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JPH0752538A - 光熱変換型ヒートモード記録材料 - Google Patents

光熱変換型ヒートモード記録材料

Info

Publication number
JPH0752538A
JPH0752538A JP5204171A JP20417193A JPH0752538A JP H0752538 A JPH0752538 A JP H0752538A JP 5204171 A JP5204171 A JP 5204171A JP 20417193 A JP20417193 A JP 20417193A JP H0752538 A JPH0752538 A JP H0752538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
photothermal conversion
heat
gelatin
recording material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5204171A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Maejima
勝己 前島
Shinji Matsumoto
晋治 松本
Sota Kawakami
壮太 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP5204171A priority Critical patent/JPH0752538A/ja
Publication of JPH0752538A publication Critical patent/JPH0752538A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度化、平滑性の低い記録体への印字が良
好で、かつ取扱い時やインク層の塗布時に光熱変換層で
のヒビ割れが発生しない光熱変換型ヒートモード記録材
料を提供する。 【構成】 支持体上に少なくともクッション層、光熱変
換層、インク層を、この順に積層して有する光熱変換型
ヒートモード記録材料であって、該光熱変換層を、その
破断伸度が10%以上となるように柔軟化処理した光熱変
換型ヒートモード記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光熱変換型ヒートモード
記録材料に関し、詳しくは物性が改良された光熱変換型
ヒートモード記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱転写記録技術としては、熱溶融
性色材層又は熱昇華性色素を含有する色材層を基材上に
設けた熱転写記録材料と受像材料とを対向させ、サーマ
ルヘッド、通電ヘッド等の電気信号により制御される熱
源をインクシート(記録材料)側から圧着して、画像を
転写記録する方法がある。熱転写記録は無騒音、メンテ
ナンスフリー、低コスト、カラー化が容易、デジタル記
録が可能などの特徴を有しており、各種プリンタ、レコ
ーダ、ファクシミリ、コンピュータ端末等、多くの分野
で利用されている。
【0003】一方、近年、医療、印刷分野等では、解像
度が高く、高速で画像処理の可能な所謂デジタル記録の
できる記録方法が求められている。しかし、従来のサー
マルヘッド、通電ヘッドを熱源として使用する熱転写記
録方法では、ヘッド発熱素子の寿命の点から発熱素子を
高密度化することが難しく、高解像度の画像を得ること
は困難であった。
【0004】これを解決するために、レーザーを熱源と
する熱転写記録が特開昭49-15437号、同49-17743号、同
57-87399号、同59-143659号等に提案されている。レー
ザーを熱源に用いる熱転写記録は、レーザースポットを
絞ることによって解像度を高めることができる。しか
し、レーザーで記録する場合、微小なスポットを走査し
て記録を行うことが一般的であり、高速でスポットを記
録体に対して走査しないと記録時間を早めることができ
ず、記録速度を向上させることは、一般的に一括露光や
ラインサーマルヘッドを用いた場合に比べ不利である。
又、一般的に光によって与えられる熱量は、サーマルヘ
ッドなどの発熱素子によって与えられる熱量に比べ小さ
いため、この点においてもレーザー等の光を利用した光
熱変換型ヒートモード記録は、記録速度を向上させる上
では不利な状況にある。
【0005】レーザーの走査方法としては、ポリゴンミ
ラーやガルバノミラーとfθレンズ等を組み合わせてレ
ーザー光の主走査を行い、記録媒体の移動により副走査
を行う、いわゆる平面走査方法や、ドラムを回転させな
がらレーザー露光を行い、ドラムの回転を主走査としレ
ーザー光の移動を副走査とする円筒走査等があるが、円
筒走査の方が光学系の精度を高め易く、高密度記録には
適している。円筒走査の場合、ドラムの回転速度を上げ
ることにより走査速度を上げることは容易であるが、転
写に必要なヒートモード記録材料とヒートモード受像材
料との密着性を得ることが難しい。
【0006】サーマルヘッドによる熱転写記録では、プ
ラテンとサーマルヘッドの発熱体との間の圧力により熱
転写記録材料と受像材料の密着を得ることが可能である
が、円筒走査ではこのような手法は採れない。又、特開
昭61-112665号では透明押圧部材等で加圧しながらレー
ザー露光を行うことなどが開示されているが、高速記録
のためドラムを高速回転させた場合、均一な押圧が困難
となり密着ムラや圧力転写によるカブリが発生し易い。
【0007】特願平03-343684号、同4-142799号、同4-2
28778号、同4-228779号には、クッション層を記録材料
又は受像材料に設けることで、真空密着方式においても
転写に必要な密着性が得られる記載がある。又、カラー
化のためにはインク層と光熱変換層を分離する必要があ
るが、色濁りを防止するためインク層と光熱変換層が完
全に分離し得る構成が特願平4-94422号、同4-149472号
に記載されている。
【0008】ところで、高感度化、平滑性の低い記録体
への印字、記録材料と受像材料の間に入った微小なゴミ
による転写像の抜けをなくす目的で、クッション層に非
常に柔軟な素材を使用する必要があるが、クッション層
の上に薄膜で飛散のない耐熱性の光熱変換層を形成する
と、その後の取扱い時やインク層の塗布時に光熱変換層
でヒビ割れが発生するという問題が生じた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みて為されたものであり、本発明の目的は、高感度化、
平滑性の低い記録体への印字が良好で、かつ取扱い時や
インク層の塗布時に光熱変換層でのヒビ割れが発生しな
い光熱変換型ヒートモード記録材料を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上に少なくともクッション層、光熱変換層、インク
層を、この順に積層して有する光熱変換型ヒートモード
記録材料の光熱変換層を、その破断伸度が10%以上とな
るように柔軟化処理することにより達成できた。
【0011】なお、光熱変換層が少なくともゼラチンを
バインダーとして含有する親水性コロイド層から成るこ
と;このゼラチンがカチオン交換処理ゼラチン、両イオ
ン交換処理ゼラチン、酸処理ピッグスキンゼラチンから
選ばれるゼラチンであること;光熱変換層に高沸点有機
溶媒を添加することにより柔軟化処理されること;光熱
変換層バインダーとしてゼラチンと水溶性樹脂及び/又
はラテックスを併用することにより、光熱変換層が柔軟
化処理されること;該ラテックスがゼラチンにより安定
化されたラテックスであること;クッション層の弾性率
が100kg/mm2以下、又はクッション層の針入度が15以上
であることは、本発明の効果をより発現できるので好ま
しい態様である。
【0012】以下に、本発明すなわち光熱変換層の柔軟
化処理によるインク層のヒビ割れ防止について、光熱変
換層用バインダーがゼラチンの場合について詳細に説明
するが、バインダーとして他の樹脂を用いた場合も同様
に柔軟化処理することにより目的を達成することが可能
である。なお、光熱変換型ヒートモード記録材料、光熱
変換型ヒートモード受像材料を、それぞれ「記録材
料」、「受像材料」と略す。
【0013】本発明の記録材料の基本構成は、支持体/
クッション層/光熱変換層/インク層から成るが、必要
に応じて、支持体とクッション層、クッション層と光熱
変換層の間に接着層を設けてもよい。
【0014】支持体としては、寸法安定性が良く、画像
形成時の加熱に耐えるものならば何でもよく、具体的に
は特開昭63-193886号2頁左下欄12〜18行に記載のフィ
ルム又はシートを使用することができる。又、レーザー
光を記録材料側から照射して画像を形成するのであれ
ば、記録材料の支持体は透明であることが好ましい。レ
ーザー光を受像材料側から照射して画像を形成するので
あれば、記録材料の支持体は透明である必要はない。支
持体の厚みは特に制約はないが、通常6〜300μmが適当
で、好ましくは25〜200μmである。
【0015】支持体の裏面(インク層を設けた表面とは
反対側の面)には、走行安定性、耐熱性、帯電防止等の
機能を付与するために、バッキング層を設けることがで
きる。バッキング層は、例えばニトロセルロース等の樹
脂を溶媒中に溶解した、あるいはバインダー樹脂と20〜
30μmの微粒子を溶媒中に溶解又は分散したバッキング
層塗工液を支持体表面に塗工することにより形成でき
る。
【0016】クッション層は、記録材料と受像材料との
密着を増す目的で設けられる熱軟化性又は弾性を有する
層であり、加熱により十分に軟化変形し得るもの又は低
弾性率を有する材料あるいはゴム弾性を有する材料を使
用すればよい。具体的素材としては、特願平5-1237号の
段落番号0014に記載のものが挙げられる。
【0017】これら素材の中で25℃での弾性率が100kg
/m2以下のものは高感度化に効果があり、更に20kg/m2
以下の素材が好ましい。又、クッション層は記録材料及
び受像材料の表面に付着したゴミによる転写抜けにも効
果があり、針入度が大きいもの程ゴミによる転写抜けを
防ぐ効果が大きい。
【0018】ここで言う針入度とは、JIS K-2530-1976
で定められた測定条件(25℃、100g、5秒)で得られ
た針入度(単位0.1mm)である。本発明においては針入
度が5以上であり、更に15以上のものが好ましい。具体
的には特願平5-43859号の段落番号0017に記載のものが
挙げられる。
【0019】クッション層の形成方法としては、前記素
材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散したものを、ブ
レードコーター、ロールコーター、バーコーター、カー
テンコーター、グラビアコーター等の塗布法によるか、
ホットメルトによる押出しラミネーション法、又はフィ
ルムシートにしたものを基材と貼り合わせる方法等を適
用できる。又、特開平5-1237号に記載されるように、光
熱変換層を貼合シートに塗布し、クッション層を塗布し
た後、巻き取る前に貼合シートと貼り合わせて巻き取
り、インク層を塗布する前に貼合シートを剥離する際、
光熱変換層がクッション層に貼り合わされる方法を採っ
てもよい。又、クッション層素材を支持体形成時に適用
して、支持体自身にクッション性を持たせることもでき
る。
【0020】クッション層は、転写媒体と被転写媒体を
真空密着する際、あるいは光照射時に熱軟化又は弾性率
が低下することにより被転写媒体との密着を促進する。
クッション層の膜厚は1〜50μmが適当であり、より好
ましくは5〜50μmである。
【0021】光熱変換層は、少なくとも光熱変換材とバ
インダーから構成され、インク層に隣接して設けること
ができる。
【0022】光熱変換剤としては、従来公知のものをい
ずれも使用できる。本発明の好ましい態様では半導体レ
ーザー光照射により発熱させるため、可視〜近赤外域に
吸収を持つカーボンブラックも光熱変換材として機能す
るが、700〜3000nmの波長帯に吸収極大を示し、可視域
での吸収が無いか又は小さい近赤外光吸収剤が好まし
い。
【0023】近赤外光吸収剤としては、シアニン系、ポ
リメチン系、アズレニウム系、スクワリリウム系、チオ
ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系色素
等の有機化合物、フタロシアニン系、ナフタロシアニン
系、アゾ系、チオアミド系の有機金属錯体などが好適に
用いられ、具体的には特開昭63-139191号、同64-33547
号、特開平1-160683号、同1-280750号、同1-293342号、
同2-2074号、同3-26593号、同3-30991号、同3-34891
号、同3-36093号、同3-36094号、同3-36095号、同3-422
81号、同3-97589号、同3-103476号等に記載の化合物が
挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0024】光熱変換層のバインダーとしては、ガラス
転移点が高く熱伝導率の高い樹脂や熱硬化性の樹脂を用
いることができ、例えばゼラチン、ポリビニルピロリド
ン、ポリエステル、ポリパラバン酸、ポリメタクリル酸
メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチルセル
ロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、ポ
リエチレンオキシド、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロー
ル系樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、アニリン樹脂、不飽和ポリエステル、ジアリルフタ
レート樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、ポリイミ
ド、ポリエーテルイミド、アラミド等の一般的な耐熱性
樹脂を使用することができる。
【0025】これらの中でも、水溶性ポリマーはインク
層との剥離性も良く、又、光照射時の耐熱性が良く、過
度の加熱に対してもいわゆる飛散が少ない点で好まし
い。水溶性ポリマーを用いる場合には、光熱変換物質を
水溶性に変性(スルホ基の導入等により)したりして、
水系分散することが望ましい。水溶性ポリマーの中で
も、ゼラチンは特願平4-271880号に記載の如く耐溶剤性
に優れた水溶性バインダーであり、高強度の光照射時に
分解して飛散することがなく、光熱変換材として赤外線
吸収色素を使用した場合のブリードアウトもなく、高感
度化が可能である。
【0026】又、光熱変換層とインク層との剥離性を上
げることは感度の向上に繋がるので、光熱変換層に各種
の離型剤を含有させることが有効である。離型剤として
は、シリコーン系離型剤(ポリオキシアルキレン変性シ
リコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル
等)、弗素系界面活性剤(パーフルオロ燐酸エステル系
活性剤)、その他、各種界面活性剤等が有効である。
【0027】光熱変換層の膜厚は0.1〜3μmが好まし
く、より好ましくは0.1〜1.1μmである。光熱変換層に
おける光熱変換物質の含有量は、通常、画像記録に用い
る光源の波長での吸光度が0.3〜3.0、更に好ましくは0.
6〜2.5になるよう決めることができる。赤外線吸収色素
を用いると、カーボンブラックなどの顔料に比べ単位重
量当たりの吸収係数が大きいので、光熱変換層の膜厚を
薄くすることができ高感度化が可能となる。
【0028】その他、光熱変換層に添加される物質とし
ては、活性剤、塗布液のpHを調整するための枸櫞酸や酢
酸ナトリウム等の緩衝剤、光熱変換層の吸水性コントロ
ールのためのゼラチン用硬膜剤などが挙げられる。
【0029】光熱変換層の形成方法としては、リバース
コーター、エクストルージョンコーター、スライドホッ
パーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、
ワイヤーバー等、公知の方法で直接クッション層上に塗
布工するか、あるいは前記特願平5-1237号に記載の方法
により形成することができる。
【0030】光熱変換層がクッション層との接着性に劣
る場合は、熱転写あるいは受像材料から剥離する際に膜
剥がれを起こし、色濁りを生ずることがあるので、光熱
変換層とクッション層の間に接着層を設けてもよい。
【0031】次に、光熱変換層の柔軟化処理について説
明する。
【0032】本発明によれば、ゼラチン以外にも熱硬化
性樹脂など、柔軟化の必要な樹脂のヒビ割れの発生を防
ぐことができる。ここでは、具体的に光熱変換層バイン
ダーとしてゼラチンを使用した場合について説明する。
【0033】ゼラチンの柔軟化には、ゼラチン中に可塑
剤として高沸点有機溶剤(以下HBSと略す)を分散した
り、ゼラチンと相溶性の良いラテックスや水溶性樹脂を
併用したりすることにより可能となる。
【0034】HBSの具体例としては、下記の化合物など
が使用できる。
【0035】トリブチルホスフェート(特公昭48-32727
号)、ジフェニル・m-クレジルホスフェート、ジシクロ
ヘキシル・フェニルホスフェート(特開昭55-25057
号)、ジ(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロヘキシル)フ
タレート(特開昭53-146622号)、ジ(2-エチルヘキシ
ル)フタレート。
【0036】HBSの添加量はゼラチン/HBS=95/5〜50
/50の範囲が好ましく、更に好ましくは90/10〜60/40
である。
【0037】又、HBSの添加方法は、水と混合し、かつH
BSが可溶な酢酸エチル等の溶媒にHBSを溶解し、界面活
性剤等を含むゼラチン水溶液に加え、コロイドミル、超
音波分散機、マントンゴーリー等により乳化分散しなが
ら前記酢酸エチル等の溶媒を除去するという、銀塩写真
乳剤塗布液の調製方法として既知の方法が使用できる。
【0038】又、ポリマーラテックスとしては、以下の
化合物の他、特公昭45-5331号、特開昭55-133465号、同
55-113031号、米国特許4,197,127号に記載の化合物が使
用できる。
【0039】
【化1】
【0040】
【化2】
【0041】ラテックスの添加量としては、ゼラチンの
種類にも依存するため一概には言えないが、ゼラチン/
ラテックス=20/80〜80/20の範囲で添加することが好
ましく、更に好ましくは30/70〜70/30である。ラテッ
クスの種類にもよるが、ラテックスが多過ぎると、光熱
変換剤として染料を使用した場合、染料の凝集や、ゼラ
チン自身の凝集、光熱変換層としての耐溶剤性がなくな
りインク層を塗布する際光熱変換層と部分的に相溶して
しまう。ラテックスが少な過ぎると、柔軟化が十分でな
く罅割れが発生する。
【0042】ラテックスとしてはゼラチンとの相溶性を
上げるために、ゼラチン安定化ラテックスを使用しても
よい。ゼラチン安定化ラテックスは特願平4-191号の段
落番号0013〜0020に記載されるものが使用できる。ゼラ
チン安定化ラテックスの添加量は、ゼラチン安定化ラテ
ックス/ゼラチン=20/80〜80/20の範囲が適当であ
る。
【0043】水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコー
ル、カチオン変性ポバール、カルボキシ変性ポバールな
どの変性ポバール、ポリエチテングリコール、ポリエチ
レンオキサイド、メチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等
のセルロース系樹脂等が使用可能である。
【0044】水溶性樹脂の添加量としては、ゼラチン/
水溶性樹脂=20/80〜80/20の範囲で添加することが好
ましく、更に好ましくは30/70〜70/30である。
【0045】上記柔軟化処理を、光熱変換層の破断伸度
が10%以上となるように施すことにより、罅割れを防止
することが可能となる。ここで言う破断伸度とは、JIS
K-7127に記載される「引張破壊伸び」を測定して求めれ
ばよい。
【0046】インク層は、加熱時に溶融又は軟化して色
材とバインダー等を含有する層毎転写可能である層を意
味し、完全な溶融状態で転写しなくてもよい。
【0047】上記色材としては、例えば無機顔料及び有
機顔料などの顔料ならびに染料を挙げることができ、具
体的には特願平4-271880号に記載のインク層に用いる色
材を適用できる。
【0048】インク層における色材の含有率は特に限定
されないが、通常5〜70重量%の範囲であり、好ましく
は10〜60重量%である。
【0049】インク層のバインダーとしては、熱溶融性
物質、熱軟化性物質、熱可塑性樹脂を挙げることがで
き、公知の熱溶融性インク材料に用いられるものがその
まま適用できる。これら熱溶融性物質、熱軟化性物質、
熱可塑性樹脂の具体例としては、特願平4-271880号に記
載のインク層用バインダーを用いることができる。
【0050】上記熱溶融性物質、熱軟化性物質及び熱可
塑性樹脂を適宜選択することにより、所望の熱軟化点あ
るいは熱溶融点を有する熱軟化性インク層を形成するこ
とができる。平滑な受像材料(受像シート)へ一次転写
し、更に所望の紙(アート紙、コート紙、上質紙など印
刷用紙)へ二次転写することも可能であり、その場合、
スチレン/(メタ)アクリル酸(エステル)系樹脂をイ
ンク層バインダーとして用い(特願平4-142801号)、
又、ポリオレフィン系素材の受像層を用いると、一次転
写感度が高く、かつ効率良く画像を二次転写することが
できる。
【0051】その他、インク層の添加剤としては、可塑
化により感度アップを図る可塑剤、塗布性を向上させる
界面活性剤、ブロッキングを防止するマット材(サブミ
クロン〜ミクロンオーダーの粒子)等が挙げられる。好
ましいインク層の厚みは0.2〜2μm、より好ましくは0.
3〜1.5μmである。
【0052】受像材料の構成、素材等については、特願
平4-82251号、同4-94422号、同4-130915号、同4-149472
号、同4-209197号、同4-228778号、同4-228779号、同4-
234901号等に記載される技術が適用できる。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の実施態様はこれらに限定されない。なお、実施例
における「部」は断りない限り「重量部」を表す。
【0054】実施例1 (インクシートの作成)厚さ75μmの透明導電層付PE
T(ダイヤホイルヘキスト社製ポリエチレンテレフタレ
ート、T-100G)に、以下に示すようにクッション層、光
熱変換層、インク層を順次塗工してインクシートを作成
した。
【0055】クッション層…下記組成のクッション層塗
工液を乾燥膜厚20μmになるよう塗布・乾燥した。
【0056】クッション層塗工液 スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン樹脂(SEBS) 30部 (シェルジャパン社製:クレイトンG1657) MEK(メチルエチルケトン) 10部 トルエン 60部 光熱変換層…下記のようにして調製した光熱変換層塗工
液を乾燥温度40℃で、830nmの吸光度が1.0になるよう塗
布した。膜厚は約0.3μmであった。
【0057】光熱変換層塗工液の調製 HBS(化合物2)6gを酢酸エチル20gに溶解した液
を、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4gを含
むアルカリ処理ゼラチン(5%水溶液)60gに加え、超
音波分散機にて20分間乳化分散すると同時に酢酸エチル
を除去した。これを下記組成の染料溶液に全量添加して
光熱変換層塗工液とした。
【0058】 赤外吸収色素(IR−1) 6g アルカリ処理ゼラチン(5%水溶液) 240g 界面活性剤(化合物1) 0.3g 水 255g エタノール 30g インク層…下記組成のインク層塗工液を乾燥膜厚0.4μm
になるよう塗布・乾燥した。
【0059】インク層塗工液 マゼンタ顔料MEK分散物 4部 スチレン-アクリル樹脂(三洋化成社製:SBM73F) 5.4部 EVA(三井デュポンポリケミカル社製:EV-40Y) 0.5部 弗素系界面活性剤(旭硝子社製:サーフロンS-382) 0.1部 MEK 80部 シクロヘキサノン 10部
【0060】
【化3】
【0061】実施例2 実施例1において光熱変換層塗工液を以下の組成に変え
た他は同様にしてインクシートを作成した。
【0062】光熱変換層塗工液 酸処理ピッグスキンゼラチン 2部 カルボキシ変性PVA(クラレ化学社製:CM-318) 1.43部 界面活性剤(化合物1) 0.05部 枸櫞酸 0.02部 赤外吸収色素(IR−1) 1.5部 蒸留水 90部 エタノール 5部 実施例3 実施例2における光熱変換層の酸処理ピッグスキンゼラ
チンを両イオン交換処理ゼラチンに変えた他は同様にし
てインクシートを作成した。
【0063】実施例4 実施例2における光熱変換層の酸処理ピッグスキンゼラ
チンをカチオン交換処理ゼラチンに変えた他は同様にし
てインクシートを作成した。
【0064】実施例5 実施例2における光熱変換層の酸処理ピッグスキンゼラ
チンをアルカリ処理ゼラチンに変えた他は同様にしてイ
ンクシートを作成した。
【0065】実施例6 実施例5における光熱変換層のカルボキシ変性PVA
を、ポリブチルアクリレートから成るラテックスに変え
た他は同様にしてインクシートを作成した。
【0066】実施例7 実施例5における光熱変換層のカルボキシ変性PVA
を、下記の如く合成したゼラチン安定化ラテックスに変
えた他は同様にしてインクシートを作成した。
【0067】ゼラチン安定化ラテックスの合成 水60リットルにゼラチン1.0kg、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム10g及び過硫酸アンモニウム50gを溶
解した。液温60℃で撹拌しつつ、窒素雰囲気下でスチレ
ン3.0kg、メチルメタクリレート3.0kg及びエチルアクリ
レート3.2kgの混合液ならびに2-アクリルアミド-2-メチ
ルプロパンスルホン酸ナトリウム800gを1時間かけて
添加した。更に1.5時間撹拌後、1時間水蒸気蒸留して
残留モノマーを除去した。室温まで冷却してからアンモ
ニアを用いてpHを6.0に調整した。得られたラテックス
液は水を加えて75kgに仕上げた(平均粒径0.1μm)。
【0068】比較例1 実施例において、光熱変換層塗工液を下記組成のものに
代えた以外は同様にしてインクシートを作成した。
【0069】光熱変換層塗工液 アルカリ処理ゼラチン 3.43部 枸櫞酸 0.02部 界面活性剤(化合物1) 0.05部 赤外吸収色素(IR−1) 1.5部 蒸留水 90部 エタノール 5部 実施例8 実施例5におけるクッション層のSEBSをSIS(シ
ェル社製:カリフレックスTR1117S)に変えた他は同様
にしてインクシートを作成した。
【0070】実施例9 実施例5におけるクッション層のSEBSをEVA(三
井デュポンポリケミカル社製:P1007)に変えた他は同
様にしてインクシートを作成した。
【0071】比較例2 実施例1において光熱変換層を下記組成のものに変えた
他は同様にしてインクシートを作成した。
【0072】光熱変換層塗工液 ヒドロキシエチルセルロース 3.45部 界面活性剤(化合物1) 0.05部 赤外吸収色素(IR−1) 1.5部 蒸留水 95部 実施例10 実施例1における光熱変換層を下記組成のものに変えた
他は同様にしてインクシートを作成した。
【0073】光熱変換層塗工液 ヒドロキシエチルセルロース 2.95部 グリセリン 0.5部 界面活性剤(化合物1) 0.05部 赤外吸収色素(IR−1) 1.5部 蒸留水 95部 (受像シートの作成)厚さ75μmの透明導電層付きPE
T(前出:T-100G)にEVA(三井デュポンポリケミカ
ル社製:P1407C)を30μmの厚みでラミネートコーティ
ングしたベースに、下記組成の受像層塗工液を乾燥膜厚
1.0μmになるよう塗布し受像シートを得た。
【0074】受像層塗工液 スチレン-アクリル樹脂(三洋化成社製:SBM-100) 9.2部 EVA(前出:EV-40Y) 0.5部 シリコーン樹脂粒子(東芝シリコーン社製:トスパール108) 0.3部 MEK 70部 シクロヘキサノン 20部 (画像形成と評価)上記インクシートのインク層と受像
シートの受像層を対面させ、図1に示す装置のドラム状
減圧器に巻き付け、400Torrで真空密着させ、発振波長8
30nmの半導体レーザーにて露光を与えた後、インクシー
トと受像シートを剥離し、受像シートに転写された像を
観察、評価した。
【0075】画像形成に使用した装置の光学系は、100m
Wの半導体レーザーをビーム径6μm(ピークパワーの
1/e2)に集光してあり、照射面のレーザーパワーは33
mWである。ドラム状減圧器は、ドラム周長33吋であり、
ドラムの回転を主走査とし、光学系をドラムの回転に同
期させながら移動させ副走査とした。転写性の評価は、
ドラムの回転数を変えて露光を行うことにより行った。
【0076】結果を表1に示す。
【0077】《インク層乾燥温度》インク層塗布時の乾
燥温度を変えてヒビ割れの発生しない温度を求めた。
【0078】《経時によるヒビ割れ》常温・1月及び55
℃・20%RH・1週間保存条件でのヒビ割れを以下のよう
に3段階評価した。
【0079】○…全くヒビ割れなし △…稍ヒビが入る ×…完全にヒビが入る 《光熱変換層乾燥温度》光熱変換層の乾燥温度を変えて
赤外吸収色素のブリードアウトが発生しない温度を求め
た。
【0080】《転写抜け》上記転写による評価で、材料
設置時に記録材料と受像材料の間に混入させた約20μm
の糸ゴミによる転写抜けを以下の3段階で評価した。
【0081】○…ゴミの部分以外は完全に転写される △…ゴミの周りの200μm程度が転写抜けとなる ×…ゴミの周りが完全に転写抜けとなる(1mm程度)
【0082】
【表1】
【0083】Gel:アルカリ処理ゼラチン APS:
酸処理ピッグスキンゼラチン IEG:両イオン交換ゼラチン CEG:カチオン交換
ゼラチン HBS:高沸点有機溶媒 Lx:ラテックス GLx:ゼラチン安定化ラテックス PVA:カルボキシ変
性ポバール HEC:ヒドロキシエチルセルロース Gly:グリセリン 結果から明らかなように、実施例1〜10のインクシート
においては、クッション層の素材を針入度の大きな、常
温で柔らかいものとしても、インク層塗布時のヒビ割れ
の発生開始温度が高く、経時保存におけるヒビ割れもな
い。又、ドラム回転数245rpmとして本発明のインクシー
トを用いて形成した画像は、光熱変換層の飛散や転写が
なく、色濁りのない画像であった。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、高感度であり、しかも
平滑性の低い記録体への印字が良好で、かつ取扱い時や
インク層の塗布時に光熱変換層でヒビ割れが発生しない
光熱変換型ヒートモード記録材料が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光熱変換型ヒートモード受像材料及び
記録材料をドラム状減圧器に巻き付けることを示す斜視
【図2】ドラム状減圧器及び減圧器の周辺を示す全体構
成図
【符号の説明】
1 圧力ロール 2 減圧孔(2−1は開いた状態、2−2は閉じた状態
を示す) 3 ヒートモード記録材料(3−1はイエロー、3−2
はマゼンタ、3−3はシアン、3−4はブラック記録材
料を示す) 4 ヒートモード受像材料 5 ヒートモード記録材料補給手段 6 ヒートモード受像材料補給手段 7 減圧器保持部分 8 光学的書込み手段 9 筐体 10 減圧孔弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光熱変換型ヒートモード記録材料のイン
    ク層を有する面と光熱変換型ヒートモード受像材料の受
    像面を対面するように重ね合わせ、画像情報に応じた光
    を照射することにより該インク層を該受像面に転写する
    ヒートモード記録方法に用いられる光熱変換型ヒートモ
    ード記録材料が、支持体上に少なくともクッション層、
    光熱変換層、インク層を、この順に積層して有し、該光
    熱変換層の破断伸度が10%以上となるように柔軟化処理
    されたことを特徴とする光熱変換型ヒートモード記録材
    料。
  2. 【請求項2】 光熱変換層が少なくともゼラチンをバイ
    ンダーとして含有する親水性コロイド層から成ることを
    特徴とする請求項1記載の光熱変換型ヒートモード記録
    材料。
  3. 【請求項3】 ゼラチンがカチオン交換処理ゼラチン、
    両イオン交換処理ゼラチン、酸処理ピッグスキンゼラチ
    ンから選ばれるゼラチンであることを特徴とする請求項
    2記載の光熱変換型ヒートモード記録材料。
  4. 【請求項4】 光熱変換層に高沸点有機溶媒を添加する
    ことにより柔軟化処理されたことを特徴とする請求項2
    記載の光熱変換型ヒートモード記録材料。
  5. 【請求項5】 光熱変換層バインダーとしてゼラチンと
    水溶性樹脂及び/又はラテックスを併用することによ
    り、光熱変換層が柔軟化処理されたことを特徴とする請
    求項2記載の光熱変換型ヒートモード記録材料。
  6. 【請求項6】 ラテックスがゼラチンにより安定化され
    たラテックスであることを特徴とする請求項5記載の光
    熱変換型ヒートモード記録材料。
  7. 【請求項7】 クッション層の弾性率が100kg/mm2
    下、又はクッション層の針入度が15以上であることを特
    徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の光熱変換型ヒ
    ートモード記録材料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6680089B2 (en) 2000-10-26 2004-01-20 Fuji Photo Film Co., Ltd. Thermal transfer sheet

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