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JPH08229122A - 容器兼用注射器 - Google Patents

容器兼用注射器

Info

Publication number
JPH08229122A
JPH08229122A JP7041080A JP4108095A JPH08229122A JP H08229122 A JPH08229122 A JP H08229122A JP 7041080 A JP7041080 A JP 7041080A JP 4108095 A JP4108095 A JP 4108095A JP H08229122 A JPH08229122 A JP H08229122A
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JP
Japan
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stick
plunger rod
container
tip
cartridge
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Application number
JP7041080A
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JP3558723B2 (ja
Inventor
Makoto Kakiuchi
誠 垣内
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ARTE KK
Original Assignee
ARTE KK
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Publication date
Application filed by ARTE KK filed Critical ARTE KK
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Publication of JPH08229122A publication Critical patent/JPH08229122A/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/315Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
    • A61M5/31501Means for blocking or restricting the movement of the rod or piston
    • A61M2005/31508Means for blocking or restricting the movement of the rod or piston provided on the piston-rod

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薬剤を充填した容器兼用注射器が流通段階を
含めて実際の使用時に至るまで、万一注射器に衝撃等の
外力が加えられても、プランジャーロッドの不用意な移
動を防ぎ、充填されている薬剤が注射針から漏出させな
い。 【構成】 カートリッジ1に筒先およびフィンガーグリ
ップ3が設けられ、カートリッジ内には複数のラバース
トッパーが嵌入され、後側のラバーストッパーがプラン
ジャーロッド5によって前方へ押圧移動される際にカー
トリッジ内の薬剤が、押し出される容器兼用注射器であ
る。プランジャーロッド本体11の中間部には斜め外前
方へ延在する弾性を有するスティック状突起12が一体
に形成され、かつ、プランジャーロッド本体の側部には
スティック状突起が収納される凹溝16が形成されてい
る。スティック状突起の先端面には尖鋭部が前方へ突出
して設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特異な形状のプランジ
ャーロッドを有する容器兼用注射器に係わり、詳しく
は、カートリッジの外周に一端に筒先が、他端にフィン
ガーグリップがそれぞれ設けられ、カートリッジ内には
複数のラバーストッパーが嵌入され、後側のラバースト
ッパーをそれに取り付けられるプランジャーロッドによ
って前方へ押圧移動されて、カートリッジ内のラバース
トッパー間に予め封入されている薬剤を流出させる際
に、たとえ不用意に外力が加わっても内部の薬剤が注射
針から漏出することのなく、後側のラバーストッパーを
所定位置に一旦停止させることができる容器兼用注射器
に関する。
【0002】
【従来技術】容器兼用注射器はその名称の通り、製薬会
社からの出荷時には、注射器内に薬剤が既に充填済みで
出荷されるが、一般には、使用時の手間を省き、開封
後、即座に注射ができるようにするために、予めプラン
ジャーロッドがラバーストッパーに組み込まれて製品化
される場合が多い。
【0003】しかし、プランジャーロッドを予めセット
すると、上述したような使用時の手間が省ける利点が存
在すると同時に、流通段階やあるいは開封後注射時まで
の間に、プランジャーロッドになんらかの衝撃等の外力
が加わると、プランジャーロッドはカートリッジ内で筒
先方向に移動し、その結果、筒先方向の(前方の)ラバ
ーストッパーを移動させたり、あるいは注射器内に充填
されている薬剤を注射針から漏出させてしまうという危
険性があった。
【0004】このような問題に対処するために、プラン
ジャーロッドを予め取り付けた薬剤充填済みの容器兼用
注射器のなかには、プラスチック製のハードケースに収
納し、外からの衝撃によるプランジャーロッドの移動を
防止するようにしたものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな容器兼用注射器にあっても、以下のような問題点が
残されていた。 1) プランジャーロッドを衝撃等の外力から保護する
という目的のために、包装材料(ケース)の材質や形状
が制限され、製造コストの合理化が難しい。 2) 注射器を取り出した後、ケースを廃棄物として処
理しなければならない。 3) 注射器をケースから取り出すまではプランジャー
ロッドの不用意な移動を防止できるが、ケースから取り
出したりあるいは包装を開封してしまうと、プランジャ
ーロッドに対する防御は解除されてしまうため使用時ま
での間の不用意な衝撃によるプランジャーロッドの移動
を防止することができない。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、薬剤を充填した容器兼用注射器
が流通段階を含めて実際の使用時に至るまで、万一注射
器に衝撃等の外力が加えられても、プランジャーロッド
の不用意な移動を防ぎ、充填されている薬剤が注射針か
ら漏出しないようにする容器兼用注射器を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、カートリッジの外周の一端に筒先が、他端にフィン
ガーグリップがそれぞれ設けられ、カートリッジ内には
複数のラバーストッパーが互いに前後方向に間隔をあけ
て嵌入され、後側のラバーストッパーがそれに取り付け
られるプランジャーロッドによって前方へ押圧移動され
る際、前記カートリッジ内の前記ラバーストッパーの間
に予め封入されている薬剤が、前記筒先に嵌合される注
射針から押し出される容器兼用注射器において、前記プ
ランジャーロッド本体の中間部にはその軸線に対して所
定の突出角をもつように斜め外前方へ延在する弾性を有
するスティック状突起がプランジャーロッド本体と一体
に形成され、かつ、プランジャーロッド本体の側部には
前記スティック状突起が収納される凹溝が形成されてい
ることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明では、前記スティック
状突起の先端面には尖鋭部が前方へ突出して設けられ、
かつ、プランジャーロッド本体の前記凹溝の前端面には
前記尖鋭部に対応する凹部が形成されていることを特徴
とする。
【0009】請求項3記載の発明では、フィンガーグリ
ップの後面には前記スティック状突起の先端が係合する
係合部がスティック状突起の先端の外方に設けられてい
ることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明では、前記フィンガー
グリップの後面に形成される係合部は後方へ突出する突
状であることを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明では、前記スティック
状突起はプランジャーロッドの軸線に対して線対称の位
置に一対設けられていることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、プランジャーロッド本体から
スチィック状突起を斜め外前方に突出させてスティック
状突起の先端をカートリッジの後端のフィンガーグリッ
プに当接させるようにしているので、たとえ、プランジ
ャーロッドに前方への衝撃等の外力が加えられても、プ
ランジャーロッドが不用意に筒先方向に移動するのを抑
さえることができる。
【0013】また、注射時には、スティック状突起をそ
れ自身の弾性を利用して内方へ移動させてプランジャー
ロッドの側部の凹溝に収納させるようにすれば、スティ
ック状突起のストッパーとしての機能を解除できるの
で、注射作業にはなんら支障が生じない。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の各実施例につ
いて説明する。 〈第1実施例〉図1および図2は本発明の第1実施例を
示すものである。図1において符号1はガラス製のカー
トリッジ、2はカートリッジ1の外周の一端に設けられ
た筒先、3はカートリッジの外周の他端に嵌合されたフ
ィンガーグリップ、4,4はカートリッジ1内に前後方
向に間隔をあけて嵌入された複数のラバーストッパー、
5は後側のラバーストッパー4にねじ等や雌雄嵌合等の
適宜固定手段で取り付けられたプランジャーロッド、6
はカートリッジ1内であってラバーストッパー4,4の
間に封入された薬剤をそれぞれ示す。
【0015】前記プランジャーロッド5は、断面十字状
のプランジャーロッド本体11と、該プランジャーロッ
ド本体11の中間部からその軸線mに対して所定の突出
角θをもつように斜め外前方へ延在するスティック状突
起12とから構成されるもので、樹脂材による一体成形
により作られるものである。特に、スティック状突起1
2はそれ自身が適宜弾性を有するもので、自然状態の時
には図1または図2に示すように外方へ突出しているも
のの、その外縁部を押されると内方へ移動してプランジ
ャーロッド本体11の後述する凹溝16に嵌まり込み、
プランジャーロッド本体11の外周から突出しないよう
になっている。なお、スティック状突起12の弾性変形
を容易にするため、スティック状突起12の基端部に、
必要に応じて楔状の切欠(ノッチ)を設けてもよい。
【0016】また、本実施例では、プランジャーロッド
本体11として断面十字状のものを用いているが、これ
に限られることなく、円柱状、4角形状のものを用いて
もよく、要は、ステック状突起12を一体的に取り付け
られるものであればよい。
【0017】プランジャーロッド本体11の前部には後
側のラバーストッパー4に固定するための固定手段であ
る例えば雄ねじ部が、また、後端にはプランジャーロッ
ド5が前方へ移動させる際に指で押圧される部分である
幅広の被押圧部15が、それぞれプランジャーロッド本
体11と一体に形成されている。また、プランジャーロ
ッド本体11の側部には、前記スティック状突起12が
その外縁部を押されて内方へ移動される際に、該スティ
ック状突起12を収納する凹溝16が形成されている。
【0018】前記プランジャーロッド本体11とスティ
ック状突起12との両軸線のなす前記突出角θは、プラ
ンジャーロッド5が後側のラバーストッパー4に取り付
けられてカートリッジ1内に挿入セットされたときに、
スティック状突起12の先端がフィンガーグリップ3の
後端面3aに突き当たるように設定される。
【0019】前記プランジャーロッド本体11とスティ
ック状突起12との両軸線のなす突出角θは、具体的に
は、スティック状突起12とプランジャーロッド本体1
1との連結部を起点として、該起点およびフィンガーグ
リップ3の内縁辺を結ぶ線とプランジャーロッド本体1
1の軸線とのなす角度から、前記起点およびフィンガー
グリップ3の外縁辺とプランジャーロッド本体11の軸
線とのなす角度までの範囲内に設定される。なお、ステ
ィック状突起12が不用意にフィンガーグリップ3の後
端面3a上を滑らないように、あるいはフィンガーグリ
ップ3の後端面3aの内縁との係止が解かれてスティッ
ク状突起12が内方へ移動して凹溝16へ嵌まり込まな
いようにするため、スティック状突起12が突き当たる
部分はフィンガーグリップ3の後端面の内縁より若干外
方へずれた位置が好ましい。
【0020】次に、上記構成の容器兼用注射器の作用に
ついて説明する。容器兼用注射器を組み立てる例示とし
ては、まず、カートリッジ1に一方のラバーストッパー
4をセットした後、カートリッジ1内に薬剤6を充填す
る。次いで、カートリッジ1の他側から他側のラバース
トッパー4を嵌入し、薬剤6を密封状態にする。
【0021】後側のラバーストッパー4にプランジャー
ロッド5を雄ねじ部を利用して取り付ける。次いで、ス
ティック状突起12の先端がフィンガーグリップ3に当
接するまで、プランジャーロッド5をカートリッジ1内
に押し込む。その後、カートリッジ1の前端に筒先2を
取り付ける。なお、この筒先2の取り付けは、薬剤6が
充填される前に予め取り付けられてもよい。その後、真
空包装などで容器兼用注射器を包装する。以上の段階を
経ることによって図1に示す容器兼用注射器を得る。
【0022】上記容器兼用注射器によれば、流通段階に
おいてたとえ製品に衝撃などの外力が加わっても、ある
いは開封後注射時までの間に誤ってプランジャーロッド
5に触れて外力が作用しても、スティック状突起12の
先端がフィンガーグリップ3に当接しているために、プ
ランジャーロッド5の不用意な前方への移動を確実に防
止できる。従って、充填されている薬剤6が筒先2に取
り付けられる注射針から不用意に漏出しないことから、
薬剤による汚染や注入薬剤の量不足による医療事故を未
然に防止できる。
【0023】〈第2実施例〉図3は本発明の第2実施例
を示すものである。この実施例では、スティック状突起
12の先端面の内端側に180度未満の交角をなす2辺
からなる尖鋭部20が前方へ突出して設けられている。
また、プランジャーロッド本体11の前記凹溝16の前
端面には前記尖鋭部20に対応する凹部21が形成され
ている。
【0024】前記尖鋭部20は図では側面から見て略3
角形状に形成しているが、これに限られることなく、半
円状あるいは4角形状に形成したものであってもよい。
なお、容器兼用注射器の他の構成要素は前記第1実施例
のものと同様であるので同一符号を付すに止まり、その
説明は省略する。これについては、以下の実施例におい
ても同様である。
【0025】ところで、この種の容器兼用注射器によれ
ば、例えばフィンガーグリップ3の後端面3aの内端に
広範囲に渡り傾斜部22が形成されている場合が多く、
この場合、プランジャーロッド5に前方への外力が加わ
ると、スティック状突起12の先端がこの傾斜部22に
よってプランジャーロッド本体11の凹溝16側にずれ
るような力を受けて傾斜部22上をスリップし、フィン
ガーグリップ3との係止が解かれて、スティック状突起
12のストッパーとしての機能が失われるおそれがあ
る。また、注射準備中に不用意にスティック状突起12
を内方へ押すことによって、該スティック状突起12と
フィンガーグリップ3との当接関係が解かれ、これによ
って前記と同様にスティック状突起12のストッパー機
能が失われるおそれがある。
【0026】しかしながら、この実施例の容器兼用注射
器では、スティック状突起12の先端面に尖鋭部20が
設けられているから、スティック状突起12が内方へ移
動するような外力を受けても、図中2点鎖線で示すよう
に、尖鋭部20が凹溝16の前端壁の上部16aに突き
当たって、それ以上のスティック状突起12の内方への
移動を規制する。つまり、スティック状突起の先端は、
フィンガーグリップ3とプランジャーロッド本体11の
凹溝の前端壁上部22とに当接して凹溝16内へ嵌まり
込まず、これによってスティック状突起12はストッパ
ーとしての機能を維持する。
【0027】このように、スティック状突起12の先端
は、フィンガーグリップ3と当接し、同時にプランジャ
ーロッド本体11の凹溝16の前端壁上部16aによっ
て内方への移動を規制されるので、スティック状突起1
2が凹溝16側へ移動して、フィンガーグリップ3との
係止が解かれるということがなく、したがって、フィン
ガーグリップ3との当接を維持し、それ自身の弾性を生
かしてプランジャーロッド5に加わる力を吸収して、プ
ランジャーロッド5の前方への移動を確実に規制するこ
とができる。
【0028】注射に際して、ストッパー機能を解除する
には、手指でスティック状突起12を内方に強く押す。
これによって、スティック状突起12の尖鋭部20とプ
ランジャーロッド本体11の凹溝16の前端壁上部16
aとの係止が解かれ、スティック状突起12は内方へ移
動してプランジャーロッド5の凹溝16内に収納され
る。このとき、スティック状突起12の先端の尖鋭部2
0は、凹溝16の前端面に形成された凹部21に嵌合す
るため、スティック状突起12はプランジャーロッド本
体11の凹溝16内に確実に係止される。したがって、
その後の注射時においてスティック状突起12が不用意
に外方へ移動してカートリッジ1の内面に当接し、両者
の間に摩擦を生じさせて、相当大きな力で押し付けない
とプランジャーロッド5を前進させることができず、ひ
いては所望する速度でプランジャーロッド5を押圧移動
させることができないといった不具合は生じない。
【0029】〈第3実施例〉図4は本発明の第2実施例
を示すものである。この実施例では、フィンガーグリッ
プ3の後端面に前記スティック状突起12の先端が係合
するリング状の係合部30が設けられている。そして、
この図示例ではリング状の係合部30は後方へ突出する
突状に形成されている。
【0030】係合部30を構成する突状は、スティック
状突起12の先端がフィンガーグリップ3の後端面3a
に沿って外方へずれるときに、スティック状突起12の
先端に係合して該スティック状突起12の先端の外方へ
の移動を規制できる程度に、その高さが設定されてい
る。また、突状はスティック状突起12の先端とフィン
ガーグリップ3とが当接した状態において当接部位より
もフィンガーグリップの外方に位置するように設けられ
る。
【0031】なお、この図示例では、係合部30として
突状を例に挙げて説明しているが、係合部30はこれに
限られることなく逆に凹状であってもよく、要はスティ
ック状突起12の先端に係合して、その移動を規制でき
るものであればよい。また、この実施例では係合部30
をリング状に形成しているが、これに限られることな
く、例えば円弧状あるいはストレート形状であってもよ
い。
【0032】しかして、この種の容器兼用注射器によれ
ば、スティック状突起12の先端がフィンガーグリップ
3の後端面3aに当接した状態で、ブランジャーロッド
5に前方への押圧力が加わるときに、スティック状突起
12の先端のフィンガーグリップ3への当接状況によっ
ては、スティック状突起12の先端がフィンガーグリッ
プ3の外方へのずれるように移動するおそれがある。こ
の場合、プランジャーロッド5のストッパー位置が定ま
らず、スティック状突起12のストッパーとしての機能
は薄れる。
【0033】この実施例の容器兼用注射器では、フィン
ガーグリップ3の後端面にリング状の係合部30を設け
ているから、この係合部30がスティック状突起12の
先端に係合し、スティック状突起12の外方への移動を
規制する。したがって、スティック状突起12のストッ
パーとしての機能が損なわれることがない。
【0034】〈第4実施例〉図5は本発明の第4実施例
を示すものである。この実施例では、図3の第2実施例
で示したスティック状突起12が、プランジャーロッド
本体11の図における上下両側であって、プランジャー
ロッド本体11の軸線を中心とする線対称の位置に一対
設けられている。これに対応して、プランジャーロッド
本体11にはスティック状突起収納用の凹溝16が一対
設けられている。
【0035】しかして、この実施例の容器兼用注射器に
よれば、スティック状突起12を線対称の位置に一対設
けており、これらスティック状突起12がフィンガーグ
リップ3の後端面の図における上下両側に当接し、スト
ッパー時においてプランジャーロッド5に働く側方(内
方)への分力が相殺されることとなるため、バランスの
良いストッパー機能が実現できる。
【0036】また、注射時前のストッパー機能解除の場
合には、拇指と食指とによって挟み込むようにして内方
へ押圧することによって、スティック状突起12をプラ
ンジャーロッド5の凹溝16,16に容易に係止的に収
納させることができる。
【0037】なお、上記実施例では、フィンガーグリッ
プ3として図1,図2に示すものを用いているが、これ
に限られることなく、図4の第3実施例に示すようなス
ティック状突起12と係合する係合部30を備えるフィ
ンガーグリップ3を用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、薬剤を充
填した容器兼用注射器が流通段階を含めて実際の使用時
に至るまで、万一注射器に外力や衝撃が加えられても、
プランジャーロッドの不用意な前方への移動を防ぎ、充
填されている薬剤が注射針から漏出しないようにするこ
とができる。この結果、薬剤による汚染や注入薬剤の量
不足による医療事故を未然に防止することができる。
【0039】請求項2記載の発明によれば、なんらかの
原因でスティック状突起の先端が内方へずれるような力
を受ける場合でも、スティック状突起の先端に設けた尖
鋭部がプランジャーロッド本体の凹溝の上壁部に当接
し、スティック状突起の先端が内方へずれて移動するの
を防止するので、スティック状突起がフィンガーグリッ
プに当接してプランジャーロッドの前方への移動を規制
するストッパー機能が損なわれることがない。また、注
射に際して、手指でスティック状突起を内方に強く押し
てプランジャーロッド本体の凹溝に収納させたときに、
スティック状突起の先端の尖鋭部が、凹溝の前端面に形
成された凹部に嵌合するため、スティック状突起はプラ
ンジャーロッド本体の凹溝に確実に係止され、したがっ
て、注射時にスティック状突起が不用意に外方へ移動し
てカートリッジの内面に当接して、プランジャーロッド
を所望する速度で押圧移動させることができなくなると
いった不具合の発生を未然に防止できる。
【0040】請求項3記載の発明によれば、なんらかの
原因でスティック状突起の先端が外方へずれるような力
を受ける場合でも、スティック状突起の先端がフィンガ
ーグリップの後面の係合部に係合するため、スティック
状突起の先端が外方へずれて移動するのを防止すること
ができ、スティック状突起のストッパー機能を維持する
ことができる。
【0041】請求項4記載の発明によれば、フィンガー
グリップの後面に形成される係合部を後方へ突出する突
状としているので、たとえスティック状突起の先端が係
合部に係合されている場合でも、その後、スティック状
突起のストッパー機能を解除する際には単にスティック
状突起を内方へ押圧させるだけで足り、係合部を凹状に
形成した場合に、スティック状突起と凹状係合部との係
合を解除させるために一旦プランジャーロッドを後方へ
移動させなければならないのに比べて注射時の作業性が
よい。
【0042】請求項5記載の発明によれば、スティック
状突起をプランジャーロッドの軸線に対して線対称の位
置に一対設けているので、バランスの良いストッパー機
能を発揮することができ、ストッパー機能を解除する場
合の作業性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す容器兼用注射器の全
体側面図である。
【図2】(a)は同第1実施例の容器兼用注射器の後部
の詳細を示す側面図である。(b)はプランジャーロッ
ドの中間部を示すもので、図(a)におけるXーX線に
沿う断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す容器兼用注射器の要
部の側断面図である。
【図4】(a)は本発明の第3実施例を示す容器兼用注
射器の要部の側断面図である。(b)はフィンガーグリ
ップを示すもので、図(a)におけるY矢視図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す容器兼用注射器の要
部の側断面図である。
【符号の説明】
1 カートリッジ 2 筒先 3 フィンガーグリップ 4 ラバーストッパー 5 プランジャーロッド 6 薬剤 11 プランジャーロッド本体 12 スティック状突起 16 凹溝 20 尖鋭部 21 凹部 30 係合部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートリッジの外周の一端に筒先が、他
    端にフィンガーグリップがそれぞれ設けられ、カートリ
    ッジ内には複数のラバーストッパーが互いに前後方向に
    間隔をあけて嵌入され、後側のラバーストッパーがそれ
    に取り付けられるプランジャーロッドによって前方へ押
    圧移動される際、前記カートリッジ内の前記ラバースト
    ッパーの間に予め封入されている薬剤が、前記筒先に嵌
    合される注射針から押し出される容器兼用注射器におい
    て、 前記プランジャーロッド本体の中間部にはその軸線に対
    して所定の突出角をもつように斜め外前方へ延在する弾
    性を有するスティック状突起がプランジャーロッド本体
    と一体に形成され、かつ、プランジャーロッド本体の側
    部には前記スティック状突起が収納される凹溝が形成さ
    れていることを特徴とする容器兼用注射器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の容器兼用注射器におい
    て、 前記スティック状突起の先端面には尖鋭部が前方へ突出
    して設けられ、かつ、プランジャーロッド本体の前記凹
    溝の前端面には前記尖鋭部に対応する凹部が形成されて
    いることを特徴とする容器兼用注射器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の容器兼用注射器
    において、 フィンガーグリップの後面には前記スティック状突起の
    先端が係合する係合部がスティック状突起の先端よりも
    外方に設けられていることを特徴とする容器兼用注射
    器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の容器兼用注射器におい
    て、 前記フィンガーグリップの後面に形成される係合部は後
    方へ突出する突状であることを特徴とする容器兼用注射
    器。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の容器兼用
    注射器において、 前記スティック状突起はプランジャーロッドの軸線に対
    して線対称の位置に一対設けられていることを特徴とす
    る容器兼用注射器。
JP04108095A 1995-02-28 1995-02-28 容器兼用注射器 Expired - Fee Related JP3558723B2 (ja)

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