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JPH08259257A - 光学ガラス - Google Patents

光学ガラス

Info

Publication number
JPH08259257A
JPH08259257A JP7070171A JP7017195A JPH08259257A JP H08259257 A JPH08259257 A JP H08259257A JP 7070171 A JP7070171 A JP 7070171A JP 7017195 A JP7017195 A JP 7017195A JP H08259257 A JPH08259257 A JP H08259257A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical glass
chemical durability
molding
optical
refractive index
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7070171A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Kido
一博 木戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP7070171A priority Critical patent/JPH08259257A/ja
Publication of JPH08259257A publication Critical patent/JPH08259257A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屈折率(nd)が約1.67〜1.78、ア
ッベ数(νd)が約48〜55の光学恒数を持ち、屈伏
点がモールド成形可能な630℃以下であり、さらにモ
ールド成形中の揮発がなく化学的耐久性に優れた新規な
光学ガラスを提供する。 【構成】 SiO2−B23−Li2O−ZnO−La2
3を基本組成系からなり、屈折率(nd)が約1.6
7〜1.78、アッベ数(νd)が約48〜55、屈伏
点(At)が630℃以下であることを特徴とするモー
ルド成形用光学ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SiO2−B23−L
2O−ZnO−La23を基本組成系からなり、屈折
率(nd)が約1.67〜1.78、アッベ数(νd)
が約48〜55である光学ガラスに関する。さらに、本
発明による光学ガラスは、低温でのプレス成形が可能で
あり、特にモールド成形に有用な光学ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学系を使用する機器の高集積
化、高機能化が進められる中で、光学系に対する高精度
化、軽量・小型化の要求も大きく、この要求を実現する
ために非球面レンズを使用した光学設計が主流となりつ
つある。このため、非球面レンズを低コストで大量に安
定供給するために、プレス成形で直接光学面を形成し、
最終的な研削・研磨工程を必要としないモールド成形技
術が盛んに研究され、モールド成形に適した光学ガラス
に対する要求も年々大きくなってきている。
【0003】従来、前記光学恒数を有する光学ガラス
は、B23、La23を必須成分とする種々のガラスが
古くから知られている。しかし、これらはいずれも化学
的耐久性や耐失透性の向上に重点がおかれており、熱間
成形性については十分な配慮が成されておらず、モール
ド成形に適しているとは言い難い。これらは、一般に高
い屈伏点を持つため、プレス温度が650℃以上と高く
なり、成形型の劣化を招き易く、高い精度を実現するこ
とも困難となる。
【0004】そこで、低い屈伏点を持つモールド成形用
光学ガラスとして、B23、Li2O、La23を主成分
とする種々の光学ガラスが開発されている。例えば、特
開平4−92835号の「精密プレス用光学ガラス」に
は、nd=1.740〜1.785、νd=38.0〜
47.0、Atが570℃以下(実施例At=500〜
569℃)を特徴とする光学ガラス、特開平5−586
69号の「光学ガラス」には、nd=約1.63〜1.
75、νd=約45〜60、At=555〜640℃を
特徴とする光学ガラス、特開平5−201743号の
「光学ガラスおよびそれを用いた光学レンズ」には、n
d=1.65〜1.75、νdが50以上でAt=56
0℃以下を特徴とする光学ガラス等が示されている。
【0005】しかし、前記従来の光学ガラス、特にモー
ルド成形用光学ガラスは、加熱成型時にガラス組成中の
特定元素が揮発し、成形型に付着することにより高精度
なモールド成形を困難にするという問題点があった。そ
こで、加熱成型時にガラス組成中の特定元素が揮発する
ことなく、化学的耐久性、失透に対する安定性に優れた
モールド成形用光学ガラスが開発されている。例えば、
特願平6−156300号の「光学ガラス」には、nd
=1.66〜1.77、νd=43〜55でAt=62
0℃以下を特徴とする光学ガラス、特願平6−1563
01号の「光学ガラス」には、nd=1.68〜1.8
0、νd=44〜53でAt=630℃以下を特徴とす
る光学ガラス、特願平6−199210号の「光学ガラ
ス」には、nd=1.65〜1.70、νd=50〜5
6でAt=630℃以下を特徴とする光学ガラス等が示
されている。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
の加熱成型時にガラス組成中の特定元素が揮発すること
なく、化学的耐久性、失透に対する安定性に優れたモー
ルド成形用光学ガラスは、必須のガラス形成酸化物とし
てB23を使用しており、SiO2の含有量は非常に少
ないため、化学的耐久性が十分に優れているとはいえな
い。
【0007】本発明は、前記した従来の光学ガラス及び
モールド成形用光学ガラスの諸問題を鑑みてなされたも
のである。本発明の目的は、屈折率(nd)が約1.6
7〜1.78、アッベ数(νd)が約48〜55の光学
恒数を持ち、屈伏点がモールド成形可能な630℃以下
であり、さらにモールド成形中の揮発がなく化学的耐久
性に優れた新規な光学ガラスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、SiO2、B2
3、Li2O、ZnO、La23を必須成分とする光学ガ
ラス組成が、所定の組成範囲内において所望の光学恒数
とモールド成形に適した屈伏点を持ち、さらにモールド
成形中の揮発がなく、優れた化学的耐久性を実現できる
ことを見い出し、本発明を成すに至った。すなわち、本
発明は、重量比(以下wt%)で、 SiO2 6 〜 14 wt% B23 15 〜 33 wt% Li2O 0.1〜 2 wt% Na2O 0 〜 5 wt% K2O 0 〜 5 wt% 但し、Li2O+Na2O+K2O 0.1〜 7.0wt% MgO 0 〜 5 wt% CaO 0 〜 10 wt% SrO 0 〜 10 wt% BaO 0 〜 10 wt% ZnO 1 〜 30 wt% ZrO2 0 〜 7 wt% La23 16 〜 42 wt% Gd23 0 〜 30 wt% Y23 0 〜 10 wt% Yb23 0 〜 10 wt% As23 0 〜 1 wt% Sb23 0 〜 1 wt% から成る組成を有し、屈折率(nd)が約1.67〜
1.78、アッベ数(νd)が約48〜55、屈伏点
(At)が630℃以下であることを特徴とするモール
ド成形用光学ガラスを提供する。
【0009】
【作用】前記組成範囲は、実験化学的に見い出されたも
のであり、組成範囲限定の理由は次の通りである。Si
2はガラス形成酸化物であり失透に対する安定性を向
上させ、化学的耐久性を良化させるが6wt%未満では
十分な効果が得られず、14wt%を越えると、未溶物
が生じ易くなり、溶融温度及び屈伏点を上昇させる。
【0010】B23はSiO2と同様にガラス形成酸化
物であり、本発明において必須成分である。15wt%
未満では失透に対して十分な安定性を得られないが、3
3wt%を越えると屈折率が低下し、化学的耐久性を悪
化させる。Li2Oは他のアルカリ金属酸化物に比べて
大幅な屈折率低下、化学的耐久性の悪化を伴うことな
く、溶融温度及び屈伏点を低下させる必須成分である
が、0.1wt%未満では十分な効果が得られず、2.
0wt%を越えると化学的耐久性及び失透に対する安定
性が悪化する。
【0011】Na2O、K2Oは溶融温度及び屈伏点を低
下させるが、5wt%を越えると屈折率が低下し、化学
的耐久性及び失透に対する安定性も悪化する。但し、L
2O、Na2O、K2Oの合計量として、7.0wt%
を越えると、屈折率が低下し、化学的耐久性及び失透に
対する安定性も悪化する。MgOは溶融温度を低下させ
るが、5wt%を越えると失透に対する安定性が低下
し、分相傾向も増大する。
【0012】CaO、SrO、BaOは屈折率の調整、
失透に対する安定性向上に有用であるが、10wt%を
越えると逆に失透傾向が増大し、化学的耐久性も悪化さ
せる。ZnOは溶融温度及び屈伏点を低下させ、屈折率
の調整にも有効な必須成分であるが、1wt%未満では
十分な効果が得られず、30wt%を越えると分散が大
きくなり、失透に対する安定性が低下し、化学的耐久性
も悪化する。
【0013】ZrO2は失透に対する安定性、化学的耐
久性を向上させるが、7wt%を越えると、逆に失透傾
向が増大し、屈伏点も上昇する。La23は比較的に失
透に対する安定性を低下させることなく、屈折率を高く
し、化学的耐久性を向上させる必須成分であるが、16
wt%未満では十分な効果が得られず、42wt%を越
えると失透に対する安定性が低下し、屈伏点も上昇す
る。
【0014】Gd23は比較的に失透に対する安定性を
低下させることなく、屈折率を高くし、化学的耐久性を
向上させるが、30wt%を越えると失透に対する安定
性が低下し、屈伏点も上昇する。Y23、Yb23は屈
折率を高くし、化学的耐久性を向上させるが、10wt
%を越えると失透に対する安定性が低下し、屈伏点も上
昇する。
【0015】As23、Sb23は脱泡剤としてして用
いるが、1wt%以下で十分な効果を得ることができ
る。また、Sb23は1wt%を越えるとガラスに着色
が認められる。以下、本発明を実施例によりさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもの
ではない。
【0016】
【実施例】次に本発明に係る実施組成例(数値はwt
%)を、光学恒数(nd,νd)及び屈伏点(At、数
値は℃)とともに表1、表2に示す。本発明に係る光学
ガラスは、各成分の原料として各々相当する酸化物、炭
酸塩、硝酸塩等を使用し、所望の割合に秤量し、粉末で
十分に混合して調合原料と成し、これを例えば1100
〜1300℃に加熱された電気炉中の白金坩堝に投入
し、溶融清澄後、攪拌均質化して予め加熱された鉄製の
鋳型に鋳込み、徐冷して製造することができる。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、屈折率(nd)が約
1.67〜1.78、アッベ数(νd)が約48〜5
5、屈伏点(At)が630℃以下であることを特徴と
し、化学的耐久性、失透に対する安定性に優れた光学ガ
ラスが得られる。しかも、本発明による光学ガラスは屈
伏点が低いため、特に、プレス成形で直接光学面を形成
し、最終的な研削・研磨工程を必要としないモールド成
形にきわめて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量比(以下wt%)で、 SiO2 6 〜 14 wt% B23 15 〜 33 wt% Li2O 0.1〜 2 wt% Na2O 0 〜 5 wt% K2O 0 〜 5 wt% 但し、Li2O+Na2O+K2O 0.1〜 7.0wt% MgO 0 〜 5 wt% CaO 0 〜 10 wt% SrO 0 〜 10 wt% BaO 0 〜 10 wt% ZnO 1 〜 30 wt% ZrO2 0 〜 7 wt% La23 16 〜 42 wt% Gd23 0 〜 30 wt% Y23 0 〜 10 wt% Yb23 0 〜 10 wt% As23 0 〜 1 wt% Sb23 0 〜 1 wt% の組成を有し、屈折率(nd)が約1.67〜1.7
    8、アッベ数(νd)が約48〜55、屈伏点(At)
    が630℃以下であることを特徴とする光学ガラス。
JP7070171A 1995-03-28 1995-03-28 光学ガラス Pending JPH08259257A (ja)

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