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JPH08144848A - オイルパン - Google Patents

オイルパン

Info

Publication number
JPH08144848A
JPH08144848A JP29097194A JP29097194A JPH08144848A JP H08144848 A JPH08144848 A JP H08144848A JP 29097194 A JP29097194 A JP 29097194A JP 29097194 A JP29097194 A JP 29097194A JP H08144848 A JPH08144848 A JP H08144848A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil pan
cylinder block
aluminum
rib
deformation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29097194A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumihiro Kuniyasu
文弘 国保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP29097194A priority Critical patent/JPH08144848A/ja
Publication of JPH08144848A publication Critical patent/JPH08144848A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダブロックに生じる変形歪みを抑制
し、もってエンジンノイズを低減することができるオイ
ルパンを提供すること。 【構成】 オイルパンOPは、略箱型形状のアルミニウ
ム製オイルパンAPと、アルミニウム製オイルパンAP
の下部に接合されるスチール製オイルパンとを備えてい
る。そして、アルミニウム製オイルパンAPは、底面1
0の中央部分に両側縁部に縦断リブ17が形成された帯
状凸部16を備え、また、壁面11下端部に第2リブ2
2を備えている。さらに、全壁面11の上端部には、締
結ボルト孔20を有するフランジ状のシリンダブロック
取付部18が形成されており、その外周端から底面10
と同一面内まで延びるリブ21が、フランジ状に形成さ
れたシリンダブロック取付部18を折り返すようにして
形成されている。また、、底面10の裏側には、締結ボ
ルト孔20近傍を結ぶようにしてリブ21、及び第2リ
ブ22と直交する横断リブ23が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン摺動部に散布
されたオイルを受けるオイルパンに関し、さらに詳細に
は、上部がアルミニウム製材料から形成され、下部が鉄
製材料から形成される2分割構造のオイルパンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、オイルパンとしては、スチール製
オイルパンが一般的に用いられており、例えば、実開昭
60−167146号公報には、図7及び図8に示すよ
うなスチール製オイルパンSP2が開示されている。こ
のスチール製オイルパンSP2は、その間に樹脂層60
が介在されている2枚の制振鋼板61に対して、プレス
成形を施すことにより得られるものである。
【0003】したがって、プレス成形を考慮すれば、用
いることができる鋼板61の厚さが制限され、十分な剛
性を確保することが困難となる。この結果、シリンダブ
ロックとの接合部における密着性が悪くなるためオイル
漏れが生じるという問題があった。
【0004】そこで、フランジ部62の先端に折り返し
63を形成することによって、フランジ部62の剛性を
確保し、シリンダブロックとの密着性の向上が図られて
いる。
【0005】ところで、近年、車両重量の軽量化、自動
車構成部品のリサイクル率の向上等を図るため、これま
で用いられてきた鉄製鋳造シリンダブロックに代えて、
アルミニウム製鋳造シリンダブロックを備えるエンジン
が数多く実用化されている。しかしながら、アルミニウ
ム製鋳造シリンダブロックは、鉄製鋳造シリンダブロッ
クと比較してヤング率が2〜3割程度小さいため、エン
ジンの作動等に伴うシリンダブロックの変形により生じ
る歪みが大きく、エンジンノイズが発生する原因となっ
ていた。
【0006】また、シリンダブロックの振動は、シリン
ダブロック下側に接合されるオイルパンにも伝達され
る。ところが、スチール製オイルパンは、上述したよう
に剛性が不十分であるため、接合部における密着性が更
に悪化するとともに、振動が伝達されたオイルパンが励
振されることにより、車両騒音が発生する原因ともなっ
ていた。
【0007】かかるシリンダブロックの変形を抑制する
ためには、シリンダブロックに補強用リブを設けたり、
シリンダブロック全体の肉厚を厚くすればよいが、これ
ら補強を施すとシリンダブロックの重量が増加してしま
い、アルミニウム製鋳造シリンダブロックを用いる意義
が失われてしまう。
【0008】そこで、オイルパンの剛性を高くすること
によって、アルミニウム製鋳造シリンダブロックの不足
する剛性を補い、エンジンブロックの変形を抑制するこ
とが行われている。
【0009】ここで、上記したフランジ部62に折り返
しを有するスチール製オイルパンSP2を用いることも
考えられるが、図8に示す折り返し63を備える程度で
は断面係数が不足する。したがって、フランジ部62の
剛性を向上させることはできるものの、シリンダブロッ
クの変形歪みを抑制することはできない。
【0010】そこで、オイルパン全体をアルミニウム材
で形成したアルミニウム製オイルパン、または、脆弱な
アルミニウム材底面が縁石等と接触した際に、その損傷
を回避するため下側にスチール製オイルパンを備え、上
側にアルミニウム製オイルパンを備えた2分割構造のオ
イルパンが実用化されている。
【0011】ここで、アルミニウム材はスチール材と比
較して軽量であり、オイルパンを鋳造によって成形する
ことが可能であり、アルミニウム製鋳造シリンダブロッ
クとの接合部(フランジ部)の厚さを十分確保すること
ができる。したがって、フランジ部の肉厚を厚くするこ
とにより、フランジ部を折り返し成形することなく、接
合部における密着性を確保することができるのである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
アルミニウム製オイルパンのように、フランジ部の肉厚
を厚くするだけでは、アルミニウム製鋳造シリンダブロ
ックとの接合部における密着性は向上できるものの、オ
イルパン全体の剛性を向上させることはできない。
【0013】したがって、接合部の変形を抑制すること
で接合部におけるオイル漏れは抑制できるものの、アル
ミニウム製鋳造シリンダブロックの剛性を補うことはで
きないという問題が依然として存在していた。
【0014】この問題を解決するために、底面、側面等
といったフランジ部以外の部分に複数のリブを備えるア
ルミニウム製オイルパンも実用化されている。しかしな
がら、これら各面内に形成されたリブは、アルミニウム
製オイルパンの剛性を向上させることはできるものの、
アルミニウム製鋳造シリンダブロックの剛性不足を補う
には至らないものであった。特に、直列6気筒エンジン
のようにシリンダブロック長の長いエンジンにおいて
は、アルミニウム製オイルパンの各面内に形成されたリ
ブだけでは、有効にエンジンノイズを低減することがで
きないという問題があった。
【0015】本発明は、前記従来の問題点を解消するた
めになされたものであり、シリンダブロックに生じる変
形歪みを抑制し、もってエンジンノイズを低減すること
ができるオイルパンを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係るオイルパンは、略矩形状の底面と、その底
面の周縁部に沿って連結される壁面と、その壁面上端に
沿ってフランジ状に形成されるシリンダブロック取付部
と、そのシリンダブロック取付部に形成された締結ボル
ト孔と、前記シリンダブロック取付部先端から前記底面
と同一面内まで折り返し形成されるリブと、前記底面に
形成される開口部と、その開口部を包囲する鉄製オイル
パン接合部と、トランスミッションが接合されるトラン
スミッション接合部とを有するアルミニウム製オイルパ
ンと、略矩形状の底面と、その底面の周縁部に沿って連
結される壁面と、その壁面上端に沿ってフランジ状に形
成されるアルミニウム製オイルパン接合部とを有すると
ともに、前記アルミニウム製オイルパンの下部に連結さ
れる鉄製オイルパンとを構成として備える。
【0017】ここで、前記締結ボルト孔近傍には、前記
リブと交差する横断リブが形成されていることが好まし
い。また、前記アルミニウム製オイルパンの底面中央に
は、長手方向に沿って帯状凸部が形成され、その帯状凸
部の両側縁部には縦断リブが形成されていることが望ま
しい。
【0018】
【作用】上記構成を備えた本発明に係るオイルパンで
は、シリンダブロックに対してアルミニウム製オイルパ
ンが直接接続され、その壁面上端には、フランジ状のシ
リンダブロック取付部が形成されている。そして、シリ
ンダブロック取付部の外周端からオイルパン底面と同一
面内まで折り返すようにしてリブが形成されている。
【0019】したがって、オイルパン壁面、シリンダブ
ロック取付部、及びリブによって形成される略チャンネ
ル状の部位においては、リブを備えない場合と比較して
大きな断面係数が得られることとなる。この結果、アル
ミニウム製オイルパンは、長手方向(縦方向)に変形さ
れ難くなるとともに、シリンダブロック取付部とシリン
ダブロックとの接合面における密着性が向上される。
【0020】さらに、アルミニウム製オイルパンの縦方
向への変形が抑制されることにより、特に、シリンダブ
ロック長の長いシリンダブロックに応力がかかった場合
に顕著に現れる、シリンダブロック長手方向の変形が有
効に抑制される。
【0021】このように、アルミニウム製オイルパンの
長手方向の変形が抑制され、また、シリンダブロックの
長手方向の変形が抑制されることにより、シリンダブロ
ック、アルミニウム製オイルパンが変形することに起因
するエンジンノイズが大幅に低減される。
【0022】また、シリンダブロック締結部の締結ボル
ト孔近傍にリブと交差する横断リブが形成されている場
合には、アルミニウム製オイルパンが横方向に変形され
難くなる。また、横断リブは締結ボルト孔近傍に形成さ
れているので、シリンダブロック締結部とシリンダブロ
ックとの接合面における密着性が向上される。さらに、
アルミニウム製オイルパンが横方向に変形され難くなる
ことにより、シリンダブロックの横方向への変形が抑制
される。
【0023】さらに、アルミニウム製オイルパンの底面
中央において長手方向に沿って帯状凸部が形成され、そ
の帯状凸部の両側縁部に縦断リブが形成されている場合
には、更にアルミニウム製オイルパンの縦方向への変形
が抑制されとともに、オイルパン底面における幕振動が
抑制される。また、縦断リブは、アルミニウム製オイル
パン底面にオイルが溜まり易くするとともに、アルミニ
ウム製オイルパン底面におけるオイルの偏りを是正し、
溜まったオイルを鉄製オイルパンに円滑に導く。
【0024】
【実施例】以下、本発明を2分割構造式オイルパンに具
体化した一実施例について図面を参照して説明する。
【0025】先ず、本実施例に係るオイルパンOPの構
成について図1〜図6を参照して説明する。本実施例に
係るオイルパンOPは、図2に示すように、シリンダブ
ロックSBの下部に接合されるアルミニウム製オイルパ
ンAPと、アルミニウム製オイルパンAPの下部に接合
されるスチール製オイルパンSPとを備えている。そし
て、シリンダブロックSBとアルミニウム製オイルパン
APとは、締結ボルト19を介して締結され、シリンダ
ブロックSB後方(図2中右側)には、両者AP、SB
に対してトランスミッション50がボルトを介して締結
されている。また、スチール製オイルパンSPの後方に
おけるアルミニウム製オイルパンAP下側には、サスペ
ンションメンバー51、ステアリング用ギヤボックス5
2等が配設されている。
【0026】アルミニウム製オイルパンAPは、後方
(図2、図3、図4において右側)から前方に向けて下
がるように傾斜している略長矩形状の底面10と、底面
10の周縁部に沿って連結されている壁面11とによっ
て略箱型形状に形成されている。
【0027】底面10の前方には、オイルストレーナ
(図示しない)やオイルポンプ(図示しない)等との干
渉を避けるための開口部12が形成されており、また、
開口部12を形成したことに伴い低下する剛性を補うた
めブリッジ13が形成されている。さらに、ブリッジ1
3近傍の底面10には、底面10に溜まったオイルをス
チール製オイルパンSPに戻すためのオイル戻し孔14
が形成されている。
【0028】そして、開口部12、及びオイル戻し孔1
4を包囲するようにして、スチール製オイルパンSPを
取り付けるためのスチール製オイルパン取付部15がフ
ランジ状に形成されている。以上の構成を断面で見ると
図5に示す断面図のようになる。すなわち、後述するリ
ブの下端から、さらにスチール製オイルパン取付部15
が形成されるのである。
【0029】また、底面10の中央部分には、帯状凸部
16が形成されており、帯状凸部16の両側縁部には、
縦断リブ17が形成されている。このようすを、図6を
参照して説明する。ここに、図6は図4中のC−C線で
アルミニウム製オイルパンAPを切断した横断面図であ
る。
【0030】帯状凸部16は、底面10の後端からブリ
ッジ13にかけて(アルミニウム製オイルパンAPの長
手方向)形成されており、底面10の断面係数を大きく
することによって底面10を高剛性化している。また、
縦断リブ17も同じく、底面10の後端からブリッジ1
3にかけて形成されており、帯状凸部16によって剛性
が高められている底面10の剛性をさらに高いものとし
ている。
【0031】そして、底面10は帯状凸部16、及び縦
断リブ17によって3分割されており、各底面10は円
弧を描くように形成されている。したがって、両側の底
面10は、壁面11下側端部より若干上側において壁面
11と連結されており、この結果、壁面11下端部は第
2リブ22として機能することとなる。
【0032】続いて、全壁面11の上端部には、フラン
ジ状のシリンダブロック取付部18が形成されており、
シリンダブロック取付部18には、アルミニウム製オイ
ルパンAPとシリンダブロックSBとを締結する締結ボ
ルト19を挿入するための締結ボルト孔20が形成され
ている。
【0033】また、シリンダブロック取付部18の外周
端から底面10と同一面内まで延びるリブ21が、フラ
ンジ状に形成されたシリンダブロック取付部18を折り
返すようにして形成されている。この結果、壁面11、
シリンダブロック取付部18、及びリブ21とによって
略チャンネル状の外周部が形成され、リブ21を有しな
い場合と比較して大きな断面係数を有することとなり、
外周部の高剛性化が実現される。
【0034】さらに、底面10の裏側には、リブ21、
及び第2リブ22と直交する横断リブ23が形成されて
いる。この横断リブ23は、図4に示されているよう
に、シリンダブロック取付部18の締結ボルト孔20に
近接するようにして形成されており、また、図1、及び
図6に示されているように底面10の裏面からリブ2
1、及び第2リブ22の下端部と同一位置まで延出形成
されている。
【0035】また、アルミニウム製オイルパンAPの後
端には、トランスミッション50を接合するためのステ
ィフナ部24が形成されている。このスティフナ部24
は、シリンダブロックSBと同様に応力変動が激しいト
ランスミッション50と接合される部位であるため、図
1に示すように断面係数を稼ぐ形状を有している。
【0036】スチール製オイルパンSPは、略矩形状の
底面30と、底面30の周縁部に沿って連結されている
壁面31によって略箱型形状に形成されている。そし
て、壁面31の上側端部には、アルミニウム製オイルパ
ンAPのスチール製オイルパン取付部15に対応するフ
ランジ状のアルミニウム製オイルパン取付部32が壁面
31の全周にわたって形成されている。また、かかる取
付部に32は、複数の取付用ボルト孔33が形成されて
いる。
【0037】次に、上記構成を備えた本実施例に係る2
分割構造式オイルパンOPの作用について説明する。ア
ルミニウム製オイルパンAPは、その壁面11上端にお
いてフランジ状に形成されている、シリンダブロック取
付部18を介して締結ボルト19によってシリンダブロ
ックSBに直接接合される。ここで、シリンダブロック
取付部18の外周端からオイルパン底面10と同一面内
まで折り返すようにして延伸されるリブ21が形成され
ている。
【0038】したがって、オイルパン壁面11、シリン
ダブロック取付部18、及びリブ21とによって略チャ
ンネル状の外周部が形成され、リブ21を備えない従来
のオイルパンの外周部と比較して大きな断面係数が得ら
れることとなる。この結果、アルミニウム製オイルパン
APに対して長手方向(縦方向)の変形応力が作用した
場合には、リブ21によって外周部の変形が規制され、
縦方向には変形し難くなる。
【0039】また、シリンダブロック取付部18の変形
も抑制されるため、シリンダブロック取付部18とシリ
ンダブロックSBとの接合面における密着性が向上さ
れ、シリンダブロックSBにおける長手方向の変形が有
効に抑制される。特に、直列6気筒エンジンのように、
シリンダブロック長の長いシリンダブロックSBに応力
がかかった場合には、シリンダブロックSBの長手方向
の変形が有効に抑制される。
【0040】このように、アルミニウム製オイルパンA
Pの長手方向の変形が抑制され、また、シリンダブロッ
クSBの長手方向の変形が抑制されることにより、シリ
ンダブロックSB、アルミニウム製オイルパンAPが変
形することに起因するエンジンノイズが大幅に低減され
る。
【0041】さらに、シリンダブロック取付部18の締
結ボルト孔20近傍には、リブ21、及び第2リブ22
と交差する横断リブ23が形成されている。したがっ
て、アルミニウム製オイルパンAPに対して横方向に変
形応力が作用した場合には、横断リブ23によって、ア
ルミニウム製オイルパンAPにおける横方向の変形が規
制される。
【0042】また、横断リブ23は、締結ボルト孔20
の近傍に形成されているので、締結ボルト孔20近傍の
シリンダブロック取付部18は、変形し難くなる。した
がって、締結ボルト19によって締結されている、アル
ミニウム製オイルパンAPとシリンダブロックSBとの
密着性が向上され、アルミニウム製オイルパンAPのシ
リンダブロックSBへの締結力が向上される。
【0043】さらに、アルミニウム製オイルパンAPの
底面10中央には、長手方向に沿って帯状凸部16が形
成され、その帯状凸部16の両側縁部に縦断リブ17が
形成されている。したがって、アルミニウム製オイルパ
ンAPの底面10の断面係数が大きくなり、高剛性化さ
れるため、アルミニウム製オイルパンAPの底面10に
おける幕振動が抑制される。
【0044】ここで、アルミニウム製オイルパンAPと
シリンダブロックSBとによって形成されている空間で
は、シリンダブロックSB、及びシリンダヘッド(図示
しない)から戻ってきたオイルは、ローカス53の回転
によってその回転方向に巻き上げられている状態にあ
り、従来であれば、シリンダブロックSBから戻ってき
たオイルは、スチール製オイルパンSPに溜まり難かっ
た。
【0045】しかしながら、アルミニウム製オイルパン
APの底面10は、帯状凸部16と縦断リブ17とによ
って3分割されている。したがって、シリンダブロック
SB、及びシリンダヘッドから戻ってきたオイルは、縦
断リブ17により分割され、ローカス53の影響を受け
にくくする。
【0046】この結果、シリンダブロックSBから戻っ
てきたオイルが回収され易くなるとともに、アルミニウ
ム製オイルパンAPの底面10におけるオイルの偏りが
是正され、回収されたオイルは円滑にスチール製オイル
パンSPに導かれる。
【0047】以上実施例に基づき詳細に説明した通り、
本実施例に係る2分割構造式オイルパンでは、アルミニ
ウム製オイルパンAPのシリンダブロック取付部18の
外周端からオイルパン底面10と同一面内まで折り返す
ようにして延伸されるリブ21が形成されている。
【0048】したがって、アルミニウム製オイルパンA
Pの縦方向への剛性が高くなり、アルミニウム製オイル
パンAPに縦方向の変形応力が印加された場合にも、変
形を抑制することができる。この結果、アルミニウム製
オイルパンAPが締結されている、シリンダブロックS
Bの縦方向に生じる変形を確実に抑制することができ
る。特に、従来のオイルパンでは、その変形を抑制し難
かったシリンダブロック長の長いシリンダブロックSB
においても、その変形を有効に抑制することができる。
【0049】また、壁面11の下端部には、第2リブ2
2が形成されているので、さらに、アルミニウム製オイ
ルパンAPの縦方向の剛性を向上させ、シリンダブロッ
クSBの変形を抑制することができる。
【0050】さらに、アルミニウム製オイルパンAPの
シリンダブロック取付部18の締結ボルト孔20の近傍
には、リブ21、及びリブ22と交差する横断リブ23
が形成されている。
【0051】したがって、アルミニウム製オイルパンA
Pの横方向への剛性が高くなり、アルミニウム製オイル
パンAPに横方向の変形応力が印加された場合にも、変
形を抑制することができる。また、横断リブ23は締結
ボルト孔20の近傍に形成されているので、締結ボルト
孔20の近傍におけるシリンダブロック取付部18の変
形を、大幅に抑制することができる。
【0052】この結果、アルミニウム製オイルパンAP
とシリンダブロックSBとの締結力を向上させることが
でき、アルミニウム製オイルパンAPの横方向の変形を
抑制することができることと相まって、シリンダブロッ
クSBの横方向の変形を抑制することができる。
【0053】また、、アルミニウム製オイルパンAPの
底面10中央には、長手方向に沿って帯状凸部16が形
成され、その帯状凸部16の両側縁部に縦断リブ17が
形成されている。したがって、アルミニウム製オイルパ
ンAP底面10の剛性が高くなり、オイルパン底面10
における幕振動が抑制される。また、縦断リブ17によ
って、シリンダブロックSBから戻ってきたオイルがロ
ーカス53の回転に伴って巻き上げられ難くなり、オイ
ルの回収効率を向上させることができる。
【0054】またさらに、アルミニウム製オイルパンA
Pの縦、横方向の変形が抑制され、シリンダブロックS
Bの縦、横方向の変形が抑制されることにより、アルミ
ニウム製オイルパンAP、シリンダブロックSBの変形
することに起因するエンジンノイズを大幅に低減化する
ことができる。
【0055】なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範
囲で種々の変形改良が可能である。例えば、本実施例で
は、横断リブ23をアルミニウム製オイルパンAPの締
結ボルト孔20の一側近傍にのみ形成しているが、締結
ボルト孔20を挟むようにして両側近傍に形成してもよ
い。
【0056】かかる場合には、締結ボルト孔20の近傍
におけるシリンダブロック取付部18の剛性が高くな
り、より確実に、アルミニウム製オイルパンAPのシリ
ンダブロック取付部18における変形を抑制することが
できる。
【0057】また、アルミニウム製オイルパンAPの底
面10は、1の帯状凸部16と2の横断リブ23とによ
って3分割されているが、帯状凸部16を複数形成し、
これに合わせて横断リブ23を形成してもよい。アルミ
ニウム製オイルパンAPに印加される応力が大きい場合
には、両者16、23を複数形成し底面10の断面係数
を大きくすることによって、底面10における幕下振動
を抑制することができる。
【0058】さらに、横断リブ23を締結ボルト孔20
と締結ボルト孔20とを結ぶようにして形成してもよ
く、また、締結ボルト孔20の近傍に形成される横断リ
ブ23に加えて、他の部位に横断リブ23を形成しても
よい。かかる場合には、アルミニウム製オイルパンAP
の横方向の変形をより確実に抑制することができる。
【0059】なお、以上の実施例から把握することがで
きる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果
とともに記載する。 (1)請求項1乃至請求項3のうちいずれかの請求項に
記載のオイルパンにおいて、前記壁面下端には、第2リ
ブが形成されていることを特徴とするオイルパン。
【0060】かかる構成を備える場合には、さらにアル
ミニウム製オイルパンの縦方向の剛性が向上され、アル
ミニウム製オイルパンに縦方向の変形応力が作用した場
合にも、その変形を抑制することができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明した通り本発明に係るオイルパ
ンは、シリンダブロック取付部外周端から底面と同一面
内まで折り返し形成されるリブを備えている。したがっ
て、シリンダブロックの縦方向に生じる変形歪みを抑制
し、もってエンジンノイズを低減することができる。
【0062】また、締結ボルト孔近傍には、リブと交差
する横断リブが形成されている。したがって、アルミニ
ウム製オイルパンとシリンダブロックとの締結力を向上
させることができ、シリンダブロックの横方向に生じる
変形歪みを抑制し、もってエンジンノイズを低減するこ
とができる。
【0063】さらに、アルミニウム製オイルパンの底面
中央には、長手方向に沿って帯状凸部が形成され、その
帯状凸部の両側縁部には縦断リブが形成されている。し
たがて、アルミニウム製オイルパン底面に発生する幕下
振動を抑制することができ、もってエンジンノイズを低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アルミニウム製オイルパンの下面斜視図。
【図2】 2分割構造式オイルパンが組み付けられた状
態を示す説明図。
【図3】 図2中のA−A線で切断した2分割構造式オ
イルパンが組み付けられた状態での断面図。
【図4】 アルミニウム製オイルパンの平面図。
【図5】 図4中のB−B線で切断したアルミニウム製
オイルパンの断面図。
【図6】 図4中のC−C線で切断したアルミニウム製
オイルパンの断面図。
【図7】 従来例に係るオイルパンを全体斜視図。
【図8】 図7中のD−D線で切断した従来例に係るオ
イルパンの拡大断面図。
【符号の説明】
10…底面、11…壁面、12…開口部、13…ブリッ
ジ、14…オイル戻し孔、15…スチール製オイルパン
取付部、16…帯状凸部、17…縦断リブ、18…シリ
ンダブロック締結部、20…締結ボルト孔、21…リ
ブ、22…第2リブ、23…横断リブ、24…スティフ
ナ部、30…底面、31…壁面、32…アルミニウム製
オイルパン取付部、33…取付用ボルト孔、OP…オイ
ルパン、AP…アルミニウム製オイルパン、SP…スチ
ール製オイルパン、SB…シリンダブロック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略矩形状の底面と、その底面の周縁部に
    沿って連結される壁面と、その壁面上端に沿ってフラン
    ジ状に形成されるシリンダブロック取付部と、そのシリ
    ンダブロック取付部に形成された締結ボルト孔と、前記
    シリンダブロック取付部先端から前記底面と同一面内ま
    で折り返し形成されるリブと、前記底面に形成される開
    口部と、その開口部を包囲する鉄製オイルパン接合部
    と、トランスミッションが接合されるトランスミッショ
    ン接合部とを有するアルミニウム製オイルパンと、 略矩形状の底面と、その底面の周縁部に沿って連結され
    る壁面と、その壁面上端に沿ってフランジ状に形成され
    るアルミニウム製オイルパン接合部とを有するととも
    に、前記アルミニウム製オイルパンの下部に連結される
    鉄製オイルパンとを備えたことを特徴とするオイルパ
    ン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のオイルパンにおいて、 前記締結ボルト孔近傍には、前記リブと交差する横断リ
    ブが形成されていることを特徴とするオイルパン。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のオイル
    パンにおいて、 前記アルミニウム製オイルパンの底面中央には、長手方
    向に沿って帯状凸部が形成され、 その帯状凸部の両側縁部には縦断リブが形成されている
    ことを特徴とするオイルパン。
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