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JPH08277358A - ポリエステルエラストマ組成物 - Google Patents

ポリエステルエラストマ組成物

Info

Publication number
JPH08277358A
JPH08277358A JP1588596A JP1588596A JPH08277358A JP H08277358 A JPH08277358 A JP H08277358A JP 1588596 A JP1588596 A JP 1588596A JP 1588596 A JP1588596 A JP 1588596A JP H08277358 A JPH08277358 A JP H08277358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block copolymer
polyester
elastomer composition
polyester elastomer
hydrogenated styrene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1588596A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Tanaka
利宏 田中
Kazuteru Akiba
和輝 秋葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Du Pont Toray Co Ltd filed Critical Du Pont Toray Co Ltd
Priority to JP1588596A priority Critical patent/JPH08277358A/ja
Publication of JPH08277358A publication Critical patent/JPH08277358A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱安定性に優れ、ブルーミングが発生せず、
黄変が防止され、機械物性に優れるポリエステルエラス
トマ組成物を提供する。 【解決手段】 主として結晶性芳香族ポリエステル単位
からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
(A)100重量部に対し、変性された水添スチレン−
ジエンブロック共重合体(B)0.2〜100重量部を
配合してなるポリエステルエラストマ組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱安定性、表面外観
に優れたポリエステルエラストマ組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】結晶性芳香族ポリエステル単位をハード
セグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ルのような脂肪族ポリエーテル単位またはポリラクトン
のような脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントと
するポリエステルブロック共重合体は柔軟性、弾性的性
質、耐油耐薬品性、機械的性質、高温特性等多くの点が
優れており、これらのバランスが高いため、その用途
は、シート、フィルム、繊維などの産業資材や自動車お
よび電気・電子部品に拡大してきた。しかし、耐熱老化
性に欠けるので種々の提案がなされている。
【0003】たとえば、ヒンダードフェノール系酸化防
止剤とイオウ系酸化防止剤を添加する方法(特公昭46
−37422号公報)、ヒンダードフェノール系酸化防
止剤とリン系酸化防止剤を添加する方法(特開昭60−
217257号公報) 、ポリアミドとアリールアミン酸
化防止剤を添加する方法(特公昭58−23848号公
報)等が提案されているが、これらは白粉を生じたり、
黄変の問題があった。
【0004】そこで更に、この問題を解決するため、ポ
リアミドとイオウ系酸化防止剤および/又はリン系酸化
防止剤を添加する方法(特開平2−173059号公
報)が提案され、それなりの効果を奏している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−173059号公報に記載の方法は、白粉を生じな
い点、黄変を防止する点では優れているが、添加するポ
リアミド樹脂がポリエステルエラストマより弾性率が高
いため、添加後の組成物の弾性率が大きくなり、他の機
械物性も変化してしまう問題があった。
【0006】本発明はこのような従来の技術の欠点を解
消し、熱安定性、表面外観および機械物性にすぐれたポ
リエステルエラストマ組成物を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、主とし
て結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性
重合体セグメント(a)と、主として脂肪族ポリエーテ
ル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる
低融点重合体セグメント(b)とを主たる構成成分とす
るポリエステルブロック共重合体(A)100重量部に
対し、変性された水添スチレン−ジエンブロック共重合
体(B)0.2〜100重量部を配合してなるポリエス
テルエラストマ組成物を提供することにある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリエステル
ブロック共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメン
ト(a)は、主として芳香族ジカルボン酸またはそのエ
ステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形
成性誘導体から形成されるポリエステルであり、芳香族
ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレ
ン−2,7−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン
酸、ジフェニル−4,4' −ジカルボン酸、ジフェノキ
シエタンジカルボン酸、4,4' −ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、3−スルホイ
ソフタル酸ナトリウム等が挙げられる。主として芳香族
ジカルボン酸を用いるが、必要によっては、芳香族ジカ
ルボン酸の一部を1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、シクロペンタンジカルボン酸、4,4' −ジシクロ
ヘキシルジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、アジピ
ン酸、コハク酸、シュウ酸、セバシン酸、ドデカンジオ
ン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸に置換しても
よい。もちろんジカルボン酸のエステル形成性誘導体、
例えば低級アルキルエステル、アリールエステル、炭酸
エステル、酸ハロゲン化物等も同等に用い得る。ジオー
ルとしては、分子量400以下のジオール、例えば1,
4−ブタンジオール、エチレングリコール、トリメチレ
ングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレ
ングリコールなどの脂肪族ジオール、1,1−シクロヘ
キサンジメタノール、1,4−ジシクロヘキサンジメタ
ノール、トリシクロデカンジメタノールなどの脂環族ジ
オール、キシリレングリコール、ビス(p−ヒドロキ
シ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキシ)フ
ェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル]シクロヘキサン、4,4'−ジ
ヒドロキシ−p−ターフェニル、4,4'−ジヒドロキ
シ−p−クオーターフェニルなどの芳香族ジオールが好
ましく、かかるジオールもエステル形成性誘導体、例え
ばアセチル体、アルカリ金属塩等の形でも用い得る。
【0009】これらのジカルボン酸およびその誘導体ま
たはジオール成分を2種以上併用してもよい。そして、
最も好ましい高融点結晶性重合体セグメント(a)の例
はテレフタル酸および/またはジメチルテレフタレート
と1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレン
テレフタレートである。
【0010】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の低融点重合体セグメント(b)は、脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルで
あり、脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリ
コール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、
ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重
合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合
体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとして
は、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクト
ン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペートな
どが挙げられる。これらの脂肪族ポリエーテルおよび/
または脂肪族ポリエステルのなかで得られるポリエステ
ルブロック共重合体の弾性特性からポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)
グリコールのエチレンオキシド付加物、ポリ(ε−カプ
ロラクトン)、ポリブチレンアジペートなどが好まし
い。
【0011】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)における低融点重合体セグメント(b)
の共重合量は、好ましくは、10〜90重量%、更に好
ましくは15〜75重量%である。特に10重量%以下
では柔軟性やゴム弾性が不足し、90重量%以上では、
結晶性が低く成形性が悪くなる。
【0012】本発明に用いられる変性された水添スチレ
ン−ジエンブロック共重合体(B)とは水添スチレン−
ジエンブロック共重合体を不飽和カルボン酸又はその無
水物、あるいはエポキシ基含有モノマーにより変性した
ものである。その水添スチレン−ジエンブロック共重合
体とは、スチレン−ジエンブロック共重合体を水添した
ものであり、そのスチレン−ジエンブロック共重合体と
はスチレンブロックとジエンブロックとからなるブロッ
ク共重合体であり、ジブロック共重合体、トリブロック
共重合体、ラジアルブロック共重合体などがある。また
ジエンブロック成分としてはブタジエンブロック、イソ
プレンブロックが挙げられる。これらの中で好ましい具
体例としては変性スチレン−水添ブタジエン−スチレン
トリブロック共重合体(変性スチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレンブロック共重合体:変性SEBS) 、変
性スチレン−水添イソプレン−スチレントリブロック共
重合体(変性スチレン−エチレン−プロピレン−スチレ
ンブロック共重合体:変性SEPS)が挙げられる。
【0013】変性された水添スチレン−ジエンブロック
共重合体(B)の配合量は、ポリエステルブロック共重
合体(A)100重量部に対して0.2〜100重量
部、好ましくは1〜50重量部である。本発明において
は、さらにヒンダードフェノール系酸化防止剤(C)、
イオウ系酸化防止剤(D)および/またはリン系酸化防
止剤(E)を添加することが好ましい。
【0014】好ましいヒンダードフェノール系酸化防止
剤(C)としては、2,4−ジメチル−6−第3ブチル
フェノール、2,6−ジ第酸ブチルフェノール、2,6
−ジ第3ブチル−p−クレゾール、ヒドロキシメチル−
2,6−ジ第3ブチルフェノール、2,6−ジ第3ブチ
ル−α−ジメチルアミン−p−クレゾール、2,5−ジ
第3ブチル−4−エチルフェノール、4,4'−ビス
(2,6−ジ第3ブチルフェノール)、2,2' −メチ
レン−ビス−4−メチル−6−第3ブチルフェノール、
2,2' −メチレンビス(4−エチル−6−第3ブチル
フェノール) 、4,4' −メチレン−ビス(6−第3ブ
チル−o−クレゾール)、4,4' −メチレン−ビス
(2,6−ジ第3ブチルフェノール)、2,2' −メチ
レン−ビス−(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノ
ール) 、4,4' −ブチリデン−ビス(3−メチル−6
−第3ブチルフェノール)、4,4' −チオビス(6−
第3ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−第3ブチルベンジル)スルフ
ィド、4,4' −チオビス(6−第3ブチル−o−クレ
ゾール)、2,2' −チオビス(4−メチル−6−第3
ブチルフェノール)、2,6−ビス(2' −ヒドロキシ
−3'−第3ブチル−5' −メチルベンジル)−4−メ
チルフェノール、3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロ
キシベンジルスルホンの酸ジエチルエステル、2,2'
−ジヒドロキシ−3,3' −ジ(α−メチルシクロヘキ
シル)−5,5' −ジメチル−ジフェニルメタン、α−
オクタデシル−3(3',5' −ジ第3ブチル−4' −
ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6−(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジ第3ブチルアニリノ)−2,4−ビ
ス−オクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、ヘキサ
メチレングリコール−ビス[β−(3,5−ジ第3ブチ
ル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、
N,N' −ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ第3ブチ
ル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)、2,2' −
チオ[ジエチル−ビス−3(3,5−ジ第3ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,5−ジ
第3ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のジオ
クタデシルエステル、テトラキス[メチレン−3(3,
5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2メチル−4−
ヒドロキシ−5−ジ第3ブチルフェニル)ブタン、トリ
ス(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
イソシアヌレート、トリス[β−(3,5−ジ第3ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエ
チル]イソシアヌレートなどが挙げられる。とくに分子
量が500以上のものが高温雰囲気下で揮散しにくいこ
とから、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ第3ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ンなどの分子量の高いヒンダードフェノール系酸化防止
剤が好適である。
【0015】イオウ系酸化防止剤(D)としてはチオエ
ーテル系、ジチオ酸塩系、メルカプトベンズイミダゾー
ル系、チオカルバニリド系、チオジプロピオン酸エステ
ル系などの硫黄を含む化合物が挙げられる。また、リン
系酸化防止剤(E)としてはリン酸、亜リン酸、次亜リ
ン酸誘導体、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン
酸、ジフェニルホスホン酸、ポリホスホネート、ジアル
キルペンタエリスリトールジホスファイト、ジアルキル
ビスフェノールAジホスファイトなどのリンを含む化合
物が挙げられる。
【0016】これらの酸化防止剤の添加量はポリエステ
ルブロック共重合体(A)100重量部に対し各々0.
01〜10重量部が好ましい。本発明の組成物には本発
明の目的を損なわない範囲で種々の添加剤を添加するこ
とができる。例えば公知の結晶核剤や滑剤などの成形助
剤、紫外線吸収剤、耐加水分解改良剤、顔料や染料など
の着色剤、発泡剤、帯電防止剤、導電剤、難燃剤、補強
剤、充填剤、接着剤、可塑剤、離型剤、増粘剤などを任
意に含有することができる。
【0017】本発明の組成物は通常公知の方法で製造さ
れる。例えば、ポリエステルブロック共重合体(A)、
変性された水添スチレン−ジエンブロック共重合体
(B)、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(C)、イ
オウ系酸化防止剤(D)および/又はリン系酸化防止剤
(E)、その他の必要な添加剤をエクストルーダーある
いはニーダー中で溶融混合する方法、あるいは粒子状物
同志を均一に機械的に混合したあと、直接射出成形機で
混合と同時に成形する方法、樹脂の重合缶の中へ添加物
を直接投入し、混合する方法などが挙げられる。またこ
の際の添加順序も任意でよい。
【0018】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
る。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない
場合すべて重量基準である。実施例、比較例中に示され
る物性は次のように測定した。各評価は次に示す方法で
実施した。 融点:DSC法 硬度(ショアDスケール):ASTM K−7215に
従って測定した。 溶融粘度指数(MFR値):ASTM D−1238に
従って、温度200℃、荷重2160gで測定した。 引張物性:JIS−2号射出試験片を用い、JIS K
7113に準じ測定した。 ブルーミング:前記試験片を室温90日以上放置し、表
面に酸化防止剤の析出がないかを30倍の実体顕微鏡お
よび目視で観察判定した。 耐熱性:JIS−2号射出試験片を用い、140℃ギヤ
オープン中でエージングし、前記試験法にて引張破断伸
度の初期値が半減するまでの時間を測定した。
【0019】また、72hエージングしたサンプルの黄
色度変化をスガ試験機社製カラーマシンSM−3で測定
した。 参考例 ポリエステルブロック共重合体(A−1)の重合 ジメチルテレフタレート194部、数平均分子量約10
00のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール26
5.4部およびテトラメチレングリコール69.6部チ
タンテトラブトキシド0.10部と共にヘリカルリボン
攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で
2時間加熱して、理論メタノール量の95%のメタノー
ルを系外に留出した。反応混合物に“イルガノックス”
1010(ヒンダードフェノール系耐熱剤CIBA−G
EIGY社製)0.5部を添加した後、245℃に昇温
し、次いで50分かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧
とし、その条件下で2時間重合を行わせた。得られたポ
リマを水中にストランド状で吐出し、カッティングを行
なってペレットとした。このポリマをA−1とする。
【0020】ポリエステルブロック共重合体(A−2)
の重合 テレフタル酸100部、1,4−ブタンジオール110
部、テトラブチルチタネート0.1部を精留塔およびヘ
リカルリボン攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、攪拌し
ながら反応水を留出させ、窒素雰囲気下常圧、2時間エ
ステル化反応させた後、反応物を重合缶に移液し、25
0℃、系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件下
で2時間重合を行わせた。得られたポリマを水中にスト
ランド状で吐出し、カッティングを行なって相対粘度
1.47、融点225℃のポリブチレンテレフタレート
を得た。該ポリブチレンテレフタレートとε−カプロラ
クトンをそれぞれ900g/hr、1700g/hrで、内
径30mmφ、L/D=40、中間部と先端部に長さ20
0mmの混練ユニットを有するスクリューを備えた単軸押
し出し機の最後部供給口に供給し、シリンダー中間部の
機設定温度を240℃、スクリュー回転数30rpm で付
加重合反応を行った。次に、ダイスからポリマをストラ
ンド状で吐出し、カッティングを行なってペレットとし
た。該ペレット100部、トリフェニルホスフィン0.
1部を内径30mmφ、L/D=40でフルフライトスク
リューを備えたベント付き単軸押し出し機を使用して、
ベント口の真空度10mmHg、押し出し温度200℃、ス
クリュー回転数60rpm で混練し、脱ε−カプロラクト
ンと触媒失活を行ない、ダイスからポリマをストランド
状で吐出し、カッティングを行ってペレットとした。こ
のポリマをA−2とする。表1にA−1、A−2の組成
と物性を示す。
【0021】
【表1】
【0022】実施例1〜6 参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−
1)100重量部に、表2に示す変性された水添スチレ
ン−ジエンブロック共重合体(B−1) 〜(B−3)、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(C−1)、イオウ
系酸化防止剤(D−1)、リン系酸化防止剤(E−1)
をそれぞれ表3に示す割合でドライブレンドし、45mm
φのスクリューを有する二軸押出機、また押出機で溶融
混合困難なものはブラベンダーを用い200℃で溶融混
練しペレット化した。得られたペレットを80℃の温度
で8時間真空乾燥したあと、200℃の温度でJIS−
2号試験片を射出成形したものを用い評価を行なった。
【0023】使用した化合物を表2に、実施例1〜6の
各評価結果を表3に示す。 比較例1〜6 参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−
1)100重量部に、非変性の水添スチレン−ジエンブ
ロック共重合体の例として表2に示す(F−1)、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体として表2に示す(F−
2)、特公昭46−37422号、特開昭60−217
257号に開示される酸化防止剤のみ添加、特開平2−
173059号に開示されるポリアミド樹脂(F−3)
と酸化防止剤を添加する例として実施例1〜6と同様に
評価した。各評価結果を表3に示す。
【0024】
【表2】
【0025】
【0026】
【表3】 実施例7、8 参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−
1)の代わりにA−2を用いた以外は実施例1〜6と同
様の実験を行い、評価を行なった。結果を表4に示す。 比較例7、8 参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−
2)を用い、B成分を配合しない実験を行なった。評価
結果を表4に示す。
【0027】
【表4】
【0028】実施例9 C−1の配合量を変えた以外は実施例4と同様の実験を
行なった。評価結果を表5に示す。 比較例9 B成分を用いない実験を行なった。評価結果を表5に示
す。
【0029】
【表5】
【0030】表3から明らかなように、ポリエステルブ
ロック共重合体に変性された水添スチレン−ジエンブロ
ック共重合体を配合した本発明組成物は顕著に熱安定性
に優れ、特に、公知の酸化防止剤との併用で更に熱安定
性、抗ブルーミング性を発揮する。この効果は水添スチ
レン−ジエンブロック共重合体が官能性モノマーで変性
されていることが必須であり、また例え変性官能基を含
有していても水添スチレン−ジエンブロック共重合体で
なければ効果がないことが比較例から明らかである。
【0031】また表4のように、ポリエステルブロック
共重合体のソフトセグメントが異なる場合や、表5のよ
うに本発明組成物の配合割合が変化した場合にも同様の
結果が得られることが明白である。
【0032】
【発明の効果】本発明の組成物は熱安定性に優れ、ブル
ーミングが発生せず、黄変が防止され、機械物性に優れ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 53/02 LLZ C08L 53/02 LLZ 71/02 LQE 71/02 LQE

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として結晶性芳香族ポリエステル単位
    からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
    して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
    エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
    を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)100重量部に対し、変性された水添スチレン−
    ジエンブロック共重合体(B)0.2〜100重量部を
    配合してなるポリエステルエラストマ組成物。
  2. 【請求項2】 変性された水添スチレン−ジエンブロッ
    ク共重合体(B)が、変性された水添スチレン−ブタジ
    エンブロック共重合体および/または変性された水添ス
    チレン−イソプレンブロック共重合体である請求項1に
    記載のポリエステルエラストマ組成物。
  3. 【請求項3】 組成物が、さらにヒンダードフェノール
    系酸化防止剤(C)を含有している請求項2に記載のポ
    リエステルエラストマ組成物。
  4. 【請求項4】 組成物が、さらにイオウ系酸化防止剤
    (D)および/またはリン系酸化防止剤(E)を含有し
    ている請求項3に記載のポリエステルエラストマ組成
    物。
  5. 【請求項5】 変性された水添スチレン−ジエンブロッ
    ク共重合体(B)がエポキシ基、カルボン酸基、酸無水
    物基から選ばれる1種以上の基を含有する請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のポリエステルエラストマ組成
    物。
  6. 【請求項6】 変性された水添スチレン−ブタジエンブ
    ロック共重合体(B)が変性された水添スチレン−ジエ
    ン−スチレントリブロック共重合体である請求項1〜5
    のいずれか1項に記載のポリエステルエラストマ組成
    物。
  7. 【請求項7】 変性された水添スチレン−ジエンブロッ
    ク共重合体(B)のジエンブロック全体の水添率が80
    %以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリ
    エステルエラストマ組成物。
  8. 【請求項8】 ポリエステルブロック共重合体(A)に
    おける低融点重合体セグメント(b)の共重合量が10
    〜90重量%である請求項1に記載のポリエステルエラ
    ストマ組成物。
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