JPH077054Y2 - 正面フライスの切屑除去装置 - Google Patents
正面フライスの切屑除去装置Info
- Publication number
- JPH077054Y2 JPH077054Y2 JP1988170714U JP17071488U JPH077054Y2 JP H077054 Y2 JPH077054 Y2 JP H077054Y2 JP 1988170714 U JP1988170714 U JP 1988170714U JP 17071488 U JP17071488 U JP 17071488U JP H077054 Y2 JPH077054 Y2 JP H077054Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutter body
- cutter
- tip
- base end
- end side
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Milling Processes (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、平面切削に用いられる正面フライスに係
り、詳しくは切削の噛み込み等による切刃の欠損を防止
できる正面フライスに関する。
り、詳しくは切削の噛み込み等による切刃の欠損を防止
できる正面フライスに関する。
[従来の技術] 被削材の平面加工に用いられる正面フライスとしては、
例えば第8図ないし第10図に示すものが従来より知られ
ている。
例えば第8図ないし第10図に示すものが従来より知られ
ている。
これらの図に示すように、この正面フライスは、略円筒
状をなすカツタ本体1の先端外周部に、該カツタ本体1
の先端面及び外周面に向けて開口する凹溝2が周方向等
間隔に複数形成され、これら凹溝2内に、スローアウエ
イチツプ(以下、チツプと略称する。)3が、クランプ
ネジ4で締め込まれる楔部材5によって着脱自在に装着
される一方で、各チツプ3のすくい面3aと向かい合うカ
ツタ本体1の外周面に、壁面円弧状をなすチツプポケツ
ト6が形成され、さらにカツタ本体1の中心に該カツタ
本体1を軸線方向に貫く中心孔7が形成されてなるもの
である。
状をなすカツタ本体1の先端外周部に、該カツタ本体1
の先端面及び外周面に向けて開口する凹溝2が周方向等
間隔に複数形成され、これら凹溝2内に、スローアウエ
イチツプ(以下、チツプと略称する。)3が、クランプ
ネジ4で締め込まれる楔部材5によって着脱自在に装着
される一方で、各チツプ3のすくい面3aと向かい合うカ
ツタ本体1の外周面に、壁面円弧状をなすチツプポケツ
ト6が形成され、さらにカツタ本体1の中心に該カツタ
本体1を軸線方向に貫く中心孔7が形成されてなるもの
である。
そして、このように構成された正面フライスは、機械本
体の主軸8にキー9を介して取り付けられたアーバ10の
嵌合軸11に中心孔7が嵌合された上で締付けボルト12に
より締結されて主軸8と一体化される。そして、この状
態で、カツタ本体1が主軸8によって軸線回りに回転せ
しめられると共に軸線と直交する方向に送られて、チツ
プ3が被削材を平面加工してゆくようになっており、こ
のとき生成される切屑は、すくい面3aからチツプポケツ
ト6の壁面に誘導されて丸め込まれた上でカツタ本体1
の周方向外方へ排出される。
体の主軸8にキー9を介して取り付けられたアーバ10の
嵌合軸11に中心孔7が嵌合された上で締付けボルト12に
より締結されて主軸8と一体化される。そして、この状
態で、カツタ本体1が主軸8によって軸線回りに回転せ
しめられると共に軸線と直交する方向に送られて、チツ
プ3が被削材を平面加工してゆくようになっており、こ
のとき生成される切屑は、すくい面3aからチツプポケツ
ト6の壁面に誘導されて丸め込まれた上でカツタ本体1
の周方向外方へ排出される。
[考案が解決しようとする課題] ところで、上述した従来の正面フライスを用いて切削を
行う場合、生成される切屑は徐々に被削り材の上に堆積
してゆき、このため堆積した切屑がチツプ3の切刃に噛
み込まれて切刃の欠損や切削面の損傷を招くことがあっ
た。
行う場合、生成される切屑は徐々に被削り材の上に堆積
してゆき、このため堆積した切屑がチツプ3の切刃に噛
み込まれて切刃の欠損や切削面の損傷を招くことがあっ
た。
このような切屑の噛み込みを防ぐため、例えばドリルや
エンドミル等の工具においては、工具本体の基端側を把
持する工具ホルダの外周側に、主軸前面に設けられた給
油ブロックと係合される案内部材を、カツタ本体に対し
て回転自在に配設する一方で、工具ホルダの内部に渦巻
きポンプやベーンポンプを内蔵し、上記給油ブロックか
ら供給される切削油を、案内部材を介してポンプに導
き、これらポンプから吐出される切削油を工具本体内部
に形成された油穴を介して工具本体先端から噴出させて
切屑を排除するようにしたものが提供されてはいる。
エンドミル等の工具においては、工具本体の基端側を把
持する工具ホルダの外周側に、主軸前面に設けられた給
油ブロックと係合される案内部材を、カツタ本体に対し
て回転自在に配設する一方で、工具ホルダの内部に渦巻
きポンプやベーンポンプを内蔵し、上記給油ブロックか
ら供給される切削油を、案内部材を介してポンプに導
き、これらポンプから吐出される切削油を工具本体内部
に形成された油穴を介して工具本体先端から噴出させて
切屑を排除するようにしたものが提供されてはいる。
しかしながら、上述の工具は、工具本体に穿設される油
穴を利用して切削油を供給するものであるために、工具
本体の基端と主軸8との間に上述したポンプのロータや
案内部材等の構成要素をすべて介在させる必要があり、
この結果工具全長が長尺化したり、工具本体と主軸との
連結部分の剛性が損なわれたりして、工具全体の剛性の
低下が免れ得ない。このようなものを特に高剛性が必要
とされる正面フライスに応用すると剛性不足を来すおそ
れがあって好ましくなく、このため切削時に生成される
切屑を逐次排除できる構造の正面フライスは未だ提供さ
れていないのが実情である。
穴を利用して切削油を供給するものであるために、工具
本体の基端と主軸8との間に上述したポンプのロータや
案内部材等の構成要素をすべて介在させる必要があり、
この結果工具全長が長尺化したり、工具本体と主軸との
連結部分の剛性が損なわれたりして、工具全体の剛性の
低下が免れ得ない。このようなものを特に高剛性が必要
とされる正面フライスに応用すると剛性不足を来すおそ
れがあって好ましくなく、このため切削時に生成される
切屑を逐次排除できる構造の正面フライスは未だ提供さ
れていないのが実情である。
この考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、生成
される切屑を切刃チツプの周囲から逐次排除して、切屑
の切刃への噛み込みを防止でき、かつ剛性も十分に確保
される正面フライスの切屑除去装置を提供することを目
的とする。
される切屑を切刃チツプの周囲から逐次排除して、切屑
の切刃への噛み込みを防止でき、かつ剛性も十分に確保
される正面フライスの切屑除去装置を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するために、この考案の正面フライスの
切屑装置は、カッタ本体の周囲に該カッタ本体を覆う筒
体が配設され、この筒体の先端開口部が前記切刃チップ
近傍に位置して前記カッタ本体との間に全周に亘る小さ
な隙間を形成することで、前記筒体の内面と前記カッタ
本体外表面との間にカッタ本体の基端側から先端側に向
かって延びかつ切刃チップに向かって開口する流路が形
成され、この流路内の上記カッタ本体基端側に、該流路
の内外を連通する吸引口が形成され、さらに、上記流路
に該流路内の空気をその先端開口部に向けて送風する送
風手段が配設されてなるものである。
切屑装置は、カッタ本体の周囲に該カッタ本体を覆う筒
体が配設され、この筒体の先端開口部が前記切刃チップ
近傍に位置して前記カッタ本体との間に全周に亘る小さ
な隙間を形成することで、前記筒体の内面と前記カッタ
本体外表面との間にカッタ本体の基端側から先端側に向
かって延びかつ切刃チップに向かって開口する流路が形
成され、この流路内の上記カッタ本体基端側に、該流路
の内外を連通する吸引口が形成され、さらに、上記流路
に該流路内の空気をその先端開口部に向けて送風する送
風手段が配設されてなるものである。
上記送風手段としては、カッタ本体の周面側に周方向等
間隔をおいて配設されて、該カッタ本体の基端側から先
端側に向かうに従って漸次カツタ回転方向後方側に傾斜
する羽根が適している。
間隔をおいて配設されて、該カッタ本体の基端側から先
端側に向かうに従って漸次カツタ回転方向後方側に傾斜
する羽根が適している。
また、特に大径工具の場合には、上記送風手段を、上記
カッタ本体の基端面側に周方向間隔をおいて設けられ
て、該カッタ本体の中心から径方向外方へ向かうに従っ
て漸次カッタ回転方向後方側に湾曲する第1の羽根と、
前記カッタ本体の周面側に周方向間隔をおいて設けられ
て、該カッタ本体の基端側から先端側に向かうに従って
漸次カッタ回転方向後方側に傾斜する第2の羽根とから
構成する一方で、上記吸引口を、上記カッタ本体基端側
の軸線寄りの位置に設けることが好ましい。
カッタ本体の基端面側に周方向間隔をおいて設けられ
て、該カッタ本体の中心から径方向外方へ向かうに従っ
て漸次カッタ回転方向後方側に湾曲する第1の羽根と、
前記カッタ本体の周面側に周方向間隔をおいて設けられ
て、該カッタ本体の基端側から先端側に向かうに従って
漸次カッタ回転方向後方側に傾斜する第2の羽根とから
構成する一方で、上記吸引口を、上記カッタ本体基端側
の軸線寄りの位置に設けることが好ましい。
[作用] 上記構成の正面フライスの切屑除去装置によれば、カツ
タ本体の表面と筒体の内面との間に形成された流路内に
設けられた送風手段が、流路内の空気を流路先端の開口
部に向けて送風するため、流路の開口部から切刃チツプ
に向けて空気が噴出されて切屑がカツタ本体の外方へ吹
き飛ばされる。
タ本体の表面と筒体の内面との間に形成された流路内に
設けられた送風手段が、流路内の空気を流路先端の開口
部に向けて送風するため、流路の開口部から切刃チツプ
に向けて空気が噴出されて切屑がカツタ本体の外方へ吹
き飛ばされる。
また、カツタ本体の周面側に羽根を形成したものにあっ
ては、カツタ本体基体側の空気がカツタ本体の回転に伴
って羽根に押し付けられ、この羽根に沿ってカツタ本体
の先端側に導かれて流路の開口部から噴出させられる。
ては、カツタ本体基体側の空気がカツタ本体の回転に伴
って羽根に押し付けられ、この羽根に沿ってカツタ本体
の先端側に導かれて流路の開口部から噴出させられる。
また、カツタ本体の基端面側に第1の羽根を配設し、カ
ツタ本体の周面側に第の羽根を配設したものにあって
は、カツタ本体の回転に伴って生じる遠心力によりカツ
タ基端面の中心側の空気は、第1の羽根に沿ってカツタ
本体の周面側に導かれ、これに伴いカツタ本体の基端面
中心側に形成された吸引口からは空気が逐次吸引され
る。そして、カツタ本体の周面側に導かれた空気は、第
2の羽根に沿ってカツタ本体の先端側に導かれ、流路の
加工から切刃チツプに向けて噴出させられる。
ツタ本体の周面側に第の羽根を配設したものにあって
は、カツタ本体の回転に伴って生じる遠心力によりカツ
タ基端面の中心側の空気は、第1の羽根に沿ってカツタ
本体の周面側に導かれ、これに伴いカツタ本体の基端面
中心側に形成された吸引口からは空気が逐次吸引され
る。そして、カツタ本体の周面側に導かれた空気は、第
2の羽根に沿ってカツタ本体の先端側に導かれ、流路の
加工から切刃チツプに向けて噴出させられる。
[第1実施例] 以下、第1図及び第2図を参照して、本考案の一実施例
を説明する。
を説明する。
第1図及び第2図において符号13はカツタ本体である。
このカツタ本体13は、その中心部に中心孔14が形成され
た略円筒体であり、その先端拡径部の外周には、平板状
をなす複数のチツプ15が図示せぬクランプ機構によって
周方向等間隔をおいて着脱自在に装着され、各チツプ15
のコーナ刃16はカツタ本体13の先端から僅かに突出され
ている。また、各チツプ15のすくい面15aの前方には、
カツタ本体13の先端側及び周面側に向かって開口するチ
ツプポケツト(図示略)が形成されている。
このカツタ本体13は、その中心部に中心孔14が形成され
た略円筒体であり、その先端拡径部の外周には、平板状
をなす複数のチツプ15が図示せぬクランプ機構によって
周方向等間隔をおいて着脱自在に装着され、各チツプ15
のコーナ刃16はカツタ本体13の先端から僅かに突出され
ている。また、各チツプ15のすくい面15aの前方には、
カツタ本体13の先端側及び周面側に向かって開口するチ
ツプポケツト(図示略)が形成されている。
また、カツタ本体13の中心孔14はアーバ17の先端に形成
された軸部18に嵌合されており、該軸部18に捩込まれる
締め付けねじ19によってカツタ本体13はその軸方向の移
動が規制されてアーバ17と一体化されている。
された軸部18に嵌合されており、該軸部18に捩込まれる
締め付けねじ19によってカツタ本体13はその軸方向の移
動が規制されてアーバ17と一体化されている。
このアーバ17は、カツタ本体13と機械本体の主軸20とを
連結するためのもので、その基端側に形成されたテーパ
状のシャンク21が主軸20のテーパ穴22と嵌合されて主軸
20と芯合わせされている。そして、アーバ17のフランジ
23に形成されたキー溝24は主軸20先端のキー25と係合さ
れ、この状態で、シャンク21が主軸20内部に挿入された
図示せぬドローイングボルトと螺合されることにより、
アーバ17は主軸20と連結されるようになっている。
連結するためのもので、その基端側に形成されたテーパ
状のシャンク21が主軸20のテーパ穴22と嵌合されて主軸
20と芯合わせされている。そして、アーバ17のフランジ
23に形成されたキー溝24は主軸20先端のキー25と係合さ
れ、この状態で、シャンク21が主軸20内部に挿入された
図示せぬドローイングボルトと螺合されることにより、
アーバ17は主軸20と連結されるようになっている。
一方、カツタ本体13の周面外方には、カツタ本体13の先
端側に向かって開口する筒体26が配設されている。この
筒体26はその基端部に形成された嵌合穴26aが、上記ア
ーバ17の中間軸部27に嵌装されて止め輪28で係止された
シールドベアリング29と嵌合されると共に、該シールド
ベアリング29の反対側に嵌合されたベアリング押さえ30
とボルト31で連結されてカツタ本体13に対して回転自在
に支持されている。
端側に向かって開口する筒体26が配設されている。この
筒体26はその基端部に形成された嵌合穴26aが、上記ア
ーバ17の中間軸部27に嵌装されて止め輪28で係止された
シールドベアリング29と嵌合されると共に、該シールド
ベアリング29の反対側に嵌合されたベアリング押さえ30
とボルト31で連結されてカツタ本体13に対して回転自在
に支持されている。
上記筒体26の先端は、カツタ本体13の先端部外周に形成
された図示せぬチツプポケツトの上部を覆う位置まで延
長され、その先端部の内径はカツタ本体13の先端拡径部
周面との間に僅かに隙間が空く程度とされている。ま
た、筒体26の中間部から基端側にかけての内周面とカツ
タ本体13の外周面との間にはカツタ本体13の基端側から
先端側に向かって延びる流路32が形成されている。
された図示せぬチツプポケツトの上部を覆う位置まで延
長され、その先端部の内径はカツタ本体13の先端拡径部
周面との間に僅かに隙間が空く程度とされている。ま
た、筒体26の中間部から基端側にかけての内周面とカツ
タ本体13の外周面との間にはカツタ本体13の基端側から
先端側に向かって延びる流路32が形成されている。
この流路32の先端は上記筒体26の開口部26bと連通され
ている。一方、流路32の基端側は、筒体26の小径部33に
嵌装されたシールリング34によって上記シールドベアリ
ング29側と気密に隔離されている。また、流路32の基端
側は、上記アーバ17の中間軸部27及びフランジ23を貫く
吸引口35によって外部と連通されている。
ている。一方、流路32の基端側は、筒体26の小径部33に
嵌装されたシールリング34によって上記シールドベアリ
ング29側と気密に隔離されている。また、流路32の基端
側は、上記アーバ17の中間軸部27及びフランジ23を貫く
吸引口35によって外部と連通されている。
また、上記アーバ17の軸部18にはスラストワッシャ36が
嵌合されている。このスラストワッシャ36は、締付けボ
ルト19で締め込まれるカツタ本体13の基端面とアーバ17
の軸部18の先端面との間に挟み込まれてその軸方向の移
動が規制されている。さらに、スラストワッシャ36は、
アーバ17との間に介在されたキー37によってその回転が
阻止されるようになっている。また、スラストワッシャ
36とカツタ本体13との間にも図示せぬキーが介在され、
これにより主軸20の回転は、アーバ17及びスラストワッ
シャ36を介してカツタ本体13に伝達されるようになって
いる。
嵌合されている。このスラストワッシャ36は、締付けボ
ルト19で締め込まれるカツタ本体13の基端面とアーバ17
の軸部18の先端面との間に挟み込まれてその軸方向の移
動が規制されている。さらに、スラストワッシャ36は、
アーバ17との間に介在されたキー37によってその回転が
阻止されるようになっている。また、スラストワッシャ
36とカツタ本体13との間にも図示せぬキーが介在され、
これにより主軸20の回転は、アーバ17及びスラストワッ
シャ36を介してカツタ本体13に伝達されるようになって
いる。
そして、スラストワッシャ36の周面には8枚の羽根(送
風手段)38が、周方向に等間隔をおいて設けられてい
る。これら各羽根36は、カツタ本体13の基端側から先端
側に向かうに従って漸次カツタ回転方向(各図において
Y1方向)の後方側に円弧状の湾曲する円弧翼状に形成さ
れている。
風手段)38が、周方向に等間隔をおいて設けられてい
る。これら各羽根36は、カツタ本体13の基端側から先端
側に向かうに従って漸次カツタ回転方向(各図において
Y1方向)の後方側に円弧状の湾曲する円弧翼状に形成さ
れている。
以上のように構成された正面フライスにあっては、カツ
タ本体13がアーバ17を介して主軸20と連結された後、カ
ツタ本体13が軸線を中心としてY1方向へ回転せしめられ
ると共に軸線と直交する方向に送り出され、これに伴っ
てチツプ15のコーナー刃16が被削材を切削してゆく。
タ本体13がアーバ17を介して主軸20と連結された後、カ
ツタ本体13が軸線を中心としてY1方向へ回転せしめられ
ると共に軸線と直交する方向に送り出され、これに伴っ
てチツプ15のコーナー刃16が被削材を切削してゆく。
このとき、スラストワッシャ36の周面に形成された羽根
38には、カツタ本体13の回転に伴って流路32基端側の空
気が押し付けられる。そして、押し付けられた空気は羽
根38に沿って流路32の先端側に導かれる。このため、流
路32内にカツタ本体13基端側には負圧が生じ、これに伴
い吸引口35から漸次流路32内に空気が吸引される。
38には、カツタ本体13の回転に伴って流路32基端側の空
気が押し付けられる。そして、押し付けられた空気は羽
根38に沿って流路32の先端側に導かれる。このため、流
路32内にカツタ本体13基端側には負圧が生じ、これに伴
い吸引口35から漸次流路32内に空気が吸引される。
そして、流路32の先端側に導かれた空気は、流路32が筒
体26の開口部26bと連通されて絞り込まれているために
その手前で圧縮されて増圧され、カツタ本体13周面の開
口部26bに臨む位置に形成されたチツプポケツトからチ
ツプ15に向かって噴出させられる。これによりチツプ15
のすくい面15aに沿って生成される切屑はカツタ本体13
の外方に逐次吹き飛ばされる。
体26の開口部26bと連通されて絞り込まれているために
その手前で圧縮されて増圧され、カツタ本体13周面の開
口部26bに臨む位置に形成されたチツプポケツトからチ
ツプ15に向かって噴出させられる。これによりチツプ15
のすくい面15aに沿って生成される切屑はカツタ本体13
の外方に逐次吹き飛ばされる。
以上説明したように、本実施例によれば切屑が吹き飛ば
されて被削材に堆積しないので、チツプ15のコーナー刃
16に切屑が噛み込まれることはなく、従って切刃の欠損
や切削面の損傷が確実に防止される。
されて被削材に堆積しないので、チツプ15のコーナー刃
16に切屑が噛み込まれることはなく、従って切刃の欠損
や切削面の損傷が確実に防止される。
加えて、本実施例の正面フライスは、筒体26の内周面と
カツタ本体13の周面との間に形成された流路32に羽根38
を配設した構造であるから、流路32や羽根38等の構成要
素をカツタ本体13の基端面と主軸20の先端面との間に内
蔵させる場合に比してその全長が短縮されると共に、主
軸20とカツタ本体13との連結部分の剛性も十分に確保さ
れ、よって工具全体の剛性は何等損なわれない。
カツタ本体13の周面との間に形成された流路32に羽根38
を配設した構造であるから、流路32や羽根38等の構成要
素をカツタ本体13の基端面と主軸20の先端面との間に内
蔵させる場合に比してその全長が短縮されると共に、主
軸20とカツタ本体13との連結部分の剛性も十分に確保さ
れ、よって工具全体の剛性は何等損なわれない。
なお、本実施例においては、特に筒体26をカツタ本体13
に対して回転自在に設けたため、筒体26の開口部26bか
ら噴出される空気の量が不足する場合には、筒体26の基
端側にエアーホース等を接続して圧縮空気を送り込むこ
とができる。しかしながら、特に吸引口35から吸引され
る空気のみで十分な場合にはあえて筒体26を回転自在に
支持する必要はなく筒体26を直接アーバ17に固定しても
良い。
に対して回転自在に設けたため、筒体26の開口部26bか
ら噴出される空気の量が不足する場合には、筒体26の基
端側にエアーホース等を接続して圧縮空気を送り込むこ
とができる。しかしながら、特に吸引口35から吸引され
る空気のみで十分な場合にはあえて筒体26を回転自在に
支持する必要はなく筒体26を直接アーバ17に固定しても
良い。
また、本実施例では特にカツタ本体50の先端にチツプ15
を着脱自在に装着する、いわゆるスローアウエイ式の正
面フライスについて説明したが、本考案はこれに限ら
ず、チツプをロウ付けした正面フライスであっても当然
に適当可能である。
を着脱自在に装着する、いわゆるスローアウエイ式の正
面フライスについて説明したが、本考案はこれに限ら
ず、チツプをロウ付けした正面フライスであっても当然
に適当可能である。
さらに、本実施例においては、特に流路32の先端を筒体
26の先端開口部26bと連通させたが、本考案の正面フラ
イスはこれに限るものではなく、例えば第3図に示すよ
うに筒体26の先端とカツタ本体13周面との間をシールリ
ング39によって気密に閉塞し、羽根38によって送られる
空気を、カツタ本体13の先端拡径部に形成された第2の
流路40を介してチツプ15の近傍に導くようにしても良
い。なお、この変形例では、筒体26の基端はアーバ17に
支持されることなく、主軸20を回転自在に支持する主軸
頭41の前面に固定されており、また流路32への吸引口も
エアーホースの接続の便を考慮して筒体26の基端側周面
に捩込まれたニップル42に変更されている。さらに、羽
根38も工具剛性をより向上させるべくアーバ17の中間軸
部27周面に一体成形され、これに伴いアーバ17からカツ
タ本体13への回転の伝達は一つのキー43で賄われるよう
になっている。
26の先端開口部26bと連通させたが、本考案の正面フラ
イスはこれに限るものではなく、例えば第3図に示すよ
うに筒体26の先端とカツタ本体13周面との間をシールリ
ング39によって気密に閉塞し、羽根38によって送られる
空気を、カツタ本体13の先端拡径部に形成された第2の
流路40を介してチツプ15の近傍に導くようにしても良
い。なお、この変形例では、筒体26の基端はアーバ17に
支持されることなく、主軸20を回転自在に支持する主軸
頭41の前面に固定されており、また流路32への吸引口も
エアーホースの接続の便を考慮して筒体26の基端側周面
に捩込まれたニップル42に変更されている。さらに、羽
根38も工具剛性をより向上させるべくアーバ17の中間軸
部27周面に一体成形され、これに伴いアーバ17からカツ
タ本体13への回転の伝達は一つのキー43で賄われるよう
になっている。
[第2実施例] 次に、本考案の第2実施例について第4図ないし第7図
を参照して説明する。
を参照して説明する。
第4図ないし第7図において符号50はカツタ本体であ
る。このカツタ本体50はその中心に中心孔51が形成され
た略円筒体であり、その先端拡径部の外周に形成された
凹溝52には平板状をなすチツプ53が、クランプネジ54で
締込まれる楔部材55によって着脱自在に装着され、各チ
ツプ53のコーナー刃56はカツタ本体50の先端面より僅か
に突出されている。また、カツタ本体50外周面のチツプ
すくい面53aと対向する位置には壁面略円弧状をなすチ
ツプポケツト57が形成されている。
る。このカツタ本体50はその中心に中心孔51が形成され
た略円筒体であり、その先端拡径部の外周に形成された
凹溝52には平板状をなすチツプ53が、クランプネジ54で
締込まれる楔部材55によって着脱自在に装着され、各チ
ツプ53のコーナー刃56はカツタ本体50の先端面より僅か
に突出されている。また、カツタ本体50外周面のチツプ
すくい面53aと対向する位置には壁面略円弧状をなすチ
ツプポケツト57が形成されている。
第4図及び第5図に示すように、カツタ本体50の基端側
はアダプタ58と嵌合されている。このアダプタ58は、そ
の基端中央に嵌合されたセンタプラグ59が機械本体の主
軸60と嵌合されて芯合わせされている。そして、アダプ
タ58は、その基端面に穿設されたキー61が主軸60と係合
されてその回転が規制された状態で、複数のボルト62に
よって軸方向に締付けられて主軸60と一体的に連結され
ている。
はアダプタ58と嵌合されている。このアダプタ58は、そ
の基端中央に嵌合されたセンタプラグ59が機械本体の主
軸60と嵌合されて芯合わせされている。そして、アダプ
タ58は、その基端面に穿設されたキー61が主軸60と係合
されてその回転が規制された状態で、複数のボルト62に
よって軸方向に締付けられて主軸60と一体的に連結され
ている。
アダプタ58の先端側には締付けワッシャ63が連結ボルト
64によって連結されている。この締付けワッシャ63の周
面には径方向内方へ延びる突部65が周方向に等間隔をお
いて形成されている。これら突部65は、カツタ本体50の
中心孔51に形成された小径部66と係合されるようになっ
ており、これにより、カツタ本体50は、その軸方向の移
動が規制されるようになっている。
64によって連結されている。この締付けワッシャ63の周
面には径方向内方へ延びる突部65が周方向に等間隔をお
いて形成されている。これら突部65は、カツタ本体50の
中心孔51に形成された小径部66と係合されるようになっ
ており、これにより、カツタ本体50は、その軸方向の移
動が規制されるようになっている。
また、アダプタ58の先端面にはキー67が取り付けられて
いる。このキー67は、締付けワッシャ63に形成されたキ
ー溝68と係合されると共に、カツタ本体50の小径部66を
周方向等間隔に切り欠いてなる切欠部69に周方向遊動自
在に嵌合され、カツタ本体50の小径部66と締付けワッシ
ャ63の突部65とが係合された状態において、切欠部69の
カツタ回転方向(第5図においてY2方向)前方側の壁面
と係合してアダプタ58の回転をカツタ本体50及び締付け
ワッシャ63に伝達できるようになっている。
いる。このキー67は、締付けワッシャ63に形成されたキ
ー溝68と係合されると共に、カツタ本体50の小径部66を
周方向等間隔に切り欠いてなる切欠部69に周方向遊動自
在に嵌合され、カツタ本体50の小径部66と締付けワッシ
ャ63の突部65とが係合された状態において、切欠部69の
カツタ回転方向(第5図においてY2方向)前方側の壁面
と係合してアダプタ58の回転をカツタ本体50及び締付け
ワッシャ63に伝達できるようになっている。
第4図及び第6図に示すように、主軸60の周面からカツ
タ本体50の先端部周面にかけての部分は、カツタ本体50
の先端側に向かって開口する筒体70で覆われている。こ
の筒体70は、その基端側が、主軸60を支持する機械本体
の主軸頭71の前面にボルト72で固定されてカツタ本体50
等の回転に対して静止可能とされている。
タ本体50の先端部周面にかけての部分は、カツタ本体50
の先端側に向かって開口する筒体70で覆われている。こ
の筒体70は、その基端側が、主軸60を支持する機械本体
の主軸頭71の前面にボルト72で固定されてカツタ本体50
等の回転に対して静止可能とされている。
また、筒体70の先端は、カツタ本体50の周面に形成され
た上記チツプポケツト57の上部を覆う位置まで延長さ
れ、その内径はカツタ本体50の先端周面との間に僅かの
隙間が空く程度とれている。
た上記チツプポケツト57の上部を覆う位置まで延長さ
れ、その内径はカツタ本体50の先端周面との間に僅かの
隙間が空く程度とれている。
そして、筒体70の基端部は主軸60の直径に合わせて縮径
されており、この基端部から先端部にかけての内面と、
主軸60、アダプタ58及びカツタ本体50の表面との間に
は、主軸60の周面側からカツタ本体50の先端側に向かっ
て延びる流路73が形成されている。この流路73の先端
は、筒体70の先端開口部70bと連通されており、また、
その基端側は筒体70の基端部を径方向に貫いて形成され
た吸引口74によって外部と連通されている。
されており、この基端部から先端部にかけての内面と、
主軸60、アダプタ58及びカツタ本体50の表面との間に
は、主軸60の周面側からカツタ本体50の先端側に向かっ
て延びる流路73が形成されている。この流路73の先端
は、筒体70の先端開口部70bと連通されており、また、
その基端側は筒体70の基端部を径方向に貫いて形成され
た吸引口74によって外部と連通されている。
また、第6図及び第7図に示すように、流路73に臨む上
記アダプタ58及びカツタ本体50の周面には、流路73内の
空気を筒体70の先端開口部70bに送り出す羽根(送風手
段)75が形成されている。
記アダプタ58及びカツタ本体50の周面には、流路73内の
空気を筒体70の先端開口部70bに送り出す羽根(送風手
段)75が形成されている。
この羽根75は、アダプタ58の基端面に周方向等間隔をお
いて複数形成された第1の羽根76と、アダプタ58及びカ
ツタ本体50の周面に周方向等間隔をおいて複数形成され
た第2の羽根77とから構成されており、第1の羽根76は
アダプタ58の径方向外方に向かうに従って漸次カツタ回
転方向(図中Y2方向)後方側に湾曲する渦巻翼状に形成
され、第2の羽根77はカツタ回転方向後方側に向かって
円弧状に湾曲する円弧翼状に形成されている。
いて複数形成された第1の羽根76と、アダプタ58及びカ
ツタ本体50の周面に周方向等間隔をおいて複数形成され
た第2の羽根77とから構成されており、第1の羽根76は
アダプタ58の径方向外方に向かうに従って漸次カツタ回
転方向(図中Y2方向)後方側に湾曲する渦巻翼状に形成
され、第2の羽根77はカツタ回転方向後方側に向かって
円弧状に湾曲する円弧翼状に形成されている。
以上のように構成された正面フライスを用いて平面切削
を行うには、まずアダプタ58を主軸60と連結し、この後
カツタ本体50の切欠部69を締付けワッシャ63の突部65と
対応させた上でカツタ本体50をアダプタ58側に押し込ん
でその基端側をアダプタ58と嵌合させる。そして、カツ
タ本体50を、その小径部66と締付けワッシャ63の突部65
とが係合する位置まで回転させ、ついで連結ボルト64を
締め付ける。
を行うには、まずアダプタ58を主軸60と連結し、この後
カツタ本体50の切欠部69を締付けワッシャ63の突部65と
対応させた上でカツタ本体50をアダプタ58側に押し込ん
でその基端側をアダプタ58と嵌合させる。そして、カツ
タ本体50を、その小径部66と締付けワッシャ63の突部65
とが係合する位置まで回転させ、ついで連結ボルト64を
締め付ける。
これにより、カツタ本体50がアダプタ58と締付けワッシ
ャ63との間に挟み込まれてその軸方向の移動が阻止され
ると共に、切欠部69に嵌合されるキー67によってカツタ
回転方向(第5図中Y2方向)に対する逆方向への回転が
阻止されてカツタ本体50が主軸60と連結される。
ャ63との間に挟み込まれてその軸方向の移動が阻止され
ると共に、切欠部69に嵌合されるキー67によってカツタ
回転方向(第5図中Y2方向)に対する逆方向への回転が
阻止されてカツタ本体50が主軸60と連結される。
カツタ本体50の主軸60への装着作業が完了した後、カツ
タ本体50を軸線回りに回転させると共に軸線と直交する
方向に送り出すことにより、チツプ53のコーナー刃56で
被削材を切削してゆく。
タ本体50を軸線回りに回転させると共に軸線と直交する
方向に送り出すことにより、チツプ53のコーナー刃56で
被削材を切削してゆく。
このとき、アダプタ58の基端面に形成された第1の羽根
76の中心側の空気は、第1の羽根76の回転によってカツ
タ回転方向前方側へ押し出されるが、これらの空気には
同時にカツタ本体50の径方向外方を向く遠心力が作用す
るため、結果として主軸60の周面近傍の空気は逐次第1
の羽根76に沿ってアダプタ58の周面側へ導かれる。この
ため流路73内部の主軸60周面近傍には負圧が生じ、吸引
口74から流路73内部に逐次外部の空気が吸引されて第1
の羽根76の中心側に供給される。
76の中心側の空気は、第1の羽根76の回転によってカツ
タ回転方向前方側へ押し出されるが、これらの空気には
同時にカツタ本体50の径方向外方を向く遠心力が作用す
るため、結果として主軸60の周面近傍の空気は逐次第1
の羽根76に沿ってアダプタ58の周面側へ導かれる。この
ため流路73内部の主軸60周面近傍には負圧が生じ、吸引
口74から流路73内部に逐次外部の空気が吸引されて第1
の羽根76の中心側に供給される。
一方、第1の羽根76によって、アダプタ58の周面近傍ま
で導かれた空気は、第1の羽根76の周縁部直下に形成さ
れた第2の羽根77に押し付けられ、第2の羽根77に沿っ
て流路73の先端側に導かれる。そして、流路73の先端側
に導かれた空気は、筒体70の開口部70bが流路73に比し
て絞り込まれているためにその手前で圧縮されて増圧さ
れ、カツタ本体50周面の開口部70bに臨む位置に形成さ
れたチツプポケツト57からチツプ53に向けて噴出させら
れる。
で導かれた空気は、第1の羽根76の周縁部直下に形成さ
れた第2の羽根77に押し付けられ、第2の羽根77に沿っ
て流路73の先端側に導かれる。そして、流路73の先端側
に導かれた空気は、筒体70の開口部70bが流路73に比し
て絞り込まれているためにその手前で圧縮されて増圧さ
れ、カツタ本体50周面の開口部70bに臨む位置に形成さ
れたチツプポケツト57からチツプ53に向けて噴出させら
れる。
これにより、チツプ53のすくい面53aに沿って生成され
る切屑は、カツタ本体50の周囲の被削材上に堆積するこ
となくカツタ本体50の外方に逐次吹き飛ばされる。
る切屑は、カツタ本体50の周囲の被削材上に堆積するこ
となくカツタ本体50の外方に逐次吹き飛ばされる。
なお、切削中にチツプ53を交換する必要が生じた場合に
は、連結ボルト64を緩め、ついでカツタ本体50のみをY2
方向へ回転させて締付けワッシャ63の突部65とカツタ本
体50の小径部66との係合を解除し、この後カツタ本体50
を筒体70の内部から取り出す。そして、カツタ本体50か
らチツプ53を取り外して新たなチツプと交換し、この後
カツタ本体50を再度締付けワッシャ63と係合させてアダ
プタ58と連結すれば良い。
は、連結ボルト64を緩め、ついでカツタ本体50のみをY2
方向へ回転させて締付けワッシャ63の突部65とカツタ本
体50の小径部66との係合を解除し、この後カツタ本体50
を筒体70の内部から取り出す。そして、カツタ本体50か
らチツプ53を取り外して新たなチツプと交換し、この後
カツタ本体50を再度締付けワッシャ63と係合させてアダ
プタ58と連結すれば良い。
以上説明したように、本実施例の正面フライスによれ
ば、上述した第1実施例の正面フライスと同様に、筒体
70の先端から噴出される空気によって切屑が吹き飛ばさ
れるため、切刃の欠損や切削面の損傷が確実に防止され
る。
ば、上述した第1実施例の正面フライスと同様に、筒体
70の先端から噴出される空気によって切屑が吹き飛ばさ
れるため、切刃の欠損や切削面の損傷が確実に防止され
る。
また、その構造も切屑排除に必要な羽根75や流路73等が
主軸60からカツタ本体50までの連結部分には一切介在さ
れないものであるため、その全長が従来に比して大幅に
短縮されると共に連結部分の剛性も十分に確保され、よ
って工具全体の剛性は何等損なわれない。
主軸60からカツタ本体50までの連結部分には一切介在さ
れないものであるため、その全長が従来に比して大幅に
短縮されると共に連結部分の剛性も十分に確保され、よ
って工具全体の剛性は何等損なわれない。
さらに、本実施例ではアダプタ58の基端面に遠心力を利
用して空気を送り出す第1の羽根76を形成したため、特
に工具中心部と周縁部との遠心力の差が大きい大径工具
に適用した場合には、第1の羽根76によって効率良く空
気が圧送されて開口部70bから排出される空気の量及び
圧力がともに増大し、極めて優れた切屑排除能力が得ら
れる。
用して空気を送り出す第1の羽根76を形成したため、特
に工具中心部と周縁部との遠心力の差が大きい大径工具
に適用した場合には、第1の羽根76によって効率良く空
気が圧送されて開口部70bから排出される空気の量及び
圧力がともに増大し、極めて優れた切屑排除能力が得ら
れる。
さらにまた、本実施例では締付けワッシャ63とカツタ本
体50とを係合させた状態で連結ボルト64を操作するだけ
でカツタ本体50を脱着でき、しかも連結ボルト64を操作
する際にはカツタ本体50を作業者が支持する必要はな
い。従って、カツタ本体50の外周面が筒体70で覆われて
把持困難であるにも拘わらずカツタ交換作業の作業性は
何等損なわれない。
体50とを係合させた状態で連結ボルト64を操作するだけ
でカツタ本体50を脱着でき、しかも連結ボルト64を操作
する際にはカツタ本体50を作業者が支持する必要はな
い。従って、カツタ本体50の外周面が筒体70で覆われて
把持困難であるにも拘わらずカツタ交換作業の作業性は
何等損なわれない。
なお、本実施例の構造はあくまで一例を示すものであ
り、筒体70の支持構造を変更したり、流路73先端の開口
形状を変更する等、上述した第1実施例と同様に種々変
形可能である。
り、筒体70の支持構造を変更したり、流路73先端の開口
形状を変更する等、上述した第1実施例と同様に種々変
形可能である。
また、本実施例では、特に工具の回転に伴う遠心力を利
用して切屑排除効率を向上させるべく、アダプタ58の基
端面に渦巻翼状の第1の羽根76を形成して、アダプタ58
と筒体70との間を渦巻ポンプ状に構成したが、本考案の
正面フライスはこれに限らず、アダプタ58周面と筒体70
の内周面との間にベーンポンプを組み込むことも可能で
ある。その具体的構造としては、例えばアダプタ58の基
端側に、該アダプタ58の軸線に対して偏芯する軸部を形
成し、この軸部に筒体70の内周面と密接する羽根を周方
向に複数配設する等種々のものが考えられる。
用して切屑排除効率を向上させるべく、アダプタ58の基
端面に渦巻翼状の第1の羽根76を形成して、アダプタ58
と筒体70との間を渦巻ポンプ状に構成したが、本考案の
正面フライスはこれに限らず、アダプタ58周面と筒体70
の内周面との間にベーンポンプを組み込むことも可能で
ある。その具体的構造としては、例えばアダプタ58の基
端側に、該アダプタ58の軸線に対して偏芯する軸部を形
成し、この軸部に筒体70の内周面と密接する羽根を周方
向に複数配設する等種々のものが考えられる。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案によれば、筒体内面とカ
ツタ本体表面との間に形成された流路内の送風手段によ
り、流路内の空気が流路先端側に送風されて切刃チツプ
に向けて噴出させられるので、生成される切屑はカツタ
本体の周囲に堆積することなく逐次カツタ本体の外方へ
吹き飛ばされる。このため、切刃チツプに切屑が噛み込
まれることはなく、切刃の欠損や切削面の損傷が確実に
防止される。
ツタ本体表面との間に形成された流路内の送風手段によ
り、流路内の空気が流路先端側に送風されて切刃チツプ
に向けて噴出させられるので、生成される切屑はカツタ
本体の周囲に堆積することなく逐次カツタ本体の外方へ
吹き飛ばされる。このため、切刃チツプに切屑が噛み込
まれることはなく、切刃の欠損や切削面の損傷が確実に
防止される。
しかも、流路の先端をなす筒体開口部とカツタ本体との
小さい隙間が全周に亘って設けられていることと、送風
手段の送風作用とによって、流路内の空気が増圧される
ことになり、しかも、流路先端に近接した位置で直接的
に流路の空気が所定間隔の複数の切刃チツプで生成され
た各切屑に吹きかけられるから、強い圧力で外方へ吹き
飛ばされることになる。そのため、切刃の欠損や切削面
の損傷が確実に防止される。しかも、カッタ本体が回転
し、各チップが公転しつつ切屑を生成する状態で、常時
各チツプに空気を吹き付けて、確実にかつ同時にそれぞ
れの切屑を吹き飛ばすことができる。
小さい隙間が全周に亘って設けられていることと、送風
手段の送風作用とによって、流路内の空気が増圧される
ことになり、しかも、流路先端に近接した位置で直接的
に流路の空気が所定間隔の複数の切刃チツプで生成され
た各切屑に吹きかけられるから、強い圧力で外方へ吹き
飛ばされることになる。そのため、切刃の欠損や切削面
の損傷が確実に防止される。しかも、カッタ本体が回転
し、各チップが公転しつつ切屑を生成する状態で、常時
各チツプに空気を吹き付けて、確実にかつ同時にそれぞ
れの切屑を吹き飛ばすことができる。
加えて、この考案によれば、カツタ本体と主軸との連結
部分には切屑排除のための構成要素が何等介在しないた
め、工具全長が大幅に短縮されると共に連結部分の剛性
も何等損なわれず、従って、特に高剛性が要求される正
面フライスであっても十分に実用に耐え得るのである。
部分には切屑排除のための構成要素が何等介在しないた
め、工具全長が大幅に短縮されると共に連結部分の剛性
も何等損なわれず、従って、特に高剛性が要求される正
面フライスであっても十分に実用に耐え得るのである。
また、送風手段をカツタ本体の基端面側に配設された第
1の羽根と、カツタ本体の周面側に形配設された第2の
羽根とで構成すると共に、吸引口を第1の羽根の中心側
に設けたものにあっては、カツタ本体の回転によって生
じる遠心力によって空気が効率良く流路の開口部から噴
出されるので、特に周縁部の遠心力が大きい大径工具に
使用した場合には、極めて優れた切屑排除能力が得られ
るのである。
1の羽根と、カツタ本体の周面側に形配設された第2の
羽根とで構成すると共に、吸引口を第1の羽根の中心側
に設けたものにあっては、カツタ本体の回転によって生
じる遠心力によって空気が効率良く流路の開口部から噴
出されるので、特に周縁部の遠心力が大きい大径工具に
使用した場合には、極めて優れた切屑排除能力が得られ
るのである。
第1図及び第2図は本考案の第1実施例を示すもので、
第1図は軸方向断面図、第2図は第1図A−A線におけ
る断面図、第3図は第1実施例の変形例を示す軸方向断
面図、第4図ないし第7図は本考案の第2実施例を示す
もので、第4図は軸方向断面図、第5図は底面図、第6
図はカツタ本体の側面図、第7図は第6図B−B線にお
ける断面図、そして第8図ないし第10図は従来の正面フ
ライスを示すもので、第8図は軸方向断面図、第9図は
底面図、第10図はカツタ本体先端の拡大図である。 13、50……カツタ本体、15、53……スローアウエイチツ
プ、26、70……筒体、32、73……流路、35、74……吸引
口、38、75……羽根(送風手段)、76……第1の羽根、
77……第2の羽根。
第1図は軸方向断面図、第2図は第1図A−A線におけ
る断面図、第3図は第1実施例の変形例を示す軸方向断
面図、第4図ないし第7図は本考案の第2実施例を示す
もので、第4図は軸方向断面図、第5図は底面図、第6
図はカツタ本体の側面図、第7図は第6図B−B線にお
ける断面図、そして第8図ないし第10図は従来の正面フ
ライスを示すもので、第8図は軸方向断面図、第9図は
底面図、第10図はカツタ本体先端の拡大図である。 13、50……カツタ本体、15、53……スローアウエイチツ
プ、26、70……筒体、32、73……流路、35、74……吸引
口、38、75……羽根(送風手段)、76……第1の羽根、
77……第2の羽根。
Claims (3)
- 【請求項1】軸線回りに回転せしめられるカッタ本体の
先端外周部に、複数の切刃チップを所定間隔を以て取り
付けてなる正面フライスにおいて、 前記カッタ本体の周囲に該カッタ本体を覆う筒体を配設
し、この筒体の先端開口部が前記切刃チップ近傍に位置
して前記カッタ本体との間に全周に亘る小さな隙間を形
成することで、前記筒体の内面と前記カッタ本体外表面
との間にカッタ本体の基端側から先端側に向かって延び
かつ切刃チップに向かって開口する流路を形成し、 この流路内の前記カッタ本体基端側に、該流路の内外を
連通する吸引口を形成し、さらに、前記流路の内部に、
該流路内の空気を流路先端側に向けて送風する送風手段
を配設したことを特徴とする正面フライスの切屑除去装
置。 - 【請求項2】前記送風手段は、前記カッタ本体の周面側
に周方向間隔をおいて設けられて、該カッタ本体の基端
側から先端側に向かうに従って漸次カッタ回転方向後方
側に傾斜する羽根であることを特徴とする請求項1記載
の正面フライスの切屑除去装置。 - 【請求項3】前記送風手段は、前記カッタ本体の基端面
側に周方向間隔をおいて設けられて、該カッタ本体の中
心から径方向外方へ向かうに従って漸次カッタ回転方向
後方側に湾曲する第1の羽根と、前記カッタ本体の周面
側に周方向間隔をおいて設けられて、該カッタ本体の基
端側から先端側に向かうに従って漸次カッタ回転方向後
方側に傾斜する第2の羽根とから構成され、前記吸引口
は、前記カッタ本体基端側の軸線寄りの位置に設けられ
ていることを特徴とする請求項1記載の正面フライスの
切屑除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988170714U JPH077054Y2 (ja) | 1988-12-29 | 1988-12-29 | 正面フライスの切屑除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988170714U JPH077054Y2 (ja) | 1988-12-29 | 1988-12-29 | 正面フライスの切屑除去装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0290008U JPH0290008U (ja) | 1990-07-17 |
JPH077054Y2 true JPH077054Y2 (ja) | 1995-02-22 |
Family
ID=31461901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988170714U Expired - Lifetime JPH077054Y2 (ja) | 1988-12-29 | 1988-12-29 | 正面フライスの切屑除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH077054Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0315944D0 (en) * | 2003-07-08 | 2003-08-13 | British Nuclear Fuels Plc | Dry drilling |
JP5346611B2 (ja) * | 2009-02-16 | 2013-11-20 | 東洋炭素株式会社 | 面削工具装置 |
-
1988
- 1988-12-29 JP JP1988170714U patent/JPH077054Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0290008U (ja) | 1990-07-17 |
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