JPH0743320A - X線検査方法およびその装置並びにプレプレグの検査方法および多層配線基板の製造方法 - Google Patents
X線検査方法およびその装置並びにプレプレグの検査方法および多層配線基板の製造方法Info
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- JPH0743320A JPH0743320A JP5334598A JP33459893A JPH0743320A JP H0743320 A JPH0743320 A JP H0743320A JP 5334598 A JP5334598 A JP 5334598A JP 33459893 A JP33459893 A JP 33459893A JP H0743320 A JPH0743320 A JP H0743320A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】検査対象から鮮明な透過X線像が得られるを可
としたX線検査方法およびその装置を提供すること。 【構成】X線源101と、被検査試料102を搭載する
搭載台202をXおよびY軸方向に移動して位置決めす
るXY位置決めステージ103と、前記X線源より出射
されたX線を被検査試料に照射して該被検査試料を透過
した透過X線像を検出して光学像に変換するX線光変換
手段106と、検出された光学像を受光して透過濃淡X
線画像信号として検出する光電変換手段110と、透過
濃淡X線画像信号からノイズ成分を除去するノイズ除去
手段704と、ノイズが除去された透過濃淡X線画像信
号に対して前記被検査試料の厚さに応じた信号レベルに
変換するレベル変換手段705と、検出信号レベルの変
動を補正するレベル補正手段706、707とを備え
る。
としたX線検査方法およびその装置を提供すること。 【構成】X線源101と、被検査試料102を搭載する
搭載台202をXおよびY軸方向に移動して位置決めす
るXY位置決めステージ103と、前記X線源より出射
されたX線を被検査試料に照射して該被検査試料を透過
した透過X線像を検出して光学像に変換するX線光変換
手段106と、検出された光学像を受光して透過濃淡X
線画像信号として検出する光電変換手段110と、透過
濃淡X線画像信号からノイズ成分を除去するノイズ除去
手段704と、ノイズが除去された透過濃淡X線画像信
号に対して前記被検査試料の厚さに応じた信号レベルに
変換するレベル変換手段705と、検出信号レベルの変
動を補正するレベル補正手段706、707とを備え
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検査対象からの透過X
線像から、その検査対象を検査するX線検査方法とその
装置に係わり、特に検査対象でのX線吸収率が大とされ
た波長を多く含むX線をその検査対象に照射することに
よって、鮮明な透過X線像を得た上、これから、その検
査対象が高精度に検査されるようにしたX線検査方法と
その装置に関するものである。
線像から、その検査対象を検査するX線検査方法とその
装置に係わり、特に検査対象でのX線吸収率が大とされ
た波長を多く含むX線をその検査対象に照射することに
よって、鮮明な透過X線像を得た上、これから、その検
査対象が高精度に検査されるようにしたX線検査方法と
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術に係るX線発生装置としては、
例えば特開平1−204648号公報や特開昭55−4
2640号公報に記載のものが知られている。これによ
る場合、検査対象(被検体等)にはX線が照射される一
方、その検査対象を介された透過X線はX線検出器で検
出されるものとなっている。
例えば特開平1−204648号公報や特開昭55−4
2640号公報に記載のものが知られている。これによ
る場合、検査対象(被検体等)にはX線が照射される一
方、その検査対象を介された透過X線はX線検出器で検
出されるものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報による場合には、特定波長のX線を検査対象に応じて
所望に発生させた上、これを検査対象に照射することに
ついては、特に考慮されていないものとなっている。即
ち、これまでにあっては、電子線のタ−ゲットへの照射
によって、連続X線が制動放射により発生されているわ
けであるが、その連続X線は単にある幅をもったスペク
トル分布として発生されているというものである。
報による場合には、特定波長のX線を検査対象に応じて
所望に発生させた上、これを検査対象に照射することに
ついては、特に考慮されていないものとなっている。即
ち、これまでにあっては、電子線のタ−ゲットへの照射
によって、連続X線が制動放射により発生されているわ
けであるが、その連続X線は単にある幅をもったスペク
トル分布として発生されているというものである。
【0004】一般に検査対象でのX線吸収率はX線の波
長によって異なり、また、検査対象の材質によっても、
X線の特定波長に対するX線吸収率は異なるものとなっ
ている。換言すれば、検査対象から鮮明な透過X線像を
得るためには、検査対象に照射されるX線としては、そ
の材質でX線吸収率が高い波長のものが望ましいという
ものである。
長によって異なり、また、検査対象の材質によっても、
X線の特定波長に対するX線吸収率は異なるものとなっ
ている。換言すれば、検査対象から鮮明な透過X線像を
得るためには、検査対象に照射されるX線としては、そ
の材質でX線吸収率が高い波長のものが望ましいという
ものである。
【0005】本発明の目的は、検査対象から鮮明な透過
X線像が得られるを可としたX線検査方法およびその装
置を提供することにある。
X線像が得られるを可としたX線検査方法およびその装
置を提供することにある。
【0006】また本発明の目的は、多層配線基板を製造
するのに用いられるプレプレグと称する絶縁シートの内
部および表面に混入または付着した導電性異物を高信頼
度で検査できるようにしたX線検査装置を提供すること
にある。
するのに用いられるプレプレグと称する絶縁シートの内
部および表面に混入または付着した導電性異物を高信頼
度で検査できるようにしたX線検査装置を提供すること
にある。
【0007】また本発明の目的は、配線パターン間にお
いて短絡または短絡に近い状態にならない高品質の多層
配線基板を製造するためのプレプレグの検査方法および
多層配線基板の製造方法を提供することにある。
いて短絡または短絡に近い状態にならない高品質の多層
配線基板を製造するためのプレプレグの検査方法および
多層配線基板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、検査対象でのX線吸収率が大とされた少
なくとも波長を含むX線を前記検査対象に照射し、該検
査対象を透過した透過X線像を検出し、該透過X線像に
もとづき前記検査対象を検査することを特徴とするX線
検査方法である。また本発明は、検査対象でのX線吸収
率が大とされた2種類以上の波長を含む特性X線を前記
検査対象に照射し、該検査対象を透過した透過X線像を
検出し、該透過X線像にもとづき前記検査対象を検査す
ることを特徴とするX線検査方法である。
成するために、検査対象でのX線吸収率が大とされた少
なくとも波長を含むX線を前記検査対象に照射し、該検
査対象を透過した透過X線像を検出し、該透過X線像に
もとづき前記検査対象を検査することを特徴とするX線
検査方法である。また本発明は、検査対象でのX線吸収
率が大とされた2種類以上の波長を含む特性X線を前記
検査対象に照射し、該検査対象を透過した透過X線像を
検出し、該透過X線像にもとづき前記検査対象を検査す
ることを特徴とするX線検査方法である。
【0009】また本発明は、プリント回路板におけるC
uまたはAu等の配線パターンに対してX線吸収率が大
とされた0.4nm〜1.5nmの波長を含む特性X線
を前記プリント回路板に照射し、該プリント回路板を透
過した透過X線像を検出し、該透過X線像にもとづき前
記プリント回路板を検査することを特徴とするX線検査
方法である。また本発明は、集束電子線をMoまたはC
uまたはAuまたはこれらの合金からなるターゲットに
照射することによって発生する0.4nm〜1.5nm
の波長を含む特性X線を、CuまたはAu等の配線パタ
ーンを有するプリント回路板に照射し、該プリント回路
板を透過した透過X線像を検出し、該透過X線像にもと
づき前記プリント回路板を検査することを特徴とするX
線検査方法である。また本発明は、集束電子線をMoま
たはCuまたはAuまたはこれらの合金からなるターゲ
ットに照射することによって20μm以下の微小領域か
ら発生する0.4nm〜1.5nmの波長を含む特性X
線を、CrまたはAu等の配線パターンを有するプリン
ト回路板に照射し、該プリント回路板を透過した透過X
線像を検出し、該透過X線像にもとづき前記プリント回
路板を検査することを特徴とするX線検査方法である。
また本発明は、集束電子線をMoまたはCuまたはAu
またはこれらの合金からなるターゲットに照射すること
によって発生する0.4nm〜1.5nmの波長を含む
特性X線を、絶縁部材に照射し、該絶縁部材を透過した
透過X線像を検出し、該透過X線像にもとづき前記絶縁
部材の表面または内部に存在する微小導電性金属異物を
検査することを特徴とするX線検査方法である。また本
発明は、集束電子線をMoまたはCuまたはAuまたは
これらの合金からなるターゲットに照射することによっ
て20μm以下の微小領域から発生する0.4nm〜
1.5nmの波長を含む特性X線を、絶縁部材に照射
し、該絶縁部材を透過した透過X線像を検出し、該透過
X線像にもとづき前記絶縁部材の表面または内部に存在
する微小導電性金属異物を検査することを特徴とするX
線検査方法である。
uまたはAu等の配線パターンに対してX線吸収率が大
とされた0.4nm〜1.5nmの波長を含む特性X線
を前記プリント回路板に照射し、該プリント回路板を透
過した透過X線像を検出し、該透過X線像にもとづき前
記プリント回路板を検査することを特徴とするX線検査
方法である。また本発明は、集束電子線をMoまたはC
uまたはAuまたはこれらの合金からなるターゲットに
照射することによって発生する0.4nm〜1.5nm
の波長を含む特性X線を、CuまたはAu等の配線パタ
ーンを有するプリント回路板に照射し、該プリント回路
板を透過した透過X線像を検出し、該透過X線像にもと
づき前記プリント回路板を検査することを特徴とするX
線検査方法である。また本発明は、集束電子線をMoま
たはCuまたはAuまたはこれらの合金からなるターゲ
ットに照射することによって20μm以下の微小領域か
ら発生する0.4nm〜1.5nmの波長を含む特性X
線を、CrまたはAu等の配線パターンを有するプリン
ト回路板に照射し、該プリント回路板を透過した透過X
線像を検出し、該透過X線像にもとづき前記プリント回
路板を検査することを特徴とするX線検査方法である。
また本発明は、集束電子線をMoまたはCuまたはAu
またはこれらの合金からなるターゲットに照射すること
によって発生する0.4nm〜1.5nmの波長を含む
特性X線を、絶縁部材に照射し、該絶縁部材を透過した
透過X線像を検出し、該透過X線像にもとづき前記絶縁
部材の表面または内部に存在する微小導電性金属異物を
検査することを特徴とするX線検査方法である。また本
発明は、集束電子線をMoまたはCuまたはAuまたは
これらの合金からなるターゲットに照射することによっ
て20μm以下の微小領域から発生する0.4nm〜
1.5nmの波長を含む特性X線を、絶縁部材に照射
し、該絶縁部材を透過した透過X線像を検出し、該透過
X線像にもとづき前記絶縁部材の表面または内部に存在
する微小導電性金属異物を検査することを特徴とするX
線検査方法である。
【0010】また本発明は、検査対象を載置して位置決
めするステージ手段と、前記検査対象でのX線吸収率が
大とされた波長を多く含むX線を前記ステージ手段によ
って位置決めされた検査対象に照射するX線源と、前記
検査対象を透過した透過X線像を検出して光学像に変換
する光学像変換手段と、該光学像変換手段での光学像を
透過X線画像信号に変換する光電変換手段と、該光電変
換手段から得られる透過X線画像信号像に基づいて前記
検査対象を検査する画像処理手段と、前記ステージ手段
を移動制御するステージ制御手段とを備えたことを特徴
とするX線検査装置である。また本発明は、前記X線検
査装置において、前記X線源として、管電圧および管電
流が制御可能なX線管で構成したことを特徴する。また
本発明は、前記X線検査装置において、前記X線管は、
検査対象と同一材質のターゲットを具備したことを特徴
とする。また本発明は、前記X線検査装置において、前
記X線管は、2種類以上の金属の合金よりなるターゲッ
トを具備したことを特徴とする。
めするステージ手段と、前記検査対象でのX線吸収率が
大とされた波長を多く含むX線を前記ステージ手段によ
って位置決めされた検査対象に照射するX線源と、前記
検査対象を透過した透過X線像を検出して光学像に変換
する光学像変換手段と、該光学像変換手段での光学像を
透過X線画像信号に変換する光電変換手段と、該光電変
換手段から得られる透過X線画像信号像に基づいて前記
検査対象を検査する画像処理手段と、前記ステージ手段
を移動制御するステージ制御手段とを備えたことを特徴
とするX線検査装置である。また本発明は、前記X線検
査装置において、前記X線源として、管電圧および管電
流が制御可能なX線管で構成したことを特徴する。また
本発明は、前記X線検査装置において、前記X線管は、
検査対象と同一材質のターゲットを具備したことを特徴
とする。また本発明は、前記X線検査装置において、前
記X線管は、2種類以上の金属の合金よりなるターゲッ
トを具備したことを特徴とする。
【0011】また本発明は、X線源と、被検査試料を搭
載する搭載台をXおよびY軸方向に移動して位置決めす
るXY位置決めステージと、前記X線源より出射された
X線を前記XY位置決めステージにより位置決めされた
被検査試料に照射して該被検査試料を透過した透過X線
像を検出して光学像に変換するX線光変換手段と、該X
線光変換手段で検出された光学像を受光して透過濃淡X
線画像信号として検出する光電変換手段と、該光電変換
手段から得られる透過濃淡X線画像信号からノイズ成分
を除去するノイズ除去手段と、該ノイズ除去手段でノイ
ズが除去された透過濃淡X線画像信号に対して前記被検
査試料の厚さに応じた信号レベルに変換するレベル変換
手段と、該レベル変換手段で変換された透過濃淡X線画
像信号に対して検出信号レベルの変動を補正するレベル
補正手段とを備え、該レベル補正手段で補正された透過
濃淡X線画像信号に基づいて前記被検査試料中に混入し
た異物および表面に付着した異物を検査するように構成
したことを特徴とするX線検査装置である。また本発明
は、前記X線検査装置において、前記X線源を、電子ビ
−ム等を微小な領域に収束させてタ−ゲット材に照射し
て微小な領域からX線を発生させるように構成したこと
を特徴とする。また本発明は、前記X線検査装置におい
て、更に、前記X線光変換手段で検出される透過X線像
の結像倍率を制御する結像倍率制御手段を備えたことを
特徴とする。また本発明は、前記X線検査装置におい
て、更に防護キャビンの外側に補助ステージを設け、前
記載置台を、前記補助ステージと前記XY位置決めステ
ージとの間で前記防護キャビンに設けられて開閉される
窓を介して搬出入させる搬送手段を備えたことを特徴と
する。また本発明は、前記X線検査装置において、更
に、前記X線源から照射されるX線の強度を測定するX
線測定手段を設け、該X線測定手段で測定されるX線の
強度に応じて前記レベル補正手段により検出信号レベル
を補正するように構成したことを特徴とする。また本発
明は、前記X線検査装置において、更に、前記X線源か
ら照射されるX線の強度を測定するX線測定手段と、該
X線測定手段で測定されるX線の強度に応じてX線源か
ら出射されるX線を制御する制御手段とを備えたことを
特徴とする。また本発明は、前記X線検査装置におい
て、更に、前記レベル補正手段で補正された透過濃淡X
線画像信号を表示する表示手段を備えたことを特徴す
る。また本発明は、防護キャビンの外側に設けられた補
助ステージと、被検査試料を搭載する搭載台をXおよび
Y軸方向に移動して位置決めするXY位置決めステージ
と、前記載置台を、前記補助ステージと前記XY位置決
めステージとの間で前記防護キャビンに設けられて開閉
される窓を介して搬出入させる搬送手段と、電子ビ−ム
等を微小な領域に収束させてタ−ゲット材に照射して微
小な領域からX線を発生させるように構成したX線源
と、該X線源より出射されたX線を前記XY位置決めス
テージにより位置決めされた被検査試料に照射して該被
検査試料を透過した透過X線像をフィルムに撮像して感
光させてX線透過像を得る感光手段とを備え、該感光手
段により前記被検査試料中に混入した異物および表面に
付着した異物を検査するように構成したことを特徴とす
るX線検査装置である。
載する搭載台をXおよびY軸方向に移動して位置決めす
るXY位置決めステージと、前記X線源より出射された
X線を前記XY位置決めステージにより位置決めされた
被検査試料に照射して該被検査試料を透過した透過X線
像を検出して光学像に変換するX線光変換手段と、該X
線光変換手段で検出された光学像を受光して透過濃淡X
線画像信号として検出する光電変換手段と、該光電変換
手段から得られる透過濃淡X線画像信号からノイズ成分
を除去するノイズ除去手段と、該ノイズ除去手段でノイ
ズが除去された透過濃淡X線画像信号に対して前記被検
査試料の厚さに応じた信号レベルに変換するレベル変換
手段と、該レベル変換手段で変換された透過濃淡X線画
像信号に対して検出信号レベルの変動を補正するレベル
補正手段とを備え、該レベル補正手段で補正された透過
濃淡X線画像信号に基づいて前記被検査試料中に混入し
た異物および表面に付着した異物を検査するように構成
したことを特徴とするX線検査装置である。また本発明
は、前記X線検査装置において、前記X線源を、電子ビ
−ム等を微小な領域に収束させてタ−ゲット材に照射し
て微小な領域からX線を発生させるように構成したこと
を特徴とする。また本発明は、前記X線検査装置におい
て、更に、前記X線光変換手段で検出される透過X線像
の結像倍率を制御する結像倍率制御手段を備えたことを
特徴とする。また本発明は、前記X線検査装置におい
て、更に防護キャビンの外側に補助ステージを設け、前
記載置台を、前記補助ステージと前記XY位置決めステ
ージとの間で前記防護キャビンに設けられて開閉される
窓を介して搬出入させる搬送手段を備えたことを特徴と
する。また本発明は、前記X線検査装置において、更
に、前記X線源から照射されるX線の強度を測定するX
線測定手段を設け、該X線測定手段で測定されるX線の
強度に応じて前記レベル補正手段により検出信号レベル
を補正するように構成したことを特徴とする。また本発
明は、前記X線検査装置において、更に、前記X線源か
ら照射されるX線の強度を測定するX線測定手段と、該
X線測定手段で測定されるX線の強度に応じてX線源か
ら出射されるX線を制御する制御手段とを備えたことを
特徴とする。また本発明は、前記X線検査装置におい
て、更に、前記レベル補正手段で補正された透過濃淡X
線画像信号を表示する表示手段を備えたことを特徴す
る。また本発明は、防護キャビンの外側に設けられた補
助ステージと、被検査試料を搭載する搭載台をXおよび
Y軸方向に移動して位置決めするXY位置決めステージ
と、前記載置台を、前記補助ステージと前記XY位置決
めステージとの間で前記防護キャビンに設けられて開閉
される窓を介して搬出入させる搬送手段と、電子ビ−ム
等を微小な領域に収束させてタ−ゲット材に照射して微
小な領域からX線を発生させるように構成したX線源
と、該X線源より出射されたX線を前記XY位置決めス
テージにより位置決めされた被検査試料に照射して該被
検査試料を透過した透過X線像をフィルムに撮像して感
光させてX線透過像を得る感光手段とを備え、該感光手
段により前記被検査試料中に混入した異物および表面に
付着した異物を検査するように構成したことを特徴とす
るX線検査装置である。
【0012】また本発明は、プレプレグにX線を照射し
て透過X線濃淡画像に基づいて、プレプレグの内部およ
び表面に規定されている導電性異物が混入または付着さ
れているか否かを検査することを特徴とするプレプレグ
の検査方法である。
て透過X線濃淡画像に基づいて、プレプレグの内部およ
び表面に規定されている導電性異物が混入または付着さ
れているか否かを検査することを特徴とするプレプレグ
の検査方法である。
【0013】また本発明は、プレプレグにX線を照射し
て透過X線濃淡画像に基づいて、プレプレグの内部およ
び表面に規定されている導電性異物が混入または付着さ
れているか否かを検査して内部および表面に規定されて
いる導電性異物が混入または付着されていないプレプレ
グを準備し、該準備されたプレプレグと絶縁材料上に配
線パターンを形成した配線基板とを積層加熱して多層配
線基板を製造することを特徴とする多層配線基板の製造
方法である。
て透過X線濃淡画像に基づいて、プレプレグの内部およ
び表面に規定されている導電性異物が混入または付着さ
れているか否かを検査して内部および表面に規定されて
いる導電性異物が混入または付着されていないプレプレ
グを準備し、該準備されたプレプレグと絶縁材料上に配
線パターンを形成した配線基板とを積層加熱して多層配
線基板を製造することを特徴とする多層配線基板の製造
方法である。
【0014】
【作用】検査対象をX線により検査するに際して、その
検査対象の材質でX線吸収率が大とされた波長を多く含
むX線を、その検査対象を含む状態でその検査対象に照
射する場合には、その検査対象からは透過X線像が鮮明
なものとして得ることができ、その結果その透過X線像
を検出した上で画像処理することにより検査対象につい
て高精度に検査することができる。
検査対象の材質でX線吸収率が大とされた波長を多く含
むX線を、その検査対象を含む状態でその検査対象に照
射する場合には、その検査対象からは透過X線像が鮮明
なものとして得ることができ、その結果その透過X線像
を検出した上で画像処理することにより検査対象につい
て高精度に検査することができる。
【0015】一方、電気回路の製造に用いられる多層配
線基板等は、ガラス繊維をメッシュ状に織りあげた布状
シートにポリイミド等の絶縁材料を含浸させたプレプレ
グと称する絶縁シートの表面に銅などの導電材料で配線
パターン(回路パターン)を形成した配線パターン基板
を準備し、これを前記プレプレグと称する絶縁シートを
介して多数積み重ねて製造される。しかし、該絶縁シー
トの内部および表面に導電性金属異物が混入または付着
して存在すると、上記配線パターンが短絡若しくは短絡
に近い状態になり、これを検査して不良を排除すること
が必要となる。このように対象となる導電性金属異物は
多層配線基板を製造後、長期に渡る信頼性確保のため、
数10μm以下であってもこれを検出して銅等の配線パ
ターンのマイグレーション等による絶縁特性の劣化を防
止する必要がある。そこで、本発明は、プレプレグと称
する絶縁シートは比較的低分子量の材料で構成されてお
り、X線透過率は高く、一方導電性金属異物として問題
になる金属は、Fe,Mo,W等分子量が大きく、X線
透過率は比較的低いことに着目して、プレプレグと称す
る絶縁シートの内部および表面に混入または付着して存
在する微小な導電性金属異物をX線透過画像に基づいて
高信頼度で検査できるようにしたので、該微小な導電性
金属異物が規定値以下しか絶縁シートの内部および表面
に存在しないことになり、前記配線パターン基板を該微
小な導電性金属異物が存在しない絶縁シートを介しなが
ら多数積み重ねて多層配線基板を製造すれば、多層配線
基板として長期に渡って絶縁特性の信頼度を確保するこ
とができる。
線基板等は、ガラス繊維をメッシュ状に織りあげた布状
シートにポリイミド等の絶縁材料を含浸させたプレプレ
グと称する絶縁シートの表面に銅などの導電材料で配線
パターン(回路パターン)を形成した配線パターン基板
を準備し、これを前記プレプレグと称する絶縁シートを
介して多数積み重ねて製造される。しかし、該絶縁シー
トの内部および表面に導電性金属異物が混入または付着
して存在すると、上記配線パターンが短絡若しくは短絡
に近い状態になり、これを検査して不良を排除すること
が必要となる。このように対象となる導電性金属異物は
多層配線基板を製造後、長期に渡る信頼性確保のため、
数10μm以下であってもこれを検出して銅等の配線パ
ターンのマイグレーション等による絶縁特性の劣化を防
止する必要がある。そこで、本発明は、プレプレグと称
する絶縁シートは比較的低分子量の材料で構成されてお
り、X線透過率は高く、一方導電性金属異物として問題
になる金属は、Fe,Mo,W等分子量が大きく、X線
透過率は比較的低いことに着目して、プレプレグと称す
る絶縁シートの内部および表面に混入または付着して存
在する微小な導電性金属異物をX線透過画像に基づいて
高信頼度で検査できるようにしたので、該微小な導電性
金属異物が規定値以下しか絶縁シートの内部および表面
に存在しないことになり、前記配線パターン基板を該微
小な導電性金属異物が存在しない絶縁シートを介しなが
ら多数積み重ねて多層配線基板を製造すれば、多層配線
基板として長期に渡って絶縁特性の信頼度を確保するこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図1から図6により説明す
る。
る。
【0017】先ず本発明によるX線検査装置について説
明すれば、図1はその一例での概要構成を示したもので
ある。これによる場合、本例では、検査対象6としてそ
の表面に回路パターン6aが形成されているもの、例え
ばプリント配線基板が想定されており、これにX線管1
からX線が上方より照射されるものとなっている。この
場合、X線管1には、回路パターン6aでX線吸収率が
大きい波長の特性X線を発生させ得る材質のターゲット
3が使用されており、タ−ゲット3の材質により定まる
値以上の管電圧の電子線4が陰極2からタ−ゲット3に
照射されることによって、タ−ゲット3からはその材質
に特有な波長をもったX線、即ち、特性X線が発生され
た上、検査対象6に照射されているものである。その特
性X線のその強度は連続X線のそれの数倍の強度を持
ち、その波長分布の幅は非常に狭いが、その際でのX線
管1での管電圧および管電流はキャビン21外のX線発
生制御装置26によって、最適に設定されるものとなっ
ている。管電圧値をタ−ゲット3から特性X線を発生さ
せる値以上に保ち、かつ管電流値を検出に適した強度の
特性X線が発生される状態となるべく、その管電圧およ
び管電流が最適に設定される場合には、X線管1からは
所望の強度を以て特定X線が発生され得るものである。
明すれば、図1はその一例での概要構成を示したもので
ある。これによる場合、本例では、検査対象6としてそ
の表面に回路パターン6aが形成されているもの、例え
ばプリント配線基板が想定されており、これにX線管1
からX線が上方より照射されるものとなっている。この
場合、X線管1には、回路パターン6aでX線吸収率が
大きい波長の特性X線を発生させ得る材質のターゲット
3が使用されており、タ−ゲット3の材質により定まる
値以上の管電圧の電子線4が陰極2からタ−ゲット3に
照射されることによって、タ−ゲット3からはその材質
に特有な波長をもったX線、即ち、特性X線が発生され
た上、検査対象6に照射されているものである。その特
性X線のその強度は連続X線のそれの数倍の強度を持
ち、その波長分布の幅は非常に狭いが、その際でのX線
管1での管電圧および管電流はキャビン21外のX線発
生制御装置26によって、最適に設定されるものとなっ
ている。管電圧値をタ−ゲット3から特性X線を発生さ
せる値以上に保ち、かつ管電流値を検出に適した強度の
特性X線が発生される状態となるべく、その管電圧およ
び管電流が最適に設定される場合には、X線管1からは
所望の強度を以て特定X線が発生され得るものである。
【0018】以上のようにして、X線管1で発生された
特定X線は検査対象6に照射されるわけであるが、図2
は検査対象6としてのプリント配線基板を示したもので
ある。図示のように、プリント配線基板9は基材10表
面に回路パタ−ン11が各種形成されたものとして構成
されているが、その回路パターン11の材質は一般に金
属とされ、また、基材10のそれは多くは有機材料とし
て構成されたものとなっている。ここで、回路パターン
11(6a)、基材10の材質がそれぞれ銅、有機材料
であるとして、再び図1に戻り説明を続行すれば、X線
管1からの特性X線はプリント配線基板9に照射される
が、その際、回路パタ−ン11では特性X線の一部が吸
収され、残りは回路パターン11を透過される一方で
は、基材10では、特性X線の透過率が銅よりも大きい
ことから、基材10に照射された特性X線の殆どは基材
10をそのまま透過されるものとなっている。このよう
にして、プリント配線基板9からはX線が透過される
が、その透過X線7はイメージインテンシファイア8で
光学像に変換された上、更に、レンズ16、ミラー1
8、レンズ17、シャッタ19を介しカメラ20で画像
として検出され、検出された画像は画像処理装置27で
所定に画像処理されることで、回路パターン11上での
各種欠陥(短絡、断線等)の有無が検査されているもの
である。イメージインテンシファイア8では、回路パタ
−ン11に対応する画像部分は暗いものとして、また、
基材部分10に対応する画像部分は明るいものとして、
透過X線7から光学像が得られているものである。な
お、本例では、検査対象6としてのプリント配線基板9
はXステージ22、Yステージ23に位置決め載置され
た状態でX,Y方向に所望に移動され、また、X線管1
自体はZステージ(図示せず)によりZ方向24に所望
に移動されるものとなっている。尤も、X線管1自体の
Z方向24位置を固定した上、その代りに、検査対象6
をZステージによりZ方向に移動せしめるようにしても
よいものである。XYZステージ制御装置25はそれら
X,Y,Zステージを移動制御するために設けられたも
のである。
特定X線は検査対象6に照射されるわけであるが、図2
は検査対象6としてのプリント配線基板を示したもので
ある。図示のように、プリント配線基板9は基材10表
面に回路パタ−ン11が各種形成されたものとして構成
されているが、その回路パターン11の材質は一般に金
属とされ、また、基材10のそれは多くは有機材料とし
て構成されたものとなっている。ここで、回路パターン
11(6a)、基材10の材質がそれぞれ銅、有機材料
であるとして、再び図1に戻り説明を続行すれば、X線
管1からの特性X線はプリント配線基板9に照射される
が、その際、回路パタ−ン11では特性X線の一部が吸
収され、残りは回路パターン11を透過される一方で
は、基材10では、特性X線の透過率が銅よりも大きい
ことから、基材10に照射された特性X線の殆どは基材
10をそのまま透過されるものとなっている。このよう
にして、プリント配線基板9からはX線が透過される
が、その透過X線7はイメージインテンシファイア8で
光学像に変換された上、更に、レンズ16、ミラー1
8、レンズ17、シャッタ19を介しカメラ20で画像
として検出され、検出された画像は画像処理装置27で
所定に画像処理されることで、回路パターン11上での
各種欠陥(短絡、断線等)の有無が検査されているもの
である。イメージインテンシファイア8では、回路パタ
−ン11に対応する画像部分は暗いものとして、また、
基材部分10に対応する画像部分は明るいものとして、
透過X線7から光学像が得られているものである。な
お、本例では、検査対象6としてのプリント配線基板9
はXステージ22、Yステージ23に位置決め載置され
た状態でX,Y方向に所望に移動され、また、X線管1
自体はZステージ(図示せず)によりZ方向24に所望
に移動されるものとなっている。尤も、X線管1自体の
Z方向24位置を固定した上、その代りに、検査対象6
をZステージによりZ方向に移動せしめるようにしても
よいものである。XYZステージ制御装置25はそれら
X,Y,Zステージを移動制御するために設けられたも
のである。
【0019】ここで、回路パターン11の材質である銅
CuのX線吸収率について説明すれば、そのX線吸収率
は照射X線の波長に応じて異なったものとなっている。
図3には銅Cuの照射X線波長に対する質量減弱係数が
示されているが、大きな質量減弱係数が得られる際での
波長、つまり、X線吸収率が大きい波長の特性X線を発
生し得る材料をタ−ゲット3として使用することによっ
て、回路パタ−ン11に対する画像がより鮮明に検出さ
れ得るものである。周知の如く、特性X線の発生メカニ
ズムは原子の内殻電子、例えばK殻の電子が空位にな
り、その空位に外殻(L殻など)から殻電子が落込む際
に、両準位でのエネルギ差をエネルギとしてX線は発生
されるものとなっている。ところで、銅CuのK系列で
の特性X線の波長は約0.16μmであるが、これは特
性X線の波長は吸収端でのもの、即ち、大きなX線吸収
率が得られる際でのX線波長でもある。換言すれば、銅
CuでのX線吸収率のピークは約0.16μmの波長で
出現し、波長が短くなる程にそのX線吸収率は低下する
ようになっている。因みに、銅Cu以外の金属について
の特性X線の波長、例えばタングステンWのK系列での
特性X線の波長は約0.02μmであり、モリブデンM
oのK系列での特性X線の波長は約0.07μmであ
る。
CuのX線吸収率について説明すれば、そのX線吸収率
は照射X線の波長に応じて異なったものとなっている。
図3には銅Cuの照射X線波長に対する質量減弱係数が
示されているが、大きな質量減弱係数が得られる際での
波長、つまり、X線吸収率が大きい波長の特性X線を発
生し得る材料をタ−ゲット3として使用することによっ
て、回路パタ−ン11に対する画像がより鮮明に検出さ
れ得るものである。周知の如く、特性X線の発生メカニ
ズムは原子の内殻電子、例えばK殻の電子が空位にな
り、その空位に外殻(L殻など)から殻電子が落込む際
に、両準位でのエネルギ差をエネルギとしてX線は発生
されるものとなっている。ところで、銅CuのK系列で
の特性X線の波長は約0.16μmであるが、これは特
性X線の波長は吸収端でのもの、即ち、大きなX線吸収
率が得られる際でのX線波長でもある。換言すれば、銅
CuでのX線吸収率のピークは約0.16μmの波長で
出現し、波長が短くなる程にそのX線吸収率は低下する
ようになっている。因みに、銅Cu以外の金属について
の特性X線の波長、例えばタングステンWのK系列での
特性X線の波長は約0.02μmであり、モリブデンM
oのK系列での特性X線の波長は約0.07μmであ
る。
【0020】さて、図4にはX線管の管電圧が60kV
に設定された際でのモリブデンMoとタングステンWに
ついての波長ーX線発生強度特性が示されているが、こ
れから、回路パタ−ン11の材質が銅Cuである場合に
は、タ−ゲット3としてタングステンWではその特性X
線が銅CuのX線吸収率の大きな範囲に存在しないのに
対して、モリブデンMoを使用した場合には、より銅C
uにおける大きなX線吸収率を有する波長の特性X線を
発生させ得るものであることが判る。換言すれば、回路
パタ−ン11の材質が銅Cuである場合には、タングス
テンWのタ−ゲット3よりも、モリブデンMoのターゲ
ット3を使用するのが、回路パタ−ン11に対する画像
をより鮮明なものとして検出する上で望ましいわけであ
る。ここで、タ−ゲット3にモリブデンMoを使用する
場合について詳細に説明すれば、その際での管電圧はK
系列での特性X線を発生する値である28kV以上に設
定される必要があるものとなっている。また、画像検出
に適した強度のX線を発生させる上で必要とされる管電
流、つまり、透過X線の検出に用いられるイメージイン
テンシファイア8に対し光量不足でも、また、光量過多
でもない適度な強度の透過X線を得る上で必要とされる
管電流は最適に設定される必要があるものとなってい
る。具体的には、例えば管電圧は60kVとして、管電
流は20mAとして設定された上、波長が約0.07μ
mの特性X線が発生されるようにすればよいものであ
る。上記の如くに設定された管電圧および管電流は、検
査対象6やステージ等の条件が変化する度に、最適な値
に再設定されればよいものである。特に管電流の値につ
いては、画像検出信号レベル、あるいは別途設けられて
いる透過X線検出センサからの透過X線検出信号レベル
にもとづくフィードバック制御によって、最適に更新設
定され得るものとなっている。
に設定された際でのモリブデンMoとタングステンWに
ついての波長ーX線発生強度特性が示されているが、こ
れから、回路パタ−ン11の材質が銅Cuである場合に
は、タ−ゲット3としてタングステンWではその特性X
線が銅CuのX線吸収率の大きな範囲に存在しないのに
対して、モリブデンMoを使用した場合には、より銅C
uにおける大きなX線吸収率を有する波長の特性X線を
発生させ得るものであることが判る。換言すれば、回路
パタ−ン11の材質が銅Cuである場合には、タングス
テンWのタ−ゲット3よりも、モリブデンMoのターゲ
ット3を使用するのが、回路パタ−ン11に対する画像
をより鮮明なものとして検出する上で望ましいわけであ
る。ここで、タ−ゲット3にモリブデンMoを使用する
場合について詳細に説明すれば、その際での管電圧はK
系列での特性X線を発生する値である28kV以上に設
定される必要があるものとなっている。また、画像検出
に適した強度のX線を発生させる上で必要とされる管電
流、つまり、透過X線の検出に用いられるイメージイン
テンシファイア8に対し光量不足でも、また、光量過多
でもない適度な強度の透過X線を得る上で必要とされる
管電流は最適に設定される必要があるものとなってい
る。具体的には、例えば管電圧は60kVとして、管電
流は20mAとして設定された上、波長が約0.07μ
mの特性X線が発生されるようにすればよいものであ
る。上記の如くに設定された管電圧および管電流は、検
査対象6やステージ等の条件が変化する度に、最適な値
に再設定されればよいものである。特に管電流の値につ
いては、画像検出信号レベル、あるいは別途設けられて
いる透過X線検出センサからの透過X線検出信号レベル
にもとづくフィードバック制御によって、最適に更新設
定され得るものとなっている。
【0021】以上、本発明の概要について説明した。と
ころで、以上の例では、回路パタ−ン11の材質が銅C
uである場合に、タ−ゲット3にモリブデンMoを使用
したが、銅Cuでの大きな吸収率に対するX線の波長は
銅Cuの吸収端での波長でもあり、それは銅Cuの特性
X線の波長に等しい。したがって、タ−ゲット3に銅C
uを使用した上、銅Cuの特性X線を含んだX線5をプ
リント配線基板9に照射すれば、銅CuでのX線吸収量
は多くなる結果として、イメージインテンシファイア8
から得られる光学画像は、回路パタ−ン11に対応する
画像部分はより暗いものとしてより鮮明に得られること
になる。回路パタ−ン11についての鮮明な画像を検査
することによって、回路パタ−ン11上でのより微細な
欠陥を検出し得るものである。また、以上の例では、回
路パタ−ン11の材質として銅Cuが想定されている
が、LSIパッケージ内の配線のように11の材質とし
て金Auが用いられている場合には、タ−ゲット3に金
を使用すれば、回路パタ−ン11の材質が銅である場合
と同様の効果が得られるものである。更に、以上の例で
は、検査対象は専ら回路パターン11とされているが、
基材10中に含まれている異物としての金属も検出可能
となっている。金属異物は基材10よりもX線吸収率は
高いことから、検出対象としての金属異物での大きなX
線吸収率に対する波長の特性X線を含むX線5を基材1
0に照射すれば、金属異物はその画像部分が暗いものと
して検出され得るものである。更にまた、以上の例で
は、ターゲット3は1種類の金属から構成されていた
が、場合によっては、ターゲット3は2種類以上の金属
からなる合金あるいは混合物であってもよいものであ
る。例えば回路パタ−ン11の材質として銅Cuとモリ
ブデンMoが用いられている場合に、ターゲット3にモ
リブデンMoと銅Cuの合金を用いれば、鮮明なX線透
過像が選られるものである。検査対象6としては、プリ
ント配線基板9以外に、例えば電子回路部品の半田付け
部分であってもよいものである。
ころで、以上の例では、回路パタ−ン11の材質が銅C
uである場合に、タ−ゲット3にモリブデンMoを使用
したが、銅Cuでの大きな吸収率に対するX線の波長は
銅Cuの吸収端での波長でもあり、それは銅Cuの特性
X線の波長に等しい。したがって、タ−ゲット3に銅C
uを使用した上、銅Cuの特性X線を含んだX線5をプ
リント配線基板9に照射すれば、銅CuでのX線吸収量
は多くなる結果として、イメージインテンシファイア8
から得られる光学画像は、回路パタ−ン11に対応する
画像部分はより暗いものとしてより鮮明に得られること
になる。回路パタ−ン11についての鮮明な画像を検査
することによって、回路パタ−ン11上でのより微細な
欠陥を検出し得るものである。また、以上の例では、回
路パタ−ン11の材質として銅Cuが想定されている
が、LSIパッケージ内の配線のように11の材質とし
て金Auが用いられている場合には、タ−ゲット3に金
を使用すれば、回路パタ−ン11の材質が銅である場合
と同様の効果が得られるものである。更に、以上の例で
は、検査対象は専ら回路パターン11とされているが、
基材10中に含まれている異物としての金属も検出可能
となっている。金属異物は基材10よりもX線吸収率は
高いことから、検出対象としての金属異物での大きなX
線吸収率に対する波長の特性X線を含むX線5を基材1
0に照射すれば、金属異物はその画像部分が暗いものと
して検出され得るものである。更にまた、以上の例で
は、ターゲット3は1種類の金属から構成されていた
が、場合によっては、ターゲット3は2種類以上の金属
からなる合金あるいは混合物であってもよいものであ
る。例えば回路パタ−ン11の材質として銅Cuとモリ
ブデンMoが用いられている場合に、ターゲット3にモ
リブデンMoと銅Cuの合金を用いれば、鮮明なX線透
過像が選られるものである。検査対象6としては、プリ
ント配線基板9以外に、例えば電子回路部品の半田付け
部分であってもよいものである。
【0022】ところで、以上の例では、X線管1からの
X線5はそのまま検査対象6に直接照射されていたが、
図5に示すように、X線管1からのX線5はフィルタ1
2を介し、フィルタ透過X線13として検査対象6に照
射されるものとなっている。検査対象6での小さいX線
吸収率に対する波長のX線は、フィルタ12での大きい
X線吸収率に対する波長のX線に相当しており、したが
って、検査対象6には、その検査対象6での大きいX線
吸収率に対する波長のX線が主に照射されることから、
より鮮明なX線透過像が得られるものである。
X線5はそのまま検査対象6に直接照射されていたが、
図5に示すように、X線管1からのX線5はフィルタ1
2を介し、フィルタ透過X線13として検査対象6に照
射されるものとなっている。検査対象6での小さいX線
吸収率に対する波長のX線は、フィルタ12での大きい
X線吸収率に対する波長のX線に相当しており、したが
って、検査対象6には、その検査対象6での大きいX線
吸収率に対する波長のX線が主に照射されることから、
より鮮明なX線透過像が得られるものである。
【0023】また、以上の例では、XYZステージ等に
代表される検査対象支持台14は特には考慮されていな
いが、図6に示すように、検査対象6が検査対象支持台
14により支持された状態で、X線管1からのX線5が
検査対象6に照射される場合には、検査対象6および検
査対象支持台14からの検査対象支持台透過X線15は
イメージインテンシファイア8で検出されることになる
が、検査対象支持台14等の検査対象6以外の部分を含
めた全体でのX線吸収率をも考慮の上、最適な波長のX
線を照射する場合には、より鮮明な透過X線像が得られ
るものである。
代表される検査対象支持台14は特には考慮されていな
いが、図6に示すように、検査対象6が検査対象支持台
14により支持された状態で、X線管1からのX線5が
検査対象6に照射される場合には、検査対象6および検
査対象支持台14からの検査対象支持台透過X線15は
イメージインテンシファイア8で検出されることになる
が、検査対象支持台14等の検査対象6以外の部分を含
めた全体でのX線吸収率をも考慮の上、最適な波長のX
線を照射する場合には、より鮮明な透過X線像が得られ
るものである。
【0024】次に本発明の他の実施例について図面を参
照しながら説明する。
照しながら説明する。
【0025】図7は、本発明の一実施例に係る異物検査
装置の構成を示すブロック図である。ここでは、多層配
線基板に用いられるプレプレグと称する絶縁シートの内
部および表面に混入または付着して存在する導電性のF
e,Mo,W等の金属の数10μm以下の微小異物を検
査する場合について説明する。
装置の構成を示すブロック図である。ここでは、多層配
線基板に用いられるプレプレグと称する絶縁シートの内
部および表面に混入または付着して存在する導電性のF
e,Mo,W等の金属の数10μm以下の微小異物を検
査する場合について説明する。
【0026】図7において、101は電子ビーム等を微
小な領域に集束させてターゲット材に照射してX線を発
生させる点源とみなせるX線源、102は絶縁シート等
の被検査試料、103は被検査試料102を保持して少
なくともXおよびY軸方向に移動して位置決めされるX
Y位置決めステージ機構、104はXY位置決めステー
ジ機構103を駆動するモータ、115はX線源101
をZ軸方向に移動させるZステージを駆動するモータ、
105は変位測定装置で変位(座標)測定を行いかつ前
記XY位置決めステージ機構103およびZステージを
任意のタイミングで移動制御するステージ制御手段、1
06はステージ制御信号、107は変位測定装置で測定
された座標データ、108はイメージインテンシファイ
ア等のX線光変換器、109は検出光学系、110はテ
レビカメラ等の光電変換器、111は信号処理回路、1
12は検査結果、113は防護キャビン、116はX線
制御データ117およびX線測定器118で測定された
X線源からのX線照射強度に基づいてX線源101を制
御したり、信号処理回路111における光量変動補正を
したりするX線制御手段である。
小な領域に集束させてターゲット材に照射してX線を発
生させる点源とみなせるX線源、102は絶縁シート等
の被検査試料、103は被検査試料102を保持して少
なくともXおよびY軸方向に移動して位置決めされるX
Y位置決めステージ機構、104はXY位置決めステー
ジ機構103を駆動するモータ、115はX線源101
をZ軸方向に移動させるZステージを駆動するモータ、
105は変位測定装置で変位(座標)測定を行いかつ前
記XY位置決めステージ機構103およびZステージを
任意のタイミングで移動制御するステージ制御手段、1
06はステージ制御信号、107は変位測定装置で測定
された座標データ、108はイメージインテンシファイ
ア等のX線光変換器、109は検出光学系、110はテ
レビカメラ等の光電変換器、111は信号処理回路、1
12は検査結果、113は防護キャビン、116はX線
制御データ117およびX線測定器118で測定された
X線源からのX線照射強度に基づいてX線源101を制
御したり、信号処理回路111における光量変動補正を
したりするX線制御手段である。
【0027】図7に図示する116X線制御手段は、X
線源101に印加する電圧と電流を調整するものであ
り、前記絶縁シート等の被検査試料102の防護キャビ
ン113内へ搬送されて、後述するX線防御窓114が
閉じている場合にのみX線を照射するようX線源101
を制御する。さらに、X線量制御データ117によっ
て、被検査試料102に照射されるX線が最適になるよ
うに、X線源101への印加電圧、電流が調整される。
この際、X線量測定器118をX線光変換器108の近
傍に設置し、該X線量測定器118で検知されるX線量
が所定の値となるように前記電流を調整すれば、被検査
試料102に照射されるX線が所望の値になり、被検査
試料から一定のX線透過像が得られ、安定な検査を行な
うことができる。
線源101に印加する電圧と電流を調整するものであ
り、前記絶縁シート等の被検査試料102の防護キャビ
ン113内へ搬送されて、後述するX線防御窓114が
閉じている場合にのみX線を照射するようX線源101
を制御する。さらに、X線量制御データ117によっ
て、被検査試料102に照射されるX線が最適になるよ
うに、X線源101への印加電圧、電流が調整される。
この際、X線量測定器118をX線光変換器108の近
傍に設置し、該X線量測定器118で検知されるX線量
が所定の値となるように前記電流を調整すれば、被検査
試料102に照射されるX線が所望の値になり、被検査
試料から一定のX線透過像が得られ、安定な検査を行な
うことができる。
【0028】図7に図示するモータ115によって、X
線源101を搭載したZステージをZ軸方向に移動する
ことにより、前記X線源ー被検査試料間距離とX線源ー
X線光変換器間距離とで決まる倍率を任意に変更するこ
とができる。これにより、例えば、被検査試料102に
応じて倍率を変更したり、あるいは、検査終了後に倍率
を変更しながら光電変換器110から得られるX線透過
画像信号に基づいてモニタ120により目視確認でき
る。更に、X線光変換器108は、通常、内部の電子レ
ンズの集光条件を変化させて、X線光変換器108の入
力面と出力面との倍率を変更できるが、前記X線源10
1のZ軸方向の移動と組合わせて、最適な検出倍率を設
定することができる。なお、図7では、モータ115が
X線源101をZ軸方向に移動させたが、X線源ー被検
査試料間距離とX線源ーX線光変換器間距離との比が倍
率を規定するので、X線源101ではなく、被検査試料
102のZ軸方向の位置、あるいはX線光変換器108
のZ軸方向の位置、およびこれらの複合的移動で前記倍
率変更を行っても良いのはいうまでもない。
線源101を搭載したZステージをZ軸方向に移動する
ことにより、前記X線源ー被検査試料間距離とX線源ー
X線光変換器間距離とで決まる倍率を任意に変更するこ
とができる。これにより、例えば、被検査試料102に
応じて倍率を変更したり、あるいは、検査終了後に倍率
を変更しながら光電変換器110から得られるX線透過
画像信号に基づいてモニタ120により目視確認でき
る。更に、X線光変換器108は、通常、内部の電子レ
ンズの集光条件を変化させて、X線光変換器108の入
力面と出力面との倍率を変更できるが、前記X線源10
1のZ軸方向の移動と組合わせて、最適な検出倍率を設
定することができる。なお、図7では、モータ115が
X線源101をZ軸方向に移動させたが、X線源ー被検
査試料間距離とX線源ーX線光変換器間距離との比が倍
率を規定するので、X線源101ではなく、被検査試料
102のZ軸方向の位置、あるいはX線光変換器108
のZ軸方向の位置、およびこれらの複合的移動で前記倍
率変更を行っても良いのはいうまでもない。
【0029】図8に、前記XY位置決めステージ機構1
03の一実施例を示す。XY位置決めステージ機構10
3は、防護キャビン113内に設けられたXY軸方向に
移動するXYステージ201、被検査試料102を搭載
する試料搭載台202、防護キャビン113外から開閉
されるX線防御窓114を通して試料搭載台202を搬
送ガイド205で案内して搬入・搬出する搬送ベルト2
06、該搬送ベルト206で搬入された試料搭載台20
2をXYステージ201へ位置決めする位置決めピン2
03、204、防護キャビン113の外側に設けられて
試料載置台202を置く補助ステージ207、該補助ス
テージ207上に設けられて試料載置台202を案内す
る搬送ガイド205、前記補助ステージ207上に設け
られて開閉されるX線防御窓114を通して試料搭載台
202を防護キャビン113内経搬入・搬出させる搬送
ベルト206とから構成される。X線防御窓114は、
防護キャビン113に設けられたX線を遮蔽する可動式
板を有する窓である。図9は、試料搭載台202の構造
をあらわす一実施例を示す。図9において、試料搭載台
202は、保持板303を置く溝を形成したフレーム3
02、該保持板303、被検査試料102に穿設された
基準穴または基準面と係合させて位置決めするガイドピ
ン304、XYステージ201に設置した位置決めピン
203、204に嵌合して試料搭載台202が位置決め
される位置決め穴305で構成される。試料搭載台20
2は、搬送ベルト206により搬送ガイド205に沿っ
てXYステージ201と補助ステージ207の間を、開
閉されるX線防御窓114を通して移動する。補助ステ
ージ207上で被検査試料102がガイドピン304で
位置決めされて保持板303上に搭載され、搬送ベルト
205によって試料搭載台202ごとXYステージ20
1上に移動され、試料搭載台202のフレーム302に
設けられた位置決め穴305とXYステージ201に設
けられた位置決めピン203、204によって、XYス
テージ201上で位置決めされる。ここで、位置決めピ
ン204は可動式であり、試料搭載台202がXYステ
ージ201上に搬入完了後に所定の位置に上昇移動して
試料搭載台202を位置決めする。試料搭載台202を
XYステージ201から搬出する場合は、位置決めピン
204は外されて下降退避するようになっている。
03の一実施例を示す。XY位置決めステージ機構10
3は、防護キャビン113内に設けられたXY軸方向に
移動するXYステージ201、被検査試料102を搭載
する試料搭載台202、防護キャビン113外から開閉
されるX線防御窓114を通して試料搭載台202を搬
送ガイド205で案内して搬入・搬出する搬送ベルト2
06、該搬送ベルト206で搬入された試料搭載台20
2をXYステージ201へ位置決めする位置決めピン2
03、204、防護キャビン113の外側に設けられて
試料載置台202を置く補助ステージ207、該補助ス
テージ207上に設けられて試料載置台202を案内す
る搬送ガイド205、前記補助ステージ207上に設け
られて開閉されるX線防御窓114を通して試料搭載台
202を防護キャビン113内経搬入・搬出させる搬送
ベルト206とから構成される。X線防御窓114は、
防護キャビン113に設けられたX線を遮蔽する可動式
板を有する窓である。図9は、試料搭載台202の構造
をあらわす一実施例を示す。図9において、試料搭載台
202は、保持板303を置く溝を形成したフレーム3
02、該保持板303、被検査試料102に穿設された
基準穴または基準面と係合させて位置決めするガイドピ
ン304、XYステージ201に設置した位置決めピン
203、204に嵌合して試料搭載台202が位置決め
される位置決め穴305で構成される。試料搭載台20
2は、搬送ベルト206により搬送ガイド205に沿っ
てXYステージ201と補助ステージ207の間を、開
閉されるX線防御窓114を通して移動する。補助ステ
ージ207上で被検査試料102がガイドピン304で
位置決めされて保持板303上に搭載され、搬送ベルト
205によって試料搭載台202ごとXYステージ20
1上に移動され、試料搭載台202のフレーム302に
設けられた位置決め穴305とXYステージ201に設
けられた位置決めピン203、204によって、XYス
テージ201上で位置決めされる。ここで、位置決めピ
ン204は可動式であり、試料搭載台202がXYステ
ージ201上に搬入完了後に所定の位置に上昇移動して
試料搭載台202を位置決めする。試料搭載台202を
XYステージ201から搬出する場合は、位置決めピン
204は外されて下降退避するようになっている。
【0030】フレーム302と保持板303を分割する
ことにより、保持板303にはX線透過率の低い材料
を、フレーム302には剛性の高い材料を、それぞれ選
択して用いることができ、X線検査に最適なステージを
構成することができる。また、本構成によれば、ステー
ジ(試料搭載台)202の位置出し等はフレーム302
で行われるので、検査結果に影響を与えやすい保持板3
03の傷、破損等に対して、保持板303のみの交換で
容易に復旧可能であり、保守が極めて容易にすることが
できる。また、被検査試料102が複数種類ある場合、
被検査試料102の材質によって、最適な保持板303
を選択して交換することができる。
ことにより、保持板303にはX線透過率の低い材料
を、フレーム302には剛性の高い材料を、それぞれ選
択して用いることができ、X線検査に最適なステージを
構成することができる。また、本構成によれば、ステー
ジ(試料搭載台)202の位置出し等はフレーム302
で行われるので、検査結果に影響を与えやすい保持板3
03の傷、破損等に対して、保持板303のみの交換で
容易に復旧可能であり、保守が極めて容易にすることが
できる。また、被検査試料102が複数種類ある場合、
被検査試料102の材質によって、最適な保持板303
を選択して交換することができる。
【0031】ここで、被検査試料102の自体の剛性が
高い場合には保持板303が不要であることはいうまで
もなく、不要な場合には保持板303を取り外して使用
すれば、X線の不要な減衰を低減することができる。
高い場合には保持板303が不要であることはいうまで
もなく、不要な場合には保持板303を取り外して使用
すれば、X線の不要な減衰を低減することができる。
【0032】補助ステージ207を設けて、防護キャビ
ン113の外で被検査試料102をセットできることに
より、操作性が向上し、かつ検査時にはX線防御窓11
4を閉じてX線を照射することにより、人体に有害なX
線から作業者を保護することが容易にできる。
ン113の外で被検査試料102をセットできることに
より、操作性が向上し、かつ検査時にはX線防御窓11
4を閉じてX線を照射することにより、人体に有害なX
線から作業者を保護することが容易にできる。
【0033】被検査試料102は、防御キャビン113
の外でガイドピン304によって位置決めされて試料搭
載台202上に設置される。図10に被検査試料102
の例を図示する。図10(a)は、被検査試料102に
位置決め用のガイド穴401が設けられている例であ
り、図10(b)はガイド穴が設けられていない場合の
例である。図10(a)の例では、ガイド穴401は製
造工程を通して一貫した基準位置として用いられている
ものなので、X線透過像により検出した異物座標の一貫
した正確な管理が可能であり、他の、例えば、配線パタ
ーン形成後の配線パターン検査結果等と統合した欠陥座
標管理や修正工程の一元化が可能となる。また、図10
(b)の例では、ガイド穴を穿ける前処理が不要であ
る。
の外でガイドピン304によって位置決めされて試料搭
載台202上に設置される。図10に被検査試料102
の例を図示する。図10(a)は、被検査試料102に
位置決め用のガイド穴401が設けられている例であ
り、図10(b)はガイド穴が設けられていない場合の
例である。図10(a)の例では、ガイド穴401は製
造工程を通して一貫した基準位置として用いられている
ものなので、X線透過像により検出した異物座標の一貫
した正確な管理が可能であり、他の、例えば、配線パタ
ーン形成後の配線パターン検査結果等と統合した欠陥座
標管理や修正工程の一元化が可能となる。また、図10
(b)の例では、ガイド穴を穿ける前処理が不要であ
る。
【0034】いずれの例においても、被検査試料102
は一枚、あるいは複数枚を同時に検査して良い。複数枚
の検査では、検査時間を短縮することができる。
は一枚、あるいは複数枚を同時に検査して良い。複数枚
の検査では、検査時間を短縮することができる。
【0035】図11(a)に示す様に、一枚あるいは複
数枚のプレプレグ等の被検査試料102を保護袋501
等に入れたまま検査することも可能であり、この場合、
被検査試料102作成後の運搬、保存作業等での付着異
物の影響を除去できるという効果がある。また、図11
(b)に示すように、試料箱502を設けて、粉体や液
体の検査を行うことも可能である。図11(b)には、
ガイド穴504を設けた例を図示したが、図10(b)
に示す例のように、試料箱502の外壁を位置決めに用
いることも可能である。図11(b)に示す例によれ
ば、粉体や液体の検査を正確な座標をもって行うことが
可能である。勿論、試料箱502は被検査試料102が
保持できるものであれば、どのような構造であっても良
いのは当然である。ふた503は、設けても設けなくて
もよく、被検査試料102に応じて使い分ければよい。
また、被検査試料102は、配線パターン製造に用いら
れる図11(c)のような、絶縁材料505の表面に均
質な銅等の導電材料506が付加された、いわゆる銅貼
積層板でも良い。あるいは、図11(d)に示すよう
に、被検査試料102はロール状に巻かれている材料で
も良い。
数枚のプレプレグ等の被検査試料102を保護袋501
等に入れたまま検査することも可能であり、この場合、
被検査試料102作成後の運搬、保存作業等での付着異
物の影響を除去できるという効果がある。また、図11
(b)に示すように、試料箱502を設けて、粉体や液
体の検査を行うことも可能である。図11(b)には、
ガイド穴504を設けた例を図示したが、図10(b)
に示す例のように、試料箱502の外壁を位置決めに用
いることも可能である。図11(b)に示す例によれ
ば、粉体や液体の検査を正確な座標をもって行うことが
可能である。勿論、試料箱502は被検査試料102が
保持できるものであれば、どのような構造であっても良
いのは当然である。ふた503は、設けても設けなくて
もよく、被検査試料102に応じて使い分ければよい。
また、被検査試料102は、配線パターン製造に用いら
れる図11(c)のような、絶縁材料505の表面に均
質な銅等の導電材料506が付加された、いわゆる銅貼
積層板でも良い。あるいは、図11(d)に示すよう
に、被検査試料102はロール状に巻かれている材料で
も良い。
【0036】図7に示すように、防護キャビン113内
にセットされた被検査試料102はX線を照射され、そ
のX線透過像はX線光変換器108で光学的濃淡像に変
換される。光学的濃淡像は、検出光学系109にて適当
に倍率変換され、光電変換素子110にて電気信号に変
換された後、信号処理回路111でもって、該電気信号
の変化から該被検査試料102の内部および表面の導電
性の金属微小異物を検出する。この時、ステージ制御部
105からの座標データを参照して、該導電性の金属微
小異物の検出座標が管理される。X線源101としてコ
ーンビーム状のX線を発生するものを用いれば、X線光
変換器108で得られる被検査試料102のX線透過像
は、X線源ー被検査試料間距離とX線源ーX線光変換器
間距離とで決まる倍率に拡大されるので、X線光変換器
108以降の座標分解能に左右されない検査が可能とな
る。更に、X線源101を、理想的には線源の被検査パ
ターン上での投影像ができるが最小検出欠陥サイズより
も小さくなるような、電子ビ−ム等を、例えば最も好ま
しくは10μm以下(好ましくは20μm以下)の微小
な領域に収束させてタ−ゲット材に照射して発生させる
方式のものとすれば、線源の大きさを点とみなすことが
でき、図12(a)に図示するように、図12(b)の
ようなFe,Mo,W等の金属の数10μm以下の微小
金属異物のエッジ部に発生する検出信号の601劣化の
ような変形の少ない信号を得ることができ、即ち劣化の
少ない信号によりプリプレグ内に存在する金属性微小異
物を高感度で検出できる。即ち、微小異物のX線検出信
号は線源を点とになせない場合、601劣化によって背
景レベルの明るさと異物における検出レベルとの比で定
まるコントラストが劣化し、例えば、2値化処理による
抽出が予め定めた条件では不可能でなってしまうからで
ある。
にセットされた被検査試料102はX線を照射され、そ
のX線透過像はX線光変換器108で光学的濃淡像に変
換される。光学的濃淡像は、検出光学系109にて適当
に倍率変換され、光電変換素子110にて電気信号に変
換された後、信号処理回路111でもって、該電気信号
の変化から該被検査試料102の内部および表面の導電
性の金属微小異物を検出する。この時、ステージ制御部
105からの座標データを参照して、該導電性の金属微
小異物の検出座標が管理される。X線源101としてコ
ーンビーム状のX線を発生するものを用いれば、X線光
変換器108で得られる被検査試料102のX線透過像
は、X線源ー被検査試料間距離とX線源ーX線光変換器
間距離とで決まる倍率に拡大されるので、X線光変換器
108以降の座標分解能に左右されない検査が可能とな
る。更に、X線源101を、理想的には線源の被検査パ
ターン上での投影像ができるが最小検出欠陥サイズより
も小さくなるような、電子ビ−ム等を、例えば最も好ま
しくは10μm以下(好ましくは20μm以下)の微小
な領域に収束させてタ−ゲット材に照射して発生させる
方式のものとすれば、線源の大きさを点とみなすことが
でき、図12(a)に図示するように、図12(b)の
ようなFe,Mo,W等の金属の数10μm以下の微小
金属異物のエッジ部に発生する検出信号の601劣化の
ような変形の少ない信号を得ることができ、即ち劣化の
少ない信号によりプリプレグ内に存在する金属性微小異
物を高感度で検出できる。即ち、微小異物のX線検出信
号は線源を点とになせない場合、601劣化によって背
景レベルの明るさと異物における検出レベルとの比で定
まるコントラストが劣化し、例えば、2値化処理による
抽出が予め定めた条件では不可能でなってしまうからで
ある。
【0037】図13に信号処理回路111の具体的な一
実施例を示す。図7に示すモータ104によって、XY
位置決めステージ機構103は、ステップ移動あるいは
連続移動されるが、この際、図13に示すように、設計
情報701に基づいて、ステージ制御信号106を発生
させることができる。設計情報701とは、例えば、配
線(回路)パターン基板の配線情報が記述されているも
のであり、被検査試料102のうち、どの部位が実際に
回路として有効かを示す情報が含まれる。したがって、
設計情報701をもとに、製品の製作において真に問題
となる部位のみを走査するようステージを移動させるこ
とにより、検査時間の短縮や製品歩留の向上を図ること
が可能となる。また、設計情報701として、プレプレ
グ等の被検査試料102の大きさや厚さ情報が含まれ、
検査領域の指定あるいは結像倍率の設定等に使用され
る。
実施例を示す。図7に示すモータ104によって、XY
位置決めステージ機構103は、ステップ移動あるいは
連続移動されるが、この際、図13に示すように、設計
情報701に基づいて、ステージ制御信号106を発生
させることができる。設計情報701とは、例えば、配
線(回路)パターン基板の配線情報が記述されているも
のであり、被検査試料102のうち、どの部位が実際に
回路として有効かを示す情報が含まれる。したがって、
設計情報701をもとに、製品の製作において真に問題
となる部位のみを走査するようステージを移動させるこ
とにより、検査時間の短縮や製品歩留の向上を図ること
が可能となる。また、設計情報701として、プレプレ
グ等の被検査試料102の大きさや厚さ情報が含まれ、
検査領域の指定あるいは結像倍率の設定等に使用され
る。
【0038】図14に一例を示すように、被検査試料1
02は、配線パターン形成領域801と非配線パターン
形成領域802とで構成されているものとすれば、これ
ら領域を規定する座標値は、設計情報701にあるの
で、これに基づいてプレプレグ等の被検査試料102に
対して配線パターン形成領域のみ(分割されて行われて
も良いことは明らかである。)を検査するようにXYス
テージ201を移動させれば良い。
02は、配線パターン形成領域801と非配線パターン
形成領域802とで構成されているものとすれば、これ
ら領域を規定する座標値は、設計情報701にあるの
で、これに基づいてプレプレグ等の被検査試料102に
対して配線パターン形成領域のみ(分割されて行われて
も良いことは明らかである。)を検査するようにXYス
テージ201を移動させれば良い。
【0039】図13を用いて、信号処理回路111の具
体的一実施例を説明する。光電変換器110によって得
られた被検査試料102のX線透過率に応じた電気信号
は、画像のフレーム積算や平均値フィルタあるいはメデ
ィアンフィルタ等によって構成されるノイズ除去回路7
04によって信号の品質改善が図られた後、レベル変換
器705によって信号レベルの変換が行われ、光量変動
補正回路706によって光電変換の蓄積時間程度の短周
期のレベル変動の補正が行われる。次いで、シェーディ
ング補正回路707によって、X線光変換器108や検
出光学系109等で発生するシェーディングが補正され
る。補正データ709は、検査開始前に予め設定され
た、シェーディング補正用の基準データである。判定回
路708では、前記回路で補正された信号に基づき金属
性微小異物を検出する。この際、座標管理及び信号制御
回路702から得られる座標データ703を同時に参照
し、検査出力710を生成する。このように、金属性微
小異物の座標データをモニタ(ディスプレイ)120に
表示することもできる。
体的一実施例を説明する。光電変換器110によって得
られた被検査試料102のX線透過率に応じた電気信号
は、画像のフレーム積算や平均値フィルタあるいはメデ
ィアンフィルタ等によって構成されるノイズ除去回路7
04によって信号の品質改善が図られた後、レベル変換
器705によって信号レベルの変換が行われ、光量変動
補正回路706によって光電変換の蓄積時間程度の短周
期のレベル変動の補正が行われる。次いで、シェーディ
ング補正回路707によって、X線光変換器108や検
出光学系109等で発生するシェーディングが補正され
る。補正データ709は、検査開始前に予め設定され
た、シェーディング補正用の基準データである。判定回
路708では、前記回路で補正された信号に基づき金属
性微小異物を検出する。この際、座標管理及び信号制御
回路702から得られる座標データ703を同時に参照
し、検査出力710を生成する。このように、金属性微
小異物の座標データをモニタ(ディスプレイ)120に
表示することもできる。
【0040】図15に、光量変動補正回路706の具体
的な一実施例を示す。レベル変換器705から入力され
た信号v(x)は、フレームメモリ906に入力されて
記憶されるとともに、ピーク検出回路902に入力さ
れ、検出フレーム内の最大値が記憶される。1フレーム
の走査が終了すると、ピーク検出回路902の出力Vp
は、基準レベル901に設定されたV0と比較器903
によって比較され、その結果、基準値に対する利得とし
て利得G904(0<G<x、xは任意の数値)が増幅
器905に与えられる。次に、フレームメモリ906に
一時記憶されていた検出信号v(x)は、増幅器905
によって適当な振幅レベルを有する信号v'(x)に変換
されて、次段のシェーディング補正回路707に送出さ
れる。
的な一実施例を示す。レベル変換器705から入力され
た信号v(x)は、フレームメモリ906に入力されて
記憶されるとともに、ピーク検出回路902に入力さ
れ、検出フレーム内の最大値が記憶される。1フレーム
の走査が終了すると、ピーク検出回路902の出力Vp
は、基準レベル901に設定されたV0と比較器903
によって比較され、その結果、基準値に対する利得とし
て利得G904(0<G<x、xは任意の数値)が増幅
器905に与えられる。次に、フレームメモリ906に
一時記憶されていた検出信号v(x)は、増幅器905
によって適当な振幅レベルを有する信号v'(x)に変換
されて、次段のシェーディング補正回路707に送出さ
れる。
【0041】図16(a)に、光量変動補正回路706
の入力信号v(x)の一例を示す。図16において、v
(x)は全体的にレベルが減少した入力信号、v'(x)は
正規状態の入力信号(補正の目標値)、xは座標値であ
る。v'(x)の変動は、X線を発生する際の電子線の乱
れによりX線の発生効率が変化しする等の原因で発生す
るものと考えられる。いま、入力信号をv(x)、そのピ
ーク値をVpとすれば、予め与えられる基準レベルV0
を用いて、利得Gは、例えば、次式(数1)で与えられ
る。
の入力信号v(x)の一例を示す。図16において、v
(x)は全体的にレベルが減少した入力信号、v'(x)は
正規状態の入力信号(補正の目標値)、xは座標値であ
る。v'(x)の変動は、X線を発生する際の電子線の乱
れによりX線の発生効率が変化しする等の原因で発生す
るものと考えられる。いま、入力信号をv(x)、そのピ
ーク値をVpとすれば、予め与えられる基準レベルV0
を用いて、利得Gは、例えば、次式(数1)で与えられ
る。
【0042】G = V0/Vp (数1) 従って、光量変動補正後の信号v'(x)は、次式(数
2)で得られる。
2)で得られる。
【0043】v'(x) = G×v(x) (数2) 回路パターンの検査におけるパターンの抽出やプリプレ
グ等の絶縁部材の金属異物の抽出には、判定回路708
では2値化処理等の信号処理が検出信号に対して施され
るが、本実施例によれば、X線を利用する際に不可避な
図16(a)のような検出信号レベルの変動を補正する
ことができ、前記2値化処理等の信号処理を予め定めた
条件で一定に行えるため、検査の安定化が図れる。
グ等の絶縁部材の金属異物の抽出には、判定回路708
では2値化処理等の信号処理が検出信号に対して施され
るが、本実施例によれば、X線を利用する際に不可避な
図16(a)のような検出信号レベルの変動を補正する
ことができ、前記2値化処理等の信号処理を予め定めた
条件で一定に行えるため、検査の安定化が図れる。
【0044】また前記利得Gは検出信号v(x)から得ら
れるピーク信号Vpによるのではなく、例えば、X線光
変換器108近傍に設けた、他のX線検出センサ、例え
ばX線測定器118から測定されるX線強度に基づいて
行っても良いことは明らかである。即ち、一例として、
図7に示すX線測定器118によるX線量の計測結果を
用いることもできる。この際、適当な遅延回路を前記X
線測定器118と前記増幅器905間に設置し、検出信
号間の同期をとることはいうまでもない。本実施例によ
れば、ピーク検出Vpに基づいて、利得Gを制御してい
るので、ピーク検出時のノイズによる誤差を軽減するこ
とができる。
れるピーク信号Vpによるのではなく、例えば、X線光
変換器108近傍に設けた、他のX線検出センサ、例え
ばX線測定器118から測定されるX線強度に基づいて
行っても良いことは明らかである。即ち、一例として、
図7に示すX線測定器118によるX線量の計測結果を
用いることもできる。この際、適当な遅延回路を前記X
線測定器118と前記増幅器905間に設置し、検出信
号間の同期をとることはいうまでもない。本実施例によ
れば、ピーク検出Vpに基づいて、利得Gを制御してい
るので、ピーク検出時のノイズによる誤差を軽減するこ
とができる。
【0045】ここで、一般に、X線による検出信号レベ
ルAは、次式(数3)に基づいて、被検査試料(被検査
対象)102の材質と厚さの指数に比例して減少するこ
とが知られている。レベル変換器705では、例えば、
次式(数4)に従って、信号の対数変換を行って、信号
レベルが被検査試料102の厚さtに比例するように補
正する。本実施例によれば、被検査試料(被検査対象)
の厚さtによって感度が変動しないという効果がある。
また、前記対数変換の底(logeα)を複数用意して
おき、これを切り替えることによって被検査試料の厚さ
tに対する感度を変更することができる。
ルAは、次式(数3)に基づいて、被検査試料(被検査
対象)102の材質と厚さの指数に比例して減少するこ
とが知られている。レベル変換器705では、例えば、
次式(数4)に従って、信号の対数変換を行って、信号
レベルが被検査試料102の厚さtに比例するように補
正する。本実施例によれば、被検査試料(被検査対象)
の厚さtによって感度が変動しないという効果がある。
また、前記対数変換の底(logeα)を複数用意して
おき、これを切り替えることによって被検査試料の厚さ
tに対する感度を変更することができる。
【0046】 A=A3exp(−μt) (数3) logαA=logαA3+logα(−μt) =logαA3+(loge(−μt))/(logeα) =logαA3+(−μt)/(logeα) (数4) 但し、A3は被検査試料に照射されるX線強度、μは被
検査試料の材質によって決まる定数、tは被検査試料の
厚さを示すものである。
検査試料の材質によって決まる定数、tは被検査試料の
厚さを示すものである。
【0047】前記レベル変換器705は、例えば、ルッ
クアップテーブル等で構成しても良い。この場合、対数
変換に限らず、任意の変換が可能である。したがって、
例えば、X線光変換器108を交換した場合等に発生す
る系の感度特性の変化を前記ルックアップテーブルの変
更で吸収できる。本実施例の場合、装置の保全や複数台
製作時の調整を容易に行うことができる。
クアップテーブル等で構成しても良い。この場合、対数
変換に限らず、任意の変換が可能である。したがって、
例えば、X線光変換器108を交換した場合等に発生す
る系の感度特性の変化を前記ルックアップテーブルの変
更で吸収できる。本実施例の場合、装置の保全や複数台
製作時の調整を容易に行うことができる。
【0048】シェーディング補正回路707は、X線光
変換器108や検出光学系109等で発生する検出視野
内の検出信号レベルの変化を補正する。補正の際、基準
となるデータが必要となるが、ここでその実現のための
具体的な一実施例を説明する。図9に示すように、試料
搭載台202上に検出レベルの基準となる厚さの異なる
ものまたは被検査試料の種類に応じた複数の基準試料3
01を設置しておく。例えば、この複数の基準試料30
1として、被検査試料102と同一の材料を設置し明レ
ベルの基準とし、X線透過率が被検査試料102に比べ
て低い材料を設置して暗レベルの基準値とすれば良い。
また、複数の基準試料301として、被検査試料の厚さ
に応じて複数設けるのも良い。図17(b)に示すよう
に、前記明レベルVw(x)と暗レベルVb(x)が得
られているとする。ここで、xは座標である。シェーデ
ィング補正回路707では、例えば、次のような演算を
各画素毎、すなわち、各x座標毎に行って図17(c)
に示すような次式(数5)に示す補正信号v”(x)を
得る。
変換器108や検出光学系109等で発生する検出視野
内の検出信号レベルの変化を補正する。補正の際、基準
となるデータが必要となるが、ここでその実現のための
具体的な一実施例を説明する。図9に示すように、試料
搭載台202上に検出レベルの基準となる厚さの異なる
ものまたは被検査試料の種類に応じた複数の基準試料3
01を設置しておく。例えば、この複数の基準試料30
1として、被検査試料102と同一の材料を設置し明レ
ベルの基準とし、X線透過率が被検査試料102に比べ
て低い材料を設置して暗レベルの基準値とすれば良い。
また、複数の基準試料301として、被検査試料の厚さ
に応じて複数設けるのも良い。図17(b)に示すよう
に、前記明レベルVw(x)と暗レベルVb(x)が得
られているとする。ここで、xは座標である。シェーデ
ィング補正回路707では、例えば、次のような演算を
各画素毎、すなわち、各x座標毎に行って図17(c)
に示すような次式(数5)に示す補正信号v”(x)を
得る。
【0049】 v”(x) = ( v'(x) − vb(x) ) ×V0/ ( vw(x) - vb(x) ) (数5) 本実施例によれば、装置の使用時間が経過し、各構成部
品の感度等が変動してもこれを常に補正できるという効
果がある。基準試料301は一種のみでも、また複数設
置しても良い。複数設置した場合、検査条件に応じて、
最適な補正が可能という効果がある。
品の感度等が変動してもこれを常に補正できるという効
果がある。基準試料301は一種のみでも、また複数設
置しても良い。複数設置した場合、検査条件に応じて、
最適な補正が可能という効果がある。
【0050】次に、判定回路708の一実施例を示す。
被検査試料102のX線透過像は、前記補正によって、
図16(c)のように与えられる。図16(c)に対応
する被検査試料102を図16(d)に示す。被検査試
料102の透過像信号レベルは高く、検出すべき導電性
金属微小異物100の透過信号レベルは低い。したがっ
て、検出信号v”(x)を適当な閾値Vthで2値化し、
Vthより低い検出レベル、すなわち、検出信号の暗部
を検知して欠陥出力710とすれば良い。
被検査試料102のX線透過像は、前記補正によって、
図16(c)のように与えられる。図16(c)に対応
する被検査試料102を図16(d)に示す。被検査試
料102の透過像信号レベルは高く、検出すべき導電性
金属微小異物100の透過信号レベルは低い。したがっ
て、検出信号v”(x)を適当な閾値Vthで2値化し、
Vthより低い検出レベル、すなわち、検出信号の暗部
を検知して欠陥出力710とすれば良い。
【0051】また、欠陥出力710を図17に示すよう
なオぺレータを用いて検出を行っても良い。図17
(a)には、x軸方向のオぺレータの例を示す。参照画
素t1、t2、t3を設け、t1とt2、及びt2とt
3間の距離をaとする。図17(b)に示すように、異
物部分ではkを任意の判定値として、次式(数6)の条
件が成立するので、これを検知することにより異物検出
ができる。
なオぺレータを用いて検出を行っても良い。図17
(a)には、x軸方向のオぺレータの例を示す。参照画
素t1、t2、t3を設け、t1とt2、及びt2とt
3間の距離をaとする。図17(b)に示すように、異
物部分ではkを任意の判定値として、次式(数6)の条
件が成立するので、これを検知することにより異物検出
ができる。
【0052】 |t1ーt2| > k、 かつ |t2ーt3| > k (数6) ここで、前記参照画素、及び判定値の個数は前記実施例
に限るものではなく、必要に応じて複数設けて良い。ま
た、前記aを変化させたオぺレータを複数用意しても良
い。たとえば、図17(c)に示すように、5点の参照
画素t1乃至t5を用いることにより、異物の大きさに
応じた出力が各オぺレータの出力によって得られる。こ
の際、欠陥出力710には、検知された前記オぺレータ
種を示す識別子を付加すれば検出結果を異物の種類毎に
分類して出力することができる。なお、図13に示すよ
うに、座標管理及び信号制御回路702から得られる座
標データ703を参照し、検査出力に付加すれば、検査
終了後の確認や除去作業を容易に行うことができる。検
査出力に付加するデータは、座標データ703そのもの
でも良いし、あるいは、判定回路708にて明らかに得
られる検出視野内の座標データで座標データ703を補
正した座標値を用いても良い。後者によれば、確認や除
去作業時に、検出異物を正確に捉えることが可能とな
る。
に限るものではなく、必要に応じて複数設けて良い。ま
た、前記aを変化させたオぺレータを複数用意しても良
い。たとえば、図17(c)に示すように、5点の参照
画素t1乃至t5を用いることにより、異物の大きさに
応じた出力が各オぺレータの出力によって得られる。こ
の際、欠陥出力710には、検知された前記オぺレータ
種を示す識別子を付加すれば検出結果を異物の種類毎に
分類して出力することができる。なお、図13に示すよ
うに、座標管理及び信号制御回路702から得られる座
標データ703を参照し、検査出力に付加すれば、検査
終了後の確認や除去作業を容易に行うことができる。検
査出力に付加するデータは、座標データ703そのもの
でも良いし、あるいは、判定回路708にて明らかに得
られる検出視野内の座標データで座標データ703を補
正した座標値を用いても良い。後者によれば、確認や除
去作業時に、検出異物を正確に捉えることが可能とな
る。
【0053】以上説明したように、光電変換器110か
ら検出される被検査試料102に対する点X線によるX
線透過画像信号に対して、ノイズ除去回路704でノイ
ズ除去が行われ、レベル変換回路705によって対数変
換して被検査試料の厚さにほぼ比例したX線透過画像信
号を得、これに対して光量変動補正回路706およびシ
ェーディング補正回路707で検査領域内の変動および
被検査試料交換による被検査試料による変動を補正する
ことによって、プレプレグ等の被検査試料内に混入した
導電性の金属微小異物や被検査試料表面に付着した導電
性の金属微小異物を検査出力710から検査結果112
として高信頼度で検査することができる。
ら検出される被検査試料102に対する点X線によるX
線透過画像信号に対して、ノイズ除去回路704でノイ
ズ除去が行われ、レベル変換回路705によって対数変
換して被検査試料の厚さにほぼ比例したX線透過画像信
号を得、これに対して光量変動補正回路706およびシ
ェーディング補正回路707で検査領域内の変動および
被検査試料交換による被検査試料による変動を補正する
ことによって、プレプレグ等の被検査試料内に混入した
導電性の金属微小異物や被検査試料表面に付着した導電
性の金属微小異物を検査出力710から検査結果112
として高信頼度で検査することができる。
【0054】検査出力710は、検査結果112として
外部へ出力するのみならず、本装置で再度利用すること
が可能である。図13に示すように、検査出力710に
基づいて座標管理及び信号制御回路702にて、再度、
XYステージ201を導電性金属微小異物の存在する座
標に移動すれば、モニタ120によりX線による目視再
確認が容易に行うことができる。この際、検出視野内の
座標データで座標データ703を補正した前記座標値を
用いて、たとえば、画面周辺部で検出された異物でも画
面中央に表示させたり、あるいは、円や矢印で検出部位
を指し示すような表示を検出画像に重ね合わせて行うと
いったことをおこなえば、被検査試料(被検査対象)1
02の全体像を捉えながら該異物を容易に識別すること
ができる。
外部へ出力するのみならず、本装置で再度利用すること
が可能である。図13に示すように、検査出力710に
基づいて座標管理及び信号制御回路702にて、再度、
XYステージ201を導電性金属微小異物の存在する座
標に移動すれば、モニタ120によりX線による目視再
確認が容易に行うことができる。この際、検出視野内の
座標データで座標データ703を補正した前記座標値を
用いて、たとえば、画面周辺部で検出された異物でも画
面中央に表示させたり、あるいは、円や矢印で検出部位
を指し示すような表示を検出画像に重ね合わせて行うと
いったことをおこなえば、被検査試料(被検査対象)1
02の全体像を捉えながら該異物を容易に識別すること
ができる。
【0055】図18に示すように、異物の検出画像信号
は、異物の存在するX線の照射方向の位置により変化す
る。いま、X線源101とX線光検出器間108の距離
が一定として、X線源101と被検査試料間102の距
離zが図18(a)と図18(b)で図示するように、
それぞれZaとZbというように異なれば、X線光変換
器108で得られる像は同図1201、1202検出信
号においてva、vbで示すように大きさxがxa、x
bでそれぞれ示すように異なって観測されたり、あるい
は、波形の立上がり部分の大きさwがwa、wbでそれ
ぞれ示すように異なって観測される。したがって、被検
査試料(被検査対象)とする異物100の大きさが予め
わかっている場合には、xの大きさを測定することによ
り前記距離z、すなわち、図18におけるZa、Zb等
をを知ることができる。ここで、X線源101と被検査
試料102を搭載するステージ201間の距離Z0が一
定とすれば、前記zとZ0とから、検出異物100のX
線照射方向の位置を特定することができる。同様に、前
記wの値から検出異物のX線照射方向の位置を特定する
ことができる。
は、異物の存在するX線の照射方向の位置により変化す
る。いま、X線源101とX線光検出器間108の距離
が一定として、X線源101と被検査試料間102の距
離zが図18(a)と図18(b)で図示するように、
それぞれZaとZbというように異なれば、X線光変換
器108で得られる像は同図1201、1202検出信
号においてva、vbで示すように大きさxがxa、x
bでそれぞれ示すように異なって観測されたり、あるい
は、波形の立上がり部分の大きさwがwa、wbでそれ
ぞれ示すように異なって観測される。したがって、被検
査試料(被検査対象)とする異物100の大きさが予め
わかっている場合には、xの大きさを測定することによ
り前記距離z、すなわち、図18におけるZa、Zb等
をを知ることができる。ここで、X線源101と被検査
試料102を搭載するステージ201間の距離Z0が一
定とすれば、前記zとZ0とから、検出異物100のX
線照射方向の位置を特定することができる。同様に、前
記wの値から検出異物のX線照射方向の位置を特定する
ことができる。
【0056】本実施例によれば、検出異物100のX線
照射方向の位置を特定できる。あるいは、該位置と被検
査試料の厚さtから、異物100の大きさを推定するこ
とができる。
照射方向の位置を特定できる。あるいは、該位置と被検
査試料の厚さtから、異物100の大きさを推定するこ
とができる。
【0057】被検査試料102が多層配線基板等の場合
には、通常各層毎に設けれている識別番号や位置合わせ
マーク等の特定パターンを併用することもできる。すな
わち、各層毎の前記特定パターンを計測し、その立上が
り部分の長さw0を計測し、この値を参照しながら、検
出異物の前記wの値から異物100の存在する層を決定
すれば良い。本実施例によれば、前記ステージのX線照
射方向の位置が未知でも異物の存在する層を特定するこ
とができる。
には、通常各層毎に設けれている識別番号や位置合わせ
マーク等の特定パターンを併用することもできる。すな
わち、各層毎の前記特定パターンを計測し、その立上が
り部分の長さw0を計測し、この値を参照しながら、検
出異物の前記wの値から異物100の存在する層を決定
すれば良い。本実施例によれば、前記ステージのX線照
射方向の位置が未知でも異物の存在する層を特定するこ
とができる。
【0058】図7の実施例にX線以外の他の検出光学系
を付加することにより、導電性の金属微小異物の存在す
る部位を認識することも可能である。この一実施例を、
図7の関連する部分のみに付加して図19に示す。図1
9において、1301と1302はTVカメラであり、
光電変換器110と連動してそれぞれ光電変換器110
と同一の視野を検出するものとする。1303は2値化
回路等の判定回路であり、前記TVカメラ1301、1
302から異物の像を抽出する。遅延回路1304は検
査出力701と検出信号の同期をとるためのものであ
る。判定回路708の出力は論理和回路130にて13
01による検出異物あるいは1302による検出異物と
論理和をとられる。その結果、出力A1307、出力B
1308、出力C1309が得られ、出力Aがあれば面
Aに、出力Bがあれば面Bに、出力Cがあれば被検査試
料102の内部に異物ありと判断できる。本実施例によ
れば、TVカメラのみによる異物検査で起こりうるよう
な虚報を発生せず安定な検査が行え、かつ、被検査試料
102の内部の検査も可能であり、導電性の金属微小異
物の存在する部位を特定できるという効果がある。
を付加することにより、導電性の金属微小異物の存在す
る部位を認識することも可能である。この一実施例を、
図7の関連する部分のみに付加して図19に示す。図1
9において、1301と1302はTVカメラであり、
光電変換器110と連動してそれぞれ光電変換器110
と同一の視野を検出するものとする。1303は2値化
回路等の判定回路であり、前記TVカメラ1301、1
302から異物の像を抽出する。遅延回路1304は検
査出力701と検出信号の同期をとるためのものであ
る。判定回路708の出力は論理和回路130にて13
01による検出異物あるいは1302による検出異物と
論理和をとられる。その結果、出力A1307、出力B
1308、出力C1309が得られ、出力Aがあれば面
Aに、出力Bがあれば面Bに、出力Cがあれば被検査試
料102の内部に異物ありと判断できる。本実施例によ
れば、TVカメラのみによる異物検査で起こりうるよう
な虚報を発生せず安定な検査が行え、かつ、被検査試料
102の内部の検査も可能であり、導電性の金属微小異
物の存在する部位を特定できるという効果がある。
【0059】図20、図21に本発明の他の実施例を示
す。図20において、X線源101、被検査試料10
2、フィルム1401であり、図21において、XY位
置決めステージ機構1501、モータ1502、ステー
ジ制御回路1503、検出光学系1504、光電変換器
1505、信号処理回路1506、光源1507であ
る。図20において、被検査試料102はX線にて、そ
の透過像をフィルム1401に撮像される。このフィル
ム1401は現像された後、図21の位置決めステージ
機構1501に搭載され、光源1507にて透過照明さ
れ、検出光学系1504でフイルム1401に現像され
た光像を結像させ、該結像した光像を光電変換器150
5にて画像信号に変換され信号処理回路1506にて金
属性微小異物が抽出される。ステージ制御1503、信
号処理回路1506等は、既に説明した図13とほぼ同
様である。なおフィルム1401は、イメージングプレ
ート等のX線に感応するものであれば何でもよく、ま
た、図21では透過照明光学系にて説明したが、フィル
ム、イメージングプレート等検出媒体に応じて最適な他
の照明方式、たとえば、落射照明光学系でも良いのは勿
論である。前記検出光学系1504の倍率は、対象異物
を検出できるよう、適当に定めれば良い。本実施例によ
れば、フィルム等の撮像は短時間で行えるので、高価な
X線装置の稼働率を向上させ検査費用の低減を図ること
ができる。
す。図20において、X線源101、被検査試料10
2、フィルム1401であり、図21において、XY位
置決めステージ機構1501、モータ1502、ステー
ジ制御回路1503、検出光学系1504、光電変換器
1505、信号処理回路1506、光源1507であ
る。図20において、被検査試料102はX線にて、そ
の透過像をフィルム1401に撮像される。このフィル
ム1401は現像された後、図21の位置決めステージ
機構1501に搭載され、光源1507にて透過照明さ
れ、検出光学系1504でフイルム1401に現像され
た光像を結像させ、該結像した光像を光電変換器150
5にて画像信号に変換され信号処理回路1506にて金
属性微小異物が抽出される。ステージ制御1503、信
号処理回路1506等は、既に説明した図13とほぼ同
様である。なおフィルム1401は、イメージングプレ
ート等のX線に感応するものであれば何でもよく、ま
た、図21では透過照明光学系にて説明したが、フィル
ム、イメージングプレート等検出媒体に応じて最適な他
の照明方式、たとえば、落射照明光学系でも良いのは勿
論である。前記検出光学系1504の倍率は、対象異物
を検出できるよう、適当に定めれば良い。本実施例によ
れば、フィルム等の撮像は短時間で行えるので、高価な
X線装置の稼働率を向上させ検査費用の低減を図ること
ができる。
【0060】また、図21のXY位置決めステージ機構
1501に連動した第2のステージや検出系を図7のよ
うに図20で示すX線装置に設け、該第2のステージに
は被検査試料102を搭載すれば、検査に連動して被検
査試料102を移動させることができるので、異物を検
出したら実際の被検査試料102でX線にてこれを確認
することができる。
1501に連動した第2のステージや検出系を図7のよ
うに図20で示すX線装置に設け、該第2のステージに
は被検査試料102を搭載すれば、検査に連動して被検
査試料102を移動させることができるので、異物を検
出したら実際の被検査試料102でX線にてこれを確認
することができる。
【0061】図7、図20等の本発明の実施例における
X線源101は、一般の制動放射型であっても、電子ビ
ーム等を微小な領域に収束させてX線を発生させるもの
であっても、あるいはシンクロトロン放射を利用するも
のであっても良いのは当然である。
X線源101は、一般の制動放射型であっても、電子ビ
ーム等を微小な領域に収束させてX線を発生させるもの
であっても、あるいはシンクロトロン放射を利用するも
のであっても良いのは当然である。
【0062】一般に、X線を用いた場合には図12で述
べたように図22に示すようなぼけwが発生するが、こ
れは、X線源101の大きさs、X線源ー被検査試料間
距離ya、X線源ーX線光変換器間距離yb、及び15
1、152で図示する異物の高さyda、ydb等で決
められる。特に、前記sに対し、X線源ー試料間距離が
大きい場合、検出に十分な濃度変化を有する領域xが得
られない図22(b)のような場合が発生する。そこ
で、図13の判定回路708の入力部に、たとえば図2
3で示すような画像処理回路を付加して信号品質の改善
を図ることができる。図23において、入力信号160
1は1602に示す2次微分回路に入力される。このと
きの、図22(a)に対応する信号波形を1612に、
図22(b)に対応する信号波形を1613に、160
2の処理前後の波形として示す。特徴抽出回路1603
では、1603中に示すような距離aをもって配置され
たt1、t2、t3の参照画素からなるオぺレータ16
14で、k1、k2を任意の定数として、次式(数7)
の判定を行い、(数7)式が成立するときは“1”なる
真の制御信号1604を出力し、(数7)式が成立しな
いときは“0”なる制御信号1604を出力する。
べたように図22に示すようなぼけwが発生するが、こ
れは、X線源101の大きさs、X線源ー被検査試料間
距離ya、X線源ーX線光変換器間距離yb、及び15
1、152で図示する異物の高さyda、ydb等で決
められる。特に、前記sに対し、X線源ー試料間距離が
大きい場合、検出に十分な濃度変化を有する領域xが得
られない図22(b)のような場合が発生する。そこ
で、図13の判定回路708の入力部に、たとえば図2
3で示すような画像処理回路を付加して信号品質の改善
を図ることができる。図23において、入力信号160
1は1602に示す2次微分回路に入力される。このと
きの、図22(a)に対応する信号波形を1612に、
図22(b)に対応する信号波形を1613に、160
2の処理前後の波形として示す。特徴抽出回路1603
では、1603中に示すような距離aをもって配置され
たt1、t2、t3の参照画素からなるオぺレータ16
14で、k1、k2を任意の定数として、次式(数7)
の判定を行い、(数7)式が成立するときは“1”なる
真の制御信号1604を出力し、(数7)式が成立しな
いときは“0”なる制御信号1604を出力する。
【0063】 t1<k1 かつ t2>k2 かつ t3<k1 (数7) 該オぺレータの形状やk1、k2の値等は予め計測され
た検出信号から決定すれば良い。入力信号1601は、
一方で、遅延回路1609で同期を図られた後、例え
ば、制御信号1604によって制御されるスイッチ16
07、1608(“1”のとき下側に切り替えられ、
“0”のとき上側に切り替えられる。)によって切り替
えられ、ルックアップテーブル等で構成される信号変換
器1605、1606によってレベルが変更される。前
記信号変換器1605、1606の入出力特性は図23
の1605、1606中に記述した様なものとすれば、
1612で示す信号波形は1610のように、1613
で示す信号波形は1611のように変換されて出力16
15に、改善された信号波形として送出される。本実施
例によれば、検出困難な微小な異物からの信号も安定に
検出でき検査精度を向上できる。
た検出信号から決定すれば良い。入力信号1601は、
一方で、遅延回路1609で同期を図られた後、例え
ば、制御信号1604によって制御されるスイッチ16
07、1608(“1”のとき下側に切り替えられ、
“0”のとき上側に切り替えられる。)によって切り替
えられ、ルックアップテーブル等で構成される信号変換
器1605、1606によってレベルが変更される。前
記信号変換器1605、1606の入出力特性は図23
の1605、1606中に記述した様なものとすれば、
1612で示す信号波形は1610のように、1613
で示す信号波形は1611のように変換されて出力16
15に、改善された信号波形として送出される。本実施
例によれば、検出困難な微小な異物からの信号も安定に
検出でき検査精度を向上できる。
【0064】図7において、X線光変換器108として
イメージインテンシファイア(以下I.I.と略す)等
を用いた場合、通常I.I.の入力面が球面形状をして
いるため、検出画像には糸巻状の歪みが発生する。以
下、このような歪みを低減する本発明の具体的実施例を
説明する。
イメージインテンシファイア(以下I.I.と略す)等
を用いた場合、通常I.I.の入力面が球面形状をして
いるため、検出画像には糸巻状の歪みが発生する。以
下、このような歪みを低減する本発明の具体的実施例を
説明する。
【0065】よく知られているように、平凸レンズを凸
面を物体側に平面を像面側に配置すると樽型の歪みが発
生する。したがって、図7の検出光学系109に前記糸
巻状歪みを補正するような樽型歪みを有する平凸レンズ
等の光学系を付加して該糸巻状歪みを打ち消すことがで
きる。また、前記I.I.は、入力面でX線を電子に変
換し、電磁気的な電子レンズによって該電子を収束さ
せ、出力面で電子光変換を行っている。そこで、該電子
レンズを樽型歪みを有するように構成しても良い。ある
いは、I.I.の入力部に前記電子レンズに樽型歪みを
発生させるような磁気を発生させる機構を設けて、該糸
巻状歪みを打ち消しても良い。
面を物体側に平面を像面側に配置すると樽型の歪みが発
生する。したがって、図7の検出光学系109に前記糸
巻状歪みを補正するような樽型歪みを有する平凸レンズ
等の光学系を付加して該糸巻状歪みを打ち消すことがで
きる。また、前記I.I.は、入力面でX線を電子に変
換し、電磁気的な電子レンズによって該電子を収束さ
せ、出力面で電子光変換を行っている。そこで、該電子
レンズを樽型歪みを有するように構成しても良い。ある
いは、I.I.の入力部に前記電子レンズに樽型歪みを
発生させるような磁気を発生させる機構を設けて、該糸
巻状歪みを打ち消しても良い。
【0066】他の実施例としては、図7の光電変換器1
10の画素配列を前記糸巻状歪みに合わせて構成するこ
とにより、該糸巻状歪みを除去することができる。図2
4において、光電変換器1801はCCDセンサ等であ
るとする。通常、画素配列は正方格子状であるが、これ
を、拡大図1802に画素1803で示すように、中心
部の画素に対し周辺部の画素を大きくしておく。各画素
の読み出し速度を一定とすれば、図24の光電変換器1
801は樽型の歪みを有するものとなる。したがって、
該画素1803を該糸巻状歪みを打ち消すように構成す
れば、結果として歪みの無い画像を得ることができる。
10の画素配列を前記糸巻状歪みに合わせて構成するこ
とにより、該糸巻状歪みを除去することができる。図2
4において、光電変換器1801はCCDセンサ等であ
るとする。通常、画素配列は正方格子状であるが、これ
を、拡大図1802に画素1803で示すように、中心
部の画素に対し周辺部の画素を大きくしておく。各画素
の読み出し速度を一定とすれば、図24の光電変換器1
801は樽型の歪みを有するものとなる。したがって、
該画素1803を該糸巻状歪みを打ち消すように構成す
れば、結果として歪みの無い画像を得ることができる。
【0067】図7の光電変換器110が撮像管等の場
合、撮像管の走査を非線形に行うことによって前記糸巻
状歪みを除去することができる。図25(a)に、通常
の走査方式を図示する。図の横軸は時間を示し、縦軸は
撮像管に印加する走査電圧であり、該電圧の大小によ
り、撮像管面内の任意の場所を光電変換する。図25
(a)の上段は水平方向の走査を示し、下段は垂直方向
の走査を示すが、一般に、正方格子状の光電変換を行う
ため時間tに対して電圧が直線状に変化する鋸波状波形
が用いられている。これを、図25(b)に示すよう
に、画像の周辺部で電圧の時間微分が大きくなるように
変化させた鋸波状電圧を用いるように変更すると、撮像
される画像は樽型歪みを有するものとなる。したがっ
て、図25(b)の波形を該糸巻状歪みを打ち消すよう
に設定し、これを用いて撮像管で光電変換すれば、結果
として歪みの無い画像を得ることができる。
合、撮像管の走査を非線形に行うことによって前記糸巻
状歪みを除去することができる。図25(a)に、通常
の走査方式を図示する。図の横軸は時間を示し、縦軸は
撮像管に印加する走査電圧であり、該電圧の大小によ
り、撮像管面内の任意の場所を光電変換する。図25
(a)の上段は水平方向の走査を示し、下段は垂直方向
の走査を示すが、一般に、正方格子状の光電変換を行う
ため時間tに対して電圧が直線状に変化する鋸波状波形
が用いられている。これを、図25(b)に示すよう
に、画像の周辺部で電圧の時間微分が大きくなるように
変化させた鋸波状電圧を用いるように変更すると、撮像
される画像は樽型歪みを有するものとなる。したがっ
て、図25(b)の波形を該糸巻状歪みを打ち消すよう
に設定し、これを用いて撮像管で光電変換すれば、結果
として歪みの無い画像を得ることができる。
【0068】他の前記糸巻状歪みを除去する手段とし
て、図26に示すように、被検査試料102を搭載台2
001に示すような局面を有する部品に沿わせ、その形
状を該糸巻歪みを打ち消すように変形させて検査するこ
ともできる。あるいは、図13の信号処理回路111に
て、該糸巻状歪みを除去するように画像処理的に像の座
標変換、レベル変換を行っても良い。
て、図26に示すように、被検査試料102を搭載台2
001に示すような局面を有する部品に沿わせ、その形
状を該糸巻歪みを打ち消すように変形させて検査するこ
ともできる。あるいは、図13の信号処理回路111に
て、該糸巻状歪みを除去するように画像処理的に像の座
標変換、レベル変換を行っても良い。
【0069】ここで、前記X線光変換器108のように
電磁気的な電子レンズを用いた装置の場合、外部の磁界
等の影響を受けて検出画像が変形する。一般に、装置は
その架台の剛性を高めるため、鉄製のフレームを用いる
ことが多いが、鉄製フレームは容易に磁化されやすく、
この磁気の影響を受けて検出画像が変形するという問題
が発生する。そこで、該X線光変換器をパーマロイ等の
透磁率の高い材料を用いて遮蔽すると、前記影響を除去
できる。検出器の入力面においては、例えば、図27の
遮蔽部2101のように、筒形の高透磁率部品を設置す
ることにより入力面から流入する外部磁界の影響を除去
することができる。
電磁気的な電子レンズを用いた装置の場合、外部の磁界
等の影響を受けて検出画像が変形する。一般に、装置は
その架台の剛性を高めるため、鉄製のフレームを用いる
ことが多いが、鉄製フレームは容易に磁化されやすく、
この磁気の影響を受けて検出画像が変形するという問題
が発生する。そこで、該X線光変換器をパーマロイ等の
透磁率の高い材料を用いて遮蔽すると、前記影響を除去
できる。検出器の入力面においては、例えば、図27の
遮蔽部2101のように、筒形の高透磁率部品を設置す
ることにより入力面から流入する外部磁界の影響を除去
することができる。
【0070】また、前記電子レンズの倍率を変更してX
線光変換器108の倍率を変更できるものにおいては、
X線の透過率の低い材料で製造された図27の入力面絞
り2102を設けて、不要なX線の入力を除去すると良
い。これは、倍率を上げて、すなわち、X線光変換器の
入力面の一部を出力面全面に投影するような場合、有効
な入力面の外側に入力されたX線による不要電子がX線
光変換器108内で反射してX線光変換器108の出力
面に到達し、光学における迷光のように作用するからで
ある。本実施例によれば、X線光変換器108外の磁界
やX線光変換器内の不要な電子等による検出画像の劣化
を除去し、正確な検出が可能となるという効果がある。
原理からいって、前記入力面絞り2102の代わりに該
不要電子を吸収する機構を該X線光変換器108内に設
けてもよいのは勿論である。
線光変換器108の倍率を変更できるものにおいては、
X線の透過率の低い材料で製造された図27の入力面絞
り2102を設けて、不要なX線の入力を除去すると良
い。これは、倍率を上げて、すなわち、X線光変換器の
入力面の一部を出力面全面に投影するような場合、有効
な入力面の外側に入力されたX線による不要電子がX線
光変換器108内で反射してX線光変換器108の出力
面に到達し、光学における迷光のように作用するからで
ある。本実施例によれば、X線光変換器108外の磁界
やX線光変換器内の不要な電子等による検出画像の劣化
を除去し、正確な検出が可能となるという効果がある。
原理からいって、前記入力面絞り2102の代わりに該
不要電子を吸収する機構を該X線光変換器108内に設
けてもよいのは勿論である。
【0071】以上の実施例では、図28に示すように製
造される多層配線基板220に用いられるプレプレグと
称する絶縁シート221の検査を例に説明してきたが、
マルチレイヤ基板の検査やセラミック回路基板、あるい
は液晶等のディスプレイ装置等においても、さらには、
ガラス繊維や材料である粉体、液体等でも同様に検査で
きることはいうまでもなく、検査原理に鑑みて妥当な対
象は全て検査できることはいうまでもない。
造される多層配線基板220に用いられるプレプレグと
称する絶縁シート221の検査を例に説明してきたが、
マルチレイヤ基板の検査やセラミック回路基板、あるい
は液晶等のディスプレイ装置等においても、さらには、
ガラス繊維や材料である粉体、液体等でも同様に検査で
きることはいうまでもなく、検査原理に鑑みて妥当な対
象は全て検査できることはいうまでもない。
【0072】また、本発明に係る装置にて検査した後、
回路基板等製品をを製造すれば、製造途中で不良を除去
したり修正できるので、製品の歩留まりを向上し、原価
を低減できるという効果がある。
回路基板等製品をを製造すれば、製造途中で不良を除去
したり修正できるので、製品の歩留まりを向上し、原価
を低減できるという効果がある。
【0073】ところで、多層配線基板220は、図28
に示すように製造される。即ち、絶縁材料231上に配
線材料234を形成したものに対してレジスト235を
塗布して所定の配線パターンを露光現像し、それに対し
てエッチングしてレジストを除去することによって配線
パターンを有する基板222が製造される。また絶縁材
料231上に露光または印刷によって所定のレジストパ
ターン235を形成し、該レジストパターン235に対
してめっきにより配線パターン232を形成し、その後
レジスト235を除去することによって配線パターンを
有する基板222が製造される。このように製造された
配線パターンを形成した基板222およびプリプレグ等
の絶縁シートについて、表面および内部に導電性の金属
微小異物が存在するか否かについて、前記説明したX線
検査装置において検査され、導電性の金属微小異物が規
定値以上存在しないものが、準備される。このように準
備された基板222と絶縁シート221とは積み重ねら
れて加熱・加圧されて積層された多層配線基板が製造さ
れる。この後、必要に応じてスルホール224が形成
し、内部をめっきして層間の接続をとる。そしてこの多
層配線基板の表面に電子部品等実装することによって製
品が製造される。
に示すように製造される。即ち、絶縁材料231上に配
線材料234を形成したものに対してレジスト235を
塗布して所定の配線パターンを露光現像し、それに対し
てエッチングしてレジストを除去することによって配線
パターンを有する基板222が製造される。また絶縁材
料231上に露光または印刷によって所定のレジストパ
ターン235を形成し、該レジストパターン235に対
してめっきにより配線パターン232を形成し、その後
レジスト235を除去することによって配線パターンを
有する基板222が製造される。このように製造された
配線パターンを形成した基板222およびプリプレグ等
の絶縁シートについて、表面および内部に導電性の金属
微小異物が存在するか否かについて、前記説明したX線
検査装置において検査され、導電性の金属微小異物が規
定値以上存在しないものが、準備される。このように準
備された基板222と絶縁シート221とは積み重ねら
れて加熱・加圧されて積層された多層配線基板が製造さ
れる。この後、必要に応じてスルホール224が形成
し、内部をめっきして層間の接続をとる。そしてこの多
層配線基板の表面に電子部品等実装することによって製
品が製造される。
【0074】このように電気回路の製造に用いられる多
層配線基板等は、ガラス繊維をメッシュ状に織りあげた
布状シートにポリイミド等の絶縁材料を含浸させたプレ
プレグと称する絶縁シートの表面に銅などの導電材料で
配線パターン(回路パターン)を形成した配線パターン
基板222を準備し、これを前記プレプレグと称する絶
縁シート221を介して多数積み重ねて製造される。し
かし、該絶縁シート221の内部および表面に導電性金
属異物が混入または付着して存在すると、上記配線パタ
ーン232が短絡若しくは短絡に近い状態になり、これ
を検査して不良を排除することが必要となる。このよう
に対象となる導電性金属異物は多層配線基板を製造後、
長期に渡る信頼性確保のため、数10μm以下であって
もこれを検出して銅等の配線パターンのマイグレーショ
ン等による絶縁特性の劣化を防止する必要がある。そこ
で、本発明は、プレプレグと称する絶縁シート221は
比較的低分子量の材料で構成されており、X線透過率は
高く、一方導電性金属異物として問題になる金属は、F
e,Mo,W等分子量が大きく、X線透過率は比較的低
いことに着目して、プレプレグと称する絶縁シート等の
内部および表面に混入または付着して存在する微小な導
電性金属異物をX線透過画像に基づいて高信頼度で検査
できるようにしたので、該微小な導電性金属異物が規定
値以下しか絶縁シート221の内部および表面に存在し
ないことになり、前記配線パターン基板222を該微小
な導電性金属異物が存在しない絶縁シート221を介し
ながら多数積み重ねて多層配線基板を製造すれば、多層
配線基板として長期に渡って絶縁特性の信頼度を確保す
ることができる。
層配線基板等は、ガラス繊維をメッシュ状に織りあげた
布状シートにポリイミド等の絶縁材料を含浸させたプレ
プレグと称する絶縁シートの表面に銅などの導電材料で
配線パターン(回路パターン)を形成した配線パターン
基板222を準備し、これを前記プレプレグと称する絶
縁シート221を介して多数積み重ねて製造される。し
かし、該絶縁シート221の内部および表面に導電性金
属異物が混入または付着して存在すると、上記配線パタ
ーン232が短絡若しくは短絡に近い状態になり、これ
を検査して不良を排除することが必要となる。このよう
に対象となる導電性金属異物は多層配線基板を製造後、
長期に渡る信頼性確保のため、数10μm以下であって
もこれを検出して銅等の配線パターンのマイグレーショ
ン等による絶縁特性の劣化を防止する必要がある。そこ
で、本発明は、プレプレグと称する絶縁シート221は
比較的低分子量の材料で構成されており、X線透過率は
高く、一方導電性金属異物として問題になる金属は、F
e,Mo,W等分子量が大きく、X線透過率は比較的低
いことに着目して、プレプレグと称する絶縁シート等の
内部および表面に混入または付着して存在する微小な導
電性金属異物をX線透過画像に基づいて高信頼度で検査
できるようにしたので、該微小な導電性金属異物が規定
値以下しか絶縁シート221の内部および表面に存在し
ないことになり、前記配線パターン基板222を該微小
な導電性金属異物が存在しない絶縁シート221を介し
ながら多数積み重ねて多層配線基板を製造すれば、多層
配線基板として長期に渡って絶縁特性の信頼度を確保す
ることができる。
【0075】また、製造現場においては、特定の異物発
生状況を管理して、製品の品質確保や製造装置の不具合
い発生を早期に摘出する必要が多い。たとえば、前記多
層配線基板の製造工程においては、金属異物はパターン
ショートの原因となるのでこれを管理する必要がある。
そこで、図29に示すように、粘着シート251を部屋
260内の製造工程各所に適当に配置して設置し、これ
を定期的に前記検査装置にて検査する。個々の粘着シー
トの異物状況から、例えば、装置A256近傍の粘着シ
ートからの異物量が多ければ装置Aを修理あるいは改良
するというように適切な対策が行える。あるいは、クリ
ーンルーム等において出入口のドア253近傍に設置さ
れている集塵マット252を本実施例の装置にて検査す
れば、クリーンルーム内の異物状況や存在する異物の種
類等を容易に把握でき、製造現場の管理を的確に行うこ
とができる。本実施例は、エアフィルタ254や液体用
フィルタ255等でも同様な効果が得られるのは勿論で
ある。本実施例によれば、安定で信頼性の高い製造シス
テムを供給できるという効果がある。
生状況を管理して、製品の品質確保や製造装置の不具合
い発生を早期に摘出する必要が多い。たとえば、前記多
層配線基板の製造工程においては、金属異物はパターン
ショートの原因となるのでこれを管理する必要がある。
そこで、図29に示すように、粘着シート251を部屋
260内の製造工程各所に適当に配置して設置し、これ
を定期的に前記検査装置にて検査する。個々の粘着シー
トの異物状況から、例えば、装置A256近傍の粘着シ
ートからの異物量が多ければ装置Aを修理あるいは改良
するというように適切な対策が行える。あるいは、クリ
ーンルーム等において出入口のドア253近傍に設置さ
れている集塵マット252を本実施例の装置にて検査す
れば、クリーンルーム内の異物状況や存在する異物の種
類等を容易に把握でき、製造現場の管理を的確に行うこ
とができる。本実施例は、エアフィルタ254や液体用
フィルタ255等でも同様な効果が得られるのは勿論で
ある。本実施例によれば、安定で信頼性の高い製造シス
テムを供給できるという効果がある。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、検査対象から鮮明な透
過X線像を得ることができ、その結果、例えば、検査対
象としてプリント配線基板を想定すれば、回路パタ−ン
部分に対応する鮮明な画像を検査することによって、断
線等に代表されるように、回路パタ−ン上に存在してい
るより微細な欠陥(例えば厚さの不足、過剰等)も検出
可能となり、プリント配線基板としての信頼性を向上す
ることができる効果を奏する。
過X線像を得ることができ、その結果、例えば、検査対
象としてプリント配線基板を想定すれば、回路パタ−ン
部分に対応する鮮明な画像を検査することによって、断
線等に代表されるように、回路パタ−ン上に存在してい
るより微細な欠陥(例えば厚さの不足、過剰等)も検出
可能となり、プリント配線基板としての信頼性を向上す
ることができる効果を奏する。
【0077】また本発明によれば、多層配線基板等に用
いられるプレプレグと称する絶縁シート等の内部および
表面に混入または付着して存在する微小な導電性金属異
物をX線透過画像に基づいて高信頼度で検査できるよう
にしたので、多層配線基板として長期に渡って絶縁特性
の信頼度を確保することができる効果を奏する。
いられるプレプレグと称する絶縁シート等の内部および
表面に混入または付着して存在する微小な導電性金属異
物をX線透過画像に基づいて高信頼度で検査できるよう
にしたので、多層配線基板として長期に渡って絶縁特性
の信頼度を確保することができる効果を奏する。
【図1】図1は、本発明によるX線検査装置の一例での
概要構成を示す図である。
概要構成を示す図である。
【図2】図2は、検査対象としてのプリント配線基板を
示す図である。
示す図である。
【図3】図3は、銅の照射X線波長に対する質量減弱係
数を示す図である。
数を示す図である。
【図4】図4は、X線管の管電圧が60kVに設定され
た際でのモリブデンMoとタングステンWについての波
長ーX線発生強度特性を示す図である。
た際でのモリブデンMoとタングステンWについての波
長ーX線発生強度特性を示す図である。
【図5】図5は、フィルタにより特定波長のX線のみを
抽出した上、検査対象に照射する場合でのX線検査装置
の原理構成を示す図である。
抽出した上、検査対象に照射する場合でのX線検査装置
の原理構成を示す図である。
【図6】図6は、検査対象支持台等も考慮の上、検査対
象にX線を照射する場合でのX線検査装置の原理構成を
示す図である。
象にX線を照射する場合でのX線検査装置の原理構成を
示す図である。
【図7】図7は、本発明の一実施例に係るX線検査装置
の構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、本発明の一実施例に係るステージの構
造を示す図である。
造を示す図である。
【図9】図9は、本発明の一実施例に係る被検査試料の
保持機構を説明するための図である。
保持機構を説明するための図である。
【図10】図10は、本発明の一実施例に係る位置決め
機構を説明するための図である。
機構を説明するための図である。
【図11】図11は、被検査試料を説明するための図で
ある。
ある。
【図12】図12は、X線を用いた場合のぼけ発生を説
明するための図である。
明するための図である。
【図13】図13は、本発明の一実施例に係る信号処理
回路の構成を示すブロック図である。
回路の構成を示すブロック図である。
【図14】図14は、本発明の一実施例に係る検査領域
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図15】図15は、本発明の一実施例に係る、光量変
動補正回路の構成を示すブロック図である。
動補正回路の構成を示すブロック図である。
【図16】図16は、本発明の一実施例に係る信号処理
回路の機能を説明するための図である。
回路の機能を説明するための図である。
【図17】図17は、本発明の一実施例に係る判定回路
の機能を説明するための図である。
の機能を説明するための図である。
【図18】図18は、本発明の一実施例に係る判定処理
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図19】図19は、X線以外の第2の検出系を付加し
た場合の実施例を説明するための図である。
た場合の実施例を説明するための図である。
【図20】図20は、本発明の他の実施例におけるX線
装置を説明するための図である。
装置を説明するための図である。
【図21】図21は、図20のX線装置と併用される検
出装置を説明するための図である。
出装置を説明するための図である。
【図22】図22は、X線を用いた場合の検出信号を説
明するための図である。
明するための図である。
【図23】図23は、本発明の一実施例に係る信号処理
方式を説明するための図である。
方式を説明するための図である。
【図24】図24は、本発明の一実施例に係る光電変換
器を説明するための図である。
器を説明するための図である。
【図25】図25は、本発明の一実施例に係る、光電変
換器の駆動方法を説明するための図である。
換器の駆動方法を説明するための図である。
【図26】図26は、本発明の一実施例に係る被検査試
料の保持方法を説明するための図である。
料の保持方法を説明するための図である。
【図27】図27は、本発明の一実施例に係る画像改善
方法を説明するための図である。
方法を説明するための図である。
【図28】図28は、本発明に係る多層配線基板の製造
方法を示す図である。
方法を示す図である。
【図29】図29は、本発明に係る製造システムを示す
図である。
図である。
1…X線管、3…タ−ゲット、4…電子線、5…X線、
6…検査対象、6a…回路パターン、7…透過X線、8
…イメージインテンシファイア、12…フィルタ、13
…フィルタ透過X線、14…検査対象支持台、15…検
査対象支持台透過X線、16,17…レンズ、18…ミ
ラー、19…シャッター、20…カメラ、21…キャビ
ン、22…Xステージ、23…Yステージ、25…XY
Zステージ制御装置、26…X線発生制御装置、27…
画像処理装置、101…X線源、102…被検査試料、
103…XY位置決めステージ機構、104…モータ、
105…ステージ制御、106…ステージ制御信号、1
07…座標データ、108…X線光変換器、109…検
出光学系、110…光電変換器、111…信号処理回
路、112…検査結果、113…防護キャビン、114
…X線防御窓、115…モータ、116…X線制御部、
117…X線量制御データ、118…X線量測定器、1
20…モニタ、201…XYステージ、202…試料搭
載台、203、204…位置決めピン、205…搬送ガ
イド、206…搬送ベルト、303…保持板、702…
座標管理及び信号制御回路、703…座標データ、70
4…ノイズ除去回路、705…レベル変換回路、706
…光量変動補正回路、707…シェーディング補正回
路、708…判定回路、709…補正データ、710…
検査出力
6…検査対象、6a…回路パターン、7…透過X線、8
…イメージインテンシファイア、12…フィルタ、13
…フィルタ透過X線、14…検査対象支持台、15…検
査対象支持台透過X線、16,17…レンズ、18…ミ
ラー、19…シャッター、20…カメラ、21…キャビ
ン、22…Xステージ、23…Yステージ、25…XY
Zステージ制御装置、26…X線発生制御装置、27…
画像処理装置、101…X線源、102…被検査試料、
103…XY位置決めステージ機構、104…モータ、
105…ステージ制御、106…ステージ制御信号、1
07…座標データ、108…X線光変換器、109…検
出光学系、110…光電変換器、111…信号処理回
路、112…検査結果、113…防護キャビン、114
…X線防御窓、115…モータ、116…X線制御部、
117…X線量制御データ、118…X線量測定器、1
20…モニタ、201…XYステージ、202…試料搭
載台、203、204…位置決めピン、205…搬送ガ
イド、206…搬送ベルト、303…保持板、702…
座標管理及び信号制御回路、703…座標データ、70
4…ノイズ除去回路、705…レベル変換回路、706
…光量変動補正回路、707…シェーディング補正回
路、708…判定回路、709…補正データ、710…
検査出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柄崎 晃一 神奈川県秦野市堀山下1番地株式会社日立 製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 飯田 正 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内
Claims (34)
- 【請求項1】検査対象でのX線吸収率が大とされた少な
くとも波長を含む特性X線を前記検査対象に照射し、該
検査対象を透過した透過X線像を検出し、該透過X線像
にもとづき前記検査対象を検査することを特徴とするX
線検査方法。 - 【請求項2】検査対象でのX線吸収率が大とされた2種
類以上の波長を含む特性X線を前記検査対象に照射し、
該検査対象を透過した透過X線像を検出し、該透過X線
像にもとづき前記検査対象を検査することを特徴とする
X線検査方法。 - 【請求項3】プリント回路板におけるCuまたはAu等
の配線パターンに対してX線吸収率が大とされた0.4
nm〜1.5nmの波長を含む特性X線を前記プリント
回路板に照射し、該プリント回路板を透過した透過X線
像を検出し、該透過X線像にもとづき前記プリント回路
板を検査することを特徴とするX線検査方法。 - 【請求項4】集束電子線をMoまたはCuまたはAuま
たはこれらの合金からなるターゲットに照射することに
よって発生する0.4nm〜1.5nmの波長を含む特
性X線を、CrまたはAu等の配線パターンを有するプ
リント回路板に照射し、該プリント回路板を透過した透
過X線像を検出し、該透過X線像にもとづき前記プリン
ト回路板を検査することを特徴とするX線検査方法。 - 【請求項5】集束電子線をMoまたはCuまたはAuま
たはこれらの合金からなるターゲットに照射することに
よって20μm以下の微小領域から発生する0.4nm
〜1.5nmの波長を含む特性X線を、CrまたはAu
等の配線パターンを有するプリント回路板に照射し、該
プリント回路板を透過した透過X線像を検出し、該透過
X線像にもとづき前記プリント回路板を検査することを
特徴とするX線検査方法。 - 【請求項6】集束電子線をMoまたはCuまたはAuま
たはこれらの合金からなるターゲットに照射することに
よって発生する0.4nm〜1.5nmの波長を含む特
性X線を、絶縁部材に照射し、該絶縁部材を透過した透
過X線像を検出し、該透過X線像にもとづき前記絶縁部
材の表面または内部に存在する微小導電性金属異物を検
査することを特徴とするX線検査方法。 - 【請求項7】集束電子線をMoまたはCuまたはAuま
たはこれらの合金からなるターゲットに照射することに
よって20μm以下の微小領域から発生する0.4nm
〜1.5nmの波長を含む特性X線を、絶縁部材に照射
し、該絶縁部材を透過した透過X線像を検出し、該透過
X線像にもとづき前記絶縁部材の表面または内部に存在
する微小導電性金属異物を検査することを特徴とするX
線検査方法。 - 【請求項8】検査対象を載置して位置決めするステージ
手段と、前記検査対象でのX線吸収率が大とされた波長
を多く含むX線を前記ステージ手段によって位置決めさ
れた検査対象に照射するX線源と、前記検査対象を透過
した透過X線像を検出して光学像に変換する光学像変換
手段と、該光学像変換手段での光学像を透過X線画像信
号に変換する光電変換手段と、該光電変換手段から得ら
れる透過X線画像信号像に基づいて前記検査対象を検査
する画像処理手段と、前記ステージ手段を移動制御する
ステージ制御手段とを備えたことを特徴とするX線検査
装置。 - 【請求項9】前記X線源として、管電圧および管電流が
制御可能なX線管で構成したことを特徴する請求項8記
載のX線検査装置。 - 【請求項10】前記X線管は、検査対象と同一材質のタ
ーゲットを具備したことを特徴とする請求項9記載のX
線検査装置。 - 【請求項11】前記X線管は、2種類以上の金属の合金
よりなるターゲットを具備したことを特徴とする請求項
9記載のX線検査装置。 - 【請求項12】X線源と、被検査試料を搭載する搭載台
をXおよびY軸方向に移動して位置決めするXY位置決
めステージと、前記X線源より出射されたX線を前記X
Y位置決めステージにより位置決めされた被検査試料に
照射して該被検査試料を透過した透過X線像を検出して
光学像に変換するX線光変換手段と、該X線光変換手段
で検出された光学像を受光して透過濃淡X線画像信号と
して検出する光電変換手段と、該光電変換手段から得ら
れる透過濃淡X線画像信号からノイズ成分を除去するノ
イズ除去手段と、該ノイズ除去手段でノイズが除去され
た透過濃淡X線画像信号に対して前記被検査試料の厚さ
に応じた信号レベルに変換するレベル変換手段と、該レ
ベル変換手段で変換された透過濃淡X線画像信号に対し
て検出信号レベルの変動を補正するレベル補正手段とを
備え、該レベル補正手段で補正された透過濃淡X線画像
信号に基づいて前記被検査試料中に混入した異物および
表面に付着した異物を検査するように構成したことを特
徴とするX線検査装置。 - 【請求項13】前記X線源を、電子ビ−ム等を微小な領
域に収束させてタ−ゲット材に照射して微小な領域から
X線を発生させるように構成したことを特徴とする請求
項12記載のX線検査装置。 - 【請求項14】更に、前記X線光変換手段で検出される
透過X線像の結像倍率を制御する結像倍率制御手段を備
えたことを特徴とする請求項12記載のX線検査装置。 - 【請求項15】更に防護キャビンの外側に補助ステージ
を設け、前記載置台を、前記補助ステージと前記XY位
置決めステージとの間で前記防護キャビンに設けられて
開閉される窓を介して搬出入させる搬送手段を備えたこ
とを特徴とする請求項12記載のX線検査装置。 - 【請求項16】更に、前記X線源から照射されるX線の
強度を測定するX線測定手段を設け、該X線測定手段で
測定されるX線の強度に応じて前記レベル補正手段によ
り検出信号レベルを補正するように構成したことを特徴
とする請求項12記載のX線検査装置。 - 【請求項17】更に、前記X線源から照射されるX線の
強度を測定するX線測定手段と、該X線測定手段で測定
されるX線の強度に応じてX線源から出射されるX線を
制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1
2記載のX線検査装置。 - 【請求項18】更に、前記レベル補正手段で補正された
透過濃淡X線画像信号を表示する表示手段を備えたこと
を特徴する請求項12記載のX線検査装置。 - 【請求項19】一あるいは複数のX線以外の第2の検出
手段を併用し、X線による検出座標に基づいて前記第2
の検出手段による検出結果を参照することにより検出異
物の存在する部位を識別することを特徴とする請求項1
2記載のX線検査装置。 - 【請求項20】前記光電変換手段を、検出光学系と光電
変換器とで構成し、該検出光学系は前記X線光変換手段
で発生する歪みを補正するよう構成したことを特徴とす
る請求項12記載のX線検査装置。 - 【請求項21】前記X線光変換手段で発生する歪みを補
正するように該光電変換器の読み出し走査信号を与える
よう構成したことを特徴とする請求項20記載のX線検
査装置。 - 【請求項22】前記光電変換器において、検出視野中心
部の画素寸法に対し周辺部にいくにつれて順次画素寸法
を拡大するように構成したことを特徴とする請求項12
記載のX線検査装置。 - 【請求項23】レベル補正手段を複数用意しこれを切り
替える機構を設け、あるいは該レベル補正手段の補正値
を書き換え可能とする機構を設けることにより、前記X
線光変換手段の感度特性や被検査試料の種別変更による
検出感度の変動を予め規定された基準特性に補正するこ
とを特徴とする請求項12記載のX線検査装置。 - 【請求項24】透過X線画像中の検出信号変化の変化度
合を検出する信号処理回路を設け、該変化度合から異物
の存在する部位を識別することを特徴とする請求項12
記載のX線検査装置。 - 【請求項25】透過X線画像中の検出信号変化の変化度
合を検出する信号処理回路を設けて該変化度合から異物
の種類を分類し、更には、請求項21記載の第2の検出
手段によって得られる座標位置の対応した検出結果を併
用して異物の種類を分類して出力することを特徴とする
請求項12記載のX線検査装置。 - 【請求項26】防護キャビンの外側に設けられた補助ス
テージと、被検査試料を搭載する搭載台をXおよびY軸
方向に移動して位置決めするXY位置決めステージと、
前記載置台を、前記補助ステージと前記XY位置決めス
テージとの間で前記防護キャビンに設けられて開閉され
る窓を介して搬出入させる搬送手段と、電子ビ−ム等を
微小な領域に収束させてタ−ゲット材に照射して微小な
領域からX線を発生させるように構成したX線源と、該
X線源より出射されたX線を前記XY位置決めステージ
により位置決めされた被検査試料に照射して該被検査試
料を透過した透過X線像をフィルムに撮像して感光させ
てX線透過像を得る感光手段とを備え、該感光手段によ
り前記被検査試料中に混入した異物および表面に付着し
た異物を検査するように構成したことを特徴とするX線
検査装置。 - 【請求項27】プレプレグにX線を照射して透過X線濃
淡画像に基づいて、プレプレグの内部および表面に規定
されている導電性異物が混入または付着されているか否
かを検査することを特徴とするプレプレグの検査方法。 - 【請求項28】プレプレグにX線を照射して透過X線濃
淡画像に基づいて、プレプレグの内部および表面に規定
されている導電性異物が混入または付着されているか否
かを検査して内部および表面に規定されている導電性異
物が混入または付着されていないプレプレグを準備し、
該準備されたプレプレグと絶縁材料上に配線パターンを
形成した配線基板とを積層加熱して多層配線基板を製造
することを特徴とする多層配線基板の製造方法。 - 【請求項29】任意のプリプレグに接する前記配線基板
の設計情報に基づいて前記配線基板に配線パターンが存
在する部分のみを抽出して、前記プリプレグあるいは配
線基板の当該部分のみを検査して不良を排除して多層配
線基板を製造することを特徴とする請求項28記載の多
層配線基板の製造方法。 - 【請求項30】X線用試料を搭載するX線用試料搭載台
において、X線に対して透過率の低い材料で形成された
被検査試料の保持部と、保持部の周辺部のみを支持する
ことによって検出の障害とならないように保持部を支持
するフレーム部からなることを特徴とするX線用試料搭
載台。 - 【請求項31】X線光変換手段で発生する糸巻き状歪み
を補正するように被検査試料を凸形状に歪ませるような
形状で構成したことを特徴とする請求項30記載のX線
用試料搭載台。 - 【請求項32】予めX線透過量の明らかになっている標
準試料を用意し、被検査試料の検査開始前に該標準試料
のX線透過量を検出することによって検出信号レベルの
基準値を得て、該基準値に基づいて、前記レベル補正手
段により検出信号レベルを補正する、あるいは、前記X
線を制御する制御手段によってX線源から出射されるX
線を制御することを特徴とするX線検査装置。 - 【請求項33】X線用試料をXY軸方向に位置決めする
XY位置決めステージにおいて、フレーム部にX線を通
過させるような通路を設け、該通路上に予めX線透過量
の明らかになっている標準試料を設置し、被検査試料の
検査開始前に該標準試料のX線透過量を検出することに
よって検出信号レベルの基準値を得て、該基準値に基づ
いて、前記レベル補正手段により検出信号レベルを補正
する、あるいは、前記X線を制御する制御手段によって
X線源から出射されるX線を制御することを可能とする
ことを特徴とするXY位置決めステージ。 - 【請求項34】集塵フィルタや粘着シート等を適当に配
置し、該集塵フィルタや粘着シート等をX線を用いて検
査することにより、塵埃の発生状況を管理するシステ
ム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP5334598A JPH0743320A (ja) | 1993-03-15 | 1993-12-28 | X線検査方法およびその装置並びにプレプレグの検査方法および多層配線基板の製造方法 |
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JP5348993 | 1993-03-15 | ||
JP5-53489 | 1993-05-25 | ||
JP12234593 | 1993-05-25 | ||
JP5-122345 | 1993-05-25 | ||
JP5334598A JPH0743320A (ja) | 1993-03-15 | 1993-12-28 | X線検査方法およびその装置並びにプレプレグの検査方法および多層配線基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0743320A true JPH0743320A (ja) | 1995-02-14 |
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ID=27294967
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5334598A Pending JPH0743320A (ja) | 1993-03-15 | 1993-12-28 | X線検査方法およびその装置並びにプレプレグの検査方法および多層配線基板の製造方法 |
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- 1993-12-28 JP JP5334598A patent/JPH0743320A/ja active Pending
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