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JPH0764884B2 - シクロデキストリン組成物 - Google Patents

シクロデキストリン組成物

Info

Publication number
JPH0764884B2
JPH0764884B2 JP61280683A JP28068386A JPH0764884B2 JP H0764884 B2 JPH0764884 B2 JP H0764884B2 JP 61280683 A JP61280683 A JP 61280683A JP 28068386 A JP28068386 A JP 28068386A JP H0764884 B2 JPH0764884 B2 JP H0764884B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyclodextrin
maltosyl
water
present
solubility
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61280683A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63135402A (ja
Inventor
兼人 上釜
和夫 四方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP61280683A priority Critical patent/JPH0764884B2/ja
Publication of JPS63135402A publication Critical patent/JPS63135402A/ja
Publication of JPH0764884B2 publication Critical patent/JPH0764884B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、マルトシル−β−シクロデキストリンと特定
の化合物とよりなるシクロデキストリン組成物に関する
ものである。
(従来技術及び発明が解決しようとする問題点) シクロデキストリンは、食品添加物、化粧品添加物とし
て、或いは医農薬の溶解性の改善,揮散性の防止,矯
味,矯臭,乳化,粉末化及び安定化等に使用される公知
の化学物質である。これらの用途は、シクロデキストリ
ンが特定の化合物を包接した複合体を形成することによ
るものであると考えられている。このようなシクロデキ
ストリンとしては、種々の同族体が知られており、その
種類によって水への溶解度が異なる。例えば、グルコー
スを6個環状に結合したα−シクロデキストリンは水へ
の溶解度が約15%であり、同じくグルコースを7個環状
に結合したβ−シクロデキストリンは約2%、8個のグ
ルコースを環状に結合したγ−シクロデキストリンは約
23%であると報告されている。
ところで、シクロデキストリンは、特定の化合物との間
で複合体を形成することから、水に難溶性の化合物をシ
クロデキストリンに包接させることによって、該化合物
の溶解性を向上させるという試みがなされている。しか
し、このためには、シクロデキストリン自身の水に対す
る溶解度が大きくなければならず、前記したシクロデキ
ストリンの溶解度ではまだ不十分である。
また、水に難溶性の化合物として医薬を用いる場合に
は、シクロデキストリンは注射剤その他として人体に投
与されるため、人体に対する安全性の高いものでなけれ
ばならない。
そこで、医薬との間で良好な複合体を形成して医薬の水
への可溶化を促進し、しかも人体に悪影響のないシクロ
デキストリンの開発が望まれていた。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記のような要望を満たすシクロデキス
トリンと医薬との組成物を開発することを目的として鋭
意研究を重ねてきた。その結果特定のシクロデキストリ
ンと医薬との組合わせによって初めて上記の目的が達成
されることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、 (a)マルトシル−β−シクロデキストリン 及び (b)ジギトキシン、ニフェジピン、フルルビプロフェ
ン、硝酸イソソルビド、フェニトイン、プロゲステロン
及びテストステロンよりなる群から選ばれた少なくとも
1種の化合物 よりなるシクロデキストリン組成物である。
本発明で用いられるマルトシル−β−シクロデキストリ
ンは、β−シクロデキストリンを構成するグルコース単
位のうち、1つのグルコース単位にマルトースがα−1,
6グルカン結合した構造である。マルトシル−β−シク
ロデキストリンを構造式で示すと次のとおりである。
本発明のシクロデキストリン組成物の他の成分は、ジギ
トキシン、ニフェジピン、フルルビプロフェン、硝酸イ
ソソルビド、フェニトイン、プロゲステロン及びテスト
ステロンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合
物である。
前記したマルトシル−β−シクロデキストリンは、上記
した化合物以外の組合わせでは、β−シクロデキストリ
ンと同程度か、或いはそれよりも劣った可溶化能しか示
さない。ところが、上記した特定の化合物と組合わせる
ことによって、β−シクロデキストリンの可溶化能から
は予想もできない優れた溶解性の改善を示す。即ち、本
発明の特定のシクロデキストリンと前記した特定の化合
物との組合せによって初めて該化合物の水溶性が著しく
増加するという本発明の効果が得られるのである。この
ことから、本発明のマルトシル−β−シクロデキストリ
ンは、前記した特定の化合物との間では該化合物を包接
した良好な複合体を形成しているものと考えられるが、
他の化合物との間では複合体の形成が良好ではないもの
と推測される。
本発明で用いる前記した特定の化合物の中でも、マルト
シル−β−シクロデキストリンとの組合せの場合、β−
シクロデキストリンとの組合せに比べて特に優れた水溶
性を示す化合物は、ジギトキシン、フルルビプロフェ
ン、硝酸イソソルビド、プロゲステロン及びテストステ
ロンである。
本発明のシクロデキストリン組成物に於いて、マルトシ
ル−β−シクロデキストリンと前記した特定の化合物と
の混合比率は、特に限定されず広い範囲から選択可能で
あるが、特定の化合物の水溶性を勘案すると、特定の化
合物1モルに対してマルトシル−β−シクロデキストリ
ンを0.1〜10モルの範囲で、さらには0.2〜5モルで、最
も好ましくは1〜2モルの範囲で混合することが好適で
ある。
本発明のシクロデキストリン組成物の調製方法は、公知
の方法が何ら制限なく採用される。例えばマルトシル−
β−シクロデキストリンと特定の化合物を水に溶解さ
せ、30分ないし数時間混合する方法、或いは、粉状の両
者を混合する際に少量の水を添加して練り合わせ、その
後、凍結乾燥する方法等が挙げられる。シクロデキスト
リン組成物の調製の際に、賦形剤、結合剤、滑沢剤等の
公知の添加剤を適宜使用することができる。
(効 果) 本発明のマルトシル−β−シクロデキストリンと特定の
化合物からなるシクロデキストリン組成物とすることに
より、特定の化合物の水溶性が該特定の化合物単独の場
合よりも著しく向上し、さらにβ−シクロデキストリン
との組成物の場合よりも特定の化合物の水溶性は向上す
る。しかも、マルトシル−β−シクロデキストリンは、
赤血球を破壊する作用がβ−シクロデキストリンに比べ
て低いため、血液に対して高い安全性を示す。さらにま
た、マルトシル−β−シクロデキストリンは、酸又は酵
素による加水分解でグルコース、マルトース或いはオリ
ゴ糖となる。これらの化合物はいずれもデンプンの加水
分解により生成するものである。従って、この点に於い
ても、本発明のシクロデキストリン組成物は人体に対す
る安全性が高いということができる。
以上のように、本発明のシクロデキストリン組成物は、
特定の化合物の水に対する溶解性を向上させ、且つ人体
に対する安全性が高いことから注射剤、点眼剤、シロッ
プ剤、皮膚外用剤、粘膜適用剤としての利用価値が極め
て高いものである。
実施例1 マルトシル−β−シクロデキストリン15mgを水1 に溶
かしこれに第1表に示した各種の化合物を1:1のモル比
以上となるように5mg加え、25℃で48時間振とう後、遠
心分離、濾過によって上清を分取した。得られた濾液中
に溶解している化合物の濃度を高速液体クロマトグラフ
ィー(日本フォーターズリミテッド製:600シリーズ)ま
たは分光光度計(島津製作所製:UV−120−02)により測
定し、その結果を第1表に示した。
また、上記のマルトシル−β−シクロデキストリンに替
えて、β−シクロデキストリンを用いた以外は、上記と
全く同様に行い、その結果を第1表に併記した。
実施例2 10mMの等張リン酸緩衝液(pH7.4)にヒトの赤血球を加
え、0.25%の懸濁液を調製した。これにマルトシル−β
−シクロデキストリンを1〜40mMとなるように加え、37
℃で30分間振とう後、遠心分離によって上清を分取し
た。マルトシル−β−シクロデキストリンの作用によっ
てバーストした赤血球の量は、得られた上清中のヘモグ
ロビンの543nmにおける吸光度を分光光度計(島津製作
所製:UV−120−02)で測定することで求めた。等張リン
酸緩衝液の替わりに水を用いて赤血球をバーストさせた
場合のヘモグロビンの量を100%とし、その相対的な割
合を溶血率として表示し、第1図に示した。
また、上記マルトシル−β−シクロデキストリンを用い
た以外は、上記と全く同様に行い、その結果を第1図に
併記した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、マルトシル−β−シクロデキストリン及びβ
−シクロデキストリンの赤血球に対する溶血作用を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/415 31/455 31/55 31/565 31/705

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)マルトシル−β−シクロデキストリ
    ン 及び (b)ジギトキシン、ニフェジピン、フルルビプロフェ
    ン、硝酸イソソルビド、フェニトイン、プロゲステロン
    及びテストステロンよりなる群から選ばれた少なくとも
    1種の化合物 よりなるシクロデキストリン組成物。
JP61280683A 1986-11-27 1986-11-27 シクロデキストリン組成物 Expired - Lifetime JPH0764884B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP61280683A JPH0764884B2 (ja) 1986-11-27 1986-11-27 シクロデキストリン組成物

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JP61280683A JPH0764884B2 (ja) 1986-11-27 1986-11-27 シクロデキストリン組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63135402A JPS63135402A (ja) 1988-06-07
JPH0764884B2 true JPH0764884B2 (ja) 1995-07-12

Family

ID=17628479

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JP61280683A Expired - Lifetime JPH0764884B2 (ja) 1986-11-27 1986-11-27 シクロデキストリン組成物

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JPS63135402A (ja) 1988-06-07

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