JPH0798779B2 - 含フッ素シクロペンタン誘導体 - Google Patents
含フッ素シクロペンタン誘導体Info
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- JPH0798779B2 JPH0798779B2 JP62262748A JP26274887A JPH0798779B2 JP H0798779 B2 JPH0798779 B2 JP H0798779B2 JP 62262748 A JP62262748 A JP 62262748A JP 26274887 A JP26274887 A JP 26274887A JP H0798779 B2 JPH0798779 B2 JP H0798779B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規な含フッ素シクロペンタン誘導体に関す
るものである。
るものである。
[従来の技術] 含フッ素糖を有するヌクレオシドは、抗腫瘍剤や抗ウイ
ルス剤として知られている。具体的には、たとえば3−
デオキシ−3−フルオロフラノシド誘導体(特開昭59−
175498号公報,J.A.Wright他、Carbohydrate Research,1
8,345−347(1971)参照)が知られている。しかし、多
くの場合インビトロに比べ、インビボでの活性の低下が
みられる。
ルス剤として知られている。具体的には、たとえば3−
デオキシ−3−フルオロフラノシド誘導体(特開昭59−
175498号公報,J.A.Wright他、Carbohydrate Research,1
8,345−347(1971)参照)が知られている。しかし、多
くの場合インビトロに比べ、インビボでの活性の低下が
みられる。
本発明者らは、この原因を上記化合物のインビボでの化
学的不安定性に起因するものと結論し鋭意検討を行った
結果、カルボサイクリック誘導体の合成に至った。
学的不安定性に起因するものと結論し鋭意検討を行った
結果、カルボサイクリック誘導体の合成に至った。
カルボサイクリック誘導体は、糖のエーテル部の酸素原
子が炭素原子に置き換わったもので、この置換によりグ
リコシド結合が安定になり、生体内での化学的安定性の
向上、さらにホスホリボシルトランスフェラーゼ等の酸
素に対する安定性が向上することが期待できる。カルボ
サイクリック誘導体としては、アリステロマイシン、ネ
プライシンなどが知られているが、現在までに含フッ素
カルボサイクリック誘導体は知られていない。
子が炭素原子に置き換わったもので、この置換によりグ
リコシド結合が安定になり、生体内での化学的安定性の
向上、さらにホスホリボシルトランスフェラーゼ等の酸
素に対する安定性が向上することが期待できる。カルボ
サイクリック誘導体としては、アリステロマイシン、ネ
プライシンなどが知られているが、現在までに含フッ素
カルボサイクリック誘導体は知られていない。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、リボースのカルボサイクリック類似体の含フ
ッ素誘導体のうちリボースの3位の水酸基の立体的位置
にフッ素原子を導入すべく研究検討した結果、新規な含
フッ素カルボサイクリックヌレオシド誘導体の合成中間
体を見出すに至った。また、同時に4位にフッ素原子を
有する誘導体も得られることがわかった。以下、これら
をシクロペンタンの誘導体として表わす。
ッ素誘導体のうちリボースの3位の水酸基の立体的位置
にフッ素原子を導入すべく研究検討した結果、新規な含
フッ素カルボサイクリックヌレオシド誘導体の合成中間
体を見出すに至った。また、同時に4位にフッ素原子を
有する誘導体も得られることがわかった。以下、これら
をシクロペンタンの誘導体として表わす。
本発明は、下記の新規なフッ素原子を有するシクロペン
タン誘導体である。
タン誘導体である。
下記式[I]で表わされる3(あるいは4)−フルオロ
−2−ヒドロキシ−1−置換−4−ヒドロキシメチルシ
クロペンタン誘導体。
−2−ヒドロキシ−1−置換−4−ヒドロキシメチルシ
クロペンタン誘導体。
ただし B:アジド基あるいはアミノ基。
R1、R2:それぞれ独立に、水素原子あるいはベンジル
基。
基。
k:0あるいは1。
式[I]で表わされる本発明の誘導体は、kがOの3−
フルオロ体(即ち、3−フロオロ−2−ヒドロキシ−1
−置換−4−ヒドロキシメチルシクロペンタン誘導体)
とkが1の4−フルオロ体(即ち、4−フロオロ−2−
ヒドロキシ−1−置換−4−ヒドロキシメチルシクロペ
ンタン誘導体)の2種がある。いずれの誘導体において
も、Bの位置はシクロペンタン環に対して4位のヒドロ
キシメチル基(−CH2OR1)と同じ側(即ち、シス)、つ
まりβ位になければならない。また、2位のヒドロキシ
基(−OR2)と3位あるいは4位のフッ素原子はいずれ
もα位になければならない。なお、式[I]においてフ
ッ素原子が存在しない3位あるいは4位(即ち、kがO
の3−フルオロ体の場合は4位、あるいはkがlの4−
フロオロ体の場合は3位)のβ位には水素原子が存在す
る。
フルオロ体(即ち、3−フロオロ−2−ヒドロキシ−1
−置換−4−ヒドロキシメチルシクロペンタン誘導体)
とkが1の4−フルオロ体(即ち、4−フロオロ−2−
ヒドロキシ−1−置換−4−ヒドロキシメチルシクロペ
ンタン誘導体)の2種がある。いずれの誘導体において
も、Bの位置はシクロペンタン環に対して4位のヒドロ
キシメチル基(−CH2OR1)と同じ側(即ち、シス)、つ
まりβ位になければならない。また、2位のヒドロキシ
基(−OR2)と3位あるいは4位のフッ素原子はいずれ
もα位になければならない。なお、式[I]においてフ
ッ素原子が存在しない3位あるいは4位(即ち、kがO
の3−フルオロ体の場合は4位、あるいはkがlの4−
フロオロ体の場合は3位)のβ位には水素原子が存在す
る。
本発明の3−フルオロ体は、3−デオキシ−3−フルオ
ロリボフラノスに対応するカルボサイクリック体であ
り、4−フルオロ体は、3−デオキシ−4−フルオロリ
ボフラノースに対応するカルボサイクリック体であると
みなしうる。
ロリボフラノスに対応するカルボサイクリック体であ
り、4−フルオロ体は、3−デオキシ−4−フルオロリ
ボフラノースに対応するカルボサイクリック体であると
みなしうる。
本発明の式[I]で表わされる化合物は、下記式[II]
で表わされるシクロペンタンポリオール誘導体をフッ素
化剤でフッ素化して3位(あるいは4位)にフッ素原子
を導入することにより製造することができる。この際R3
はアジド基であることが好ましい。フッ素化後アジド基
をアミノ基に変換してR3をアミノ基とすることができ
る。また、脱保護を行ってR4、R5を水素原子に変換する
ことができる。R4、R5としては特にベンジル基が好まし
い。
で表わされるシクロペンタンポリオール誘導体をフッ素
化剤でフッ素化して3位(あるいは4位)にフッ素原子
を導入することにより製造することができる。この際R3
はアジド基であることが好ましい。フッ素化後アジド基
をアミノ基に変換してR3をアミノ基とすることができ
る。また、脱保護を行ってR4、R5を水素原子に変換する
ことができる。R4、R5としては特にベンジル基が好まし
い。
ただし R3:アジド基、アミノ基、あるいは保護された
アミノ基。
アミノ基。
R4、R5:それぞれ独立に、保護基。
Y:水素原子、あるいは脱離基。
R4、R5はいずれも前記と同様の水酸基の保護基であり、
両者は同一であっても異なっていてもよい。それらは公
知の水酸基の保護基が適当である。たとえば、トリオル
ガノシリル基(有機基としてはアルキル、アリール、あ
るいはアルアルキルなど)、アシル基、アルアルキル基
などがある。アリール基やアルアルキル基の芳香核はア
ルキル基やアルコキシ基などの置換基を有してもよい。
また、トリオルガノシリル基のケイ素原子に結合する3
個の有機基は同一でも互いに異なっていてもよい。具体
的には、たとえば、トリメチルシリル基、トリエチルシ
リル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチ
ルシリル基、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、
トリチル基、ジメトキシトリチル基、モノメトキシトリ
チル基などの保護基がある。さらに、ある場合にはアル
キリ基を保護基として使用しうる。このアルキル基とし
ての低級アルキル基、特にメチル基が適当である。
両者は同一であっても異なっていてもよい。それらは公
知の水酸基の保護基が適当である。たとえば、トリオル
ガノシリル基(有機基としてはアルキル、アリール、あ
るいはアルアルキルなど)、アシル基、アルアルキル基
などがある。アリール基やアルアルキル基の芳香核はア
ルキル基やアルコキシ基などの置換基を有してもよい。
また、トリオルガノシリル基のケイ素原子に結合する3
個の有機基は同一でも互いに異なっていてもよい。具体
的には、たとえば、トリメチルシリル基、トリエチルシ
リル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチ
ルシリル基、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、
トリチル基、ジメトキシトリチル基、モノメトキシトリ
チル基などの保護基がある。さらに、ある場合にはアル
キリ基を保護基として使用しうる。このアルキル基とし
ての低級アルキル基、特にメチル基が適当である。
R4、R5としてはアルキル基やアルアルキル基が好まし
く、特にベンジル基などのアルアルキル基が好ましい。
また、t−ブチルジメチルシリル基や、t−ブチルジフ
ェニルシリル基のようなシリル基であってもよい。最も
好ましいR4、R5はいずれもベンジル基であり、これは式
[I]で表わされる化合物におけるR1、R2である。
く、特にベンジル基などのアルアルキル基が好ましい。
また、t−ブチルジメチルシリル基や、t−ブチルジフ
ェニルシリル基のようなシリル基であってもよい。最も
好ましいR4、R5はいずれもベンジル基であり、これは式
[I]で表わされる化合物におけるR1、R2である。
Yは水素原子であってもよいが、この場合、3位に結合
した水酸基の脱離およびそれに続く3位あるいは4位の
フッ素化は必ずしも容易ではなく、用いるフッ素化剤と
の組合わせが重要である。即ち、後述のように、フッ素
化剤として金属フッ化物あるいは第4級アンモニウムフ
ッ化物の混合、Yが水素原子であると−OYの脱離が充分
に進行し難く、Yをスルホニル基などの脱離活性化基
(−OYの脱離が容易となるような活性化基)に変えて脱
離を行なうことが好ましい。フッ素化剤がアミノサルフ
ァーフルオリド系フッ素化剤の場合、Yが水素原子であ
っても脱離を行なうことができ、さらにYをトリオルガ
ノシリル基などの脱離活性化基に変えてさらに容易に脱
離を行なうことができる。
した水酸基の脱離およびそれに続く3位あるいは4位の
フッ素化は必ずしも容易ではなく、用いるフッ素化剤と
の組合わせが重要である。即ち、後述のように、フッ素
化剤として金属フッ化物あるいは第4級アンモニウムフ
ッ化物の混合、Yが水素原子であると−OYの脱離が充分
に進行し難く、Yをスルホニル基などの脱離活性化基
(−OYの脱離が容易となるような活性化基)に変えて脱
離を行なうことが好ましい。フッ素化剤がアミノサルフ
ァーフルオリド系フッ素化剤の場合、Yが水素原子であ
っても脱離を行なうことができ、さらにYをトリオルガ
ノシリル基などの脱離活性化基に変えてさらに容易に脱
離を行なうことができる。
式[II]で表わされるシクロペンタンポリオール誘導体
をフッ素化剤でフッ素化すると、−OYが脱離し、かつ3
位あるいは4位にフッ素原子が導入される。3位に導入
されるフッ素原子はα位となる生成物は通常3−フルオ
ロ体と4−フルオロ体の混合物である。即ち、生成物は
平均してkが0と1の間の数値となる混合物が生じる。
この混合物から、3−フルオロ体と4−フルオロ体を容
易に分離することができる。通常のフッ素化反応条件下
において、3−フルオロ体と4−フルオロ体の生成割合
は、および1:9〜9:1の範囲内にある。目的に応じてさら
に反応条件を調節して一方の生成割合を高めることも可
能である。3−フルオロ体と4−フルオロ体はその物理
的あるいは化学的性質の相違により、分離される。たと
えば、カラムクロマトグラフィーなどの手段で容易に分
離できる。3−フルオロ体と4−フルオロ体の分離はフ
ッ素化後の任意の段階で行なうことができる。たとえ
ば、アジド基をアミノ基に変換する前であっても後であ
ってもよい。
をフッ素化剤でフッ素化すると、−OYが脱離し、かつ3
位あるいは4位にフッ素原子が導入される。3位に導入
されるフッ素原子はα位となる生成物は通常3−フルオ
ロ体と4−フルオロ体の混合物である。即ち、生成物は
平均してkが0と1の間の数値となる混合物が生じる。
この混合物から、3−フルオロ体と4−フルオロ体を容
易に分離することができる。通常のフッ素化反応条件下
において、3−フルオロ体と4−フルオロ体の生成割合
は、および1:9〜9:1の範囲内にある。目的に応じてさら
に反応条件を調節して一方の生成割合を高めることも可
能である。3−フルオロ体と4−フルオロ体はその物理
的あるいは化学的性質の相違により、分離される。たと
えば、カラムクロマトグラフィーなどの手段で容易に分
離できる。3−フルオロ体と4−フルオロ体の分離はフ
ッ素化後の任意の段階で行なうことができる。たとえ
ば、アジド基をアミノ基に変換する前であっても後であ
ってもよい。
3位の水酸基を活性化した後フッ素化を行う場合、3位
の水酸基を脱離活性化基(Y)に変換する。たとえば、
メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル
基、p−トルエンスルホニル基、あるいはイミダゾリル
スルホニル基などのスルホニル基やアセチル基などがあ
る。特にトリフルオロメタンスルホニル基が活性化作用
が高く、好ましい脱離活性化基として使用されう。この
場合、用いられるフッ素化剤としては、カリウムなどの
金属のフッ化物や第4級アンモニウムのフッ化物などの
公知のフッ素化剤を使用しうるが、特にフッ化テトラア
ルキル(あるいはアルアルキル)アンモニウムが適当で
ある。アルキル基としては低級アルキル基、アルアルキ
ル基としてはベンジル基が適当であり、4個のアルキル
基やアルアルキル基は異なっていてもよく、アルキル基
とアルアルキル基の両者からなってもよい。好ましく
は、フッ化テトラビチルアンモニウムが使用される。こ
れらフッ素化剤は通常テトラヒドロフランやアセトニト
リルなどの不活性溶媒中数10度以下の温度で行われ、特
に−70℃〜室温下で行われることが好ましい。
の水酸基を脱離活性化基(Y)に変換する。たとえば、
メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル
基、p−トルエンスルホニル基、あるいはイミダゾリル
スルホニル基などのスルホニル基やアセチル基などがあ
る。特にトリフルオロメタンスルホニル基が活性化作用
が高く、好ましい脱離活性化基として使用されう。この
場合、用いられるフッ素化剤としては、カリウムなどの
金属のフッ化物や第4級アンモニウムのフッ化物などの
公知のフッ素化剤を使用しうるが、特にフッ化テトラア
ルキル(あるいはアルアルキル)アンモニウムが適当で
ある。アルキル基としては低級アルキル基、アルアルキ
ル基としてはベンジル基が適当であり、4個のアルキル
基やアルアルキル基は異なっていてもよく、アルキル基
とアルアルキル基の両者からなってもよい。好ましく
は、フッ化テトラビチルアンモニウムが使用される。こ
れらフッ素化剤は通常テトラヒドロフランやアセトニト
リルなどの不活性溶媒中数10度以下の温度で行われ、特
に−70℃〜室温下で行われることが好ましい。
3位水酸基をそのまま、または脱離活性化基(Y)をト
リメチルシリル基あるいはトリエチルシリル基とした
後、フッ素化することもできる。この場合のフッ素化剤
としては、アミノサルファーフルオリド系フッ素化剤が
用いられ、このフッ素化剤は下記式[III]あるいは[I
V]で表わされるような(>N−SE)なる基を有する化
合物である。
リメチルシリル基あるいはトリエチルシリル基とした
後、フッ素化することもできる。この場合のフッ素化剤
としては、アミノサルファーフルオリド系フッ素化剤が
用いられ、このフッ素化剤は下記式[III]あるいは[I
V]で表わされるような(>N−SE)なる基を有する化
合物である。
(A1)(A2)N−SF3・・・[III] (A3)(A4)N−SF2−N(A5)(A6)・・・[IV] ただし、A1,A2,A3,A4,A5,A6はそれぞれ同一あるい
は異なる1価の有機基であるか、A1とA2,A3とA4、ある
いはA5とA6は窒素原子と共同して複素環基を表わす。
は異なる1価の有機基であるか、A1とA2,A3とA4、ある
いはA5とA6は窒素原子と共同して複素環基を表わす。
上記式[III]、[IV]においてA1ないし、A6はそれぞ
れ、アルキル基、シクロアルキル基、あるいはアリール
基が好ましい。または、A1とA2,A3とA4、あるいはA5と
A6は、窒素原子と共同して5〜7員の窒素原子含有複素
環基を表わすことが好ましく、特に1個の窒素、あるい
は1個の窒素原子と1個の酸素原子を有する5〜6員環
の非芳香族の複素環基が好ましい。具体的化合物として
は、[III]としてたとえばジメチルアミノサルファー
トリフルオリド、ジエチルアミノサルファートリフルオ
リド、ジイソプロピルアミノサルファートリフルオリ
ド、ピペリジノサルファートリフルオリド、モルホリノ
サルファートリフルオリドなどがある。[IV]として
は、たとえばビス(ジメチルアミノ)サルファージフル
オリド、ビス(ジエチルアミノ)サルファージフルオリ
ド、ジメチルアミノジエチルアミノサルファージフルオ
リド、ジエチルアモノピペリジノサルファージフルオリ
ドなどがある。特に好ましいフッ素化剤は、ジエチルア
ミノサルファートリフルオリドやピペリジノサルファー
トリフルオリドなどが上記式[III]で表わされるフッ
素化剤である。
れ、アルキル基、シクロアルキル基、あるいはアリール
基が好ましい。または、A1とA2,A3とA4、あるいはA5と
A6は、窒素原子と共同して5〜7員の窒素原子含有複素
環基を表わすことが好ましく、特に1個の窒素、あるい
は1個の窒素原子と1個の酸素原子を有する5〜6員環
の非芳香族の複素環基が好ましい。具体的化合物として
は、[III]としてたとえばジメチルアミノサルファー
トリフルオリド、ジエチルアミノサルファートリフルオ
リド、ジイソプロピルアミノサルファートリフルオリ
ド、ピペリジノサルファートリフルオリド、モルホリノ
サルファートリフルオリドなどがある。[IV]として
は、たとえばビス(ジメチルアミノ)サルファージフル
オリド、ビス(ジエチルアミノ)サルファージフルオリ
ド、ジメチルアミノジエチルアミノサルファージフルオ
リド、ジエチルアモノピペリジノサルファージフルオリ
ドなどがある。特に好ましいフッ素化剤は、ジエチルア
ミノサルファートリフルオリドやピペリジノサルファー
トリフルオリドなどが上記式[III]で表わされるフッ
素化剤である。
この場合のフッ素化反応は通常不活性溶媒中で行われ
る。この溶媒としてはヘキサン、ペンタンなどの脂肪族
炭化水素系溶媒、ベンゼン、トリエンなどの芳香族炭化
水素溶媒、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエ
タン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素など
のハロゲン化炭化水素溶媒、などが適当であるが、これ
らに限られるものではない。好ましくは、1,2,2−トリ
クロロー1,2,2−トリフルオロエタン、ジクロロメタン
が用いられる。基質に対するフッ素化剤の量は特に限定
されるものではないが、1〜10倍当量用いる。反応温度
は約−78℃から溶媒還流温度の範囲が採用される。
る。この溶媒としてはヘキサン、ペンタンなどの脂肪族
炭化水素系溶媒、ベンゼン、トリエンなどの芳香族炭化
水素溶媒、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエ
タン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素など
のハロゲン化炭化水素溶媒、などが適当であるが、これ
らに限られるものではない。好ましくは、1,2,2−トリ
クロロー1,2,2−トリフルオロエタン、ジクロロメタン
が用いられる。基質に対するフッ素化剤の量は特に限定
されるものではないが、1〜10倍当量用いる。反応温度
は約−78℃から溶媒還流温度の範囲が採用される。
前記式[II]で表わされるシクロペンタンポリオール誘
導体は立体特異的に合成される必要がある。また3位水
酸基の除く他の水酸基はフッ素化反応を受けないように
選択的に保護されていなくてはならない。これらの理由
により、式[II]で表わされるシクロペンタンポリオー
ル誘導体は下記の経路で合成されることが好ましい。な
お、式(1)の化合物は文献既知の化合物である。(S.
B.Jorgnsen他、Acta Chemica Scandinavica、20、2192
−2164(1966)、A.Maercker 他、Chem.Ber.106、773−
797(1973)、H.Raulsen他、Chem.Ber.、114、346−358
(1981))。
導体は立体特異的に合成される必要がある。また3位水
酸基の除く他の水酸基はフッ素化反応を受けないように
選択的に保護されていなくてはならない。これらの理由
により、式[II]で表わされるシクロペンタンポリオー
ル誘導体は下記の経路で合成されることが好ましい。な
お、式(1)の化合物は文献既知の化合物である。(S.
B.Jorgnsen他、Acta Chemica Scandinavica、20、2192
−2164(1966)、A.Maercker 他、Chem.Ber.106、773−
797(1973)、H.Raulsen他、Chem.Ber.、114、346−358
(1981))。
この式(1)の化合物を酸化してエポキシド(式(2)
でR4が水素原子)に変換する。酸化剤として過ギ酸、過
酢酸、m−クロロ過安息香酸などの有機過酸化カルボン
酸やt−ブチルヒドロペルオキシド、その他の過酸化物
を作用しうる。特に、立体特異的にエポキシ化するため
に、モリブデンヘキサカルボニル/t−ブチルヒドロペル
オキシド、バナジルアセチルアセトナート/t−ブチルヒ
ドロペルオキシドなどの金属系触媒を併用する方法が好
ましい。また不斉エポキシドを得るために、(+)−ジ
メチルまたはジイソプロピル酒石酸−チタンテトライソ
プロポキシド/t−ブチルヒドロペルオキシドなどを用い
ることもできる。
でR4が水素原子)に変換する。酸化剤として過ギ酸、過
酢酸、m−クロロ過安息香酸などの有機過酸化カルボン
酸やt−ブチルヒドロペルオキシド、その他の過酸化物
を作用しうる。特に、立体特異的にエポキシ化するため
に、モリブデンヘキサカルボニル/t−ブチルヒドロペル
オキシド、バナジルアセチルアセトナート/t−ブチルヒ
ドロペルオキシドなどの金属系触媒を併用する方法が好
ましい。また不斉エポキシドを得るために、(+)−ジ
メチルまたはジイソプロピル酒石酸−チタンテトライソ
プロポキシド/t−ブチルヒドロペルオキシドなどを用い
ることもできる。
次に水酸基を保護する。保護基として、メチル基、ベン
ジル基、トリチル基、t−ブチルジメチルシリル基が好
ましく、特にベンジル基が好ましい。
ジル基、トリチル基、t−ブチルジメチルシリル基が好
ましく、特にベンジル基が好ましい。
次に式(2)のエポキシドを還元剤の存在下に開環させ
シクロペンテンアルコール(式(3)R7が水素原子の場
合)に変換する。エポキシド開環反応剤としてジフェニ
ルジセレニドなどの有機セレン化合物が用いられる。導
入されたオルガノセレノ基を30%過酸化水素溶液などの
酸化剤で処理することにより容易にシクロペンテンアル
コール(式(3)R7が水素原子の場合)に変換される。
シクロペンテンアルコール(式(3)R7が水素原子の場
合)に変換する。エポキシド開環反応剤としてジフェニ
ルジセレニドなどの有機セレン化合物が用いられる。導
入されたオルガノセレノ基を30%過酸化水素溶液などの
酸化剤で処理することにより容易にシクロペンテンアル
コール(式(3)R7が水素原子の場合)に変換される。
次いで、3位水酸基を保護する。保護基として、トリメ
チルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチ
ルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基を用いるこ
とが好ましく、あとの工程のために立体的にかさ高いt
−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリ
ル基を用いることが好ましい。
チルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチ
ルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基を用いるこ
とが好ましく、あとの工程のために立体的にかさ高いt
−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリ
ル基を用いることが好ましい。
次に、1位、2位のオレフィンをエポキシ化する。酸化
剤としては過酢酸、m−クロロ過安息香酸などの過カル
ボン酸などが適当である。式(3)で採用した3位水酸
基の保護基の立体的効果のために、生成するエポキシド
は1α、2α−エポキシシクロペンタン誘導体となる。
剤としては過酢酸、m−クロロ過安息香酸などの過カル
ボン酸などが適当である。式(3)で採用した3位水酸
基の保護基の立体的効果のために、生成するエポキシド
は1α、2α−エポキシシクロペンタン誘導体となる。
生成したエポキシドをアミノアルコールに変換する。こ
のエポキシドの開環反応にはアジ化ナトリウムが使用さ
れる。アジト基は1位に導入され、2位水酸基は保護さ
れる。保護基としてメチル基、ベンジル基などが使用さ
れるが、ベンジル基が好ましい。次に3位水酸基を脱保
護する。この脱保護には、テトラアルキルアンモニウム
フルオリド、好ましくはテトラブチルアンモニウムフル
オリドやフッ化セシウムなどが、用いられ、アジドシク
ロペンタンポリオール誘導体とする(式(5)でR3がア
ジト基、Yが水素原子の場合。式(5)は式[II]に一
致する)。
のエポキシドの開環反応にはアジ化ナトリウムが使用さ
れる。アジト基は1位に導入され、2位水酸基は保護さ
れる。保護基としてメチル基、ベンジル基などが使用さ
れるが、ベンジル基が好ましい。次に3位水酸基を脱保
護する。この脱保護には、テトラアルキルアンモニウム
フルオリド、好ましくはテトラブチルアンモニウムフル
オリドやフッ化セシウムなどが、用いられ、アジドシク
ロペンタンポリオール誘導体とする(式(5)でR3がア
ジト基、Yが水素原子の場合。式(5)は式[II]に一
致する)。
また、三フッ化ホウ素エーテル錯体存在下アセトニトリ
ルを反応させた後、ピリジン中で無水酢酸と反応させて
アセチル化することにより、同様にアミノアルコールに
変換することもできる。
ルを反応させた後、ピリジン中で無水酢酸と反応させて
アセチル化することにより、同様にアミノアルコールに
変換することもできる。
前記の通り式[II]で表わされるシクロペンタンポリオ
ール誘導体フッ素化剤でフッ素化することにより、OY基
の脱離とフッ素原子の導入がおこる。3位にフッ素原子
が結合する場合、フッ素原子がOY基の立体的に反対の側
に結合する。4位にフッ素原子が結合する理由は3位の
OY基の脱離性により4位が活性化されるものと考えられ
る。
ール誘導体フッ素化剤でフッ素化することにより、OY基
の脱離とフッ素原子の導入がおこる。3位にフッ素原子
が結合する場合、フッ素原子がOY基の立体的に反対の側
に結合する。4位にフッ素原子が結合する理由は3位の
OY基の脱離性により4位が活性化されるものと考えられ
る。
次に水酸基の脱保護やアジド基の還元を行う。特に、両
反応を一挙に行うことが好ましい。これにはパラジウム
−炭素触媒存在下、水素を添加することが好ましい。こ
れによりBがアミノ基であるアミノジオール(式(6)
でR4、R5が水素原子、R3がアミノ基の場合。式(6)は
式[I]で表わされる本発明の化合物の一種である)が
得られる。
反応を一挙に行うことが好ましい。これにはパラジウム
−炭素触媒存在下、水素を添加することが好ましい。こ
れによりBがアミノ基であるアミノジオール(式(6)
でR4、R5が水素原子、R3がアミノ基の場合。式(6)は
式[I]で表わされる本発明の化合物の一種である)が
得られる。
Bがアミノ基である本発明の含フッ素シクロペンタン誘
導体は、含フッ素カルボサイクリックヌクレオシド誘導
体合成用の中間体として有用である。すなわち、そのア
ミノ基を核酸塩基類の残基に変換して含フッ素カルボサ
イクリックヌクレオシド誘導体とすることができる。
導体は、含フッ素カルボサイクリックヌクレオシド誘導
体合成用の中間体として有用である。すなわち、そのア
ミノ基を核酸塩基類の残基に変換して含フッ素カルボサ
イクリックヌクレオシド誘導体とすることができる。
上記核酸塩基類とは核酸塩基あるいはその誘導体または
核酸塩基類縁体をいう。核酸塩基あるいはその誘導体と
は置換基を有していてもよいプリン類およびピリジミン
類をいい、その残基(B)とは置換基を有してもよい9
−プリニル基および1−ピリミジン基をいう。置換基と
しては、アミノ基、オキソ基、メチル基は勿論、他の置
換基、たとえばハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキ
ル基、ハロボニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキ
ル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシル
アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、シクロアル
キル基、アリール基、アリールオキシ基、アルアルキル
基などであってもよい。なお、ここにおいてハロゲンと
はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素をいい、特に言及しない
限り以下においても同様である。これら置換基の結合位
置は、プリン類では2位、6位、および8位の少なくと
も1つ、ピリミジン類では2位、4位、および5位の少
なくとも1つである。さらに、環の窒素原子に酸素原子
が結合したアミンオキシドも有用である。
核酸塩基類縁体をいう。核酸塩基あるいはその誘導体と
は置換基を有していてもよいプリン類およびピリジミン
類をいい、その残基(B)とは置換基を有してもよい9
−プリニル基および1−ピリミジン基をいう。置換基と
しては、アミノ基、オキソ基、メチル基は勿論、他の置
換基、たとえばハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキ
ル基、ハロボニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキ
ル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アシル
アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、シクロアル
キル基、アリール基、アリールオキシ基、アルアルキル
基などであってもよい。なお、ここにおいてハロゲンと
はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素をいい、特に言及しない
限り以下においても同様である。これら置換基の結合位
置は、プリン類では2位、6位、および8位の少なくと
も1つ、ピリミジン類では2位、4位、および5位の少
なくとも1つである。さらに、環の窒素原子に酸素原子
が結合したアミンオキシドも有用である。
具体的な置換基を有するプリン類としては、たとえば、
アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、キサンチン、2,
6−ジアミノプリン、6−ハロプリン、2−ハロプリ
ン、2,6−ジハロプリン、6−アルキルメチルアミノプ
リン、6−アシルアミノプリン、アデニン1−オキシ
ド、アデニン7−オキシドなどがあり、置換基を有する
ピリミジン類としてはたとえば、ウラシル、シトシン、
チミン、5−ハロウラシル、5−ハロメチルウラシル、
5−ハロチミン、5−ハロメチルチミン、5−β−ブロ
モビニルチミンなどがある。好ましい核酸塩基あるいは
その誘導体は、2−および/または6−置換プリン並び
に2,4−置換あるいは2,4,6−置換ピリミジンであり、特
に、アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、キサンチ
ン、2−ハロアデニン、N6−置換アデニン、2,6−ジア
ミノプリン、6−ハロプリン、2,6−ジハロプリン、ウ
ラシル、シトシン、チミン、5−ハロウラシルなどが好
ましい。
アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、キサンチン、2,
6−ジアミノプリン、6−ハロプリン、2−ハロプリ
ン、2,6−ジハロプリン、6−アルキルメチルアミノプ
リン、6−アシルアミノプリン、アデニン1−オキシ
ド、アデニン7−オキシドなどがあり、置換基を有する
ピリミジン類としてはたとえば、ウラシル、シトシン、
チミン、5−ハロウラシル、5−ハロメチルウラシル、
5−ハロチミン、5−ハロメチルチミン、5−β−ブロ
モビニルチミンなどがある。好ましい核酸塩基あるいは
その誘導体は、2−および/または6−置換プリン並び
に2,4−置換あるいは2,4,6−置換ピリミジンであり、特
に、アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、キサンチ
ン、2−ハロアデニン、N6−置換アデニン、2,6−ジア
ミノプリン、6−ハロプリン、2,6−ジハロプリン、ウ
ラシル、シトシン、チミン、5−ハロウラシルなどが好
ましい。
本発明における上記核酸塩基縁体とは、プリン類あるい
はピリミジン類に対応する環を有する複素環化合物ある
いはその誘導体をいい、その残基とは、プリン類の9
位、ピリミジン類の1位に対応する位置に結合手を有す
る残基をいう。このような複素環化合物としては、核酸
塩基の類縁体として公知のものが好ましい。具体的に
は、プリン類あるいはピリミジン類の環の窒素原子の少
くとも1つを炭素原子あるいは窒素原子以外のヘテロ原
子に変換するか、環の炭素原子の少くとも1つを窒素原
子あるいは他のヘテロ原子に変換するか、またはそれら
変換の両方を行って得られるような複素環化合物が好ま
しい。さらに好ましくは、プリン類の環の1つの窒素原
子(特に、1位、3位あるいは7位の窒素原子)を炭素
原子あるいは酸素原子に変換して得られる複素環化合
物、プリン類の環の1つの炭素原子(特に2位、5位、
あるいは8位の炭素原子)を窒素原子に変換して得られ
る複素環化合物、およびこの両変換を行って得られる
(即ち1つの窒素原子を炭素原子あるいは酸素原子に変
換し、かつ1つの炭素原子を窒素原子に変換して得られ
る)複素環化合物が好ましい。また、ピリミジン類で
は、同様に3位の窒素原子を炭素原子に変換するか、5
位あるいは6位の炭素原子を窒素原子に変換して得られ
る複素環化合物がより好ましい。これら複素環化合物の
誘導体は、前記と同様の置換基を導入した化合物であ
り、置換基としては特にアミノ基、オキソ基、ハロゲン
基、メチル基が好ましい。具体的化合物として、たとえ
ばグアニンの類縁体である5−アミノ−3,6−ジヒドロ
−7H−1,2,3−トリアジン[4,5−d]ピリミジン−7−
オンなどがある。
はピリミジン類に対応する環を有する複素環化合物ある
いはその誘導体をいい、その残基とは、プリン類の9
位、ピリミジン類の1位に対応する位置に結合手を有す
る残基をいう。このような複素環化合物としては、核酸
塩基の類縁体として公知のものが好ましい。具体的に
は、プリン類あるいはピリミジン類の環の窒素原子の少
くとも1つを炭素原子あるいは窒素原子以外のヘテロ原
子に変換するか、環の炭素原子の少くとも1つを窒素原
子あるいは他のヘテロ原子に変換するか、またはそれら
変換の両方を行って得られるような複素環化合物が好ま
しい。さらに好ましくは、プリン類の環の1つの窒素原
子(特に、1位、3位あるいは7位の窒素原子)を炭素
原子あるいは酸素原子に変換して得られる複素環化合
物、プリン類の環の1つの炭素原子(特に2位、5位、
あるいは8位の炭素原子)を窒素原子に変換して得られ
る複素環化合物、およびこの両変換を行って得られる
(即ち1つの窒素原子を炭素原子あるいは酸素原子に変
換し、かつ1つの炭素原子を窒素原子に変換して得られ
る)複素環化合物が好ましい。また、ピリミジン類で
は、同様に3位の窒素原子を炭素原子に変換するか、5
位あるいは6位の炭素原子を窒素原子に変換して得られ
る複素環化合物がより好ましい。これら複素環化合物の
誘導体は、前記と同様の置換基を導入した化合物であ
り、置換基としては特にアミノ基、オキソ基、ハロゲン
基、メチル基が好ましい。具体的化合物として、たとえ
ばグアニンの類縁体である5−アミノ−3,6−ジヒドロ
−7H−1,2,3−トリアジン[4,5−d]ピリミジン−7−
オンなどがある。
核酸塩基類の残基の骨格形成は種々の方法で行いうる。
たとえば、文献(S.Daiuge他,J.Org.Chem.,43,2311(19
78)、Y.F.Shealg他,J.Am.Chem.Soc.,91,3075(196
9)、Y.F.Shealy他,J.Heterocyclic Chem.,13,1015(19
76)の記載の方法などを採用しうる。この方法は、例え
ばアデノシンの場合5−アミノ−4,6−ジクロロピリミ
ジンと式[I](R1とR2が水素原子、Bがアミノ基の場
合)を反応させジアミノピリミジン誘導体としたのち、
オルトギ酸エチルを用いてプリン骨格を形成するもので
ある。プリン環6位の塩素原子はアンモニアで処理して
アデノシンに変換できる。
たとえば、文献(S.Daiuge他,J.Org.Chem.,43,2311(19
78)、Y.F.Shealg他,J.Am.Chem.Soc.,91,3075(196
9)、Y.F.Shealy他,J.Heterocyclic Chem.,13,1015(19
76)の記載の方法などを採用しうる。この方法は、例え
ばアデノシンの場合5−アミノ−4,6−ジクロロピリミ
ジンと式[I](R1とR2が水素原子、Bがアミノ基の場
合)を反応させジアミノピリミジン誘導体としたのち、
オルトギ酸エチルを用いてプリン骨格を形成するもので
ある。プリン環6位の塩素原子はアンモニアで処理して
アデノシンに変換できる。
[実施例] 以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例に限られるものではない。以下の合
成例は、式[II]で表わされる化合物の合成を示す。ま
た、参考例は本発明の化合物を使用した含フッ素カルボ
サイクリックヌクレオシド誘導体の製造例を示す。な
お、置換基の位置は個々の化合物毎に定めたので、前記
説明中の位置とは必ずしも一致しない。
発明はこれら実施例に限られるものではない。以下の合
成例は、式[II]で表わされる化合物の合成を示す。ま
た、参考例は本発明の化合物を使用した含フッ素カルボ
サイクリックヌクレオシド誘導体の製造例を示す。な
お、置換基の位置は個々の化合物毎に定めたので、前記
説明中の位置とは必ずしも一致しない。
合成例 2β,3β−エポキシシクロペンタン−1β−メタノ
ール[式(2)においてR4が水素原子である化合物]の
合成。
ール[式(2)においてR4が水素原子である化合物]の
合成。
モリブデンヘキサカルボニル0.16g(0.6mmol)およびt
−ブチルヒドロペルオキシド3.0g(30mmol)のベンゼン
(80ml)懸濁液に、2−シクロペンタンメタノール2.0g
(20mmol)のベンゼン溶液(20ml)を加え、1.5時間加
熱還流した。反応混合物を冷却した飽和亜硫酸ナトリウ
ム水溶液で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥後、濃縮、カラムクロマトグラフ
で精製し、エポキシアルコール1.6g(収率70%)を得
た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.8−1.4(m,1H)、1.4−2,5
(m,5H)、3.56(brs,2H)、3.78(d,J=6.5Hz,2H)。
−ブチルヒドロペルオキシド3.0g(30mmol)のベンゼン
(80ml)懸濁液に、2−シクロペンタンメタノール2.0g
(20mmol)のベンゼン溶液(20ml)を加え、1.5時間加
熱還流した。反応混合物を冷却した飽和亜硫酸ナトリウ
ム水溶液で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥後、濃縮、カラムクロマトグラフ
で精製し、エポキシアルコール1.6g(収率70%)を得
た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.8−1.4(m,1H)、1.4−2,5
(m,5H)、3.56(brs,2H)、3.78(d,J=6.5Hz,2H)。
2β,3β−エポキシシ−1βーシクロペンタンメチ
ル ベンジル エーテル[式(2)においてR4がベンジ
ル基である化合物]の合成。
ル ベンジル エーテル[式(2)においてR4がベンジ
ル基である化合物]の合成。
水素化ナトリウム(55%)5.7g(0.13mmol)をテトラヒ
ドロフラン(90ml)に懸濁させ、0℃に冷却し、ここに
合成例で得られたエポキシアルコール12.32g(0.11mo
l)をテトラヒドロラン(40mol)に溶解して加えた。室
温で30分間撹拌後、ベンジルブロミド25.9g(0.15mol)
を加えて還流条件下30分反応させた。常法通りに後処理
してベンジルエーテル21.8g(収率99%)を得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.8−1.5(m,5H)、2.4−2,7
(m,4H)、3.62(s,2H)、7.44(s,5H)。
ドロフラン(90ml)に懸濁させ、0℃に冷却し、ここに
合成例で得られたエポキシアルコール12.32g(0.11mo
l)をテトラヒドロラン(40mol)に溶解して加えた。室
温で30分間撹拌後、ベンジルブロミド25.9g(0.15mol)
を加えて還流条件下30分反応させた。常法通りに後処理
してベンジルエーテル21.8g(収率99%)を得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.8−1.5(m,5H)、2.4−2,7
(m,4H)、3.62(s,2H)、7.44(s,5H)。
2β,ヒドロキシ−3−シクロペンテン−1β−メ
チル ベンジル エーテル[式(3)でR4がベンジル
基、R7が水素原子である化合物]の合成。
チル ベンジル エーテル[式(3)でR4がベンジル
基、R7が水素原子である化合物]の合成。
ジフェニルジセレニド33.3g(0.11mol)をエタノール
(131ml)に懸濁させ0℃に冷却した。ここに水素化ホ
ウ酸ナトリウム8.07g(0.21mol)をすこしずつ加えた。
室温で30分撹拌後、合成例で得たエポキシド21.7g
(0.11mol)をエタノール(15.6ml)に溶解して45分か
けて滴下した。1時間加熱還流し冷却して30%−過酸化
水素114.5mlを滴下し、反応温度は15℃以上にならない
ようにした。反応終了後、通常通りに後処理して標記生
成物6.6gを得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 2.0−2.7(m,4H)、3.6−3,8
(m,2H)、4.60(s,2H)、4.8−50.(m,1H)、5.8−6.2
(m,2H)、7.44(s,5H)。
(131ml)に懸濁させ0℃に冷却した。ここに水素化ホ
ウ酸ナトリウム8.07g(0.21mol)をすこしずつ加えた。
室温で30分撹拌後、合成例で得たエポキシド21.7g
(0.11mol)をエタノール(15.6ml)に溶解して45分か
けて滴下した。1時間加熱還流し冷却して30%−過酸化
水素114.5mlを滴下し、反応温度は15℃以上にならない
ようにした。反応終了後、通常通りに後処理して標記生
成物6.6gを得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 2.0−2.7(m,4H)、3.6−3,8
(m,2H)、4.60(s,2H)、4.8−50.(m,1H)、5.8−6.2
(m,2H)、7.44(s,5H)。
2β−t−ブチルジメチルシロキシ−3−シクロペ
ンテン−1β−メチル ベンジル エーテル[式(3)
でR4がベンジル基、R7がt−ブチルジメチルシリル基で
ある化合物]の合成。
ンテン−1β−メチル ベンジル エーテル[式(3)
でR4がベンジル基、R7がt−ブチルジメチルシリル基で
ある化合物]の合成。
合成例で得られたアルコール6.58g(32.3mmol)、ク
ロロt−ブチルジメチルシラン5.8g(38.8mmol)を加え
てシリル化した。1.5時間40℃で反応させたのち、氷水
を加えヘキサンで抽出した。有機層を乾燥、濃縮後、カ
ラムクロマト精製し、シリルエーテル9.82g(収率95
%)を得た。1 H−NMR(CDCLl3):δ 0.18(s,6H)、1.41(s,9H)、
2.3−2.7(m,3H)、3.5−4.0(m,2H)、5.14(d,J=1.8
Hz,2H)、4.9−5.0(m,1H)、5.8−6.2(m,2H)、7.50
(s,5H)。
ロロt−ブチルジメチルシラン5.8g(38.8mmol)を加え
てシリル化した。1.5時間40℃で反応させたのち、氷水
を加えヘキサンで抽出した。有機層を乾燥、濃縮後、カ
ラムクロマト精製し、シリルエーテル9.82g(収率95
%)を得た。1 H−NMR(CDCLl3):δ 0.18(s,6H)、1.41(s,9H)、
2.3−2.7(m,3H)、3.5−4.0(m,2H)、5.14(d,J=1.8
Hz,2H)、4.9−5.0(m,1H)、5.8−6.2(m,2H)、7.50
(s,5H)。
2β−t−ブチルジメチルシロキシ−3α,4α−エ
ポキシシクロペンタン−1β−メチル ベンジル エー
テル[式(4)でR4がベンジル基、R7がt−ブチルジメ
チルシリル基である化合物]の合成。
ポキシシクロペンタン−1β−メチル ベンジル エー
テル[式(4)でR4がベンジル基、R7がt−ブチルジメ
チルシリル基である化合物]の合成。
合成例で得られた生成物9.10g(28.5mmol)をジクロ
ロメタン(20ml)に溶解し、m−クロロ過安息香酸6.22
g(34.2mmol)のジクロロメタン懸濁液を加えた。2時
間反応後、混合物を飽和亜硫酸水素ナトリウム溶液で処
理し、混合物をカラムクロマトグラフ精製して、標記生
成物7.6g(収率80%)を得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.19(s,3H)、0.22(s,3H)、
1.00(s,9H)、1.3−1.8(m,2H)、2.0−2.3(m,2H)、
3.4−3.8(m,3H)、4.46(dis−tortod d,J=4.0Hz,1
H)、4.62(d,J=4.3Hz,2H)、7.55(s,5H)。
ロメタン(20ml)に溶解し、m−クロロ過安息香酸6.22
g(34.2mmol)のジクロロメタン懸濁液を加えた。2時
間反応後、混合物を飽和亜硫酸水素ナトリウム溶液で処
理し、混合物をカラムクロマトグラフ精製して、標記生
成物7.6g(収率80%)を得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.19(s,3H)、0.22(s,3H)、
1.00(s,9H)、1.3−1.8(m,2H)、2.0−2.3(m,2H)、
3.4−3.8(m,3H)、4.46(dis−tortod d,J=4.0Hz,1
H)、4.62(d,J=4.3Hz,2H)、7.55(s,5H)。
4β−アジド−3α−ヒドロキシ−2β−t−ブチ
ルジメチルシロキシシクロペンタン−1β−メチル ベ
ンジル エーテル[式(5)でR3がアジド基、R4がベン
ジル基、R5が水素原子、Yがt−ブチルジメチルシリル
基である化合物]の合成。
ルジメチルシロキシシクロペンタン−1β−メチル ベ
ンジル エーテル[式(5)でR3がアジド基、R4がベン
ジル基、R5が水素原子、Yがt−ブチルジメチルシリル
基である化合物]の合成。
合成例で得られたエポキシド5.89g(17.6mmol)を水
(20ml)、2−メトキシエタノール(60ml)に溶解し、
塩化アンモニウム1.26gとアジ化ナトリウム6.08gを加え
75℃で18時間反応した。反応終了後、溶媒を留去し、食
塩水、エーテルを加え、エーテルで抽出した。カラムク
ロマトグラフ精製し、標記精製物3.52gと原料2.32gを得
た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.04(s,3H)、0.08(s,3H)、
0.98(s,9H)、1.6−2.4(m,4H)、3.3−3.8(m,3H)、
3.9−4.1(m,2H)、4.5−4.6(m,2H)、7.3−7.5(m,5
H)。
(20ml)、2−メトキシエタノール(60ml)に溶解し、
塩化アンモニウム1.26gとアジ化ナトリウム6.08gを加え
75℃で18時間反応した。反応終了後、溶媒を留去し、食
塩水、エーテルを加え、エーテルで抽出した。カラムク
ロマトグラフ精製し、標記精製物3.52gと原料2.32gを得
た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.04(s,3H)、0.08(s,3H)、
0.98(s,9H)、1.6−2.4(m,4H)、3.3−3.8(m,3H)、
3.9−4.1(m,2H)、4.5−4.6(m,2H)、7.3−7.5(m,5
H)。
4β−アジド−3α−ヒドロキシ−2β−t−ブチ
ルジメチルシロキシシクロペンタン−1β−メチル ベ
ンジル エーテル[式(5)でR3がアジド基、R4、R5が
ベンジル基、Yがt−ブチルジメチルシリル基である化
合物]の合成。
ルジメチルシロキシシクロペンタン−1β−メチル ベ
ンジル エーテル[式(5)でR3がアジド基、R4、R5が
ベンジル基、Yがt−ブチルジメチルシリル基である化
合物]の合成。
合成例で得られたアルコール3.52g(9.3mmol)を水素
化ナトリウム0.49g(11.2mmol)のテトラヒドロフラン
(20ml)懸濁液に加えた。室温で39分撹拌ののち、エン
ジルブロミド2.2g(13.0mmol)を加え1時間加熱還流し
た。常法通り後処理してカラムクロマトグラフ精製によ
り、標記精製物4.0g(収率93%)を得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.00(S,6H)、0.84(s,9H)、
1.5−2.6(m,3H)、3.3−3.8(m,4H)、4.0−4.2(m,1
H)、4.4−4.6(m,4H)、7.40(s,10H)。
化ナトリウム0.49g(11.2mmol)のテトラヒドロフラン
(20ml)懸濁液に加えた。室温で39分撹拌ののち、エン
ジルブロミド2.2g(13.0mmol)を加え1時間加熱還流し
た。常法通り後処理してカラムクロマトグラフ精製によ
り、標記精製物4.0g(収率93%)を得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 0.00(S,6H)、0.84(s,9H)、
1.5−2.6(m,3H)、3.3−3.8(m,4H)、4.0−4.2(m,1
H)、4.4−4.6(m,4H)、7.40(s,10H)。
4β−アジド−3α−ベンジロキシ−2β−ヒドロ
キシシクロペンタン−1β−メチル ベンジル エーテ
ル[式(5)でR3がアジド基、R4、R5がベンジル基、Y
が水素原子である化合物]の合成。
キシシクロペンタン−1β−メチル ベンジル エーテ
ル[式(5)でR3がアジド基、R4、R5がベンジル基、Y
が水素原子である化合物]の合成。
合成例で得られたシリルエーテル4.05g(8.65mmol)
をテトラヒドロフラン(15ml)に溶解し、ここにフッ化
テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液
(ファクター=1)(26ml、26mmol)を40分かけて加
え、室温で2時間撹拌した。溶液を留去後、反応混合物
に飽和塩化アンモニウムを加え、クロロホルムで抽出し
た。カラムクロマト精製し、標記化合物2.58g(収率85
%)を得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 1.6−2.6(m,3U),2.9−3.1(m,
1H)、3.6−3.9(m,4H)、4.1−4.4(m,1H)、4.56(s,
2H)、4.72(s,2H)、7.44(s,1H)。
をテトラヒドロフラン(15ml)に溶解し、ここにフッ化
テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液
(ファクター=1)(26ml、26mmol)を40分かけて加
え、室温で2時間撹拌した。溶液を留去後、反応混合物
に飽和塩化アンモニウムを加え、クロロホルムで抽出し
た。カラムクロマト精製し、標記化合物2.58g(収率85
%)を得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 1.6−2.6(m,3U),2.9−3.1(m,
1H)、3.6−3.9(m,4H)、4.1−4.4(m,1H)、4.56(s,
2H)、4.72(s,2H)、7.44(s,1H)。
実施例1 合成例で得られた4β−アジド−3α−ベンジルキシ
−2β−ヒドロキシシクロペンタン−1β−メチル ベ
ンジル エーテルの1.84g(5.22mmol)をジクロロメタ
ン(15ml)に溶解し、ピリジン4.2ml(52mmol)、クロ
ロトリメチルシラン2.0ml(16.0mmol)を加え、0℃で3
0分撹拌した。常法通り後処理し、粗生成物をクロロロ
メタン(25ml)に溶解し、ピペリジノアミノサルファー
トリフルオリド1.0ml(7.8mmol)を加え、0℃で1時間
反応した。トリエチルアミン(1.2ml)を加え、飽和炭
酸カリウム水溶液で後処理した。カラムクロマト精製
(シリカゲル、ヘキセン:酢酸エチル=20:1)し、3−
フルオロ体(イ)0.30gと4−フルオロ体(ロ)を得
た。
−2β−ヒドロキシシクロペンタン−1β−メチル ベ
ンジル エーテルの1.84g(5.22mmol)をジクロロメタ
ン(15ml)に溶解し、ピリジン4.2ml(52mmol)、クロ
ロトリメチルシラン2.0ml(16.0mmol)を加え、0℃で3
0分撹拌した。常法通り後処理し、粗生成物をクロロロ
メタン(25ml)に溶解し、ピペリジノアミノサルファー
トリフルオリド1.0ml(7.8mmol)を加え、0℃で1時間
反応した。トリエチルアミン(1.2ml)を加え、飽和炭
酸カリウム水溶液で後処理した。カラムクロマト精製
(シリカゲル、ヘキセン:酢酸エチル=20:1)し、3−
フルオロ体(イ)0.30gと4−フルオロ体(ロ)を得
た。
なお、3−フルオロ体(イ)は4β−アジド−3α−ベ
ンジルキシ−2α−フルオロ−シクロペンタン−1β−
メチルベンジルエーテルであり、4−フルオロ体(ロ)
は4β−アジド−3α−ベンジロキシ−1α−フルオロ
−シクロペンタン−1β−メチルベンジルエーテルであ
る。
ンジルキシ−2α−フルオロ−シクロペンタン−1β−
メチルベンジルエーテルであり、4−フルオロ体(ロ)
は4β−アジド−3α−ベンジロキシ−1α−フルオロ
−シクロペンタン−1β−メチルベンジルエーテルであ
る。
3−フルオロ体(イ)のスペクトルデータ19 F−NMR(CDCl3):(CCl3F基準)−191.0(ddd,J=2
2.5,30.7,54.3Hz)。1 H−NMR(CDCl3):δ 1.9−2.4(m,3H)、3.0−4.1
(m,4H)、4.2−5.1(m,5H)、7.39(s,10H)。
2.5,30.7,54.3Hz)。1 H−NMR(CDCl3):δ 1.9−2.4(m,3H)、3.0−4.1
(m,4H)、4.2−5.1(m,5H)、7.39(s,10H)。
IR(neaT):2160,、1500、1460cm-1。
4−フルオロ体(イ)のスペクトルデータ マススペクトル326(M+NH2)1 H−NMR(CDCl3):δ 1.7−1.9(m,1H)、2.0−2.2
(m,1H)、2.3−2.5(m,2H)、3.4−3.6(m,2H)、3.8
−3.9(m,1H)、4.1−4.2(m,1H)、4.60(s,4H)、7.2
−7.5(m,10H)。19 F−NMR(CDCl3).(CDCl3F基準):−141.5(m)。
(m,1H)、2.3−2.5(m,2H)、3.4−3.6(m,2H)、3.8
−3.9(m,1H)、4.1−4.2(m,1H)、4.60(s,4H)、7.2
−7.5(m,10H)。19 F−NMR(CDCl3).(CDCl3F基準):−141.5(m)。
上で得た3−フルオロ体(イ)300mgをエタノール(50m
l)、クロロホルム(2ml)に溶解し、5%−パラジウム
−炭素(0.5g)を加え、水素添加し、3α−フルオロ−
2α−ヒドロキシ−4β−ヒドロキシメチルー1βーシ
クロペンチルアミン(以下、アミノジオールAという)
を得た。19 F−NMR(CDCl3):(CCl3F基準)−188.10(ddd,J=2
4.2,33.4,56.4Hz)。
l)、クロロホルム(2ml)に溶解し、5%−パラジウム
−炭素(0.5g)を加え、水素添加し、3α−フルオロ−
2α−ヒドロキシ−4β−ヒドロキシメチルー1βーシ
クロペンチルアミン(以下、アミノジオールAという)
を得た。19 F−NMR(CDCl3):(CCl3F基準)−188.10(ddd,J=2
4.2,33.4,56.4Hz)。
一方、前記4−フルオロ体(ロ)0.25g(0.69mmol)を
エタノール(37.ml)、クロロホルム(1.6ml)に溶解
し、5%パラジウム−炭素(0.40g)を加え水素添加
し、4α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒドロ
キシメチルー1βーシクロペンチルアミン(以下、アミ
ノジオールBという)0.15gを得た。
エタノール(37.ml)、クロロホルム(1.6ml)に溶解
し、5%パラジウム−炭素(0.40g)を加え水素添加
し、4α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒドロ
キシメチルー1βーシクロペンチルアミン(以下、アミ
ノジオールBという)0.15gを得た。
参考例1 9−(3α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル)−6−アミノプ
リンの合成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル)−6−アミノプ
リンの合成。
実施例2で合成したアミノジオールAの粗生成物を1−
ブタノール(6ml)に溶解し、5−アミノー4,6−ジクロ
ロピリミジン300mg(1.8mmol)、トリエチルアミン(0.
5ml)を加え、18時間加熱還流した。溶媒を留去してク
ロロホルム−水(1:1)で抽出し、水層をアンバーライ
ト CG−100(H+型)(3ml)のカラムを通し、4%アン
モニア水(200ml)を用いて目的生成物を溶出した。溶
媒を濃縮しピリミジン誘導体176mg(収率81%,2段階)
を得た。
ブタノール(6ml)に溶解し、5−アミノー4,6−ジクロ
ロピリミジン300mg(1.8mmol)、トリエチルアミン(0.
5ml)を加え、18時間加熱還流した。溶媒を留去してク
ロロホルム−水(1:1)で抽出し、水層をアンバーライ
ト CG−100(H+型)(3ml)のカラムを通し、4%アン
モニア水(200ml)を用いて目的生成物を溶出した。溶
媒を濃縮しピリミジン誘導体176mg(収率81%,2段階)
を得た。
ピリミジン誘導体176mg(0.68mmol)をオルトギ酸エチ
ル(6ml)に溶解し、濃塩酸(0.5ml)を加え、オートク
レーブ中100℃で18時間加熱した。溶媒を留去し、1N−H
Cl(5ml)を加え、室温で3時間撹拌し、溶媒留去後、
逆相C−18シリカゲルカラムクロマト精製して、9−
(3α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒドロキ
シメチル−1β−シクロペンチル)−6−アミノプリン
103mg(収率61%)を得た。
ル(6ml)に溶解し、濃塩酸(0.5ml)を加え、オートク
レーブ中100℃で18時間加熱した。溶媒を留去し、1N−H
Cl(5ml)を加え、室温で3時間撹拌し、溶媒留去後、
逆相C−18シリカゲルカラムクロマト精製して、9−
(3α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒドロキ
シメチル−1β−シクロペンチル)−6−アミノプリン
103mg(収率61%)を得た。
融点 196.2−199.2(分解)19 F−NMR(DMSO−d6):(CCl3F)−185.9(ddd,J=28.
0,30.0,54.2Hz)。1 H−NMR(DMSO−d6):δ 2.0−3.0(m,3H)、3.0−3.7
(m,5H)、3.8−4.5(m,2H)、5.45(d,J=5.5Hz,1
H)、7.19(brs,2H)、8.11(s,1H)、8.19(s,1H)。
0,30.0,54.2Hz)。1 H−NMR(DMSO−d6):δ 2.0−3.0(m,3H)、3.0−3.7
(m,5H)、3.8−4.5(m,2H)、5.45(d,J=5.5Hz,1
H)、7.19(brs,2H)、8.11(s,1H)、8.19(s,1H)。
参考例2 9−(4α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル)−6−アミノプ
リンの合成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル)−6−アミノプ
リンの合成。
実施例で合成したアミノジオールBの粗生成物を1−ブ
タノール(6ml)に溶解し、5−アミノー4,6−ジクロロ
ピリミジン300mg(1.8mmol)、トルエチルアミン(0.5m
l)を加え、18時間加熱還流した。溶媒を留去してクロ
ロホルム−水(1:1)で抽出し、水層をアンバーライト
CG−120(H+型)(3ml)のカラムを通し、4%アンモニ
ア水(200ml)を用いて目的化合物を溶出した。溶媒を
濃縮しピリミジン誘導体0.15gを得た。
タノール(6ml)に溶解し、5−アミノー4,6−ジクロロ
ピリミジン300mg(1.8mmol)、トルエチルアミン(0.5m
l)を加え、18時間加熱還流した。溶媒を留去してクロ
ロホルム−水(1:1)で抽出し、水層をアンバーライト
CG−120(H+型)(3ml)のカラムを通し、4%アンモニ
ア水(200ml)を用いて目的化合物を溶出した。溶媒を
濃縮しピリミジン誘導体0.15gを得た。
ピリミジン誘導体0.15gをオルトギ酸エチル(6ml)に溶
解し、濃塩酸(0.5ml)を加え、室温で2日間撹拌し
た。溶媒を留去し、0℃で飽和したメタノール−アンモ
ニア(6ml)を加え、オートクレーブ中100℃で18時間加
熱した。溶媒を留去し、1N−HCl(5ml)を加え、室温で
3時間撹拌し、溶媒留去後、逆相C−18シリカゲルカラ
ムクロマト精製して、9−(4α−フルオロ−2α−ヒ
ドロキシ−4β−ヒドロキシメチル−1β−シクロペン
チル)−6−アミノプリン80mgを得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 2.0−3.0(m,4H)、3.7−4.0
(s,1H)、4.8−5.0(m,2H)、8.10(s,1H)、8.25(s,
1H)。19 F−NMR(D2O,CCl3F基準):−141.9(m)。
解し、濃塩酸(0.5ml)を加え、室温で2日間撹拌し
た。溶媒を留去し、0℃で飽和したメタノール−アンモ
ニア(6ml)を加え、オートクレーブ中100℃で18時間加
熱した。溶媒を留去し、1N−HCl(5ml)を加え、室温で
3時間撹拌し、溶媒留去後、逆相C−18シリカゲルカラ
ムクロマト精製して、9−(4α−フルオロ−2α−ヒ
ドロキシ−4β−ヒドロキシメチル−1β−シクロペン
チル)−6−アミノプリン80mgを得た。1 H−NMR(CDCl3):δ 2.0−3.0(m,4H)、3.7−4.0
(s,1H)、4.8−5.0(m,2H)、8.10(s,1H)、8.25(s,
1H)。19 F−NMR(D2O,CCl3F基準):−141.9(m)。
参考例3 1−[3α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]ウラシルの合
成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]ウラシルの合
成。
アミノジオールAの180mg(1.2mmol)をN,N−ジメチル
ホルムアミド(10ml)に溶解し、3−エトキシ−2−プ
ロペノイルイソシアナート(0.4M−ベンゼン溶液、3.0m
l,1.2m mol)を5分かけて滴下した。10分後室温に戻
し、さらに30℃に加熱して溶媒を留去した。エタノール
(5ml×3)で低沸点物を完全に留去した後、2N−塩酸1
0mlを加え、20分間加熱還流した。0℃に冷却後、2N−
水酸化ナトリウムで中和し、40℃に加熱して水を留去し
た。シリカゲルカラムクロマトグラフ精製し、標記化合
物を270mg(収率92%)を得た。19 F−NMR(アセトン−d6,CCl3F基準):−187.0(ddd,
J=24.2,29.6,53.7Hz)。1 H−NMR(アセトン−d6):δ 1.8−2.6(m,3H)3.5−
5.3(m,5H)、5.70(d,J=7.9,Hz,1H)、8.00(d,J=7.
9Hz,1H)。
ホルムアミド(10ml)に溶解し、3−エトキシ−2−プ
ロペノイルイソシアナート(0.4M−ベンゼン溶液、3.0m
l,1.2m mol)を5分かけて滴下した。10分後室温に戻
し、さらに30℃に加熱して溶媒を留去した。エタノール
(5ml×3)で低沸点物を完全に留去した後、2N−塩酸1
0mlを加え、20分間加熱還流した。0℃に冷却後、2N−
水酸化ナトリウムで中和し、40℃に加熱して水を留去し
た。シリカゲルカラムクロマトグラフ精製し、標記化合
物を270mg(収率92%)を得た。19 F−NMR(アセトン−d6,CCl3F基準):−187.0(ddd,
J=24.2,29.6,53.7Hz)。1 H−NMR(アセトン−d6):δ 1.8−2.6(m,3H)3.5−
5.3(m,5H)、5.70(d,J=7.9,Hz,1H)、8.00(d,J=7.
9Hz,1H)。
参考例4 1−[3α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]チミンの合成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]チミンの合成。
アミノジオールAの240mg(1.6mmol)をN,N−ジメチル
ホルムアミド(10ml)に溶解し、3−メトキシ−2−メ
チル−2−ブロペノイルイソシアナート(0.4M−ベンゼ
ン溶液4.0ml,1.6mmol)を5分かけて滴下した。10分後
室温に戻し、さらに30℃に加熱して溶媒を留去した。エ
タノール(5ml×3)で低沸点物を完全に留去した後、2
N−塩酸10mlを加え、20分間加熱還流した。0℃に冷却
後、2N−水酸化ナトリウムで中和し、40℃に加熱して水
を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフ精製し、
表掲化合物を460mg(収率100%)を得た。19 F−NMR(アセトン−d6,CCl3F基準):−186.9(ddd,
J=23.9,29.8,53.7Hz)。1 H−NMR(アセトン−d6):δ 1.4−2.8(m+s(δ
1.90),totally 5H)、3.5−5.2(m,3H),7.70(br s,1
H)。
ホルムアミド(10ml)に溶解し、3−メトキシ−2−メ
チル−2−ブロペノイルイソシアナート(0.4M−ベンゼ
ン溶液4.0ml,1.6mmol)を5分かけて滴下した。10分後
室温に戻し、さらに30℃に加熱して溶媒を留去した。エ
タノール(5ml×3)で低沸点物を完全に留去した後、2
N−塩酸10mlを加え、20分間加熱還流した。0℃に冷却
後、2N−水酸化ナトリウムで中和し、40℃に加熱して水
を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフ精製し、
表掲化合物を460mg(収率100%)を得た。19 F−NMR(アセトン−d6,CCl3F基準):−186.9(ddd,
J=23.9,29.8,53.7Hz)。1 H−NMR(アセトン−d6):δ 1.4−2.8(m+s(δ
1.90),totally 5H)、3.5−5.2(m,3H),7.70(br s,1
H)。
参考例5 1−[3α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]シトシンの合
成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]シトシンの合
成。
参考例3で製造したウラシル誘導体98mg(0.4mmol)を
無水ピリジン(10ml)に溶解し、4−ジメチルアミノピ
リジン(10ml)、無水酢酸(2ml)を加え、室温で1時
間撹拌した。反応液を0.5Mリン酸二水素カリウム水溶液
(20ml)にあけ、クロロホルム(20ml)で抽出し、クロ
ロホルム層を硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮し
た。この残渣を無水アセトニトリル(5ml)に溶解し、
2−メシチレンスルホニルクロリド270mg(1.2mmol)、
トリメチルアミン170μl(1.2mmol)を加え室温で1時
間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和アンモニ
ア−メタノール溶液(3ml)を加えて、室温で15時間撹
拌した。この反応液を減圧下濃縮し、水(5ml)に溶解
した後にアンバーライトCG−120(H+型)に吸着させ、
水洗後5%アンモニア水で溶出し標記化合物を得た。収
量66mg(67%)。19 F−NMR(D2O,CCl3F基準):−188.4ppm(ddd,J=22.
46Hz,32.23Hz,54.69Hz)。1 H−NMR(D2O):δ 1.48−1.80(m,1H)、2.32−2.82
(m,2H),3.86(m,2H)、4.80−5.44(m,3H)、6.30
(d,J=7.5Hz,1H)、7.94(d,J=7.5Hz,1H)。
無水ピリジン(10ml)に溶解し、4−ジメチルアミノピ
リジン(10ml)、無水酢酸(2ml)を加え、室温で1時
間撹拌した。反応液を0.5Mリン酸二水素カリウム水溶液
(20ml)にあけ、クロロホルム(20ml)で抽出し、クロ
ロホルム層を硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮し
た。この残渣を無水アセトニトリル(5ml)に溶解し、
2−メシチレンスルホニルクロリド270mg(1.2mmol)、
トリメチルアミン170μl(1.2mmol)を加え室温で1時
間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和アンモニ
ア−メタノール溶液(3ml)を加えて、室温で15時間撹
拌した。この反応液を減圧下濃縮し、水(5ml)に溶解
した後にアンバーライトCG−120(H+型)に吸着させ、
水洗後5%アンモニア水で溶出し標記化合物を得た。収
量66mg(67%)。19 F−NMR(D2O,CCl3F基準):−188.4ppm(ddd,J=22.
46Hz,32.23Hz,54.69Hz)。1 H−NMR(D2O):δ 1.48−1.80(m,1H)、2.32−2.82
(m,2H),3.86(m,2H)、4.80−5.44(m,3H)、6.30
(d,J=7.5Hz,1H)、7.94(d,J=7.5Hz,1H)。
参考例6 9−[3α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]グアニンの合
成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]グアニンの合
成。
アミノジオールAの236mg(1.6mmol)を1−ブタノール
(33ml)に溶解し、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミ
ジン518mg(3.3mmol)、トリエチルアミン440μlを
(3.3mmol)加え15時間加熱還流した。反応液を氷冷
し、生じた沈澱を濾去し、母液を減圧下濃縮し残渣を酢
酸(8ml)、水(8ml)、に溶解して、酢酸ナトリウム三
水和物(3.16g)、4−クロロベンゼンジアゾニウムク
ロリド水溶液3.6ml(1.8mmol)を加え室温で15時間撹拌
し生じた沈澱を濾取し乾燥した。この沈澱に50%エタノ
ール水(25ml)を加えて溶解し、酢酸1.3ml、亜粉末1.3
gを加え、70℃で3時間撹拌した。反応液を濾過し、母
液を濃縮した後に水(20ml)に溶解してエーテルで洗浄
した。この水層をアンバーライトCG−120(H+型)に吸
着させ、水洗した後5%アンモニア水で溶出し、溶出液
を減圧下濃縮してピリミジン体を得た。収量106mg(24
%)。
(33ml)に溶解し、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミ
ジン518mg(3.3mmol)、トリエチルアミン440μlを
(3.3mmol)加え15時間加熱還流した。反応液を氷冷
し、生じた沈澱を濾去し、母液を減圧下濃縮し残渣を酢
酸(8ml)、水(8ml)、に溶解して、酢酸ナトリウム三
水和物(3.16g)、4−クロロベンゼンジアゾニウムク
ロリド水溶液3.6ml(1.8mmol)を加え室温で15時間撹拌
し生じた沈澱を濾取し乾燥した。この沈澱に50%エタノ
ール水(25ml)を加えて溶解し、酢酸1.3ml、亜粉末1.3
gを加え、70℃で3時間撹拌した。反応液を濾過し、母
液を濃縮した後に水(20ml)に溶解してエーテルで洗浄
した。この水層をアンバーライトCG−120(H+型)に吸
着させ、水洗した後5%アンモニア水で溶出し、溶出液
を減圧下濃縮してピリミジン体を得た。収量106mg(24
%)。
ピリミジン体250mg(0.85mmol)をN,N−ジメチルホルム
アミド(2ml)に溶解し、トリエチルオルトギ酸エステ
ル(15ml)、濃塩酸(0.5ml)を加え室温で15時間撹拌
した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に2N塩酸(20ml)を
加え、3時間加熱還流した。反応液は放冷した後にアン
バーライトCG−120(H+型)に吸着させ、水洗後、5%
アンモニア水で溶出して減圧下濃縮して標記化合物を得
た。収量90mg(37%)。19 F−NMR(CD3OD,CCl3F基準):−189.0ppm(m)。1 H−NMR(CD3OD):δ1.20−1.78(m,1H)、1.98−2.01
(m,3H),3.88(m,2H)、4.72−5.50(m,3H)、8.08
(s,1H)。
アミド(2ml)に溶解し、トリエチルオルトギ酸エステ
ル(15ml)、濃塩酸(0.5ml)を加え室温で15時間撹拌
した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に2N塩酸(20ml)を
加え、3時間加熱還流した。反応液は放冷した後にアン
バーライトCG−120(H+型)に吸着させ、水洗後、5%
アンモニア水で溶出して減圧下濃縮して標記化合物を得
た。収量90mg(37%)。19 F−NMR(CD3OD,CCl3F基準):−189.0ppm(m)。1 H−NMR(CD3OD):δ1.20−1.78(m,1H)、1.98−2.01
(m,3H),3.88(m,2H)、4.72−5.50(m,3H)、8.08
(s,1H)。
参考例7 9−[3α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]−2,6−ジアミ
ノプリンの合成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]−2,6−ジアミ
ノプリンの合成。
参考例6で製造した中間体化合物であるピリミジン体25
0mg(0.86mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)
に溶解し、トリエチルオルトギ酸エステル(15ml)、濃
塩酸(0.5ml)を加え、室温で15時間撹拌した。反応減
圧下濃縮し、残渣に飽和アンモニア−メタノール溶液
(3ml)を加え、70℃で15時間放置し、減圧下濃縮し
た。この残渣を水(10ml)に溶解し、アンバーライトCG
−120(H+型)に吸着させ、水洗した後に5%アンモニ
ア水で溶出し、減圧液を減圧下濃縮して標記化合物を得
た。収量63mg(30%)。19 F−NMR(CD3OD,:−173.77ppm(m)。
0mg(0.86mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)
に溶解し、トリエチルオルトギ酸エステル(15ml)、濃
塩酸(0.5ml)を加え、室温で15時間撹拌した。反応減
圧下濃縮し、残渣に飽和アンモニア−メタノール溶液
(3ml)を加え、70℃で15時間放置し、減圧下濃縮し
た。この残渣を水(10ml)に溶解し、アンバーライトCG
−120(H+型)に吸着させ、水洗した後に5%アンモニ
ア水で溶出し、減圧液を減圧下濃縮して標記化合物を得
た。収量63mg(30%)。19 F−NMR(CD3OD,:−173.77ppm(m)。
参考例8 5−アミノ−3,6−ジヒドロ3−[3α−フルオロ−2
α−ヒドロキシ−4β−ヒドロキシメチル−1β−シク
ロペンチル]−7H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]−ピ
リミジン−7−オンの合成。
α−ヒドロキシ−4β−ヒドロキシメチル−1β−シク
ロペンチル]−7H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]−ピ
リミジン−7−オンの合成。
参考例6で製造したピリミジン体(中間体)250mg(0.8
6mmol)を1N塩酸(2.5ml)に溶解し、亜硫酸ナトリウム
55mgを加え、氷冷下で1時間撹拌した。反応液をダイヤ
イオンSA−21A(OH型)に通した後に2N塩酸5mlを加え、
3時間加熱還流した。この反応液をアンバーライトCG−
120(H+型)に吸着させ、水洗した後に5%アンモニア
水で溶出し、溶出液を減圧下濃縮して標記化合物を得
た。収量60mg。19 F−NMR(CD3OD,CCl3F基準):−188.7ppm(ddd,J=2
1.71Hz,32.57Hz,55.43Hz)。1 H−NMR(CD3OD):δ 2.14−2.95(m,3H)、3.88(m,2
H),4.32(m,1H)、4.54−5.44(m,2H)。
6mmol)を1N塩酸(2.5ml)に溶解し、亜硫酸ナトリウム
55mgを加え、氷冷下で1時間撹拌した。反応液をダイヤ
イオンSA−21A(OH型)に通した後に2N塩酸5mlを加え、
3時間加熱還流した。この反応液をアンバーライトCG−
120(H+型)に吸着させ、水洗した後に5%アンモニア
水で溶出し、溶出液を減圧下濃縮して標記化合物を得
た。収量60mg。19 F−NMR(CD3OD,CCl3F基準):−188.7ppm(ddd,J=2
1.71Hz,32.57Hz,55.43Hz)。1 H−NMR(CD3OD):δ 2.14−2.95(m,3H)、3.88(m,2
H),4.32(m,1H)、4.54−5.44(m,2H)。
参考例9 1−[4α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]ウラシルの合
成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]ウラシルの合
成。
アミノジオールBの58mg(0.39mmol)をN,N−ジメチル
ホルムアミド(1.5ml)に溶解し、3−エトキシ−2−
プロペノイルイソシアナート(0.4M−ベンゼン溶液、0.
98ml,0.39mmol)を5分間かけて滴下した。
ホルムアミド(1.5ml)に溶解し、3−エトキシ−2−
プロペノイルイソシアナート(0.4M−ベンゼン溶液、0.
98ml,0.39mmol)を5分間かけて滴下した。
10分後室温に戻し、さらに30℃に加熱して溶媒を留去し
た。エタノール(2ml×2)で溶媒を完全に留去した
後、2N−塩酸2mlを加え、20分間加熱還流した。0℃に
冷却後、2N−水酸化ナトリウムで中和し、40℃に加熱し
て水を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフ精製
し、標記化合物を53mg(収率56%)を得た。19 F−NMR(CD3OD):−141.2(m)。1 H−NMR(CD3OD):δ 1.5−3.0(m,4H)、3.5−4.0
(m,2H)、4.3−5.4(m,2H)、5.95(d=J=7.9Hz,1
H)、7.95(d,J=7.9Hz,1H)。
た。エタノール(2ml×2)で溶媒を完全に留去した
後、2N−塩酸2mlを加え、20分間加熱還流した。0℃に
冷却後、2N−水酸化ナトリウムで中和し、40℃に加熱し
て水を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフ精製
し、標記化合物を53mg(収率56%)を得た。19 F−NMR(CD3OD):−141.2(m)。1 H−NMR(CD3OD):δ 1.5−3.0(m,4H)、3.5−4.0
(m,2H)、4.3−5.4(m,2H)、5.95(d=J=7.9Hz,1
H)、7.95(d,J=7.9Hz,1H)。
参考例10 1−[4α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]チミン[式
[I]でR1,R2が水素原子、kがl、Bがチミン残基で
ある化合物]の合成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]チミン[式
[I]でR1,R2が水素原子、kがl、Bがチミン残基で
ある化合物]の合成。
アミノジオールBの34mg(0.23mmol)をN,N−ジメチル
ホルムアミド(1.0ml)に溶解し、3−メトキシ−2−
メチル−2−プロペノイルイソシアナート(0.4M−ベン
ゼン溶液、0.57ml,0.23mmol)を5分間かけて滴下し
た。10分後室温に戻し、さらに30℃に加熱して溶媒を留
去した。エタノール(2ml×2)で低沸点を完全に留去
した後、2N−塩酸2mlを加え、20分間加熱還流した。0
℃に冷却後、2N−水酸化ナトリウムで中和し、40℃に加
熱して水を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフ
精製し、標記化合物を28mg(収率47%)を得た。19 F−NMR(アセトン−d6,CCl3F):−138.3(m)。1 H−NMR(アセトン−d6):δ 1.8−2.8(m+s(δ
1.90),totally 7H)、3.4−4.0(m,2H)、4.3−5.1
(m,2H)、7.65(br s,1H)。
ホルムアミド(1.0ml)に溶解し、3−メトキシ−2−
メチル−2−プロペノイルイソシアナート(0.4M−ベン
ゼン溶液、0.57ml,0.23mmol)を5分間かけて滴下し
た。10分後室温に戻し、さらに30℃に加熱して溶媒を留
去した。エタノール(2ml×2)で低沸点を完全に留去
した後、2N−塩酸2mlを加え、20分間加熱還流した。0
℃に冷却後、2N−水酸化ナトリウムで中和し、40℃に加
熱して水を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフ
精製し、標記化合物を28mg(収率47%)を得た。19 F−NMR(アセトン−d6,CCl3F):−138.3(m)。1 H−NMR(アセトン−d6):δ 1.8−2.8(m+s(δ
1.90),totally 7H)、3.4−4.0(m,2H)、4.3−5.1
(m,2H)、7.65(br s,1H)。
参考例11 1−[4α−フルオロ−2α−ヒドロキシ−4β−ヒド
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]シトシンの合
成。
ロキシメチル−1β−シクロペンチル]シトシンの合
成。
参考例9で製造したウラシル誘導体400mg(1.6mmol)を
無水ピリジン(10ml)に溶解し、4−ジメチルアミノピ
リジン(10mg)、無水酢酸(2ml)を加え室温で15分間
撹拌した。反応液を0.5Mリン酸二水素カリウム水溶液
(60ml)にあけ、酢酸エチル(60ml)で抽出し、酢酸エ
チル層を硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧下濃縮し
たこの残渣に無水アセトニル(10ml)を加えて溶解し、
2−メシチレンスルホニルクロリド1.08g(4.9mmol)、
トリエチルアミン680μl(4.9mmol)を加え室温で15分
間撹拌した。この反応液を減圧下濃縮し、残渣に飽和ア
ンモニア−メタノール溶液(5ml)を加え室温で15時間
撹拌した。
無水ピリジン(10ml)に溶解し、4−ジメチルアミノピ
リジン(10mg)、無水酢酸(2ml)を加え室温で15分間
撹拌した。反応液を0.5Mリン酸二水素カリウム水溶液
(60ml)にあけ、酢酸エチル(60ml)で抽出し、酢酸エ
チル層を硫酸マグネシウムで乾燥した後に減圧下濃縮し
たこの残渣に無水アセトニル(10ml)を加えて溶解し、
2−メシチレンスルホニルクロリド1.08g(4.9mmol)、
トリエチルアミン680μl(4.9mmol)を加え室温で15分
間撹拌した。この反応液を減圧下濃縮し、残渣に飽和ア
ンモニア−メタノール溶液(5ml)を加え室温で15時間
撹拌した。
反応液を減圧下濃縮し、残渣に水(30ml)を加えて溶解
した後に、アンバーライトCG−120(H+型)に吸着さ
せ、水洗後に5%アンモニア水で溶出し、溶出液を減圧
下濃縮して標記化合物を得た。収率174mg(45%)。19 F−NMR(D2O,CCl3F):−143.5ppm(m)。1 H−NMR(D2O):δ1.94−3.14(m,6H)、4.75(m,1
H)、4.84(m,1H)、6.32(d,J=7.7Hz,1H)、7.96(d,
J=7.7Hz,1H)。
した後に、アンバーライトCG−120(H+型)に吸着さ
せ、水洗後に5%アンモニア水で溶出し、溶出液を減圧
下濃縮して標記化合物を得た。収率174mg(45%)。19 F−NMR(D2O,CCl3F):−143.5ppm(m)。1 H−NMR(D2O):δ1.94−3.14(m,6H)、4.75(m,1
H)、4.84(m,1H)、6.32(d,J=7.7Hz,1H)、7.96(d,
J=7.7Hz,1H)。
Claims (1)
- 【請求項1】下記式[I]で表わされる3(あるいは
4)−フルオロ−2−ヒドロキシ−1−置換−4−ヒド
ロキシメチルシクロペンタン誘導体。 ただし B:アジド基あるいはアミノ基。 R1、R2:それぞれ独立に、水素原子あるいはベンジル
基。 k:0あるいは1。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62262748A JPH0798779B2 (ja) | 1987-01-30 | 1987-10-20 | 含フッ素シクロペンタン誘導体 |
EP88101269A EP0277599A3 (en) | 1987-01-30 | 1988-01-28 | Fluorine containing cyclopentane derivatives and processes for their production |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1857387 | 1987-01-30 | ||
JP20187087 | 1987-08-14 | ||
JP62-201870 | 1987-08-14 | ||
JP62-18573 | 1987-08-14 | ||
JP62262748A JPH0798779B2 (ja) | 1987-01-30 | 1987-10-20 | 含フッ素シクロペンタン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01151541A JPH01151541A (ja) | 1989-06-14 |
JPH0798779B2 true JPH0798779B2 (ja) | 1995-10-25 |
Family
ID=27282268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62262748A Expired - Lifetime JPH0798779B2 (ja) | 1987-01-30 | 1987-10-20 | 含フッ素シクロペンタン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0798779B2 (ja) |
-
1987
- 1987-10-20 JP JP62262748A patent/JPH0798779B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01151541A (ja) | 1989-06-14 |
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