JPH0735228A - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
車両用自動変速機の変速制御装置Info
- Publication number
- JPH0735228A JPH0735228A JP5178106A JP17810693A JPH0735228A JP H0735228 A JPH0735228 A JP H0735228A JP 5178106 A JP5178106 A JP 5178106A JP 17810693 A JP17810693 A JP 17810693A JP H0735228 A JPH0735228 A JP H0735228A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shift
- driving force
- gear
- determination
- speed change
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 運転者の希望値を超えた駆動力の急増を発生
させない車両用自動変速機の変速制御装置を提供する。 【構成】 変速前駆動力決定手段92により変速前駆動
力Fb が決定され、変速判断検出手段90により変速判
断が検出されたとき、変速後駆動力決定手段94によ
り、その変速判断による変速が達成された後の変速後駆
動力Fa が決定される。そして、変速判断変更手段96
により、変速前駆動力Fb と変速後駆動力F a の変化幅
(=|Fa −Fb |)が予め設定された判断基準値α1
を超える場合には、ステップSR3により検出された変
速判断が、駆動力を抑制する側のギヤ段への変速となる
ように変更される。これにより、運転者の希望値を超え
て車両の駆動力が急増することが制限されて、良好な運
転性が得られるのである。
させない車両用自動変速機の変速制御装置を提供する。 【構成】 変速前駆動力決定手段92により変速前駆動
力Fb が決定され、変速判断検出手段90により変速判
断が検出されたとき、変速後駆動力決定手段94によ
り、その変速判断による変速が達成された後の変速後駆
動力Fa が決定される。そして、変速判断変更手段96
により、変速前駆動力Fb と変速後駆動力F a の変化幅
(=|Fa −Fb |)が予め設定された判断基準値α1
を超える場合には、ステップSR3により検出された変
速判断が、駆動力を抑制する側のギヤ段への変速となる
ように変更される。これにより、運転者の希望値を超え
て車両の駆動力が急増することが制限されて、良好な運
転性が得られるのである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の変
速制御装置に関する。
速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の前進ギヤ段を有する車両用自動変
速機において、予め設定された変速線図から、実際のア
クセルペダル操作量やスロットル弁開度などのようなエ
ンジン負荷量と車速とに基づいて変速すべきギヤ段を判
定する形式の変速制御装置がある。このような変速制御
装置によれば、自動変速機が車両の走行状態に適したギ
ヤ段に自動的に切り換えられる利点がある。たとえば、
特開平4−25665号公報に記載された車両用自動変
速機の変速制御装置がそれである。
速機において、予め設定された変速線図から、実際のア
クセルペダル操作量やスロットル弁開度などのようなエ
ンジン負荷量と車速とに基づいて変速すべきギヤ段を判
定する形式の変速制御装置がある。このような変速制御
装置によれば、自動変速機が車両の走行状態に適したギ
ヤ段に自動的に切り換えられる利点がある。たとえば、
特開平4−25665号公報に記載された車両用自動変
速機の変速制御装置がそれである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
車両用自動変速機の変速制御装置では、運転者によりア
クセルペダルが大きく踏み込み操作されると、前記変速
線図からそのアクセルペダル操作量に応じて減速側ギヤ
段が決定され、その減速側ギヤ段へ自動的にシフトダウ
ンされる。しかしながら、特に、キックダウンと称され
る、スロットル弁が全開となるようなアクセルペダルの
大幅な操作が行われる場合には、エンジンの出力が比較
的小さい状態から最大出力まで変化することに加えて、
自動変速機が減速側ギヤ段へシフトダウンが実行される
ため、運転者の希望値を超えて車両の駆動力が急増し、
良好な運転性が得られなくなるおそれがあった。特に、
車両のエンジン出力が大きくなるほど、かかる不都合が
顕著となる。
車両用自動変速機の変速制御装置では、運転者によりア
クセルペダルが大きく踏み込み操作されると、前記変速
線図からそのアクセルペダル操作量に応じて減速側ギヤ
段が決定され、その減速側ギヤ段へ自動的にシフトダウ
ンされる。しかしながら、特に、キックダウンと称され
る、スロットル弁が全開となるようなアクセルペダルの
大幅な操作が行われる場合には、エンジンの出力が比較
的小さい状態から最大出力まで変化することに加えて、
自動変速機が減速側ギヤ段へシフトダウンが実行される
ため、運転者の希望値を超えて車両の駆動力が急増し、
良好な運転性が得られなくなるおそれがあった。特に、
車両のエンジン出力が大きくなるほど、かかる不都合が
顕著となる。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、運転者の希望値
を超えた駆動力の急増を発生させない車両用自動変速機
の変速制御装置を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、運転者の希望値
を超えた駆動力の急増を発生させない車両用自動変速機
の変速制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、複数の前進ギヤ段を
有する車両用自動変速機において、予め設定された変速
線図からエンジン負荷量および車速に基づいて変速判断
を実行し、その変速判断により決定されたギヤ段を得る
ための変速出力をその自動変速機に供給する形式の変速
制御装置であって、(a) 前記変速判断を検出する変速判
断検出手段と、(b) 変速前の車両の実際の駆動力である
変速前駆動力を決定する変速前駆動力決定手段と、(c)
変速判断検出手段により変速判断が検出されたとき、そ
の変速判断による変速が達成された後の変速後駆動力を
決定する変速後駆動力決定手段と、(d) 前記変速前駆動
力と変速後駆動力の変化幅或いは変化率が予め設定され
た判断基準値を超える場合には、前記変速判断検出手段
により検出された変速判断を変更する変速判断変更手段
とを、含むことにある。
めの本発明の要旨とするところは、複数の前進ギヤ段を
有する車両用自動変速機において、予め設定された変速
線図からエンジン負荷量および車速に基づいて変速判断
を実行し、その変速判断により決定されたギヤ段を得る
ための変速出力をその自動変速機に供給する形式の変速
制御装置であって、(a) 前記変速判断を検出する変速判
断検出手段と、(b) 変速前の車両の実際の駆動力である
変速前駆動力を決定する変速前駆動力決定手段と、(c)
変速判断検出手段により変速判断が検出されたとき、そ
の変速判断による変速が達成された後の変速後駆動力を
決定する変速後駆動力決定手段と、(d) 前記変速前駆動
力と変速後駆動力の変化幅或いは変化率が予め設定され
た判断基準値を超える場合には、前記変速判断検出手段
により検出された変速判断を変更する変速判断変更手段
とを、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、変速前駆動力決定手段によ
り変速前の車両の実際の駆動力である変速前駆動力が決
定され、変速判断検出手段により変速判断が検出された
とき、変速後駆動力決定手段により、その変速判断によ
る変速が達成された後の変速後駆動力が決定される。そ
して、変速判断変更手段により、変速前駆動力と変速後
駆動力の変化幅或いは変化率が予め設定された判断基準
値を超える場合には、前記変速判断検出手段により検出
された変速判断が、駆動力を抑制する側のギヤ段への変
速となるように変更される。
り変速前の車両の実際の駆動力である変速前駆動力が決
定され、変速判断検出手段により変速判断が検出された
とき、変速後駆動力決定手段により、その変速判断によ
る変速が達成された後の変速後駆動力が決定される。そ
して、変速判断変更手段により、変速前駆動力と変速後
駆動力の変化幅或いは変化率が予め設定された判断基準
値を超える場合には、前記変速判断検出手段により検出
された変速判断が、駆動力を抑制する側のギヤ段への変
速となるように変更される。
【0007】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、変速前駆
動力と変速後駆動力の変化幅或いは変化率が予め設定さ
れた判断基準値を超える場合には変速判断が変更される
ことから、自動変速機のダウンシフトに際しては、本来
の変速ギヤ段よりは駆動力を抑制する側の変速ギヤ段へ
変速するようになるので、運転者の希望値を超えて車両
の駆動力が急増することが制限されて、良好な運転性が
得られるのである。
動力と変速後駆動力の変化幅或いは変化率が予め設定さ
れた判断基準値を超える場合には変速判断が変更される
ことから、自動変速機のダウンシフトに際しては、本来
の変速ギヤ段よりは駆動力を抑制する側の変速ギヤ段へ
変速するようになるので、運転者の希望値を超えて車両
の駆動力が急増することが制限されて、良好な運転性が
得られるのである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例の変速制御装置
により変速制御される車両用自動変速機を示す骨子図で
ある。図において、エンジン10の出力は、トルクコン
バータ12を介して自動変速機14に入力され、図示し
ない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達され
るようになっている。
により変速制御される車両用自動変速機を示す骨子図で
ある。図において、エンジン10の出力は、トルクコン
バータ12を介して自動変速機14に入力され、図示し
ない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達され
るようになっている。
【0010】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結されたポンプインペラ18
と、自動変速機14の入力軸20に連結されたタービン
ランナー22と、それらポンプインペラ18およびター
ビンランナー22の間を直結するロックアップクラッチ
24と、一方向クラッチ26によって一方向の回転が阻
止されているステータ28とを備えている。
0のクランク軸16に連結されたポンプインペラ18
と、自動変速機14の入力軸20に連結されたタービン
ランナー22と、それらポンプインペラ18およびター
ビンランナー22の間を直結するロックアップクラッチ
24と、一方向クラッチ26によって一方向の回転が阻
止されているステータ28とを備えている。
【0011】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤSo、リングギヤ
Ro、およびキャリヤKoに回転可能に支持されてそれ
らサンギヤSoおよびリングギヤRoに噛み合わされて
いる遊星ギヤPoから成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤSoとキャリヤKoとの間に設けられたクラッチ
Coおよび一方向クラッチFoと、サンギヤSoおよび
ハウジング41間に設けられたブレーキBoとを備えて
いる。
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤSo、リングギヤ
Ro、およびキャリヤKoに回転可能に支持されてそれ
らサンギヤSoおよびリングギヤRoに噛み合わされて
いる遊星ギヤPoから成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤSoとキャリヤKoとの間に設けられたクラッチ
Coおよび一方向クラッチFoと、サンギヤSoおよび
ハウジング41間に設けられたブレーキBoとを備えて
いる。
【0012】第2変速機32は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
【0013】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0014】キャリヤK1とハウジング41との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。上記クラッチCo、C
1、C2、ブレーキBo、B1、B2、B3、B4は、
油圧が作用されることにより摩擦材が係合させられる油
圧式摩擦係合装置である。
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。上記クラッチCo、C
1、C2、ブレーキBo、B1、B2、B3、B4は、
油圧が作用されることにより摩擦材が係合させられる油
圧式摩擦係合装置である。
【0015】以上のように構成された自動変速機14で
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
前進5段のギヤ段が切り換えられる。図2において○印
は作動状態を示し、×印は非作動状態を示している。
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
前進5段のギヤ段が切り換えられる。図2において○印
は作動状態を示し、×印は非作動状態を示している。
【0016】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管には、アクセルペダル50によって操作される
第1スロットル弁52とスロットルアクチュエータ54
によって操作される第2スロットル弁56とが設けられ
ている。また、エンジン10の回転速度を検出するエン
ジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量を
検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度を検出
する吸入空気温度センサ62、上記第1スロットル弁5
2の開度θthを検出するスロットルセンサ64、出力軸
42の回転速度などから車速Vを検出する車速センサ6
6、エンジン10の冷却水温度を検出する冷却水温セン
サ68、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッチ7
0、シフトレバー72の操作位置を検出する操作位置セ
ンサ74などが設けられており、それらのセンサから、
エンジン回転速度NE 、吸入空気量Q、吸入空気温度T
Ha 、第1スロットル弁の開度θth、車速V、エンジン
冷却水温THw 、ブレーキの作動状態BK、シフトレバ
ー72の操作位置Pshを表す信号がエンジン用電子制御
装置76および変速用電子制御装置78に供給されるよ
うになっている。また、タービンランナ22の回転速度
を検出するタービン回転速度センサ75からタービン回
転速度NT を表す信号が変速用電子制御装置78に供給
される。さらに、図示しないアクセルペダルが最大操作
位置まで操作されたことを検出するキックダウンスイッ
チ77からキックダウン操作を表す信号が変速用電子制
御装置78に供給される。
吸気配管には、アクセルペダル50によって操作される
第1スロットル弁52とスロットルアクチュエータ54
によって操作される第2スロットル弁56とが設けられ
ている。また、エンジン10の回転速度を検出するエン
ジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量を
検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度を検出
する吸入空気温度センサ62、上記第1スロットル弁5
2の開度θthを検出するスロットルセンサ64、出力軸
42の回転速度などから車速Vを検出する車速センサ6
6、エンジン10の冷却水温度を検出する冷却水温セン
サ68、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッチ7
0、シフトレバー72の操作位置を検出する操作位置セ
ンサ74などが設けられており、それらのセンサから、
エンジン回転速度NE 、吸入空気量Q、吸入空気温度T
Ha 、第1スロットル弁の開度θth、車速V、エンジン
冷却水温THw 、ブレーキの作動状態BK、シフトレバ
ー72の操作位置Pshを表す信号がエンジン用電子制御
装置76および変速用電子制御装置78に供給されるよ
うになっている。また、タービンランナ22の回転速度
を検出するタービン回転速度センサ75からタービン回
転速度NT を表す信号が変速用電子制御装置78に供給
される。さらに、図示しないアクセルペダルが最大操作
位置まで操作されたことを検出するキックダウンスイッ
チ77からキックダウン操作を表す信号が変速用電子制
御装置78に供給される。
【0017】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
80を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ82を
制御し、アイドルスピート制御のために図示しないバイ
パス弁を制御し、トラクション制御のためにスロットル
アクチュエータ54により第2スロットル弁56を制御
する。
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
80を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ82を
制御し、アイドルスピート制御のために図示しないバイ
パス弁を制御し、トラクション制御のためにスロットル
アクチュエータ54により第2スロットル弁56を制御
する。
【0018】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の各電
磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。たとえば、
変速用電子制御装置78は、第1スロットル弁52の開
度θthに対応した大きさの出力圧PSLT を発生させるた
めにリニヤソレノイド弁SLT を、アキュム背圧を制御す
るためにリニヤソレノイド弁SLN を、ロックアップクラ
ッチ24のスリップ量を制御するためにリニヤソレノイ
ド弁SLU をそれぞれ駆動する。また、変速用電子制御装
置78は、予め記憶された変速線図から実際のスロット
ル弁開度θthおよび車速Vに基づいて自動変速機14の
ギヤ段やロックアップクラッチ24の係合状態を決定
し、この決定されたギヤ段および係合状態が得られるよ
うに電磁弁S1、S2、S3を駆動し、エンジンブレー
キを発生させる際には電磁弁S4を駆動する。上記ロッ
クアップクラッチ24は、自動変速機14の第1速ギヤ
段および第2速ギヤ段では開放されるが、第3速ギヤ段
および第4速ギヤ段ではスロットル弁開度θth、車速V
に基づいて開放、スリップ、係合のいずれかの領域が判
定され、スリップ領域であればロックアップクラッチ2
4をスリップさせられ、係合領域であれば係合させられ
る。このスリップ制御は、エンジン10の回転変動を吸
収しつつトルクコンバータ12の回転損失を可及的に抑
制するためのものである。
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の各電
磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。たとえば、
変速用電子制御装置78は、第1スロットル弁52の開
度θthに対応した大きさの出力圧PSLT を発生させるた
めにリニヤソレノイド弁SLT を、アキュム背圧を制御す
るためにリニヤソレノイド弁SLN を、ロックアップクラ
ッチ24のスリップ量を制御するためにリニヤソレノイ
ド弁SLU をそれぞれ駆動する。また、変速用電子制御装
置78は、予め記憶された変速線図から実際のスロット
ル弁開度θthおよび車速Vに基づいて自動変速機14の
ギヤ段やロックアップクラッチ24の係合状態を決定
し、この決定されたギヤ段および係合状態が得られるよ
うに電磁弁S1、S2、S3を駆動し、エンジンブレー
キを発生させる際には電磁弁S4を駆動する。上記ロッ
クアップクラッチ24は、自動変速機14の第1速ギヤ
段および第2速ギヤ段では開放されるが、第3速ギヤ段
および第4速ギヤ段ではスロットル弁開度θth、車速V
に基づいて開放、スリップ、係合のいずれかの領域が判
定され、スリップ領域であればロックアップクラッチ2
4をスリップさせられ、係合領域であれば係合させられ
る。このスリップ制御は、エンジン10の回転変動を吸
収しつつトルクコンバータ12の回転損失を可及的に抑
制するためのものである。
【0019】図4は、上記変速用電子制御装置78の制
御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図に
おいて、変速前駆動力決定手段92により変速前の車両
の実際の駆動力である変速前駆動力Fb が決定され、変
速判断検出手段90により変速判断が検出されたとき、
変速後駆動力決定手段94により、その変速判断による
変速が達成された後の変速後駆動力Fa が決定される。
そして、変速判断変更手段96により、変速前駆動力F
b と変速後駆動力Fa の変化幅(=|Fa −F b |)が
予め設定された判断基準値α1 を超える場合には、上記
変速判断検出手段90により検出された変速判断が、駆
動力を抑制する側の変速ギヤ段へ変速するように変更さ
れる。
御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図に
おいて、変速前駆動力決定手段92により変速前の車両
の実際の駆動力である変速前駆動力Fb が決定され、変
速判断検出手段90により変速判断が検出されたとき、
変速後駆動力決定手段94により、その変速判断による
変速が達成された後の変速後駆動力Fa が決定される。
そして、変速判断変更手段96により、変速前駆動力F
b と変速後駆動力Fa の変化幅(=|Fa −F b |)が
予め設定された判断基準値α1 を超える場合には、上記
変速判断検出手段90により検出された変速判断が、駆
動力を抑制する側の変速ギヤ段へ変速するように変更さ
れる。
【0020】以下、上記変速用電子制御装置78の作動
の要部を図5に示すフローチャートを用いて説明する。
の要部を図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0021】図5のステップSR1では、よく知られた
入力信号処理が行われ、エンジン10の負荷量に対応す
るスロットル弁開度θth、車速V、シフトレバー72の
操作位置Psh、自動変速機14の現在のギヤ段などの入
力信号が読み込まれた後、ステップSR2では、予め記
憶された関係から実際のスロットル弁開度θthおよび車
速Vに基づいて車両の現在の駆動力すなわち変速前駆動
力Fb が算出される。たとえば、車速毎に予め記憶され
た図6に示すような関係から、実際の車速Vに基づきそ
の車速Vに対応した関係が選択され、その選択された関
係から実際のスロットル弁開度θthおよび自動変速機1
4の現在のギヤ段に基づいて上記変速前駆動力Fb が求
められるのである。なお、自動変速機14の現在のギヤ
段は、たとえば変速用電子制御装置78から自動変速機
14へ出力されている変速出力に基づいて判定され、読
み込まれる。
入力信号処理が行われ、エンジン10の負荷量に対応す
るスロットル弁開度θth、車速V、シフトレバー72の
操作位置Psh、自動変速機14の現在のギヤ段などの入
力信号が読み込まれた後、ステップSR2では、予め記
憶された関係から実際のスロットル弁開度θthおよび車
速Vに基づいて車両の現在の駆動力すなわち変速前駆動
力Fb が算出される。たとえば、車速毎に予め記憶され
た図6に示すような関係から、実際の車速Vに基づきそ
の車速Vに対応した関係が選択され、その選択された関
係から実際のスロットル弁開度θthおよび自動変速機1
4の現在のギヤ段に基づいて上記変速前駆動力Fb が求
められるのである。なお、自動変速機14の現在のギヤ
段は、たとえば変速用電子制御装置78から自動変速機
14へ出力されている変速出力に基づいて判定され、読
み込まれる。
【0022】続くステップSR3では、前記変速制御に
おいてたとえば図7に示すダウンシフト用の変速線図か
ら実際のスロットル弁開度θthおよび車速Vに基づいて
ダウンシフトの変速判断が行われたか否かが判断され
る。このステップSR3の判断が否定された場合には、
本ルーチンが終了させられる。
おいてたとえば図7に示すダウンシフト用の変速線図か
ら実際のスロットル弁開度θthおよび車速Vに基づいて
ダウンシフトの変速判断が行われたか否かが判断され
る。このステップSR3の判断が否定された場合には、
本ルーチンが終了させられる。
【0023】しかし、上記ステップSR3の判断が肯定
された場合には、続くステップSR4において、上記ダ
ウンシフトの変速判断にしたがって達成されるべきギヤ
段が成立したときの変速後駆動力Fa が実際の変速に先
立って算出される。この変速後駆動力Fa は、達成され
るべきギヤ段を現在のギヤ段に替えて用いることにより
ステップSR2と同様に算出される。そして、ステップ
SR5では、上記変速後駆動力Fa と変速前駆動力Fb
との変化幅(=|Fa −Fb |)が予め設定された判断
基準値α1 より大きいか否かが判断される。この判断基
準値α1 は、ダウンシフトの実行により運転者の希望値
を越えた駆動力の急増が発生するような駆動力変化幅で
あるか否かを判定するためのものであり、予め実験的に
求められた値である。
された場合には、続くステップSR4において、上記ダ
ウンシフトの変速判断にしたがって達成されるべきギヤ
段が成立したときの変速後駆動力Fa が実際の変速に先
立って算出される。この変速後駆動力Fa は、達成され
るべきギヤ段を現在のギヤ段に替えて用いることにより
ステップSR2と同様に算出される。そして、ステップ
SR5では、上記変速後駆動力Fa と変速前駆動力Fb
との変化幅(=|Fa −Fb |)が予め設定された判断
基準値α1 より大きいか否かが判断される。この判断基
準値α1 は、ダウンシフトの実行により運転者の希望値
を越えた駆動力の急増が発生するような駆動力変化幅で
あるか否かを判定するためのものであり、予め実験的に
求められた値である。
【0024】上記ステップSR5の判断が否定された場
合には、ダウンシフトの実行に伴う駆動力の増加量が小
さく、運転者の希望値を越えた駆動力の急増を防止する
ための変速判断変更制御が不要であるので、本ルーチン
が終了させられる。しかし、上記ステップSR5の判断
が肯定された場合には、ステップSR6において、変速
出力変更処理が実行される。すなわち、たとえばアクセ
ルペダルの踏み込み操作によって車両走行状態が図7の
変速線図においてM点からN点へ変化させられることに
より、第5速ギヤ段から第2速ギヤ段への変速判断が上
記ステップSR3において検出されたとき、ステップS
R6では、第5速ギヤ段から第3速ギヤ段への変速判断
に変更されるのである。そして、ステップSR7では、
変更後の変速判断に基づいて変速用電子制御装置78か
ら変速指令が出力され、自動変速機14において第3速
ギヤ段が達成されるのである。
合には、ダウンシフトの実行に伴う駆動力の増加量が小
さく、運転者の希望値を越えた駆動力の急増を防止する
ための変速判断変更制御が不要であるので、本ルーチン
が終了させられる。しかし、上記ステップSR5の判断
が肯定された場合には、ステップSR6において、変速
出力変更処理が実行される。すなわち、たとえばアクセ
ルペダルの踏み込み操作によって車両走行状態が図7の
変速線図においてM点からN点へ変化させられることに
より、第5速ギヤ段から第2速ギヤ段への変速判断が上
記ステップSR3において検出されたとき、ステップS
R6では、第5速ギヤ段から第3速ギヤ段への変速判断
に変更されるのである。そして、ステップSR7では、
変更後の変速判断に基づいて変速用電子制御装置78か
ら変速指令が出力され、自動変速機14において第3速
ギヤ段が達成されるのである。
【0025】上述のように、本実施例によれば、変速前
駆動力決定手段92に対応するステップSR2により変
速前駆動力Fb が決定され、変速判断検出手段90に対
応するステップSR3により変速判断が検出されたと
き、変速後駆動力決定手段94に対応するステップSR
4により、その変速判断による変速が達成された後の変
速後駆動力Fa が決定される。そして、変速判断変更手
段96に対応するステップSR6により、変速前駆動力
Fb と変速後駆動力Fa の変化幅(=|Fa −F b |)
が予め設定された判断基準値α1 を超える場合には、ス
テップSR3により検出された変速判断が、駆動力を抑
制する側のギヤ段への変速となるように変更される。
駆動力決定手段92に対応するステップSR2により変
速前駆動力Fb が決定され、変速判断検出手段90に対
応するステップSR3により変速判断が検出されたと
き、変速後駆動力決定手段94に対応するステップSR
4により、その変速判断による変速が達成された後の変
速後駆動力Fa が決定される。そして、変速判断変更手
段96に対応するステップSR6により、変速前駆動力
Fb と変速後駆動力Fa の変化幅(=|Fa −F b |)
が予め設定された判断基準値α1 を超える場合には、ス
テップSR3により検出された変速判断が、駆動力を抑
制する側のギヤ段への変速となるように変更される。
【0026】上記のように、変速前駆動力Fb と変速後
駆動力Fa の変化幅(=|Fa −F b |)が予め設定さ
れた判断基準値α1 を超える場合には変速判断が変更さ
れることから、自動変速機14のダウンシフトに際して
は、本来の変速ギヤ段よりは駆動力を抑制する側の変速
ギヤ段へ変速するようになるので、図7のM点からC点
への変速分の駆動力増加に留まる。したがって、運転者
の希望値を超えて車両の駆動力が急増することが制限さ
れて、良好な運転性が得られるのである。また、キック
ダウン操作の後、車両の駆動力を減少させるために直ち
にアクセルペダルを戻して第3速ギヤ段へシフトアップ
させるなどの余分な操作が不要となる。
駆動力Fa の変化幅(=|Fa −F b |)が予め設定さ
れた判断基準値α1 を超える場合には変速判断が変更さ
れることから、自動変速機14のダウンシフトに際して
は、本来の変速ギヤ段よりは駆動力を抑制する側の変速
ギヤ段へ変速するようになるので、図7のM点からC点
への変速分の駆動力増加に留まる。したがって、運転者
の希望値を超えて車両の駆動力が急増することが制限さ
れて、良好な運転性が得られるのである。また、キック
ダウン操作の後、車両の駆動力を減少させるために直ち
にアクセルペダルを戻して第3速ギヤ段へシフトアップ
させるなどの余分な操作が不要となる。
【0027】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0028】図8は、図5の実施例のステップSR5に
替えて用いられる他のステップSR5−1を示してい
る。図において、ステップSR5−1では、変速前駆動
力Fbと変速後駆動力Fa の変化率(=Fa /Fb )が
予め設定された判断基準値β1を超える場合には、続く
ステップSR6において、駆動力を抑制する側のギヤ段
への変速となるように変速判断が変更される。この判断
基準値β1 も、ダウンシフトの実行により運転者の希望
値を越えた駆動力の急増が発生するような駆動力変化率
であるか否かを判定するためのものであり、予め実験的
に求められた値である。本実施例においても、前述の実
施例と同様の効果が得られる。
替えて用いられる他のステップSR5−1を示してい
る。図において、ステップSR5−1では、変速前駆動
力Fbと変速後駆動力Fa の変化率(=Fa /Fb )が
予め設定された判断基準値β1を超える場合には、続く
ステップSR6において、駆動力を抑制する側のギヤ段
への変速となるように変速判断が変更される。この判断
基準値β1 も、ダウンシフトの実行により運転者の希望
値を越えた駆動力の急増が発生するような駆動力変化率
であるか否かを判定するためのものであり、予め実験的
に求められた値である。本実施例においても、前述の実
施例と同様の効果が得られる。
【0029】図9に示すフローチャートにおいては、ス
テップSS1において入力信号処理が行われた後、ステ
ップSS2において現在のエンジン負荷量たとえばアク
セル操作量Accb がスロットルセンサ64或いは図示し
ないアクセル操作量センサからの信号に基づいて検出さ
れる。次いで、ステップSS3では、前記変速制御にお
いてたとえば図10に示すダウンシフト用の変速線図か
ら実際のスロットル弁開度θthおよび車速Vに基づいて
ダウンシフトの変速判断が行われたか否かが判断され
る。このステップSS3の判断が否定された場合には、
本ルーチンが終了させられる。
テップSS1において入力信号処理が行われた後、ステ
ップSS2において現在のエンジン負荷量たとえばアク
セル操作量Accb がスロットルセンサ64或いは図示し
ないアクセル操作量センサからの信号に基づいて検出さ
れる。次いで、ステップSS3では、前記変速制御にお
いてたとえば図10に示すダウンシフト用の変速線図か
ら実際のスロットル弁開度θthおよび車速Vに基づいて
ダウンシフトの変速判断が行われたか否かが判断され
る。このステップSS3の判断が否定された場合には、
本ルーチンが終了させられる。
【0030】しかし、上記ステップSS3の判断が肯定
された場合には、ステップSS4において、そのときの
変速後アクセルペダル操作量Acca 、すなわち上記ダウ
ンシフトの変速判断を発生させたアクセルペダルの踏み
込みが行われた後のアクセルペダル操作量Acca が検出
される。そして、ステップSS5では、上記変速前アク
セル操作量Accb と変速後アクセルペダル操作量Acca
との変化幅(=|Accb −Acca |)が予め設定された
判断基準値α2 より大きいか否かが判断される。この判
断基準値α2 は、ダウンシフトの実行により運転者の希
望値を越えた駆動力の急増が発生するような駆動力変化
幅であるか否かを判定するためのものであり、予め実験
的に求められた値である。
された場合には、ステップSS4において、そのときの
変速後アクセルペダル操作量Acca 、すなわち上記ダウ
ンシフトの変速判断を発生させたアクセルペダルの踏み
込みが行われた後のアクセルペダル操作量Acca が検出
される。そして、ステップSS5では、上記変速前アク
セル操作量Accb と変速後アクセルペダル操作量Acca
との変化幅(=|Accb −Acca |)が予め設定された
判断基準値α2 より大きいか否かが判断される。この判
断基準値α2 は、ダウンシフトの実行により運転者の希
望値を越えた駆動力の急増が発生するような駆動力変化
幅であるか否かを判定するためのものであり、予め実験
的に求められた値である。
【0031】上記ステップSS5の判断が否定された場
合には、ダウンシフトの実行に伴う駆動力の増加量が小
さく、運転者の希望値を越えた駆動力の急増を防止する
ための変速判断変更制御が不要であるので、本ルーチン
が終了させられる。しかし、上記ステップSS5の判断
が肯定された場合には、ステップSS6において、変速
線図変更処理が実行される。すなわち、たとえば図10
の変速線図において実線に示す第1速用変速線、第2速
用変速線、第3速用変速線の一部が破線に示すように変
更され、その変更後の変速線図に基づいて再び変速判断
が行われる。たとえば、図10において、アクセルペダ
ルの踏み込みによってM1 点からN1 点への変化があっ
た場合には、ステップSS3では第4速ギヤ段から第1
速ギヤ段への変速判断が行われるが、上記ステップSS
6において第4速ギヤ段から第2速ギヤ段への変速判断
に変更される。同様に、M2 点からN2 点への変化によ
る第5速ギヤ段から第2速ギヤ段への変速判断が第5速
ギヤ段から第3速ギヤ段への変速判断に変更され、M3
点からN3 点への変化による第5速ギヤ段から第3速ギ
ヤ段への変速判断が第5速ギヤ段から第4速ギヤ段への
変速判断に変更されるのである。
合には、ダウンシフトの実行に伴う駆動力の増加量が小
さく、運転者の希望値を越えた駆動力の急増を防止する
ための変速判断変更制御が不要であるので、本ルーチン
が終了させられる。しかし、上記ステップSS5の判断
が肯定された場合には、ステップSS6において、変速
線図変更処理が実行される。すなわち、たとえば図10
の変速線図において実線に示す第1速用変速線、第2速
用変速線、第3速用変速線の一部が破線に示すように変
更され、その変更後の変速線図に基づいて再び変速判断
が行われる。たとえば、図10において、アクセルペダ
ルの踏み込みによってM1 点からN1 点への変化があっ
た場合には、ステップSS3では第4速ギヤ段から第1
速ギヤ段への変速判断が行われるが、上記ステップSS
6において第4速ギヤ段から第2速ギヤ段への変速判断
に変更される。同様に、M2 点からN2 点への変化によ
る第5速ギヤ段から第2速ギヤ段への変速判断が第5速
ギヤ段から第3速ギヤ段への変速判断に変更され、M3
点からN3 点への変化による第5速ギヤ段から第3速ギ
ヤ段への変速判断が第5速ギヤ段から第4速ギヤ段への
変速判断に変更されるのである。
【0032】そして、ステップSS7では、上記ステッ
プSS6において変更された変更後の変速判断に基づい
て変速用電子制御装置78から変速指令が出力され、自
動変速機14において第3速ギヤ段が達成される。ここ
で、エンジン負荷に対応するアクセル操作量Accは、エ
ンジン10の出力トルクに対応していることから、便宜
上、車両の駆動力としても用いることができる。
プSS6において変更された変更後の変速判断に基づい
て変速用電子制御装置78から変速指令が出力され、自
動変速機14において第3速ギヤ段が達成される。ここ
で、エンジン負荷に対応するアクセル操作量Accは、エ
ンジン10の出力トルクに対応していることから、便宜
上、車両の駆動力としても用いることができる。
【0033】従って、本実施例によれば、変速前駆動力
決定手段92に対応するステップSS2により変速前駆
動力Fb に対応する変速前アクセル操作量Accb が決定
され、変速判断検出手段90に対応するステップSS3
により変速判断が検出されたとき、変速後駆動力決定手
段94に対応するステップSS4により、変速が達成さ
れた後の変速後駆動力Fa に対応する変速後アクセルペ
ダル操作量Acca が決定される。そして、変速判断変更
手段96に対応するステップSS6において、変速前ア
クセル操作量Accb と変速後アクセルペダル操作量Acc
a との変化幅(=|Accb −Acca |)が予め設定され
た判断基準値α2 を超える場合には、ステップSS3に
より検出された変速判断が、駆動力を抑制する側のギヤ
段への変速となるように変更される。この結果、前述の
実施例と同様の効果が得られる。
決定手段92に対応するステップSS2により変速前駆
動力Fb に対応する変速前アクセル操作量Accb が決定
され、変速判断検出手段90に対応するステップSS3
により変速判断が検出されたとき、変速後駆動力決定手
段94に対応するステップSS4により、変速が達成さ
れた後の変速後駆動力Fa に対応する変速後アクセルペ
ダル操作量Acca が決定される。そして、変速判断変更
手段96に対応するステップSS6において、変速前ア
クセル操作量Accb と変速後アクセルペダル操作量Acc
a との変化幅(=|Accb −Acca |)が予め設定され
た判断基準値α2 を超える場合には、ステップSS3に
より検出された変速判断が、駆動力を抑制する側のギヤ
段への変速となるように変更される。この結果、前述の
実施例と同様の効果が得られる。
【0034】図11は、図9の実施例のステップSS5
とSS6との間に、キックダウンスイッチ77からの信
号に基づいてアクセルペダルのキックダウン操作を判断
するステップSS5−1が介挿される例を示している。
本実施例では、ステップSS5の判断が肯定された場合
に加えて、アクセルペダルのキックダウン操作が行われ
たことが判断されたときに変速判断の変更が行われる。
本実施例によれば、比較的大きな駆動力変化に対して変
速判断の変更処理が行われる特徴がある。
とSS6との間に、キックダウンスイッチ77からの信
号に基づいてアクセルペダルのキックダウン操作を判断
するステップSS5−1が介挿される例を示している。
本実施例では、ステップSS5の判断が肯定された場合
に加えて、アクセルペダルのキックダウン操作が行われ
たことが判断されたときに変速判断の変更が行われる。
本実施例によれば、比較的大きな駆動力変化に対して変
速判断の変更処理が行われる特徴がある。
【0035】図12は、図9のステップSS5に替えて
用いられるステップSS5−2を示している。このステ
ップSS5−2では、変速前アクセル操作量Accb と変
速後アクセルペダル操作量Acca との変化率(=|Acc
b −Acca |/Δt)が予め設定された判断基準値β2
を超えるか否かが判断され、越えた場合には前記ステッ
プSS6以下が実行される。この判断基準値β2 も、ダ
ウンシフトの実行により運転者の希望値を越えた駆動力
の急増が発生するような駆動力変化率であるか否かを判
定するためのものであり、予め実験的に求められた値で
ある。本実施例においても、前述の実施例と同様の効果
が得られる。
用いられるステップSS5−2を示している。このステ
ップSS5−2では、変速前アクセル操作量Accb と変
速後アクセルペダル操作量Acca との変化率(=|Acc
b −Acca |/Δt)が予め設定された判断基準値β2
を超えるか否かが判断され、越えた場合には前記ステッ
プSS6以下が実行される。この判断基準値β2 も、ダ
ウンシフトの実行により運転者の希望値を越えた駆動力
の急増が発生するような駆動力変化率であるか否かを判
定するためのものであり、予め実験的に求められた値で
ある。本実施例においても、前述の実施例と同様の効果
が得られる。
【0036】図13は、上記図12のステップSS5−
2および図11のステップSS5−1が図9のステップ
SS5に替えて設けられた例を示している。本実施例に
おいても、前述の実施例と同様の効果が得られる。
2および図11のステップSS5−1が図9のステップ
SS5に替えて設けられた例を示している。本実施例に
おいても、前述の実施例と同様の効果が得られる。
【0037】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0038】たとえば、スロットル弁開度θthはエンジ
ン負荷に対応する変数としてアクセルペダル操作量Acc
と同様であるから、図9乃至図13の実施例のアクセル
ペダル操作量Accに替えてスロットル弁開度θthが用い
られてもよい。また、それらの変数に替えて、燃料噴射
量、吸気管負圧などのエンジン負荷量を表す他の変数が
用いられてもよい。
ン負荷に対応する変数としてアクセルペダル操作量Acc
と同様であるから、図9乃至図13の実施例のアクセル
ペダル操作量Accに替えてスロットル弁開度θthが用い
られてもよい。また、それらの変数に替えて、燃料噴射
量、吸気管負圧などのエンジン負荷量を表す他の変数が
用いられてもよい。
【0039】また、前述の図8の実施例では、変速前駆
動力Fb と変速後駆動力Fa の変化率として(Fa /F
b )が用いられていたが、(|Fa −Fb |/Δt)が
用いられてもよい。
動力Fb と変速後駆動力Fa の変化率として(Fa /F
b )が用いられていたが、(|Fa −Fb |/Δt)が
用いられてもよい。
【0040】また、前記図11のステップSS5および
SS5−1の次に、図12のステップSS5−2が実行
されてもよい。
SS5−1の次に、図12のステップSS5−2が実行
されてもよい。
【0041】また、前述の実施例では、5種類の前進ギ
ヤ段を有する自動変速機14について説明されていた
が、4種類或いは6種類以上の前進ギヤ段を有する自動
変速機14であっても差支えない。
ヤ段を有する自動変速機14について説明されていた
が、4種類或いは6種類以上の前進ギヤ段を有する自動
変速機14であっても差支えない。
【0042】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図1】本発明の一実施例の変速制御装置によってギヤ
段が制御される車両用自動変速機の構成を説明する骨子
図である。
段が制御される車両用自動変速機の構成を説明する骨子
図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の摩擦係合装
置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関
係を示す図表である。
置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関
係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機の制御装置を構成する油圧制
御回路および電気制御回路を説明するブロック線図であ
る。
御回路および電気制御回路を説明するブロック線図であ
る。
【図4】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
説明する機能ブロック線図である。
【図5】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部を
説明するためのフローチャートである。
説明するためのフローチャートである。
【図6】図5の駆動力算出のために用いられる予め記憶
された関係を示す図である。
された関係を示す図である。
【図7】図5の変速判断に用いられる変速線図を示す図
である。
である。
【図8】本発明の他の実施例における作動の要部を示す
図である。
図である。
【図9】本発明の他の実施例における図5に相当する図
である。
である。
【図10】図9の実施例において変速判断および変速判
断の変更に用いられる変速線図を示す図である。
断の変更に用いられる変速線図を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例の作動の要部を説明する
図である。
図である。
【図12】本発明の他の実施例の作動の要部を説明する
図である。
図である。
【図13】本発明の他の実施例の作動の要部を説明する
図である。
図である。
14:自動変速機 90:変速判断検出手段 92:変速前駆動力決定手段 94:変速後駆動力決定手段 96:変速判断変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 甲斐川 正人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 新美 守 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 複数の前進ギヤ段を有する車両用自動変
速機において、予め設定された変速線図からエンジン負
荷量および車速に基づいて変速判断を実行し、該変速判
断により決定されたギヤ段を得るための変速出力を該自
動変速機に供給する形式の変速制御装置であって、 前記変速判断を検出する変速判断検出手段と、 変速前の車両の実際の駆動力である変速前駆動力を決定
する変速前駆動力決定手段と、該変速判断検出手段によ
り変速判断が検出されたとき、該変速判断による変速が
達成された後の変速後駆動力を決定する変速後駆動力決
定手段と、 前記変速前駆動力と変速後駆動力の変化幅或いは変化率
が予め設定された判断基準値を超える場合には、前記変
速判断検出手段により検出された変速判断を変更する変
速判断変更手段とを、含むことを特徴とする車両用自動
変速機の変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178106A JPH0735228A (ja) | 1993-07-19 | 1993-07-19 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5178106A JPH0735228A (ja) | 1993-07-19 | 1993-07-19 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0735228A true JPH0735228A (ja) | 1995-02-07 |
Family
ID=16042758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5178106A Pending JPH0735228A (ja) | 1993-07-19 | 1993-07-19 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735228A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007139090A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-07 | Toyota Motor Corp | 車両用走行制御装置 |
JP2010096211A (ja) * | 2008-10-14 | 2010-04-30 | Toyota Motor Corp | 変速機の制御装置 |
US8246122B2 (en) | 2007-08-10 | 2012-08-21 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Brake control system and brake control method |
-
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