JPH076473B2 - バルブリフト特性可変装置付エンジン - Google Patents
バルブリフト特性可変装置付エンジンInfo
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- JPH076473B2 JPH076473B2 JP60094266A JP9426685A JPH076473B2 JP H076473 B2 JPH076473 B2 JP H076473B2 JP 60094266 A JP60094266 A JP 60094266A JP 9426685 A JP9426685 A JP 9426685A JP H076473 B2 JPH076473 B2 JP H076473B2
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- lift characteristic
- speed
- valve
- ignition timing
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- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、運転状態に応じてバルブリフト特性を変える
ことのできるバルブリフト特性可変装置付エンジンに関
し、特にこのようなエンジンにおける点火タイミングの
制御に関するものである。
ことのできるバルブリフト特性可変装置付エンジンに関
し、特にこのようなエンジンにおける点火タイミングの
制御に関するものである。
(従来技術) エンジンの吹,排気バルブの作動特性を設定する場合
に、低速時にはバルブオーバーラップ期間における排気
の吹返しや吸気の吹抜けを制御する等により燃焼の安定
性および燃費の向上を図るため、吸気と排気のオーバー
ラップ量を比較的小さくすることが望ましく、高速時に
は出力の向上等のため、低速時と比べてバルブリフト量
や開弁期間を大きくすることが望ましい。
に、低速時にはバルブオーバーラップ期間における排気
の吹返しや吸気の吹抜けを制御する等により燃焼の安定
性および燃費の向上を図るため、吸気と排気のオーバー
ラップ量を比較的小さくすることが望ましく、高速時に
は出力の向上等のため、低速時と比べてバルブリフト量
や開弁期間を大きくすることが望ましい。
このような要求を満足するため、運転状態に応じて、吸
気と排気のオーバーラップ量が少ない低速用バルブリフ
ト特性と、上記オーバーラップ量がこの低速用バルブリ
フト特性より大きい高速用バルブリフト特性とにバルブ
の動作が切替制御されるようにした動弁装置は従来から
知られている(例えば実開昭57−182205号公報)。この
従来の装置では、吸気バルブもしくは排気バルブに対
し、低速用バルブリフト特性を与える低速型カムと高速
用バルブリフト特性を与える高速型カムとを設けるとと
もに、これらのカムおよびバルブに当接するロッカーア
ームの高速型カム側端部に摺動可能な高速カム当接部材
およびその摺動を阻止するストッパを装備している。そ
して、このストッパを作動するアクチュエータを運転状
態に応じて制御することにより、低速時には上記高速カ
ム当接部材が遊動して高速型カムの作動がバルブに伝達
されず低速型カムでバルブが作動され、高速時には上記
高速カム当接部材の摺動が阻止されて高速型カムの作動
がバルブに伝達されるようにしている。
気と排気のオーバーラップ量が少ない低速用バルブリフ
ト特性と、上記オーバーラップ量がこの低速用バルブリ
フト特性より大きい高速用バルブリフト特性とにバルブ
の動作が切替制御されるようにした動弁装置は従来から
知られている(例えば実開昭57−182205号公報)。この
従来の装置では、吸気バルブもしくは排気バルブに対
し、低速用バルブリフト特性を与える低速型カムと高速
用バルブリフト特性を与える高速型カムとを設けるとと
もに、これらのカムおよびバルブに当接するロッカーア
ームの高速型カム側端部に摺動可能な高速カム当接部材
およびその摺動を阻止するストッパを装備している。そ
して、このストッパを作動するアクチュエータを運転状
態に応じて制御することにより、低速時には上記高速カ
ム当接部材が遊動して高速型カムの作動がバルブに伝達
されず低速型カムでバルブが作動され、高速時には上記
高速カム当接部材の摺動が阻止されて高速型カムの作動
がバルブに伝達されるようにしている。
ところが、従来のこの種のエンジンによる場合、上記オ
ーバーラップ量が小さい低速用バルブリフト特性のとき
と上記オーバーラップ量が大きい高速用バルブリフト特
性のときとでは、オーバーラップ期間中の所謂内部EGR
の変化等に伴って燃焼状態(燃焼速度等)も変化するこ
とにより、点火タイミングが最適値からずれてしまい、
耐ノック性、出力等が充分に向上されなくなるおそれが
あった。
ーバーラップ量が小さい低速用バルブリフト特性のとき
と上記オーバーラップ量が大きい高速用バルブリフト特
性のときとでは、オーバーラップ期間中の所謂内部EGR
の変化等に伴って燃焼状態(燃焼速度等)も変化するこ
とにより、点火タイミングが最適値からずれてしまい、
耐ノック性、出力等が充分に向上されなくなるおそれが
あった。
(発明の目的) 本発明はこのような事情に鑑み、バルブリフト特性の変
化による上記オーバーラップ量の変化に応じて適正に点
火時期を調整し、耐ノック性、出力等を向上することの
できるバルブリフト特性可変装置付エンジンを提供する
ものである。
化による上記オーバーラップ量の変化に応じて適正に点
火時期を調整し、耐ノック性、出力等を向上することの
できるバルブリフト特性可変装置付エンジンを提供する
ものである。
(発明の構成) 本発明は、運転状態に応じて、吸気と排気のオーバーラ
ップ量が小さい低速用バルブリフト特性と、上記オーバ
ーラップ量がこの低速用バルブリフト特性より大きい高
速用バルブリフト特性とにバルブの動作が切替えられる
ようにしたバルブリフト特性可変装置付エンジンにおい
て、上記高速用バルブリフト特性の運転領域における点
火タイミングの進角割合を、低速用バルブリフト特性の
運転領域における点火タイミングの進角割合よりも大き
くする点火タイミング制御手段を設けたものである。
ップ量が小さい低速用バルブリフト特性と、上記オーバ
ーラップ量がこの低速用バルブリフト特性より大きい高
速用バルブリフト特性とにバルブの動作が切替えられる
ようにしたバルブリフト特性可変装置付エンジンにおい
て、上記高速用バルブリフト特性の運転領域における点
火タイミングの進角割合を、低速用バルブリフト特性の
運転領域における点火タイミングの進角割合よりも大き
くする点火タイミング制御手段を設けたものである。
つまり、高速用バルブリフト特性とされときは、低速用
バルブリフト特性とされたときと比べ、内部EGR量が増
加することに伴って燃焼速度が低下するので、それに見
合う程度に点火タイミングの進角割合を大きくするよう
に構成したものである。
バルブリフト特性とされたときと比べ、内部EGR量が増
加することに伴って燃焼速度が低下するので、それに見
合う程度に点火タイミングの進角割合を大きくするよう
に構成したものである。
(実施例) 第1図乃至第4図は、バリブリフト特性可変装置の一例
を示し、図では1気筒当り2個の吸気バルブを備えたエ
ンジンに適用した場合について示している。これらの図
において、1は気筒で、2a,2bは気筒1に装備された吸
気バルブであり、排気バルブとその駆動系については図
示を省略している。上記吸気バルブ2a,2bに対し、低速
用バルブリフト特性を与えるための低速型カム3と高速
用バルブリフト特性を与えるための高速型カム4a,4bと
が共通のカムシャフト5に配設されるとともに、これら
のカム3,4a,4bと吸気バルブ2a,2bとの間にはロッカーア
ーム6が配置されている。
を示し、図では1気筒当り2個の吸気バルブを備えたエ
ンジンに適用した場合について示している。これらの図
において、1は気筒で、2a,2bは気筒1に装備された吸
気バルブであり、排気バルブとその駆動系については図
示を省略している。上記吸気バルブ2a,2bに対し、低速
用バルブリフト特性を与えるための低速型カム3と高速
用バルブリフト特性を与えるための高速型カム4a,4bと
が共通のカムシャフト5に配設されるとともに、これら
のカム3,4a,4bと吸気バルブ2a,2bとの間にはロッカーア
ーム6が配置されている。
上記低速型カム3と高速型カム4a,4bとは後述の切替機
構によって選択的にいずれかがバルブに連係されるもの
であって、図ではカムからの力がバランスよくロッカー
アーム6に作用するように、ロッカーアーム6の略幅方
向中央に対応する位置に低速型カム3が配置され、その
両側に対称的に2個の高速型カム4a,4bが配置されてい
る。上記低速型カム3は、吸気バルブ2a,2bの開弁期間
およびリフト量を小さくして排気バルブとのオーバーラ
ップ量を小さくするようにカムノーズが小さく形成さ
れ、高速型カム4a,4bは低速型カム3よりも、開弁期間
もしくはリフト量の少なくとも一方を大きくするように
カムノーズが大きく形成されている。
構によって選択的にいずれかがバルブに連係されるもの
であって、図ではカムからの力がバランスよくロッカー
アーム6に作用するように、ロッカーアーム6の略幅方
向中央に対応する位置に低速型カム3が配置され、その
両側に対称的に2個の高速型カム4a,4bが配置されてい
る。上記低速型カム3は、吸気バルブ2a,2bの開弁期間
およびリフト量を小さくして排気バルブとのオーバーラ
ップ量を小さくするようにカムノーズが小さく形成さ
れ、高速型カム4a,4bは低速型カム3よりも、開弁期間
もしくはリフト量の少なくとも一方を大きくするように
カムノーズが大きく形成されている。
また、上記ロッカーアーム6にはカムとバルブとの連係
を切替えることによってバルブリフト特性を変化させる
切替機構が設けられている。当実施例ではこの切替機構
として、上記ロッカーアーム6が、両高速型カム3a,3b
に当接する左右一対のアーム部7a,7bおよび上部の連結
部分7cを一体に備えた第1アーム7と、両吸気バルブ2
a,2bへの当接部分8a,8bおよび低速型カム4への当接部
分8cを一体に備えた第2アーム8とに分割されて、この
両アーム7,8がロッカーシャフト9回りに相対運動可能
となるように支承されるとともに、この両アーム7,8を
接続状態と非接続状態とに切替えるためのプランジャ11
およびレバー部材12等からなるセレクタ10が設けられて
いる。
を切替えることによってバルブリフト特性を変化させる
切替機構が設けられている。当実施例ではこの切替機構
として、上記ロッカーアーム6が、両高速型カム3a,3b
に当接する左右一対のアーム部7a,7bおよび上部の連結
部分7cを一体に備えた第1アーム7と、両吸気バルブ2
a,2bへの当接部分8a,8bおよび低速型カム4への当接部
分8cを一体に備えた第2アーム8とに分割されて、この
両アーム7,8がロッカーシャフト9回りに相対運動可能
となるように支承されるとともに、この両アーム7,8を
接続状態と非接続状態とに切替えるためのプランジャ11
およびレバー部材12等からなるセレクタ10が設けられて
いる。
上記セレクタ10は、具体的には次のような構造となって
いる。すなわち、第1アーム7の上部には第2アーム8
の上部に向かって開口するガイド孔13が形成され、この
ガイド孔13に上記プランジャ11が移動可能に収容され、
このプランジャ11はガイド孔13内のスプリング14によっ
て第2アーム8に当接するように付勢されており、プラ
ンジャ11の途中部には小径の係合部15が形成されてい
る。また、第1アーム7の上部には、上記レバー部材12
がプランジャ11に直交してロッカーシャフト9の軸方向
に移動可能に支承されており、このレバー部材12には、
プランジャ11より若干大径のプランジャ挿通孔16と上記
係合部15に対応する大きさで上記プランジャ挿通孔16に
連なった係止孔17とが形成されている。
いる。すなわち、第1アーム7の上部には第2アーム8
の上部に向かって開口するガイド孔13が形成され、この
ガイド孔13に上記プランジャ11が移動可能に収容され、
このプランジャ11はガイド孔13内のスプリング14によっ
て第2アーム8に当接するように付勢されており、プラ
ンジャ11の途中部には小径の係合部15が形成されてい
る。また、第1アーム7の上部には、上記レバー部材12
がプランジャ11に直交してロッカーシャフト9の軸方向
に移動可能に支承されており、このレバー部材12には、
プランジャ11より若干大径のプランジャ挿通孔16と上記
係合部15に対応する大きさで上記プランジャ挿通孔16に
連なった係止孔17とが形成されている。
こうして、上記レバー部材12の係止孔17がプランジャ11
の係合部15から離脱してプランジャ挿通孔16にプランジ
ャ11が挿通される非ロック位置にレバー部材12が移動し
たときは、プランジャ11の摺動が許容されることにより
両アーム7,8の相対運動が許容され(このときが非接続
状態)、他方、係止孔17が係合部15に係合するロック位
置にレバー部材12が移動したときは、プランジャ11の摺
動が阻止されることにより、両アーム7,8の上部が互い
に接近する方向の相対運動が阻止されるようになってい
る(このときが接続状態)。そして、上記両アーム7,8
が非接続状態となったときは、ロッカーアーム6の回転
に伴う第1アーム7の揺動が第2アーム8に伝達されな
いため低速型カム3の回転に応じた第2アーム8の揺動
により吸気バルブ2a,2bか作動され、また両アーム7,8が
接続状態となったときは、高速型カム4a,4bの回転に応
じて両アーム7,8が一体的に揺動することにより吸気バ
ルブ2a,2bが作動されるようにしている。
の係合部15から離脱してプランジャ挿通孔16にプランジ
ャ11が挿通される非ロック位置にレバー部材12が移動し
たときは、プランジャ11の摺動が許容されることにより
両アーム7,8の相対運動が許容され(このときが非接続
状態)、他方、係止孔17が係合部15に係合するロック位
置にレバー部材12が移動したときは、プランジャ11の摺
動が阻止されることにより、両アーム7,8の上部が互い
に接近する方向の相対運動が阻止されるようになってい
る(このときが接続状態)。そして、上記両アーム7,8
が非接続状態となったときは、ロッカーアーム6の回転
に伴う第1アーム7の揺動が第2アーム8に伝達されな
いため低速型カム3の回転に応じた第2アーム8の揺動
により吸気バルブ2a,2bか作動され、また両アーム7,8が
接続状態となったときは、高速型カム4a,4bの回転に応
じて両アーム7,8が一体的に揺動することにより吸気バ
ルブ2a,2bが作動されるようにしている。
上記レバー部材12の端部は第1アーム7の外部に突出
し、ロッカーシャフト9の周囲に回転可能に支承された
環状の油圧式のアクチュエータ20にレバー部材12のアー
ム12aを介して連結されており、このアクチュエータ20
は、その油圧室21に図外のオイルポンプからオイル通路
22を介してオイルが供給されたときにはレバー部材12を
上記ロック位置に向けて移動させ、オイルがリリーフさ
れたときはリターンスプリング23によりレバー部材12を
上記非ロック位置に向けて移動させるようになってい
る。上記オイル通路22中には、アクチュエータ20の油圧
室21に対するオイルの供給、排出を制御する制御弁24が
設けられている。
し、ロッカーシャフト9の周囲に回転可能に支承された
環状の油圧式のアクチュエータ20にレバー部材12のアー
ム12aを介して連結されており、このアクチュエータ20
は、その油圧室21に図外のオイルポンプからオイル通路
22を介してオイルが供給されたときにはレバー部材12を
上記ロック位置に向けて移動させ、オイルがリリーフさ
れたときはリターンスプリング23によりレバー部材12を
上記非ロック位置に向けて移動させるようになってい
る。上記オイル通路22中には、アクチュエータ20の油圧
室21に対するオイルの供給、排出を制御する制御弁24が
設けられている。
なお、27,28は第2アーム8に配設されたバルブクリア
ランス調整用のアジャスタであり、また、29はシリンダ
ヘッドである。
ランス調整用のアジャスタであり、また、29はシリンダ
ヘッドである。
第5図は上記のような動弁系に対するバルブリフト特性
の切替えの制御と、エンジンの点火装置34に対する点火
タイミングの制御とを行う制御系を示している。この図
において、30はマイクロコンピュータ等を用いた制御回
路であり、エンジン回転数検出信号31および吸入空気量
検出信号32を受け、セレクタ10のアクチュエータ20を制
御する信号を制御弁24に出力する一方、点火装置34に点
火タイミング制御信号を出力している。上記の吸入空気
量検出信号32はエアフローメータの出力、吸気負圧、ベ
ンチュリ負圧、背圧等の信号であればよい。
の切替えの制御と、エンジンの点火装置34に対する点火
タイミングの制御とを行う制御系を示している。この図
において、30はマイクロコンピュータ等を用いた制御回
路であり、エンジン回転数検出信号31および吸入空気量
検出信号32を受け、セレクタ10のアクチュエータ20を制
御する信号を制御弁24に出力する一方、点火装置34に点
火タイミング制御信号を出力している。上記の吸入空気
量検出信号32はエアフローメータの出力、吸気負圧、ベ
ンチュリ負圧、背圧等の信号であればよい。
上記制御回路30は、動弁系に対しては運転状態に応じて
バルブリフト特性を切替制御し、例えば予め吸入空気量
の設定値を定め、吸入空気量の検出値が上記設定値より
小さいときは吸気バルブ2a,2bを低速型カム3に連係す
るように制御し、上記検出値が上記設定値より大きくな
ったときは吸気バルブ2a,2bを高速型カム4a,4bに連係す
るように制御している。また点火装置34に対しては、低
速用(低速用バルブリフト特性とされる場合)と高速用
(高速用バルブリフト特性とされる場合)とについてそ
れぞれ、エンジン回転数および吸入空気量に応じた点火
タイミングをマップとして予め記憶し、高速用のマップ
による点火タイミングは低速用のマップによる点火タイ
ミングよりも大きな進角割合に設定している。そして第
6図に示すフローチャートに従った制御を行うことによ
り、点火タイミング制御手段として働くようにしてい
る。
バルブリフト特性を切替制御し、例えば予め吸入空気量
の設定値を定め、吸入空気量の検出値が上記設定値より
小さいときは吸気バルブ2a,2bを低速型カム3に連係す
るように制御し、上記検出値が上記設定値より大きくな
ったときは吸気バルブ2a,2bを高速型カム4a,4bに連係す
るように制御している。また点火装置34に対しては、低
速用(低速用バルブリフト特性とされる場合)と高速用
(高速用バルブリフト特性とされる場合)とについてそ
れぞれ、エンジン回転数および吸入空気量に応じた点火
タイミングをマップとして予め記憶し、高速用のマップ
による点火タイミングは低速用のマップによる点火タイ
ミングよりも大きな進角割合に設定している。そして第
6図に示すフローチャートに従った制御を行うことによ
り、点火タイミング制御手段として働くようにしてい
る。
この第6図のフローチャートに示す点火タイミングの制
御を説明すると、先ずステップS1,S2でエンジン回転数
および吸入空気量を算出し、ステップS3で低速用バルブ
リフト特性(図中では「低速リフト特性」と略す)とな
っているか否かを調べる。そして、このステップS3での
判定結果がYESであればステップS4で点火タイミングTig
を低速用マップから読出し、判定結果がNOであればステ
ップS5で点火タイミングTigを高速用のマップから読出
す。次にステップS6,S7で、点火タイミングとなったと
き点火パルスを出力する。
御を説明すると、先ずステップS1,S2でエンジン回転数
および吸入空気量を算出し、ステップS3で低速用バルブ
リフト特性(図中では「低速リフト特性」と略す)とな
っているか否かを調べる。そして、このステップS3での
判定結果がYESであればステップS4で点火タイミングTig
を低速用マップから読出し、判定結果がNOであればステ
ップS5で点火タイミングTigを高速用のマップから読出
す。次にステップS6,S7で、点火タイミングとなったと
き点火パルスを出力する。
以上のような動弁系および制御、補正手段を備えたエン
ジンによると、低速低負荷側の運転領域では低速用バル
ブリフト特性で吸気バルブ2a,2bが作動され、高速高負
荷側の運転領域では高速用バルブリフト特性で吸気バル
ブ2a,2bが作動されることにより、運転状態に適合する
ように吸気導入条件が調整されるとともに、このような
バルブリフト特性の変化に応じて適正に点火タイミング
が制御される。つまり、バルブオーバーラップ量が小さ
い低速用バルブリフト特性となったときは、内部EGR量
(排気の吹返しによるEGR量)が少なくなる等により燃
焼が促進されるので、このときの要求点火タイミングに
合致するように点火タイミングの進角割合が小さくさ
れ、これにより、点火タイミングの進み過ぎに起因した
ノッキングの発生が防止される。またバルブオーバーラ
ップ量が大きい高速用バルブリフト特性となったとき
は、内部EGR量の増加により燃焼速度が低下するので、
これに見合うように点火タイミングの進角割合が大きく
され、要求点火タイミングに合せられることにより、点
火タイミングの送れに起因した出力低下等が防止され
る。
ジンによると、低速低負荷側の運転領域では低速用バル
ブリフト特性で吸気バルブ2a,2bが作動され、高速高負
荷側の運転領域では高速用バルブリフト特性で吸気バル
ブ2a,2bが作動されることにより、運転状態に適合する
ように吸気導入条件が調整されるとともに、このような
バルブリフト特性の変化に応じて適正に点火タイミング
が制御される。つまり、バルブオーバーラップ量が小さ
い低速用バルブリフト特性となったときは、内部EGR量
(排気の吹返しによるEGR量)が少なくなる等により燃
焼が促進されるので、このときの要求点火タイミングに
合致するように点火タイミングの進角割合が小さくさ
れ、これにより、点火タイミングの進み過ぎに起因した
ノッキングの発生が防止される。またバルブオーバーラ
ップ量が大きい高速用バルブリフト特性となったとき
は、内部EGR量の増加により燃焼速度が低下するので、
これに見合うように点火タイミングの進角割合が大きく
され、要求点火タイミングに合せられることにより、点
火タイミングの送れに起因した出力低下等が防止され
る。
なお、上記実施例ではバルブリフト特性が高速用となる
か、低速用となるかに応じて点火タイミングを制御して
いるが、このような制御に加え、バルブリフト特性の切
替えの遅れを考慮して、切替え信号が出力されてから所
定時間経過後に適用される点火タイミングになるよう制
御してもよい。バルブリフト特性の切替わり時にトルク
ショックを緩和するように点火時期を変動させ、例えば
高速用から低速用のバルブリフト特性に切替わる時は、
点火タイミングを徐々に変化させ、低速用から高速用の
バルブリフト特性に切替わる時は、点火タイミングを一
旦遅角側等にずらせてからバルブリフト特性に応じたタ
イミングに変化させていくというような補正を行なって
もよい。
か、低速用となるかに応じて点火タイミングを制御して
いるが、このような制御に加え、バルブリフト特性の切
替えの遅れを考慮して、切替え信号が出力されてから所
定時間経過後に適用される点火タイミングになるよう制
御してもよい。バルブリフト特性の切替わり時にトルク
ショックを緩和するように点火時期を変動させ、例えば
高速用から低速用のバルブリフト特性に切替わる時は、
点火タイミングを徐々に変化させ、低速用から高速用の
バルブリフト特性に切替わる時は、点火タイミングを一
旦遅角側等にずらせてからバルブリフト特性に応じたタ
イミングに変化させていくというような補正を行なって
もよい。
また、バルブリフト特性の切替えを、上記実施例では吸
入空気量に応じて制御する場合を示したが、これに限定
されるものではなく、例えばエンジン回転数のみで制御
してもよい。
入空気量に応じて制御する場合を示したが、これに限定
されるものではなく、例えばエンジン回転数のみで制御
してもよい。
また、バルブリフト特性可変装置の構造は上記実施例に
限定されず、種々変更可能である。例えば第7図および
第8図に示すように、ロッカーアーム6を一体化し、そ
の高速型カム4a,4bに対応する端部に、高速型カム4a,4b
に当接する摺動可能なプランジャ41と、これを高速型カ
ム4a,4bに向けて付勢するスプリング42と、上記プラン
ジャ41に係脱するストッパ部材43とを備えたセレクタ40
を設けることにより、この端部で高速型カム4a,4bの作
動の吸収、伝達を行うようにしてもよい。
限定されず、種々変更可能である。例えば第7図および
第8図に示すように、ロッカーアーム6を一体化し、そ
の高速型カム4a,4bに対応する端部に、高速型カム4a,4b
に当接する摺動可能なプランジャ41と、これを高速型カ
ム4a,4bに向けて付勢するスプリング42と、上記プラン
ジャ41に係脱するストッパ部材43とを備えたセレクタ40
を設けることにより、この端部で高速型カム4a,4bの作
動の吸収、伝達を行うようにしてもよい。
また、上記実施例では吸気バルブに適用した場合を示し
たが、本発明は排気バルブに適用してもよく、この場合
も、排気バルブのリフト特性を変えることによってバル
ブオーバーラップ量が変化し、これに伴って燃焼状態が
変動するので、吸気バルブに適用した場合と同様の制御
を行うようにすればよい。
たが、本発明は排気バルブに適用してもよく、この場合
も、排気バルブのリフト特性を変えることによってバル
ブオーバーラップ量が変化し、これに伴って燃焼状態が
変動するので、吸気バルブに適用した場合と同様の制御
を行うようにすればよい。
(発明の効果) 以上のように本発明は、運転状態に応じてバルブの動作
を吸気と排気のオーバーラップ量が小さい低速用バルブ
リフト特性と上記オーバーラップ量が大きい高速用バル
ブリフト特性とに切替えるようにしたエンジンにおい
て、高速用バルブリフト特性の運転領域における点火タ
イミングの進角割合を低速用バルブリフト特性の運転領
域における点火タイミングの進角割合よりも大きくして
いるため、バルブリフト特性の変化によって上記オーバ
ーラップ量が変化することに伴う焼状態の変化に対応し
た点火タイミングの調整を行うことができ、低速側の運
転領域での耐ノック性、高速側の運転領域での出力等を
向上することができるものである。
を吸気と排気のオーバーラップ量が小さい低速用バルブ
リフト特性と上記オーバーラップ量が大きい高速用バル
ブリフト特性とに切替えるようにしたエンジンにおい
て、高速用バルブリフト特性の運転領域における点火タ
イミングの進角割合を低速用バルブリフト特性の運転領
域における点火タイミングの進角割合よりも大きくして
いるため、バルブリフト特性の変化によって上記オーバ
ーラップ量が変化することに伴う焼状態の変化に対応し
た点火タイミングの調整を行うことができ、低速側の運
転領域での耐ノック性、高速側の運転領域での出力等を
向上することができるものである。
第1図は本発明装置における動弁系の一実施例を示す平
面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は第1
図のIII−III線断面図、第4図はロッカーシャフト位置
での縦断正面図、第5図は制御系の概略ブロック図、第
6図は制御のフローチャート、第7図は動弁系の別の実
施例を示す平面図、第8図は第7図のVIII−VIII線断面
図である。 2a,2b……吸気バルブ、3……低速型カム、4a,4b……高
速型カム、6……ロッカーアーム、10,40……セレク
タ、30……制御回路(点火タイミング制御手段)、34…
…点火装置。
面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は第1
図のIII−III線断面図、第4図はロッカーシャフト位置
での縦断正面図、第5図は制御系の概略ブロック図、第
6図は制御のフローチャート、第7図は動弁系の別の実
施例を示す平面図、第8図は第7図のVIII−VIII線断面
図である。 2a,2b……吸気バルブ、3……低速型カム、4a,4b……高
速型カム、6……ロッカーアーム、10,40……セレク
タ、30……制御回路(点火タイミング制御手段)、34…
…点火装置。
Claims (1)
- 【請求項1】運転状態に応じて、吸気と排気のオーバー
ラップ量が小さい低速用バルブリフト特性と、上記オー
バーラップ量がこの低速用バルブリフト特性より大きい
高速用バルブリフト特性とにバルブの動作が切替えられ
るようにしたバルブリフト特性可変装置付エンジンにお
いて、上記高速用バルブリフト特性の運転領域における
点火タイミングの進角割合を、低速用バルブリフト特性
の運転領域における点火タイミングの進角割合よりも大
きくする点火タイミング制御手段を設けたことを特徴と
するバルブリフト特性可変装置付エンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60094266A JPH076473B2 (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | バルブリフト特性可変装置付エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60094266A JPH076473B2 (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | バルブリフト特性可変装置付エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61252850A JPS61252850A (ja) | 1986-11-10 |
JPH076473B2 true JPH076473B2 (ja) | 1995-01-30 |
Family
ID=14105474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60094266A Expired - Lifetime JPH076473B2 (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | バルブリフト特性可変装置付エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH076473B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0323663U (ja) * | 1989-07-20 | 1991-03-12 | ||
JP2551928B2 (ja) * | 1990-12-28 | 1996-11-06 | 本田技研工業株式会社 | 内燃エンジンの点火時期制御装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5744715A (en) * | 1980-08-29 | 1982-03-13 | Mazda Motor Corp | Intake-valve system for engine |
JPS5951115A (ja) * | 1982-09-17 | 1984-03-24 | Nippon Soken Inc | 内燃機関の可変弁制御装置 |
JPH0751924B2 (ja) * | 1985-04-22 | 1995-06-05 | 日産自動車株式会社 | 内燃機関の吸・排気弁リフト制御装置 |
-
1985
- 1985-04-30 JP JP60094266A patent/JPH076473B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61252850A (ja) | 1986-11-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |