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JPH079218B2 - 2段推力型ロケットモータ - Google Patents

2段推力型ロケットモータ

Info

Publication number
JPH079218B2
JPH079218B2 JP22236189A JP22236189A JPH079218B2 JP H079218 B2 JPH079218 B2 JP H079218B2 JP 22236189 A JP22236189 A JP 22236189A JP 22236189 A JP22236189 A JP 22236189A JP H079218 B2 JPH079218 B2 JP H079218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
combustion chamber
pressure
chamber
port cover
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP22236189A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0385356A (ja
Inventor
浪之介 久保田
忠雄 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP22236189A priority Critical patent/JPH079218B2/ja
Publication of JPH0385356A publication Critical patent/JPH0385356A/ja
Publication of JPH079218B2 publication Critical patent/JPH079218B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、1個の噴射ノズルと2個の燃焼室とを備
え、2段の推進力が得られる2段推力型ロケットモータ
に関するものである。
[従来技術] 近年、防衛用ロケットモータ等は、推進薬の高比推力化
やモータケースの軽量化等により、高性能化されてきて
いるが、これらの性能向上の技術にも限度がある。
そこで、ロケットモータの総合性能を向上させる方式と
して、2段推力型ロケットモータが考えられてきた。こ
の方式のロケットモータを備えたロケットとしては、例
えば第7図に示すようなものがある。
このロケット1に装備された2段推力型ロケットモータ
2は、1個の噴射ノズル3と2個の第1,第2の燃焼室4,
5を備え、この第1,第2燃焼室4,5には、それぞれ内面燃
焼型の2種類の第1,第2推進薬6,7が装填されている。
このような第1,第2燃焼室4,5は、直列に設けられ、こ
の両燃焼室4,5の間に隔壁8が形成され、この隔壁8に
形成された連通開口8aが蓋体9にて閉成されることによ
り、第1,第2燃焼室4,5が画成されている。
この蓋体9は、引張力に対して弱いが、圧縮力に対して
強いセラミック等の材料から断面円弧形状に形成されて
おり、第1燃焼室4側に膨出するように隔壁8に固定さ
れている。
これで、第1燃焼室4側の第1推進薬6が図示省略のイ
グナイタにより着火燃焼すると、この燃焼圧にて、その
蓋体9は主に圧縮力を受けるため、破壊されず、第1燃
焼室4のみで燃焼が行われる。
一方、第2燃焼室5側の第2推進薬7が燃焼した場合に
は、蓋体9は主に引張力を受けることにより、粉砕され
て噴射ノズル3から燃焼ガスと共に、外部に噴出され
る。
このように任意の時間間隔をおいて、それぞれ第1,第2
推進薬6,7を燃焼させることにより、独立した2個の推
力インパルスを発生させることができる。従って、射程
の延伸,迎撃性能の向上等,ロケットモータの総合性能
の向上を図ることができる。
なお、この種のものとしては、AIAA(American Institu
te of Aeronautics and Astronautics)が1986年に発行
したAIAA−86−1576「The Dual−Interrrupted−Thrust
Pulse Motor」に記載されたようなものがある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような従来の2段推力型ロケットモ
ータ2にあっては、第2燃焼室5内の燃焼圧力により、
蓋体9を粉砕して噴射ノズル3から噴出する方式である
ため、この破片が噴射ノズル3の内面に衝突して、この
内面が損傷する虞がある。また、蓋体9はセラミック等
の脆性材料で形成されているため、振動,衝撃等に弱
く、第1推進薬6の燃焼途中で損傷することがある。さ
らに、第2燃焼室5内の圧力で蓋体9を粉砕して開口さ
せるようにすると、この際に、燃焼圧力が変動して燃焼
が不安定になる、という問題がある。
[課題を解決するための手段] この発明は、そのような従来の課題に着目してなされた
もので、一端に噴射ノズルが設けられた筒状のモータケ
ース内の長手方向略中央部に隔壁を設け、該隔壁にて前
記モータケース内を、前記一端側の第1燃焼室と、他端
側の第2燃焼室とに区画して、該第1,第2燃焼室内にそ
れぞれ第1,第2推進薬を装填すると共に、前記第1,第2
燃焼室を連通させる連通口を前記隔壁に形成し、該連通
口を前記第1推進薬の燃焼中に閉成し、燃焼終了後に開
成するポートカバーを設けた2段推力型ロケットモータ
であって、前記隔壁には、前記第1燃焼室側に開口する
シリンダ部を形成する一方、前記ポートカバーは、前記
連通口を開閉する蓋部と、前記シリンダ部内に前記第1
燃焼室側からスライド自在に挿入されて圧力室を形成す
るピストン部とを有し、前記圧力室と前記第1燃焼室内
とをオリフィス部で連通し、又、前記ポートカバーが前
記第1燃焼室内側にスライドされて前記連通口が開成さ
れた状態で、前記ポートカバーの移動を停止させるスト
ッパ部を形成し、前記第1燃焼室内の燃焼時の燃焼圧力
が前記オリフィス部を介して前記圧力室に蓄えられ、前
記第1燃焼室内の圧力低下により、該第1燃焼室内と該
圧力室内との圧力差が発生したときに前記圧力室の圧力
で前記ポートカバーが押進されるように設定したことを
特徴とする2段推力型ロケットモータとしている。
[作用] かかる手段によれば、第1燃焼室内の第1推進薬が点火
されて燃焼している状態では、この燃焼ガスが噴射ノズ
ルから噴射されて一定の推進力が発生する。
この状態で、第1燃焼室内の圧力が、オリフィス部を介
して圧力室に作用して、この圧力室内の圧力が上昇する
こととなる。
その後、第1燃焼室内の燃焼が終了し、この中の圧力が
低下すると、圧力室内に残存している圧力の方が高くな
り、この圧力差が所定の値より大きくなると、ポートカ
バーが第1燃焼室側に所定量スライドする。そして、ス
トッパ部により、ポートカバーが隔壁から外れることが
なく、このポートカバーのスライドが停止され、第1,第
2燃焼室の間に設けられた隔壁の連通口が開成されるこ
ととなる。
しかる後、第2推進薬が点火されると、燃焼ガスは第2
燃焼室から連通口を介して、第1燃焼室を経て、噴射ノ
ズルから噴射され、2段目の推力が得られることとな
る。
このようにポートカバーをスライドさせて隔壁の連通口
を開成させるようにすれば、従来のように蓋体を粉砕し
て噴射ノズルから噴出させることがないため、噴射ノズ
ルの内面を損傷するようなことがなく、燃焼ガスの流れ
に影響を与えることがなく、一定の推進力が確保される
こととなる。
また、このポートカバーは、第2燃焼室内の大きな燃焼
圧力でスライドされるようなものでなく、圧力室に蓄え
られた圧力と第1燃焼室内の圧力差によるものであり、
開成時にポートカバー等に作用する衝撃力は小さい。そ
のため、このポートカバー等は大きな衝撃力に耐え得る
ような強固な構造とする必要がないと共に、確実な作動
をさせることができ、しかも、ポートカバーから大きな
振動が機体に伝搬されることがない。さらに、第2推進
薬の燃焼で隔壁の連通口を開口させるものでなく、第2
推進薬が燃焼するときには、既に、連通口が開口してい
るため、従来と異なり、燃焼圧力の変動が小さく、安定
した燃焼が得られることとなる。
[実施例] 以下、この発明を実施例に基づいて説明する。
第1図ないし第6図はこの発明の一実施例を示す図であ
る。
まず構成を説明すると、第1図中符号11は筒状のモータ
ケースで、このモータケース11の一端部(図中右端部)
には燃焼ガス噴射用の噴射ノズル12が設けられ、このモ
ータケース11内には、長手方向の略中央部に隔壁13が設
けられている。この隔壁13にて噴射ノズル12側の第1燃
焼室14と、他端側の第2燃焼室15とに区画されている。
この第1,第2燃焼室14,15には、第1,第2推進薬16,17が
それぞれ装填されると共に、第1推進薬16を点火させる
第1イグナイタ29、第2推進薬17を点火させる第2イグ
ナイタ30が配設されている。この第1イグナイタ29は、
第1図に示すように、ケース29a内にリング状の装薬29b
が配設され、このケース29a内と第1燃焼室14とが複数
のノズル29cにより連通されている。
また、前記隔壁13は、中央部に第2燃焼室15側に膨出
し、第1燃焼室14側に開口するシリンダ部18が形成さ
れ、このシリンダ部18の周囲には、第1,第2燃焼室14,1
5を連通させる連通口19が第4図に示すように計3箇所
形成されている。
そして、この隔壁13には、その連通口19を開閉するポー
トカバー20が配設されている。
このポートカバー20は、前記連通口19を開閉する蓋部21
と、前記シリンダ部18に挿入されるピストン部22とから
形成されている。このピストン部22は、中空形状を呈
し、前記シリンダ部18内に挿入されて、このシリンダ室
18とで圧力室23を形成している。そして、このピストン
部22の先端部(図中左側端部)の周囲には、主に第2図
および第3図に示すようにシール部材24を介して前記シ
リンダ部18の内壁に摺接する摺動部25が形成されると共
に、前記圧力室23と前記第1燃焼室14とを連通させるオ
リフィス部26が形成されている。このピストン部22によ
り、ポートカバー20はモータ軸方向にスライド自在とな
っている。
また、このポートカバー20が第3図に示すようにスライ
ドした状態で、前記ピストン部22の摺動部25が係止し
て、スライドを停止させるストッパ部27が前記隔壁13に
形成されている。
そして、このポートカバー20は円盤形状の蓋部21の周縁
部が複数のビス28により、隔壁13に固定されている。
このビス28は、後述する所定の圧力により破断されるよ
うに設定されている。
次に、かかる構成よりなる2段推力型ロケットモータの
作用について説明する。
まず、図示省略の装置により装薬29bが着火されるとノ
ズル29cを介して高温ガスが噴出し、第1推進薬16に点
火される。この第1推進薬16を燃焼させると、燃焼圧力
は第6図中曲線Aに示すように燃焼初期では上昇し、中
期では略一定の圧力を保ち、後期では低下する。この場
合、第1燃焼室14内の圧力の上昇は、オリフィス部26を
介して圧力室23に作用し、この圧力室23内は、第6図中
曲線Bに示すように徐々に上昇する。そして、第1燃焼
室14内の圧力が最低になった時点で、圧力室23内の圧力
が最高となり、この圧力室23内の圧力と第1燃焼室14内
の圧力との圧力差がポートカバー20を介してビス28に作
用して、このビス28が切断される(第6図中破線Cの時
点)。換言すれば、この圧力差で切断されるようにビス
28の強度が設定されている。
これで、ポートカバー20は、ピストン部22がシリンダ部
18内をスライドすることにより、第1燃焼室14内側に移
動する。そして、このポートカバー20の摺動部25が、隔
壁13のストッパ部27に当接して、ポートカバー20のスラ
イドが停止する(第6図中破線Dの時点)。これで、連
通口19が開成される(第3図参照)。
所定時間経過後、第2イグナイタ30にて第2燃焼室15内
の第2推進薬17を点火すると、第6図中曲線Eに示すよ
うな燃焼圧力を示す。この燃焼ガスは、第1燃焼室14か
ら連通口19,第2燃焼室15を経て、噴射ノズル12から噴
射される。
このように各燃焼室14,15を独立して燃焼させることに
より、2回の推力インパルスを発生させることができ
る。よって、射程の延伸,迎撃性能の向上等、ロケット
モータの総合性能の向上を図ることができる。
このようにポートカバー20をスライドさせて隔壁13の連
通口19を開成させるようにすれば、従来のように蓋体を
粉砕して噴射ノズル12から噴出させることがないため、
噴射ノズル12の内面を損傷するようなことがなく、燃焼
ガスの流れに影響を与えることがなく、一定の推進力が
確保されることとなる。
また、このポートカバー20は、第2燃焼室15内の大きな
燃焼圧力でスライドされるようなものでなく、圧力室23
に蓄えられた圧力と第1燃焼室14内の圧力差によるもの
であり、開成時にポートカバー20等に作用する衝撃力は
小さい。そのため、このポートカバー20等は大きな衝撃
力に耐え得るような強固な構造とする必要がないと共
に、確実な作動をさせることができ、しかも、ポートカ
バー20から大きな振動が機体に伝搬されることがない。
さらに、第2推進薬17の燃焼で隔壁13の連通口19を開口
させるものでなく、第2推進薬17が燃焼するときには、
既に、連通口19が開口しているため、従来と異なり、燃
焼圧力の変動が小さく、安定した燃焼が得られることと
なる。
[発明の効果] 以上説明してきたように、この発明によれば、ポートカ
バーをスライドさせて連通口を開成させるようにしてい
るため、従来のように蓋体の破片で噴射ノズルを損傷さ
せるようなことがなく、しかも噴射ノズル通過時のスロ
ート面積変動に伴う燃焼室内の圧力変動を防ぐことがで
きる。また、ポートカバーを圧力室内と第1燃焼室内と
の圧力差でスライドさせて連通口を開成するようにして
いるため、従来のように、第2推進薬の燃焼時の大きな
燃焼圧で開口するものでないことから、燃焼圧力の変動
が小さく安定した燃焼が得られると共に、ポートカバー
等に作用する衝撃も小さく簡単な構造にすることがで
き、且つ、作動の確実性も確保される、という実用上有
益な効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図はこの発明の2段推力型ロケットモ
ータの一実施例を示す図で、第1図は同ロケットモータ
の断面図、第2図および第3図はそれぞれ要部を示す断
面図、第4図および第5図はそれぞれ第1図のIV−IV線
およびV−V線に沿う断面図、第6図は圧力と時間との
関係を示すグラフ図、第7図は従来のロケットモータを
装備したロケットを示す、一部を破断した側面図であ
る。 11……モータケース 12……噴射ノズル 13……隔壁 14……第1燃焼室 15……第2燃焼室 16……第1推進薬 17……第2推進薬 18……シリンダ部 19……連通口 20……ポートカバー 21……蓋部 22……ピストン部 23……圧力室 26……オリフィス部 27……ストッパ部 29……第1イグナイタ 30……第2イグナイタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に噴射ノズルが設けられた筒状のモー
    タケース内の長手方向略中央部に隔壁を設け、該隔壁に
    て前記モータケース内を、前記一端側の第1燃焼室と、
    他端側の第2燃焼室とに区画して、該第1,第2燃焼室内
    にそれぞれ第1,第2推進薬を装填すると共に、前記第1,
    第2燃焼室を連通させる連通口を前記隔壁に形成し、該
    連通口を前記第1推進薬の燃焼中に閉成し、燃焼終了後
    に開成するポートカバーを設けた2段推力型ロケットモ
    ータであって、 前記隔壁には、前記第1燃焼室側に開口するシリンダ部
    を形成する一方、前記ポートカバーは、前記連通口を開
    閉する蓋部と、前記シリンダ部内に前記第1燃焼室側か
    らスライド自在に挿入されて圧力室を形成するピストン
    部とを有し、前記圧力室と前記第1燃焼室内とをオリフ
    ィス部で連通し、又、前記ポートカバーが前記第1燃焼
    室内側にスライドされて前記連通口が開成された状態
    で、前記ポートカバーの移動を停止させるストッパ部を
    形成し、前記第1燃焼室内の燃焼時の燃焼圧力が前記オ
    リフィス部を介して前記圧力室に蓄えられ、前記第1燃
    焼室内の圧力低下により、該第1燃焼室内と該圧力室内
    との圧力差が発生したときに前記圧力室の圧力で前記ポ
    ートカバーが押進されるように設定したことを特徴とす
    る2段推力型ロケットモータ。
JP22236189A 1989-08-28 1989-08-28 2段推力型ロケットモータ Expired - Lifetime JPH079218B2 (ja)

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JPH0385356A JPH0385356A (ja) 1991-04-10
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US5160070A (en) * 1988-08-11 1992-11-03 Fike Corporation Reverse bulged forward acting scored rupture disc bulkhead structure for multi-stage rocket motor
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JP2015004349A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 日油株式会社 ロケットモータ
JP6183836B2 (ja) * 2013-08-12 2017-08-23 株式会社Ihiエアロスペース ポートカバー開口装置

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