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JPH0825088A - 溶接ロボット用ポジショナ傾動装置 - Google Patents

溶接ロボット用ポジショナ傾動装置

Info

Publication number
JPH0825088A
JPH0825088A JP16714894A JP16714894A JPH0825088A JP H0825088 A JPH0825088 A JP H0825088A JP 16714894 A JP16714894 A JP 16714894A JP 16714894 A JP16714894 A JP 16714894A JP H0825088 A JPH0825088 A JP H0825088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tilting
roller
positioner
welded
welding robot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16714894A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumihiro Uesugi
文博 上杉
Akira Horimoto
章 堀本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP16714894A priority Critical patent/JPH0825088A/ja
Publication of JPH0825088A publication Critical patent/JPH0825088A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被溶接物の固定保持のための治具等の専用機
構および作業を不要とする溶接ロボット用ポジショナ傾
動装置を得ることを目的とする。 【構成】 溶接ロボット35近傍に配置される傾動可能
な傾動台22と、傾動台を傾動させる傾動駆動装置33
と、傾動台に設けられてほぼ円筒形の被溶接物60の円
筒面上を転動する複数のローラ25a,25b,26
a,26bを有し、被溶接物60をローラ25a,25
b,26a,26b上に載せてその中心軸回りに回転可
能に支持するローラ装置25,26と、少なくとも1つ
のローラ25a,25bに連結されてローラ25a,2
5bを回転させ、その上に載せられた被溶接物60を回
転させ得る回転駆動装置28とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、電力プラン
トや化学プラントに使用される、大口径の鋼管アルミニ
ウム管等の円筒形の被溶接物の溶接に使用される溶接ロ
ボット用ポジショナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12ないし14は、実公平5−223
91号公報に示された従来の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置である。図において傾動可能な傾動台1の両端
にはフレーム2,3が立設され、フレーム2,3にはそ
れぞれ駆動側及び従動側のポジショナ4,5が取り付け
られている。この各ポジショナ4,5は傾動台1と平行
な軸心をもって回転可能に軸支されたパレットチャッキ
ング治具6,7を備え、この治具6,7の外周下端部に
は相対する治具6,7との対向面に凹部6a,7aが形
成されている。この凹部6a,7aには図示しない被溶
接物を上載支持するパレット治具Pの左右端部が嵌挿さ
れている。そして、各パレットチャッキング治具6,7
の下端部には上記凹部6a,7a内に出没するクランプ
部8aを有するクランプシリンダ8が取り付けられてい
る。この両クランプシリンダ8の伸長作動によりパレッ
ト治具Pをパレットチャッキング治具6,7にクランプ
保持するようにしている。
【0003】また、上記ポジショナ4にはパレットチャ
ッキング治具6を回転させるモータ9が内蔵され、この
モータ9の作動により両パレットチャッキング治具6,
7をパレット治具Pと共に回転させて被溶接物を回転さ
せるように構成されている。尚、上記従動側のフレーム
3には被溶接物の溶接時にパレットチャッキング治具7
を回転不能に規制して被溶接物を固定保持するロックシ
リンダ10が取り付けられている。
【0004】さらに、上記傾動台1の両端部1a,1b
には傾動台1と直角に水平方向に延びる連結軸11,1
2が一体に取り付けられ、連結軸11,12にはリンク
13,14の下端部が揺動可能に連結されている。この
各リンク13,14の上端部には上下方向に延びる傾動
シリンダ15,16のピストンロッド15a,16aが
上端が水平方向の連結ピン17,18を介して揺動可能
に連結されている。この揺動シリンダ15,16のボデ
ィ下端部は床面に揺動可能に連結されており、各傾動シ
リンダ15,16の一方のみを伸長作動させることによ
り、傾動台1の端部1a,1bを独立的に昇降させて傾
動台1を傾動させることができる。
【0005】例えば図13に示す通り、従動側(図で右
側)傾動シリンダ16のみを伸長作動させたときには、
傾動台1の従動側端部1bを上昇させ、駆動側端部1a
は床面に当接させて、傾動台1を左傾斜状態とし、一
方、逆に、図14に示すとおり、駆動側(図で左側)傾
動シリンダ15のみを伸長作動させたときには、傾動台
1の駆動側端部1aを上昇させ、従動側端部1bをフロ
ア面に当接させて、傾動台1を右傾斜状態となるように
した傾動手段19が構成されている。
【0006】尚、具体的には、上記傾動台1の傾斜角
は、水平面に対し例えば最大角度約7°に設定されてい
る。また、パレット治具Pの回転角範囲は、前回りおよ
び後回り方向にそれぞれ200°として全体で400°
の回転角が得られるように設定されている。また、図示
しないが、上記両ポジショナ4,5の上方には被溶接物
を溶接するための溶接ロボットが配置され、この溶接ロ
ボットは両ポジショナ4,5間を移動しながら、そのト
ーチにより被接触物の隅肉溶接部分を下向きに溶接す
る。
【0007】さらに、図中、20,21はフロア面上に
凸設された傾動台固定具で、その上端部には傾動台1の
端部の連結軸11,12が嵌合可能な係合凹部20a,
21aが形成されており、この固定具20,21によ
り、フロア面上に位置する傾動台1を移動不能に固定支
持するものである。
【0008】被溶接物の溶接時、傾動台1を傾斜させず
に水平状態に保つときには、左右の傾動シリンダ15,
16をいずれも収縮させる。この状態では、傾動台1の
左右端部1a,1bは共に上昇せず、傾動台1はその底
面が床面に当接した水平状態となる。
【0009】そして、溶接ロボットのトーチにより被接
触物の隅肉溶接部分を下向きに溶接するために、駆動側
ポジショナ4の作動によりパレット治具Pを回転させ
る。すなわち、両ポジショナ4,5を必要な角度だけ回
転させると、パレット治具Pがポジショナ4,5の回転
軸回りに回動しトーチに対し最適位置に溶接部分が位置
したときにパレット治具Pの回転を停止し、ロックシリ
ンダ10によってその回転位置にパレット治具Pを固定
した後、被溶接物を溶接ロボットにより溶接する。
【0010】そして、溶接進行に伴い、被溶接物を傾斜
させる必要があるときは、左右の傾動シリンダ15,1
6の一方のみを伸長作動させることにより、傾動台1の
端部1a,1bを独立的に昇降させて、傾動台1を傾斜
させる。例えば左傾斜にするときには、図13に示すよ
うに、従動側(図で右側)傾動シリンダ16のみを伸長
作動させる。この傾動シリンダ16の伸長作動により、
傾動台1の従動側端部1bのみが上昇し、駆動側端部1
aについては上昇せずにフロア面に当接し、このことに
より傾動台1が左傾斜状態となる。
【0011】一方、逆に、右傾斜状態にするときには、
図14に示すように、駆動側(図で左側)傾動シリンダ
15のみを伸長作動させる。この傾動シリンダ15の伸
長作動により、傾動台1の駆動側端部1aのみが上昇
し、従動側端部1bについては上昇せずに床面に当接
し、よって傾動台1が右傾斜状態となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の溶接ロボット用
ポジショナ傾動装置は以上のように構成されているの
で、被溶接物を保持するために専用の治具(パレット治
具Pやパレットチャッキング治具6,7)が必要であっ
た。また、被溶接物を固定する為に、大がかりなクラン
プ機構(クランプシリンダ8)が必要であった。さらに
また、従来の傾動台の傾動角度は、水平面に対して最大
7°までしか取れないという問題もあった。
【0013】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、専用の治具を不要とする共に、
大がかりなクランプ機構を不要となるようにし、また、
傾動台の傾動角度を大きくした溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置を得ることを目的とする。さらにまた、ワー
クをエンドレスに任意の回転方向に位置制御出来るよう
にすると共に、溶接ロボットと連動して溶接が出来る溶
接ロボット用ポジショナ傾動装置を得ることを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の溶接ロボ
ット用ポジショナ傾動装置は、溶接ロボット近傍に配置
される傾動可能な傾動台と、傾動台を傾動させる傾動駆
動装置と、傾動台に設けられてほぼ円筒形の被溶接物の
円筒面上を転動する複数のローラを有し、被溶接物をロ
ーラ上に載せてその中心軸回りに回転可能に支持するロ
ーラ装置と、少なくとも1つのローラに連結されてロー
ラを回転させ、その上に載せられた被溶接物を回転させ
得る回転駆動装置とを備えている。
【0015】請求項2記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置は、ローラ装置のローラが、被溶接物の円筒面
に接するトレッドと、被溶接物の円筒面の縁部に接する
フランジとを備えている。
【0016】請求項3記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置は、ローラのトレッドにローレット平目加工が
施されている。
【0017】請求項4記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置は、ローラ装置が、被溶接物の端面上を転動し
得て、被溶接物の軸方向変位を阻止するストッパローラ
を備えている。
【0018】請求項5記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置は、ローラに連結されてローラの回転位置を検
出し、回転駆動装置を制御するフィードバック信号を発
生するロータリエンコーダを備えている。
【0019】請求項6記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置は、回転駆動装置が、溶接ロボットに接続され
て溶接ロボットと連動する。
【0020】請求項7記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置は、ローラが、傾動台上で移動可能に支持され
ている。
【0021】請求項8記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置は、傾動台およびローラ装置を貫通する位置に
設置され、ローラ装置に載せた被溶接物から離間した降
下位置と、ローラ装置よりも上方に延びて、被溶接物を
ローラ装置から持ち上げて支持する上昇位置との間に昇
降し得るテーブルリフトを備えている。
【0022】請求項9記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置は、テーブルリフトが被溶接物を反転させるこ
とができる。
【0023】請求項10記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置は、傾動台が一端を回動可能に支持されてい
る。
【0024】請求項11記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置は、傾動台が中央部を回動可能に支持されて
いる。
【0025】請求項12記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置は、傾動台および傾動駆動装置を支持し、水
平面内で旋回可能な基台を備えている。
【0026】
【作用】請求項1記載の溶接ロボット用ポジショナ傾動
装置においては、円筒形の被溶接物が傾動台上のローラ
装置上に載せるだけで回転可能に支持される。
【0027】請求項2記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置においては、ローラのフランジが被溶接物の円
筒面の縁部に接して被溶接物の軸方向移動を阻止する。
【0028】請求項3記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置においては、ローラと被溶接物との間の摩擦が
大きくなる。
【0029】請求項4記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置においては、傾動台が傾いたときにストッパロ
ーラが被溶接物の端面に接して軸方向変位を阻止する。
【0030】請求項5記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置においては、回転駆動装置の回転は、ローラの
回転位置に応じてロータリエンコーダが発生するフィー
ドバック信号により制御される。
【0031】請求項6記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置においては、回転駆動装置が溶接ロボットと連
動する。
【0032】請求項7記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置においては、ローラが傾動台上で移動可能であ
るので、被溶接物の形状や寸法に合わせてローラの位置
を変更できる。
【0033】請求項8記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置においては、テーブルリフトによりローラ装置
から被溶接物を持ち上げられる。
【0034】請求項9記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置においては、テーブルリフトにより被溶接物を
ローラ装置から持ち上げた後に反転させて再びローラ装
置上に降ろすことができる。
【0035】請求項10記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置においては、傾動台は一端を中心に傾動す
る。
【0036】請求項11記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置においては、傾動台は中央部を中心に両側に
傾動する。
【0037】請求項12記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置においては、溶接ロボット用ポジショナ傾動
装置全体を水平面内で旋回させることができる。
【0038】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置の一実施例を溶接ロボット35と共に示す正面
図であり、また、図2は図1の側面図である。図3は図
1の溶接ロボット用ポジショナ傾動装置で傾動台を傾斜
させた状態を示す図である。図においてこの実施例にお
ける被溶接物60は円筒形の本体60aの両端にフラン
ジ部60bを備えた形状をしており、本体60aとフラ
ンジ部60bの接合部60cにおいて、隅肉溶接がなさ
れる被溶接物である。
【0039】傾動可能な枠型の傾動台22の左右端22
a,22b上には、傾動台22の長軸に対して直角方向
に直方体枠型のフレーム23,24が設置されている。
さらに、フレーム23の両端上には2個の駆動側のター
ニングローラ25が取り付けられており、また、フレー
ム24の両端上には2個の従動側のターニングローラ2
6が取り付けられている。
【0040】ターニングローラ25,26上には、傾動
台22の長軸に対して平行な軸心をもって、その上に被
溶接物60を載置すべきローラ25a,25bがそれぞ
れ備えられている。図7に示す如く、ローラ25a,2
5bのトレッド25cの外側端にはフランジ25dがあ
り、このフランジ25dが円筒形の被溶接物60の縁端
に当接し被溶接物60を係止する。ローラ25a,25
bのトレッド25cの表面には、被溶接物60が滑らな
いように、しかも摩擦伝達が確実に行えるようにローレ
ット平目加工が施されている。
【0041】また、駆動側のローラ25a,25bに
は、ローラ軸25eの軸端にウオームギア25eが挿着
されている、またウオームギア25fはローラ軸25e
と直角に配置されウオームが形成されたモータ連結軸2
8aと噛合しており、回転駆動装置であるモータ28の
駆動力をローラ25a,25bに伝えている、このよう
に、モータ28の作動によりローラ25a,25bと共
に被溶接物60を回転させるように構成されている。ま
た、駆動側のローラ25a,25bは、モータ28を介
して回転位置を検出するためのロータリエンコーダ29
にも連結されており、ローラ25a,25bの回転位置
を検出することにより、被溶接物60の回転位置を検出
できるように構成されている、尚、回転位置検出の信号
はモータ28にフィードバックされ、モータ28の回転
を制御している。
【0042】また、ターニングローラ25の軸受台には
傾動台22の傾斜時に被溶接物60が下方向に落下する
のを防止するためのストッパローラ27が設けられてい
る。さらに、傾動台22の片側には傾動台22の長軸に
対して直角に水平方向に延びる連結軸30が貫通してお
り、連結軸30は回動可能に支柱31に支持されてい
る。連結軸30は傾動台22を支え傾動時の支点となる
部材である。さらに、この支柱31は、基台であるベー
ス32上に立設されている。
【0043】また、傾動台22の他端には、上下方向に
延びる傾動駆動装置である傾動シリンダ33のピストン
ロッド33aの上端が水平方向の連結ピン34を介して
回動可能に連結されている。この傾動シリンダ33のボ
ディ下端部はベース32に回動可能に連結されており、
傾動シリンダ33を伸長作動させたときには、傾動台2
2の従動側端部22bを上昇させ、駆動側端部22aを
支点とし、傾動台22を図で左傾斜状態とするようにし
た傾動手段が構成されている。尚、具体的には、上記傾
動台22の傾斜角は、水平面に対し例えば、ワークの安
定性を考慮して最大角度30°に構成されている。
【0044】また、被溶接物60の軸方向の回転角範囲
は、図2で時計方向にも反時計方向にもそれぞれ無限大
の角度が得られるように構成され、連続して何回転でも
できる。
【0045】このように構成された溶接ロボット用ポジ
ショナ傾動装置において被溶接物60を溶接する場合に
は、まず、被溶接物60をクレーン又はホイスト等によ
り、吊り上げたのちターニングローラ25,26上に載
置する。次に、被溶接物60の円周隅肉溶接部分である
接合部60cを、溶接ロボット側に向かせる為、図3に
示すように、傾動シリンダ33を伸長作動させることに
より、傾動台22の端部22bを昇降させて、傾動台2
2を傾斜させ、図で左傾斜状態とする。その後、溶接ロ
ボット35のトーチヘッド35aを被溶接物60の円周
隅肉溶接部分60cに下向きにして溶接を開始する。ま
た、駆動側に設置したターニングローラ25のローラ2
5a,25bを駆動させ、被溶接物60を回転させる
と、被溶接物60が回転し円周隅肉溶接部分60cの溶
接ができる。
【0046】また、たとえば円周隅肉溶接部分60cを
一周溶接して完了させるときなど、被溶接物60の外径
を計測しておき、ローラ25a,25bの回転位置をロ
ータリエンコーダ29で検出することで、被溶接物60
の回転位置を知ることができ、この検出信号をモータ2
8にフィードバックすることで、モータ28の回転角を
制御し、溶接を被溶接物60が一周したところで完了さ
せることができる。また、モータ28をロータリーエン
コーダ29からのフィードバック信号で制御することに
より、安定した回転速度が得られ、その結果、被溶接物
60が安定して回転するので、溶接ビードの盛り具合を
安定させることができ、高品質の溶接ができる。
【0047】尚、図示しない溶接ロボットコントローラ
からの信号にをもとに、モータ28とロータリーエンコ
ーダ29により、駆動側のローラ25a,26bの回転
を制御することが可能である、その結果、被溶接物60
の回転と、溶接ロボットの動きを連動させることも可能
である。被溶接物60の回転と、溶接ロボットの動きを
連動させることで、たとえば、複数箇所の連続自動溶接
や溶接箇所が円周上に無い任意の形状の溶接をすること
ができる。
【0048】傾動台22を傾斜させずに水平状態にした
いときには、傾動シリンダ33を収縮させることにより
水平状態にすることができる。この状態では、傾動台2
2の右端部22bは上昇せず、傾動台22は床面に平行
な水平状態となる。
【0049】さらに、片側の溶接が終了した後にもう片
方の溶接を行う場合、被溶接物60をクレーン又はホイ
スト等により、吊り上げた後180°反転を行い再びタ
ーニングローラ25,26上に載置し溶接を行う。
【0050】図4は、この発明の溶接ポジショナ傾動装
置に長さの短い被溶接物60を載せた状態を示す図であ
る。また、図7は図1の被溶接物60を載せてない状態
を上から見た部分平面図であり、図8は図2の部分拡大
側面図である。
【0051】フレーム24は、ガイド36上をすべり、
被溶接物60の長さに合わせて左右方向に移動すること
が可能となっている。また、フレーム24は傾動台22
と平行に設置されたワーク調整用ネジ37と嵌合してお
り、ワーク調整用ネジ37の回転運動により被溶接物6
0に対応して長さ方向に移動し位置決めされる。
【0052】また、図7及び図8において、中間軸受3
8が、直方体枠型のフレーム23の内側中間に設置され
ている。また、ワーク外径調整用ネジ39は、フレーム
23の内側にあり、中間軸受38を貫通し両端をフレー
ム23で支持されている。また、ワーク外径調整ネジ3
9は中間軸受38の左右において、2個のターニングロ
ーラ25の軸受台と係合している。
【0053】このワーク外径調整ネジ39は、中間軸受
38を境に左ネジ39aと右ネジ39bになっている。
ワーク外径調整用ネジ39をフレーム23で支持された
軸端39cで回すことより、左ネジ39aと右ネジ39
bに係合している2個のターニングローラ25が内側あ
るいは外側に動き間隔を変えることができる。また、フ
レーム24上の2個のターニングローラ26に関して
も、図示していないが、同様の構成となっている。
【0054】このように構成された溶接ロボット用ポジ
ショナ傾動装置に被溶接物60を載置する場合には、ま
ず、予め被溶接物60の長さに合わせ、ターニングロー
ラ25,26間の距離を調節しなければならない。溶接
物の長さ方向にターニングローラの位置を調整する方法
は、ワーク調整用ネジ37の軸端部37aを回すことに
より、フレーム23とフレーム24の間隔を調整する。
この際、フレーム23は固定されているため移動しな
い、フレーム24が移動してフレーム23とフレーム2
4の間隔が調整される。
【0055】また、被溶接物60の外径が変化した場合
には、2個のターニングローラ25間の距離、及び2個
のターニングローラ26間の距離を調整する必要があ
る。2個のターニングローラ25間の距離を調整する方
法は、ワーク外径調整用ネジ39の軸端部39cを回転
させることにより調節することができる。図示していな
いが、2個のターニングローラ26間の距離も同様の方
法で調節することができる。
【0056】以上の様に、この溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置は、2個のターニングローラ25間の距離、
及び2個のターニングローラ26間の距離を調整するこ
とができるので、外径及び長さが多様の被溶接物60を
傾動台に載せることができ、溶接することができる。
【0057】図5は、この発明の溶接ポジショナ傾動装
置において被溶接物60を上昇させた状態を示す図であ
り、図6は図5の側面図である。枠型の傾動台22の内
側には、上下に伸縮可能なテーブルリフト40が設置さ
れている。テーブルリフト40上には、回転ベアリング
42を介してワーク受台41が設置されている。また、
テーブルリフト40は下部に車輪を備えており、被溶接
物60の長さに対応してワーク受台41が被溶接物60
を重心位置で支持できるよう図5で左右方向に移動可能
である。
【0058】このように構成された溶接ロボット用ポジ
ショナ傾動装置においては、テーブルリフト40は、被
溶接物60を溶接する際には下降しており、被溶接物6
0には干渉をしない位置に位置している。このテーブル
リフト40を使用する際には、片側の溶接が終了した
後、被溶接物60を持ち上げて、ローラ25a,25
b,26a,26bと干渉しない位置で被溶接物60を
180°反転する。被溶接物60を180°反転が終了
するとテーブルリフト40を下降させ、被溶接物60を
再びローラ25a,25b,26a,26bに載せ、溶
接を行う。
【0059】また、被溶接物60の長さが変化した場合
には、テーブルリフト40を図で左右方向に移動させる
ことにより、ワーク受台41が、被溶接物60を重心位
置で支持することにより安定して支持が可能である。ま
た、テーブルリフト40は、被溶接物60を反転させる
ことができる他に、被溶接物60をクレーン又はホイス
ト等により吊り上げて、ローラ25a,25b,26
a,26bに載せる、あるいはローラ25a,25b,
26a,26bから降ろす場合に、被溶接物60をテー
ブルリフト40により持ち上げておくと、ワイヤあるい
はロープを掛けやすくなり、被溶接物の取り付け作業お
よび取り外し作業が容易で安全かつ迅速になる。
【0060】実施例2.図9は、この発明の溶接ポジシ
ョナ傾動装置の他の実施例を示す正面図であって、傾動
台を傾斜させた状態を示す図であり、図10は、図9の
側面図である。傾動台43は中央両側面を軸44により
傾動可能に支持されている。この軸44は、支柱45に
それぞれ支持されている。また、軸44は、傾動駆動装
置である傾動制御モータ46とカップリング47により
連結されている。傾動制御モータ46は、モータベース
48により支柱45に取り付けられている。
【0061】このように構成された溶接ロボット用ポジ
ショナ傾動装置においては、傾動台43を傾動させるた
めには、傾動制御モーター46を駆動させることによ
り、傾動位置制御することができるものである。傾動駆
動源としてシリンダを使用せず、傾動支点が中央にある
ので、装置全体をコンパクトにすることができ、設備ス
ペースを小さくすることができる。
【0062】実施例3.図11は、この発明の溶接ポジ
ショナ傾動装置の他の実施例を示す正面図である。図に
おいて床面上に水平方向に旋回可能に設置された基台で
あるベース50を設け、このベース50上に傾動装置全
体を載せている。ベース50にはベース50を旋回させ
る駆動源であるモータ51が連結している。
【0063】このように構成された溶接ロボット用ポジ
ショナ傾動装置においては、装置全体を旋回させること
ができるので、ターニングローラ25a,25b、26
a,26bから被溶接物60を取り外すことなく反転す
ることができ、作業性が向上する。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置によれば、溶接ロボット近傍に配置される傾
動可能な傾動台と、傾動台を傾動させる傾動駆動装置
と、傾動台に設けられてほぼ円筒形の被溶接物の円筒面
上を転動する複数のローラを有し、被溶接物をローラ上
に載せてその中心軸回りに回転可能に支持するローラ装
置と、少なくとも1つのローラに連結されてローラを回
転させ、その上に載せられた被溶接物を回転させ得る回
転駆動装置とを備えているので、円筒形の被溶接物は、
傾動台上のローラ装置上に載せるだけで回転可能に支持
され、被溶接物の固定保持のための治具等の専用機構お
よび作業が不必要であり、被溶接物を任意の回数および
方向で回転できる。
【0065】請求項2記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置によれば、ローラ装置のローラが、被溶接物の
円筒面に接するトレッドと、被溶接物の円筒面の縁部に
接するフランジとを備えているので、被溶接物が軸方向
に移動せず、溶接が正確に行われる。
【0066】請求項3記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置によれば、ローラと被溶接物との間の摩擦が大
きくなり、ローラと被溶接物との間で駆動力伝達が確実
となり滑らないため、被溶接物の位置決めが正確となり
溶接が安定し作業が安全に行える。
【0067】請求項4記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置によれば、ローラ装置が、被溶接物の端面上を
転動し得て、被溶接物の軸方向変位を阻止するストッパ
ローラを備えているので、傾動台が傾いたときにストッ
パローラが被溶接物の端面に接して軸方向変位を阻止
し、傾動台を傾けて被溶接物を回転させても、被溶接物
が軸方向に落ちないようになる。
【0068】請求項5記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置によれば、ローラに連結されてローラの回転位
置を検出し、回転駆動装置を制御するフィードバック信
号を発生するロータリエンコーダを備えているので、回
転駆動装置の回転は、ローラの回転位置に応じてロータ
リエンコーダが発生するフィードバック信号により制御
され、被溶接物の正確な位置決めをすることができ、ま
た安定した回転速度が得られるので、溶接ビードの盛り
具合を安定化させて高品質の溶接ができる。
【0069】請求項6記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置によれば、回転駆動装置が、溶接ロボットに接
続されて溶接ロボットと連動するので、回転駆動装置が
溶接ロボットと連動し、複数箇所の連続自動溶接や、溶
接箇所が円周上に無い場合等にも溶接の自動化ができ
る。
【0070】請求項7記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置によれば、ローラが、傾動台上で移動可能に支
持されているので、ローラが傾動台上で移動可能である
ので、被溶接物の形状や寸法に合わせてローラの位置を
変更でき、部品を交換したり特別の部品を用意する必要
なしに、形状や寸法が多様の被溶接物の溶接作業に用い
ることができる。
【0071】請求項8記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置によれば、傾動台およびローラ装置を貫通する
位置に設置され、ローラ装置に載せた被溶接物から離間
した降下位置と、ローラ装置よりも上方に延びて、被溶
接物をローラ装置から持ち上げて支持する上昇位置との
間に昇降し得るテーブルリフトを備えているので、テー
ブルリフトによりローラ装置から被溶接物を持ち上げら
れ、被溶接物のローラ装置への取り付け作業および取り
外し作業が容易で安全かつ迅速になる。
【0072】請求項9記載の溶接ロボット用ポジショナ
傾動装置によれば、テーブルリフトにより被溶接物を反
転させることができるので、テーブルリフトで被溶接物
をローラ装置から持ち上げた後に向きを反転させて再び
ローラ装置上に降ろすことができ、被溶接物の向きを容
易かつ迅速に変えることができ安全である。
【0073】請求項10記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置によれば、傾動台が一端を回動可能に支持さ
れているので、傾動台は一端を中心に傾動し、傾動駆動
装置は1つで良く構造が簡単になり、傾動角を大きくす
ることができる。
【0074】請求項11記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置によれば、傾動台が中央部で回動可能に支持
されているので、傾動台は中央部を中心に両側に傾動
し、傾動駆動装置は1つで良く構造が小型簡単になり、
設備スペースを小さくすることができる。
【0075】請求項12記載の溶接ロボット用ポジショ
ナ傾動装置によれば、傾動台および傾動駆動装置を支持
し、水平面内で旋回可能な基台を備えているので、溶接
ロボット用ポジショナ傾動装置全体を水平面内で旋回さ
せることができ、ローラ装置から被溶接物を取り外すこ
となくその向きを反転させることができ、作業性が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の溶接ポジショナ傾動装置の一実施
例を示す正面図である。
【図2】 図1の側面図である。
【図3】 図1の溶接ポジショナ傾動装置で傾動台を傾
斜させた状態を示す図である。
【図4】 この発明の溶接ポジショナ傾動装置に長さの
短い被溶接物を載せた状態を示す図である。
【図5】 この発明の溶接ポジショナ傾動装置において
被溶接物を上昇させた状態を示す図である。
【図6】 図5の側面図である。
【図7】 図1の被溶接物を載せてない状態を上から見
た部分平面図である。
【図8】 図2の部分拡大側面図である。
【図9】 この発明の溶接ポジショナ傾動装置の他の実
施例を示す正面図であり、傾動台を傾斜させた状態を示
す図である。
【図10】 上記図9の側面図である。
【図11】 この発明の溶接ポジショナ傾動装置の他の
実施例を示す正面図であり、ベースを旋回することによ
ってワークを反転する溶接ポジショナ傾動装置を示す図
である。
【図12】 従来の溶接ポジショナ傾動装置を示す正面
図である。
【図13】 従来の溶接ポジショナ傾動装置が右傾斜し
た状態を示す正面図である。
【図14】 従来の溶接ポジショナ傾動装置が左傾斜し
た状態を示す正面図である。
【符号の説明】
22 傾動台、23 フレーム(固定側)、24 フレ
ーム(可動側)、25ターニングローラ(駆動側)、2
5c トレッド、25d フランジ、26ターニングロ
ーラ(固定側)、25a,25b,26a,26b ロ
ーラ、28モータ(回転駆動装置)、29 ロータリエ
ンコーダ、33 傾動シリンダ(傾動駆動装置)、40
テーブルリフト、43 傾動台、44 軸、46 モ
ータ、50 ベース、51 モータ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接ロボット近傍に配置される傾動可能
    な傾動台と、前記傾動台を傾動させる傾動駆動装置と、
    前記傾動台に設けられてほぼ円筒形の被溶接物の円筒面
    上を転動する複数のローラを有し、被溶接物を前記ロー
    ラ上に載せてその中心軸回りに回転可能に支持するロー
    ラ装置と、少なくとも1つの前記ローラに連結されて前
    記ローラを回転させ、その上に載せられた前記被溶接物
    を回転させ得る回転駆動装置とを備えた溶接ロボット用
    ポジショナ傾動装置。
  2. 【請求項2】 前記ローラ装置の前記ローラが、被溶接
    物の前記円筒面に接するトレッドと、前記被溶接物の円
    筒面の縁部に接するフランジとを備えた請求項1記載の
    溶接ロボット用ポジショナ傾動装置。
  3. 【請求項3】 前記ローラの前記トレッドにローレット
    平目加工が施されている請求項1あるいは2記載の溶接
    ロボット用ポジショナ傾動装置。
  4. 【請求項4】 前記ローラ装置が、被溶接物の端面上を
    転動し得て、前記被溶接物の軸方向変位を阻止するスト
    ッパローラを備えた請求項1ないし3のいずれかに記載
    の溶接ロボット用ポジショナ傾動装置。
  5. 【請求項5】 前記ローラに連結されて前記ローラの回
    転位置を検出し、前記回転駆動装置を制御するフィード
    バック信号を発生するロータリエンコーダを備えた請求
    項1ないし4のいずれかに記載の溶接ロボット用ポジシ
    ョナ傾動装置。
  6. 【請求項6】 前記回転駆動装置が、溶接ロボットに接
    続されて溶接ロボットと連動する請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の溶接ロボット用ポジショナ傾動装置。
  7. 【請求項7】 前記ローラが、前記傾動台上で移動可能
    に支持された請求項1ないし6のいずれか記載の溶接ロ
    ボット用ポジショナ傾動装置。
  8. 【請求項8】 前記傾動台および前記ローラ装置を貫通
    する位置に設置され、前記ローラ装置に載せた被溶接物
    から離間した降下位置と、前記ローラ装置よりも上方に
    延びて、被溶接物を前記ローラ装置から持ち上げて支持
    する上昇位置との間に昇降し得るテーブルリフトを備え
    た請求項1ないし7のいずれかに記載の溶接ロボット用
    ポジショナ傾動装置。
  9. 【請求項9】 前記テーブルリフトが前記被溶接物を反
    転させることができる請求項8記載の溶接ロボット用ポ
    ジショナ傾動装置。
  10. 【請求項10】 前記傾動台が一端を回動可能に支持さ
    れた請求項1ないし9のいずれかに記載の溶接ロボット
    用ポジショナ傾動装置。
  11. 【請求項11】 前記傾動台が中央部を回動可能に支持
    された請求項1ないし9のいずれかに記載の溶接ロボッ
    ト用ポジショナ傾動装置。
  12. 【請求項12】 前記傾動台および前記傾動駆動装置を
    支持し、水平面内で旋回可能な基台を備えた請求項1な
    いし11のいずれかに記載の溶接ロボット用ポジショナ
    傾動装置。
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