
が、現状、作動ガス温度が翼の耐熱温度を越えているに
も拘らず、材料開発には長期の期間を要すことから、タ
ービン静・動翼の冷却強化が重要となる。従来、ガスタ
ービンでは圧縮機から抽気した空気を冷却媒体として用
い、タービン翼の内部を冷却した後は、大部分の空気を
翼外表面のフィルム冷却用として、或いはそのまま翼か
ら作動ガス中へ排出している。このため、圧縮機で圧縮
した空気の全量がタービンの初段から最終段にわたって
有効に仕事を為さず圧縮動力を消費すること、また比較
的低温の冷却空気の希釈による作動ガスの温度低下や混
入時の作動ガスとの間の混合損失など、タービンの出力
が低下し効果が充分に発揮しきれない欠点があった。更
に、現在進められているレベルの高温になると冷却空気
の消費量が増大し過ぎて、高温化によるサイクル上のメ
リットを損ない、逆にプラント効率を低下させてしまう
所へ達してきている。
【0003】そこで、少量の冷却媒体で効果的にタービ
ン翼を冷却する方法として、粘性係数やプラントル数等
の物理量の違いから空気よりも熱伝達率が大きく、更に
比熱が大きい蒸気を冷却媒体に用いることで冷却性能を
向上させ、更にタービン翼を冷却した後の蒸気を作動ガ
ス中に排出せずに、たとえば蒸気タービンに回収して仕
事をさせる等が提案されている。この種の装置として関
連するものに、例えば特開平5−163960 号公報等が挙げ
られ、ガスタービンからの排熱を利用したコンバインド
サイクル発電プラントにおいて、高温被冷却部を過熱蒸
気で冷却後、その過熱蒸気を蒸気タービンに回収するも
のである。しかし、タービン部での具体的な冷却系統に
ついては示されていない。ところで、空気冷却方式での
回収型ガスタービンでは、タービン部の冷却に用いた冷
却空気を燃焼器等に戻す等の構成が提案されているが、
蒸気を使った方がプラント効率は高い。
ン翼を冷却する方法として、粘性係数やプラントル数等
の物理量の違いから空気よりも熱伝達率が大きく、更に
比熱が大きい蒸気を冷却媒体に用いることで冷却性能を
向上させ、更にタービン翼を冷却した後の蒸気を作動ガ
ス中に排出せずに、たとえば蒸気タービンに回収して仕
事をさせる等が提案されている。この種の装置として関
連するものに、例えば特開平5−163960 号公報等が挙げ
られ、ガスタービンからの排熱を利用したコンバインド
サイクル発電プラントにおいて、高温被冷却部を過熱蒸
気で冷却後、その過熱蒸気を蒸気タービンに回収するも
のである。しかし、タービン部での具体的な冷却系統に
ついては示されていない。ところで、空気冷却方式での
回収型ガスタービンでは、タービン部の冷却に用いた冷
却空気を燃焼器等に戻す等の構成が提案されているが、
蒸気を使った方がプラント効率は高い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】タービン翼を蒸気冷却
するガスタービン設備を目的に沿って効果的に実現する
ためには、静止体であり比較的構成の容易な静翼の蒸気
冷却だけでなく、冷却空気の消費量の増大を防止するた
め、回転体である動翼の冷却にも蒸気冷却は不可欠であ
る。そのためには、冷却媒体に空気を用いる場合と同様
にプラント全体の効率を高める上から、極力、蒸気の消
費量を少なくするとともに、その蒸気を回収して有効に
仕事に寄与させる必要がある。また、回転体である動翼
までの蒸気の供給或いは回収に対して、シール部等での
洩れを低減する等、冷却媒体に蒸気を用いたガスタービ
ン設備の総合的なプラント効率の向上が大きな課題とな
る。本発明の目的は、上記の事情に鑑みて為されたもの
であり、従来の空気冷却方式に比較して効率向上を狙う
とともに、蒸気冷却方式によるガスタービンの最適なガ
スタービン設備を提供することにある。
するガスタービン設備を目的に沿って効果的に実現する
ためには、静止体であり比較的構成の容易な静翼の蒸気
冷却だけでなく、冷却空気の消費量の増大を防止するた
め、回転体である動翼の冷却にも蒸気冷却は不可欠であ
る。そのためには、冷却媒体に空気を用いる場合と同様
にプラント全体の効率を高める上から、極力、蒸気の消
費量を少なくするとともに、その蒸気を回収して有効に
仕事に寄与させる必要がある。また、回転体である動翼
までの蒸気の供給或いは回収に対して、シール部等での
洩れを低減する等、冷却媒体に蒸気を用いたガスタービ
ン設備の総合的なプラント効率の向上が大きな課題とな
る。本発明の目的は、上記の事情に鑑みて為されたもの
であり、従来の空気冷却方式に比較して効率向上を狙う
とともに、蒸気冷却方式によるガスタービンの最適なガ
スタービン設備を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のガスタービン設備においては、蒸気発生設
備で発生させた過熱蒸気を供給配管によりタービンの静
翼に導き、静翼内部に設けた冷却通路を過熱蒸気が通過
するとき熱交換して静翼を冷却し、その過熱蒸気を回収
配管によって回収する第一冷却系と、第一冷却系で回収
した過熱蒸気を、ガスタービンの軸端に導く配管及びタ
ービン内部に形成した蒸気供給経路を経て回転体である
タービンの動翼に供給し、動翼内部に設けた冷却通路を
過熱蒸気が通過するとき熱交換して動翼を冷却した後、
その蒸気をタービン内部に形成した蒸気回収経路を通り
ガスタービンの軸端から蒸気配管によって回収する第二
冷却系を有する冷却系統で構成させたものである。
に、本発明のガスタービン設備においては、蒸気発生設
備で発生させた過熱蒸気を供給配管によりタービンの静
翼に導き、静翼内部に設けた冷却通路を過熱蒸気が通過
するとき熱交換して静翼を冷却し、その過熱蒸気を回収
配管によって回収する第一冷却系と、第一冷却系で回収
した過熱蒸気を、ガスタービンの軸端に導く配管及びタ
ービン内部に形成した蒸気供給経路を経て回転体である
タービンの動翼に供給し、動翼内部に設けた冷却通路を
過熱蒸気が通過するとき熱交換して動翼を冷却した後、
その蒸気をタービン内部に形成した蒸気回収経路を通り
ガスタービンの軸端から蒸気配管によって回収する第二
冷却系を有する冷却系統で構成させたものである。
【0006】更に、第一冷却系と第二冷却系との間に第
一冷却系から回収された過熱蒸気を冷却する冷却手段を
備えたものである。この冷却手段として蒸気配管中に水
スプレー装置を備えれば、直接、過熱蒸気と水が熱交換
するので、比較的少ない給水量で過熱蒸気を冷却でき
る。また、この冷却手段として水冷型の熱交換器を備
え、これに第一冷却系で回収した過熱蒸気を通過させ、
間接的に熱交換を行えば蒸気中にミストの発生を防止で
きる。
一冷却系から回収された過熱蒸気を冷却する冷却手段を
備えたものである。この冷却手段として蒸気配管中に水
スプレー装置を備えれば、直接、過熱蒸気と水が熱交換
するので、比較的少ない給水量で過熱蒸気を冷却でき
る。また、この冷却手段として水冷型の熱交換器を備
え、これに第一冷却系で回収した過熱蒸気を通過させ、
間接的に熱交換を行えば蒸気中にミストの発生を防止で
きる。
【0007】
【作用】上記のように構成されたガスタービン設備にお
いて、ガスタービンを運転すると、空気に比べて熱伝達
率及び比熱等の大きい過熱蒸気は、第一冷却系及び第二
冷却系で、それぞれタービンの静翼及び動翼の内部で熱
交換し温度上昇する。この加熱された過熱蒸気を作動ガ
ス中に排出せずに、プラント内の蒸気タービン等に回収
するようにしたので、プラント効率を向上できる。
いて、ガスタービンを運転すると、空気に比べて熱伝達
率及び比熱等の大きい過熱蒸気は、第一冷却系及び第二
冷却系で、それぞれタービンの静翼及び動翼の内部で熱
交換し温度上昇する。この加熱された過熱蒸気を作動ガ
ス中に排出せずに、プラント内の蒸気タービン等に回収
するようにしたので、プラント効率を向上できる。
【0008】一方、過熱蒸気は第一冷却系内で生じる圧
力損失のため、第一冷却系へ供給された時に比べて低い
圧力で回収され、第二冷却系に供給されるが、回転体側
である第二冷却系内のシール部等での洩れの発生要因に
対して、圧力差を小さくするように働く。
力損失のため、第一冷却系へ供給された時に比べて低い
圧力で回収され、第二冷却系に供給されるが、回転体側
である第二冷却系内のシール部等での洩れの発生要因に
対して、圧力差を小さくするように働く。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。図1は本実施例のガスタービン設備の構成図とター
ビン部の部分断面図である。本発明を理解し易くするた
め、二段のタービンに適用した場合について示した。ガ
スタービン5は主として、タービン1と、このタービン
1に連結され、燃焼用の圧縮空気を得る圧縮機3と、高
温高圧ガスを発生する燃焼器2より構成されている。
る。図1は本実施例のガスタービン設備の構成図とター
ビン部の部分断面図である。本発明を理解し易くするた
め、二段のタービンに適用した場合について示した。ガ
スタービン5は主として、タービン1と、このタービン
1に連結され、燃焼用の圧縮空気を得る圧縮機3と、高
温高圧ガスを発生する燃焼器2より構成されている。
【0010】タービン1の静翼20aの半径方向外側端
部には、過熱蒸気の供給口21と排出口22を有し、供
給口21と排出口22は、静翼20aの内部に中空状に
設けられた冷却通路23によって連通している。その供
給口21に過熱蒸気を供給する蒸気配管10と排出口2
2から過熱蒸気を回収するための蒸気配管11が設置さ
れ、第一冷却系12が構成されている。
部には、過熱蒸気の供給口21と排出口22を有し、供
給口21と排出口22は、静翼20aの内部に中空状に
設けられた冷却通路23によって連通している。その供
給口21に過熱蒸気を供給する蒸気配管10と排出口2
2から過熱蒸気を回収するための蒸気配管11が設置さ
れ、第一冷却系12が構成されている。
【0011】一方、動翼30a,30bの内部にも、そ
れぞれ中空状に形成された冷却通路33a,33bが設
けられ、それらの半径方向内側端部には、過熱蒸気の供
給口31aと排出口32a、或いは供給口31bと排出
口32bを備え、それぞれ冷却通路によって供給口と排
出口が連通している。そして、動翼30a,30bの供
給口31a,31bに過熱蒸気を供給するため、タービ
ン1の外部からタービン1の軸端まで延びる蒸気配管と
タービンのロータ内部に設けた供給経路より成る蒸気流
路13と、動翼の排出口32a,32bから過熱蒸気を
回収するための、ロータ内部に設けたタービン1の軸端
まで延びる回収経路及び軸端からタービン1の外部に延
びる蒸気配管で成る蒸気流路(回収配管)14が形成さ
れ第二冷却系15が構成されている。そして、第一冷却
系12の蒸気配管11は、第二冷却系15の蒸気流路1
3に連通しており、この第一冷却系12と第二冷却系1
5の間に水冷式の熱交換器16を備えている。
れぞれ中空状に形成された冷却通路33a,33bが設
けられ、それらの半径方向内側端部には、過熱蒸気の供
給口31aと排出口32a、或いは供給口31bと排出
口32bを備え、それぞれ冷却通路によって供給口と排
出口が連通している。そして、動翼30a,30bの供
給口31a,31bに過熱蒸気を供給するため、タービ
ン1の外部からタービン1の軸端まで延びる蒸気配管と
タービンのロータ内部に設けた供給経路より成る蒸気流
路13と、動翼の排出口32a,32bから過熱蒸気を
回収するための、ロータ内部に設けたタービン1の軸端
まで延びる回収経路及び軸端からタービン1の外部に延
びる蒸気配管で成る蒸気流路(回収配管)14が形成さ
れ第二冷却系15が構成されている。そして、第一冷却
系12の蒸気配管11は、第二冷却系15の蒸気流路1
3に連通しており、この第一冷却系12と第二冷却系1
5の間に水冷式の熱交換器16を備えている。
【0012】このように構成された本実施例において、
ガスタービンの運転とともに圧縮機3より吐出された圧
縮空気は、燃焼器2に導かれ燃料とともに燃焼し、この
燃焼した高温高圧の作動ガスは、タービン部の初段の静
翼20a,動翼30a,第二段の静翼20b,動翼30
bを通過する際に、図示しないタービンの回転軸を回転
させる。そしてタービンの回転軸に結合されている発電
機4を駆動し発電するようになっている。この際、作動
ガスは、圧力が約20ata 、平均温度として1400か
ら1500℃程度で静翼20aに流入するが、この温度
はタービン翼の信頼性を確保するための材料の許容温度
を越えており、翼を冷却する必要がある。そこで、図示
しない蒸気発生設備によって発生させた、圧力が30at
a 、温度が250℃程度の過熱蒸気を第一冷却系12の
蒸気配管10に供給する。供給された過熱蒸気は、蒸気
配管10を経て静翼20aの供給口21に達する。この
過熱蒸気は、連通した供給口21と排出口22を端部に
もつ冷却通路23を通過する時に、静翼20aの内壁面
を強制対流冷却することによって静翼20aの熱を奪い
温度上昇する。また、蒸気配管10の通過時及び静翼2
0aの冷却時に生じる圧力損失によって、蒸気配管10
に供給された時より低い圧力で、排出口22から蒸気配
管11に回収される。この蒸気配管11に回収された過
熱蒸気は、第一冷却系12と第二冷却系15の間に設け
られた水冷式の熱交換器16で、熱交換器16に供給さ
れる水と間接的に熱交換して250℃程度に温度を戻す
とともに、この間に圧力損失によって更に圧力を低下さ
せる。この熱交換器16を通過した過熱蒸気は、連通し
た第二冷却系15の蒸気配管とロータ内の供給経路より
成る蒸気流路13に導かれ、分岐して構成された供給経
路を動翼30aと30bの供給口31a,31bに向か
って流れる。供給経路で分岐された過熱蒸気は、連通し
た供給口31aと排出口32a,供給口31bと排出口
32bを端部にもつ冷却通路33aと33bを通過する
時に、動翼30aと30bの内壁面を強制対流冷却し熱
交換して400℃程度に温度上昇するとともに、排出口
32a,32bを経て、ロータ内部に設けたタービン1の軸
端まで延びる回収経路上で合流して、軸端からタービン
1の外部に延びる蒸気配管を通る回収のための蒸気流路
14を経て、図示しない蒸気タービンに回収される。
ガスタービンの運転とともに圧縮機3より吐出された圧
縮空気は、燃焼器2に導かれ燃料とともに燃焼し、この
燃焼した高温高圧の作動ガスは、タービン部の初段の静
翼20a,動翼30a,第二段の静翼20b,動翼30
bを通過する際に、図示しないタービンの回転軸を回転
させる。そしてタービンの回転軸に結合されている発電
機4を駆動し発電するようになっている。この際、作動
ガスは、圧力が約20ata 、平均温度として1400か
ら1500℃程度で静翼20aに流入するが、この温度
はタービン翼の信頼性を確保するための材料の許容温度
を越えており、翼を冷却する必要がある。そこで、図示
しない蒸気発生設備によって発生させた、圧力が30at
a 、温度が250℃程度の過熱蒸気を第一冷却系12の
蒸気配管10に供給する。供給された過熱蒸気は、蒸気
配管10を経て静翼20aの供給口21に達する。この
過熱蒸気は、連通した供給口21と排出口22を端部に
もつ冷却通路23を通過する時に、静翼20aの内壁面
を強制対流冷却することによって静翼20aの熱を奪い
温度上昇する。また、蒸気配管10の通過時及び静翼2
0aの冷却時に生じる圧力損失によって、蒸気配管10
に供給された時より低い圧力で、排出口22から蒸気配
管11に回収される。この蒸気配管11に回収された過
熱蒸気は、第一冷却系12と第二冷却系15の間に設け
られた水冷式の熱交換器16で、熱交換器16に供給さ
れる水と間接的に熱交換して250℃程度に温度を戻す
とともに、この間に圧力損失によって更に圧力を低下さ
せる。この熱交換器16を通過した過熱蒸気は、連通し
た第二冷却系15の蒸気配管とロータ内の供給経路より
成る蒸気流路13に導かれ、分岐して構成された供給経
路を動翼30aと30bの供給口31a,31bに向か
って流れる。供給経路で分岐された過熱蒸気は、連通し
た供給口31aと排出口32a,供給口31bと排出口
32bを端部にもつ冷却通路33aと33bを通過する
時に、動翼30aと30bの内壁面を強制対流冷却し熱
交換して400℃程度に温度上昇するとともに、排出口
32a,32bを経て、ロータ内部に設けたタービン1の軸
端まで延びる回収経路上で合流して、軸端からタービン
1の外部に延びる蒸気配管を通る回収のための蒸気流路
14を経て、図示しない蒸気タービンに回収される。
【0013】以上に説明したタービンの静翼及び動翼へ
の蒸気の供給,回収過程において、冷却系がシリーズに
構成されていることから蒸気配管の本数が少なく、比較
的単純な構成でタービンの静翼及び動翼の蒸気冷却が達
成されるとともに、過熱蒸気を蒸気タービンに回収する
ことによりプラント効率を向上することができる。ま
た、回転体である動翼への過熱蒸気の供給と回収を担う
第二冷却系でのシール部等での蒸気の洩れの発生に対し
て、たとえば従来の空気冷却による冷却媒体の供給形式
と同じように、冷却系をパラレルに構成して静翼と動翼
に同等の圧力を供給する場合に比較して、第一冷却系で
生じる圧力損失による供給圧力の低下分だけ洩れ箇所で
の差圧が小さくなり洩れ量を低減できる。従って、蒸気
発生設備での過熱蒸気の生成量を低減できプラント効率
を向上することができるとともに、蒸気を生成するため
の補給水量の増加を防止できる。更に、冷却系をパラレ
ルに構成して静翼と動翼に同程度の温度条件で冷却媒体
を供給する場合、作動ガス温度の高い静翼20aの方
が、動翼30a,30bを冷却するよりも蒸気流量を多
く必要とする。この場合、蒸気の総消費量が静翼と動翼
への供給量の加算であるのに対して、本実施例では、静
翼20aを冷却するのに必要な蒸気流量を第一冷却系1
2に供給すれば、必然的に静翼よりも少ない流量で済む
動翼30a,30bには十分な流量が得られることにな
り、総じて少ない蒸気流量で静翼20a,動翼30a及
び動翼30bを冷却できるので、過熱蒸気の生成量を削
減可能としてプラント効率を向上することができる。
の蒸気の供給,回収過程において、冷却系がシリーズに
構成されていることから蒸気配管の本数が少なく、比較
的単純な構成でタービンの静翼及び動翼の蒸気冷却が達
成されるとともに、過熱蒸気を蒸気タービンに回収する
ことによりプラント効率を向上することができる。ま
た、回転体である動翼への過熱蒸気の供給と回収を担う
第二冷却系でのシール部等での蒸気の洩れの発生に対し
て、たとえば従来の空気冷却による冷却媒体の供給形式
と同じように、冷却系をパラレルに構成して静翼と動翼
に同等の圧力を供給する場合に比較して、第一冷却系で
生じる圧力損失による供給圧力の低下分だけ洩れ箇所で
の差圧が小さくなり洩れ量を低減できる。従って、蒸気
発生設備での過熱蒸気の生成量を低減できプラント効率
を向上することができるとともに、蒸気を生成するため
の補給水量の増加を防止できる。更に、冷却系をパラレ
ルに構成して静翼と動翼に同程度の温度条件で冷却媒体
を供給する場合、作動ガス温度の高い静翼20aの方
が、動翼30a,30bを冷却するよりも蒸気流量を多
く必要とする。この場合、蒸気の総消費量が静翼と動翼
への供給量の加算であるのに対して、本実施例では、静
翼20aを冷却するのに必要な蒸気流量を第一冷却系1
2に供給すれば、必然的に静翼よりも少ない流量で済む
動翼30a,30bには十分な流量が得られることにな
り、総じて少ない蒸気流量で静翼20a,動翼30a及
び動翼30bを冷却できるので、過熱蒸気の生成量を削
減可能としてプラント効率を向上することができる。
【0014】尚、本実施例では、第一冷却系12に回収
した蒸気を水冷式の熱交換器16を用いて冷却したが、
他の手段をもって冷却しても構わないのは勿論であり、
例えば他の手段として、水スプレーを用いれば、直接、
過熱蒸気と熱交換して冷却できるので冷却水量を低減で
きる。
した蒸気を水冷式の熱交換器16を用いて冷却したが、
他の手段をもって冷却しても構わないのは勿論であり、
例えば他の手段として、水スプレーを用いれば、直接、
過熱蒸気と熱交換して冷却できるので冷却水量を低減で
きる。
【0015】また、本実施例では、二段のタービンに適
用した場合について説明しており、静止側は初段の静翼
20aのみを過熱蒸気によって冷却したが、初段の静翼
20aを冷却後、蒸気配管によって過熱蒸気を回収し、そ
の過熱蒸気を、更に第二段の静翼20bへの蒸気配管を
経由して静翼20bに導入して翼を冷却し、その後、静
翼20bに設けた蒸気配管で回収する第一冷却系12と
して構成しても構わないのは勿論であり、第二段の静翼
も冷却する場合、過熱蒸気の消費量の低減となる。
用した場合について説明しており、静止側は初段の静翼
20aのみを過熱蒸気によって冷却したが、初段の静翼
20aを冷却後、蒸気配管によって過熱蒸気を回収し、そ
の過熱蒸気を、更に第二段の静翼20bへの蒸気配管を
経由して静翼20bに導入して翼を冷却し、その後、静
翼20bに設けた蒸気配管で回収する第一冷却系12と
して構成しても構わないのは勿論であり、第二段の静翼
も冷却する場合、過熱蒸気の消費量の低減となる。
【0016】本発明の他の実施例を、図2を用いて説明
する。図2において、図1と同一記号であれば、構成,
動作等は第1の実施例に同じである。図2には、本発明
を備えたガスタービン5を、蒸気タービンプラント6と
組合せ、ガスタビーン5からの排熱を利用して蒸気ター
ビン駆動用蒸気を発生させる排熱回収ボイラ7と発電機
4aを備えたコンバインドサイクル発電プラントが示さ
れている。
する。図2において、図1と同一記号であれば、構成,
動作等は第1の実施例に同じである。図2には、本発明
を備えたガスタービン5を、蒸気タービンプラント6と
組合せ、ガスタビーン5からの排熱を利用して蒸気ター
ビン駆動用蒸気を発生させる排熱回収ボイラ7と発電機
4aを備えたコンバインドサイクル発電プラントが示さ
れている。
【0017】ガスタービン5から排気される燃焼ガス
は、図示しない配管によって排熱回収ボイラ7に導か
れ、ここで蒸気タービンプラント6からの給水と熱交換
して外部に排気される。排熱回収ボイラ7は、3圧力式
であり低圧ドラム8a,中圧ドラム8b,高圧ドラム8
cが設置されており、それぞれ低圧蒸気ライン9a,中
圧蒸気ライン9b,高圧蒸気ライン9cが接続されてい
る。この3圧力式の低圧,中圧及び高圧の定義は、それ
ぞれ低圧蒸気タービン6a,中圧蒸気タービン6b及び
高圧蒸気タービン6cを作動させる蒸気圧力で決まり、
低圧,中圧,高圧の順で蒸気圧力が高い。低圧蒸気ライ
ン9aは、低圧過熱器7dを経て低圧蒸気タービン6a
に接続される。低圧蒸気タービン6aに供給された過熱
蒸気は、膨張してタービンを駆動した後、復水器40で
復水となり、給水ライン9fを経て排熱回収ボイラ7に
供給される。中圧蒸気ライン9bは、中圧過熱器7c,
再熱器7bを経て中圧蒸気タービン6bに接続される。
そして、中圧蒸気タービン6bから排出される蒸気は、
回収蒸気ライン9eを通り接続された低圧蒸気ライン9
aに合流する。高圧蒸気ライン9cは、高圧過熱器7a
を経て高圧蒸気タービン6cに過熱蒸気を供給する。一
方、高圧蒸気ライン9cは高圧過熱器7aの上流位置で
分岐されて、ガスタービン5の蒸気配管10に接続され
る。この過熱蒸気はタービンの静翼並びに動翼への冷却
蒸気として、第一冷却系12,熱交換器16を経て、第
二冷却系15の蒸気流路14から、高圧過熱器7aに導
かれ、分岐した他方の高圧蒸気ライン9cと合流して回
収される。高圧蒸気タービン6cから排出される蒸気
は、再熱蒸気ライン9dを通り、接続された中圧蒸気ラ
イン9bに再熱器7bの上流位置で合流する。
は、図示しない配管によって排熱回収ボイラ7に導か
れ、ここで蒸気タービンプラント6からの給水と熱交換
して外部に排気される。排熱回収ボイラ7は、3圧力式
であり低圧ドラム8a,中圧ドラム8b,高圧ドラム8
cが設置されており、それぞれ低圧蒸気ライン9a,中
圧蒸気ライン9b,高圧蒸気ライン9cが接続されてい
る。この3圧力式の低圧,中圧及び高圧の定義は、それ
ぞれ低圧蒸気タービン6a,中圧蒸気タービン6b及び
高圧蒸気タービン6cを作動させる蒸気圧力で決まり、
低圧,中圧,高圧の順で蒸気圧力が高い。低圧蒸気ライ
ン9aは、低圧過熱器7dを経て低圧蒸気タービン6a
に接続される。低圧蒸気タービン6aに供給された過熱
蒸気は、膨張してタービンを駆動した後、復水器40で
復水となり、給水ライン9fを経て排熱回収ボイラ7に
供給される。中圧蒸気ライン9bは、中圧過熱器7c,
再熱器7bを経て中圧蒸気タービン6bに接続される。
そして、中圧蒸気タービン6bから排出される蒸気は、
回収蒸気ライン9eを通り接続された低圧蒸気ライン9
aに合流する。高圧蒸気ライン9cは、高圧過熱器7a
を経て高圧蒸気タービン6cに過熱蒸気を供給する。一
方、高圧蒸気ライン9cは高圧過熱器7aの上流位置で
分岐されて、ガスタービン5の蒸気配管10に接続され
る。この過熱蒸気はタービンの静翼並びに動翼への冷却
蒸気として、第一冷却系12,熱交換器16を経て、第
二冷却系15の蒸気流路14から、高圧過熱器7aに導
かれ、分岐した他方の高圧蒸気ライン9cと合流して回
収される。高圧蒸気タービン6cから排出される蒸気
は、再熱蒸気ライン9dを通り、接続された中圧蒸気ラ
イン9bに再熱器7bの上流位置で合流する。
【0018】このように構成された本実施例において、
ガスタービン5の圧縮機3で昇圧された空気は、燃焼器
2で高温高圧の燃焼ガスとなって、タービン1を駆動し
仕事をする。一方、タービン1から排気される燃焼ガス
は、排熱回収ボイラ7に送られ蒸気タービンプラント6
からの給水と熱交換して排出される。排熱回収ボイラ7
では、熱交換した給水が低圧,中圧及び高圧の過熱蒸気
となり、低圧ドラム8a,中圧ドラム8b,高圧ドラム
8cに回収される。各ドラムの温度,圧力等の蒸気条件
は、蒸気タービンプラント6を駆動する最適サイクル条
件から決定される。ここでは、タービン静翼並びに動翼
に供給する高圧系に着目すると、一般的にタービン1か
ら排気される燃焼ガス温度は約600℃程度であり、高
圧蒸気タービン6cに供給される蒸気条件は温度が約5
38℃、温度と圧力を関数としたh−s線図(図示せ
ず)から圧力が約103ata に設定される。したがっ
て、高圧ドラム8cでは、高圧蒸気ライン9cで発生す
る圧力損失、また高圧過熱器7aで得られる供給熱量か
ら、温度が約330℃、圧力が140ata 程度の蒸気条
件となる。この高圧ドラム8cで発生する過熱蒸気を、
タービン入口流量に対する割合で3〜5%、第一冷却系
12に供給する。このタービン静翼並びに動翼に供給さ
れた過熱蒸気は、第一冷却系12,第二冷却系15での
圧力損失、他方、動翼30a,30bでの冷却効率に依
存するが、約30ata の圧力低下、100℃程度の温度上
昇で第二冷却系15に回収されることになる。この回収
された過熱蒸気を、比較的、圧力条件の近い高圧蒸気ラ
イン9cと合流させ、合流時の混合損失を最小にすると
ともに、高圧蒸気タービン6c,中圧蒸気タービン6
b、及び低圧蒸気タービン6aの仕事に寄与させること
ができる。
ガスタービン5の圧縮機3で昇圧された空気は、燃焼器
2で高温高圧の燃焼ガスとなって、タービン1を駆動し
仕事をする。一方、タービン1から排気される燃焼ガス
は、排熱回収ボイラ7に送られ蒸気タービンプラント6
からの給水と熱交換して排出される。排熱回収ボイラ7
では、熱交換した給水が低圧,中圧及び高圧の過熱蒸気
となり、低圧ドラム8a,中圧ドラム8b,高圧ドラム
8cに回収される。各ドラムの温度,圧力等の蒸気条件
は、蒸気タービンプラント6を駆動する最適サイクル条
件から決定される。ここでは、タービン静翼並びに動翼
に供給する高圧系に着目すると、一般的にタービン1か
ら排気される燃焼ガス温度は約600℃程度であり、高
圧蒸気タービン6cに供給される蒸気条件は温度が約5
38℃、温度と圧力を関数としたh−s線図(図示せ
ず)から圧力が約103ata に設定される。したがっ
て、高圧ドラム8cでは、高圧蒸気ライン9cで発生す
る圧力損失、また高圧過熱器7aで得られる供給熱量か
ら、温度が約330℃、圧力が140ata 程度の蒸気条
件となる。この高圧ドラム8cで発生する過熱蒸気を、
タービン入口流量に対する割合で3〜5%、第一冷却系
12に供給する。このタービン静翼並びに動翼に供給さ
れた過熱蒸気は、第一冷却系12,第二冷却系15での
圧力損失、他方、動翼30a,30bでの冷却効率に依
存するが、約30ata の圧力低下、100℃程度の温度上
昇で第二冷却系15に回収されることになる。この回収
された過熱蒸気を、比較的、圧力条件の近い高圧蒸気ラ
イン9cと合流させ、合流時の混合損失を最小にすると
ともに、高圧蒸気タービン6c,中圧蒸気タービン6
b、及び低圧蒸気タービン6aの仕事に寄与させること
ができる。
【0019】以上に説明したタービン静翼及び動翼への
過熱蒸気の供給,回収系統を、3圧力式のコンバインド
サイクル発電プラントに組み込むことにより、容易にタ
ービン翼の蒸気冷却を達成,実現可能とできるととも
に、高圧蒸気を使用する場合の最大のコンバインドサイ
クル効率を発揮することができる。
過熱蒸気の供給,回収系統を、3圧力式のコンバインド
サイクル発電プラントに組み込むことにより、容易にタ
ービン翼の蒸気冷却を達成,実現可能とできるととも
に、高圧蒸気を使用する場合の最大のコンバインドサイ
クル効率を発揮することができる。
【0020】本発明の第3の実施例を、図3を用いて説
明する。図3において、図1,図2と同一記号であれ
ば、構成,動作等は第1,第2の実施例に同じである。
但し、高圧,中圧,低圧の各蒸気ライン9a,9b,9
cについては、除外する。本実施例では、中圧ドラム8
bからの蒸気をタービン静翼及び動翼の冷却を用いてい
る。
明する。図3において、図1,図2と同一記号であれ
ば、構成,動作等は第1,第2の実施例に同じである。
但し、高圧,中圧,低圧の各蒸気ライン9a,9b,9
cについては、除外する。本実施例では、中圧ドラム8
bからの蒸気をタービン静翼及び動翼の冷却を用いてい
る。
【0021】低圧蒸気ライン9aは、低圧過熱器7dを
経て低圧蒸気タービン6aに接続される。低圧蒸気ター
ビン6aに供給された過熱蒸気は、膨張してタービンを
駆動した後、復水器40で復水となり、給水ライン9f
を経て排熱回収ボイラ7に供給される。中圧蒸気ライン
9bは、中圧過熱器7cを通過後、ガスタービン5の蒸
気配管10に接続される。この過熱蒸気はタービンの静
翼及び動翼への冷却蒸気として、第一冷却系12,熱交
換器16を経て、第二冷却系15の回収配管14から、
再熱器7bを経て中圧蒸気タービン6bに供給される。
ここでは、中圧蒸気ライン9bの一部が、第一冷却系1
2の蒸気配管10と、また第二冷却系15の回収配管1
4を兼ねる構成となる。そして、中圧蒸気タービン6b
から排出される蒸気は、回収蒸気ライン9eを通り接続
された低圧蒸気ライン9aに合流する。高圧蒸気ライン
9cは、高圧過熱器7aを経て高圧蒸気タービン6cに
過熱蒸気を供給する。高圧蒸気タービン6cから排出さ
れる蒸気は、再熱蒸気ライン9dを通り接続された中圧
蒸気ライン9bに合流する。
経て低圧蒸気タービン6aに接続される。低圧蒸気ター
ビン6aに供給された過熱蒸気は、膨張してタービンを
駆動した後、復水器40で復水となり、給水ライン9f
を経て排熱回収ボイラ7に供給される。中圧蒸気ライン
9bは、中圧過熱器7cを通過後、ガスタービン5の蒸
気配管10に接続される。この過熱蒸気はタービンの静
翼及び動翼への冷却蒸気として、第一冷却系12,熱交
換器16を経て、第二冷却系15の回収配管14から、
再熱器7bを経て中圧蒸気タービン6bに供給される。
ここでは、中圧蒸気ライン9bの一部が、第一冷却系1
2の蒸気配管10と、また第二冷却系15の回収配管1
4を兼ねる構成となる。そして、中圧蒸気タービン6b
から排出される蒸気は、回収蒸気ライン9eを通り接続
された低圧蒸気ライン9aに合流する。高圧蒸気ライン
9cは、高圧過熱器7aを経て高圧蒸気タービン6cに
過熱蒸気を供給する。高圧蒸気タービン6cから排出さ
れる蒸気は、再熱蒸気ライン9dを通り接続された中圧
蒸気ライン9bに合流する。
【0022】このように構成された本実施例において、
タービン静翼及び動翼に過熱蒸気を供給する中圧系に着
目する。中圧ドラム8bの温度,圧力等の蒸気条件は、
蒸気タービンプラント6を駆動する最適サイクル条件か
ら決定される。高圧蒸気タービン6cに供給された過熱
蒸気は、仕事をすることによって温度が約350℃、圧
力が25ata 程度になる。この高圧蒸気タービン6cか
ら排気される蒸気は、次に再熱蒸気ライン9dを通り接
続された中圧蒸気ライン9bに合流して、中圧蒸気ター
ビン9bを駆動することになる。従って、中圧ドラム8
bの蒸気圧力は、高圧蒸気タービン6cからの排気蒸気
と同等にする必要がある。但し、中圧ドラム8bからの
過熱蒸気は、一旦、タービン静翼及び動翼を冷却するた
め、第一冷却系12,第二冷却系15での圧力損失を考
慮して35ata 程度、温度を約240℃に設定される。
この中圧ドラム8bで発生する過熱蒸気を、中圧過熱器
7cで約270℃に過熱した後、タービン入口流量に対
する割合で3〜5%、第一冷却系12に供給する。この
タービン静翼及び動翼に供給された過熱蒸気は、第一冷
却系12,第二冷却系15での圧力損失、他方、動翼3
0a,30bでの冷却効率に依存するが、約10ata の
圧力低下、180℃程度の温度上昇で第二冷却系15に
回収されることになる。この回収された過熱蒸気は、圧
力条件の等しい再熱蒸気ライン9dの蒸気に合流させ、
合流時の混合損失を最小にするととにもに、中圧蒸気タ
ービン6bと低圧蒸気タービン6aの仕事に寄与させる
ことができる。
タービン静翼及び動翼に過熱蒸気を供給する中圧系に着
目する。中圧ドラム8bの温度,圧力等の蒸気条件は、
蒸気タービンプラント6を駆動する最適サイクル条件か
ら決定される。高圧蒸気タービン6cに供給された過熱
蒸気は、仕事をすることによって温度が約350℃、圧
力が25ata 程度になる。この高圧蒸気タービン6cか
ら排気される蒸気は、次に再熱蒸気ライン9dを通り接
続された中圧蒸気ライン9bに合流して、中圧蒸気ター
ビン9bを駆動することになる。従って、中圧ドラム8
bの蒸気圧力は、高圧蒸気タービン6cからの排気蒸気
と同等にする必要がある。但し、中圧ドラム8bからの
過熱蒸気は、一旦、タービン静翼及び動翼を冷却するた
め、第一冷却系12,第二冷却系15での圧力損失を考
慮して35ata 程度、温度を約240℃に設定される。
この中圧ドラム8bで発生する過熱蒸気を、中圧過熱器
7cで約270℃に過熱した後、タービン入口流量に対
する割合で3〜5%、第一冷却系12に供給する。この
タービン静翼及び動翼に供給された過熱蒸気は、第一冷
却系12,第二冷却系15での圧力損失、他方、動翼3
0a,30bでの冷却効率に依存するが、約10ata の
圧力低下、180℃程度の温度上昇で第二冷却系15に
回収されることになる。この回収された過熱蒸気は、圧
力条件の等しい再熱蒸気ライン9dの蒸気に合流させ、
合流時の混合損失を最小にするととにもに、中圧蒸気タ
ービン6bと低圧蒸気タービン6aの仕事に寄与させる
ことができる。
【0023】以上に説明したタービン静翼及び動翼への
過熱蒸気の供給,回収系統を、3圧力式のコンバインド
サイクル発電プラントに組み込むことにより、容易にタ
ービン翼の蒸気冷却を達成,実現可能とできるととも
に、中圧蒸気を使用する場合の最大のコンバインドサイ
クル効率を発揮することができる。
過熱蒸気の供給,回収系統を、3圧力式のコンバインド
サイクル発電プラントに組み込むことにより、容易にタ
ービン翼の蒸気冷却を達成,実現可能とできるととも
に、中圧蒸気を使用する場合の最大のコンバインドサイ
クル効率を発揮することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明では、最少の蒸気流量でタービン
の静翼及び動翼を冷却することができるので、最大のプ
ラント効率を発揮するという優れた実用的効果をもたら
す。
の静翼及び動翼を冷却することができるので、最大のプ
ラント効率を発揮するという優れた実用的効果をもたら
す。
【図1】本発明によるタービン翼の蒸気冷却経路の構成
を示す図。
を示す図。
【図2】本発明によるコンバインドサイクル発電プラン
トに適用した蒸気冷却経路の構成を示す図。
トに適用した蒸気冷却経路の構成を示す図。
【図3】本発明によるコンバインドサイクル発電プラン
トに適用した蒸気冷却経路を示す他の実施例を示す図。
トに適用した蒸気冷却経路を示す他の実施例を示す図。
1…タービン、5…ガスタービン、6…蒸気タービンプ
ラント、7…排熱回収ボイラ、12…第一冷却系、15
…第二冷却系、16…熱交換器、20a,20b…静翼、
30a,30b…動翼。
ラント、7…排熱回収ボイラ、12…第一冷却系、15
…第二冷却系、16…熱交換器、20a,20b…静翼、
30a,30b…動翼。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01K 23/10 F01K 23/10 C F02C 3/30 F02C 3/30 Z (72)発明者 松本 学 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 杉田 成久 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 圓島 信也 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 樋口 眞一 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 竹原 勲 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (2)
- 【請求項1】静翼と動翼とを有するガスタービン並びに
前記静翼及び動翼を冷却する冷却系を有するガスタービ
ン設備において、蒸気を用いて前記静翼を冷却し、その
蒸気を回収する第一冷却系と前記回収された蒸気を用い
て前記動翼を冷却し、その蒸気を回収する第二冷却系と
を有することを特徴とするガスタービン設備。 - 【請求項2】請求項1に記載したガスタービン設備にお
いて、前記第一冷却系と前記第二冷却系との間に前記第
一冷却系からの蒸気を冷却する冷却手段を有することを
特徴とするガスタービン設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8102995A JPH08277726A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | ガスタービン設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8102995A JPH08277726A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | ガスタービン設備 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08277726A true JPH08277726A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=13735050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8102995A Pending JPH08277726A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | ガスタービン設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08277726A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0764767A2 (en) * | 1995-09-22 | 1997-03-26 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Combined cycle power plant |
-
1995
- 1995-04-06 JP JP8102995A patent/JPH08277726A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0764767A2 (en) * | 1995-09-22 | 1997-03-26 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Combined cycle power plant |
EP0764767A3 (en) * | 1995-09-22 | 1998-05-27 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Combined cycle power plant |
US6000213A (en) * | 1995-09-22 | 1999-12-14 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Combined cycle power plant |
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