JPH08269252A - 熱可塑性重合体組成物、その製造法及び該組成物からなる射出成形体 - Google Patents
熱可塑性重合体組成物、その製造法及び該組成物からなる射出成形体Info
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- JPH08269252A JPH08269252A JP7905495A JP7905495A JPH08269252A JP H08269252 A JPH08269252 A JP H08269252A JP 7905495 A JP7905495 A JP 7905495A JP 7905495 A JP7905495 A JP 7905495A JP H08269252 A JPH08269252 A JP H08269252A
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 成形性及び機械的強度を保持しながら、TC
E蒸気洗浄及び/又はプライマー処理等を省略できるほ
どの塗膜密着性及び接着性の改良された熱可塑性重合体
組成物、その製造法及び該組成物からなる射出成形体の
提供。 【構成】 オレフィン系樹脂成分20〜85重量部及び
エラストマー成分15〜80重量部の合計100重量部
と、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物0.1〜3
0重量部を配合し、又はさらに4重量部以下の架橋剤を
配合し、これを混練機で溶融混練することを特徴とする
熱可塑性重合体組成物の製造法、この様にして得られる
組成物及び該組成物からなる射出成形体。
E蒸気洗浄及び/又はプライマー処理等を省略できるほ
どの塗膜密着性及び接着性の改良された熱可塑性重合体
組成物、その製造法及び該組成物からなる射出成形体の
提供。 【構成】 オレフィン系樹脂成分20〜85重量部及び
エラストマー成分15〜80重量部の合計100重量部
と、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物0.1〜3
0重量部を配合し、又はさらに4重量部以下の架橋剤を
配合し、これを混練機で溶融混練することを特徴とする
熱可塑性重合体組成物の製造法、この様にして得られる
組成物及び該組成物からなる射出成形体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗膜密着性及び接着性
の改良された熱可塑性重合体組成物、その製造法及び該
組成物からなる射出成形体に関する。
の改良された熱可塑性重合体組成物、その製造法及び該
組成物からなる射出成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用部材の成形用材料として
オレフィン系樹脂が多く使用されており、これらオレフ
ィン系樹脂からなる自動車用部材は、通常、塗装が施さ
れる。しかし、オレフィン系樹脂は、その構造中に極性
基が存在しないか少ないため、これに塗装しようとして
も塗料の付着力が弱くて良好な塗装ができないと言った
問題や、また、これを他の基材と接着しようとしても接
着剤の接着力が弱くて上手に接着できないと言った欠点
を有する。この塗料の付着力や接着剤の接着力の悪さを
改善するために、これらオレフィン系樹脂からなる成形
部材の表面をトリクロロエタン(TCE)蒸気で洗浄し
た後にプライマーを塗布したり、プラズマ処理等により
表面を改質することが行われていた。しかしながら、こ
の様な塗装法においては、従来から次の様な問題点があ
った。すなわち、TCE蒸気洗浄においては、TCE蒸
気の作業環境に与える影響が大きいこと、また、プライ
マー塗布においては、塗装段階での工程数が増えること
から、塗装コストが高くなる欠点があった。さらに、プ
ラズマ処理法においては、高価な装置を使用しなければ
ならないことに加えてバッチ式のためコストの上昇が避
けられない等の問題があった。
オレフィン系樹脂が多く使用されており、これらオレフ
ィン系樹脂からなる自動車用部材は、通常、塗装が施さ
れる。しかし、オレフィン系樹脂は、その構造中に極性
基が存在しないか少ないため、これに塗装しようとして
も塗料の付着力が弱くて良好な塗装ができないと言った
問題や、また、これを他の基材と接着しようとしても接
着剤の接着力が弱くて上手に接着できないと言った欠点
を有する。この塗料の付着力や接着剤の接着力の悪さを
改善するために、これらオレフィン系樹脂からなる成形
部材の表面をトリクロロエタン(TCE)蒸気で洗浄し
た後にプライマーを塗布したり、プラズマ処理等により
表面を改質することが行われていた。しかしながら、こ
の様な塗装法においては、従来から次の様な問題点があ
った。すなわち、TCE蒸気洗浄においては、TCE蒸
気の作業環境に与える影響が大きいこと、また、プライ
マー塗布においては、塗装段階での工程数が増えること
から、塗装コストが高くなる欠点があった。さらに、プ
ラズマ処理法においては、高価な装置を使用しなければ
ならないことに加えてバッチ式のためコストの上昇が避
けられない等の問題があった。
【0003】そこで、近年、これらの処理を省略する目
的で、塗装性の改良された種々のオレフィン系重合体組
成物が提案されている。例えば、エラストマー含有ポリ
オレフィンに末端に水酸基を有するジエンポリマーを配
合した樹脂組成物(特開平3−157168号公報)
や、エラストマー含有ポリオレフィンに水酸基含有エチ
レン共重合体及びカルボキシル基含有エチレン共重合体
を配合した樹脂組成物(特開平4−103640号公
報)が提案されているが、これらの樹脂組成物では塗料
の種類によっては未だ十分な塗料の付着力が得られてお
らず、また、これら配合物も高価で制約を受ける。
的で、塗装性の改良された種々のオレフィン系重合体組
成物が提案されている。例えば、エラストマー含有ポリ
オレフィンに末端に水酸基を有するジエンポリマーを配
合した樹脂組成物(特開平3−157168号公報)
や、エラストマー含有ポリオレフィンに水酸基含有エチ
レン共重合体及びカルボキシル基含有エチレン共重合体
を配合した樹脂組成物(特開平4−103640号公
報)が提案されているが、これらの樹脂組成物では塗料
の種類によっては未だ十分な塗料の付着力が得られてお
らず、また、これら配合物も高価で制約を受ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
性及び機械的強度を保持しながら、TCE蒸気洗浄及び
/又はプライマー処理等を省略できるほどの塗膜密着性
及び接着性の改良された熱可塑性重合体組成物、その製
造法及び該組成物からなる射出成形体を提供することに
ある。
性及び機械的強度を保持しながら、TCE蒸気洗浄及び
/又はプライマー処理等を省略できるほどの塗膜密着性
及び接着性の改良された熱可塑性重合体組成物、その製
造法及び該組成物からなる射出成形体を提供することに
ある。
【0005】
〔発明の概要〕本発明者等は、上記課題を解決するため
に鋭意検討の結果、オレフィン系樹脂成分及びエラスト
マー成分の特定配合組成にテルペン樹脂及び/又はその
水素添加物を配合することにより、上記目的が達成され
ることを見出して本発明を完成した。
に鋭意検討の結果、オレフィン系樹脂成分及びエラスト
マー成分の特定配合組成にテルペン樹脂及び/又はその
水素添加物を配合することにより、上記目的が達成され
ることを見出して本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明の熱可塑性重合体組成物
の発明は、「オレフィン系樹脂成分20〜85重量部及
びエラストマー成分15〜80重量部の合計100重量
部と、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物0.1〜
30重量部とからなることを特徴とする熱可塑性重合体
組成物、及び、この熱可塑性重合体組成物からなること
を特徴とする射出成形体」である。
の発明は、「オレフィン系樹脂成分20〜85重量部及
びエラストマー成分15〜80重量部の合計100重量
部と、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物0.1〜
30重量部とからなることを特徴とする熱可塑性重合体
組成物、及び、この熱可塑性重合体組成物からなること
を特徴とする射出成形体」である。
【0007】そして、かかる熱可塑性重合体組成物の製
造法にかかる本発明は、「オレフィン系樹脂成分20〜
85重量部及びエラストマー成分15〜80重量部の合
計100重量部と、テルペン樹脂及び/又はその水素添
加物0.1〜30重量部を配合し、又はさらに、4重量
部以下の架橋剤を配合し、これを混練機で溶融混練する
ことを特徴とする熱可塑性重合体組成物の製造法」であ
る。
造法にかかる本発明は、「オレフィン系樹脂成分20〜
85重量部及びエラストマー成分15〜80重量部の合
計100重量部と、テルペン樹脂及び/又はその水素添
加物0.1〜30重量部を配合し、又はさらに、4重量
部以下の架橋剤を配合し、これを混練機で溶融混練する
ことを特徴とする熱可塑性重合体組成物の製造法」であ
る。
【0008】〔発明の具体的説明〕 〔1〕必須配合成分 オレフィン系樹脂成分 本発明で使用するオレフィン系樹脂成分は、通常公知の
ものを適宜選択して使用でき、具体的には、例えば、エ
チレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、3−
メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン
−1、オクテン−1、デセン−1等で代表されるα−オ
レフィンの単独重合体、又は、α−オレフィンの二元以
上のブロック或いはランダム共重合体等の立体規則性の
高い高結晶性ポリマーから低結晶性ポリマーに至るまで
を挙げることができる。
ものを適宜選択して使用でき、具体的には、例えば、エ
チレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、3−
メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン
−1、オクテン−1、デセン−1等で代表されるα−オ
レフィンの単独重合体、又は、α−オレフィンの二元以
上のブロック或いはランダム共重合体等の立体規則性の
高い高結晶性ポリマーから低結晶性ポリマーに至るまで
を挙げることができる。
【0009】また、これらの重合体には、本発明の効果
を著しく損なわない範囲で、共重合し得るその他の単量
体、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
メチル、同エチル、無水マレイン酸等の不飽和カルボン
酸又はその誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニル
エステル;スチレン、ジビニルベンゼン等の不飽和芳香
族単量体;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン等のビニルシランなどをブロック、ランダ
ム、グラフト等の共重合の形で含有していても構わな
い。ここで「(メタ)」は、「メタ」なる表記の有無を
問わないことを意味し、以下同様である。なお、これら
の重合体にカルボキシル基が含有されている場合には、
それをアイオノマー化したものも含まれる。これら重合
体は、単独での使用ばかりでなく、併用又はアロイ化し
たものも使用できる。
を著しく損なわない範囲で、共重合し得るその他の単量
体、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
メチル、同エチル、無水マレイン酸等の不飽和カルボン
酸又はその誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニル
エステル;スチレン、ジビニルベンゼン等の不飽和芳香
族単量体;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン等のビニルシランなどをブロック、ランダ
ム、グラフト等の共重合の形で含有していても構わな
い。ここで「(メタ)」は、「メタ」なる表記の有無を
問わないことを意味し、以下同様である。なお、これら
の重合体にカルボキシル基が含有されている場合には、
それをアイオノマー化したものも含まれる。これら重合
体は、単独での使用ばかりでなく、併用又はアロイ化し
たものも使用できる。
【0010】これらの中では、エチレン系樹脂とプロピ
レン系樹脂が好ましい。エチレン系樹脂としては、高圧
法で製造される長鎖分岐の多い低密度ポリエチレン、エ
チレンと酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸メチル、同エチル等との(二元以上の)共重合
体、中低圧法で製造される高密度ポリエチレン、エチレ
ンと他のα−オレフィンとの(二元以上の)共重合体
(LLDPE等)等がある。また、プロピレン系樹脂と
しては、ポリプロピレン(プロピレン単独重合体)、プ
ロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテ
ン−1共重合体等がある。なかでも特に好ましいもの
は、ポリプロピレンとエチレン含量45重量%以下、特
に1〜40重量%のプロピレン−エチレンブロック又は
ランダム共重合体である。
レン系樹脂が好ましい。エチレン系樹脂としては、高圧
法で製造される長鎖分岐の多い低密度ポリエチレン、エ
チレンと酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)ア
クリル酸メチル、同エチル等との(二元以上の)共重合
体、中低圧法で製造される高密度ポリエチレン、エチレ
ンと他のα−オレフィンとの(二元以上の)共重合体
(LLDPE等)等がある。また、プロピレン系樹脂と
しては、ポリプロピレン(プロピレン単独重合体)、プ
ロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテ
ン−1共重合体等がある。なかでも特に好ましいもの
は、ポリプロピレンとエチレン含量45重量%以下、特
に1〜40重量%のプロピレン−エチレンブロック又は
ランダム共重合体である。
【0011】射出成形体、特に自動車用部材としての用
途を考慮した場合、成形性及び機械的強度が高いことが
要求されるため、このオレフィン系樹脂としては、AS
TM−D1238に準拠して測定したMFR(メルトフ
ローレート)が0.05〜100g/10分、好ましく
は0.1〜50g/10分の範囲にあり、かつ、JIS
−K7203に準拠して測定した曲げ弾性率が1,00
0〜25,000kg/cm2 、好ましくは2,000
〜20,000kg/cm2 の範囲にあるものが好適に
使用される。また、オレフィン系樹脂は、ポリオレフィ
ン用の結晶核剤を含有及び/又は外部添加することによ
り、高剛性化することができる。
途を考慮した場合、成形性及び機械的強度が高いことが
要求されるため、このオレフィン系樹脂としては、AS
TM−D1238に準拠して測定したMFR(メルトフ
ローレート)が0.05〜100g/10分、好ましく
は0.1〜50g/10分の範囲にあり、かつ、JIS
−K7203に準拠して測定した曲げ弾性率が1,00
0〜25,000kg/cm2 、好ましくは2,000
〜20,000kg/cm2 の範囲にあるものが好適に
使用される。また、オレフィン系樹脂は、ポリオレフィ
ン用の結晶核剤を含有及び/又は外部添加することによ
り、高剛性化することができる。
【0012】エラストマー成分本発明で使用するエラス
トマー成分は、通常公知のものを適宜選択して使用でき
るが、上記オレフィン系樹脂との相溶性の観点からオレ
フィン系エラストマー及び/又はスチレン系エラストマ
ーが好適であり、具体的には、例えば、エチレン−プロ
ピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン−ブテ
ン共重合ゴム、エチレン−ブテン−非共役ジエン共重合
ゴム、プロピレン−ブタジエン共重合ゴム等の無定形又
は極低結晶性のオレフィン系エラストマー;スチレン−
ブタジエン共重合ゴム、スチレン−イソプレン共重合ゴ
ム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合又
はその水素添加物、スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合又はその水素添加物等の無定形又は極低結
晶性のスチレン系エラストマー等を挙げることができ
る。
トマー成分は、通常公知のものを適宜選択して使用でき
るが、上記オレフィン系樹脂との相溶性の観点からオレ
フィン系エラストマー及び/又はスチレン系エラストマ
ーが好適であり、具体的には、例えば、エチレン−プロ
ピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン−ブテ
ン共重合ゴム、エチレン−ブテン−非共役ジエン共重合
ゴム、プロピレン−ブタジエン共重合ゴム等の無定形又
は極低結晶性のオレフィン系エラストマー;スチレン−
ブタジエン共重合ゴム、スチレン−イソプレン共重合ゴ
ム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合又
はその水素添加物、スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合又はその水素添加物等の無定形又は極低結
晶性のスチレン系エラストマー等を挙げることができ
る。
【0013】オレフィン系エラストマーの中でも、エチ
レン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合ゴム、エチレン−ブテン−1共重合
ゴム、エチレン−ブテン−1−非共役ジエン共重合ゴム
等のエチレン系エラストマーが好ましい。ここで、非共
役ジエンとしては、エチリデンノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジ
エン等があり、なかでもエチリデンノルボルネン、ジシ
クロペンタジエンが好ましく、特にエチリデンノルボル
ネンが好ましい。
レン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合ゴム、エチレン−ブテン−1共重合
ゴム、エチレン−ブテン−1−非共役ジエン共重合ゴム
等のエチレン系エラストマーが好ましい。ここで、非共
役ジエンとしては、エチリデンノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジ
エン等があり、なかでもエチリデンノルボルネン、ジシ
クロペンタジエンが好ましく、特にエチリデンノルボル
ネンが好ましい。
【0014】エラストマー成分としてエチレン−プロピ
レン共重合ゴムを用いる場合は、プロピレン含量15〜
65重量%の範囲にあるものが、また、エラストマー成
分としてエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴ
ムを用いる場合は、プロピレン含量15〜65重量%、
かつ、非共役ジエン含量1〜25重量%の範囲にあるも
のが、ゴム弾性の点から好ましい。これらエラストマー
成分は、単一種類を用いても、また、二種以上を任意の
割合で併用しても差し支えなく、例えば、オレフィン系
エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル
系エラストマー等を併用してもよいが、併用の場合は、
エチレン−プロピレン共重合ゴム及びエチレン−プロピ
レン−非共役ジエン共重合ゴムを併用するのが特に好ま
しい。
レン共重合ゴムを用いる場合は、プロピレン含量15〜
65重量%の範囲にあるものが、また、エラストマー成
分としてエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴ
ムを用いる場合は、プロピレン含量15〜65重量%、
かつ、非共役ジエン含量1〜25重量%の範囲にあるも
のが、ゴム弾性の点から好ましい。これらエラストマー
成分は、単一種類を用いても、また、二種以上を任意の
割合で併用しても差し支えなく、例えば、オレフィン系
エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル
系エラストマー等を併用してもよいが、併用の場合は、
エチレン−プロピレン共重合ゴム及びエチレン−プロピ
レン−非共役ジエン共重合ゴムを併用するのが特に好ま
しい。
【0015】また、これらエラストマー成分は、JIS
−K6301に準拠して測定して初期弾性率が300k
g/cm2 以下、特に200kg/cm2 以下であるも
のが好ましい。
−K6301に準拠して測定して初期弾性率が300k
g/cm2 以下、特に200kg/cm2 以下であるも
のが好ましい。
【0016】テルペン樹脂及び/又はその水素添加物 本発明で使用するテルペン樹脂及び/又はその水素添加
物は、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン等に代表さ
れるテルペン系単量体の単独重合体のほか、これらテル
ペン系単量体とこれと共重合可能な他の単量体との共重
合体、及び、これらの水素添加物等である。具体的に
は、例えば、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、ジペン
テン樹脂等の単独重合体樹脂;テルペン−スチレン共重
合体樹脂、テルペン−フェノール共重合体樹脂等の共重
合体樹脂;それらの水素添加物等を挙げることができ
る。水素添加物は、上記テルペン樹脂中に不飽和結合を
有する場合に、これを任意の割合で水素添加して該不飽
和度を低下させたものである。
物は、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン等に代表さ
れるテルペン系単量体の単独重合体のほか、これらテル
ペン系単量体とこれと共重合可能な他の単量体との共重
合体、及び、これらの水素添加物等である。具体的に
は、例えば、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、ジペン
テン樹脂等の単独重合体樹脂;テルペン−スチレン共重
合体樹脂、テルペン−フェノール共重合体樹脂等の共重
合体樹脂;それらの水素添加物等を挙げることができ
る。水素添加物は、上記テルペン樹脂中に不飽和結合を
有する場合に、これを任意の割合で水素添加して該不飽
和度を低下させたものである。
【0017】これらテルペン樹脂及び/又はその水素添
加物は、軟化点が80℃以上、特に100℃以上のもの
が成形後の成形体表面へのブリード及び自動車部材等高
温の環境に置かれた場合の強度低下の問題が起こりにく
く好ましい。
加物は、軟化点が80℃以上、特に100℃以上のもの
が成形後の成形体表面へのブリード及び自動車部材等高
温の環境に置かれた場合の強度低下の問題が起こりにく
く好ましい。
【0018】〔2〕配合割合 上記必須成分の配合割合は、オレフィン系樹脂成分20
〜85重量部、好ましくは30〜65重量部及びエラス
トマー成分15〜80重量部、好ましくは35〜70重
量部の合計100重量部と、テルペン樹脂及び/又はそ
の水素添加物0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜
10重量部の範囲である。
〜85重量部、好ましくは30〜65重量部及びエラス
トマー成分15〜80重量部、好ましくは35〜70重
量部の合計100重量部と、テルペン樹脂及び/又はそ
の水素添加物0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜
10重量部の範囲である。
【0019】エラストマー成分が少な過ぎる(即ち、オ
レフィン系樹脂成分が多過ぎる)と特に自動車部材に要
求される耐衝撃性に劣り、一方、多過ぎる(即ち、オレ
フィン系樹脂成分が少な過ぎる)と剛性が劣り好ましく
ない。また、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物が
少な過ぎると塗装性改良の効果が奏されず、一方、多過
ぎるとその凝集により引張物性が低下し好ましくない。
レフィン系樹脂成分が多過ぎる)と特に自動車部材に要
求される耐衝撃性に劣り、一方、多過ぎる(即ち、オレ
フィン系樹脂成分が少な過ぎる)と剛性が劣り好ましく
ない。また、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物が
少な過ぎると塗装性改良の効果が奏されず、一方、多過
ぎるとその凝集により引張物性が低下し好ましくない。
【0020】〔3〕任意成分 本発明においては、これら必須成分に加えて、他の付加
的成分を本発明の効果を著しく損なわない範囲で配合す
ることができる。この任意成分としては、例えば、架橋
剤、架橋助剤、充填剤、着色剤、離型剤、潤滑剤、難燃
剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、
発泡剤、導電剤、中和剤、防曇剤、透明化剤、加工助
剤、殺菌剤、防黴剤、金属不活性化剤、分散助剤、分子
量調整剤、結晶核剤、軟化剤又は硬度調整剤(オイル・
ワックス等)、光沢付与剤、シボ鮮明化剤、物性調整剤
(他の樹脂・ゴム等)等を挙げることができ、これらは
適宜組み合わせて、また、目的組成物又は成形体を製造
するいずれの段階においても配合することができる。
的成分を本発明の効果を著しく損なわない範囲で配合す
ることができる。この任意成分としては、例えば、架橋
剤、架橋助剤、充填剤、着色剤、離型剤、潤滑剤、難燃
剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、
発泡剤、導電剤、中和剤、防曇剤、透明化剤、加工助
剤、殺菌剤、防黴剤、金属不活性化剤、分散助剤、分子
量調整剤、結晶核剤、軟化剤又は硬度調整剤(オイル・
ワックス等)、光沢付与剤、シボ鮮明化剤、物性調整剤
(他の樹脂・ゴム等)等を挙げることができ、これらは
適宜組み合わせて、また、目的組成物又は成形体を製造
するいずれの段階においても配合することができる。
【0021】特に、架橋剤、架橋助剤については、目的
組成物を製造する際に配合して用いてもよいが、例え
ば、上記オレフィン系樹脂成分及びエラストマー成分か
らなる混練物を予め作成する際に配合してこれら成分を
部分的に架橋することは有効な方法である。架橋剤とし
ては、例えば、有機過酸化物、メチロールフェノール系
化合物、硫黄、アゾ化合物等が使用されるが、特に、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブ
チルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパー
オキサイド、1−(2−t−ブチルパーオキシイソプロ
ピル)−3−イソプロペニルベンゼン等の有機過酸化物
が好ましい。
組成物を製造する際に配合して用いてもよいが、例え
ば、上記オレフィン系樹脂成分及びエラストマー成分か
らなる混練物を予め作成する際に配合してこれら成分を
部分的に架橋することは有効な方法である。架橋剤とし
ては、例えば、有機過酸化物、メチロールフェノール系
化合物、硫黄、アゾ化合物等が使用されるが、特に、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブ
チルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパー
オキサイド、1−(2−t−ブチルパーオキシイソプロ
ピル)−3−イソプロペニルベンゼン等の有機過酸化物
が好ましい。
【0022】架橋剤として有機過酸化物を用いる場合、
その配合量は、上記オレフィン系樹脂成分及びエラスト
マー成分の合計100重量部に対して4重量部以下、特
に2重量部以下が組成物の流動性ひいては成形体外観に
与える影響や未反応架橋剤の残留の問題等の観点から好
ましい。
その配合量は、上記オレフィン系樹脂成分及びエラスト
マー成分の合計100重量部に対して4重量部以下、特
に2重量部以下が組成物の流動性ひいては成形体外観に
与える影響や未反応架橋剤の残留の問題等の観点から好
ましい。
【0023】また、有機過酸化物は、純品を使用しても
よいが、炭酸カルシウム等の無機粉末やオレフィン系樹
脂等の有機粉末に含浸又は添着させて添加するとよい。
さらに、有機過酸化物が分解しない低温条件で有機過酸
化物とオレフィン系樹脂成分、エラストマー成分又はこ
の両成分とを予め混練又は含浸してマスターバッチを作
成して使用してもよい。一方、架橋助剤を使用する場合
は、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ
メタクリレート、ジアリルフタレート等の多官能性不飽
和化合物;N,N−m−フェニレンビスマレイミド等の
マレイミド化合物;キノンジオキシム等のオキシム化合
物等が用いられる。
よいが、炭酸カルシウム等の無機粉末やオレフィン系樹
脂等の有機粉末に含浸又は添着させて添加するとよい。
さらに、有機過酸化物が分解しない低温条件で有機過酸
化物とオレフィン系樹脂成分、エラストマー成分又はこ
の両成分とを予め混練又は含浸してマスターバッチを作
成して使用してもよい。一方、架橋助剤を使用する場合
は、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ
メタクリレート、ジアリルフタレート等の多官能性不飽
和化合物;N,N−m−フェニレンビスマレイミド等の
マレイミド化合物;キノンジオキシム等のオキシム化合
物等が用いられる。
【0024】また、任意成分の充填剤として、無機フィ
ラーは一般に使用され、例えば、天然シリカ、合成シリ
カ、カオリン、マイカ、タルク、天然珪酸塩、合成珪酸
塩、モンモリロナイト等の層状粘土鉱物;水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物;アルミ
ナ、チタニア等の金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム等の炭酸化合物;ガラス繊維、炭素繊維等の
無機繊維;チタン酸カリウム繊維、炭酸カルシウム繊
維、酸化亜鉛繊維、窒化ケイ素繊維、ベリリア繊維、炭
化ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維等のウィスカー;金属
粉;カーボンブラック等があるが、これらは二種以上を
併用することもできる。
ラーは一般に使用され、例えば、天然シリカ、合成シリ
カ、カオリン、マイカ、タルク、天然珪酸塩、合成珪酸
塩、モンモリロナイト等の層状粘土鉱物;水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物;アルミ
ナ、チタニア等の金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム等の炭酸化合物;ガラス繊維、炭素繊維等の
無機繊維;チタン酸カリウム繊維、炭酸カルシウム繊
維、酸化亜鉛繊維、窒化ケイ素繊維、ベリリア繊維、炭
化ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維等のウィスカー;金属
粉;カーボンブラック等があるが、これらは二種以上を
併用することもできる。
【0025】〔4〕組成物の製造 上記の必須成分及び所望により任意成分を、直接成形機
に投入して成形することもできるが、一般には、予め、
これら成分を溶融混練して組成物、好ましくはペレット
状組成物となし、これを成形用材料として使用するのが
望ましい。溶融混練については、例えば、粉末状、ペレ
ット状、フレーク状、ベール状等の形状のオレフィン系
樹脂成分やエラストマー成分、テルペン樹脂及び/又は
その水素添加物、その他の配合物を一軸又は二軸の押出
機、バンバリーミキサー、小型バッチミキサー、連続ミ
キサー、ミキシングロール、ニーダーブレンダー、ブラ
ベンダープラストグラフ等の混練機を使用して溶融混練
する。なかでも、押出機又はバンバリーミキサーが好ま
しく、特に、二軸の押出機が好ましい。押出機又はバン
バリーミキサーを用いる場合は、通常、130〜240
℃、特に、160〜200℃に設定して好適に使用され
る。なお、二種以上の混練機を組み合わせることもでき
る。
に投入して成形することもできるが、一般には、予め、
これら成分を溶融混練して組成物、好ましくはペレット
状組成物となし、これを成形用材料として使用するのが
望ましい。溶融混練については、例えば、粉末状、ペレ
ット状、フレーク状、ベール状等の形状のオレフィン系
樹脂成分やエラストマー成分、テルペン樹脂及び/又は
その水素添加物、その他の配合物を一軸又は二軸の押出
機、バンバリーミキサー、小型バッチミキサー、連続ミ
キサー、ミキシングロール、ニーダーブレンダー、ブラ
ベンダープラストグラフ等の混練機を使用して溶融混練
する。なかでも、押出機又はバンバリーミキサーが好ま
しく、特に、二軸の押出機が好ましい。押出機又はバン
バリーミキサーを用いる場合は、通常、130〜240
℃、特に、160〜200℃に設定して好適に使用され
る。なお、二種以上の混練機を組み合わせることもでき
る。
【0026】この溶融混練に際しては、架橋剤を配合し
ない場合は、オレフィン系樹脂成分、エラストマー成
分、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物、及び、所
望により任意成分を同時に投入して混練してもよいが、
先にオレフィン系樹脂成分及びエラストマー成分を溶融
混練した後にテルペン樹脂及び/又はその水素添加物当
を配合して混練してもよい。また、架橋剤を配合する場
合は、オレフィン系樹脂成分、エラストマー成分、テル
ペン樹脂及び/又はその水素添加物、所望により任意成
分、及び、架橋剤を同時に投入して混練してもよいが、
先に重合体成分を溶融混練した後に架橋剤を配合して混
練しながら部分架橋する方法、又は、先にオレフィン系
樹脂成分、エラストマー成分及び架橋剤を配合、混練し
て部分架橋を行った後にテルペン樹脂及び/又はその水
素添加物、所望により任意成分を配合して混練すること
もできる。
ない場合は、オレフィン系樹脂成分、エラストマー成
分、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物、及び、所
望により任意成分を同時に投入して混練してもよいが、
先にオレフィン系樹脂成分及びエラストマー成分を溶融
混練した後にテルペン樹脂及び/又はその水素添加物当
を配合して混練してもよい。また、架橋剤を配合する場
合は、オレフィン系樹脂成分、エラストマー成分、テル
ペン樹脂及び/又はその水素添加物、所望により任意成
分、及び、架橋剤を同時に投入して混練してもよいが、
先に重合体成分を溶融混練した後に架橋剤を配合して混
練しながら部分架橋する方法、又は、先にオレフィン系
樹脂成分、エラストマー成分及び架橋剤を配合、混練し
て部分架橋を行った後にテルペン樹脂及び/又はその水
素添加物、所望により任意成分を配合して混練すること
もできる。
【0027】ここで言う「部分架橋」は、熱可塑性の成
形性を失わない程度に部分的に架橋されていることを意
味し、例えば、溶媒テトラリンの6時間沸騰抽出による
ゲル分率が1〜80重量%、特に10〜70重量%の範
囲にあることが好適である。このゲル分率には、場合に
より溶媒不溶物として結晶樹脂成分を含むものを包含す
る。
形性を失わない程度に部分的に架橋されていることを意
味し、例えば、溶媒テトラリンの6時間沸騰抽出による
ゲル分率が1〜80重量%、特に10〜70重量%の範
囲にあることが好適である。このゲル分率には、場合に
より溶媒不溶物として結晶樹脂成分を含むものを包含す
る。
【0028】以上の様にして得られた本発明の熱可塑性
重合体組成物は、通常の成形法、即ち、射出成形、射出
圧縮成形、ガスインジェクション、押出成形(シート成
形、フィルム成形、ブロー成形、パイプ成形、被覆成形
等)、熱圧成形、真空成形、圧空成形等の成形方法で、
フィルム状、シート状、プレート状、管状及びその他の
形状に成形することができる。得られる成形体は、塗装
性、接着性、塗膜密着性、印刷性が極めて良好である。
なかでも、射出成形体、特に、自動車用部材とした場合
に、成形性や成形体の機械的強度を低下させずに塗装性
を著しく向上させることができるため極めて有効であ
る。
重合体組成物は、通常の成形法、即ち、射出成形、射出
圧縮成形、ガスインジェクション、押出成形(シート成
形、フィルム成形、ブロー成形、パイプ成形、被覆成形
等)、熱圧成形、真空成形、圧空成形等の成形方法で、
フィルム状、シート状、プレート状、管状及びその他の
形状に成形することができる。得られる成形体は、塗装
性、接着性、塗膜密着性、印刷性が極めて良好である。
なかでも、射出成形体、特に、自動車用部材とした場合
に、成形性や成形体の機械的強度を低下させずに塗装性
を著しく向上させることができるため極めて有効であ
る。
【0029】
○オレフィン系樹脂:(三菱化学社製商品) PP4500J(プロピレン単独重合体 MFR9g/
10分) ○エラストマー:(日本合成ゴム社製商品) EP57P(EPDM 沃素価15) ○架橋剤:(日本油脂社製商品) パーヘキシン2・5B(2,5−ジメチル−2、5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3) ○テルペン樹脂:(以下、すべてヤスハラケミカル社製
商品) クリアロンM115(水素添加テルペン系重合体 軟化
点115℃) クリアロンP125(水素添加テルペン系重合体 軟化
点125℃) YSレジンPX1150N(β−ピネン系重合体 軟化
点115℃) YSレジンTO125(芳香族変性テルペン系重合体
軟化点125℃)
10分) ○エラストマー:(日本合成ゴム社製商品) EP57P(EPDM 沃素価15) ○架橋剤:(日本油脂社製商品) パーヘキシン2・5B(2,5−ジメチル−2、5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3) ○テルペン樹脂:(以下、すべてヤスハラケミカル社製
商品) クリアロンM115(水素添加テルペン系重合体 軟化
点115℃) クリアロンP125(水素添加テルペン系重合体 軟化
点125℃) YSレジンPX1150N(β−ピネン系重合体 軟化
点115℃) YSレジンTO125(芳香族変性テルペン系重合体
軟化点125℃)
【0030】〔樹脂組成物及び成形体〕表1及び表2に
示す配合成分を東芝機械社製二軸押出機TEM−35に
より180℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレ
ットから東芝IS80EPN−2A射出成形機で成形温
度210℃にて120mm×120mm×2mmの平板
成形体を射出成形した。
示す配合成分を東芝機械社製二軸押出機TEM−35に
より180℃で溶融混練し、ペレット化した。このペレ
ットから東芝IS80EPN−2A射出成形機で成形温
度210℃にて120mm×120mm×2mmの平板
成形体を射出成形した。
【0031】〔塗装性評価〕 脱脂処理:上記の平板成形体を、ライオン社製の家庭用
中性洗剤であるママレモン0.15%水溶液で3分、蒸
留水で6分洗浄した後、表面の水を拭き取り、さらに1
2時間室温で静置したものを塗装用試料とした。 塗装:下記の塗料を使用し、エアースプレーガンを用い
て、上記試料に、塗膜厚さが約40μmになる様にスプ
レー塗装した後、80℃で30分間焼付け、乾燥させ
た。 塗料:すべて二液型アクリルウレタン系塗料 塗料1 日本ペイント社製 スペリオFII ホワイト 塗料2 日本ペイント社製 スペリオFII シルバーメ
タリック 塗料3 日本ビーケミカル社製 ブラック 評価(碁盤目試験):片刃カミソリを用い、試料表面に
直行する縦横11本ずつの平行線を1mm間隔で引いて
100個の碁盤目を作った。その上にセロハン粘着テー
プ(JIS−Z1522)を十分圧着し、塗膜面と約3
0度に保ち、手前に一気に引いて該テープを剥がし、剥
離しなかった碁盤目の数を記録した(JIS−K540
0)。結果を表1及び表2に示す。
中性洗剤であるママレモン0.15%水溶液で3分、蒸
留水で6分洗浄した後、表面の水を拭き取り、さらに1
2時間室温で静置したものを塗装用試料とした。 塗装:下記の塗料を使用し、エアースプレーガンを用い
て、上記試料に、塗膜厚さが約40μmになる様にスプ
レー塗装した後、80℃で30分間焼付け、乾燥させ
た。 塗料:すべて二液型アクリルウレタン系塗料 塗料1 日本ペイント社製 スペリオFII ホワイト 塗料2 日本ペイント社製 スペリオFII シルバーメ
タリック 塗料3 日本ビーケミカル社製 ブラック 評価(碁盤目試験):片刃カミソリを用い、試料表面に
直行する縦横11本ずつの平行線を1mm間隔で引いて
100個の碁盤目を作った。その上にセロハン粘着テー
プ(JIS−Z1522)を十分圧着し、塗膜面と約3
0度に保ち、手前に一気に引いて該テープを剥がし、剥
離しなかった碁盤目の数を記録した(JIS−K540
0)。結果を表1及び表2に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、成形性及び機械的強度
を保持しながら、TCE蒸気洗浄及び/又はプライマー
処理等を省略できるほどの塗膜密着性及び接着性の改良
された熱可塑性重合体組成物及びそれからなる射出成形
体が得られる。この成形体は、特に、自動車用部材であ
るときに著しい効果が奏される。
を保持しながら、TCE蒸気洗浄及び/又はプライマー
処理等を省略できるほどの塗膜密着性及び接着性の改良
された熱可塑性重合体組成物及びそれからなる射出成形
体が得られる。この成形体は、特に、自動車用部材であ
るときに著しい効果が奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 45/00 9543−4F B29C 45/00 C08J 5/00 CES C08J 5/00 CES C08K 5/00 LDD C08K 5/00 LDD C08L 25/04 LDS C08L 25/04 LDS LEF LEF 91/00 LSH 91/00 LSH LSJ LSJ 101/00 LSY 101/00 LSY // B29K 23:00 B29L 31:30
Claims (11)
- 【請求項1】オレフィン系樹脂成分20〜85重量部及
びエラストマー成分15〜80重量部の合計100重量
部と、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物0.1〜
30重量部とからなることを特徴とする熱可塑性重合体
組成物。 - 【請求項2】エラストマー成分が、オレフィン系エラス
トマー及び/又はスチレン系エラストマーである、請求
項1に記載の組成物。 - 【請求項3】テルペン樹脂及び/又はその水素添加物
が、軟化点80℃以上の樹脂である、請求項1に記載の
組成物。 - 【請求項4】組成物が、ゲル分率1〜80重量%の部分
架橋体である、請求項1に記載の組成物。 - 【請求項5】オレフィン系樹脂成分20〜85重量部及
びエラストマー成分15〜80重量部の合計100重量
部と、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物0.1〜
30重量部を配合し、又はさらに、4重量部以下の架橋
剤を配合し、これを混練機で溶融混練することを特徴と
する熱可塑性重合体組成物の製造法。 - 【請求項6】混練機が、一軸又は二軸の押出機である、
請求項5に記載の製造法。 - 【請求項7】オレフィン系樹脂成分20〜85重量部及
びエラストマー成分15〜80重量部の合計100重量
部と、テルペン樹脂及び/又はその水素添加物0.1〜
30重量部とから構成される熱可塑性重合体組成物から
なることを特徴とする射出成形体。 - 【請求項8】エラストマー成分が、エチレン系エラスト
マー及び/又はスチレン系エラストマーである、請求項
7に記載の成形体。 - 【請求項9】テルペン樹脂及び/又はその水素添加物
が、軟化点80℃以上の樹脂である、請求項7に記載の
成形体。 - 【請求項10】組成物が、ゲル分率1〜80重量%の部
分架橋体である、請求項7に記載の成形体。 - 【請求項11】成形体が、自動車部材である、請求項7
に記載の成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7905495A JPH08269252A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 熱可塑性重合体組成物、その製造法及び該組成物からなる射出成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7905495A JPH08269252A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 熱可塑性重合体組成物、その製造法及び該組成物からなる射出成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08269252A true JPH08269252A (ja) | 1996-10-15 |
Family
ID=13679190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7905495A Pending JPH08269252A (ja) | 1995-04-04 | 1995-04-04 | 熱可塑性重合体組成物、その製造法及び該組成物からなる射出成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08269252A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002212349A (ja) * | 2001-01-17 | 2002-07-31 | Mitsui Chemicals Inc | 射出成形用軟質樹脂組成物およびその用途 |
JP2004535319A (ja) * | 2001-07-25 | 2004-11-25 | ピレリ・プネウマティチ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ | エラストマー性組成物を連続的に製造するための方法および装置 |
JP2008217002A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-09-18 | Kuraray Co Ltd | 光拡散性成形体及び画像表示装置 |
-
1995
- 1995-04-04 JP JP7905495A patent/JPH08269252A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002212349A (ja) * | 2001-01-17 | 2002-07-31 | Mitsui Chemicals Inc | 射出成形用軟質樹脂組成物およびその用途 |
JP2004535319A (ja) * | 2001-07-25 | 2004-11-25 | ピレリ・プネウマティチ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ | エラストマー性組成物を連続的に製造するための方法および装置 |
JP2008217002A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-09-18 | Kuraray Co Ltd | 光拡散性成形体及び画像表示装置 |
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