JPH08157687A - ポリアセタール系樹脂組成物 - Google Patents
ポリアセタール系樹脂組成物Info
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- JPH08157687A JPH08157687A JP29926094A JP29926094A JPH08157687A JP H08157687 A JPH08157687 A JP H08157687A JP 29926094 A JP29926094 A JP 29926094A JP 29926094 A JP29926094 A JP 29926094A JP H08157687 A JPH08157687 A JP H08157687A
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- ethylene
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- copolymer
- graft
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Abstract
(57)【要約】
【目的】各種の物性バランスに優れ、層状剥離などの欠
点がなく、成形性、成形品の表面性等に優れ、耐衝撃性
が改善されたポリアセタール系樹脂組成物を提供する。 【構成】(i) ポリアセタール系樹脂 100重量部、(i
i)エチレン−プロピレン系共重合体ゴム 1〜40重量
部、及び(iii) エチレン系共重合体にメタクリル酸エス
テルを85重量%以上含むビニルモノマーをグラフト共
重合させたエチレン系共重合体グラフト変性物 1〜2
0重量部を含有することを特徴とするポリアセタール系
樹脂組成物。
点がなく、成形性、成形品の表面性等に優れ、耐衝撃性
が改善されたポリアセタール系樹脂組成物を提供する。 【構成】(i) ポリアセタール系樹脂 100重量部、(i
i)エチレン−プロピレン系共重合体ゴム 1〜40重量
部、及び(iii) エチレン系共重合体にメタクリル酸エス
テルを85重量%以上含むビニルモノマーをグラフト共
重合させたエチレン系共重合体グラフト変性物 1〜2
0重量部を含有することを特徴とするポリアセタール系
樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、剛性、曲げ強
度、耐衝撃性、耐疲労性等の物性バランスに優れ、層状
剥離が生じ難く、成形性、成形品の表面性等に優れたポ
リアセタール系樹脂組成物に関する。
度、耐衝撃性、耐疲労性等の物性バランスに優れ、層状
剥離が生じ難く、成形性、成形品の表面性等に優れたポ
リアセタール系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール系樹脂は、優れた耐熱
性、機械的特性、クリープ特性、潤滑特性、電気特性等
をバランス良く有しており、自動車部品、電子・電気機
器部品等をはじめとする広い分野での機械、機構部品に
使用されている。
性、機械的特性、クリープ特性、潤滑特性、電気特性等
をバランス良く有しており、自動車部品、電子・電気機
器部品等をはじめとする広い分野での機械、機構部品に
使用されている。
【0003】しかしながら、ポリアセタール系樹脂は、
ノッチ付き衝撃強度が小さく、また、成形時の残留応力
や微細な傷が存在すると破壊が起こり易い等の欠点があ
り、複雑な形状の成形品や衝撃を受けやすい部品の成形
には不適当であるため、用途が制限されている。
ノッチ付き衝撃強度が小さく、また、成形時の残留応力
や微細な傷が存在すると破壊が起こり易い等の欠点があ
り、複雑な形状の成形品や衝撃を受けやすい部品の成形
には不適当であるため、用途が制限されている。
【0004】従来、ポリアセタール系樹脂の耐衝撃性を
改善する方法として、例えば、ポリアセタール系樹脂
に、アイオノマー、エチレン−アクリル酸エステル系共
重合体等の軟質樹脂を添加することが提案されている。
しかしながら、この様な方法では、一見各成分が混和し
たような外観の成形体が得られるものの、実際は、ポリ
アセタール系樹脂の結晶性が高いために、各成分が充分
に混和しておらず、成形の際に層間剥離を起こし易く、
十分な機械的強度を有する成形体を得ることができな
い。
改善する方法として、例えば、ポリアセタール系樹脂
に、アイオノマー、エチレン−アクリル酸エステル系共
重合体等の軟質樹脂を添加することが提案されている。
しかしながら、この様な方法では、一見各成分が混和し
たような外観の成形体が得られるものの、実際は、ポリ
アセタール系樹脂の結晶性が高いために、各成分が充分
に混和しておらず、成形の際に層間剥離を起こし易く、
十分な機械的強度を有する成形体を得ることができな
い。
【0005】また、ポリアセタール系樹脂にポリウレタ
ンエラストマーを配合して耐衝撃性を改良した組成物が
知られており(特開昭60−500576号公報、特開
昭62−36451号公報等)、これは柔軟化したポリ
アセタール系樹脂組成物として一部市販されている。し
かしながら、このような樹脂組成物に配合するポリウレ
タンは、粘弾性的特性を有し、しかも耐熱性が不十分で
あるために、混練が困難であり、物性の再現性の点でも
十分満足の行くものではなく、また、成形品のウエルド
強度が不十分であるなど、まだ多くの問題点が残されて
いる。
ンエラストマーを配合して耐衝撃性を改良した組成物が
知られており(特開昭60−500576号公報、特開
昭62−36451号公報等)、これは柔軟化したポリ
アセタール系樹脂組成物として一部市販されている。し
かしながら、このような樹脂組成物に配合するポリウレ
タンは、粘弾性的特性を有し、しかも耐熱性が不十分で
あるために、混練が困難であり、物性の再現性の点でも
十分満足の行くものではなく、また、成形品のウエルド
強度が不十分であるなど、まだ多くの問題点が残されて
いる。
【0006】以上のように、ポリアセタール系樹脂は、
優れた耐熱性、機械的特性等を有するものの、多くのプ
ラスチック素材の中でも、特に結晶性が高いため、他の
樹脂、高分子材料等を配合して特性を改善することは困
難であり、耐衝撃性等の特性を十分に改善したものが得
られていないのが現状である。
優れた耐熱性、機械的特性等を有するものの、多くのプ
ラスチック素材の中でも、特に結晶性が高いため、他の
樹脂、高分子材料等を配合して特性を改善することは困
難であり、耐衝撃性等の特性を十分に改善したものが得
られていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
各種の物性バランスに優れ、層状剥離などの欠点がな
く、成形性、成形品の表面性等に優れたポリアセタール
系樹脂組成物であって、特に、耐衝撃性が改善されたポ
リアセタール系樹脂組成物を提供することである。
各種の物性バランスに優れ、層状剥離などの欠点がな
く、成形性、成形品の表面性等に優れたポリアセタール
系樹脂組成物であって、特に、耐衝撃性が改善されたポ
リアセタール系樹脂組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した如
き従来技術の課題に鑑みて、ポリアセタール系樹脂に各
種の軟質樹脂を配合して耐衝撃性の改善を試みたが、十
分な耐衝撃性を有する樹脂組成物を得ることができなか
った。本発明者は、更に引き続き研究を重ねた結果、軟
質樹脂として、エチレン−プロピレン系共重合体ゴムを
選択し、これをポリアセタール系樹脂に配合した組成物
に、更に、エチレン系共重合体に特定のビニルモノマー
をグラフト共重合させて得られた変性物を相溶化剤とし
て配合する場合には、ポリアセタール系樹脂中に、軟質
樹脂であるエチレン−プロピレン系共重合体ゴムがミク
ロに分散した安定な組成物を得ることができ、該組成物
から得られる成形体は著しく耐衝撃性の改善されたもの
となることを見出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
き従来技術の課題に鑑みて、ポリアセタール系樹脂に各
種の軟質樹脂を配合して耐衝撃性の改善を試みたが、十
分な耐衝撃性を有する樹脂組成物を得ることができなか
った。本発明者は、更に引き続き研究を重ねた結果、軟
質樹脂として、エチレン−プロピレン系共重合体ゴムを
選択し、これをポリアセタール系樹脂に配合した組成物
に、更に、エチレン系共重合体に特定のビニルモノマー
をグラフト共重合させて得られた変性物を相溶化剤とし
て配合する場合には、ポリアセタール系樹脂中に、軟質
樹脂であるエチレン−プロピレン系共重合体ゴムがミク
ロに分散した安定な組成物を得ることができ、該組成物
から得られる成形体は著しく耐衝撃性の改善されたもの
となることを見出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
【0009】即ち、本発明は、(i) ポリアセタール系樹
脂 100重量部、(ii)エチレン−プロピレン系共重合
体ゴム 1〜40重量部、及び(iii) エチレン系共重合
体にメタクリル酸エステルを85重量%以上含むビニル
モノマーをグラフト共重合させたエチレン系共重合体グ
ラフト変性物 1〜20重量部を含有することを特徴と
するポリアセタール系樹脂組成物に係る。
脂 100重量部、(ii)エチレン−プロピレン系共重合
体ゴム 1〜40重量部、及び(iii) エチレン系共重合
体にメタクリル酸エステルを85重量%以上含むビニル
モノマーをグラフト共重合させたエチレン系共重合体グ
ラフト変性物 1〜20重量部を含有することを特徴と
するポリアセタール系樹脂組成物に係る。
【0010】本発明では、ポリアセタール系樹脂として
は、主鎖がオキシメチレン単位により構成された単独重
合体、又は主鎖中にオキシメチレン単位を80モル%程
度以上有する共重合体を用いることができる。
は、主鎖がオキシメチレン単位により構成された単独重
合体、又は主鎖中にオキシメチレン単位を80モル%程
度以上有する共重合体を用いることができる。
【0011】該ポリアセタール系樹脂は、公知の方法に
従って得ることができ、例えば、単独重合体は、通常、
パラホルムアルデヒドを熱分解して発生した無水のホル
ムアルデヒドを有機アミン等の塩基性重合触媒により有
機溶剤中で重合した後、安定化のために、末端アセチル
化、エーテル化等を行なって製造することができる。ま
た、共重合体は、ホルムアルデヒドの3量体であるトリ
オキサンを主成分とし、エチレンオキサイド、1,3−
ジオキソラン等の炭素−炭素結合を持つ環状エーテルを
コモノマー成分として1〜20モル%程度用いて、ルイ
ス酸触媒により、塊状または溶液法によって開環重合し
た後、不安定末端の分解除去処理を行なって得ることが
できる。
従って得ることができ、例えば、単独重合体は、通常、
パラホルムアルデヒドを熱分解して発生した無水のホル
ムアルデヒドを有機アミン等の塩基性重合触媒により有
機溶剤中で重合した後、安定化のために、末端アセチル
化、エーテル化等を行なって製造することができる。ま
た、共重合体は、ホルムアルデヒドの3量体であるトリ
オキサンを主成分とし、エチレンオキサイド、1,3−
ジオキソラン等の炭素−炭素結合を持つ環状エーテルを
コモノマー成分として1〜20モル%程度用いて、ルイ
ス酸触媒により、塊状または溶液法によって開環重合し
た後、不安定末端の分解除去処理を行なって得ることが
できる。
【0012】本発明では、ポリアセタール系樹脂として
は、ASTM D−1238法に基づいて測定されるメ
ルトフローレート(MFR,190℃)が、1〜50g
/10分程度のものが好ましい。また、該ポリアセター
ル系樹脂の分子量は、特に限定されるものではないが、
一般に、数平均分子量が20,000〜100,000
程度の範囲にあり、不均一性(重量平均分子量/数平均
分子量)が2程度のものが適当である。
は、ASTM D−1238法に基づいて測定されるメ
ルトフローレート(MFR,190℃)が、1〜50g
/10分程度のものが好ましい。また、該ポリアセター
ル系樹脂の分子量は、特に限定されるものではないが、
一般に、数平均分子量が20,000〜100,000
程度の範囲にあり、不均一性(重量平均分子量/数平均
分子量)が2程度のものが適当である。
【0013】本発明では、上記したポリアセタール系樹
脂に、エチレン−プロピレン共重合体を配合することが
必要である。エチレン−プロピレン共重合体は、安価
で、耐熱性、耐候性等の特性に優れ、天然ゴムに近似し
た性質を有するものであり、これを後述する相溶化剤と
してのエチレン系共重合体変性物と共に、ポリアセター
ル系樹脂に配合することによって、著しく耐熱衝撃性の
改善された成形体を得ることができる。
脂に、エチレン−プロピレン共重合体を配合することが
必要である。エチレン−プロピレン共重合体は、安価
で、耐熱性、耐候性等の特性に優れ、天然ゴムに近似し
た性質を有するものであり、これを後述する相溶化剤と
してのエチレン系共重合体変性物と共に、ポリアセター
ル系樹脂に配合することによって、著しく耐熱衝撃性の
改善された成形体を得ることができる。
【0014】本発明では、エチレン−プロピレン共重合
体ゴムとしては、エチレンとプロピレンの共重合によっ
て得られる2成分系の共重合体(EPM)、又はエチレ
ンとプロピレンに、更に、第3のモノマー成分としてジ
エン類を加えた3成分系ランダム共重合体(EPDM)
を用いることができる。通常は、公知のエチレン−プロ
ピレン共重合体ゴムの内から、特に、ゴム加工用のため
に伸展剤や充填剤などを多量に添加していないものを選
択して使用すればよい。該エチレン−プロピレン共重合
体ゴムにおけるモノマー成分の使用割合は、特に限定さ
れないが、2成分系の重合体については、モノマー成分
としてのエチレンとプロピレンの混合割合が、エチレン
/プロピレン(重量比)=90/10〜30/70程度
の範囲にあるものが適当であり、80/20〜45/5
5程度の範囲にあるものが好ましい。また、3成分系の
共重合体では、上記した混合割合にあるエチレンとプロ
ピレンの合計量100重量部に対してジエン類を1〜2
0重量部程度用いることが適当であり、5〜15重量部
程度用いることが好ましい。ジエン類としては、例え
ば、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5
−エチリデン−2−ノルボネン等を用いることができ、
これらを単独又は適宜混合して用いればよい。
体ゴムとしては、エチレンとプロピレンの共重合によっ
て得られる2成分系の共重合体(EPM)、又はエチレ
ンとプロピレンに、更に、第3のモノマー成分としてジ
エン類を加えた3成分系ランダム共重合体(EPDM)
を用いることができる。通常は、公知のエチレン−プロ
ピレン共重合体ゴムの内から、特に、ゴム加工用のため
に伸展剤や充填剤などを多量に添加していないものを選
択して使用すればよい。該エチレン−プロピレン共重合
体ゴムにおけるモノマー成分の使用割合は、特に限定さ
れないが、2成分系の重合体については、モノマー成分
としてのエチレンとプロピレンの混合割合が、エチレン
/プロピレン(重量比)=90/10〜30/70程度
の範囲にあるものが適当であり、80/20〜45/5
5程度の範囲にあるものが好ましい。また、3成分系の
共重合体では、上記した混合割合にあるエチレンとプロ
ピレンの合計量100重量部に対してジエン類を1〜2
0重量部程度用いることが適当であり、5〜15重量部
程度用いることが好ましい。ジエン類としては、例え
ば、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5
−エチリデン−2−ノルボネン等を用いることができ、
これらを単独又は適宜混合して用いればよい。
【0015】該エチレン−プロピレン共重合体ゴムの分
子量は、特に限定はされないが、数平均分子量が5,0
00〜100,000程度のものが適当であり、10,
000〜50,000程度のものが好ましい。
子量は、特に限定はされないが、数平均分子量が5,0
00〜100,000程度のものが適当であり、10,
000〜50,000程度のものが好ましい。
【0016】該エチレン−プロピレン共重合体ゴムは、
いわゆる軟質樹脂であり、これを配合することによっ
て、ポリアセタール系樹脂組成物の耐衝撃性は改善され
るが、組成物が軟質化されて剛性等が低下する傾向にあ
る。このため、これらのバランスを考慮した上で、エチ
レン−プロピレン共重合体ゴムの配合量を決定すること
が必要であり、通常、ポリアセタール系樹脂100重量
部に対して、該エチレン−プロピレン共重合体ゴムを1
〜40重量部程度配合することが適当であり、5〜30
重量部程度配合することが好ましい。該エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴムの配合量が1重量部を下回ると、耐
衝撃性改良効果が小さく、一方、40重量部を上回ると
組成物が非常に軟質化して、耐熱性や剛性が著しく低下
するので好ましくない。
いわゆる軟質樹脂であり、これを配合することによっ
て、ポリアセタール系樹脂組成物の耐衝撃性は改善され
るが、組成物が軟質化されて剛性等が低下する傾向にあ
る。このため、これらのバランスを考慮した上で、エチ
レン−プロピレン共重合体ゴムの配合量を決定すること
が必要であり、通常、ポリアセタール系樹脂100重量
部に対して、該エチレン−プロピレン共重合体ゴムを1
〜40重量部程度配合することが適当であり、5〜30
重量部程度配合することが好ましい。該エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴムの配合量が1重量部を下回ると、耐
衝撃性改良効果が小さく、一方、40重量部を上回ると
組成物が非常に軟質化して、耐熱性や剛性が著しく低下
するので好ましくない。
【0017】更に、本発明の樹脂組成物には、エチレン
系共重合体にメタクリル酸エステルを85重量%以上含
むビニルモノマーをグラフト共重合させたエチレン系共
重合体のグラフト変性物を配合することが必要である。
該エチレン系共重合体グラフト変性物は、ポリアセター
ル系樹脂及びエチレン−プロピレン系共重合体ゴムの混
合物に配合した場合に、これらの成分の相溶化剤として
働き、ポリアセタール系樹脂中に、エチレン−プロピレ
ン系共重合体ゴムをミクロに均一に分散させて、安定な
分散モルフォロジー構造を形成でき、該組成物から得ら
れる成形体は、各種の物性バランスが優れ、層状剥離な
どが生じることがなく、著しく耐衝撃性に優れたものと
なる。
系共重合体にメタクリル酸エステルを85重量%以上含
むビニルモノマーをグラフト共重合させたエチレン系共
重合体のグラフト変性物を配合することが必要である。
該エチレン系共重合体グラフト変性物は、ポリアセター
ル系樹脂及びエチレン−プロピレン系共重合体ゴムの混
合物に配合した場合に、これらの成分の相溶化剤として
働き、ポリアセタール系樹脂中に、エチレン−プロピレ
ン系共重合体ゴムをミクロに均一に分散させて、安定な
分散モルフォロジー構造を形成でき、該組成物から得ら
れる成形体は、各種の物性バランスが優れ、層状剥離な
どが生じることがなく、著しく耐衝撃性に優れたものと
なる。
【0018】上記エチレン系共重合体グラフト変性物に
おいて、グラフト共重合体の幹成分となるエチレン系共
重合体は、モノマー成分として、エチレンを50〜95
重量%程度、及び他のビニルモノマーを5〜50重量%
用いてなる共重合体が適当であり、特に、エチレンを5
5〜90重量%程度、及び他のビニルモノマーを10〜
45重量%程度用いてなる共重合体が好ましい。該エチ
レン系共重合体における他のビニルモノマーとしては、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エ
ステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル等のメタク
リル酸エステル;酢酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル
等を、単独又は二種以上組み合わせて使用することが好
ましく、これらのビニルモノマーとエチレンとの共重合
体は、グラフト共重合させるビニルモノマーであるメタ
クリル酸エステル、又はこれと他のビニルモノマーとの
混合物に、膨潤又は溶解するために、グラフト変性物の
製造時に溶剤の使用量を減少させることができ、更に、
ビニルモノマー成分のグラフト反応の効率を向上させる
ことができる。該エチレン系共重合体の内で、特に好ま
しいものとして、エチレン−アクリル酸エチル共重合体
(エチレン/アクリル酸エチル(重量比)=80〜60
/20〜40)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合
体(エチレン/アクリル酸エチル(重量比)=80〜6
0/20〜40)、エチレン−アクリル酸ブチル−メタ
クリル酸グリシジル3成分共重合体(エチレン/アクリ
ル酸ブチル/メタクリル酸グリシジル(重量比)=60
〜90/5〜30/2〜10)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(エチレン/酢酸ビニル(重量比)=80〜5
5/20〜45)等を例示できる。
おいて、グラフト共重合体の幹成分となるエチレン系共
重合体は、モノマー成分として、エチレンを50〜95
重量%程度、及び他のビニルモノマーを5〜50重量%
用いてなる共重合体が適当であり、特に、エチレンを5
5〜90重量%程度、及び他のビニルモノマーを10〜
45重量%程度用いてなる共重合体が好ましい。該エチ
レン系共重合体における他のビニルモノマーとしては、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エ
ステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル等のメタク
リル酸エステル;酢酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル
等を、単独又は二種以上組み合わせて使用することが好
ましく、これらのビニルモノマーとエチレンとの共重合
体は、グラフト共重合させるビニルモノマーであるメタ
クリル酸エステル、又はこれと他のビニルモノマーとの
混合物に、膨潤又は溶解するために、グラフト変性物の
製造時に溶剤の使用量を減少させることができ、更に、
ビニルモノマー成分のグラフト反応の効率を向上させる
ことができる。該エチレン系共重合体の内で、特に好ま
しいものとして、エチレン−アクリル酸エチル共重合体
(エチレン/アクリル酸エチル(重量比)=80〜60
/20〜40)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合
体(エチレン/アクリル酸エチル(重量比)=80〜6
0/20〜40)、エチレン−アクリル酸ブチル−メタ
クリル酸グリシジル3成分共重合体(エチレン/アクリ
ル酸ブチル/メタクリル酸グリシジル(重量比)=60
〜90/5〜30/2〜10)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(エチレン/酢酸ビニル(重量比)=80〜5
5/20〜45)等を例示できる。
【0019】上記エチレン系共重合体にグラフト共重合
させるビニルモノマー成分、即ち、枝成分として用いる
ビニルモノマーとしては、メタクリル酸エステルを85
重量%以上含むビニルモノマーを用いることが必要であ
る。即ち、メタクリル酸エステルを単独で用いるか、或
いは、メタクリル酸エステル85重量%以上含む他のビ
ニルモノマーとの混合物を用いることが必要である。混
合物として用いる場合に、メタクリル酸エステルが85
重量%を下回ると、相溶化剤としての働き、即ち、ポリ
アセタール系樹脂中に、エチレン−プロピレン系共重合
体ゴムを均一に分散させて、安定な分散モルフォロジー
構造を形成する効果が不十分となるので好ましくない。
させるビニルモノマー成分、即ち、枝成分として用いる
ビニルモノマーとしては、メタクリル酸エステルを85
重量%以上含むビニルモノマーを用いることが必要であ
る。即ち、メタクリル酸エステルを単独で用いるか、或
いは、メタクリル酸エステル85重量%以上含む他のビ
ニルモノマーとの混合物を用いることが必要である。混
合物として用いる場合に、メタクリル酸エステルが85
重量%を下回ると、相溶化剤としての働き、即ち、ポリ
アセタール系樹脂中に、エチレン−プロピレン系共重合
体ゴムを均一に分散させて、安定な分散モルフォロジー
構造を形成する効果が不十分となるので好ましくない。
【0020】上記したエチレン系共重合体にグラフト共
重合させるビニルモノマー成分の内で、メタクリル酸エ
ステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル等を用いることができ、ま
た、これと混合して用いることのできる他のビニルモノ
マーとしては、スチレン;アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル等のアクリル酸エステル;アクリロニトリル;
無水マレイン酸;N−フェニルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−
2−クロロフェニルマレイミド等の一般式
重合させるビニルモノマー成分の内で、メタクリル酸エ
ステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル等を用いることができ、ま
た、これと混合して用いることのできる他のビニルモノ
マーとしては、スチレン;アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル等のアクリル酸エステル;アクリロニトリル;
無水マレイン酸;N−フェニルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−
2−クロロフェニルマレイミド等の一般式
【0021】
【化1】
【0022】(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜15
のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は置換
アリール基を示す)で表わされるマレイミド類等を用い
ることができる。
のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は置換
アリール基を示す)で表わされるマレイミド類等を用い
ることができる。
【0023】本発明では、特に、エチレン系共重合体に
グラフト共重合させるビニルモノマー成分としては、メ
タクリル酸エステル85〜100重量%及びマレイミド
類0〜15重量%からなるものを用いることが好まし
く、この様なビニルモノマーを用いることによって、耐
熱性、剛性等により優れた組成物が得られる。この場合
には、マレイミド類としては、特に、N−フェニルマレ
イミドが好ましい。
グラフト共重合させるビニルモノマー成分としては、メ
タクリル酸エステル85〜100重量%及びマレイミド
類0〜15重量%からなるものを用いることが好まし
く、この様なビニルモノマーを用いることによって、耐
熱性、剛性等により優れた組成物が得られる。この場合
には、マレイミド類としては、特に、N−フェニルマレ
イミドが好ましい。
【0024】上記エチレン系共重合体グラフト変性物に
おいて、幹成分として用いるエチレン系共重合体と、こ
れにグラフト共重合させるビニルモノマーとの比率は、
特に限定されるものではないが、エチレン系共重合体/
ビニルモノマー(重量比)=3/1〜1/3程度とする
ことが好ましい。
おいて、幹成分として用いるエチレン系共重合体と、こ
れにグラフト共重合させるビニルモノマーとの比率は、
特に限定されるものではないが、エチレン系共重合体/
ビニルモノマー(重量比)=3/1〜1/3程度とする
ことが好ましい。
【0025】該エチレン系共重合体グラフト変性物の分
子量は、特に限定されるものではないが、通常、数平均
分子量が5,000〜100,000程度のものが適当
であり、10,000〜50,000程度のものが好ま
しい。
子量は、特に限定されるものではないが、通常、数平均
分子量が5,000〜100,000程度のものが適当
であり、10,000〜50,000程度のものが好ま
しい。
【0026】上記エチレン系共重合体グラフト変性物
は、有機過酸化物、アゾ化合物等のラジカル発生剤の存
在下に、エチレン系共重合体に、上記ビニルモノマーを
グラフト共重合させることによって得ることができる。
この場合の製造方法としては、特に限定されることはな
いが、例えば、上記ラジカル発生剤の存在下で、トルエ
ンなどの溶剤を用いた溶液重合法、少量の溶剤を共存さ
せた水中懸濁重合法、押出機を用いたリアクティブ・プ
ロセッシング法等を採用することができる。
は、有機過酸化物、アゾ化合物等のラジカル発生剤の存
在下に、エチレン系共重合体に、上記ビニルモノマーを
グラフト共重合させることによって得ることができる。
この場合の製造方法としては、特に限定されることはな
いが、例えば、上記ラジカル発生剤の存在下で、トルエ
ンなどの溶剤を用いた溶液重合法、少量の溶剤を共存さ
せた水中懸濁重合法、押出機を用いたリアクティブ・プ
ロセッシング法等を採用することができる。
【0027】該エチレン系共重合体グラフト変性物は、
ポリアセタール系樹脂及びエチレン−プロピレン系共重
合体ゴムの混合物の相溶化剤として働くものであり、該
エチレン系共重合体変性物の具体的な組成は、ポリアセ
タール系樹脂とエチレン−プロピレン系共重合体ゴムの
混合割合、所望されるモルフォロジー等を考慮して、適
宜決定することが必要である。また、該エチレン系共重
合体グラフト変性物の配合量は、相溶化剤としての機能
を発現させるための必要量とすればよく、一般に、ポリ
アセタール系樹脂に対するエチレン−プロピレン系共重
合体ゴムの混合比が大きくなれば、それに対応して、該
エチレン系共重合体変性物の配合量を多くすることが好
ましく、通常、ポリアセタール系樹脂100重量部に対
して1〜20重量部程度の範囲、好ましくは3〜10重
量部程度の範囲内で配合量を決定すればよい。
ポリアセタール系樹脂及びエチレン−プロピレン系共重
合体ゴムの混合物の相溶化剤として働くものであり、該
エチレン系共重合体変性物の具体的な組成は、ポリアセ
タール系樹脂とエチレン−プロピレン系共重合体ゴムの
混合割合、所望されるモルフォロジー等を考慮して、適
宜決定することが必要である。また、該エチレン系共重
合体グラフト変性物の配合量は、相溶化剤としての機能
を発現させるための必要量とすればよく、一般に、ポリ
アセタール系樹脂に対するエチレン−プロピレン系共重
合体ゴムの混合比が大きくなれば、それに対応して、該
エチレン系共重合体変性物の配合量を多くすることが好
ましく、通常、ポリアセタール系樹脂100重量部に対
して1〜20重量部程度の範囲、好ましくは3〜10重
量部程度の範囲内で配合量を決定すればよい。
【0028】本発明の組成物には、上記した各成分のほ
かに、必要に応じて、通常用いられる樹脂用添加剤、例
えば、酸化防止剤、滑剤、有機染顔料、無機染顔料、紫
外線防止剤、無機系充填剤、強化剤等を、本発明の樹脂
組成物の性質を阻害しない範囲において適宜配合するこ
とができる。
かに、必要に応じて、通常用いられる樹脂用添加剤、例
えば、酸化防止剤、滑剤、有機染顔料、無機染顔料、紫
外線防止剤、無機系充填剤、強化剤等を、本発明の樹脂
組成物の性質を阻害しない範囲において適宜配合するこ
とができる。
【0029】本発明の樹脂組成物は、上記したポリアセ
タール系樹脂、エチレン−プロピレン系共重合体ゴム、
及びエチレン系共重合体グラフト変性物を混合すること
によって得ることができる。混合方法は、特に限定はな
く、従来既知の方法を採用すればよく、例えば、単軸押
出機、二軸押出機等を用いて混合することが一般的であ
る。
タール系樹脂、エチレン−プロピレン系共重合体ゴム、
及びエチレン系共重合体グラフト変性物を混合すること
によって得ることができる。混合方法は、特に限定はな
く、従来既知の方法を採用すればよく、例えば、単軸押
出機、二軸押出機等を用いて混合することが一般的であ
る。
【0030】本発明の樹脂組成物は、通常のポリアセタ
ール系樹脂組成物と同様の各種の成形方法、例えば、射
出成形、押出成形等の方法により成形体とすることがで
き、従来のポリアセタール系樹脂組成物と同様の各種の
成形用途、例えば、電気・電子機器;OA機器;自動車
・輸送機器;精密・光学・一般機器;雑貨・建材等の用
途に用いることができるが、特に、耐衝撃性が要求され
る用途、例えば、ギア、軸受等の駆動部品、ドア、ハン
ドル、バンパー等の自動車部品等の用途に好ましく用い
ることができる。
ール系樹脂組成物と同様の各種の成形方法、例えば、射
出成形、押出成形等の方法により成形体とすることがで
き、従来のポリアセタール系樹脂組成物と同様の各種の
成形用途、例えば、電気・電子機器;OA機器;自動車
・輸送機器;精密・光学・一般機器;雑貨・建材等の用
途に用いることができるが、特に、耐衝撃性が要求され
る用途、例えば、ギア、軸受等の駆動部品、ドア、ハン
ドル、バンパー等の自動車部品等の用途に好ましく用い
ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明のポリアセタール系樹脂組成物
は、耐熱性、剛性、曲げ強度、耐疲労性等の物性バラン
スに優れ、成形性、成形品の表面状態が良好であり、し
かも、層状剥離などの弊害が生じることなく、著しく耐
衝撃性が改善されたものである。
は、耐熱性、剛性、曲げ強度、耐疲労性等の物性バラン
スに優れ、成形性、成形品の表面状態が良好であり、し
かも、層状剥離などの弊害が生じることなく、著しく耐
衝撃性が改善されたものである。
【0032】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
【0033】製造例1 下記表1に示す配合及び条件で、ガラスフラスコ中で、
エチレン−メタクリル酸メチル(62/38(重量
比))共重合体[商標:アクリフトWM−506、住友
化学社製]をトルエンに溶解し、これにメタクリル酸メ
チル及びN−フェニルマレイド及び過酸化ベンゾイルを
加えて窒素気流中で撹拌下にグラフト共重合を行ない、
その後メタノールを加えて生成物を沈析させ、濾過・乾
燥して、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体のグラ
フト変性物を得た。
エチレン−メタクリル酸メチル(62/38(重量
比))共重合体[商標:アクリフトWM−506、住友
化学社製]をトルエンに溶解し、これにメタクリル酸メ
チル及びN−フェニルマレイド及び過酸化ベンゾイルを
加えて窒素気流中で撹拌下にグラフト共重合を行ない、
その後メタノールを加えて生成物を沈析させ、濾過・乾
燥して、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体のグラ
フト変性物を得た。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1,2及び比較例1〜3 下記表2に示す配合処方物をシリンダー温度200℃に
設定した小型押出機で混練押出しをして、ペレット状と
した後、シリンダー温度200℃に設定した小型射出成
形機を用いて、63.5mm×12.7mm×3.2m
m(残り厚さ10.16mm,ノッチ半径0.254m
m)のテストピースを作製した。得られたテストピース
は、いずれも白色で、変色はなく、成形テストピースの
表面平滑性は良好であった。各テストピースについて、
ASTM D−256に準じて、アイゾット衝撃値(ノ
ッチ付き)を測定し、衝撃強度を求めた結果を表2に示
す。
設定した小型押出機で混練押出しをして、ペレット状と
した後、シリンダー温度200℃に設定した小型射出成
形機を用いて、63.5mm×12.7mm×3.2m
m(残り厚さ10.16mm,ノッチ半径0.254m
m)のテストピースを作製した。得られたテストピース
は、いずれも白色で、変色はなく、成形テストピースの
表面平滑性は良好であった。各テストピースについて、
ASTM D−256に準じて、アイゾット衝撃値(ノ
ッチ付き)を測定し、衝撃強度を求めた結果を表2に示
す。
【0036】
【表2】
【0037】(注) *1)ポリアセタール樹脂:一般式
【0038】
【化2】
【0039】で表わされるアセタールコポリマー;商標
「ジュラコンM−90」(ポリプラスチックス社製) ビカット軟化点;162℃ 荷重たわみ温度;110℃(18.6kg/cm2 荷
重) 融点;165℃ *2)エチレン−プロピレン共重合体ゴム:商標「EN
B型EPT #4021」(三井石油化学社製) エチレン/プロピレン/ジエン(重量比)=53/3
6.4/10.6 ムーニ粘度 MLI+4(100℃);24 *3)エチレン系共重合体非グラフト変性物:商標「ア
フリフトWM−506」(住友化学社製) エチレン/メタクリル酸メチル(重量比)=62/38 MFR(JIS K 6730−1981);50g/
10分 ビカット軟化点(JIS K 6730−1981);
<25℃ 融点(DSC);60℃ 以上の結果から明らかなように、ポリアセタール樹脂に
エチレン−プロピレン共重合体ゴム及び上記製造例1で
得たグラフト変性物を配合した本発明品A及びBは、い
ずれも高い衝撃強度を有するものであった。
「ジュラコンM−90」(ポリプラスチックス社製) ビカット軟化点;162℃ 荷重たわみ温度;110℃(18.6kg/cm2 荷
重) 融点;165℃ *2)エチレン−プロピレン共重合体ゴム:商標「EN
B型EPT #4021」(三井石油化学社製) エチレン/プロピレン/ジエン(重量比)=53/3
6.4/10.6 ムーニ粘度 MLI+4(100℃);24 *3)エチレン系共重合体非グラフト変性物:商標「ア
フリフトWM−506」(住友化学社製) エチレン/メタクリル酸メチル(重量比)=62/38 MFR(JIS K 6730−1981);50g/
10分 ビカット軟化点(JIS K 6730−1981);
<25℃ 融点(DSC);60℃ 以上の結果から明らかなように、ポリアセタール樹脂に
エチレン−プロピレン共重合体ゴム及び上記製造例1で
得たグラフト変性物を配合した本発明品A及びBは、い
ずれも高い衝撃強度を有するものであった。
【0040】
Claims (3)
- 【請求項1】(i) ポリアセタール系樹脂 100重量
部、(ii)エチレン−プロピレン系共重合体ゴム 1〜4
0重量部、及び(iii) エチレン系共重合体にメタクリル
酸エステルを85重量%以上含むビニルモノマーをグラ
フト共重合させたエチレン系共重合体グラフト変性物
1〜20重量部を含有することを特徴とするポリアセタ
ール系樹脂組成物。 - 【請求項2】エチレン系共重合体グラフト変性物におけ
るエチレン系共重合体が、エチレン50〜95重量%、
並びにアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及び
脂肪酸ビニルから選ばれたビニルモノマー5〜50重量
%からなるモノマー成分を用いて得られる共重合体であ
る請求項1に記載のポリアセタール系樹脂組成物。 - 【請求項3】エチレン系共重合体グラフト変性物におい
て、エチレン系共重合体にグラフト共重合させるビニル
モノマーが、メタクリル酸エステル100〜85重量%
及びマレイミド類0〜15重量%からなるものである請
求項1又は2に記載のポリアセタール系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29926094A JPH08157687A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ポリアセタール系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29926094A JPH08157687A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ポリアセタール系樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08157687A true JPH08157687A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17870240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29926094A Pending JPH08157687A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ポリアセタール系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08157687A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009185140A (ja) * | 2008-02-05 | 2009-08-20 | Asahi Kasei Chemicals Corp | ポリアセタール樹脂製シート及びその成形方法 |
JPWO2008069182A1 (ja) * | 2006-12-04 | 2010-03-18 | 三菱瓦斯化学株式会社 | オキシメチレン系重合体を含む樹脂材料の接着方法および構造体 |
CN111004471A (zh) * | 2019-11-25 | 2020-04-14 | 安徽华信安全设备有限公司 | 一种抗老化的安全帽 |
-
1994
- 1994-12-02 JP JP29926094A patent/JPH08157687A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2008069182A1 (ja) * | 2006-12-04 | 2010-03-18 | 三菱瓦斯化学株式会社 | オキシメチレン系重合体を含む樹脂材料の接着方法および構造体 |
JP2009185140A (ja) * | 2008-02-05 | 2009-08-20 | Asahi Kasei Chemicals Corp | ポリアセタール樹脂製シート及びその成形方法 |
CN111004471A (zh) * | 2019-11-25 | 2020-04-14 | 安徽华信安全设备有限公司 | 一种抗老化的安全帽 |
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