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JPH0813737B2 - シロツプ剤 - Google Patents

シロツプ剤

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Publication number
JPH0813737B2
JPH0813737B2 JP30346286A JP30346286A JPH0813737B2 JP H0813737 B2 JPH0813737 B2 JP H0813737B2 JP 30346286 A JP30346286 A JP 30346286A JP 30346286 A JP30346286 A JP 30346286A JP H0813737 B2 JPH0813737 B2 JP H0813737B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbocysteine
syrup
added
sorbitol
add
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP30346286A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63156719A (ja
Inventor
信二 上條
淳 今井
和秀 日比野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kyorin Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP30346286A priority Critical patent/JPH0813737B2/ja
Publication of JPS63156719A publication Critical patent/JPS63156719A/ja
Publication of JPH0813737B2 publication Critical patent/JPH0813737B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カルボシステインを含む安定なシロップ剤
の処方及び製造方法に関する。
カルボシステインは次の構造式 で示される化合物の一般名であり、気道粘液に含まれる
各種ムチンの含量比を正常化することにより、痰の粘度
を低下させる気道粘液調整・粘膜正常化剤である。臨床
的には各種呼吸器疾患の去痰に優れた効果が認められ、
錠剤及びシロップ剤としてムコダイン(登録商標)の商
品名ので製品化されている。
[従来の技術とその問題点] シロップ剤に添加される甘味剤は一般にショ糖及びブ
ドウ糖が用いられている。しかし、カルボシステインの
シロップ剤にこのような還元糖を用いると、アミノ酸で
あるカルボシステインとメイラード反応を起こし、溶液
が褐変することが知られている。また、これらの糖の添
加により経時的なpHの低下がみられ、これもカルボシス
テインの安定性を低下する欠点を有していた。
カルボシステインはpHによりその安定性が異なり、酸
性及びアルカリ性側では分解がみられる。その分解物の
主なものは、3−チオモルホリノン−5−カルボン酸、
チオグリコール酸及びアラニンが生じる。このため、安
定な一定pHを長期にわたって保持することが必須とな
る。
カルボシステインは独特の強い酸味を有し、シロップ
剤として服用する場合には矯味剤又は甘味剤を添加する
ことが必須となるため、上記の問題を考慮してカルボシ
ステインと配合しても変化しない安定な矯味剤又は甘味
剤が求められていた。
[発明が解決しようとする問題点] この発明は、カルボシステインのシロップ剤を製する
場合、その溶液の褐色変化を抑え、分解物の生成を抑制
した安定な製剤とすると共に、服用しやすいシロップ剤
の処方成分を得ることを目的とする。
[問題を解決するための手段及び作用〕 以上の問題点を解決せんがため、矯味剤としての甘味
剤を研究し、着色防止剤及び安定剤を鋭意研究し、本発
明を完成させた。
一般的に甘味剤としては、天然甘味剤であるショ糖、
ブドウ糖、果糖、麦芽糖、キシロース、カエデ糖、蜂
蜜、パラチノース、カップリングシュガー及びネオシュ
ガーなどが知られ、また糖アルコールでは、D−ソルビ
トール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、
パラチニット及びリカシンなどが知られている。配糖体
とその誘導体のグリチルリチン、グリチルリチン酸二ナ
トリウム塩、グリチルリチン酸三ナトリウム塩、ステビ
オサイド、α−Gスイート(α−グリコシルステビオサ
イド)、レバウディアナサイド、フイロズルシン及びロ
ーハンクオ等も知られている。アミノ酸及びペプチドと
してアスパルテーム(α−L−アスパチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステル)、グリシンが添加され、更
にタンパク質甘味料としては、トウマチン、人工合成甘
味料として、サッカリンナトリウム、アセズルファーム
K、サイクロデキストリン等も公知である。
本発明者等は、以上の各種甘味剤をカルボシステイン
に配合した場合の安定性を調べた。
安定性試験は、5W/V%のカルボシステインの水溶液
(pH6.5)に各種甘味剤を0.2〜40W/V%添加し、50゜、3
0日間保存したときのpH、着色度(色差計を用いて測定
した黄色度)及びカルボシステイン残存率を測定して行
なった。その結果を表1に示した。
この結果、安定性の高い甘味剤はD−ソルビトール、
D−マンニトール、キシリトール、及びサッカリンナト
リウムであり、特に服用時の下痢等の副次的症状を考慮
すれば経口甘味剤としても最も適するのは、D−ソルビ
トール又は、キシリトールであった。またこれらにサッ
カリンナトリウムを加える等、2種以上の甘味剤を混和
して用いることもできる。
次に上記D−ソルビトール又はキシリトールのシロッ
プ剤への添加量とpH、着色度及びカルボシステイン残存
率との関係を調べた。その結果を表2に示した。
以上の結果から、D−ソルビトール及びキシリトール
について、10w/v%以上の添加ではいずれもpH、着色度
及び残存率に変化はみられなかった。また、シロップ剤
の呈味を考慮した結果、70w/v%以上の添加は不要であ
った。甘味が最も良く、また、使用上最も適した濃度は
40W/V%であった。
またカルボシステイン水溶液は、そのpHにより安定性
が異なる。40W/V%D−ソルビトールを含む5W/V%カル
ボシステインシロップ剤のpHに対する安定性を調べた。
その結果を表3に示した。
着色度の変化はpH5.3にやや大きい傾向を示すが、pH
5.8以上では変化は少なかった。
残存率は、pH5.3及びpH7.9においてやや低下した。こ
れらのpH範囲でほぼ安定であるが、望ましいpH範囲は6.
0〜7.5であった。pH調整剤としては通常用いられるアル
カリ剤が良く、最も適するのは水酸化ナトリウム水溶液
であった。
本発明のシロップ剤には、上記甘味剤に加え、安定剤
として、L−システイン、EDTA及び亜硫酸水素ナトリウ
ム等のいずれか一種を添加することも可能であり、それ
らの添加量は0.01〜0.1%であり、カルボシステインシ
ロップの安定性を高めることができる。
この他、シロップ剤に一般的に添加される保存剤とし
て、ソルビン酸をその添加量0.05〜0.2%、望ましくは
0.1W/V%、また着色剤としてカラメルをその添加量0.02
〜0.1%、望ましくは0.06W/V%及び微量の香料としてフ
ルーツエッセンスを添加してもよい。
[実施例] 以下、実施例により発明具体化の諸態様を説明する
が、かかる例示によって本発明が限定されるものではな
い。
実施例1. カルボシステイン50g及びソルビン酸1.0gを精製水600
mlに加えて撹拌し、20W/V%水酸化ナトリウム水溶液58m
lを加えて攪拌溶解した。これに、D−ソルビトール400
gを加えて攪拌溶解し、20W/V%水酸化ナトリウム水溶液
を加えてpH6.5に調整した後、カラメル0.6g及び少量の
フルーツエッセンスを加え、精製水を加えて全量1000ml
とし、カルボシステイン5w/v%シロップ剤を製した。
実施例2. カルボシステイン100g及びソルビン酸2.0gを精製水12
00mlに加えて撹拌し、20W/V%水酸化ナトリウム水溶液1
15mlを加えて撹拌溶解した。これに、キシリトール1200
gを加えて撹拌溶解し、20W/V%水酸化ナトリウム水溶液
を加えてpHを7.0に調整した後、少量のカラメル及びフ
ルーツエッセンスを加え、精製水を加えて全量2000mlと
し、カルボシステイン5w/v%シロップ剤を製した。
実施例3. カルボシステイン100g及びソルビン酸2.0gを精製水12
00mlに加えて撹拌混和し、20W/V%水酸化ナトリウム水
溶液115mlを加えて撹拌溶解した、これに、D−ソルビ
トール800g及びサッカリンナトリウム4gを加えて攪拌溶
解し、20W/V%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを7.0
に調整した後、少量のカラメル及びフルーツエッセンス
を加え、精製水を加えて全量2000mlとし、、カルボシス
テイン5w/v%シロップ剤を製した。
実施例4. カルボシステイン50g及びソルビン酸1gを精製水500ml
に加え、これに10%水酸化ナトリウム水溶液115mlを加
えて溶かす。次にD−ソルビトール400g、亜硫酸水素ナ
トリウム0.2g及び香料を微量添加し、撹拌溶解後、10%
水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6.8に調整し、精製
水を加えて全量1とし、カルボシステイン5w/v%シロ
ップ剤を製した。
実施例5. カルボシステイン1000g及びソルビン酸20gを精製水10
に加えて撹拌し、これに10%水酸化ナトリウム水溶液
2300mlを加えて撹拌溶解した後、D−ソルビトール8000
g,カラメル12g及び少量の香料を加えて溶解する。10%
水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを6.8に調整し、精
製水を加えて全量20とし、カルボシステイン5w/v%シ
ロップ剤を製した。
以上の各実施例により製造されたカルボシステインシ
ロップ剤は、着色変化が殆どなく、味覚にも優れた安定
性の高いシロップ剤であった。
[発明の効果] この発明は、以上説明した様に、カルボシステインの
水溶液に糖アルコールを加え、pHを調整することによ
り、着色変化を抑えた安定性の高いシロップ剤を製する
ことができた。また、この様にして得られたカルボシス
テインシロップ剤は味覚の良い有用性の高いものであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 大阪府病院薬剤師編,全訂医薬品要覧, 昭和61年9月10日,株式会社大阪府病院薬 剤師会、第504−505頁 財団法人日本公定書協会監修,第十一改 正日本薬局方解説書昭和61年7月18日,廣 川書店,A−99〜A−103

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】D−ソルビトール、D−マンニトール、キ
    シリトールおよびサッカリンナトリウムからなる群より
    選ばれる少なくとも1種の甘味剤を10〜70w/v%含むこ
    とを特徴とするカルボシステインシロップ剤。
  2. 【請求項2】甘味剤がD−ソルビトールおよび/または
    キシリトールであることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載のカルボシステインシロップ剤。
  3. 【請求項3】カルボシステインの濃度が5w/v%であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第2項記載
    のカルボシステインシロップ剤。
  4. 【請求項4】pHが6.0〜7.5である特許請求の範囲第1項
    ないし第3項記載のカルボシステインシロップ剤。
  5. 【請求項5】保存剤、着色剤、香料および安定化剤を含
    む特許請求の範囲第1項ないし第4項記載のカルボシス
    テインシロップ剤。
  6. 【請求項6】保存剤がソルビン酸である特許請求の範囲
    第5項記載のカルボシステインシロップ剤。
  7. 【請求項7】着色剤がカラメルである特許請求の範囲第
    5項記載のカルボシステインシロップ剤。
  8. 【請求項8】香料がフルーツエッセンスである特許請求
    の範囲第5項記載のカルボシステインシロップ剤。
  9. 【請求項9】安定化剤がL−システイン、EDTAおよび亜
    硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも1種である
    特許請求の範囲第5項記載のカルボシステインシロップ
    剤。
JP30346286A 1986-12-19 1986-12-19 シロツプ剤 Expired - Lifetime JPH0813737B2 (ja)

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JPS63156719A JPS63156719A (ja) 1988-06-29
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大阪府病院薬剤師編,全訂医薬品要覧,昭和61年9月10日,株式会社大阪府病院薬剤師会、第504−505頁
財団法人日本公定書協会監修,第十一改正日本薬局方解説書昭和61年7月18日,廣川書店,A−99〜A−103

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