JPH08208919A - マーブル調外観を有する熱可塑性ポリマー成形体、その製造方法及びそれに用いる模様形成材 - Google Patents
マーブル調外観を有する熱可塑性ポリマー成形体、その製造方法及びそれに用いる模様形成材Info
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- JPH08208919A JPH08208919A JP7017388A JP1738895A JPH08208919A JP H08208919 A JPH08208919 A JP H08208919A JP 7017388 A JP7017388 A JP 7017388A JP 1738895 A JP1738895 A JP 1738895A JP H08208919 A JPH08208919 A JP H08208919A
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Abstract
マーの混合物又はこれに着色剤を配合した模様形成材
0.1〜40重量%を熱可塑性ポリマーのベース材9
9.9〜60重量%と混合し、所定の温度条件で成形す
ることにより、マーブル調の表面外観を有するポリマー
成形体を得る。 【効果】 ベース材本来の表面光沢性や機械的強度をそ
こなうことなく、簡単な方法でマーブル調の美麗な表面
外観を有するポリマー成形体が得られる。
Description
観をもつポリマー成形体、その製造方法及び製造に用い
る模様成形材に関するものである。さらに詳しくいえ
ば、本発明は、通常の射出成形機や押出成形機などを用
いて簡単に得られる装飾感のあるマーブル調の表面外観
を有するポリマー成形体、素材ポリマー本来の表面光沢
性や機械的強度を保持したまま効率よく製造する方法及
びその製造に用いる材料に関するものである。
染顔料により着色されて使用されており、そして通常、
これら着色成形体では染顔料が樹脂中に均一分散してお
り、単色成形体として使用されている。しかしながら、
生活様式の変化に伴い、ポリマー成形体の表面外観にも
意匠性が求められるようになり、例えばマーブル調の表
面外観を有するポリマー成形体が求められている。
形体に装飾性を付与するために種々の方法が試みられて
きた。その1つはポリマー成形体表面に二次加工的に行
われるもので、例えば、プリント塗装、ホットスタン
プ、墨流し塗装などの手法により流れ模様を形成させる
方法である。しかしながら、この方法は高級感のある美
麗な表面外観が得られるものの、製造コストが高く、そ
の使用に制限がある上、成形体表面のみの装飾であるた
めに外傷により内部の地色が現れるなどの欠点がある。
に溶融粘度が異なる同一系ポリマー、あるいは他ポリマ
ーを模様形成材として組み合わせる方法(特開昭50−
105760号公報、特開昭54−154451号公
報、特開昭54−154454号公報、特開昭54−1
54456号公報、特開昭57−207633号公報)
が提案されている。これらの方法は着色した模様形成材
をベース材に溶融混練し、これらが均一に混練される以
前の不均一状態で成形することによりポリマー成形体に
流れ模様を形成させる方法である。
調の外観を有するポリマー成形体を得る成形条件範囲が
限られており、一般に模様形成材がベース材中に塊状に
存在したり、あるいは逆に模様形成材とベース材との間
で色混合が生じて明瞭な流れ模様が得られない場合が多
い上に、成形体の機械的強度の低下や、ベース材と模様
形成材の境界層での剥離などを生じることがある。
化性ポリマーの粒子を模様形成材として使用し、これを
ベース材中に分散させる方法(特開昭51−12324
7号公報、特開昭62−286716号公報、特開平2
−115271号公報、特開平2−103254号公
報、特開平3−200841号公報、特開平3−210
350号公報、特開平5−93091号公報、特開平6
−1875号公報、特開平6−80821号公報)が提
案されている。
比較的広範囲の成形条件下で模様を発現させることが可
能であるが、一般に硬化させた熱硬化性ポリマーを粉砕
処理することにより模様形成材の着色粒子を得ており、
このため、着色粒子の製造が煩雑になりコスト高になる
のを免れない。
型や装置を用いて混色、あるいは多色成形を行う方法が
あるが、この方法では生産設備としての汎用性を欠き、
商品価格の上昇をもたらす。このような状況に鑑み、高
価な二次加工、若しくは金型、成形機への細工を必要と
せずに通常の押出成形機や射出成形機で容易に連続的
に、高品位でユニークな表面外観が得られ、また成形体
表面だけでなく内部にもその模様が得られ、かつ成形体
の機械的強度が維持された熱可塑性ポリマー成形体が強
く望まれている。
事情のもとで、通常の押出成形機や射出成形機などを用
い、広範囲の成形条件で加工でき、装飾感のあるマーブ
ル調の表面外観を有するポリマー成形体を簡単に、かつ
効率よく提供することを目的としてなされたものであ
る。
て用いる各種熱可塑性ポリマーのもつ特性、例えば表面
光沢性や機械的強度を保持したまま、しかも簡単な操作
でマーブル調の表面外観を有するポリマー成形体を得る
ために鋭意研究を重ねた結果、特別に調製された模様形
成材を用いれば、通常の射出成形や押出成形を行うだけ
で、美麗なマーブル調の表面外観をもつポリマー成形体
が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
マーベース材60〜99.9重量部に対し、(B)
(b)少なくとも1種の熱可塑性ポリマー1〜95重量
%と、(b′)同じ温度における(b)の複素粘性率ηb
と(b′)の複素粘性率ηb′との間にηb/ηb′≧5
の関係が満たされる温度が存在する(b)とは異なる少
なくとも1種の熱可塑性ポリマー99〜5重量%との混
合物あるいはこの混合物にその全量に基づき80重量%
を超えない量の着色剤を配合したものからなる模様形成
材40〜0.1重量部とを、(A)と(B)の合計が1
00重量部になる割合で含有するポリマー組成物からな
るマーブル調外観を有するポリマー成形体を提供するも
のである。
塑性ポリマーベース材60〜99.9重量部に対し、
(B)(b)少なくとも1種の熱可塑性ポリマー1〜9
5重量%と、(b′)同じ温度における(b)の複素粘
性率ηbと(b′)の複素粘性率ηb′との間に ηb/ηb′≧5 (I) の関係が満たされる温度が存在する(b)とは異なる少
なくとも1種の熱可塑性ポリマー99〜5重量%との混
合物あるいはこの混合物その全量に基づき80重量%を
超えない量の着色剤を配合したものからなる模様形成材
40〜0.1重量部とを、(A)と(B)の合計が10
0重量部になる割合で含有するポリマー組成物を、式 Tm(min)−40<TM<Tm(max)−1 (II) [ただし、TMは成形温度(℃)、Tm(min)は
(b)成分の中の最も低い融点をもつ熱可塑性ポリマー
の融点(℃)、Tm(max)は最も高い融点をもつ熱
可塑性ポリマーの融点(℃)である]で示される温度条
件下で、成形することによって製造することができる。
M)以上の融点を有する少なくとも1種の熱可塑性ポリ
マー及び/又は式 ηb(TM)/ηA(TM)≧5 (III) [ただし、ηb(TM)、ηA(TM)はそれぞれ加工温度
における(b)成分及び(A)成分の複素粘性率であ
る]の条件を満たす少なくとも1種の熱可塑性ポリマー
を用い、(b′)成分として式 0.01≦ηb′(TM)/ηA(TM)<15 (IV) ηb(TM)/ηb′(TM)≧5 (V) [ただし、ηb′(TM)は加工温度における(b′)成
分の複素粘性率であり、ηb(TM)及びηA(TM)は前
記と同じ]の条件を満たす少なくとも1種の熱可塑性ポ
リマーを用いると特に美麗なマーブル模様を有するポリ
マー成形体が得られる。
材として用いる熱可塑性ポリマーは、通常の射出成形や
押出成形の際に原料として用いられる熱可塑性ポリマー
の中から任意に選ぶことができる。このようなものとし
ては、例えばスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、メタ
クリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリ
デン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、フッ素樹脂、及び各
種の熱可塑性エラストマーなどが挙げられるが、これら
の中で、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、メタクリ
ル系樹脂及びポリ塩化ビニル系樹脂が好適である。
用として使用されているもの、例えばスチレンの単一重
合体(PS)のほか、ハイインパクトポリスチレン(H
IPS)、メチルメタクリレート・スチレン共重合体
(MS)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレ
ン共重合体(MBS)、スチレン・無水マレイン酸共重
合体(SMA)、スチレン・メタクリル酸共重合体(S
MAA)、α‐メチルスチレン又はマレイミドを共重合
してなる耐熱性スチレン樹脂、さらには、スチレン・ア
クリロニトリル系共重合樹脂、α‐メチルスチレン・ア
クリロニトリル系共重合樹脂などを挙げることができ
る。
重合樹脂は、アクリロニトリル・スチレン共重合体(A
S)、アクリロニトリル・スチレン・ブタジエン共重合
体(ABS)、アクリロニトリル・スチレン・アクリル
ゴム共重合体(AAS)、アクリロニトリル・スチレン
・塩素化ポリエチレン共重合体(ACS)、アクリロニ
トリル・スチレン・エチレン‐プロピレンゴム共重合体
(AES)、アクリロニトリル・スチレン・エチレン‐
酢酸ビニル共重合体、α‐メチルスチレン又はマレイミ
ドを共重合してなる耐熱性ABS樹脂などを包含し、ま
た、α‐メチルスチレン・アクリロニトリル系共重合樹
脂は、スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂のスチ
レン部分がα‐メチルスチレンに置き変わったα‐メチ
ルスチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂を表わす。
成形用として使用されているもの、例えば超低密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、中低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの
ポリエチレン樹脂、酢酸ビニル単位含有量が0.1〜2
5重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸
単位含有量が0.1〜25重量%のエチレン・アクリル
酸共重合体、プロピレン単独重合体、エチレン単位含有
量が2〜40モル%の結晶性プロピレン・エチレンブロ
ック共重合体、エチレン単位含有量が0.5〜10モル
%の結晶性エチレン・プロピレンランダム共重合体、ポ
リブテン、エチレン・プロピレンラバー、エチレン・プ
ロピレン・ジエンラバーなどを挙げることができる。
メタクリレート単独重合体の他、メチルメタクリレート
にスチレン、α‐メチルスチレン、アクリロニトリル、
各種のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルなど
の他のモノマーを共重合させて各種の性能を改良したメ
タクリル樹脂、さらにはアクリル酸エステルやメタクリ
ル酸エステルを主成分とする重合体あるいはブタジエン
を主成分とする重合体にメチルメタクリレート、スチレ
ン、アクリロニトリル、各種のアクリル酸エステルやメ
タクリル酸エステルなどをグラフト共重合した耐衝撃性
メタクリル樹脂などが挙げられる。
化ビニル単独重合体の他、塩化ビニルにエチレン、プロ
ピレン、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、酢酸ビニ
ルなどをコモノマーとして重合させて得られた共重合体
や、ポリ塩化ビニルにMBS樹脂、ABS樹脂、ニトリ
ルゴム、塩素化ポリエチレン、EVA−PVCをグラフ
トさせて得られたグラフト共重合体、さらには各種の可
塑剤を添加した改質ポリ塩化ビニル樹脂などを挙げるこ
とができる。
子量(Mw)が1万〜100万、好ましくは5万〜80
万の範囲にあるもの、特に10万〜50万の範囲にある
ものが、成形性に優れるので好適である。また、これら
の熱可塑性ポリマーは単独で用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
材は、着色されたものであってもよい。この着色に用い
る着色剤については特に制限はなく、公知の顔料や染
料、並びに加飾材を使用することができる。この着色剤
は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。この着色剤は、成形体の機械的物性をそこな
うことのないように、1種又は2種以上からなる熱可塑
性ポリマーベース100重量部に対し、20重量部以
下、好ましくは10重量部以下の割合で用いるのが望ま
しい。
成るベース材の調製は、熱可塑性ポリマーに前記着色剤
を所定の割合で配合し、押出機、バンバリーミキサー、
ニーダなどの公知の混練装置を用い、溶融混練すること
により、行うことができる。
ビーズ状、球状、顆粒状、チップ状、ペレット状などの
形状を有する粒状体に調製するのが便利である。この粒
状体は、平均粒径が0.001〜10mm、好ましく
は、0.01〜8mm、より好ましくは0.1〜5mm
の範囲にあるものが好適である。ここで、平均粒径と
は、粒状体の最大長の平均を示すものとするが、粒状体
の形状がペレット状である場合は、平均粒径として直径
の値を用いるものとする。
形成材に特徴があり、(b)少なくとも1種の熱可塑性
ポリマー1〜95重量%と、(b′)同じ温度における
(b)の複素粘性率ηbと(b′)の複素粘性率ηb′と
の間にηb/ηb′≧5の関係が満たされる温度が存在
する(b)とは異なる少なくとも1種の熱可塑性ポリマ
ー99〜5重量%との混合物あるいはこの混合物にその
全量に基づき80重量%を超えない量の着色剤を配合し
たものを用いることが必要である。
種以上の熱可塑性ポリマーの混合物、すなわち(b)少
なくとも1種の熱可塑性ポリマーと、(b′)式 ηb/ηb′≧5 (I) [ただし、ηb及びηb′は、それぞれある温度Tにおけ
る(b)成分及び(b′)成分の複素粘性率を示す]の
関係を満たす温度Tが存在する前記(b)成分と異なる
少なくとも1種の熱可塑性ポリマーとの混合物、又はこ
れに着色剤を配合したものから成る粒状体であって、前
記Tに該当する温度範囲において、模様形成材として使
用することができる。
度範囲が広範囲であるほど、広範囲の成形温度で所望の
マーブル調模様発現が可能となり、良好である。ここ
で、ηは測定対象である熱可塑性ポリマーに対して印加
した一定周波数の歪み(又は応力)と、そこで発生する
応力(又は歪み)の関係から得られる動的複素弾性率
(G)と測定角周波数(ω)との関係、すなわち、式 η=G/ω =(G′2+G″2)0.5/ω (VI) [ここで、G′は動的貯蔵弾性率、G″は動的損失弾性
率を示す]によって、求めることができ、市販の動的粘
弾性測定装置を用いて測定することができる。
率の大きさを表わすが、便宜上、本発明においては複素
粘性率ということにする。また、複素粘性率は角周波数
100rad/secで測定された値を用いている。
る良流動性の熱可塑性ポリマーの作用により、(b)成
分である未溶融状態若しくは難流動状態にある熱可塑性
ポリマーを、ポリマー成形体中に広範囲に分散させるこ
とができ、さらに着色剤が配合されている場合は、着色
剤が(b)成分中に保持されることによりベース材との
色混合を防ぐことができるので、広範囲の成形条件下、
特に広い成形温度条件下で美麗な流れ模様状のマーブル
調の表面外観をポリマー成形体に容易に付与することが
できる。また、模様形成材がポリマー成形体中で広範囲
に広がっているので、成形体に凹凸や剥離などの成形不
良が生じることがない上、ベース材本来の成形性や成形
体の機械的物性を維持することができる。
(b′)成分の温度Tにおける複素粘性率比が、 ηb/ηb′<5 である場合には、(b)成分と(b′)成分のそれぞれ
の機能が独立に発揮されないために、成形体にマーブル
調の表面外観を付与することができなくなる。
観を与えるためには、好ましくは、 ηb/ηb′≧10 (I′) であり、さらに好ましくは、 ηb/ηb′≧50 (I″) である。
が分散相であり、かつ、その平均分散径が0.1〜1,
000μmである場合において、好ましくは0.5〜1
00μm、さらに好ましくは0.8〜10μmである場
合において、特に美麗で明瞭なマーブル調の表面外観を
有するポリマー成形体を与えることができる。
様形成材を透過型電子顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡
を用いて観察することにより求められる分散相の平均の
粒径を示し、分散相の形状が球状である場合はその直径
の平均を、円柱状である場合はその直径の平均を、また
形状が不定形である場合は顕微鏡写真で見られる分散相
の長径と短径の平均を表わすものとする。
は、(b)成分と(b′)成分との組成比、(b)成分
と(b′)成分との組合わせ、(b)成分と(b′)成
分間の相容化剤(反応性相容化剤も含む)の配合、
(b)成分と(b′)成分との溶融粘度バランス、模様
形成材を調製する際の混練条件(温度、スクリューデザ
イン)などによって制御することが可能であり、また逆
に、これらの因子によって(b)成分の平均分散径を制
御することによりポリマー成形体の模様発現様態を制御
することも可能である。
成分は、(b)成分1〜95重量%と(b′)成分99
〜5重量%とから成ることが必要である。(b)成分が
1重量%未満では成形体にマーブル調の表面外観を付与
することができないし、95重量%を超えると成形性が
大きくそこなわれたり、成形体の機械的物性が大きく低
下し、本発明の目的が達せられない。広範囲の成形条件
下で、成形体に安定なマーブル調の模様を発現させるた
めには、(b)成分が5〜70重量%で(b′)成分が
95〜30重量%の割合が好ましく、特に(b)成分が
10〜50重量%で(b′)成分が90〜50重量%の
割合が好適である。
成分と(b′)成分とから成る熱可塑性ポリマーの混合
物のみであってもよいし、この混合物に着色剤を配合し
たものであってもよい。この着色剤を配合する場合は、
該熱可塑性ポリマーの混合物の全量に基づき、80重量
%を超えない量好ましくは50重量%以下、より好まし
くは30重量%以下の割合で配合される。このように、
着色剤を模様形成材に配合することにより、一層明瞭な
マーブル調の表面外観を有するポリマー成形体を与える
ことができる。
分及び(b′)成分の熱可塑性ポリマーとして、それら
の複素粘性率比が前記式(I)の関係を満たすものが用
いられるが、その種類については、後述するように、ポ
リマー成形体におけるベース材の種類に応じて適宜選ば
れる。
ポリマーについては、特にマーブル調外観を有するポリ
マー成形体に加工するときの、成形温度(TM)以上の
融点をもつものか、あるいは式 ηb(TM)/ηA(TM)≧5 (III) [ただし、ηb(TM)、ηA(TM)はそれぞれ成形温度
における(b)成分及び(A)成分の複素粘性率であ
る]の関係を満たすものの中から選ぶのが好ましい。
成形温度以上に融点を有する結晶性熱可塑性ポリマーを
使用する場合は、比較的容易に、鮮明なマーブル調の表
面外観を有するポリマー成形体を得ることができるので
好都合である。ここで融点は、示差走査熱量計(DS
C)による測定によって、結晶の融解に基づく吸熱ピー
クの温度から求めることができる。
晶性熱可塑性ポリマーは、(A)成分のベース材の成形
温度に応じて選択することができる。例えば、ベース材
として、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂及びメタク
リル系樹脂が使用される場合は、(b)成分として、融
点が150〜350℃、好ましくは200〜300℃の
範囲にある熱可塑性ポリマーを用いるのが望ましい。
樹脂が使用される場合は、(b)成分として、融点が1
00〜300℃、好ましくは150〜250℃の範囲に
ある熱可塑性ポリマーを用いるのが望ましい。
リマーの具体例としては、ポリエチレン、硬質ポリ塩化
ビニル、ポリプロピレン、アイソタクチックポリスチレ
ン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリウレタン樹脂、ポリ‐4‐メチルペンテン‐
1、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリト
リフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、結
晶性ポリカーボネート、ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーなどが
挙げられるが、これらの中からベース材である熱可塑性
ポリマーの成形温度に応じて1種又は2種以上を適宜選
択して使用するのがよい。
ポリエステル樹脂及びポリアミド樹脂が、比較的広い範
囲で融点をコントロールすることが容易であるので好適
である。ここで、ポリエステル樹脂とは、ジカルボン酸
成分としてテレフタル酸、2,6‐ナフタリンジカルボ
ン酸、4,4′‐ビフェニルジカルボン酸などから選ば
れる少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸と、ジオール
成分としてジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、1,4‐ブタンジオール、テトラエチレングリコ
ールなどのα,ω‐ジオールの中から選ばれた少なくと
も1種のジオールとから成る共重合ポリエステルであ
る。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET、融
点255℃)、ポリブチレンテレフタレート(PBT、
融点225℃)を好ましく使用することができる。
結合をもつ重合体で、ジアミンと二塩基酸の重縮合、ラ
クタムの開環重合、アミノカルボン酸の重縮合などによ
って得られる重合体を示す。例えば、ナイロン6(融点
225℃)、ナイロン66(融点265℃)、ナイロン
610(融点222℃)、ナイロン612(融点224
℃)、ナイロン11(融点192℃)、ナイロン12
(融点186℃)を好ましく使用することができる。
る2種以上の結晶性熱可塑性ポリマーを使用すると、マ
ーブル調の表面外観を発現させることが可能な温度領域
をさらに拡大できるので好都合である。
I)の関係を満たす熱可塑性ポリマー、すなわち、ポリ
マー成形体の成形温度(TM)において、ベース材に比
べて5倍以上の複素粘性率を有する難流動性の熱可塑性
ポリマーを用いる場合、明瞭なマーブル調表面外観を得
るためには、式 ηb(TM)/ηA(TM)≧10 (III′) の関係を満たす熱可塑性ポリマーが、また、式 ηb(TM)/ηA(TM)≧50 (III″) の関係を満たす熱可塑性ポリマーがさらに好ましい。
しては、例えばポリフェニレンエーテル樹脂、非晶性ポ
リカーボネート樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリアリレート、さらには重量平均分子量が10
0万以上の各種の難流動性熱可塑性ポリマー、あるいは
部分架橋又は擬架橋構造を導入することにより溶融粘度
が増大された各種の熱可塑性ポリマーなどが挙げられ
る。これらの難流動性の熱可塑性ポリマーは単独で用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た、前記のポリマー成形体の成形温度以上に融点を有す
る結晶性熱可塑性ポリマーと組み合わせて用いてもよ
い。
成分の模様形成材を構成する(b′)成分としては、式 0.01≦ηb′(TM)/ηA(TM)<15 (IV) [ただし、ηb′(TM)及びηA(TM)はそれぞれポリ
マー成形体に加工するときの成形温度(TM)における
(b′)成分及び(A)成分の複素粘性率である]の関
係を満たす熱可塑性ポリマーが好ましい。また、美麗で
明瞭なマーブル調表面外観を得るためには、式 0.05≦ηb′(TM)/ηA(TM)<10 (IV′) の関係を満たす熱可塑性ポリマーが、また、式 0.1≦ηb′(TM)/ηA(TM)<7 (IV″) の関係を満たす熱可塑性ポリマーが特に、好適である。
ては、使用するベース材にも依存するが、通常成形温度
(TM)における複素粘性率が1×103〜2×105ポ
イズの範囲にあるもの、好ましくは3×103〜1×1
05ポイズの範囲になるもの、より好ましくは5×103
〜7×104ポイズの範囲にあるものを使用することが
できる。
(TM)が0.01未満となる熱可塑性ポリマーを使用
すると、成形体にマーブル調の表面外観が得られなくな
ることがあり、また、(b′)成分が極めて低粘度であ
るために、模様形成材の製造において(b)成分と
(b′)成分との混練不良が生じたり、模様形成材を均
一な形状で連続的に安定に生産することが困難であるな
どの不都合を生じる。
/ηA(TM)が15以上となる熱可塑性ポリマーを使用
すると、ポリマー成形体に模様形成材が分散しにくくな
り、模様形成材はポリマー成形体中にその形態を残した
まま存在することになり、破断伸びや耐衝撃強度が著し
く低下したり、ポリマー成形体表面の平滑性が低下する
という欠点をもたらす。
ては、例えばスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、メタクリ
ル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、フッ素樹脂及び各種
の熱可塑性エラストマー、その他公知の熱可塑性ポリマ
ーを使用することができる。
前記熱可塑性ポリマーを単独で用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。また、ベース材と同一
組成の熱可塑性ポリマーを使用することもできる。さら
に、本発明においては、(b′)成分として熱可塑性エ
ラストマー又は熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹脂と
の混合物を使用すると、得られるポリマー成形体の破断
伸度や耐衝撃強度を向上させることができるので好都合
である。
スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系、
アミド系、ポリ塩化ビニル系、1,2‐ポリブタジエン
系、アイオノマー系などに分類されているヤング率が5
0〜10,000kgf/cm2、破断伸びが100〜
800%、引張強さが50〜450kgf/cm2の範
囲にある各種の熱可塑性エラストマーを使用することが
できる。
ては、例えば芳香族ビニル化合物・共役ジエンブロック
共重合体やその水素化物などが、オレフィン系熱可塑性
エラストマーとしては、例えばエチレン‐α‐オレフィ
ン共重合体ゴム、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン
・(メタ)アクリル酸又はその部分金属塩共重合体、エ
チレン・無水マレイン酸・(メタ)アクリル酸エステル
共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチ
レン・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、エチレ
ン・スチレン共重合体などの各種エチレン系共重合体ゴ
ム、プロピレン・ブテンゴム、イソプレン・ブチレンゴ
ム、ポリイソプレンゴムなどが、ウレタン系熱可塑性エ
ラストマーとしては、例えばジイソシアナートと短鎖グ
リコール(エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4‐ブタンジオール、ビスフェノールAなど)
から成るポリマー鎖をハードセグメントとし、ジイソシ
アナートと長鎖ポリオールから成るポリマー鎖をソフト
セグメントとするポリウレタンなどが好ましい。
しては、例えば芳香族ジカルボン酸と短鎖グリコールと
の縮合物をハードセグメントとし、芳香族ジカルボン酸
とポリアルキレングリコールとの縮合物、若しくはポリ
カプロラクトンをソフトセグメントとするマルチセグメ
ントポリエステルなどが、アミド系熱可塑性エラストマ
ーとしては、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン11、及びナイロン12などをハードセグメントと
し、ポリエーテル又はポリエステルをソフトセグメント
とするマルチセグメントポリアミドなどが、ポリ塩化ビ
ニル系熱可塑性エラストマーとしては、例えばポリ塩化
ビニルにNBRをコンパウンドした、いわゆる軟質ポリ
塩化ビニルなどがある。
対して、不飽和カルボン酸若しくはその無水物、不飽和
カルボン酸誘導体、不飽和カルボン酸若しくはその無水
物と不飽和単量体が0.1〜10重量%、好ましくは、
0.2〜5重量%、さらに好ましくは0.5〜3重量%
付加された変性熱可塑性エラストマーも好ましく使用す
ることができる。
マーを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよく、また、他の熱可塑性樹脂と併用してもよ
い。
離、肌荒れなどの成形不良を防ぎ、機械的物性を維持す
るためには、この(b′)成分はベース材と同種、若し
くはベース材と混和可能な熱可塑性ポリマーを使用する
のが好ましい。さらに、ポリマー成形体における剥離、
肌荒れなどの成形不良を防ぎ、機械的物性を維持するた
めには(b)成分と(b′)成分間にも適度に混和性が
あることが好ましい。このためには混和可能な(b)成
分と(b′)成分を組み合わせて模様形成材とすること
が好ましいが、模様形成材中に(b)成分と(b′)成
分の相容化剤となる熱可塑性ポリマーを配合したり、
(b)成分と(b′)成分間で部分的な結合形成が可能
な官能基成分を含む熱可塑性ポリマーを(b)成分、
(b′)成分のいずれか、あるいは双方に使用すること
により、(b)成分と(b′)成分間の混和性を制御す
ることもできる。
に配合する着色剤については特に制限はなく、公知の顔
料や染料、並びに加飾材を使用することができ、例えば
モノアゾ系及び縮合アゾ系、アントラキノン系、イソイ
ンドリノン系、複素環系、ペリノン系、ペリレン系、キ
ナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、フタ
ロシアニン系などの有機顔料や、アントラキノン系、複
素環系、ペリノン系、チオインジゴ系などの染料や、酸
化チタン、べんがら、タルク、炭酸カルシウム、酸化亜
鉛、硫酸バリウム、チタンイエロー、酸化鉄、群青、コ
バルトブルー、焼成顔料、カーボンブラックなどの無機
顔料の他、メタリック・パールのような特殊顔料などを
使用することができる。さらに、着色剤として、メタリ
ック・パールなどの特殊模様を発現させるためのアルミ
ニウム、スズ、銅、黄銅、ステンレス、鉄などの金属、
これらの金属を基質とする合金、マイカ、貝殻、複屈折
を起こす無機又は有機の結晶、蛍光体などを使用するこ
とができる。
着色剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。本発明の模様形成材の調製
方法については特に制限はなく、例えば模様形成材の原
料をヘンシェルミキサーやタンブラーなどを用いて混合
したのち、バンバリーミキサー、ロール、短軸押出機、
二軸押出機などの公知の溶融混練装置を用いて溶融混練
を行い、各種の公知の造粒機により造粒して調製するこ
とができる。また、ヘンシェルミキサーやタンブラーな
どによる原料の混合を省略して、各種原料を別々のフィ
ーダーを用いて溶融混練装置に供給し、造粒することも
できる。
て、その形状については特に制限はなく、例えばパウダ
ー状、フレーク状、ビーズ状、球状、顆粒状、チップ
状、ペレット状などとして用いることができる。さら
に、その平均粒径は、通常0.01〜10mm、好まし
くは0.1〜5mmの範囲である。ここで、平均粒径と
は、粒状体の最大長の平均を示すものとするが、粒状体
の形状がペレット状である場合は、平均粒径として直径
の値を用いるものとする。
と、例えば(A)成分のベース材として、スチレン系樹
脂及びメタクリル系樹脂の中から選ばれた少なくとも1
種又はこれに着色剤を配合したものを用いた場合、
(B)成分の模様形成材として、(b)成分を融点が1
50〜350℃の範囲にある少なくとも1種の結晶性熱
可塑性ポリマーとし、かつ(b′)成分を熱可塑性エラ
ストマー又は熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹脂との
混合物とし、さらに、これらに着色剤を配合したものを
用いることにより、美麗で明瞭なマーブル調の表面外観
を有し、かつ機械的物性に優れた樹脂成形体を得ること
ができる。
チレン系樹脂の中でも、特にスチレン・アクリロニトリ
ル系共重合樹脂、α‐メチルスチレン・アクリロニトリ
ル系共重合樹脂及びメタクリル系樹脂の中から選ばれた
少なくとも1種又はこれに着色剤を配合したものを用い
た場合、(B)成分の模様形成材として、(b)成分を
ポリエチレンテレフタレート樹脂とし、かつ(b′)成
分をポリカーボネート樹脂とし、さらに、これらに着色
剤を配合したものを用いることによっても、美麗で明瞭
なマーブル調の表面外観を有し、かつ機械的物性に優れ
た成形体を得ることができる。
明のポリマー成形体の製造方法について説明する。ま
ず、(A)と(B)との合計量を100重量部として
(A)成分である粒状体のベース材99.9〜60重量
部と(B)成分である粒状体の模様形成材0.1〜40
重量部とを混合したのち、この混合物を各種の成形加工
機を用いて成形することにより、マーブル調の表面外観
を有するポリマー成形体を得ることができる。
法、例えば、射出成形、圧縮成形、押出成形(シート成
形、ブロー成形)などに適用することができるので、各
種形状の多種多様にわたる実用上有用な製品を作ること
ができる。ベース材と模様形成材を各種の成形機に供給
する方法としては、予めベース材と模様形成材とを混合
して一括して供給することもできるが、それぞれを別々
のフィーダーを用いて各種成形機に供給することも可能
である。
ト状、チップ状、フレーク状、顆粒状、パウダー状のも
のなどを使用することができるが、成形機への供給安定
性の点で特に好ましいのはベース材と模様形成材とが共
にペレット状の場合であり、これらのペレットの粒径は
2〜5mmの範囲が好ましい。
満ではポリマー成形体に明瞭に模様が付与されないし、
40重量部を超えるとポリマー成形体の機械的物性が著
しく低下する。ポリマー成形体の表面外観及び機械的物
性のバランスの点から、模様形成材の好ましい配合割合
は0.5〜35重量部の範囲であり、特に1〜30重量
部の範囲が好適である。
マーブル調の表面外観を有するポリマー成形体を得るこ
とができるが、ベース材99.9〜60重量%と模様形
成材0.1〜40重量%とから成る混合物を、式 Tm(min)−40<TM <Tm(max)−1 (II) [ただし、Tm(min)(b)成分のうち最も低融点
である熱可塑性ポリマーの融点(℃)、Tm(max)
は最も高融点である熱可塑性ポリマーの融点(℃)であ
り、(b)成分に含まれる結晶性熱可塑性ポリマーが単
一成分である場合はTm(min)とTm(max)は同
一温度である]の関係を満たす成形温度TM(℃)にお
いて成形することにより、特に優れた表面外観を有する
ポリマー成形体を得ることができる。
温度TM(℃)としては、さらに、式 Tm(min)−30<TM<Tm(max)−3 (II′) の関係を満たす温度が好ましく、特に、式 Tm(min)−20<TM<Tm(max)−5 (II″) の関係を満たす温度が好ましい。
異なる2種以上の模様形成材を用いてポリマー成形体を
得ることもでき、複数の種類の模様形成材を同時に使用
することにより、さらに多種多様にわたる表面外観をも
つポリマー成形体を得ることができる。
リル系共重合樹脂、α‐メチルスチレン・アクリロニト
リル系共重合樹脂及びメタクリル系樹脂の中から選ばれ
た少なくとも1種の熱可塑性樹脂又はその着色物からな
る粒状体を(B)成分としてポリエチレンテレフタレー
ト樹脂1〜95重量%とポリカーボネート樹脂99〜5
重量%との混合物、又はさらにその合計量に基づき80
重量%を超えない量の着色剤を配合したものを用いた場
合に特に優れたポリマー成形体が得られる。
種添加剤成分、例えば、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、安
定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、抗
菌剤、防黴剤などをポリマー成形体の成形加工時に配合
することもできる。また、これらの添加剤成分は予め、
ベース材又は模様形成材あるいはその両方に配合してお
くことも可能である。
ることが好ましく、特に、射出成形に適用する場合は、
成形機のスクリューデザイン、シリンダー径、L/D、
スクリュー回転数、背圧、射出速度などの条件によって
も、表面外観を多様に変化させることができる。
のゲートの形状やサイズ、さらには成形体の肉厚の変化
によっても多種多様に変化させることが可能である。さ
らに近年、高混練機能をもった可塑化スクリュー、例え
ば、ハイメルタ[日本製鋼所(株)製、商品名]、UB
スクリュー[三菱重工業(株)製、商品名]、DBスク
リュー[東芝機械(株)製、商品名]、SFスクリュー
[住友重機械工業(株)製、商品名]、あるいは、ピン
型、フィン型(ダルメージなど)の特殊ミキシングエレ
メント、さらにはミキシングノズル[東レ(株)製]な
どを装着した各種の成形機が開発されており、これらの
成形機を用いてポリマー成形体の表面外観を制御するこ
ともできる。
率が異なる2種以上の熱可塑性ポリマーの混合物又はこ
れに着色剤を配合したものから成る粒状体であって、こ
れを用いることにより、美麗マーブル調の外観を有し、
かつ機械的物性に優れたポリマー成形体を、広範囲の形
成条件下、特に広範囲の成形温度で容易に得ることがで
きる。
外観を有する上に、剥離を起こさず、かつ、ベース材本
来の表面光沢度や機械的強度や成形性などの物性も維持
できるので、家電製品、OA機器のハウジング、建材、
車両部品、日用品、玩具、雑貨などの幅広い用途に、特
に高級成形品に好適である。
に着色させた場合は、模様はもちろん色相も各種組み合
わせることができるので、多種多様の外観が要求される
広範囲の種々の部品に好適に応用しうる。さらにこのポ
リマー成形体は、押出成形又は射出成形だけで完成品と
して高級成形品を成形しうることから、コストが安い
上、生産性が高く極めて効率的である。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、各物性の測定は以下に示す方
法に従って行った。
r RDAII(Rheometrics社製、商品
名)を用いて、熱可塑性ポリマー成形体の成形加工温度
における複素粘性率を測定角周波数100rad/se
cで測定した。
より、模様形成材中の(b)成分の分散状態並びに平均
分散径を評価した。透過型電子顕微鏡観察では、模様形
成材に対して四酸化オスミウムを用いて染色処理を行
い、ウルトラミクロトームにより厚さ70nmの透過型
電子顕微鏡観察用切片を切り出して測定試料とし、透過
型電子顕微鏡[日本電子(株)製、商品名1200E
X]を用い、加速電圧100kVで模様形成材の構造観
察を行った。走査型電子顕微鏡観察では、模様形成材を
液体窒素中で破断し、破断面に金蒸着を行って走査型電
子顕微鏡観察用試料とし、破断面を走査型電子顕微鏡
[日本電子(株)製、商品名 JSM−5300]を用
い、加速電圧15kVで模様形成材の構造観察を行っ
た。なお、(b)成分の平均分散径は、分散相の形状が
球状である場合はその直径の平均を、円柱状である場合
は直径の平均を、また形状が不定形である場合は最大長
と最小長の平均とした。
形体の表面を直接目視し、次の基準で評価した。 ○:美麗なマーブル調模様がポリマー成形体全体に観測
される。 ×:単一色、若しくは模様形成材がポリマー成形体中で
粒状体のまま存在する。
準で評価した。 ○:成形不良が認められない。 ×:成形体表面に表面荒れ、剥離、凹凸などの成形不良
が観察される。 (5)アイゾット衝撃強さ ASTM D256に準じて評価した。試験片はベース
材と模様形成材との混合物を射出成形機[日精樹脂工業
(株)製、商品名 PS40E5A、スクリュー径30
mm、先端ダルメージスクリュー付き]に供給し、表中
に示すシリンダー設定温度、及び金型温度60℃で作製
した。
材と模様形成材との混合物を射出成形機に供給し、表中
に示すシリンダー設定温度、及び金型温度60℃で作製
した。
た材料は以下に示すとおりである。 ホモポリスチレン(PS):[旭化成工業(株)製、商
品名 G8102] ハイインパクトポリスチレン(HIPS):[旭化成工
業(株)製、商品名 EXZ13] 透明HIPS:[旭化成工業(株)製、商品名 SM0
50] ポリメチルメタクリレート(PMMA):[旭化成工業
(株)製、商品名 デルペット80N] アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS):[旭化
成工業(株)製、商品名 スタイラックAS783] アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(A
BS):[旭化成工業(株)製、商品名 スタイラック
220B] ポリフェニレンエーテル(PPE):[還元粘度 η
SP/C=0.51、0.5g/dl、クロロホルム溶液、
30℃測定] ポリカーボネート(PC):[帝人化成(株)製、商品
名 パンライトK1400] ポリエチレンテレフタレート(PET):[帝人化成
(株)製、商品名 TR8550] ポリブチレンテレフタレート(PBT):[三菱化学
(株)製、商品名 ノバドール5010S] ナイロン6(PA):[宇部興産(株)製、商品名 U
BEナイロン1013B] エチレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸三元共
重合体(変性PE):[住友化学工業(株)製、商品名
ボンダインHX8290] スチレン・グリシジルメタクリレート共重合体(変性P
S1):[日本油脂(株)製、商品名 マープルーフG
−1010S] オキサゾリン基含有ポリスチレン(変性PS2):[日
本触媒化学工業(株)製、商品名 RPS−1005] 高密度ポリエチレン(HDPE):[旭化成工業(株)
製、商品名 サンテック−HD S360] 水添スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SEB
S1):[旭化成工業(株)製、商品名 タフテックH
1051] 水添スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SEB
S2):[旭化成工業(株)製、商品名 タフテックH
1081] 無水マレイン酸変性SEBS(変性SEBS1):[旭
化成工業(株)製、商品名 タフテックM1953] グリシジルメタクリレート変性SEBS(変性SEBS
2)[旭化成工業(株)製、商品名 タフテックGX0
73] エチレン・プロピレンラバー(EPR):[エクソン化
学(株)製、商品名 ビスタロン805] 無水マレイン酸変性エチレン・プロピレンラバー(変性
EPR):[エクソン化学(株)製、商品名 エグゼロ
VA1803] ブロックポリプロピレン(PP):[旭化成工業(株)
製、商品名 M8600] 調製例 模様形成材(B−1)〜(B−20)の調製 表1〜表4に示す種類と量の各成分をブレンダーで混合
したのち、この混合物を二軸押出機[池貝鉄工(株)
製、商品名 PCM45]を用い、表中に示す混練温度
で溶融混練し、ペレタイズすることにより、白色に着色
した模様形成材(B−1)〜(B−20)のペレットを
調製した。得られた模様形成材の構造を表1〜表4に示
す。
対して、それぞれカーボンブラック0.02重量部と二
酸化チタン0.5重量部を添加し、ブレンダーで混合し
たのち、混合物を二軸押出機で溶融混練し、ペレタイズ
を行うことにより、グレーに着色したベース材(A)ペ
レットを得た。なお、混練温度はHIPS、HDPE、
ABS、AS、及びPMMAに対し、それぞれ230
℃、230℃、250℃、250℃、及び240℃とし
た。
ベース材(A)ペレットと調製例で得た各模様形成材
(B)ペレットとをブレンダーで混合したのち、射出成
形機[日精樹脂工業(株)製、商品名 PS40E5
A、スクリュー径30mm、先端ダルメージスクリュー
付き]を用いて、表中に示す成形温度で、金型温度60
℃で射出成形し、90mm×50mm×3mmの平板を
作製した。
生状況及び表面外観を、各ポリマーの複素粘性率及びそ
の比とともに表5及び表6に示す。
は、それぞれ、ポリマー成形体の成形温度(TM)にお
けるベース材(A)、模様形成材(b)成分、及び模様
形成材(b′)成分の複素粘性率である。表中では、複
素粘性率がα×10βである場合、αEβと表記する
ことにする(例えば、0.95×104を0.95E4
と表記する)。
ηAは、それぞれ、ポリマー成形体の成形温度(TM)に
おける模様形成材の(b)成分と(b′)成分の複素粘
性率の比、模様形成材(b)成分とベース材(A)の複
素粘性率の比、及び模様形成材(b′)成分とベース材
(A)の複素粘性率の比である。
〜10で得られたポリマー成形体は、いずれも高級感の
あるマーブル調の表面外観を呈していた。
トと調製例で得た模様形成材(B−12)のペレットと
を表7の比較例1に示す配合割合で混合し、混合物から
成形温度210℃、金型温度60℃の条件で実施例1と
同様にしてポリマー成形体を作製した。このポリマー成
形体のマーブル調模様の発生状況及び表面外観を、各ポ
リマーの複素粘性率及びその比とともに表7に示す。
PBTのみの場合は、模様形成材は成形体中に分散せず
粒状体の形状で存在し、成形体には模様形成材からなる
斑点状の模様が得られた。また、ポリマー成形体表面に
凹凸が見られ、平滑性が悪かった。
と調製例で得た模様形成材(B−13)のペレットとを
表7の比較例2に示す配合割合で混合し、混合物から成
形温度245℃、金型温度60℃の条件で実施例8と同
様にポリマー成形体を作製した。このポリマー成形体の
マーブル調模様の発生状況及び表面外観を、各ポリマー
の複素粘性率及びその比とともに表7に示す。
PCのみの場合は、得られたポリマー成形体はグレーの
均一色となり、マーブル調の表面外観は得られなかっ
た。
トと調製例で得た模様形成材(B−15)のペレットと
を表7の比較例3に示す配合割合で混合し、混合物から
成形温度210℃、金型温度60℃の条件で実施例1と
同様にポリマー成形体を作製した。このポリマー成形体
のマーブル調模様の発生状況及び表面外観を、各ポリマ
ーの複素粘性率及びその比とともに表7に示す。
/ηb′及びηb/ηAの値はそれぞれ2.00及び1.
32であり、いずれも5より小さい。このとき得られた
ポリマー成形体はグレーの均一色となり、マーブル調の
表面外観は得られなかった。
トと調製例で得た模様形成材(B−2)のペレットとを
表7の比較例4に示す配合割合で混合したのち、混合物
から射出成形により成形温度240℃、金型温度60℃
の条件でポリマー成形体を作製した。
生状況及び表面外観を、各ポリマーの複素粘性率及びそ
の比とともに表7に示す。PBTの融点(225℃)よ
りも高い240℃におけるηb/ηb′及びηb/ηAの値
はともに、1.67となり、5より小さい。このとき得
られたポリマー成形体はグレーの均一色となり、マーブ
ル調の表面外観は得られなかった。
トと調製例で得た模様形成材(B−5)のペレットとを
表7の比較例5に示す配合割合で混合したのち、混合物
から射出成形により成形温度210℃、金型温度60℃
の条件でポリマー成形体を作製した。このポリマー成形
体のマーブル調模様の発生状況及び表面外観を、各ポリ
マーの複素粘性率及びその比とともに表7に示す。この
例においては、ポリマー成形体はマーブル調の表面外観
が得られたものの、表面剥離が顕著であった。
トと調製例で得た模様形成材(B−16)〜(B−1
9)のペレットとを表8の実施例11〜14に示す配合
割合で混合し、混合物から射出成形により成形温度21
0℃、金型温度60℃の条件で、90mm×50mm×
3mmの平板、並びに各種物性評価用の試験片を作製し
た。このポリマー成形体の各物性を、各ポリマーの複素
粘性率及びその比とともに表8に示す。実施例11〜1
4のポリマー成形体は、いずれも鮮明で高級感のあるマ
ーブル調の表面外観を呈していた。
のポリマー成形体は、後述の着色ベース材(HIPS)
単独から成るポリマー成形体(比較例6)と比較して、
アイゾット衝撃強さは向上しており、また、破断伸度は
低下するが、後述のPBTからなる模様形成材を使用し
た場合(比較例7)に比べて低下の度合いが小さかっ
た。このように、実施例11〜14で得られたポリマー
成形体は、美麗なマーブル調の表面外観に加えて機械的
物性が維持された優れたポリマー成形体となった。
着色したブロックポリプロピレン(PP)のペレットと
調製例で得た模様形成材(B−20)のペレットとの混
合物から、射出成形により成形温度210℃、金型温度
60℃の条件でポリマー成形体を作製した。得られたポ
リマー成形体には鮮明で高級感のあるマーブル調の表面
外観が得られた。このポリマー成形体の各物性を、各ポ
リマーの複素粘性率及びその比とともに表8に示す。
衝撃強さは着色ベース材(PP)単独から成るポリマー
成形体のアイゾット衝撃強さ(5.5kg・cm/c
m)と比較して向上しており、また、破断伸度も着色ベ
ース材単独から成るポリマー成形体の破断伸度(200
%)に対して低下が小さかった。このように、実施例1
5で得られたポリマー成形体は、美麗なマーブル調の表
面外観に加えて機械的物性が維持された優れたポリマー
成形体となった。
と調製例で得た模様形成材(B−9)〜(B−11)の
ペレットとを表9の実施例16〜20に示す配合割合で
混合し、混合物から射出成形により成形温度210℃、
金型温度60℃の条件で、90mm×50mm×3mm
の平板、並びに各種物性評価用の試験片を作製した。こ
のポリマー成形体の各物性を、各ポリマーの複素粘性率
及びその比とともに表9に示す。
高級感のあるマーブル調の表面外観を呈していた。表9
に示すように実施例16〜20のポリマー成形体は、後
述のPETから成る模様形成材を使用した場合(比較例
9)に比べて、アイゾット衝撃強さ、並びに、破断伸度
共に大きな値が得られた。このように、実施例16〜2
0で得られたポリマー成形体は、美麗なマーブル調の表
面外観に加えて機械的物性が維持された優れたポリマー
成形体となった。
トから、射出成形により成形温度210℃、金型温度6
0℃の条件でポリマー成形体を作製した。得られたポリ
マー成形体はグレーの単一色であった。このポリマー成
形体の各物性を、各ポリマーの複素粘性率及びその比と
ともに表10に示す。
トと調製例で得たPBTから成る模様形成材(B−1
2)のペレットとを表10の比較例7に示す配合割合で
混合し、混合物から射出成形により成形温度210℃、
金型温度60℃の条件でポリマー成形体を作製した。得
られたポリマー成形体には模様形成材から成る斑点状の
模様が現れ、マーブル調の表面外観は得られなかった。
このポリマー成形体の各物性を、各ポリマーの複素粘性
率及びその比とともに表10に示す。
から、射出成形により成形温度250℃、金型温度60
℃の条件でポリマー成形体を作製した。得られたポリマ
ー成形体はグレーの単一色であった。このポリマー成形
体の各物性を、各ポリマーの複素粘性率及びその比とと
もに表10に示す。
と調製例で得たPETから成る模様形成材(B−14)
のペレットとを表10の比較例9に示す配合割合で混合
し、混合物から射出成形により成形温度250℃、金型
温度60℃の条件でポリマー成形体を作製した。得られ
たポリマー成形体には模様形成材から成る斑点状の模様
が現れ、マーブル調の表面外観は得られなかった。この
ポリマー成形体の各物性を、各ポリマーの複素粘性率及
びその比とともに表10に示す。
Claims (8)
- 【請求項1】 (A)熱可塑性ポリマーベース材60〜
99.9重量部に対し、(B)(b)少なくとも1種の
熱可塑性ポリマー1〜95重量%と、(b′)同じ温度
における(b)の複素粘性率ηbと(b′)の複素粘性
率ηb′との間にηb/ηb′≧5の関係が満たされる温
度が存在する(b)とは異なる少なくとも1種の熱可塑
性ポリマー99〜5重量%との混合物あるいはこの混合
物にその全量に基づき80重量%を超えない量の着色剤
を配合したものからなる模様形成材40〜0.1重量部
とを、(A)と(B)の合計が100重量部になる割合
で含有するポリマー組成物からなるマーブル調外観を有
するポリマー成形体。 - 【請求項2】 (b)成分が150〜350℃の範囲の
融点をもつ少なくとも1種の結晶性熱可塑性ポリマーで
あり、(b′)成分が複素粘性率103〜2×105ポイ
ズの範囲内にある少なくとも1種の熱可塑性ポリマーで
ある請求項1記載のポリマー成形体。 - 【請求項3】 (b)成分が150〜350℃の範囲の
融点をもつ少なくとも1種の結晶性熱可塑性ポリマーで
あり、(b′)成分が熱可塑性エラストマー又は熱可塑
性エラストマーと熱可塑性樹脂との混合物である請求項
1記載のポリマー成形体。 - 【請求項4】 (A)成分がスチレン系樹脂及びメタク
リル系樹脂の中から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性
樹脂又はその着色物からなる粒状体である請求項1〜3
のいずれかに記載のポリマー成形体。 - 【請求項5】 (A)成分がスチレン・アクリロニトリ
ル系共重合樹脂、α‐メチルスチレン・アクリロニトリ
ル系共重合樹脂及びメタクリル系樹脂の中から選ばれた
少なくとも1種の熱可塑性樹脂又はその着色物からなる
粒状体であり、(B)成分がポリエチレンテレフタレー
ト樹脂1〜95重量部とポリカーボネート樹脂99〜5
重量部とを合計100重量部になるように混合したも
の、又はさらにその合計量に基づき80重量%を超えな
い量の着色剤を配合したものからなる粒状体である請求
項1又は2記載のポリマー成形体。 - 【請求項6】 (A)熱可塑性ポリマーベース材60〜
99.9重量部に対し、(B)(b)少なくとも1種の
熱可塑性ポリマー1〜95重量%と、(b′)同じ温度
における(b)の複素粘性率ηbと(b′)の複素粘性
率ηb′との間にηb/ηb′≧5の関係が満たされる温
度が存在する(b)とは異なる少なくとも1種の熱可塑
性ポリマー99〜5重量%との混合物あるいはこの混合
物にその全量に基づき80重量%を超えない量の着色剤
を配合したものからなる模様形成材40〜0.1重量部
とを、(A)と(B)の合計が100重量部になる割合
で含有するポリマー組成物を、式 Tm(min)−40<TM<Tm(max)−1 [ただし、TMは成形温度(℃)、Tm(min)は
(b)成分の中の最も低い融点をもつ熱可塑性ポリマー
の融点(℃)、Tm(max)は最も高い融点をもつ熱
可塑性ポリマーの融点(℃)である]で示される温度条
件下で、成形することを特徴とする請求項1記載のポリ
マー成形体の製造方法。 - 【請求項7】 (b)成分が成形温度(TM)以上の融
点を有する少なくとも1種の熱可塑性ポリマー及び/又
は式 ηb(TM)/ηA(TM)≧5 [ただし、ηb(TM)、ηA(TM)はそれぞれ加工温度
における(b)成分及び(A)成分の複素粘性率であ
る]の条件を満たす少なくとも1種の熱可塑性ポリマー
であり、(b′)成分が式 0.01≦ηb′(TM)/ηA(TM)<15 ηb(TM)/ηb′(TM)≧5 [ただし、ηb′(TM)は加工温度における(b′)成
分の複素粘性率であり、ηb(TM)及びηA(TM)は前
記と同じ]の条件を満たす少なくとも1種の熱可塑性ポ
リマーである請求項6記載の製造方法。 - 【請求項8】 (B)(b)少なくとも1種の熱可塑性
ポリマー1〜95重量%と、(b′)同じ温度における
(b)の複素粘性率ηbと(b′)の複素粘性率ηb′
との間にηb/ηb′≧5の関係が満たされる温度が存在
する(b)とは異なる少なくとも1種の熱可塑性ポリマ
ー99〜5重量%との混合物あるいはこの混合物にその
全量に基づき80重量%を超えない量の着色剤を配合し
たものからなる熱可塑性ポリマー成形体にマーブル模様
を形成するための模様形成材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7017388A JPH08208919A (ja) | 1994-02-04 | 1995-02-03 | マーブル調外観を有する熱可塑性ポリマー成形体、その製造方法及びそれに用いる模様形成材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-12794 | 1994-02-04 | ||
JP1279494 | 1994-02-04 | ||
JP7017388A JPH08208919A (ja) | 1994-02-04 | 1995-02-03 | マーブル調外観を有する熱可塑性ポリマー成形体、その製造方法及びそれに用いる模様形成材 |
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JPH08208919A true JPH08208919A (ja) | 1996-08-13 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP7017388A Withdrawn JPH08208919A (ja) | 1994-02-04 | 1995-02-03 | マーブル調外観を有する熱可塑性ポリマー成形体、その製造方法及びそれに用いる模様形成材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH08208919A (ja) |
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