[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JPH08176934A - 寒冷紗及びその製造方法 - Google Patents

寒冷紗及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08176934A
JPH08176934A JP6324917A JP32491794A JPH08176934A JP H08176934 A JPH08176934 A JP H08176934A JP 6324917 A JP6324917 A JP 6324917A JP 32491794 A JP32491794 A JP 32491794A JP H08176934 A JPH08176934 A JP H08176934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
binder
polyester
polyester fiber
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6324917A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitetsu Mizutani
嘉哲 水谷
Kiyoshi Iwabuchi
清 岩渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP6324917A priority Critical patent/JPH08176934A/ja
Publication of JPH08176934A publication Critical patent/JPH08176934A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポエチレンテレフタレートよりなるポリエス
テル繊維とポリエステル繊維より融点の低い低融点ポリ
エステル等のポリマーをバインダー成分として有するバ
インダー繊維の混紡糸を用いて製織した織物をバインダ
ー成分とポリエステル繊維の融点の間の温度で熱処理す
る。 【効果】 ポバール等の樹脂を付与しなくても腰のある
風合を有し,湿潤収縮が小さく,目ずれの発生しにくい
農業用寒冷紗を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,農業用資材として用い
ることのできる寒冷紗及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】農業用寒冷紗は,寒冷期には防霜や寒害
防止のため,夏期には高温,強日射の一部を遮り,ある
いは強風や害虫から守るために農作物や土壌を覆って農
作物の生育を助成することを目的に用いられるものであ
り,適度の遮光性,通気性や強力が要求され,適度の遮
光性,通気性の要求により目の粗い布帛が用いられるが
目づれのないことが要求されている。
【0003】従来農業用寒冷紗としては,ビニロン寒冷
紗が広く用いられてきた。ビニロン寒冷紗は,耐光性に
優れていて,ポバールで目ずれ防止されているので適度
の腰を有していて風合的にも好まれている。しかしなが
らビニロン寒冷紗は,湿潤収縮が大きく原料面から製品
価格が高いとの問題点をかかえていた。この点を解決す
るものとしてポリエステル寒冷紗が提案されていて,湿
潤収縮と製品価格の点は満足できるものが得られたが,
腰のある風合と目ずれの点で劣り,この点の改善が要望
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状
に鑑みてなされたものであり、ポバール等の樹脂を付与
しなくても腰のある風合を有し,湿潤収縮が小さく,目
ずれの発生しにくい農業用寒冷紗及びその製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するものであり、次の構成を有するものである。す
なわち、本発明は、ポリエステル繊維とバインダー繊維
の混紡糸からなる織物であって,バインダー成分により
該ポリエステル繊維同志及び経緯糸の交差点が融着して
いることを特徴とする寒冷紗を要旨とするものである。
【0006】以下に,本発明を詳細に説明する。本発明
に用いるポリエステル繊維は,ポリエチレンテレフタレ
ートからなるポリエステルあるいはエチレンテレフタレ
ート単位にその特性を損なわない程度に第3成分を共重
合したポリエステルを溶融紡糸し,延伸後捲縮を付与し
たポリエステル短繊維である。
【0007】ポリエステル繊維の繊度は,適度の硬さの
風合の寒冷紗を得るために,1.5〜3デニールである
のが好ましく,繊維長は紡績方式に適合するように設定
すればよい。
【0008】本発明に用いるバインダー繊維は,上記の
ポリエステル繊維より融点の低いバインダー成分を有す
る短繊維である。バインダー成分としては,ポリエステ
ル繊維より融点の低いポリマーであればよく,ポリエス
テル系ポリマー,ポリアミド系ポリマー,オレフィン系
ポリマー等各種のポリマーを用いることができるが,ポ
リエステル繊維と接着性のよいポリマーを用いるのが好
ましく,この点から二塩基酸またはその誘導体の1種も
しくは2種以上とグリコール類の1種または2種以上と
を共重合した低融点ポリエステルを用いるのがさらに好
ましい。この場合二塩基酸の例としてテレフタル酸,イ
ソフタル酸,フタル酸,P−オキシ安息香酸,5−ナト
リウムスルホイソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸等
の芳香族二塩基酸,シュウ酸,アジピン酸,セバシン
酸,アゼライン酸,ドデカンジカルボン酸等の脂環族二
塩基酸等が挙げられ,グリコールの例としては,エチレ
ングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレング
リコール,プロパンジオール,ブタンジオール,ペンタ
ンジオール,ヘキサンジオール,ネオベンジルジオール
P−キリシレングリコール等が挙げられる。
【0009】また,テレフタル酸とエチレングリコール
によるエチレンテレフタレート単位にε−カプロラクト
ン等の環状ラクトン化合物を共重合した低融点ポリエス
テルも好適に用いることができる。
【0010】バインダー繊維は,バインダー成分のみか
らなる繊維であってもよいが,図1に示すごとく芯成分
1としてポリエステル繊維と同一のポリマーを用い,鞘
成分2としてバインダー成分を用いて複合紡糸した複合
繊維であるのが,紡糸性,紡績性の点から好ましい。
【0011】バインダー繊維の繊度は,紡績性等の点よ
り上記のポリエステル繊維と同じ繊度とするのが好まし
い。また,バインダー繊維が芯鞘複合繊維の場合には,
芯成分の太さを上記のポリエステル繊維と同じ繊度とす
るのが好ましい。また,バインダー繊維の繊維長は,ポ
リエステル繊維と同様紡績方式に適合するように設定す
ればよい。
【0012】バインダー繊維のバインダー成分の融点
は,上記のポリエステル繊維の融点より30℃以上低い
のが好ましく,最終工程の熱処理の作業性やポリエステ
ル繊維の物性への影響が小さいように,110〜200
℃であるのが好ましい。本発明の寒冷紗は,上記のポリ
エステル繊維とバインダー繊維の混紡糸よりなるもので
ある。ポリエステル繊維とバインダー繊維の混紡率は,
目標とする寒冷紗の強度,風合や目ずれ性等を考慮して
決定すればよいが,特にバインダー成分の量が風合や目
ずれ性に影響するので,バインダー成分の量が混紡糸の
10〜30重量%になるように混紡するのが好ましい。
バインダー成分の量が少ないと目ずれが発生しやすくな
り,腰のある硬い風合も得にくくなる。
【0013】ポリエステル繊維とバインダー繊維の混紡
の方式は,特に限定する必要がなく常法によればよい。
混紡糸の番手は,強力に寄与しないバインダー成分を含
むのでビニロン寒冷紗で用いられている30番手より太
くしてもよいが,30番手でも使用に耐える糸強力及び
織物強力を得ることができるので,同番手でも充分であ
る。
【0014】寒冷紗は,通常平組織で,密度が経緯共に
20〜25本/吋の設計で製織されているが,本発明の
寒冷紗においても特に変更する必要はない。また,用い
る織機も通常用いられるものでよい。
【0015】本発明の寒冷紗は,ポリエステル繊維とバ
インダー繊維の混紡糸で製織した織物を,バインダー成
分とポリエステル繊維の融点の間の温度で熱処理して得
る。熱処理を行う装置は特に限定する必要はないが,循
環熱風使用テンターで行うのが好ましい。この熱処理に
より,混紡糸中のバインダー成分により混紡糸中の各ポ
リエステル繊維が融着すると共に経緯糸の交差点が融着
して,所望の硬さの風合と目ずれ防止性が得られる。本
発明は,以上の構成よりなるものである。
【0016】
【作用】本発明の寒冷紗は,ポリエステル繊維とバイン
ダー繊維の混紡糸で製織した織物を,バインダー成分と
ポリエステル繊維の融点の間の温度で熱処理して得るも
のであり,従来の寒冷紗のようにポバール等の樹脂付与
をすることなく,混紡糸中のバインダー成分により混紡
糸中の各ポリエステル繊維が融着すると共に経緯糸の交
差点が融着して,所望の硬さの風合と目ずれ防止性が得
られる。
【0017】
【実施例】以下,本発明を実施例により詳細に説明す
る。実施例において,寒冷紗の評価は,次の方法により
行った。
【0018】(1)目付 JIS L 1096に準じて測定。
【0019】(2)引張強力, 伸度 JIS L 1096に準じて測定。
【0020】(3)滑脱抵抗力 JIS L 1096ピン引掛け法に準じて測定。
【0021】(4)剛軟度 JIS L 1096カンチレバー法に準じて測定。
【0022】(5)浸漬収縮率 JIS L 1042B法に準じて測定。
【0023】(6)遮光性 JIS L 1055に準じて測定。
【0024】実施例1 ポリエチレンテレフタレートを常法により紡糸・延伸し
て1.5デニール×51mmのポリエステル繊維を得て,
一方バインダー成分としてテレフタル酸とイソフタル酸
のモル比を60:40としたエチレングリコールとの共
重合低融点ポリエステル(融点110℃)を鞘部に配
し,芯部にポリエチレンテレフタレートを配して,芯鞘
比率を50:50として複合紡糸し延伸した2デニール
×51mmのバインダー繊維を得て, これらの混紡率を5
0:50(バインダー成分比率15%)として通常の2
吋方式により混紡して30番手の混紡糸を得た。得られ
た混紡糸を用いて経糸密度23本/吋,緯糸密度22本
/吋の平組織の織物をレピア方式織機により製織し,得
られた生機を循環熱風方式テンターにより温度180
℃,40秒の熱処理を行い,本発明の寒冷紗を得た。
【0025】比較例1 1.5デニール×51mmのビニロン繊維による30番手
紡績糸を用いて製織した経糸密度23本/吋,緯糸密度
22本/吋の平組織の織物に,ポバールを8.3%付与
して,比較例としてのビニロン寒冷紗を得た。
【0026】比較例2 ポリエチレンテレフタレートからなる1.5デニール×
51mmのポリエステル繊維による30番手紡績糸を用い
て製織した経糸密度23本/吋,緯糸密度22本/吋の
平組織の織物に,ポバールを8.3%付与して,比較例
としてのビニロン寒冷紗を得た。
【0027】得られた実施例1及び比較例1〜2の評価
結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1より明らかなように,本発明による実
施例1は,バインダー成分が強力に寄与しないため引張
強力はやや低いが実用には支障のないレベルにあり従来
の寒冷紗のようにポバールを付与しなくても滑脱抵抗力
や剛軟度は,同レベルにてあり,浸漬収縮率はビニロン
寒冷紗に比較して非常に小さい。
【0030】
【発明の効果】本発明によると,ポバール等の樹脂を付
与しなくても腰のある風合を有し,湿潤収縮が小さく,
目ずれの発生しにくい農業用寒冷紗を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いることのできるバインダー繊維の
一例の断面図である。
【符号の説明】
1 芯成分 2 鞘成分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル繊維とバインダー繊維の混
    紡糸からなる織物であって,バインダー成分により該ポ
    リエステル繊維同志及び経緯糸の交差点が融着している
    ことを特徴とする寒冷紗。
  2. 【請求項2】 ポリエステル繊維とバインダー繊維の混
    紡糸を用いて製織した織物をバインダー成分とポリエス
    テル繊維の融点の間の温度で熱処理することを特徴とす
    る寒冷紗の製造方法。
JP6324917A 1994-12-27 1994-12-27 寒冷紗及びその製造方法 Pending JPH08176934A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6324917A JPH08176934A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 寒冷紗及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6324917A JPH08176934A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 寒冷紗及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08176934A true JPH08176934A (ja) 1996-07-09

Family

ID=18171063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6324917A Pending JPH08176934A (ja) 1994-12-27 1994-12-27 寒冷紗及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08176934A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6292878B1 (en) 1996-12-12 2001-09-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Data recorder and method of access to data recorder
JP2007135585A (ja) * 2005-10-20 2007-06-07 Chisso Corp 農業用ハウスバンド
JP2008184695A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Unitica Fibers Ltd 繊維集合体
JP5859699B1 (ja) * 2015-05-28 2016-02-10 栗田煙草苗育布製造株式会社 織物とシート状構造物を複合一体化した複合シート及び複合化処理方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6292878B1 (en) 1996-12-12 2001-09-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Data recorder and method of access to data recorder
JP2007135585A (ja) * 2005-10-20 2007-06-07 Chisso Corp 農業用ハウスバンド
JP4609408B2 (ja) * 2005-10-20 2011-01-12 チッソ株式会社 農業用ハウスバンド
JP2008184695A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Unitica Fibers Ltd 繊維集合体
JP5859699B1 (ja) * 2015-05-28 2016-02-10 栗田煙草苗育布製造株式会社 織物とシート状構造物を複合一体化した複合シート及び複合化処理方法
TWI692408B (zh) * 2015-05-28 2020-05-01 日商栗田煙草苗育布製造股份有限公司 將織物及片狀構造物複合一體化之複合片的製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010285709A (ja) ポリアミド繊維、ポリアミド仮撚加工糸及び織編物
JPH08176934A (ja) 寒冷紗及びその製造方法
JP3502688B2 (ja) 熱接着性複合長繊維糸及びシート
JP2013209785A (ja) 潜在捲縮性ポリエステル複合繊維糸条
JPH06128840A (ja) ポリエステルカットパイル織編物
JP2962443B2 (ja) メッシュシート
JP2008240183A (ja) 弾性経編地
JP2000017578A (ja) 鞄地およびそれを利用した鞄
KR102568523B1 (ko) 스트레오-컴플렉스 결정 구조를 갖는 고내열성 폴리락타이드 해도형 복합섬유를 이용한 다운자켓용 다중직 텍스타일의 제조방법
JPH0551853A (ja) 形状記憶能を有するコポリエステル繊維積層物
JPH09143835A (ja) セールクロスの製造方法
JPH0593315A (ja) 形状記憶能を有するコポリエステル繊維への形状記憶付与方法
JP7201395B2 (ja) グローブ用布帛および繊維製品
JP2019157321A (ja) ストレッチ性布帛
JP3985572B2 (ja) 鞄地
KR100476469B1 (ko) 폴리에스테르 이수축 혼섬사의 제조 방법
JP4385569B2 (ja) ポリエステル系ストレッチ織物
JP3164293U (ja) 紡績糸およびメッシュ織物
JPH0473217A (ja) 高収縮性ポリエステル系繊維
JP2008106394A (ja) 芯鞘型ポリエステル複合繊維及び織編物
JPH11241261A (ja) 形状記憶能を有するポリエステル繊維構造体
JPH11131336A (ja) 防水織物の製造方法
JP3759236B2 (ja) 潜在捲縮繊維を含有する紡績糸
JPH08302528A (ja) 熱接着性複合長繊維糸及びシート
JP2001303426A (ja) 生分解性防水布の製造方法