JPH0768950B2 - ベ−ンポンプ - Google Patents
ベ−ンポンプInfo
- Publication number
- JPH0768950B2 JPH0768950B2 JP61276689A JP27668986A JPH0768950B2 JP H0768950 B2 JPH0768950 B2 JP H0768950B2 JP 61276689 A JP61276689 A JP 61276689A JP 27668986 A JP27668986 A JP 27668986A JP H0768950 B2 JPH0768950 B2 JP H0768950B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vane
- retainer
- housing
- rotor
- inner peripheral
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Rotary Pumps (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スーパーチャージャやコンプレッサ等に使用
される回転型ポンプのひとつであるベーンポンプに関す
る。
される回転型ポンプのひとつであるベーンポンプに関す
る。
従来から、第6図に概略構成を示すようなベーンポンプ
が広く知られている。
が広く知られている。
同図において、(51)はハウジング、(52)は該ハウジ
ング(51)の内周空間に偏心した状態で内挿され、回転
軸(53)によって回転自在に支持されたロータ、(55
a)(55b)(55c)はロータ(52)の外周側を周方向に
3分割するごとく等配凹設されたベーン溝(54a)(54
b)(54c)に径方向突没自在に配設された板状のベーン
である。回転軸(53)によってロータ(52)が図中矢印
(X)方向へ回転すると、ベーン(55a)(55b)(55
c)は遠心力によって外径方向に飛び出し、その先端縁
がハウジング(51)の内周面に摺接しながら回転する。
既述したように、ロータ(52)がハウジング(51)に対
して偏心しているため、この回転に伴ない、ハウジング
(51)、ロータ(52)およびベーン(55a)(55b)(55
c)で区画された作動空間(56a)(56b)(56c)の容積
が繰返し拡縮変化して、吸入口(57)から吸い込んだ流
体を吐出口(58)から吐出させる。
ング(51)の内周空間に偏心した状態で内挿され、回転
軸(53)によって回転自在に支持されたロータ、(55
a)(55b)(55c)はロータ(52)の外周側を周方向に
3分割するごとく等配凹設されたベーン溝(54a)(54
b)(54c)に径方向突没自在に配設された板状のベーン
である。回転軸(53)によってロータ(52)が図中矢印
(X)方向へ回転すると、ベーン(55a)(55b)(55
c)は遠心力によって外径方向に飛び出し、その先端縁
がハウジング(51)の内周面に摺接しながら回転する。
既述したように、ロータ(52)がハウジング(51)に対
して偏心しているため、この回転に伴ない、ハウジング
(51)、ロータ(52)およびベーン(55a)(55b)(55
c)で区画された作動空間(56a)(56b)(56c)の容積
が繰返し拡縮変化して、吸入口(57)から吸い込んだ流
体を吐出口(58)から吐出させる。
しかし、上記従来のベーンポンプは、ベーンがハウジン
グの内周面を高速で摺動するため、ベーン先端縁とハウ
ジング内周面との摺動抵抗による回転効率の低下を避け
ることができず、また、摺動発熱により搬送流体の大幅
な体積効率の低下を避け得ないとともにベーンが膨張し
てハウジングの軸方向両内側面とのかじりを生じること
があり、摩耗も著しいといった問題があった。
グの内周面を高速で摺動するため、ベーン先端縁とハウ
ジング内周面との摺動抵抗による回転効率の低下を避け
ることができず、また、摺動発熱により搬送流体の大幅
な体積効率の低下を避け得ないとともにベーンが膨張し
てハウジングの軸方向両内側面とのかじりを生じること
があり、摩耗も著しいといった問題があった。
本発明は、このような問題に鑑み、摺動による抵抗の発
生や発熱を防止して上記回転や体積についての効率を向
上する目的をもってなされたものである。
生や発熱を防止して上記回転や体積についての効率を向
上する目的をもってなされたものである。
この目的を達成するため、本発明のベーンポンプは、ハ
ウジングの内周空間に偏心した状態で回転自在に軸支さ
れたロータと、該ロータに凹設された複数のベーン溝に
突没自在に配設された板状のベーンとを有し、ロータお
よびベーンの回転に伴なう各ベーン間の作動空間の繰返
し容積変化を利用して流体を一方から吸入し、他方へ吐
出する構造において、前記ハフジングの端壁の内側に前
記内周空間と同軸的に形成した環状凹部に、リテーナを
回転自在に嵌挿し、該リテーナと各ベーンとを角変位自
在のカムで連結してベーン溝に対するベーンの突没運動
を一定範囲に規制し、前記環状凹部に対するリテーナの
対向面にスパイラル溝を含む動圧軸受機構を設ける構成
とした。
ウジングの内周空間に偏心した状態で回転自在に軸支さ
れたロータと、該ロータに凹設された複数のベーン溝に
突没自在に配設された板状のベーンとを有し、ロータお
よびベーンの回転に伴なう各ベーン間の作動空間の繰返
し容積変化を利用して流体を一方から吸入し、他方へ吐
出する構造において、前記ハフジングの端壁の内側に前
記内周空間と同軸的に形成した環状凹部に、リテーナを
回転自在に嵌挿し、該リテーナと各ベーンとを角変位自
在のカムで連結してベーン溝に対するベーンの突没運動
を一定範囲に規制し、前記環状凹部に対するリテーナの
対向面にスパイラル溝を含む動圧軸受機構を設ける構成
とした。
本発明によれば、ロータとともに回転するベーンはカム
を介してリテーナとリンクしているので、リテーナはロ
ータと同期回転し、また、リテーナとロータが偏心関係
にあることから、カムは、リテーナの回転中心とカムの
揺動中心を通る直線の両側へ振れるように周期的に角変
位し、このカムの角変位運動によって、ベーンがベーン
溝に対して一定範囲内の移動量で突没運動を行なうよう
になるため、ベーンをハウジングの内面に対して非接触
の状態として回転させることができ、さらに前記リテー
ナに動圧軸受機構を設けてリテーナがハウジングに対し
て円滑に回転するように構成したため該リテーナの回転
による摺動抵抗を極小に抑えることができる。そして、
動圧軸受機構のスパイラル溝が環状凹部とリテーナの対
向軸受面間に流体を強制的に流通させるので、動圧によ
る良好な軸受圧力が得られる。
を介してリテーナとリンクしているので、リテーナはロ
ータと同期回転し、また、リテーナとロータが偏心関係
にあることから、カムは、リテーナの回転中心とカムの
揺動中心を通る直線の両側へ振れるように周期的に角変
位し、このカムの角変位運動によって、ベーンがベーン
溝に対して一定範囲内の移動量で突没運動を行なうよう
になるため、ベーンをハウジングの内面に対して非接触
の状態として回転させることができ、さらに前記リテー
ナに動圧軸受機構を設けてリテーナがハウジングに対し
て円滑に回転するように構成したため該リテーナの回転
による摺動抵抗を極小に抑えることができる。そして、
動圧軸受機構のスパイラル溝が環状凹部とリテーナの対
向軸受面間に流体を強制的に流通させるので、動圧によ
る良好な軸受圧力が得られる。
以下、本発明に係るベーンポンプの実施例を図面にした
がって説明する。
がって説明する。
第1図および第2図において、(1)はフロントハウジ
ング、(2)はリアハウジングで、ともに軽量で熱膨張
率の小さいアルミニウム等の非鉄金属で製せられ、ボル
ト(3)によって互いに一体的に固着されている。
(4)はハウジング内周空間(5)に偏心した状態で内
挿された鉄製のロータで、フロントハウジグ(1)の軸
孔段部内にあって固定リング(6)によって抜け止めさ
れたボールベアリング(7a)およびリアハウジング
(2)の軸孔段部内にあってベアリングカバー(8)に
よって抜け止めされたボールベアリング(7b)を介して
これら両ハウジング(1)(2)に貫挿されプーリ
(9)から駆動力が伝達される回転軸(10)に軸着され
ている。(11a)(11b)(11c)は摺動性に優れたカー
ボン材を主材とする板状のベーンで、ロータ(4)に該
ロータ(4)の外周側を周方向3分割するごとく等配凹
設されたベーン溝(12a)(12b)(12c)にそれぞれ径
方向突没(摺動)自在に配設されている。フロントハウ
ジング(1)およびリアハウジング(2)の互いに対向
する端壁の内側面にそれぞれハウジング内周空間(5)
と同軸的(フロントハウジング(1)の内周面(1′)
と同軸面)に形成された環状凹部(14a)(14b)には、
アルミニウム等の非鉄金属よりなるリテーナプレート
(15a)(15b)がそれぞれ回転自在に嵌挿されている。
このリテーナプレート(15a)(15b)のハウジング
(1)内側面に対接する外端面には第3図に示すような
スパイラル溝(17)が形成され、また外周面には第4図
や第5図に示すようなレイレーステップ溝(18)やヘリ
ングボーン溝(19)が形成され、該リテーナプレート
(15a)(15b)をハウジング(1)に対して円滑に回転
させる動圧軸受機構が設けられている。各ベーン(11
a)(11b)(11c)とリテーナプレート(15a)(15b)
はカム(22a)(22b)(22c)(23a)(23b)(23c)を
介して互いに連結されている。リテーナプレート(15
a)(15b)の内側面に3等配状に形成した凹部(28a)
(28b)(28c)(29a)(29b)(29c)に嵌挿されるカ
ム(22a)(22b)・・・(23c)は、円形の回転盤の一
面(外側面)の中心に該リテーナプレート(15a)(15
b)に係合する第1のピン(24a)(24b)(24c)(25
a)(25b)(25c)を突設し、ボールベアリング(30a)
(30b)(30c)(31a)(31b)(31c)を介して該リテ
ーナプレート(15a)(15b)に対して回転自在(自転)
に軸着されるとともに、前記回転盤の他面(内側面)の
周縁近傍にベーン(11a)(11b)(11c)に係合する第
2のピン(26a)(26b)(26c)(27a)(27b)(27c)
を突設し、該第2のピン(26a)(26b)・・・(27c)
をベーン(11a)(11b)(11c)の側端に形成した係合
凹部(32a)(32b)(32c)(33a)(33b)(33c)に回
転自在に係合してなる。この係合凹部(32a)(32b)・
・・(33c)は各ベーン(11a)(11b)(11c)側端の外
端(先端)寄りに設けられており、第2図に示すよう
に、ベーン(11a)がベーン溝(12a)内に最も引込んだ
状態のトップ位置において、カム(22a)(23a)の両ピ
ン(24a)(25a)(26a)(27a)がベーン(11a)に重
なり、かつ第2のピン(26a)(27a)が第1のピン(24
a)(25a)の外端寄りに位置するようになる。
ング、(2)はリアハウジングで、ともに軽量で熱膨張
率の小さいアルミニウム等の非鉄金属で製せられ、ボル
ト(3)によって互いに一体的に固着されている。
(4)はハウジング内周空間(5)に偏心した状態で内
挿された鉄製のロータで、フロントハウジグ(1)の軸
孔段部内にあって固定リング(6)によって抜け止めさ
れたボールベアリング(7a)およびリアハウジング
(2)の軸孔段部内にあってベアリングカバー(8)に
よって抜け止めされたボールベアリング(7b)を介して
これら両ハウジング(1)(2)に貫挿されプーリ
(9)から駆動力が伝達される回転軸(10)に軸着され
ている。(11a)(11b)(11c)は摺動性に優れたカー
ボン材を主材とする板状のベーンで、ロータ(4)に該
ロータ(4)の外周側を周方向3分割するごとく等配凹
設されたベーン溝(12a)(12b)(12c)にそれぞれ径
方向突没(摺動)自在に配設されている。フロントハウ
ジング(1)およびリアハウジング(2)の互いに対向
する端壁の内側面にそれぞれハウジング内周空間(5)
と同軸的(フロントハウジング(1)の内周面(1′)
と同軸面)に形成された環状凹部(14a)(14b)には、
アルミニウム等の非鉄金属よりなるリテーナプレート
(15a)(15b)がそれぞれ回転自在に嵌挿されている。
このリテーナプレート(15a)(15b)のハウジング
(1)内側面に対接する外端面には第3図に示すような
スパイラル溝(17)が形成され、また外周面には第4図
や第5図に示すようなレイレーステップ溝(18)やヘリ
ングボーン溝(19)が形成され、該リテーナプレート
(15a)(15b)をハウジング(1)に対して円滑に回転
させる動圧軸受機構が設けられている。各ベーン(11
a)(11b)(11c)とリテーナプレート(15a)(15b)
はカム(22a)(22b)(22c)(23a)(23b)(23c)を
介して互いに連結されている。リテーナプレート(15
a)(15b)の内側面に3等配状に形成した凹部(28a)
(28b)(28c)(29a)(29b)(29c)に嵌挿されるカ
ム(22a)(22b)・・・(23c)は、円形の回転盤の一
面(外側面)の中心に該リテーナプレート(15a)(15
b)に係合する第1のピン(24a)(24b)(24c)(25
a)(25b)(25c)を突設し、ボールベアリング(30a)
(30b)(30c)(31a)(31b)(31c)を介して該リテ
ーナプレート(15a)(15b)に対して回転自在(自転)
に軸着されるとともに、前記回転盤の他面(内側面)の
周縁近傍にベーン(11a)(11b)(11c)に係合する第
2のピン(26a)(26b)(26c)(27a)(27b)(27c)
を突設し、該第2のピン(26a)(26b)・・・(27c)
をベーン(11a)(11b)(11c)の側端に形成した係合
凹部(32a)(32b)(32c)(33a)(33b)(33c)に回
転自在に係合してなる。この係合凹部(32a)(32b)・
・・(33c)は各ベーン(11a)(11b)(11c)側端の外
端(先端)寄りに設けられており、第2図に示すよう
に、ベーン(11a)がベーン溝(12a)内に最も引込んだ
状態のトップ位置において、カム(22a)(23a)の両ピ
ン(24a)(25a)(26a)(27a)がベーン(11a)に重
なり、かつ第2のピン(26a)(27a)が第1のピン(24
a)(25a)の外端寄りに位置するようになる。
つぎに、当該ベーンポンプの作動について説明する。プ
ーリ(9)からの駆動力によって回転軸(10)およびロ
ータ(4)が回転すると、ベーン(11a)(11b)(11
c)も回転し、該ベーン(11a)(11b)(11c)からカム
(22a)(22b)・・・(23c)を介してリテーナプレー
ト(15a)(15b)にトルクが伝達される。リテーナプレ
ート(15a)(15b)はハウジング内周面(1′)に対し
て同軸的に回転し、これに伴ないリテーナプレート(15
a)(15b)の凹部(28a)(28b)・・・(29c)に嵌挿
されたカム(22a)(22b)・・・(23c)もハウジング
内周面(1′)に対して同軸的に回転(公転)する。既
述したようにロータ(4)はハウジング内周面に対して
偏心して軸着されているため、トップ位置で重なってい
たベーン(11a)とカム(22a)(23a)は回転に伴なっ
てずれるようになり(但し、ベーン(11a)がベーン溝
(12a)から最も飛び出すボトム位置(トップ位置と180
度対称)においては再び重なる)、この変位によってカ
ム(22a)(22b)・・・(23c)を介してリテーナプレ
ート(15a)(15b)に連結されたベーン(11a)(11b)
(11c)はロータ(4)のベーン溝(12a)(12b)(12
c)を径方向に摺動して繰り返し突没し、両ハウジング
(1)(2)、ロータ(4)およびベーン(11a)(11
b)(11c)で区画された作動空間(5)の容積を繰り返
し増減して図示しない吸入口から吐出口へ流体を移送す
る。上記作動において、ベーン(11a)(11b)(11c)
はベーン溝(12a)(12b)(12c)からの飛び出しが規
制され、その先端縁をハウジング内周面と接触せずに回
転するため、トルクの損失をなくし摩耗や発熱を未然に
防止することができる。また、カム(22a)(23a)はリ
テーナプレート(15a)(15b)と相対的に角変位運動を
するだけであるため、リテーナプレート(15a)(15b)
およびベーン(11a)(11b)(11c)との連結部の摩耗
がきわめて少ない。また、リテーナプレート(15a)(1
5b)には、これを嵌挿している環状凹部(14a)(14b)
内面との対向面に既述した動圧受機構が設けられている
ので、リテーナプレート(15a)(15b)が円滑に回転し
てロータ(4)の負荷が軽減され、しかもスラスト方向
の動圧軸受機構をなすスパイラル溝(17)が、常に環状
凹部(14a)(14b)とリテーナプレート(15a)(15b)
の間の微小間隙に、動圧の発生源である流体を流通させ
るため、熱が除去されると同時に大きな軸受圧力が得ら
れ、この軸受圧力によってリテーナプレート(15a)(1
5b)のスラスト方向及びラジアル方向のがたつきが防止
される。したがって、ベーン(11a)(11b)(11c)
を、ハウジング内周面(1′)に対して常に一定の微小
な隙間が介在するように突没運動させるといった高精度
な規制をすることができる。
ーリ(9)からの駆動力によって回転軸(10)およびロ
ータ(4)が回転すると、ベーン(11a)(11b)(11
c)も回転し、該ベーン(11a)(11b)(11c)からカム
(22a)(22b)・・・(23c)を介してリテーナプレー
ト(15a)(15b)にトルクが伝達される。リテーナプレ
ート(15a)(15b)はハウジング内周面(1′)に対し
て同軸的に回転し、これに伴ないリテーナプレート(15
a)(15b)の凹部(28a)(28b)・・・(29c)に嵌挿
されたカム(22a)(22b)・・・(23c)もハウジング
内周面(1′)に対して同軸的に回転(公転)する。既
述したようにロータ(4)はハウジング内周面に対して
偏心して軸着されているため、トップ位置で重なってい
たベーン(11a)とカム(22a)(23a)は回転に伴なっ
てずれるようになり(但し、ベーン(11a)がベーン溝
(12a)から最も飛び出すボトム位置(トップ位置と180
度対称)においては再び重なる)、この変位によってカ
ム(22a)(22b)・・・(23c)を介してリテーナプレ
ート(15a)(15b)に連結されたベーン(11a)(11b)
(11c)はロータ(4)のベーン溝(12a)(12b)(12
c)を径方向に摺動して繰り返し突没し、両ハウジング
(1)(2)、ロータ(4)およびベーン(11a)(11
b)(11c)で区画された作動空間(5)の容積を繰り返
し増減して図示しない吸入口から吐出口へ流体を移送す
る。上記作動において、ベーン(11a)(11b)(11c)
はベーン溝(12a)(12b)(12c)からの飛び出しが規
制され、その先端縁をハウジング内周面と接触せずに回
転するため、トルクの損失をなくし摩耗や発熱を未然に
防止することができる。また、カム(22a)(23a)はリ
テーナプレート(15a)(15b)と相対的に角変位運動を
するだけであるため、リテーナプレート(15a)(15b)
およびベーン(11a)(11b)(11c)との連結部の摩耗
がきわめて少ない。また、リテーナプレート(15a)(1
5b)には、これを嵌挿している環状凹部(14a)(14b)
内面との対向面に既述した動圧受機構が設けられている
ので、リテーナプレート(15a)(15b)が円滑に回転し
てロータ(4)の負荷が軽減され、しかもスラスト方向
の動圧軸受機構をなすスパイラル溝(17)が、常に環状
凹部(14a)(14b)とリテーナプレート(15a)(15b)
の間の微小間隙に、動圧の発生源である流体を流通させ
るため、熱が除去されると同時に大きな軸受圧力が得ら
れ、この軸受圧力によってリテーナプレート(15a)(1
5b)のスラスト方向及びラジアル方向のがたつきが防止
される。したがって、ベーン(11a)(11b)(11c)
を、ハウジング内周面(1′)に対して常に一定の微小
な隙間が介在するように突没運動させるといった高精度
な規制をすることができる。
以上説明したとおり、本発明のベーンポンプは、互いに
偏心関係にある回転自在のリテーナとベーンをカムで連
結して、ロータのベーン溝に対するベーンの突没移動量
を規制したもので、上記カムはリテーナおよびベーンに
対して繰り返し角変位するだけであって、リテーナおよ
びベーンとの連結部の摩耗がきわめて少なく、しかも上
記リテーナは、スパイラル溝を含む動圧軸受機構による
顕著な動圧を得て円滑に回転するとともに、軸方向及び
径方向のがたつきが防止されることから、ベーンを、ハ
ウジング内周面に対して常に一定の微小な隙間が介在す
るように突没運動させるといった高精度な規制をするこ
とができ、摺動抵抗による回転効率の低下やベーンの摩
耗を防止し、かつ摺動発熱の増大による体積効率の低下
等の不具合の発生を防止することができる。
偏心関係にある回転自在のリテーナとベーンをカムで連
結して、ロータのベーン溝に対するベーンの突没移動量
を規制したもので、上記カムはリテーナおよびベーンに
対して繰り返し角変位するだけであって、リテーナおよ
びベーンとの連結部の摩耗がきわめて少なく、しかも上
記リテーナは、スパイラル溝を含む動圧軸受機構による
顕著な動圧を得て円滑に回転するとともに、軸方向及び
径方向のがたつきが防止されることから、ベーンを、ハ
ウジング内周面に対して常に一定の微小な隙間が介在す
るように突没運動させるといった高精度な規制をするこ
とができ、摺動抵抗による回転効率の低下やベーンの摩
耗を防止し、かつ摺動発熱の増大による体積効率の低下
等の不具合の発生を防止することができる。
第1図は本発明の実施例に係るベーンポンプの断面図、
第2図は同作動説明図、第3図はリーテナプレートの正
面図、第4図および第5図はそれぞれリテーナプレート
の斜視図、第6図は従来のベーンポンプの概略構成を示
す説明図である。 (1)……フロントハウジング、(2)……リアハウジ
ング (4)……ロータ、(5)……内周空間 (10)回転軸、(11a)(11b)(11c)……ベーン (12a)(12b)(12c)……ベーン溝 (15a)(15b)リテーナプレート (17)スパイラル溝 (18)レイレーステップ溝 (19)ヘリングボーン溝 (22a)(22b)……(23c)……カム
第2図は同作動説明図、第3図はリーテナプレートの正
面図、第4図および第5図はそれぞれリテーナプレート
の斜視図、第6図は従来のベーンポンプの概略構成を示
す説明図である。 (1)……フロントハウジング、(2)……リアハウジ
ング (4)……ロータ、(5)……内周空間 (10)回転軸、(11a)(11b)(11c)……ベーン (12a)(12b)(12c)……ベーン溝 (15a)(15b)リテーナプレート (17)スパイラル溝 (18)レイレーステップ溝 (19)ヘリングボーン溝 (22a)(22b)……(23c)……カム
Claims (1)
- 【請求項1】ハウジングの内周空間に偏心した状態で回
転自在に軸支されたロータと、該ロータに凹設された複
数のベーン溝に突没自在に配設された板状のベーンとを
有し、ロータおよびベーンの回転に伴なう各ベーン間の
作動空間の繰返し容積変化を利用して流体を一方から吸
入し、他方へ吐出する構造において、前記ハウジングの
端壁の内側に前記内周空間と同軸的に形成した環状凹部
に、リテーナを回転自在に嵌挿し、該リテーナと各ベー
ンとを角変位自在のカムで連結してベーン溝に対するベ
ーンの突没運動を一定範囲に規制し、前記環状凹部に対
するリテーナの対向面にスパイラル溝を含む動圧軸受機
構を設けてなることを特徴とするベーンポンプ。
Priority Applications (29)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61276689A JPH0768950B2 (ja) | 1986-11-21 | 1986-11-21 | ベ−ンポンプ |
IT8767627A IT1211222B (it) | 1986-07-22 | 1987-07-21 | Pompa a palette |
KR8707877A KR920007283B1 (en) | 1986-07-22 | 1987-07-21 | E pump |
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