JPH07332814A - ヒートポンプシステム - Google Patents
ヒートポンプシステムInfo
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- JPH07332814A JPH07332814A JP12597494A JP12597494A JPH07332814A JP H07332814 A JPH07332814 A JP H07332814A JP 12597494 A JP12597494 A JP 12597494A JP 12597494 A JP12597494 A JP 12597494A JP H07332814 A JPH07332814 A JP H07332814A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 非共沸混合冷媒を用いたヒートポンプシステ
ムの冷凍サイクルにおいて、副膨張弁、気液分離器及び
主膨張弁を設け、冬期の低温室外気時に着霜が生じたよ
うな場合にも、運転モードを変更することなくデフロス
ト運転を行なうことができるようにし、かつデフロスト
時間を短縮するとともに暖房運転再起動初期時の高能力
化を可能にする。 【構成】 非共沸混合冷媒を用いたヒートポンプ式の冷
凍回路において、凝縮器2と蒸発器6との間に副膨張弁
3、気液分離器4、主膨張弁5を直列に配設するととも
に気液分離器4の気相部4aと蒸発器6とをデフロスト
用バイパス冷媒配管8で接続することにより、分離され
た気相成分を室外蒸発器の除霜に用いられるようにし
た。
ムの冷凍サイクルにおいて、副膨張弁、気液分離器及び
主膨張弁を設け、冬期の低温室外気時に着霜が生じたよ
うな場合にも、運転モードを変更することなくデフロス
ト運転を行なうことができるようにし、かつデフロスト
時間を短縮するとともに暖房運転再起動初期時の高能力
化を可能にする。 【構成】 非共沸混合冷媒を用いたヒートポンプ式の冷
凍回路において、凝縮器2と蒸発器6との間に副膨張弁
3、気液分離器4、主膨張弁5を直列に配設するととも
に気液分離器4の気相部4aと蒸発器6とをデフロスト
用バイパス冷媒配管8で接続することにより、分離され
た気相成分を室外蒸発器の除霜に用いられるようにし
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、非共沸混合冷媒を用
いたヒートポンプシステムに関するものである。
いたヒートポンプシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、高沸点冷媒と低沸点冷媒の相
互に沸点の異なる2種の混合冷媒、すなわち非共沸混合
冷媒を用いたヒートポンプシステムが種々検討されてい
る。
互に沸点の異なる2種の混合冷媒、すなわち非共沸混合
冷媒を用いたヒートポンプシステムが種々検討されてい
る。
【0003】ところで、このような沸点の異なる2種の
混合冷媒を用いた場合、冷媒の非等温性によって例えば
フロン系の冷媒R22のような単一冷媒を用いた場合よ
りも着霜が生じやすくなる問題がある。すなわち、例え
ば図4に示すように蒸発器出口では着霜限界温度Toよ
りも高い温度T1となるように圧力調整された冷凍サイ
クルにおいても、冷媒に非等温性があると、蒸発器入口
における温度はT2となって着霜限界温度Toを下回る場
合があり、特に蒸発器入口における着霜が顕著となる。
混合冷媒を用いた場合、冷媒の非等温性によって例えば
フロン系の冷媒R22のような単一冷媒を用いた場合よ
りも着霜が生じやすくなる問題がある。すなわち、例え
ば図4に示すように蒸発器出口では着霜限界温度Toよ
りも高い温度T1となるように圧力調整された冷凍サイ
クルにおいても、冷媒に非等温性があると、蒸発器入口
における温度はT2となって着霜限界温度Toを下回る場
合があり、特に蒸発器入口における着霜が顕著となる。
【0004】そこで、従来、このような蒸発器入口部で
の着霜を防止することを目的として、例えば実公平3−
38592号公報では、蒸発器を複数に分割し、その間
に複数の減圧機構を設ける装置が提案されている。
の着霜を防止することを目的として、例えば実公平3−
38592号公報では、蒸発器を複数に分割し、その間
に複数の減圧機構を設ける装置が提案されている。
【0005】また、他方特公平2−12344号公報で
は、凝縮器の後流部に気液分離器を設け、その気相成分
を副凝縮器にて液下させることによって冷媒の温度を上
昇させてデフロストに用いる装置が提案されている。
は、凝縮器の後流部に気液分離器を設け、その気相成分
を副凝縮器にて液下させることによって冷媒の温度を上
昇させてデフロストに用いる装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
公平3−38592号公報の発明のように蒸発器を複数
に分割した場合には、入口部に近い蒸発器の蒸発温度が
必然的に高くなることによる能力の低下及び実際の使用
にあたっての蒸発器の複数分割が困難であることなどの
問題が懸念され、また特公平2−12344号公報の発
明では副凝縮器が必要であることやサイクル内の圧力バ
ランスによって副凝縮器からの液冷媒が膨張弁に流れな
い場合も考えられるなどの未だ改善すべき問題がある。
公平3−38592号公報の発明のように蒸発器を複数
に分割した場合には、入口部に近い蒸発器の蒸発温度が
必然的に高くなることによる能力の低下及び実際の使用
にあたっての蒸発器の複数分割が困難であることなどの
問題が懸念され、また特公平2−12344号公報の発
明では副凝縮器が必要であることやサイクル内の圧力バ
ランスによって副凝縮器からの液冷媒が膨張弁に流れな
い場合も考えられるなどの未だ改善すべき問題がある。
【0007】本願発明は、上述のような非共沸混合冷媒
を用いたヒートポンプシステムの冷凍サイクルにおいて
凝縮器下流側に副膨張弁、気液分離器及び主膨張弁を設
け、冬期の低温室外気時などにおいて室外蒸発器に着霜
が生じたような場合、上記気液分離器で分離された気相
成分を当該室外蒸発器の除霜に用いることによって、運
転モードを変更することなくデフロスト運転を行ない、
かつ可及的にデフロスト時間を短縮するとともに暖房運
転の再起動初期時の高能力化を可能にすることを目的と
している。
を用いたヒートポンプシステムの冷凍サイクルにおいて
凝縮器下流側に副膨張弁、気液分離器及び主膨張弁を設
け、冬期の低温室外気時などにおいて室外蒸発器に着霜
が生じたような場合、上記気液分離器で分離された気相
成分を当該室外蒸発器の除霜に用いることによって、運
転モードを変更することなくデフロスト運転を行ない、
かつ可及的にデフロスト時間を短縮するとともに暖房運
転の再起動初期時の高能力化を可能にすることを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、該目的を達
成するために、次のような課題解決手段を備えて構成さ
れている。
成するために、次のような課題解決手段を備えて構成さ
れている。
【0009】すなわち、本願発明のヒートポンプシステ
ムは、例えば図1に示すように、非共沸混合冷媒を用い
たヒートポンプ式冷凍回路において、凝縮器2と蒸発器
6との間に副膨張弁3、気液分離器4、主膨張弁5が直
列に配設されているとともに上記気液分離器4の気相部
4aと上記蒸発器6入口部とがバイパス冷媒配管8を介
して接続されて構成されている。
ムは、例えば図1に示すように、非共沸混合冷媒を用い
たヒートポンプ式冷凍回路において、凝縮器2と蒸発器
6との間に副膨張弁3、気液分離器4、主膨張弁5が直
列に配設されているとともに上記気液分離器4の気相部
4aと上記蒸発器6入口部とがバイパス冷媒配管8を介
して接続されて構成されている。
【0010】また、本願発明のヒートポンプシステム
は、上記構成における蒸発器6と圧縮機1間に液留め部
7を有し、該液留め部7と上記気液分離器4の気相部4
aとがバイパス冷媒配管9を介して接続されて構成され
ている。
は、上記構成における蒸発器6と圧縮機1間に液留め部
7を有し、該液留め部7と上記気液分離器4の気相部4
aとがバイパス冷媒配管9を介して接続されて構成され
ている。
【0011】さらに、本願発明のヒートポンプシステム
は、上記各構成におけるバイパス冷媒配管8,9の途中
に各々開閉弁12,13が設けられている。
は、上記各構成におけるバイパス冷媒配管8,9の途中
に各々開閉弁12,13が設けられている。
【0012】
【作用】本願発明は、上記構成に対応して次のような作
用を奏する。
用を奏する。
【0013】すなわち、本願発明のヒートポンプシステ
ムの構成では、上述のように、相互に沸点が異なる非共
沸混合冷媒を用いたヒートポンプ式冷凍回路において、
先ず当該冷凍回路の凝縮器2と蒸発器6との間に副膨張
弁3、気液分離器4、主膨張弁5が直列に配設されてい
て、例えばデフロストを行なわない定常運転時には上記
副膨張弁3によって減圧された凝縮器2からの冷媒は、
気液分離器4において気相と液相に分離される。
ムの構成では、上述のように、相互に沸点が異なる非共
沸混合冷媒を用いたヒートポンプ式冷凍回路において、
先ず当該冷凍回路の凝縮器2と蒸発器6との間に副膨張
弁3、気液分離器4、主膨張弁5が直列に配設されてい
て、例えばデフロストを行なわない定常運転時には上記
副膨張弁3によって減圧された凝縮器2からの冷媒は、
気液分離器4において気相と液相に分離される。
【0014】そして、液相の冷媒のみが蒸発器6側に流
され、気相冷媒は気相部4aに留められる。
され、気相冷媒は気相部4aに留められる。
【0015】一方、低温室外気時などの着霜の進行によ
って蒸発器6のデフロストが必要となった時は、上記の
ように気液分離器4の気相部4aと上記蒸発器6入口部
とがデフロスト用のバイパス冷媒配管8で接続されてい
るので、該バイパス冷媒配管8を介して高温の気相冷媒
が蒸発器6に流されて短時間で効率的なデフロストが行
われる。
って蒸発器6のデフロストが必要となった時は、上記の
ように気液分離器4の気相部4aと上記蒸発器6入口部
とがデフロスト用のバイパス冷媒配管8で接続されてい
るので、該バイパス冷媒配管8を介して高温の気相冷媒
が蒸発器6に流されて短時間で効率的なデフロストが行
われる。
【0016】そして、該場合において、さらに上記蒸発
器6と圧縮機1間に液留め部7を有し、該液留め部7が
上記気液分離器4の気相部4aにバイパス冷媒配管9を
介して接続されているので、上記デフロスト用のバイパ
ス冷媒配管8を使用しない定常運転時には、上記気液分
離器4の気相部4aの気相冷媒は当該液留め部7に流入
し、蒸発器6からのガス冷媒と混合されて圧縮機1に吸
入される。
器6と圧縮機1間に液留め部7を有し、該液留め部7が
上記気液分離器4の気相部4aにバイパス冷媒配管9を
介して接続されているので、上記デフロスト用のバイパ
ス冷媒配管8を使用しない定常運転時には、上記気液分
離器4の気相部4aの気相冷媒は当該液留め部7に流入
し、蒸発器6からのガス冷媒と混合されて圧縮機1に吸
入される。
【0017】また、それらの各場合において、上記バイ
パス冷媒配管8,9の途中に各々開閉弁12,13が設け
られていると、該開閉弁12,13の開弁制御により、
上記定常運転時とデフロスト運転時の適切な気相冷媒の
切換え制御が行われる。
パス冷媒配管8,9の途中に各々開閉弁12,13が設け
られていると、該開閉弁12,13の開弁制御により、
上記定常運転時とデフロスト運転時の適切な気相冷媒の
切換え制御が行われる。
【0018】今、例えば、図1を参照し、図2に示され
た圧力−組成線図によって上記定常運転時からデフロス
ト運転時までの動作を説明すると次のようになる。
た圧力−組成線図によって上記定常運転時からデフロス
ト運転時までの動作を説明すると次のようになる。
【0019】すなわち、凝縮器2を圧力Pcで流出した
液冷媒は副膨張弁3によって圧力Pdまで減圧されて気
液二相状態となって気液分離器4に流入する。この時気
液分離器4内の液相の組成C1は気相に比べて高沸点冷
媒の方がリッチであり、着霜が生じないような低負荷条
件の運転に適した組成の冷媒であるため、この液冷媒の
みを主膨張弁5によって圧力Peまで減圧して蒸発器6
に流入させるようにすれば、冷凍サイクルの効率を向上
することができる。
液冷媒は副膨張弁3によって圧力Pdまで減圧されて気
液二相状態となって気液分離器4に流入する。この時気
液分離器4内の液相の組成C1は気相に比べて高沸点冷
媒の方がリッチであり、着霜が生じないような低負荷条
件の運転に適した組成の冷媒であるため、この液冷媒の
みを主膨張弁5によって圧力Peまで減圧して蒸発器6
に流入させるようにすれば、冷凍サイクルの効率を向上
することができる。
【0020】他方外気温度が低下し、室外熱交換器に着
霜が生じたような場合にはデフロスト運転を行う。この
場合には気液分離器4の気相部4aと液留め部7を接続
しているバイパス冷媒配管9及び気液分離器4から主膨
張弁5への配管は閉じられ、気液分離器4の気相部4a
側に接続された蒸発器6入口部のバイパス冷媒配管8の
みが開かれる。従って、蒸発器6には気液分離器4内の
比較的高温の冷媒が流れ、デフロスト運転を非常に短時
間で終了させることができる。
霜が生じたような場合にはデフロスト運転を行う。この
場合には気液分離器4の気相部4aと液留め部7を接続
しているバイパス冷媒配管9及び気液分離器4から主膨
張弁5への配管は閉じられ、気液分離器4の気相部4a
側に接続された蒸発器6入口部のバイパス冷媒配管8の
みが開かれる。従って、蒸発器6には気液分離器4内の
比較的高温の冷媒が流れ、デフロスト運転を非常に短時
間で終了させることができる。
【0021】このデフロスト運転時の動作を図3の圧力
−組成線図を用いて説明すると、上記気液分離器4内の
気相成分C2は比較的低沸点成分が多く含まれているた
め、上記液留め部7内の冷媒の組成は通常運転時Coよ
りも低沸点成分がリッチであるC3になる。
−組成線図を用いて説明すると、上記気液分離器4内の
気相成分C2は比較的低沸点成分が多く含まれているた
め、上記液留め部7内の冷媒の組成は通常運転時Coよ
りも低沸点成分がリッチであるC3になる。
【0022】したがって、デフロスト運転を終了し、通
常の暖房運転モードに回復した初期時に凝縮器2に流入
する冷媒の暖房能力は通常よりも大きくなり、暖房運転
の効率を向上させることができると共にデフロスト時の
能力低下によるドラフト感を低減することも可能とな
る。
常の暖房運転モードに回復した初期時に凝縮器2に流入
する冷媒の暖房能力は通常よりも大きくなり、暖房運転
の効率を向上させることができると共にデフロスト時の
能力低下によるドラフト感を低減することも可能とな
る。
【0023】また、通常のデフロスト運転では四方弁の
切り換えによって運転モードを逆転させることが必要で
あるが、本願発明の場合にはその必要がなくなる。
切り換えによって運転モードを逆転させることが必要で
あるが、本願発明の場合にはその必要がなくなる。
【0024】
【発明の効果】以上の結果、本願発明のヒートポンプシ
ステムによると、次のような効果を得ることができる。
ステムによると、次のような効果を得ることができる。
【0025】 低負荷運転時の冷凍サイクル効率の向
上を図ることができる。
上を図ることができる。
【0026】 デフロスト運転時間の短縮によるドラ
フト感の低下及び暖房運転効率の向上が実現される。
フト感の低下及び暖房運転効率の向上が実現される。
【0027】 暖房運転再起動初期時の暖房能力の増
大を図ることができる。
大を図ることができる。
【0028】
【実施例】図1〜図3は、本願発明の実施例に係る非共
沸混合冷媒を用いた圧縮式ヒートポンプシステムの冷凍
回路の構成および作用を示している。
沸混合冷媒を用いた圧縮式ヒートポンプシステムの冷凍
回路の構成および作用を示している。
【0029】先ず図1は、上記冷凍回路の構成を示して
いる。該冷凍回路は、圧縮機1、凝縮器2、副膨張弁
3、気液分離器4、主膨張弁5、蒸発器6、液留め部7
を当該順序で圧縮機1の冷媒吐出口側から冷媒吸入口側
に順次直列に主冷媒配管を介して接続して構成されてお
り、該回路中に相互に沸点を異にする2種の冷媒を混合
して形成した非共沸混合冷媒(以下、単に冷媒という)を
一定量封入し、該冷媒を液体から気体へ、また気体から
液体へと繰り返し相変化させながら循環させることによ
ってヒートポンプ機能を実現するようになっている。
いる。該冷凍回路は、圧縮機1、凝縮器2、副膨張弁
3、気液分離器4、主膨張弁5、蒸発器6、液留め部7
を当該順序で圧縮機1の冷媒吐出口側から冷媒吸入口側
に順次直列に主冷媒配管を介して接続して構成されてお
り、該回路中に相互に沸点を異にする2種の冷媒を混合
して形成した非共沸混合冷媒(以下、単に冷媒という)を
一定量封入し、該冷媒を液体から気体へ、また気体から
液体へと繰り返し相変化させながら循環させることによ
ってヒートポンプ機能を実現するようになっている。
【0030】一方、該構成において、上記気液分離器4
の気相部4aは、第1の開閉弁12を介設した第1のバ
イパス冷媒配管8を介して蒸発器6の入口部に接続され
ているとともに第2の開閉弁13を介設した第2のバイ
パス冷媒配管9を介して上記液留め部7に接続されてい
る。
の気相部4aは、第1の開閉弁12を介設した第1のバ
イパス冷媒配管8を介して蒸発器6の入口部に接続され
ているとともに第2の開閉弁13を介設した第2のバイ
パス冷媒配管9を介して上記液留め部7に接続されてい
る。
【0031】次に該冷凍回路の定常運転時およびデフロ
スト運転時の各作用について、図2、図3の各圧力−組
成線図を参照して説明する。
スト運転時の各作用について、図2、図3の各圧力−組
成線図を参照して説明する。
【0032】(1) 定常運転時の冷凍サイクルの動作 デフロスト運転を行わない定常運転の場合の冷凍サイク
ルでは、上記蒸発器6のバイパス通路となる気液分離器
4気相部4aからの第1のバイパス冷媒配管(図1の破
線)8は第1の開閉弁12によって閉じられている。従
って、副膨張弁3によって減圧された冷媒は気液分離器
4において気相と液相に分離され、さらに主膨張弁5を
介して液相の冷媒のみが蒸発器6側に流れ、一方気相冷
媒は第2のバイパス冷媒配管9を介して液留め部7に流
入する。
ルでは、上記蒸発器6のバイパス通路となる気液分離器
4気相部4aからの第1のバイパス冷媒配管(図1の破
線)8は第1の開閉弁12によって閉じられている。従
って、副膨張弁3によって減圧された冷媒は気液分離器
4において気相と液相に分離され、さらに主膨張弁5を
介して液相の冷媒のみが蒸発器6側に流れ、一方気相冷
媒は第2のバイパス冷媒配管9を介して液留め部7に流
入する。
【0033】すなわち、今上記図1の凝縮器2を流出す
る液冷媒Aの圧力をPc、組成比(循環組成比)をCoとす
ると、該圧力Pc、組成比Coの液冷媒Aは、先ず上記副
膨張弁3の所で第一次的に圧力Pdまで減圧されて気液
2相状態(気相側組成比C2、液相側組成比C1)の冷媒B
となって、気液分離器4に流入し、当該組成比C2,C1
の気相冷媒Dと、液冷媒Cとに分離される。
る液冷媒Aの圧力をPc、組成比(循環組成比)をCoとす
ると、該圧力Pc、組成比Coの液冷媒Aは、先ず上記副
膨張弁3の所で第一次的に圧力Pdまで減圧されて気液
2相状態(気相側組成比C2、液相側組成比C1)の冷媒B
となって、気液分離器4に流入し、当該組成比C2,C1
の気相冷媒Dと、液冷媒Cとに分離される。
【0034】そして、気相部4aの気相冷媒D(組成比C
2)は第2の開閉弁13の開放により第2のバイパス冷媒
配管9を介して圧縮機1側液留め部7に直接戻される。
該液留め部7に戻された気相冷媒Dは、当該液留め部7
内において蒸発器6からのガス冷媒Gと混合されて圧力
Pg、組成比Coの冷媒Fとなり、圧縮機1に吸入され
る。
2)は第2の開閉弁13の開放により第2のバイパス冷媒
配管9を介して圧縮機1側液留め部7に直接戻される。
該液留め部7に戻された気相冷媒Dは、当該液留め部7
内において蒸発器6からのガス冷媒Gと混合されて圧力
Pg、組成比Coの冷媒Fとなり、圧縮機1に吸入され
る。
【0035】そして、圧縮機1で圧縮され、液化された
上記組成比Coの冷媒Hが再び上記凝縮器2に供給され
る。
上記組成比Coの冷媒Hが再び上記凝縮器2に供給され
る。
【0036】他方、上記気液分離器4で気相冷媒Dと分
離され、その液相部4bに留まる液冷媒Cは、さらに主
膨張弁5によって第2次的に減圧されて、圧力Pc、組
成比C1の気液2相冷媒Eとなる。そして、該気液2相
冷媒Eは、流量調整弁11を介して蒸発器6に供給され
て蒸発し、ガス冷媒Gとなって液留め部7に供給され、
上記のように気液分離器4の気相部4aからの気相冷媒
Dと混合された後に圧縮機1に吸入される。
離され、その液相部4bに留まる液冷媒Cは、さらに主
膨張弁5によって第2次的に減圧されて、圧力Pc、組
成比C1の気液2相冷媒Eとなる。そして、該気液2相
冷媒Eは、流量調整弁11を介して蒸発器6に供給され
て蒸発し、ガス冷媒Gとなって液留め部7に供給され、
上記のように気液分離器4の気相部4aからの気相冷媒
Dと混合された後に圧縮機1に吸入される。
【0037】上記のように、凝縮器2を圧力Pcで流出
した液冷媒Aは副膨張弁3によって圧力Pdまで減圧さ
れて気液二相状態となり、気液分離器4に流入する。こ
の時、気液分離器4内の液相の組成は気相に比べて高沸
点冷媒がリッチであり、着霜が生じないような低負荷条
件の運転に適した組成の冷媒となっているため、この液
冷媒のみを主膨張弁5によって圧力Peまで減圧して蒸
発器6に流入させるようにすることで冷凍サイクルの効
率を向上させることができる(図2参照)。
した液冷媒Aは副膨張弁3によって圧力Pdまで減圧さ
れて気液二相状態となり、気液分離器4に流入する。こ
の時、気液分離器4内の液相の組成は気相に比べて高沸
点冷媒がリッチであり、着霜が生じないような低負荷条
件の運転に適した組成の冷媒となっているため、この液
冷媒のみを主膨張弁5によって圧力Peまで減圧して蒸
発器6に流入させるようにすることで冷凍サイクルの効
率を向上させることができる(図2参照)。
【0038】(2) デフロスト運転の場合の冷凍サイク
ル 一方、外気温度が低下し、室外熱交換器に着霜が生じた
場合にはデフロスト運転を行う。この場合には気液分離
器4と液留め部7を接続している第2のバイパス冷媒配
管9及び気液分離器4から主膨張弁5への配管は閉じら
れ、気液分離器4の気相部4a側に接続された蒸発器6
入口部側の第1のバイパス冷媒配管8のみが開かれる。
ル 一方、外気温度が低下し、室外熱交換器に着霜が生じた
場合にはデフロスト運転を行う。この場合には気液分離
器4と液留め部7を接続している第2のバイパス冷媒配
管9及び気液分離器4から主膨張弁5への配管は閉じら
れ、気液分離器4の気相部4a側に接続された蒸発器6
入口部側の第1のバイパス冷媒配管8のみが開かれる。
【0039】その結果、上記蒸発器6には、気液分離器
4の気相部4aから高温の気相冷媒(圧力Pd、組成比
C2)Dが流され、極めて短時間の内にデフロストが行わ
れる。
4の気相部4aから高温の気相冷媒(圧力Pd、組成比
C2)Dが流され、極めて短時間の内にデフロストが行わ
れる。
【0040】その後、該デフロスト完了後の気相冷媒
(組成比C2)Gは液留め部7に供給される。この時、液
留め部7では、圧力Pg、組成比C3の低沸点成分の冷媒
が貯留される。
(組成比C2)Gは液留め部7に供給される。この時、液
留め部7では、圧力Pg、組成比C3の低沸点成分の冷媒
が貯留される。
【0041】そして、続く再起動時初期には、上記貯留
された低沸点成分の冷媒(組成比C3)が圧縮機1に吸入
されて凝縮器2に供給されるようになるために、凝縮器
2の凝縮能力が増大することになる。
された低沸点成分の冷媒(組成比C3)が圧縮機1に吸入
されて凝縮器2に供給されるようになるために、凝縮器
2の凝縮能力が増大することになる。
【0042】そして、所定の運転時間が経過すると、該
凝縮器2への冷媒の組成は一定(Co)のものとなって定
常運転が行われる。
凝縮器2への冷媒の組成は一定(Co)のものとなって定
常運転が行われる。
【0043】今、以上のデフロスト運転時の動作を図3
の圧力−組成線図を用いて説明すると、上記のように気
液分離器4内の気相成分C2は比較的低沸点成分が多く
含まれているため、液留め部7内の冷媒の組成は定常運
転時(組成比Co)よりも低沸点成分がリッチであるC3に
なる。したがって、暖房運転再起動初期時に凝縮器2に
流入する冷媒の暖房能力は通常よりも大きくなり、暖房
運転の効率を向上させることができると共にデフロスト
時の能力低下によるドラフト感をも低減することが可能
となる。また、通常のデフロスト運転では一般に四方弁
の切り換えによって運転モードを逆転させる必要がある
が、本願発明の場合にはその必要がなくなる。
の圧力−組成線図を用いて説明すると、上記のように気
液分離器4内の気相成分C2は比較的低沸点成分が多く
含まれているため、液留め部7内の冷媒の組成は定常運
転時(組成比Co)よりも低沸点成分がリッチであるC3に
なる。したがって、暖房運転再起動初期時に凝縮器2に
流入する冷媒の暖房能力は通常よりも大きくなり、暖房
運転の効率を向上させることができると共にデフロスト
時の能力低下によるドラフト感をも低減することが可能
となる。また、通常のデフロスト運転では一般に四方弁
の切り換えによって運転モードを逆転させる必要がある
が、本願発明の場合にはその必要がなくなる。
【0044】なお、上記気相部4aから蒸発器6へのデ
フロスト用バイパス冷媒配管8は、例えば蒸発器6の各
パス毎に分割して設けても良いことは言うまでもない。
フロスト用バイパス冷媒配管8は、例えば蒸発器6の各
パス毎に分割して設けても良いことは言うまでもない。
【図1】図1は、本願発明の実施例に係るヒートポンプ
システムの冷凍回路の構成を示す回路図である。
システムの冷凍回路の構成を示す回路図である。
【図2】図2は、同ヒートポンプシステムの定常運転時
の冷媒圧力−組成線図である。
の冷媒圧力−組成線図である。
【図3】図3は、同ヒートポンプシステムのデフロスト
運転時の冷媒圧力−組成線図である。
運転時の冷媒圧力−組成線図である。
【図4】図4は、従来のヒートポンプシステムにおける
非共沸混合冷媒の温度変化による着霜現象を説明する冷
媒線図である。
非共沸混合冷媒の温度変化による着霜現象を説明する冷
媒線図である。
1は圧縮機、2は凝縮器、3は副膨張弁、4は気液分離
器、4aは気相部、5は主膨張弁、6は蒸発器、7は液
留め部、8は第1のバイパス冷媒配管、9は第2のバイ
パス冷媒配管、12は第1の開閉弁、13は第2の開閉
弁である。
器、4aは気相部、5は主膨張弁、6は蒸発器、7は液
留め部、8は第1のバイパス冷媒配管、9は第2のバイ
パス冷媒配管、12は第1の開閉弁、13は第2の開閉
弁である。
Claims (3)
- 【請求項1】 非共沸混合冷媒を用いたヒートポンプ式
冷凍回路において、凝縮器(2)と蒸発器(6)との間に副
膨張弁(3)、気液分離器(4)、主膨張弁(5)が直列に配
設されているとともに上記気液分離器(4)の気相部(4
a)と上記蒸発器(6)入口部とがバイパス冷媒配管(8)を
介して接続されていることを特徴とするヒートポンプシ
ステム。 - 【請求項2】 蒸発器(6)と圧縮機(1)間に液留め部
(7)を有し、該液留め部(7)と上記気液分離器(4)の気
相部(4a)とがバイパス冷媒配管(9)を介して接続され
ていることを特徴とする請求項1記載のヒートポンプシ
ステム。 - 【請求項3】 バイパス冷媒配管(8),(9)の途中に各
々開閉弁(12),(13)が設けられていることを特徴と
する請求項1又は2記載のヒートポンプシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12597494A JPH07332814A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | ヒートポンプシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12597494A JPH07332814A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | ヒートポンプシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07332814A true JPH07332814A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=14923606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12597494A Pending JPH07332814A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | ヒートポンプシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07332814A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107560253A (zh) * | 2017-09-13 | 2018-01-09 | 浙江青风环境股份有限公司 | 一种空气源热泵的节能化霜系统及其控制方法 |
JP2018021721A (ja) * | 2016-08-04 | 2018-02-08 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | 冷凍装置及びその制御方法 |
CN107795973A (zh) * | 2017-11-29 | 2018-03-13 | 中国科学院理化技术研究所 | 一种蒸汽产生装置 |
CN108007017A (zh) * | 2017-11-02 | 2018-05-08 | 珠海格力电器股份有限公司 | 空气源热泵系统及其控制方法 |
WO2019091241A1 (zh) * | 2017-11-09 | 2019-05-16 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 空调制冷循环系统及空调器 |
CN111397007A (zh) * | 2020-03-31 | 2020-07-10 | 广东美的制冷设备有限公司 | 中央空调系统及中央空调系统的控制方法 |
CN115046324A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-09-13 | 河南牧业经济学院 | 一种制冷系统及蒸发器循环融霜方法 |
WO2023095325A1 (ja) * | 2021-11-29 | 2023-06-01 | 三菱電機株式会社 | 冷凍サイクル装置 |
-
1994
- 1994-06-08 JP JP12597494A patent/JPH07332814A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018021721A (ja) * | 2016-08-04 | 2018-02-08 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | 冷凍装置及びその制御方法 |
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CN108007017B (zh) * | 2017-11-02 | 2023-08-18 | 珠海格力电器股份有限公司 | 空气源热泵系统及其控制方法 |
WO2019091241A1 (zh) * | 2017-11-09 | 2019-05-16 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 空调制冷循环系统及空调器 |
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WO2023095325A1 (ja) * | 2021-11-29 | 2023-06-01 | 三菱電機株式会社 | 冷凍サイクル装置 |
CN115046324A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-09-13 | 河南牧业经济学院 | 一种制冷系统及蒸发器循环融霜方法 |
CN115046324B (zh) * | 2022-01-24 | 2023-08-22 | 河南牧业经济学院 | 一种制冷系统及蒸发器循环融霜方法 |
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