JPH0761150A - 溶融型熱転写記録用受像紙 - Google Patents
溶融型熱転写記録用受像紙Info
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- JPH0761150A JPH0761150A JP5210337A JP21033793A JPH0761150A JP H0761150 A JPH0761150 A JP H0761150A JP 5210337 A JP5210337 A JP 5210337A JP 21033793 A JP21033793 A JP 21033793A JP H0761150 A JPH0761150 A JP H0761150A
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Abstract
画像が高画質である溶融型熱転写記録用受像紙で、イン
クの転写受理性、再現性、定着性、階調性、鮮鋭性(ド
ットの滲み、ブリッジング)に優れ、高品位で高画質な
記録画像が得られ、しかも、カールが良好な溶融型熱転
写記録用受像紙を提供する。 【構成】基紙上に受像層を設け、基紙が見掛比重(JIS-
K-6220)0.15〜0.70g/cm 3 の無機顔料を 1〜20重量%含
有し、受像層がガラス転移温度−15〜100 ℃の水性系樹
脂と軟化点100 ℃以上で平均粒子径0.3 〜10μmの有機
顔料を主成分とし、水性系樹脂100 重量部に対して有機
顔料が20〜250 重量部である溶融型熱転写記録用受像
紙。
Description
写記録方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ
等で使用される受像紙に関し、特にフルカラーにおける
インク受理性に優れ、記録画像が高画質である溶融型熱
転写記録用受像紙に関する。
や熱転写記録方式等の各種記録方式を利用した複写機や
プリンタ、ファクシミリ等が、それぞれの用途に応じて
広く用いられるようになっている。この画像形成は色材
を溶融、蒸発、昇華させて紙やフィルムシート等の記録
用受像シートの上に転移させて記録画像を得ている。
層を有するインクリボンやインクシートをサーマルヘッ
ドの発熱により溶融させ、インク色材を記録用受像シー
トに転移させて記録像を得る熱溶融インク型の熱転写記
録方式が最近注目されている。そしてこの方式は、記録
用受像紙として普通紙を利用できることが特徴とされて
きた。
も、他の記録方式と同様にフルカラー記録、高速記録、
鮮明画像、高解像度化等の要望が強くなり、普通紙では
満足できなくなっている。例えばカラー熱転写プリンタ
等で多色記録を行う場合にはイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック等の色材とワックス類や樹脂類等を有する
インクリボンと記録用受像紙を組合せてサーマルヘッド
で印加して転写像を形成する。フルカラー多色記録の場
合は各色のインクが重なり合うために、普通紙を用いる
と受像層表面の平滑性やインク受理性に起因して、転写
ムラやドット抜け等の欠点が生じ易い。
改良する方法としてベック平滑を特定したり、特定の顔
料やバインダーを含有する熱転写受像層を設けることが
行われている。しかし、これら従来の方法は改良効果が
ある程度認められるが、多色記録のカラーインクの重な
り部における転写ムラや色ズレ、あるいは転写インクド
ットの抜けやドット形状の再現性不良等による画像鮮明
性の低下は完全には解消されていない。従って、単にキ
ャレンダ処理等を強化して平滑性を高めたり、熱転写受
像層に顔料やバインダーを含有させるだけでは不十分で
あり、上記欠点を解消してインクの転写性やドット再現
性に優れ、高画質の記録画像を得るための溶融型熱転写
記録用受像紙はまだ満足されていないのが実状である。
真プリント画像に近い高画質で、鮮鋭な画像を発現でき
る溶融型熱転写記録用受像紙の要望が強くなってきてい
る。さらに、受像紙に関して言えば、インク受理性等の
熱転写記録適性を高めることは勿論のこと、加えて、紙
質として記録時に受像紙が感熱ヘッドに接触することに
よって発生するカールに対する適性を向上させることも
要求品質の一つとして指摘されている。
写記録方式に用いる受像紙に関し、特にインクの転写受
理性、再現性、定着性、階調性、鮮鋭性(ドットの滲
み、ブリッジング)に優れ、高品位で高画質な記録画像
が得られ、しかも、記録後のカールが良好な溶融型熱転
写記録用受像紙を提供する。
受像層を設けた溶融型熱転写記録用受像紙において、基
紙が見掛比重(JIS-K-6220)0.15〜0.70g/cm3 の無機顔
料を 1〜20重量%含有し、受像層がガラス転移温度−15
〜100 ℃の水性系樹脂および軟化点100 ℃以上で平均粒
子径0.3 〜13μmの有機顔料を主成分とし、水性系樹脂
100 重量部に対して有機顔料が20〜250 重量部であるこ
とを特徴とする溶融型熱転写記録用受像紙である。
mであると同時に平均ルーメン径を平均繊維径で割った
値が0.3 〜0.8 のパルプを全パルプの50重量%以上、合
計填料を全パルプに対して10〜40重量%含有するとよ
い。
れ、転写ムラ,ドット抜け、ドット滲み、ドットのブリ
ッジングがなく、さらに記録後のカールに優れた、高画
質で高品位な溶融型熱転写記録用受像紙を得るために鋭
意検討を行った。その結果、基紙が特定の顔料を含有
し、その基紙上に特定の水性系樹脂と特定の有機顔料を
主成分とする受像層を設けることによって、顕著な効果
が得られることを見出し本発明を完成した。
0.15〜0.70 g/cm3の無機顔料を 1〜20重量%含有するこ
とを第一の特徴とする。
の粒子中に適度な量の空気を包含し、この無機顔料が基
紙に都合良く存在することにより、基紙に適度な空隙と
クッション性を付与させる。その基紙が受像層の断熱特
性に効率良く作用して、サーマルヘッドからの熱を受像
層表面に程良く蓄熱させる。その結果、受像層の転写イ
ンク受理性や画像鮮鋭性が向上し、さらに転写ムラやド
ット抜けを改善する効果に優れ、溶融型熱転写記録用受
像紙としての品質特性が向上する。
て、JIS-K-6220に基づく見掛比重(以後単に見掛比重と
呼称する)が0.15〜0.70 g/cm3であることが重要であ
る。この顔料は具体的に、例えばケイソウ土、焼成ケイ
ソウ土、焼成カオリン、ゼオライト、ホワイトカーボ
ン、微粒子状無定形シリカ、アルミノ珪酸マグネシウ
ム、微粒子状珪酸カルシウム、微粒子状アルミナ、微粒
子状酸化チタン、微粒子状炭酸マグネシウム、微粒子状
軽質炭酸カルシウム等が挙げられる。
て、例えばJIS-K-5101に規定された「かさ」を測定して
嵩比重あるいは嵩密度(ml/g)を見掛比重( g/cm3)に
換算して扱う方法もある。しかし、本発明の溶融型熱転
写記録用受像紙の場合には、JIS-K-6220に規定された一
定の荷重をかけて顔料をある程度の密な状態にして測定
する見掛比重の値の方が、本発明の目的効果とより相関
が高い。
は、顔料の特性が半減して基紙の空隙が減少し緻密な構
造となり、基紙の断熱効率が急激に低下する。その結
果、転写インクの受理性や定着性が劣り、本発明の目的
とする画像品位の優れた溶融型熱転写記録用受像紙を得
ることができない。他方、顔料の見掛比重が0.15 g/cm3
未満の場合は、基紙の空隙が増加し過ぎ、断熱効果が必
要以上に高くなるためにサーマルヘッドの熱が受像層表
面で冷却され難くなり、蓄熱されて転写インクの滲みや
ブリッジング現象が誘発され画像品質が低下するように
なる。そのため、本発明の基紙に含有する無機顔料は見
掛比重は0.15〜0.70 g/cm3、より好ましくは0.20〜0.55
g/cm3の範囲が重要である。
は、基紙の填料として抄紙原料に添加する方法、あるい
は、顔料と接着剤を主成分とする水性液をサイズプレス
含浸する方法が挙げられる。そして、内添填料の場合は
5〜20重量%、含浸の場合は1〜5 重量%を含有させる
ことが重要である。
料以外に、他の顔料を本発明の目的効果を損なわない範
囲で使用する事ができる。この場合の顔料としては、一
般の上質紙に用いられる各種の顔料、例えばカオリン、
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸
化チタン、タルク、酸化亜鉛、アルミナ、酸化マグネシ
ウム、シリカ、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト
等の鉱物質顔料やポリスチレン樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、アクリル樹脂等の有機顔料がが挙げられる。
の接着剤とは、水溶性や水分散性の高分子化合物の少な
くともひとつを指し、例えば、カチオン性澱粉、両性澱
粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、エステ
ル化澱粉、エ−テル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロ
ース誘導体、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白、天然ゴム
等の天然あるいは半合成高分子化合物;ポリビニルアル
コール、イソプレ、ネオプレン、ポリブタジエン等のポ
リジエン類、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン等のポリアルケン類、ビニルハラ
イド、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミ
ド、メチルビニルエーテル等のビニル系重合体や共重合
体類、スチレン−ブタジエン系、メチルメタクリレート
−ブタジエン系等の合成ゴムラテックス、ポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、オレフィン
−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成高分子化
合物等が例示できる。そして、これらの中から溶融型熱
転写受像紙の品質目標に合わせて1種あるいは2種以上
のものを適宜選択して使用する。
重量部に対して30〜200重量部の範囲である。接着
剤に対する顔料の配合割合が30重量部未満では、本発
明で使用する特定の顔料の特性が十分に発揮できなくな
るため、インク受理性や定着性が極端に低下する。ま
た、200重量部を越えるとインクの滲みが発生しやす
く良好な画像を得ることが困難になる。
ば界面活性剤、pH調節剤、粘度調節剤、柔軟剤、光沢
付与剤、ワックス類、分散剤、流動変性剤、導電防止
剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、サイズ剤、蛍光増
白剤、着色剤、紫外線吸収剤、消泡剤、耐水化剤、可塑
剤、滑剤、防腐剤、香料等を適宜使用する。
で片面当たり 0.5〜8 g/m2が適当である。そして、含浸
方法としては、例えばツ−ロ−ルサイズプレス、メ−タ
リングブレ−ドサイズプレス、ゲ−トロ−ルサイズプレ
ス等のサイズプレス装置が使用される。しかし、ゲ−ト
ロ−ルコーター、ロールコーター、ビルブレ−ドコータ
ー、ブレードコーター、ショ−トドウェルブレードコ−
ター、スプレーコーター、ディップスクイズコーター等
のコーター装置をこれに使用することも可能である。そ
して、これらの装置はサイズプレスは勿論のことコータ
ーもオンマシンで使用することが普通であるが、オフマ
シンコーターとして使用することもできる。
けることである。この受像層の主成分は、ガラス転移温
度が−15〜100 ℃の水性系樹脂と、軟化点100 ℃以上で
平均粒子径が0.3 〜13μmの有機顔料である。そして、
これらの合計主成分は受像層中に50重量%以上、より好
ましくは70重量%以上配合される。また、主成分中の割
合は水性系樹脂100 重量部に対して有機顔料20〜250 重
量部の範囲で配合することが重要である。
いられる水性系樹脂は、水溶性あるいは水分散性の熱可
塑性樹脂の少なくともひとつであり、例えばポリエステ
ル、ポリスチレン、ポリウレタン、酢酸ビニル系共重合
体、アクリル系重合体、アクリル系共重合体、エポキシ
樹脂、アセテート樹脂、ナイロン樹脂等が挙げられる。
これらの水性系樹脂は、単独使用あるいは併用すること
ができるが、特にガラス転移温度が−15〜100 ℃の樹脂
を用いることが重要である。ガラス転移温度が−15℃未
満の樹脂は記録の際に受像層表面が著しく軟化するため
ドットが滲んだり、転移したワックスが再びインクリボ
ンへ逆転写され良好な画像が得られず、また100 ℃を越
える樹脂は著しく感度が低下する。
て用いる有機顔料は、軟化点が100℃以上の樹脂微粒子
である。高軟化点の樹脂微粒子を含有させると、受像層
の製造工程で使用する温度で微粒子が軟化溶融すること
がなく、微粒子の形態を保持して空隙の多い断熱性に優
れた受像層をつくることができる。そして、印字の際に
は、微粒子の溶融によって起きる吸熱エネルギーの損失
がなく、印字濃度を高めることができる。
種々の架橋型の樹脂微粒子や熱硬化性の樹脂微粒子等が
あり、架橋型樹脂微粒子としては、例えばスチレン系お
よびスチレン−アクリル系の架橋型樹脂微粒子等が挙げ
られ、熱硬化性の樹脂微粒子としては、例えばフェノー
ル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アリール樹脂、ポ
リイミド樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。
が温度の上昇に伴って、固体の状態から軟化溶融を起こ
し、弾性率の小さいゴム状態となる時の温度を指す。
合割合は、受像層の特性を損なわない範囲で設定される
が、水性系樹脂100 重量部に対して有機顔料としての高
軟化点樹脂微粒子を20〜250 重量部、より好ましくは30
〜150 重量部になるように配合する事が重要である。有
機顔料が20重量部未満の場合には、受像層の断熱性効果
が不足し、インキの転写性やドット欠け等のドット再現
性が低下する、また有機顔料が250 重量部を越えるとド
ットの滲みが著しくなり画質が低下する。
粒子径が0.3 〜13μmであることが重要である。平均粒
子径が13μmを越えると、受像層表面の平滑が低下し、
インクの転写性やドットの欠損等のドット再現性が著し
く悪くなる。他方、0.3 μmより小さいと断熱効果が低
下するためにインクのドット再現性が悪くなる。
成分以外に、その他の添加剤として無機顔料、接着剤、
助剤を含み調製されてもよく、これらは具体的に、いず
れも先に基紙に含浸する水性液において記載したものと
同様のものが使用できる。
合は受像層塗被組成物中の30重量%以下となるが、添加
剤としての接着剤の配合割合は受像層塗被組成物中の20
重量%以下、より好ましくは10重量%以下の範囲であ
る。また、顔料の総量に対して接着剤の割合は50重量%
以下、より好ましくは30重量%以下の範囲とする。その
他の添加剤が30重量%を越えると、主成分として使用す
る特定の水性系樹脂や有機顔料の特性が十分に発揮でき
なくなる。また、顔料の総量に対して接着剤の割合が50
重量%を越えると、インク受理性や定着性が極端に低下
し、また、受像紙のベトツキによるブロッキングの発生
やインクの滲みによるドット再現性不良の原因となる。
本発明の受像紙の使用目的に応じて選択されるが、乾燥
重量で片面当たり 1〜30 g/m2 の範囲が適当である。受
像層を形成する塗被方法としては一般に公知の塗被装
置、例えばブレードコーター、エヤーナイフコーター、
ロールコーター、リバースロールコーター、バーコータ
ー、カーテンコーター、ダイスロットコーター、グラビ
アコーター、チャンプレックスコーター、ブラシコータ
ー、ツーロールあるいはメータリングブレード式のサイ
ズプレスコーター、ビルブレードコーター、ショートド
ウェルコーター、ゲートロールコーター等の装置をオン
マシンコーターあるいはオフマシンコーターとして適宜
使用する。
層、あるいは必要に応じて2層以上の多層構造にするこ
とも可能である。なお、多層構造にする場合、各々の塗
被液が同一でなくてもよく、所要の品質レベルに応じて
適宜調整して配合される。また、支持体の裏面に合成樹
脂層や顔料と接着剤等からなる塗被層、帯電防止層等を
設けてカール防止、印刷適性付与、給配紙適性等を付与
することも可能である。さらに、支持体の裏面に種々の
加工、例えば粘着、磁性、難燃、耐熱、耐水、耐油、防
滑等の後加工を施すことにより、用途適性を付加して使
用することも可能である。
常の乾燥工程や表面処理工程等で平滑化処理されて、水
分が 3〜10重量%、より好ましくは 4〜8 重量%程度と
なるように調整して仕上げられる。なお、平滑化処理を
ベック平滑度が150 秒以上に調整することによって、一
層高品位な記録画像が得られる。ベック平滑度が150秒
以下では、インクの転写性及びドットの欠け等の再現性
が低下する。
処理する方法は、例えばスーパーキャレンダ、グロスキ
ャレンダ、ソフトキャレンダ等の平滑化処理装置で行わ
れる。また、オンマシンやオフマシンで適宜用いられ、
加圧装置の形態、加圧ニップの数、ロール温度等も通常
の平滑化処理に準じて適宜調節するとよい。
めには、より平滑な基紙を選択することも望ましい。受
像紙の平滑性とカールは、基紙となる紙の原料であるパ
ルプの種類、その製造方法、叩解機の種類及び処理条
件、添加薬品、抄造方法、あるいはカレンダー等の後処
理方法等により変化する。この内、原料パルプの種類と
性質は特に影響が大きい。例えば、後処理工程のスーパ
ーカレンダー等の処理だけでは、受像層表面の平滑化が
行われても、受像紙のクッション性や柔軟性が失われて
しまい、原料パルプの種類と性質によっては、いくらカ
レンダー処理を強化しても、インクの転写性やドット再
現性の良好な受像紙が得られないという問題がある。ま
た、原料パルプの種類と性質を選択して使用するとカー
ルに対しても良好な受像紙が得られる。
の配合量および合計填料の添加量が、基紙のクッション
性と平滑性あるいはカールに対して同時に関係し、これ
が、インク転写性とドット再現性およびカールに影響を
およぼす。具体的には、基紙が、J.TAPPI No.52 に基づ
く長さ加重平均繊維長0.3 〜1.0 mmであると同時に顕
微鏡写真法測定に基づく平均ルーメン径を平均繊維径で
割った値が0.3 〜0.8のパルプを全パルプの50重量%以
上、合計填料を全パルプに対して10〜40重量%含有する
とよい。
1.0 mmを越えると、抄紙工程での紙料の分散性が不良
となりやすく良好な地合が得られ難くなり、紙面の平滑
性も低下する。一方、L値が0.3 mm未満では、紙層間
強度が弱くなってしまう。そのため、L値は0.3 〜1.0
mm、より好ましくは、0.35〜0.85mmがよい。また、
上記条件の平均ルーメン径dを平均繊維径Dで割った値
d/D比(以下、d/D比)が0.8 を越える場合、紙は
潰れ易くなり地合も良好となり紙面の平滑性は向上する
が、基紙のクッション性が失われ、インク転写性やドッ
ト再現性に優れた受像紙を得ることが難しい。他方、d
/D比が0.3 未満になると繊維が硬くなり過ぎて、紙は
潰れ難く紙面の平滑性が低下し、また紙層強度も弱くな
るため、d/D比は0.3 〜0.8 、より好ましくは0.4 〜
0.72がよい。
10〜40重量%、より好ましくは12〜30重量%の範囲に含
有させるとよいが、これは填料が適度な空隙とクッショ
ン性を基紙に付与し、受像紙の特性を向上させる機能を
発揮するためである。
を50重量%以上配合し、同時に合計填料を全パルプ繊
維に対して10〜40重量%含有させた基紙はカールに対し
ても優れている。
明の目的効果を損なわない範囲で、従来から使用されて
いる各種のアニオン性、ノニオン性、カチオン性あるい
は、両性の歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内
添サイズ剤等の抄紙用内添助剤が必要に応じて適宣選択
して使用される。さらに、染料、蛍光増白剤、pH調整
剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロ
ール剤等の抄紙用内添助剤を紙の用途に応じて適宣添加
することができる。
5 付近である酸性抄紙法、炭酸カルシウム等のアルカリ
性填料を主成分として含み抄紙pHを約6 の弱酸性〜約
9 の弱アルカリ性とする中性抄紙法等全ての抄紙方法に
適用することができ、抄紙機も長網抄紙機、ツインワイ
ヤー抄紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機等を適宣使用
できる。
に説明するが,勿論、それらの範囲に限定されるもので
ない。なお、例中の「部」及び「%」は特に断わらない
限り、「重量部」および「重量%」を示す。
7、フリーネス(CSF)=480ml)90部、NBKP(L
値=1.90mm、d/D 比=0.74、CSF=480ml)10部を配合
したパルプスラリーに、填料としてタルク20部、ロジン
エマルジョンサイズ剤1.5 部、硫酸バンド2 部を添加
し、これらの混合物を白水で希釈してpH 5.3、固形分
濃度1.1 %の紙料を調製した。この紙料を長網抄紙機を
用いて抄紙し、次いで酸化澱粉(商品名;エースA、王
子コーンスターチ社製)と軽質炭酸カルシウム(商品
名;TP−121、見掛比重0.54g/cm3 、奥多摩工業社
製)を混合(混合比 1:2 )して得たサイズプレス水性
液を、両面乾燥重量で4.0 g/m2となるようにサイズプレ
スし、乾燥して米坪が84g/m2の基紙を得た。
としてガラス転移温度(Tg)が、57℃のポリエステル
樹脂(商品名;PE-25 、徳山曹達社製)100 部に対し
て、有機顔料として軟化点100 ℃以上の熱硬化性ベンゾ
グアナミン樹脂微粒子(商品名;エポスターMS、粒径 3
μm、日本触媒化学工業社製)55部、水を加えてホモミ
キサーで分散し、さらに水を加えて濃度33%に調整し
た。この塗被液を上記の基紙上に、その塗被量が乾燥重
量で10g/m2となるようにエアーナイフコータを用いて塗
被し、乾燥後、金属ロールと弾性ロールで構成された加
圧ニップ(温度50℃、ニップ数11、ニップ線圧 200Kg/c
m)に通紙して米坪が104 g/m2の溶融型熱転写記録用受
像紙を得た。
酸化澱粉と軽質炭酸カルシウムの混合比を2 : 1 に変更
した以外は、実施例1と同様にして溶融型熱転写記録用
受像紙を得た。
比重0.54g/cm3 の軽質炭酸カルシウム(商品名;TP−
121、奥多摩工業社製)を15部添加し、更に硫酸バン
ド0.5 部、カチオン性澱粉を0.5 部、アルキルケテンダ
イマ−を0.5 部にそれぞれ変更し、これらの混合物を白
水で希釈したのち、アニオン性ポリアクリルアミドを0.
02部添加してpH7.9 、固形分濃度が1.15重量%の紙料を
調製した。この紙料を長網抄紙機を用いて抄紙し、つい
でサイズプレス水性液を酸化澱粉(混合比 1:0 )にし
て、両面乾燥重量で1.5g/cm2となるようにサイズプレス
し、乾燥して基紙を得た。それ以外は、実施例1と同様
にして溶融型熱転写記録用受像紙を得た。
軽質炭酸カルシウムを見掛比重 0.34g/cm3の焼成カオリ
ン(商品名;アンシレックス、EMC社製)に変更した
以外は、実施例1と同様にして溶融型熱転写記録用受像
紙を得た。
軽質炭酸カルシウムを見掛比重 0.07g/cm3の無定形シリ
カ(商品名;アエロジルOX50、日本アエロジル社
製)に変更した以外は、実施例1と同様にして受像紙を
得た。
軽質炭酸カルシウムを見掛比重 0.80g/cm3の重質炭酸カ
ルシウム(商品名;ソフトンSS1200、白石工業社
製)に変更した以外は、実施例1と同様にして受像紙を
得た。
ウムを35部に変更した以外は、実施例3と同様にして受
像紙を得た。
ゾグアナミン樹脂微粒子(商品名;エポスターMS、粒径
3 μm 、日本触媒化学工業社製)を200 部に変更した以
外は、実施例1と同様にして溶融型熱転写記録用受像紙
を得た。
ゾグアナミン樹脂微粒子を30部に変更した以外は、実施
例1と同様にして溶融型熱転写記録用受像紙を得た。
硬化性尿素樹脂微粒子(商品名;U-PEARL C-120 、10μ
m 、三井東圧化学社製)に変更した以外は、実施例1と
同様にして溶融型熱転写記録用受像紙を得た。
化点が120 ℃以上のアクリル−スチレン共重合体樹脂微
粒子(商品名;ローペイクOP-84J、粒径0.55μm 、ロー
ム&ハ−スCo.米国製)に変更した以外は、実施例1
と同様にして溶融型熱転写記録用受像紙を得た。
ガラス転移温度−10℃のアクリル樹脂(商品名;UX-10
0、ダイセル化学工業社製)に変更した以外は、実施例
1と同様にして溶融型熱転写記録用受像紙を得た。
ガラス転移温度75℃のポリエステル樹脂(商品名;ペス
レジンA 1211M 、高松油脂社製)に変更した以外は、実
施例1と同様にして溶融型熱転写記録用受像紙を得た。
ゾグアナミン樹脂微粒子を10部に変更した以外は、実施
例1と同様にして受像紙を得た。
ゾグアナミン樹脂微粒子を300 部に変更した以外は、実
施例1と同様にして受像紙を得た。
化点が54℃のポリオレフィン樹脂微粒子(商品名;ケミ
パール A−100 、三井石油化学社製)に変更した以外
は、実施例1と同様にして受像紙を得た。
硬化性ベンゾグアナミン樹脂微粒子(商品名;エポスタ
ーL15 、粒径15μm 、日本触媒化学工業社製)に変更し
た以外は、実施例1と同様にして受像紙を得た。
ガラス転移温度−40℃のスチレン−ブタジエン共重合体
樹脂(商品名;L-1453、旭化成社製)に変更した以外
は、実施例1と同様にして受像紙を得た。
酸化澱粉(商品名;エースA 、王子コーンスターチ社
製)に変更した以外は、実施例1と同様にして受像紙を
得た。
値=0.40mm、d/D 比=0.70に変更して調製した以外
は、実施例1と同様にして溶融型熱転写記録用受像紙を
得た。
値=0.85mm、d/D 比=0.35に変更して調製した以外
は、実施例1と同様にして溶融型熱転写記録用受像紙を
得た。
P40部に変更して調製した以外は、実施例1と同様にし
て溶融型熱転写記録用受像紙を得た。
なるように添加して調製した以外は、実施例1と同様に
して溶融型熱転写記録用受像紙を得た。
部に変更した以外は、実施例1と同様にして溶融型熱転
写記録用受像紙を得た。
て、それぞれ下記の方法により品質評価を行い、得られ
た結果を表1と表2に示した。
記録方式のカラープリンタ(CHC-443 型、神綱電機社
製)を用いてテストパターンを記録し、記録画像の網点
部をドットアナライザー(DA−3000)により30倍に拡大
し、ドットの抜けやシャープ性(滲み)の程度を下記の
評価基準で目視評価した。 ◎:ドットがシャープで抜けがなく極めて優れている。 ○:ドットの滲みや抜けが殆どなく良好である。 △:ドットの滲みや抜けがあり、僅かに劣っている。 ×:ドットの滲みや抜けが多く劣っている。
について、下記の評価基準で記録画像の品位を目視で総
合評価した。 ◎:色ズレや濃淡ムラがなく非常に鮮明な画像で画像品
位が優れている。 ○:色ズレや濃淡ムラが殆どなく鮮明な画像で画像品位
が良好である。 △:色ズレや濃淡ムラが認められ画像にやや冴えがなく
画像品位が僅かに劣る。 ×:色ズレや濃淡ムラが認められ画像に冴えがなく画像
品位が劣る。
録直後のカールの状態を調査した。なお、カールの測定
は、J.TAPPI No.16 (紙のカール試験方法II)に準拠し
カール度目測用ゲージで測定した。なお、F記号はカー
ルがないフラットであることを示す。
なように、本発明の溶融型熱転写記録用受像紙は、記録
画像のドットの滲みや抜けがなくドットの再現性に優
れ、色ズレや濃淡ムラがなく非常に鮮明な画像で画像品
位が優れ、カールがなくフラットで、フルカラー用の溶
融型熱転写記録適性に優れた受像紙であった。
Claims (2)
- 【請求項1】基紙上に塗布して受像層を設けた溶融型熱
転写記録用受像紙において、基紙が見掛比重(JIS-K-62
20)0.15〜0.70g/cm3 の無機顔料を 1〜20重量%含有
し、受像層がガラス転移温度−15〜100 ℃の水性系樹脂
および軟化点100℃以上で平均粒子径0.3 〜13μmの有
機顔料を主成分とし、水性系樹脂100 重量部に対して有
機顔料が20〜250 重量部であることを特徴とする溶融型
熱転写記録用受像紙。 - 【請求項2】基紙が、平均繊維長0.3 〜1.0 mmである
と同時に平均ルーメン径を平均繊維径で割った値が0.3
〜0.8 のパルプを全パルプの50重量%以上、合計填料を
全パルプに対して10〜40重量%含有する請求項1記載の
溶融型熱転写記録用受像紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21033793A JP3348474B2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | 溶融型熱転写記録用受像紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21033793A JP3348474B2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | 溶融型熱転写記録用受像紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0761150A true JPH0761150A (ja) | 1995-03-07 |
JP3348474B2 JP3348474B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=16587746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21033793A Expired - Fee Related JP3348474B2 (ja) | 1993-08-25 | 1993-08-25 | 溶融型熱転写記録用受像紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3348474B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0966674A (ja) * | 1995-08-31 | 1997-03-11 | Kyodo Printing Co Ltd | 熱転写記録媒体 |
JP2000015943A (ja) * | 1998-07-03 | 2000-01-18 | Nisshinbo Ind Inc | 熱転写記録用シート |
-
1993
- 1993-08-25 JP JP21033793A patent/JP3348474B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0966674A (ja) * | 1995-08-31 | 1997-03-11 | Kyodo Printing Co Ltd | 熱転写記録媒体 |
JP2000015943A (ja) * | 1998-07-03 | 2000-01-18 | Nisshinbo Ind Inc | 熱転写記録用シート |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3348474B2 (ja) | 2002-11-20 |
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