JPH08140585A - 低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法 - Google Patents
低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法Info
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- JPH08140585A JPH08140585A JP6314251A JP31425194A JPH08140585A JP H08140585 A JPH08140585 A JP H08140585A JP 6314251 A JP6314251 A JP 6314251A JP 31425194 A JP31425194 A JP 31425194A JP H08140585 A JPH08140585 A JP H08140585A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 馬鈴薯蛋白質を低分子化すること、馬鈴薯蛋
白質を低分子化して馬鈴薯蛋白質が水に溶解し易くする
こととともに飲料や食品に蛋白質補強材として添加する
のに適するようにすること、そして馬鈴薯蛋白質を有効
に利用することである。 【構成】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬鈴薯汁
液より固形物を分離除去し、この馬鈴薯汁液を加熱して
熱凝固した蛋白質にして、この熱凝固蛋白質にアルカリ
性水溶液を加えて分散した後にpHを調整し、この熱凝
固蛋白質分散液に蛋白質分解酵素を加えて蛋白質を分解
して低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
白質を低分子化して馬鈴薯蛋白質が水に溶解し易くする
こととともに飲料や食品に蛋白質補強材として添加する
のに適するようにすること、そして馬鈴薯蛋白質を有効
に利用することである。 【構成】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬鈴薯汁
液より固形物を分離除去し、この馬鈴薯汁液を加熱して
熱凝固した蛋白質にして、この熱凝固蛋白質にアルカリ
性水溶液を加えて分散した後にpHを調整し、この熱凝
固蛋白質分散液に蛋白質分解酵素を加えて蛋白質を分解
して低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は高分子馬鈴薯蛋白質に
所定の処理を行ってから酵素により高分子蛋白質を分解
して低分子馬鈴薯蛋白質を製造する方法に係わるもので
ある。
所定の処理を行ってから酵素により高分子蛋白質を分解
して低分子馬鈴薯蛋白質を製造する方法に係わるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】馬鈴薯の主たる固形物は澱粉であり、澱
粉以外に繊維質、糖類、蛋白質なとが含まれている。こ
のうちの蛋白質は馬鈴薯に約2%と少量しか含まれてい
ないとともに蛋白質を分離回収ことが困難であるために
今までに殆ど有効に利用されてなく、馬鈴薯の収穫時で
ある秋に大量の馬鈴薯を加工する澱粉工場で副産物とし
て極めて大量に産出する馬鈴薯汁液とともに大部分の蛋
白質は捨てられていた。そして1部の馬鈴薯澱粉工場で
澱粉を製造する際に、馬鈴薯から澱粉、繊維質などの固
形分を分離除去した馬鈴薯汁液を加熱により高分子蛋白
質を熱凝固させ、この熱凝固した高分子蛋白質を回収し
ている。
粉以外に繊維質、糖類、蛋白質なとが含まれている。こ
のうちの蛋白質は馬鈴薯に約2%と少量しか含まれてい
ないとともに蛋白質を分離回収ことが困難であるために
今までに殆ど有効に利用されてなく、馬鈴薯の収穫時で
ある秋に大量の馬鈴薯を加工する澱粉工場で副産物とし
て極めて大量に産出する馬鈴薯汁液とともに大部分の蛋
白質は捨てられていた。そして1部の馬鈴薯澱粉工場で
澱粉を製造する際に、馬鈴薯から澱粉、繊維質などの固
形分を分離除去した馬鈴薯汁液を加熱により高分子蛋白
質を熱凝固させ、この熱凝固した高分子蛋白質を回収し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように従来は大部
分の馬鈴薯蛋白質が有効に利用されていないという問題
点があったし、前記の従来の馬鈴薯蛋白質の回収方法で
は、回収した熱凝固蛋白質が高分子のままで変性を受け
ていないので水に対する溶解性が悪いとともに水に対す
る溶解性が悪いために飲料や食品に蛋白質補強材として
添加するのに適さないなどの問題点があった。
分の馬鈴薯蛋白質が有効に利用されていないという問題
点があったし、前記の従来の馬鈴薯蛋白質の回収方法で
は、回収した熱凝固蛋白質が高分子のままで変性を受け
ていないので水に対する溶解性が悪いとともに水に対す
る溶解性が悪いために飲料や食品に蛋白質補強材として
添加するのに適さないなどの問題点があった。
【0004】この発明は、従来の馬鈴薯蛋白質の回収方
法が有する前記の問題点を解消し、高分子馬鈴薯蛋白質
を低分子化すること、馬鈴薯蛋白質を低分子化して馬鈴
薯蛋白質が水に溶解し易くすることとともに飲料や食品
に蛋白質補強材として添加するのに適するようにするこ
と、そして馬鈴薯蛋白質を有効に利用することなどを目
的としたものである。
法が有する前記の問題点を解消し、高分子馬鈴薯蛋白質
を低分子化すること、馬鈴薯蛋白質を低分子化して馬鈴
薯蛋白質が水に溶解し易くすることとともに飲料や食品
に蛋白質補強材として添加するのに適するようにするこ
と、そして馬鈴薯蛋白質を有効に利用することなどを目
的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の低分子馬鈴薯
蛋白質の製造方法は、水洗いした馬鈴薯を磨砕してか
ら、馬鈴薯汁液より固形物を分離除去し、この馬鈴薯汁
液を約60℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白
質にして、この熱凝固蛋白質に水酸化ナトリウム水溶
液、水酸化カルシウム水溶液などのアルカリ性水溶液を
加えて分散した後にpHを約5.0から約9.0にし、
この熱凝固蛋白質分散液に蛋白質分解酵素を加えて高分
子蛋白質を分解して低分子馬鈴薯蛋白質を製造する方法
である。この発明の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法に使
用する馬鈴薯汁液は馬鈴薯澱粉工場で製造工程中の馬鈴
薯汁液を使用してもよいし、収穫した馬鈴薯を水洗いし
て土砂を除いてから磨砕して濾過、遠心分離などにより
澱粉、繊維質などの固形物を分離除去して造った馬鈴薯
汁液を使用してもよい。この馬鈴薯汁液を約60℃から
約120℃で約60分間から数十秒間加熱するが、加熱
時間は加熱温度が高いほど短くて約60℃では約60分
間であり、約120℃では数十秒間である。加熱により
熱凝固した蛋白質を濾過、遠心分離などにより分離回収
し、この熱凝固蛋白質(100g)にその重量の2倍容
積(200cc)から3倍容積の2%水酸化ナトリウム
水溶液などの食品に使用可能なアルカリ性水溶液を加え
て常温で1時間攪拌してほぼ均一に分散させる。このア
ルカリ性水溶液の量は少量の方が経済的であるが、熱凝
固蛋白質がかなり粘性が大きいので2倍容積から3倍容
積がよいし、アルカリ性水溶液の濃度は小さい方が経済
的であるが、濃度が小さすぎると熱凝固蛋白質の分散性
が悪くなるので2%程度がよい。更に攪拌時の温度を高
くしたり、攪拌時間を長くすると熱凝固蛋白質が変色な
どして問題が生じるので温度は約30℃以下で攪拌時間
は1時間以内がよい。このように調製した熱凝固蛋白質
の分散液を酸を用いて蛋白質分解酵素の適切なるpH5
からpH9に調整し、熱凝固蛋白質の分散液に蛋白質分
解酵素の1つ又は複数を加えて熱凝固蛋白質を酵素によ
り分解して低分子化する。この熱凝固蛋白質を酵素によ
り分解して低分子化する際に酵素は植物、動物、微生物
から採取した蛋白質分解酵素で、その量は蛋白質に対し
て約1.0%以下の量を加え、低分子化する温度はそれ
ぞれの酵素の最適温度で行うとともに低分子化する時間
は約2時間から約12時間がよいが、酵素の添加量が少
ないと低分子化する時間を長くする必要があり、その量
と時間は約1.0%では2時間、約0.5%では4時間
であるとともに低分子化する時間が長くなると蛋白質に
褐変による色調の劣化や蛋白質に腐敗が生じるおそれが
あるのでこれらを防止する防止剤を使用しない場合には
約4時間以内であることが望ましい。このように熱凝固
蛋白質を蛋白質分解酵素により分解して低分子化した液
から濾過、遠心分離などにより不溶性固形物を分離除去
して低分子化した馬鈴薯蛋白質液を造る。この低分子化
した馬鈴薯蛋白質液を限外濾過膜、逆浸透膜、イオン交
換樹脂、活性炭などにより脱色などの精製して精製した
低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。更にこの精製した低分子
馬鈴薯蛋白質液を噴霧乾燥、凍結乾燥などにより乾燥す
ることにより粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。別の低
分子馬鈴薯蛋白質の製造方法は、前記のとおり処理した
未だ低分子化されてない熱凝固蛋白質の分散液に蛋白質
分解酵素を加える際に、先ず1つの蛋白質分解酵素を加
えて蛋白質を分解して低分子化し、次に分離した沈殿物
を水に分散した分散液に別の1つの蛋白質分解酵素を加
えて再び蛋白質を分解して低分子化する方法である。更
に別の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法は、前記のとおり
処理した熱凝固蛋白質を乾燥して粉末にする。この粉末
の熱凝固蛋白質を所定期間保管して使用時に、熱凝固蛋
白質濃度が約20%から約30%になるように水を加え
て攪拌し、次に2%水酸化ナトリウム水溶液などのアル
カリ性水溶液を加えて常温で1時間攪拌してほぼ均一に
分散させる。以後の製造方法は前記の製造低方法と同様
に行って低分子化した馬鈴薯蛋白質を造る。
蛋白質の製造方法は、水洗いした馬鈴薯を磨砕してか
ら、馬鈴薯汁液より固形物を分離除去し、この馬鈴薯汁
液を約60℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白
質にして、この熱凝固蛋白質に水酸化ナトリウム水溶
液、水酸化カルシウム水溶液などのアルカリ性水溶液を
加えて分散した後にpHを約5.0から約9.0にし、
この熱凝固蛋白質分散液に蛋白質分解酵素を加えて高分
子蛋白質を分解して低分子馬鈴薯蛋白質を製造する方法
である。この発明の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法に使
用する馬鈴薯汁液は馬鈴薯澱粉工場で製造工程中の馬鈴
薯汁液を使用してもよいし、収穫した馬鈴薯を水洗いし
て土砂を除いてから磨砕して濾過、遠心分離などにより
澱粉、繊維質などの固形物を分離除去して造った馬鈴薯
汁液を使用してもよい。この馬鈴薯汁液を約60℃から
約120℃で約60分間から数十秒間加熱するが、加熱
時間は加熱温度が高いほど短くて約60℃では約60分
間であり、約120℃では数十秒間である。加熱により
熱凝固した蛋白質を濾過、遠心分離などにより分離回収
し、この熱凝固蛋白質(100g)にその重量の2倍容
積(200cc)から3倍容積の2%水酸化ナトリウム
水溶液などの食品に使用可能なアルカリ性水溶液を加え
て常温で1時間攪拌してほぼ均一に分散させる。このア
ルカリ性水溶液の量は少量の方が経済的であるが、熱凝
固蛋白質がかなり粘性が大きいので2倍容積から3倍容
積がよいし、アルカリ性水溶液の濃度は小さい方が経済
的であるが、濃度が小さすぎると熱凝固蛋白質の分散性
が悪くなるので2%程度がよい。更に攪拌時の温度を高
くしたり、攪拌時間を長くすると熱凝固蛋白質が変色な
どして問題が生じるので温度は約30℃以下で攪拌時間
は1時間以内がよい。このように調製した熱凝固蛋白質
の分散液を酸を用いて蛋白質分解酵素の適切なるpH5
からpH9に調整し、熱凝固蛋白質の分散液に蛋白質分
解酵素の1つ又は複数を加えて熱凝固蛋白質を酵素によ
り分解して低分子化する。この熱凝固蛋白質を酵素によ
り分解して低分子化する際に酵素は植物、動物、微生物
から採取した蛋白質分解酵素で、その量は蛋白質に対し
て約1.0%以下の量を加え、低分子化する温度はそれ
ぞれの酵素の最適温度で行うとともに低分子化する時間
は約2時間から約12時間がよいが、酵素の添加量が少
ないと低分子化する時間を長くする必要があり、その量
と時間は約1.0%では2時間、約0.5%では4時間
であるとともに低分子化する時間が長くなると蛋白質に
褐変による色調の劣化や蛋白質に腐敗が生じるおそれが
あるのでこれらを防止する防止剤を使用しない場合には
約4時間以内であることが望ましい。このように熱凝固
蛋白質を蛋白質分解酵素により分解して低分子化した液
から濾過、遠心分離などにより不溶性固形物を分離除去
して低分子化した馬鈴薯蛋白質液を造る。この低分子化
した馬鈴薯蛋白質液を限外濾過膜、逆浸透膜、イオン交
換樹脂、活性炭などにより脱色などの精製して精製した
低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。更にこの精製した低分子
馬鈴薯蛋白質液を噴霧乾燥、凍結乾燥などにより乾燥す
ることにより粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。別の低
分子馬鈴薯蛋白質の製造方法は、前記のとおり処理した
未だ低分子化されてない熱凝固蛋白質の分散液に蛋白質
分解酵素を加える際に、先ず1つの蛋白質分解酵素を加
えて蛋白質を分解して低分子化し、次に分離した沈殿物
を水に分散した分散液に別の1つの蛋白質分解酵素を加
えて再び蛋白質を分解して低分子化する方法である。更
に別の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法は、前記のとおり
処理した熱凝固蛋白質を乾燥して粉末にする。この粉末
の熱凝固蛋白質を所定期間保管して使用時に、熱凝固蛋
白質濃度が約20%から約30%になるように水を加え
て攪拌し、次に2%水酸化ナトリウム水溶液などのアル
カリ性水溶液を加えて常温で1時間攪拌してほぼ均一に
分散させる。以後の製造方法は前記の製造低方法と同様
に行って低分子化した馬鈴薯蛋白質を造る。
【0006】
【作用】この発明の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法によ
り高分子馬鈴薯蛋白質を熱凝固するとともに熱凝固した
高分子馬鈴薯蛋白質にアルカリ性水溶液を添加するとい
う前処理と蛋白質分解酵素による分解で高分子馬鈴薯蛋
白質は低分子化されるし、低分子化された馬鈴薯蛋白質
は従来の高分子馬鈴薯蛋白質に較べて低分子化したこと
により水に溶解し易くなるし、低分子化したことにより
水に溶解し易いために飲料や食品に蛋白質補強材として
添加するのに適した性質になる。更に馬鈴薯蛋白質は飲
料や食品に蛋白質補強材として有効に利用されるととも
に従来は殆ど捨てられていた高分子馬鈴薯蛋白質が低分
子化することにより有効に利用される。
り高分子馬鈴薯蛋白質を熱凝固するとともに熱凝固した
高分子馬鈴薯蛋白質にアルカリ性水溶液を添加するとい
う前処理と蛋白質分解酵素による分解で高分子馬鈴薯蛋
白質は低分子化されるし、低分子化された馬鈴薯蛋白質
は従来の高分子馬鈴薯蛋白質に較べて低分子化したこと
により水に溶解し易くなるし、低分子化したことにより
水に溶解し易いために飲料や食品に蛋白質補強材として
添加するのに適した性質になる。更に馬鈴薯蛋白質は飲
料や食品に蛋白質補強材として有効に利用されるととも
に従来は殆ど捨てられていた高分子馬鈴薯蛋白質が低分
子化することにより有効に利用される。
【0007】
【実施例】次にこの発明の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方
法の実施例について説明する。 (実施例1)水洗いした馬鈴薯をジュサーで磨砕し、次
に澱粉、繊維質などの固形物を遠心分離機で分離除去し
て馬鈴薯汁液にする。この馬鈴薯汁液入り容器を約70
℃の湯浴中に漬けて馬鈴薯汁液が約70℃に達してから
約30分間加熱して馬鈴薯蛋白質を熱凝固し、熱凝固し
た蛋白質を濾過機を用いて分離回収する。この熱凝固蛋
白質250gに2%水酸化ナトリウム500mlを加え
て室温(常温)で1時間攪拌してほぼ均一に分散し、こ
の分散液の濃度(ケルダール法による)を約6%にする
とともに15%塩酸でpHを蛋白質分解酵素最適pH
8.0にする。約6%濃度の分散液1050mlに豚膵
臓から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製)
を1.0%、0.5%、0.2%づつ添加するとともに
蛋白質分解酵素の最適温度である約45℃で約120分
間馬鈴薯蛋白質を分解して低分子馬鈴薯蛋白質液を造
る。
法の実施例について説明する。 (実施例1)水洗いした馬鈴薯をジュサーで磨砕し、次
に澱粉、繊維質などの固形物を遠心分離機で分離除去し
て馬鈴薯汁液にする。この馬鈴薯汁液入り容器を約70
℃の湯浴中に漬けて馬鈴薯汁液が約70℃に達してから
約30分間加熱して馬鈴薯蛋白質を熱凝固し、熱凝固し
た蛋白質を濾過機を用いて分離回収する。この熱凝固蛋
白質250gに2%水酸化ナトリウム500mlを加え
て室温(常温)で1時間攪拌してほぼ均一に分散し、こ
の分散液の濃度(ケルダール法による)を約6%にする
とともに15%塩酸でpHを蛋白質分解酵素最適pH
8.0にする。約6%濃度の分散液1050mlに豚膵
臓から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製)
を1.0%、0.5%、0.2%づつ添加するとともに
蛋白質分解酵素の最適温度である約45℃で約120分
間馬鈴薯蛋白質を分解して低分子馬鈴薯蛋白質液を造
る。
【0008】この実施例1の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造ったものついてそれぞれ測定し、実施例1の低
分子馬鈴薯蛋白質の製造方法において、酵素だけを他の
蛋白質分解酵素に代えてそれぞれ添加して造ったものに
ついてそれぞれ測定した結果は次の通りである。 測定方法:低分子馬鈴薯蛋白質液を遠心分離機で分離
し、その上澄液の蛋白質をケルダール法により測定して
蛋白質が低分子化された率(蛋白質の低分子化率)を算
出した。 使用した蛋白質分解酵素 A:豚膵臓から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式
会社製) B:Bacillus subtilis の生産する蛋白質分解酵素(天
野製薬株式会社製) C:Aspergillus melleus の生産する蛋白質分解酵素
(天野製薬株式会社製) D:パパイヤからから抽出した蛋白質分解酵素(天野製
薬株式会社製) E:Bacillus属の生産する蛋白質分解酵素(天野製薬株
式会社製) F:Aspergillus oryzaeの生産する蛋白質分解酵素(天
野製薬株式会社製)
方法で造ったものついてそれぞれ測定し、実施例1の低
分子馬鈴薯蛋白質の製造方法において、酵素だけを他の
蛋白質分解酵素に代えてそれぞれ添加して造ったものに
ついてそれぞれ測定した結果は次の通りである。 測定方法:低分子馬鈴薯蛋白質液を遠心分離機で分離
し、その上澄液の蛋白質をケルダール法により測定して
蛋白質が低分子化された率(蛋白質の低分子化率)を算
出した。 使用した蛋白質分解酵素 A:豚膵臓から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式
会社製) B:Bacillus subtilis の生産する蛋白質分解酵素(天
野製薬株式会社製) C:Aspergillus melleus の生産する蛋白質分解酵素
(天野製薬株式会社製) D:パパイヤからから抽出した蛋白質分解酵素(天野製
薬株式会社製) E:Bacillus属の生産する蛋白質分解酵素(天野製薬株
式会社製) F:Aspergillus oryzaeの生産する蛋白質分解酵素(天
野製薬株式会社製)
【表1】
【0009】この測定結果の表1より馬鈴薯蛋白質をこ
の発明の製造方法で造ることにより馬鈴薯蛋白質の約5
5%から約15%が酵素で分解されて低分子馬鈴薯蛋白
質が得られることが判る。更に酵素の添加量が同じで高
い低分子化率である動物から得た酵素Aや微生物から得
た酵素B、Cがより良いことが判る。
の発明の製造方法で造ることにより馬鈴薯蛋白質の約5
5%から約15%が酵素で分解されて低分子馬鈴薯蛋白
質が得られることが判る。更に酵素の添加量が同じで高
い低分子化率である動物から得た酵素Aや微生物から得
た酵素B、Cがより良いことが判る。
【0010】この実施例1の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造った液を更に遠心分離機で分離し、その上澄液
を限外濾過膜に通してから陰イオン交換樹脂に通して更
に逆浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白質を含有する液を
精製して精製した低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。そして
精製した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を濃縮し、噴霧乾燥
などにより乾燥して粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
方法で造った液を更に遠心分離機で分離し、その上澄液
を限外濾過膜に通してから陰イオン交換樹脂に通して更
に逆浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白質を含有する液を
精製して精製した低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。そして
精製した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を濃縮し、噴霧乾燥
などにより乾燥して粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
【0011】(実施例2)実施例1と同様にして得た馬
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質60gに2%水酸化ナトリ
ウム120mlを加えて室温(常温)で1時間攪拌して
ほぼ均一に分散し、この分散液の濃度(ケルダール法に
よる)を約8%にするとともに15%塩酸でpH7.0
にする。約8%濃度の分散液50mlに豚膵臓から抽出
した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、酵素Aとい
う)を1.0%とBacillus subtilis の生産する蛋白質
分解酵素(天野製薬株式会社製、酵素Bという)1.0
%とを添加して約45℃で約120分間馬鈴薯蛋白質を
分解して低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質60gに2%水酸化ナトリ
ウム120mlを加えて室温(常温)で1時間攪拌して
ほぼ均一に分散し、この分散液の濃度(ケルダール法に
よる)を約8%にするとともに15%塩酸でpH7.0
にする。約8%濃度の分散液50mlに豚膵臓から抽出
した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、酵素Aとい
う)を1.0%とBacillus subtilis の生産する蛋白質
分解酵素(天野製薬株式会社製、酵素Bという)1.0
%とを添加して約45℃で約120分間馬鈴薯蛋白質を
分解して低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
【0012】この実施例2の2種類の蛋白質分解酵素を
同時に添加する製造方法で造ったものついて測定し、豚
膵臓から抽出した蛋白質分解酵素酵素(酵素A)を1.
0%とAspergillus melleus の生産する蛋白質分解酵素
(天野製薬株式会社製、酵素Cという)1.0%とを添
加してほぼ同じ条件で低分子化処理したものついて測定
した結果は次の通りである。なお、比較例として酵素A
で造ったものを記載する。 測定方法:前記実施例1記載の測定方法と同じ。
同時に添加する製造方法で造ったものついて測定し、豚
膵臓から抽出した蛋白質分解酵素酵素(酵素A)を1.
0%とAspergillus melleus の生産する蛋白質分解酵素
(天野製薬株式会社製、酵素Cという)1.0%とを添
加してほぼ同じ条件で低分子化処理したものついて測定
した結果は次の通りである。なお、比較例として酵素A
で造ったものを記載する。 測定方法:前記実施例1記載の測定方法と同じ。
【表2】
【0013】この測定結果の表2より馬鈴薯蛋白質をこ
の発明の製造方法で造ったことにより馬鈴薯蛋白質の約
72%から約55%が酵素で分解されて低分子馬鈴薯蛋
白質が得られることが判る。
の発明の製造方法で造ったことにより馬鈴薯蛋白質の約
72%から約55%が酵素で分解されて低分子馬鈴薯蛋
白質が得られることが判る。
【0014】この実施例2の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造った液を遠心分離機で分離し、その上澄液を限
外濾過膜に通してから陰イオン交換樹脂に通して更に逆
浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白質を含有する液を精製
して精製した低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。そして精製
した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を濃縮し、噴霧乾燥など
により乾燥して粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。この
低分子化馬鈴薯蛋白質を粉末は次の通りである。 色 白色もしくは乳白色 蛋白質 70%以上 糖 質 10%以下 灰 分 10%以下 分子量 10000以下〜500以上(HPLCによ
る)
方法で造った液を遠心分離機で分離し、その上澄液を限
外濾過膜に通してから陰イオン交換樹脂に通して更に逆
浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白質を含有する液を精製
して精製した低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。そして精製
した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を濃縮し、噴霧乾燥など
により乾燥して粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。この
低分子化馬鈴薯蛋白質を粉末は次の通りである。 色 白色もしくは乳白色 蛋白質 70%以上 糖 質 10%以下 灰 分 10%以下 分子量 10000以下〜500以上(HPLCによ
る)
【0015】(実施例3)実施例1と同様にして得た馬
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質60gに2%水酸化ナトリ
ウム120mlを加えて室温(常温)で1時間攪拌して
ほぼ均一に分散し、この分散液の濃度(ケルダール法に
よる)を約8%にするとともに15%塩酸でpH7.0
にする。約8%濃度の分散液50mlに先ず豚膵臓から
抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、酵素A
という)を約1.0%添加して約45℃で約120分間
馬鈴薯蛋白質を分解する低分子化処理し、遠心分離機で
分離した上澄液を採取するとともに沈殿物を再度水に分
散してBacillus subtilis の生産する蛋白質分解酵素
(天野製薬株式会社製、酵素Bという)を蛋白質量の約
1.0%添加して約45℃で約120分間馬鈴薯蛋白質
を分解する低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質60gに2%水酸化ナトリ
ウム120mlを加えて室温(常温)で1時間攪拌して
ほぼ均一に分散し、この分散液の濃度(ケルダール法に
よる)を約8%にするとともに15%塩酸でpH7.0
にする。約8%濃度の分散液50mlに先ず豚膵臓から
抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、酵素A
という)を約1.0%添加して約45℃で約120分間
馬鈴薯蛋白質を分解する低分子化処理し、遠心分離機で
分離した上澄液を採取するとともに沈殿物を再度水に分
散してBacillus subtilis の生産する蛋白質分解酵素
(天野製薬株式会社製、酵素Bという)を蛋白質量の約
1.0%添加して約45℃で約120分間馬鈴薯蛋白質
を分解する低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。
【0016】この実施例3の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造ったものついて蛋白質を測定した結果は次の通
りであり、また実施例3の製造方法において酵素BをAs
pergillus melleus の生産する蛋白質分解酵素(天野製
薬株式会社製、酵素Cという)に代えて低分子化処理し
たものを同様に測定した結果は次の通りである。 測定方法:酵素Aで低分子化処理した液を遠心分離機で
分離し、その上澄液と酵素Bで低分子化処理した液を遠
心分離機で分離し、その上澄液とをケルダール法により
測定して低分子化された率(蛋白質の低分子化率)を算
出した。
方法で造ったものついて蛋白質を測定した結果は次の通
りであり、また実施例3の製造方法において酵素BをAs
pergillus melleus の生産する蛋白質分解酵素(天野製
薬株式会社製、酵素Cという)に代えて低分子化処理し
たものを同様に測定した結果は次の通りである。 測定方法:酵素Aで低分子化処理した液を遠心分離機で
分離し、その上澄液と酵素Bで低分子化処理した液を遠
心分離機で分離し、その上澄液とをケルダール法により
測定して低分子化された率(蛋白質の低分子化率)を算
出した。
【表3】
【0017】この測定結果の表3より馬鈴薯蛋白質をこ
の発明の2種類の酵素を別々に2回低分子化するという
製造方法で造ったことにより馬鈴薯蛋白質の約70%が
2種類の酵素で分解されて約70%という高率で低分子
馬鈴薯蛋白質が得られることが判る。
の発明の2種類の酵素を別々に2回低分子化するという
製造方法で造ったことにより馬鈴薯蛋白質の約70%が
2種類の酵素で分解されて約70%という高率で低分子
馬鈴薯蛋白質が得られることが判る。
【0018】この実施例3の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造ったそれぞれの液を遠心分離機で分離し、その
それぞれの上澄液を限外濾過膜に通してから陽イオン交
換樹脂に通して更に逆浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白
質を含有する液を精製して精製した低分子馬鈴薯蛋白質
液を造る。そして精製した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を
濃縮し、噴霧乾燥などにより乾燥して粉末の低分子馬鈴
薯蛋白質を造る。
方法で造ったそれぞれの液を遠心分離機で分離し、その
それぞれの上澄液を限外濾過膜に通してから陽イオン交
換樹脂に通して更に逆浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白
質を含有する液を精製して精製した低分子馬鈴薯蛋白質
液を造る。そして精製した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を
濃縮し、噴霧乾燥などにより乾燥して粉末の低分子馬鈴
薯蛋白質を造る。
【0019】(実施例4)実施例1と同様にして得た馬
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質をドラムドライヤーで乾燥
して粉末にし、この熱凝固蛋白質粉末を約6か月間保管
後に熱凝固蛋白質粉末20gに水40mlを加えて攪拌
してから2%水酸化ナトリウム120mlを加えて室温
(常温)で1時間攪拌してほぼ均一に分散する。この分
散液の濃度を約5%にするとともに15%塩酸でpHを
7.5にし、この約5%濃度の分散液50mlに豚膵臓
から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、酵
素Aという)をそれぞれ約1.0%、約0.5%、約
0.2%添加して約45℃で約120分間馬鈴薯蛋白質
を分解する低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質をドラムドライヤーで乾燥
して粉末にし、この熱凝固蛋白質粉末を約6か月間保管
後に熱凝固蛋白質粉末20gに水40mlを加えて攪拌
してから2%水酸化ナトリウム120mlを加えて室温
(常温)で1時間攪拌してほぼ均一に分散する。この分
散液の濃度を約5%にするとともに15%塩酸でpHを
7.5にし、この約5%濃度の分散液50mlに豚膵臓
から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、酵
素Aという)をそれぞれ約1.0%、約0.5%、約
0.2%添加して約45℃で約120分間馬鈴薯蛋白質
を分解する低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。
【0020】この実施例4の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造ったものついて蛋白質を測定した結果は次の通
りであり、また実施例4の製造方法において酵素AをBa
cillus subtilis の生産する蛋白質分解酵素(天野製薬
株式会社製、酵素Bという)とAspergillus melleus の
生産する蛋白質分解酵素(天野製薬株式会社製、酵素C
という)に代えて造ったものを同様に測定した結果は次
の通りである。
方法で造ったものついて蛋白質を測定した結果は次の通
りであり、また実施例4の製造方法において酵素AをBa
cillus subtilis の生産する蛋白質分解酵素(天野製薬
株式会社製、酵素Bという)とAspergillus melleus の
生産する蛋白質分解酵素(天野製薬株式会社製、酵素C
という)に代えて造ったものを同様に測定した結果は次
の通りである。
【表4】
【0021】この測定結果の表4より熱凝固蛋白質を粉
末にして小容積で変質しないような状態で保管し、使用
時に熱凝固蛋白質の粉末を水に溶解して造ることにより
馬鈴薯蛋白質の約56%から約31%が酵素で分解され
て低分子馬鈴薯蛋白質が得られることが判る。
末にして小容積で変質しないような状態で保管し、使用
時に熱凝固蛋白質の粉末を水に溶解して造ることにより
馬鈴薯蛋白質の約56%から約31%が酵素で分解され
て低分子馬鈴薯蛋白質が得られることが判る。
【0022】この実施例4の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造った液を遠心分離機で分離し、その上澄液を限
外濾過膜に通してから陰イオン交換樹脂に通して更に逆
浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白質を含有する液を精製
して精製した低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。そして精製
した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を濃縮し、噴霧乾燥など
により乾燥して粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
方法で造った液を遠心分離機で分離し、その上澄液を限
外濾過膜に通してから陰イオン交換樹脂に通して更に逆
浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白質を含有する液を精製
して精製した低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。そして精製
した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を濃縮し、噴霧乾燥など
により乾燥して粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
【0023】(実施例5)実施例1と同様にして得た馬
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質をドラムドライヤーで乾燥
して粉末にし、この熱凝固蛋白質粉末を6か月間保管後
に熱凝固蛋白質粉末20gに水40mlを加えて攪拌し
てから2%水酸化ナトリウム120mlを加えて室温
(常温)で1時間攪拌してほぼ均一に分散する。この分
散液の濃度を約5%にするとともに15%塩酸でpH
7.5にし、この約5%濃度の分散液50mlに豚膵臓
から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、酵
素Aという)とBacillus subtilis の生産する蛋白質分
解酵素(天野製薬株式会社製、酵素Bという)とを蛋白
質量に対して約0.5%づつ添加して約45℃で約12
0分間馬鈴薯蛋白質を分解する低分子馬鈴薯蛋白質液を
造る。
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質をドラムドライヤーで乾燥
して粉末にし、この熱凝固蛋白質粉末を6か月間保管後
に熱凝固蛋白質粉末20gに水40mlを加えて攪拌し
てから2%水酸化ナトリウム120mlを加えて室温
(常温)で1時間攪拌してほぼ均一に分散する。この分
散液の濃度を約5%にするとともに15%塩酸でpH
7.5にし、この約5%濃度の分散液50mlに豚膵臓
から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、酵
素Aという)とBacillus subtilis の生産する蛋白質分
解酵素(天野製薬株式会社製、酵素Bという)とを蛋白
質量に対して約0.5%づつ添加して約45℃で約12
0分間馬鈴薯蛋白質を分解する低分子馬鈴薯蛋白質液を
造る。
【0024】この実施例5の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造ったものについて蛋白質を測定した結果は次の
通りであり、また実施例5の製造方法において酵素Bを
Aspergillus melleus の生産する蛋白質分解酵素(天野
製薬株式会社製、酵素Cという)に代えて酵素AとCで
低分子化処理したものを同様に測定した結果は次のとお
りである。
方法で造ったものについて蛋白質を測定した結果は次の
通りであり、また実施例5の製造方法において酵素Bを
Aspergillus melleus の生産する蛋白質分解酵素(天野
製薬株式会社製、酵素Cという)に代えて酵素AとCで
低分子化処理したものを同様に測定した結果は次のとお
りである。
【表5】
【0025】この測定結果の表5より熱凝固蛋白質を粉
末の状態で保管し、使用時に熱凝固蛋白質の粉末を水に
溶解して2種類の酵素で同時に低分子化して造ることに
より馬鈴薯蛋白質の約73%から約51%が2種類の酵
素で分解されて高い低分子化率の低分子馬鈴薯蛋白質が
得られることが判る。
末の状態で保管し、使用時に熱凝固蛋白質の粉末を水に
溶解して2種類の酵素で同時に低分子化して造ることに
より馬鈴薯蛋白質の約73%から約51%が2種類の酵
素で分解されて高い低分子化率の低分子馬鈴薯蛋白質が
得られることが判る。
【0026】この実施例5の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
化方法で造った液を遠心分離機で分離し、その上澄液を
限外濾過膜に通してから陰イオン交換樹脂に通して更に
逆浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白質を含有する液を精
製して精製した低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。そして精
製した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を濃縮し、噴霧乾燥な
どにより乾燥して粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
化方法で造った液を遠心分離機で分離し、その上澄液を
限外濾過膜に通してから陰イオン交換樹脂に通して更に
逆浸透膜を通して低分子馬鈴薯蛋白質を含有する液を精
製して精製した低分子馬鈴薯蛋白質液を造る。そして精
製した低分子馬鈴薯蛋白質含有液を濃縮し、噴霧乾燥な
どにより乾燥して粉末の低分子馬鈴薯蛋白質を造る。
【0027】(実施例6)実施例1と同様にして得た馬
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質をドラムドライヤーで乾燥
して粉末にし、この熱凝固蛋白質粉末を6か月間保管後
に熱凝固蛋白質粉末20gに水40mlを加えて攪拌し
てから2%水酸化ナトリウム120mlを加えて室温
(常温)で1時間攪拌してほぼ均一に分散する。この分
散液の濃度を約6%にするとともに15%塩酸でpH
7.5にし、この約6%濃度の分散液100mlに豚膵
臓から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、
酵素Aという)を蛋白質量に対して約0.5%添加して
約45℃で約120分間馬鈴薯蛋白質を分解する低分子
化する。次に遠心分離機で分離した上澄液を採取し、遠
心分離機で分離した沈殿物を再度水に分散してpH7.
5にし、この分散液にBacillus subtilis の生産する蛋
白質分解酵素(天野製薬株式会社製、酵素Bという)を
蛋白質量に対して約0.5%添加して約55℃で約12
0分間馬鈴薯蛋白質を分解する低分子馬鈴薯蛋白質液を
造る。
鈴薯汁液を約120℃で約30秒間加熱して馬鈴薯蛋白
質を熱凝固し、熱凝固した蛋白質を濾過機を用いて分離
回収する。この熱凝固蛋白質をドラムドライヤーで乾燥
して粉末にし、この熱凝固蛋白質粉末を6か月間保管後
に熱凝固蛋白質粉末20gに水40mlを加えて攪拌し
てから2%水酸化ナトリウム120mlを加えて室温
(常温)で1時間攪拌してほぼ均一に分散する。この分
散液の濃度を約6%にするとともに15%塩酸でpH
7.5にし、この約6%濃度の分散液100mlに豚膵
臓から抽出した蛋白質分解酵素(和光純薬株式会社製、
酵素Aという)を蛋白質量に対して約0.5%添加して
約45℃で約120分間馬鈴薯蛋白質を分解する低分子
化する。次に遠心分離機で分離した上澄液を採取し、遠
心分離機で分離した沈殿物を再度水に分散してpH7.
5にし、この分散液にBacillus subtilis の生産する蛋
白質分解酵素(天野製薬株式会社製、酵素Bという)を
蛋白質量に対して約0.5%添加して約55℃で約12
0分間馬鈴薯蛋白質を分解する低分子馬鈴薯蛋白質液を
造る。
【0028】この実施例6の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造った最初の上澄液の蛋白質と次の上澄液の蛋白
質との双方の蛋白質を測定した結果は次の通りであり、
また実施例6の製造方法において酵素BをAspergillus
melleus の生産する蛋白質分解酵素(天野製薬株式会社
製、酵素Cという)に代えて酵素AとC(添加量0.5
%づつ)で低分子化したものを同様に測定した結果は次
の通りである。
方法で造った最初の上澄液の蛋白質と次の上澄液の蛋白
質との双方の蛋白質を測定した結果は次の通りであり、
また実施例6の製造方法において酵素BをAspergillus
melleus の生産する蛋白質分解酵素(天野製薬株式会社
製、酵素Cという)に代えて酵素AとC(添加量0.5
%づつ)で低分子化したものを同様に測定した結果は次
の通りである。
【表6】
【0029】この測定結果の表6より熱凝固蛋白質を粉
末の状態で保管し、使用時に熱凝固蛋白質の粉末を水に
溶解して酵素で低分子化し、再度酵素で低分子化するこ
とにより2種類の酵素で2回分解されて高い低分子化
率、馬鈴薯蛋白質の72%前後という高い低分子化率で
低分子馬鈴薯蛋白質が得られることが判る。
末の状態で保管し、使用時に熱凝固蛋白質の粉末を水に
溶解して酵素で低分子化し、再度酵素で低分子化するこ
とにより2種類の酵素で2回分解されて高い低分子化
率、馬鈴薯蛋白質の72%前後という高い低分子化率で
低分子馬鈴薯蛋白質が得られることが判る。
【0030】この実施例6の低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法で造った液を遠心分離機で分離し、その上澄液と最
初の上澄液とを限外濾過膜に通してから陰イオン交換樹
脂に通して更に逆浸透膜を通して精製して精製した低分
子馬鈴薯蛋白質液を造る。更に精製した液を濃縮し、噴
霧乾燥などにより乾燥して粉末の低分子化馬鈴薯蛋白質
を造る。
方法で造った液を遠心分離機で分離し、その上澄液と最
初の上澄液とを限外濾過膜に通してから陰イオン交換樹
脂に通して更に逆浸透膜を通して精製して精製した低分
子馬鈴薯蛋白質液を造る。更に精製した液を濃縮し、噴
霧乾燥などにより乾燥して粉末の低分子化馬鈴薯蛋白質
を造る。
【0031】
【発明の効果】この発明の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方
法で馬鈴薯蛋白質を低分子化することにより高分子の馬
鈴薯蛋白質を低分子の馬鈴薯蛋白質にすることができ
る。また馬鈴薯蛋白質を低分子化したことにより従来の
高分子馬鈴薯蛋白質に較べて低分子馬鈴薯蛋白質を水に
溶解し易い性質に変えることができるとともに低分子化
したことにより従来の高分子馬鈴薯蛋白質に較べて水に
溶解し易いために低分子馬鈴薯蛋白質を飲料や食品に蛋
白質補強材として添加し易い性質に変えることができ
る。更に馬鈴薯蛋白質は飲料や食品に蛋白質補強材とし
て有効に利用することができるとともに従来は殆ど捨て
られていた高分子馬鈴薯蛋白質を低分子化して有効に利
用することができる。請求項2,7,11,16の低分
子馬鈴薯蛋白質の製造方法で馬鈴薯蛋白質を低分子化し
て精製することにより造られた低分子馬鈴薯蛋白質液は
色が白色もしくは乳白色で色調を良くすることができる
し、脱臭されて臭いを改善することができる。更に造ら
れた低分子馬鈴薯蛋白質液を飲料や食品に蛋白質補強材
としてそのまま添加することができる。請求項3,8,
12,17の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法で馬鈴薯蛋
白質を低分子化して精製し、乾燥して粉末にすることに
より造られた低分子馬鈴薯蛋白質は色が白色もしくは乳
白色で、水溶性の粉末であるから、保存性を良くするこ
とができるとともに保存期間が長くても変質しにくくな
るという効果がある。更に容積が最小であるために輸送
コストを安くすることができるとともに保管コストを安
くすることができる。
法で馬鈴薯蛋白質を低分子化することにより高分子の馬
鈴薯蛋白質を低分子の馬鈴薯蛋白質にすることができ
る。また馬鈴薯蛋白質を低分子化したことにより従来の
高分子馬鈴薯蛋白質に較べて低分子馬鈴薯蛋白質を水に
溶解し易い性質に変えることができるとともに低分子化
したことにより従来の高分子馬鈴薯蛋白質に較べて水に
溶解し易いために低分子馬鈴薯蛋白質を飲料や食品に蛋
白質補強材として添加し易い性質に変えることができ
る。更に馬鈴薯蛋白質は飲料や食品に蛋白質補強材とし
て有効に利用することができるとともに従来は殆ど捨て
られていた高分子馬鈴薯蛋白質を低分子化して有効に利
用することができる。請求項2,7,11,16の低分
子馬鈴薯蛋白質の製造方法で馬鈴薯蛋白質を低分子化し
て精製することにより造られた低分子馬鈴薯蛋白質液は
色が白色もしくは乳白色で色調を良くすることができる
し、脱臭されて臭いを改善することができる。更に造ら
れた低分子馬鈴薯蛋白質液を飲料や食品に蛋白質補強材
としてそのまま添加することができる。請求項3,8,
12,17の低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法で馬鈴薯蛋
白質を低分子化して精製し、乾燥して粉末にすることに
より造られた低分子馬鈴薯蛋白質は色が白色もしくは乳
白色で、水溶性の粉末であるから、保存性を良くするこ
とができるとともに保存期間が長くても変質しにくくな
るという効果がある。更に容積が最小であるために輸送
コストを安くすることができるとともに保管コストを安
くすることができる。
Claims (17)
- 【請求項1】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬鈴
薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約60
℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質を回収
し、該熱凝固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散し
た後にpHを約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白
質分散液に蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解
して低分子化することを特徴とする低分子馬鈴薯蛋白質
の製造方法。 - 【請求項2】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬鈴
薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約60
℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質を回収
し、該熱凝固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散し
た後にpHを約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白
質分散液に蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解
して低分子化してから、該低分子蛋白質を精製すること
を特徴とする低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法。 - 【請求項3】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬鈴
薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約60
℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質を回収
し、該熱凝固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散し
た後にpHを約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白
質分散液に蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解
して低分子化してから,該低分子蛋白質を精製し、乾燥
して粉末にすることを特徴とする低分子馬鈴薯蛋白質の
製造方法。 - 【請求項4】 蛋白質分解酵素が1種類であることを特
徴とする請求項1,2又は3記載の低分子馬鈴薯蛋白質
の製造方法。 - 【請求項5】 蛋白質分解酵素が2種類であることを特
徴とする請求項1,2又は3記載の低分子馬鈴薯蛋白質
の製造方法。 - 【請求項6】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬鈴
薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約60
℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質を回収
し、該熱凝固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散し
た後にpHを約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白
質分散液に蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解
して低分子化し、更に該蛋白質分解液を溶性の低分子蛋
白質液と不溶性の高分子蛋白質とに分離し、該不溶性の
高分子蛋白質に水を加えて分散した分散液のpHを約
5.0から約9.0にし、該分散液に別の蛋白質分解酵
素を加えて高分子蛋白質を再度分解して低分子化するこ
とを特徴とする低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法。 - 【請求項7】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬鈴
薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約60
℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質を回収
し、該熱凝固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散し
た後にpHを約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白
質分散液に蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解
して低分子化し、更に該蛋白質分解液を溶性の低分子蛋
白質液と不溶性の高分子蛋白質とに分離し、該不溶性の
高分子蛋白質に水を加えて分散した分散液のpHを約
5.0から約9.0にし、該分散液に別の蛋白質分解酵
素を加えて高分子蛋白質を再度分解して低分子化してし
てから、該低分子化した蛋白質を精製することを特徴と
する低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法。 - 【請求項8】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬鈴
薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約60
℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質を回収
し、該熱凝固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散し
た後にpHを約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白
質分散液に蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解
して低分子化し、更に該蛋白質分解液を溶性の低分子蛋
白質液と不溶性の高分子蛋白質とに分離し、該不溶性の
高分子蛋白質に水を加えて分散した分散液のpHを約
5.0から約9.0にし、該分散液に別の蛋白質分解酵
素を加えて高分子蛋白質を再度分解して低分子化してか
ら、該低分子化した蛋白質を精製し、乾燥して粉末にす
ることを特徴とする低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法。 - 【請求項9】 蛋白質分解酵素が1種類であることを特
徴とする請求項6,7又は8記載の低分子馬鈴薯蛋白質
の製造方法。 - 【請求項10】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬
鈴薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約6
0℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質にし
て、該熱凝固蛋白質を乾燥して粉末にし、該粉末の熱凝
固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散した後にpH
を約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白質分散液に
蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解して低分子
化することを特徴とする低分子馬鈴薯蛋白質の製造方
法。 - 【請求項11】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬
鈴薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約6
0℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質にし
て、該熱凝固蛋白質を乾燥して粉末にし、該粉末の熱凝
固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散した後にpH
を約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白質分散液に
蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解して低分子
化してから、該低分子化した蛋白質を精製することを特
徴とする低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法。 - 【請求項12】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬
鈴薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約6
0℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質にし
て、該熱凝固蛋白質を乾燥して粉末にし、該粉末の熱凝
固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散した後にpH
を約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白質分散液に
蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解して低分子
化してから、該低分子化した蛋白質を精製し、乾燥して
粉末にすることを特徴とする低分子馬鈴薯蛋白質の製造
方法。 - 【請求項13】 蛋白質分解酵素が1種類であることを
特徴とする請求項10,11又は12記載の低分子馬鈴
薯蛋白質の製造方法。 - 【請求項14】 蛋白質分解酵素が2種類であることを
特徴とする請求項10,11又は12記載の低分子馬鈴
薯蛋白質の製造方法。 - 【請求項15】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬
鈴薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約6
0℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質にし
て、該熱凝固蛋白質を乾燥して粉末にし、該粉末の熱凝
固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散した後にpH
を約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白質分散液に
蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解して低分子
化し、更に該蛋白質分解液を溶性の低分子蛋白質液と不
溶性の高分子蛋白質とに分離して該不溶性の高分子蛋白
質に水を加えて分散した分散液のpHを約5.0から約
9.0にし、該分散液に別の蛋白質分解酵素を加えて高
分子蛋白質を再度分解して低分子化することを特徴とす
る低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法。 - 【請求項16】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬
鈴薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約6
0℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質にし
て、該熱凝固蛋白質を乾燥して粉末にし、該粉末の熱凝
固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散した後にpH
を約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白質分散液に
蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解して低分子
化し、更に該蛋白質分解液を溶性の低分子蛋白質液と不
溶性の高分子蛋白質とに分離して該不溶性の高分子蛋白
質に水を加えて分散した分散液のpHを約5.0から約
9.0にし、該分散液に別の蛋白質分解酵素を加えて高
分子蛋白質を再度分解して低分子化してから、該低分子
化した蛋白質を精製することを特徴とする低分子馬鈴薯
蛋白質の製造方法。 - 【請求項17】 水洗いした馬鈴薯を磨砕してから、馬
鈴薯汁液より固形物を分離除去し、該馬鈴薯汁液を約6
0℃から約120℃に加熱して熱凝固した蛋白質にし
て、該熱凝固蛋白質を乾燥して粉末にし、該粉末の熱凝
固蛋白質にアルカリ性水溶液を加えて分散した後にpH
を約5.0から約9.0にし、該熱凝固蛋白質分散液に
蛋白質分解酵素を加えて高分子蛋白質を分解して低分子
化し、更に該蛋白質分解液を溶性の低分子蛋白質液と不
溶性の高分子蛋白質とに分離して該不溶性の高分子蛋白
質に水を加えて分散した分散液のpHを約5.0から約
9.0にし、該分散液に別の蛋白質分解酵素を加えて高
分子蛋白質を再度分解して低分子化してから、該低分子
化した蛋白質を精製し、乾燥して粉末にすることを特徴
とする低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6314251A JPH08140585A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6314251A JPH08140585A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08140585A true JPH08140585A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=18051105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6314251A Pending JPH08140585A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 低分子馬鈴薯蛋白質の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08140585A (ja) |
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- 1994-11-25 JP JP6314251A patent/JPH08140585A/ja active Pending
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