JPH08102092A - スタンパー原盤およびそれを用いたスタンパーの製造方法 - Google Patents
スタンパー原盤およびそれを用いたスタンパーの製造方法Info
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- JPH08102092A JPH08102092A JP25902994A JP25902994A JPH08102092A JP H08102092 A JPH08102092 A JP H08102092A JP 25902994 A JP25902994 A JP 25902994A JP 25902994 A JP25902994 A JP 25902994A JP H08102092 A JPH08102092 A JP H08102092A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 スタンパーの作製において、導電化処理膜が
電鋳層の形成時、又は研磨加工時に剥離することがな
く、かつパターン転写用レプリカから剥離するときにパ
ターン転写用レプリカに導電化処理膜が残ることがない
スタンパー原盤を提供する。 【構成】 光記録媒体用基板の製造に用いるスタンパー
の作製に使用する、基板上にパターン転写用レプリカを
形成してなるスタンパー製造用原盤において、該基板の
少なくともパターン転写用レプリカの外周部を導電化処
理膜に対する密着性の改良処理を施してなるスタンパー
原盤。
電鋳層の形成時、又は研磨加工時に剥離することがな
く、かつパターン転写用レプリカから剥離するときにパ
ターン転写用レプリカに導電化処理膜が残ることがない
スタンパー原盤を提供する。 【構成】 光記録媒体用基板の製造に用いるスタンパー
の作製に使用する、基板上にパターン転写用レプリカを
形成してなるスタンパー製造用原盤において、該基板の
少なくともパターン転写用レプリカの外周部を導電化処
理膜に対する密着性の改良処理を施してなるスタンパー
原盤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的記録媒体用基板
の製造に用いるスタンパーの作製に使用するスタンパー
原盤およびそれを用いたスタンパーの製造方法に関す
る。
の製造に用いるスタンパーの作製に使用するスタンパー
原盤およびそれを用いたスタンパーの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より光記録媒体用基板の製造方法に
おいて、代表的な方法としては、スタンパー原盤から電
鋳法によってスタンパーを作成し、このスタンパーを用
いてコンプレッション法、光硬化性樹脂を用いた2P成
形法、押し出し成形法等により基板を作成している。
おいて、代表的な方法としては、スタンパー原盤から電
鋳法によってスタンパーを作成し、このスタンパーを用
いてコンプレッション法、光硬化性樹脂を用いた2P成
形法、押し出し成形法等により基板を作成している。
【0003】上記のスタンパーの作製方法は、まずオリ
ジナル型から表面に凹凸パターンを有するオリジナル型
のレプリカを形成してスタンパー原盤を作成し、そのス
タンパー原盤上に電鋳膜を形成し、スタンパー原盤のレ
プリカから電鋳膜を剥離することによってスタンパを作
成する方法が一般的である。
ジナル型から表面に凹凸パターンを有するオリジナル型
のレプリカを形成してスタンパー原盤を作成し、そのス
タンパー原盤上に電鋳膜を形成し、スタンパー原盤のレ
プリカから電鋳膜を剥離することによってスタンパを作
成する方法が一般的である。
【0004】そしてオリジナル型から、複製型いわゆる
レプリカを作成する方法として、オリジナル型の表面に
未硬化の光硬化性樹脂〔以下2P(photo pol
ymer)と略す〕を滴下(以下、ディスペンスと称
す)し、ガラスあるいはプラスチック基板と重ね合わ
せ、展伸(以下、スプレッドと称す)させた後、2Pを
硬化させる方法が知られている。
レプリカを作成する方法として、オリジナル型の表面に
未硬化の光硬化性樹脂〔以下2P(photo pol
ymer)と略す〕を滴下(以下、ディスペンスと称
す)し、ガラスあるいはプラスチック基板と重ね合わ
せ、展伸(以下、スプレッドと称す)させた後、2Pを
硬化させる方法が知られている。
【0005】図3に従来のスタンパーの作成方法を示す
工程図である。従来のスタンパーは、まず、オリジナル
型15の表面に未硬化2P14をディスペンスし、スペ
ーサ材13を介してガラス基板1を重ね合わせた後、ガ
ラス基板1を通してUV光(紫外線)17を照射し(図
3(a)参照)、未硬化2P14を硬化させ硬化2P1
6とする(図3(b)参照)。
工程図である。従来のスタンパーは、まず、オリジナル
型15の表面に未硬化2P14をディスペンスし、スペ
ーサ材13を介してガラス基板1を重ね合わせた後、ガ
ラス基板1を通してUV光(紫外線)17を照射し(図
3(a)参照)、未硬化2P14を硬化させ硬化2P1
6とする(図3(b)参照)。
【0006】次に、ガラス基板1上に設けた硬化2P1
6とオリジナル型15を剥離し、さらにガラス基板1の
端部のスペーサ材13を取り除いて、ガラス基板上にパ
ターン転写用レプリカ(2Pレプリカ)3を形成したス
タンパー原盤を得る(図3(c),(d)参照)。
6とオリジナル型15を剥離し、さらにガラス基板1の
端部のスペーサ材13を取り除いて、ガラス基板上にパ
ターン転写用レプリカ(2Pレプリカ)3を形成したス
タンパー原盤を得る(図3(c),(d)参照)。
【0007】次に、パターニングされた2Pレプリカま
たはフォトレジストの上に導電化処理のためにNi等の
金属のスタッパー膜からなる導電化処理膜7を設ける。
次に、スパッター膜上に電鋳によって金属層からなる電
鋳層10を設ける(図3(e)参照)。次に、スタンパ
ーの厚さを一定にするために電鋳層10を研磨加工す
る。次に、2Pレプリカから導電化処理膜7と電鋳層1
0を一体に剥離してスタンパー11を得る(図3(f)
参照)。
たはフォトレジストの上に導電化処理のためにNi等の
金属のスタッパー膜からなる導電化処理膜7を設ける。
次に、スパッター膜上に電鋳によって金属層からなる電
鋳層10を設ける(図3(e)参照)。次に、スタンパ
ーの厚さを一定にするために電鋳層10を研磨加工す
る。次に、2Pレプリカから導電化処理膜7と電鋳層1
0を一体に剥離してスタンパー11を得る(図3(f)
参照)。
【0008】上記の方法において、金属めっき膜(電鋳
層)/金属スパッター膜(導電化処理膜)/2Pレプリ
カまたはフォトレジストの層構成において、スタンパー
の厚さを一定にするため、金属めっき膜(電鋳層)の研
磨加工を行なうために各層間の密着力は研磨加工時のス
トレスに十分に耐えるものでなければならない。
層)/金属スパッター膜(導電化処理膜)/2Pレプリ
カまたはフォトレジストの層構成において、スタンパー
の厚さを一定にするため、金属めっき膜(電鋳層)の研
磨加工を行なうために各層間の密着力は研磨加工時のス
トレスに十分に耐えるものでなければならない。
【0009】しかしながら、最終的に剥離した場合、金
属スパッター膜/2Pレプリカまたはフォトレジスト界
面Aで完全に剥離しなければならない。一方、本出願人
は、特願平4−320497号において転写性にすぐれ
た2Pレプリカ原盤の製造方法を提案している。
属スパッター膜/2Pレプリカまたはフォトレジスト界
面Aで完全に剥離しなければならない。一方、本出願人
は、特願平4−320497号において転写性にすぐれ
た2Pレプリカ原盤の製造方法を提案している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
図3に示す従来のスタンパーの作成方法においては、図
3に示されるBの部分、すなわち導電化処理膜(Niス
パッター膜)7とガラス基板1との密着性が悪いため
に、電鋳工程では導電化処理膜(Niスパッター膜)7
と2Pレプリカを形成したガラス基板との界面ではが
れ、その結果電鋳ができなかったり、又は研磨工程で研
磨液でパターンがおかされる等の問題が生じていた。
図3に示す従来のスタンパーの作成方法においては、図
3に示されるBの部分、すなわち導電化処理膜(Niス
パッター膜)7とガラス基板1との密着性が悪いため
に、電鋳工程では導電化処理膜(Niスパッター膜)7
と2Pレプリカを形成したガラス基板との界面ではが
れ、その結果電鋳ができなかったり、又は研磨工程で研
磨液でパターンがおかされる等の問題が生じていた。
【0011】特に、2P樹脂とガラス基板との密着性を
向上させるために用いるシランカップリング材で処理し
たガラス表面に対して、導電化処理膜の密着性が悪い。
向上させるために用いるシランカップリング材で処理し
たガラス表面に対して、導電化処理膜の密着性が悪い。
【0012】他方、アルゴンガスを用いた逆スパッター
エッチング等の方法により、上記シランカップリング材
を取り除き、図3に示すBの部分に対する導電化処理膜
の密着性を向上させると、2Pレプリカに対する導電化
処理膜の密着性が著しく向上してしまう。その結果、2
Pレプリカとスタンパーを剥離する工程で導電化処理膜
の一部が2Pレプリカに残る、いわゆる膜残りを生じパ
ターンの転写が不十分な欠陥を有するスタンパーが得ら
れる。
エッチング等の方法により、上記シランカップリング材
を取り除き、図3に示すBの部分に対する導電化処理膜
の密着性を向上させると、2Pレプリカに対する導電化
処理膜の密着性が著しく向上してしまう。その結果、2
Pレプリカとスタンパーを剥離する工程で導電化処理膜
の一部が2Pレプリカに残る、いわゆる膜残りを生じパ
ターンの転写が不十分な欠陥を有するスタンパーが得ら
れる。
【0013】本発明は、この様な従来技術の欠点を改善
するためになされたものであり、基板上にパターン転写
用レプリカを形成してなるスタンパー原盤の基板表面が
露出している部分へ、導電化処理膜に対する密着性向上
層を設けることにより、導電化処理膜が電鋳層の形成
時、又は研磨加工時に剥離することがなく、かつパター
ン転写用レプリカから剥離するときにパターン転写用レ
プリカに導電化処理膜が残ることがなく、さらに密着性
向上層を外周部だけに設けるのでガラス基板のひずみを
最小限にすることが可能となり、パターン転写精度が維
持できるスタンパー原盤およびそれを用いたスタンパー
の製造方法を提供することを目的とするものである。
するためになされたものであり、基板上にパターン転写
用レプリカを形成してなるスタンパー原盤の基板表面が
露出している部分へ、導電化処理膜に対する密着性向上
層を設けることにより、導電化処理膜が電鋳層の形成
時、又は研磨加工時に剥離することがなく、かつパター
ン転写用レプリカから剥離するときにパターン転写用レ
プリカに導電化処理膜が残ることがなく、さらに密着性
向上層を外周部だけに設けるのでガラス基板のひずみを
最小限にすることが可能となり、パターン転写精度が維
持できるスタンパー原盤およびそれを用いたスタンパー
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、光記録
媒体用基板の製造に用いるスタンパーの作製に使用す
る、基板上にパターン転写用レプリカを形成してなるス
タンパー製造用原盤において、該基板の少なくともパタ
ーン転写用レプリカの外周部を導電化処理膜に対する密
着性の改良処理を施してなることを特徴とするスタンパ
ー原盤である。
媒体用基板の製造に用いるスタンパーの作製に使用す
る、基板上にパターン転写用レプリカを形成してなるス
タンパー製造用原盤において、該基板の少なくともパタ
ーン転写用レプリカの外周部を導電化処理膜に対する密
着性の改良処理を施してなることを特徴とするスタンパ
ー原盤である。
【0015】また、本発明は、基板上にパターン転写用
レプリカを形成し、該基板の少なくともパターン転写用
レプリカの外周部を導電化処理膜に対する密着性の改良
処理を施してスタンパー原盤を作成した後、該スタンパ
ー原盤のパターン転写用レプリカおよびパターン転写用
レプリカの外周部の上にスパッター法により導電化処理
膜を形成し、次いで該導電化処理膜上に電鋳法により電
鋳層を形成した後、スタンパー原盤から導電化処理膜と
電鋳層を一体に剥離することを特徴とするスタンパーの
製造方法である。
レプリカを形成し、該基板の少なくともパターン転写用
レプリカの外周部を導電化処理膜に対する密着性の改良
処理を施してスタンパー原盤を作成した後、該スタンパ
ー原盤のパターン転写用レプリカおよびパターン転写用
レプリカの外周部の上にスパッター法により導電化処理
膜を形成し、次いで該導電化処理膜上に電鋳法により電
鋳層を形成した後、スタンパー原盤から導電化処理膜と
電鋳層を一体に剥離することを特徴とするスタンパーの
製造方法である。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
スタンパー原盤は、パターン転写用レプリカを形成した
基板の少なくともパターン転写用レプリカ層形成表面の
外周部をスパッター膜に対する密着性改良処理したこと
を特徴とする。
スタンパー原盤は、パターン転写用レプリカを形成した
基板の少なくともパターン転写用レプリカ層形成表面の
外周部をスパッター膜に対する密着性改良処理したこと
を特徴とする。
【0017】図1は本発明のスタンパー原盤およびそれ
を用いたスタンパーの製造方法を示す説明図である。同
図1において、不図示のオリジナル型の表面に未硬化2
Pをディスペンスし、表面にパターン転写用レプリカと
ガラスとの密着性を向上させる密着性向上層5を形成し
たガラス基板を重ね合わせた後、ガラス基板を通してU
V光(紫外線)を照射し、未硬化2Pを硬化させる。次
に、ガラス基板1上に設けた硬化2Pとオリジナル型を
剥離し、ガラス基板1上にパターン転写用レプリカ(2
Pレプリカ)3を形成する(図1(a)参照)。密着性
向上層5は、例えばシランカップリング剤を用いて形成
する。12はガラス基板表面又は密着性向上層5を形成
した表面露出部である。
を用いたスタンパーの製造方法を示す説明図である。同
図1において、不図示のオリジナル型の表面に未硬化2
Pをディスペンスし、表面にパターン転写用レプリカと
ガラスとの密着性を向上させる密着性向上層5を形成し
たガラス基板を重ね合わせた後、ガラス基板を通してU
V光(紫外線)を照射し、未硬化2Pを硬化させる。次
に、ガラス基板1上に設けた硬化2Pとオリジナル型を
剥離し、ガラス基板1上にパターン転写用レプリカ(2
Pレプリカ)3を形成する(図1(a)参照)。密着性
向上層5は、例えばシランカップリング剤を用いて形成
する。12はガラス基板表面又は密着性向上層5を形成
した表面露出部である。
【0018】次に、ガラス基板1上のパターン転写用レ
プリカ3の少なくとも外周部で、従来、導電化処理膜の
密着性が著しく悪かったガラス基板表面又は、パターン
転写用レプリカ/ガラス密着性向上層5の表面に密着性
向上層2を設けスタンパー原盤6を得る(図1(b)参
照)。密着性向上層2はスタンパー原盤の基板の外周部
にのみ設けることがより好ましい。
プリカ3の少なくとも外周部で、従来、導電化処理膜の
密着性が著しく悪かったガラス基板表面又は、パターン
転写用レプリカ/ガラス密着性向上層5の表面に密着性
向上層2を設けスタンパー原盤6を得る(図1(b)参
照)。密着性向上層2はスタンパー原盤の基板の外周部
にのみ設けることがより好ましい。
【0019】密着性向上層2の材料はガラスの接着剤に
用いる紫外線硬化樹脂、溶媒タイプの密着性樹脂などを
用いることができる。密着性向上層2を設ける方法は、
バーコート法、スピンコート法、グラビアコート法、ロ
ールコート法などを用いることができる。
用いる紫外線硬化樹脂、溶媒タイプの密着性樹脂などを
用いることができる。密着性向上層2を設ける方法は、
バーコート法、スピンコート法、グラビアコート法、ロ
ールコート法などを用いることができる。
【0020】次に、パターニングされたパターン転写用
レプリカ3の上に導電化処理のためにNi等の金属のス
タッパー膜からなる導電化処理膜7を設ける。次に、導
電化処理膜7上に電鋳によって金属層からなる電鋳層1
0を設ける(図1(c)参照)。
レプリカ3の上に導電化処理のためにNi等の金属のス
タッパー膜からなる導電化処理膜7を設ける。次に、導
電化処理膜7上に電鋳によって金属層からなる電鋳層1
0を設ける(図1(c)参照)。
【0021】導電化処理膜の密着性は部位8(パターン
転写用レプリカ/導電化処理膜界面)よりも部位9(導
電化処理膜/密着性向上層界面)が大きくなる様に調整
する。調整は、密着性向上層2が紫外線硬化樹脂の場
合、硬化条件によって可能である。
転写用レプリカ/導電化処理膜界面)よりも部位9(導
電化処理膜/密着性向上層界面)が大きくなる様に調整
する。調整は、密着性向上層2が紫外線硬化樹脂の場
合、硬化条件によって可能である。
【0022】次に、スタンパーの厚さを一定にするため
に電鋳層10を研磨加工した後、パターン転写用レプリ
カ3から導電化処理膜7と電鋳層10を一体に剥離して
スタンパー11を得る(図1(d)参照)。
に電鋳層10を研磨加工した後、パターン転写用レプリ
カ3から導電化処理膜7と電鋳層10を一体に剥離して
スタンパー11を得る(図1(d)参照)。
【0023】図2は本発明のスタンパー原盤の他の例を
示す説明図である。図2(a)は密着性向上層2をガラ
ス基板1の一方の面全体に形成した例を示す。図2
(b)は、図2(a)の場合、ガラス基板1に密着性向
上層2を形成するときにひずみが発生する場合があるの
で、ガラス基板1の他方の面にそり矯正層4を設けた例
である。図2(c)は同様な理由で、ガラス基板1の全
面にそり矯正層4を設けた例である。いずれの場合も図
1と同じ様な効果は発生するが、ガラス基板の変形を考
慮すると密着性向上層2の処理面積が小さい図1の例が
最も好ましい。なお、密着性向上層2およびそり矯正層
4には、例えば2P樹脂が用いられる。
示す説明図である。図2(a)は密着性向上層2をガラ
ス基板1の一方の面全体に形成した例を示す。図2
(b)は、図2(a)の場合、ガラス基板1に密着性向
上層2を形成するときにひずみが発生する場合があるの
で、ガラス基板1の他方の面にそり矯正層4を設けた例
である。図2(c)は同様な理由で、ガラス基板1の全
面にそり矯正層4を設けた例である。いずれの場合も図
1と同じ様な効果は発生するが、ガラス基板の変形を考
慮すると密着性向上層2の処理面積が小さい図1の例が
最も好ましい。なお、密着性向上層2およびそり矯正層
4には、例えば2P樹脂が用いられる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
する。
【0025】実施例1 特願平4−320497号の方法により、ガラス基板上
にパターン転写用レプリカ層を形成した。
にパターン転写用レプリカ層を形成した。
【0026】次に、ガラス基板の外周部のガラス基板露
出面に、密着性向上層として電気化学工業社製、紫外線
硬化樹脂OP4515を厚さ2μm〜5μmに塗布し、
紫外線を照射して硬化し図1(b)で示される様なスタ
ンパー原盤を作成した。
出面に、密着性向上層として電気化学工業社製、紫外線
硬化樹脂OP4515を厚さ2μm〜5μmに塗布し、
紫外線を照射して硬化し図1(b)で示される様なスタ
ンパー原盤を作成した。
【0027】次に、スタンパー原盤をDCスパッタ装置
のベルレジャー内にセットし、5×10-4Paまで真空
に排気した後、Arガス圧力0.6PaでNiをスパッ
タ成膜し、厚さ2000Åの導電化処理膜をパターン転
写用レプリカ層およびガラス基板の外周部の上に形成し
た。
のベルレジャー内にセットし、5×10-4Paまで真空
に排気した後、Arガス圧力0.6PaでNiをスパッ
タ成膜し、厚さ2000Åの導電化処理膜をパターン転
写用レプリカ層およびガラス基板の外周部の上に形成し
た。
【0028】次に、スルファニル酸ニッケル浴中で電鋳
し、厚さ150μmの電鋳層(バッキング層)10を導
電化処理膜上に形成した。次に、パターン転写用レプリ
カ層から導電化処理膜と電鋳層を一体に剥離し、スタン
パーを得ることができた。得られたスタンパーは、導電
化処理膜の外周部のはがれは認められなかった。また、
パターン転写用レプリカ層には導電化処理膜の膜残りは
なかった。
し、厚さ150μmの電鋳層(バッキング層)10を導
電化処理膜上に形成した。次に、パターン転写用レプリ
カ層から導電化処理膜と電鋳層を一体に剥離し、スタン
パーを得ることができた。得られたスタンパーは、導電
化処理膜の外周部のはがれは認められなかった。また、
パターン転写用レプリカ層には導電化処理膜の膜残りは
なかった。
【0029】比較例1 実施例1の密着性向上層を設けない以外は実施例1と同
様にスタンパーを作製した。電鋳工程で、スパッター導
電化処理膜の外周部が、はがれ電鋳できなかった。
様にスタンパーを作製した。電鋳工程で、スパッター導
電化処理膜の外周部が、はがれ電鋳できなかった。
【0030】比較例2 比較例1のNiスタンパー条件、Arガスの圧力を0.
35Paにした。導電化処理膜の外周部ははがれなかっ
た。しかし、スタンパーになったときパターン形成面に
導電化処理膜の一部が残り欠陥となった。
35Paにした。導電化処理膜の外周部ははがれなかっ
た。しかし、スタンパーになったときパターン形成面に
導電化処理膜の一部が残り欠陥となった。
【0031】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は、基板上に
パターン転写用レプリカを形成してなるスタンパー原盤
の基板表面が露出している部分へ、導電化処理膜に対す
る密着性向上層を設けることにより、 導電化処理膜が電鋳層の形成時、又は研磨加工時に
剥離することがなく、 パターン転写用レプリカから剥離するときにパター
ン転写用レプリカに導電化処理膜が残ることがなく、 密着性向上層を外周部だけに設けるのでガラス基板
のひずみを最小限にすることが可能となり、パターン転
写精度が維持できる、効果が得られた。
パターン転写用レプリカを形成してなるスタンパー原盤
の基板表面が露出している部分へ、導電化処理膜に対す
る密着性向上層を設けることにより、 導電化処理膜が電鋳層の形成時、又は研磨加工時に
剥離することがなく、 パターン転写用レプリカから剥離するときにパター
ン転写用レプリカに導電化処理膜が残ることがなく、 密着性向上層を外周部だけに設けるのでガラス基板
のひずみを最小限にすることが可能となり、パターン転
写精度が維持できる、効果が得られた。
【図1】本発明のスタンパー原盤およびそれを用いたス
タンパーの製造方法を示す説明図である。
タンパーの製造方法を示す説明図である。
【図2】本発明のスタンパー原盤の他の例を示す説明図
である。
である。
【図3】従来のスタンパーの作成方法を示す工程図であ
る。
る。
1 ガラス基板 2 密着性向上層 3 パターン転写用レプリカ(2Pレプリカ) 4 そり矯正層 5 密着性向上層 6 スタンパー原盤 7 導電化処理膜 8 パターン転写用レプリカ/導電化処理膜界面 9 導電化処理膜/密着性向上層界面 10 電鋳層 11 スタンパー 12 ガラス基板表面又は表面露出部 13 スペーサ材 14 未硬化2P 15 オリジナル型 16 硬化2P 17 UV光(紫外線)
Claims (2)
- 【請求項1】 光記録媒体用基板の製造に用いるスタン
パーの作製に使用する、基板上にパターン転写用レプリ
カを形成してなるスタンパー製造用原盤において、該基
板の少なくともパターン転写用レプリカの外周部を導電
化処理膜に対する密着性の改良処理を施してなることを
特徴とするスタンパー原盤。 - 【請求項2】 基板上にパターン転写用レプリカを形成
し、該基板の少なくともパターン転写用レプリカの外周
部を導電化処理膜に対する密着性の改良処理を施してス
タンパー原盤を作成した後、該スタンパー原盤のパター
ン転写用レプリカおよびパターン転写用レプリカの外周
部の上にスパッター法により導電化処理膜を形成し、次
いで該導電化処理膜上に電鋳法により電鋳層を形成した
後、スタンパー原盤から導電化処理膜と電鋳層を一体に
剥離することを特徴とするスタンパーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25902994A JPH08102092A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | スタンパー原盤およびそれを用いたスタンパーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25902994A JPH08102092A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | スタンパー原盤およびそれを用いたスタンパーの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08102092A true JPH08102092A (ja) | 1996-04-16 |
Family
ID=17328355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25902994A Pending JPH08102092A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | スタンパー原盤およびそれを用いたスタンパーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08102092A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100653126B1 (ko) * | 2004-08-30 | 2006-12-06 | 주식회사 디엠에스 | 기판의 미세 패턴 형성용 몰드 및 그를 이용한 기판의미세 패턴 성형장치 |
KR100723021B1 (ko) * | 2006-06-20 | 2007-05-30 | 삼성전자주식회사 | 나노 임프린트용 마스터 및 그 제작방법 |
CN103183345A (zh) * | 2011-12-28 | 2013-07-03 | 大连理工大学 | 一种利用含氯有机高分子废料制备氮掺杂活性炭的方法 |
US8523555B2 (en) | 2006-06-20 | 2013-09-03 | Seagate Technology Llc | Apparatus comprising substrate and conductive layer |
CN111427233A (zh) * | 2019-01-09 | 2020-07-17 | 苏州蓝沛光电科技有限公司 | 压印模具的制作方法 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP25902994A patent/JPH08102092A/ja active Pending
Cited By (5)
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---|---|---|---|---|
KR100653126B1 (ko) * | 2004-08-30 | 2006-12-06 | 주식회사 디엠에스 | 기판의 미세 패턴 형성용 몰드 및 그를 이용한 기판의미세 패턴 성형장치 |
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