JPH07327960A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置Info
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- JPH07327960A JPH07327960A JP6202361A JP20236194A JPH07327960A JP H07327960 A JPH07327960 A JP H07327960A JP 6202361 A JP6202361 A JP 6202361A JP 20236194 A JP20236194 A JP 20236194A JP H07327960 A JPH07327960 A JP H07327960A
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Abstract
ス撮影を行う場合、静磁場の高次成分の乱れに起因し
た、脂肪からのMR信号の抑制効果の低減を確実に防止
し、複数のスライス面全体にわたって一定した高画質の
MR画像を得る。 【構成】被検体の水と脂肪との共鳴周波数を分離させな
がら1次のシミングをスライス面毎に行うシミング手段
と、静磁場の高次成分の乱れに起因した水及び脂肪の共
鳴周波数のスライス面毎のずれを検出する検出手段と、
この検出手段によるスライス面毎のずれ検出値に応じて
プリパルスやRFパルスの中心周波数をスライス面毎に
補正する補正手段とを備えた。
Description
装置に係り、特に、撮影用のスキャンの前にプリパルス
を印加する手順を含むシーケンスや被検体内の水のみを
選択的に励起するシーケンスを使って脂肪からのMR信
号抑制の効果を改善した磁気共鳴イメージング装置に関
する。
netization Transfer Contrast) 効果を得ることが臨床
上重要な意義をもつ場合がある。
るプロトンのスペクトルを描いたものである。同図でわ
かるように、水に含まれるプロトンは、例えば1.5 テス
ラの磁場下では約64MHzの共鳴周波数を持つが、脂
肪に含まれるプロトンは、よく知られているようにケミ
カルシフトによって3.5PPMだけ低周波側(同図中の右
側)にずれ、上述の磁場下では約224Hzだけシフト
する。一方、高分子に含まれるプロトンは非常に周波数
幅の広い特性を持っている。
前に水のプロトンの共鳴周波数から例えば500Hzず
れた周波数を選択的に励起してやると、高分子のプロト
ンからの信号レベルは破線のように低下するが、さらに
水に含まれるプロトンからのMR信号レベルも破線のよ
うに低下する。これは、水のプロトンが高分子のプロト
ンと交差緩和または交換しているためであると考えら
れ、MTC(Magnetiza-tion Transfer Contrast) 効果
としてすでに知られている。
子が存在する割合に応じて従来とは異なったコントラス
トの画像を得ることができる。また、血管部の信号レベ
ルに比べて実質部の信号レベルを大幅に低減させるとい
う効果もあるため、細い血管描出を行うアンギオグラフ
ィーにも応用されている。
るためのパルスの一例を示したものである。同図に示し
たパルスは、パルス長が2項分布で表される比率であっ
て極性が交互に反転する複数のパルス群で構成されたい
わゆるバイノミアルパルスであり、特に、パルス長を
1:2:1(このようなバイノミアルパルスを以下12
1パルスのように表記する)、全体の時間を上述の周波
数を考慮して約1msecになるように、パルス間の時
間τを短く設定してある。
た曲線であり、縦軸には磁化Mzを横軸には中心周波数
f0 からのシフト量をとってある。この曲線は、中心周
波数付近にスペクトル値をもつプロトンは結果的に励起
されず、バイノミアルパルスに続いて行う撮影シーケン
スに何等影響が残らないが、中心周波数から500Hz
以上離れたところにスペクトル値を持つプロトンはバイ
ノミアルパルスで励起されて磁化が残らず、後の撮影シ
ーケンスで得られるMR信号のレベルが小さくなること
を示している。すなわち、後の撮影シーケンスで信号を
抽出することができる周波数範囲は同図のカーブの山部
分に相当し、信号が抽出されない周波数範囲は同図のカ
ーブの谷部分に相当する。
スの中心周波数f0 を水のプロトンの共鳴周波数に一致
させて印加すると、水のプロトンは励起されないが、高
分子のプロトンは500Hz以上の谷の部分で励起され
ることになり、引き続き行う撮影シーケンスにおいては
高分子からのMR信号のレベルを低下させることができ
る。このように、バイノミアルパルスを用いて高分子の
プロトンを予め選択的に励起することにより、上述のM
TC効果を得ることができる。
いといわれる脂肪が画像に現れないように、いわゆる脂
肪抑制可能な撮影手法がとられることが多い。脂肪を抑
制する撮影手法には多数あるが、その一つとして周波数
選択的にプロトンを励起可能なバイノミアルパルスを利
用する方法が知られている。
化Mzの谷部分については後の撮影シーケンスで出てく
る信号レベルが低下するため、脂肪に含まれるプロトン
の共鳴周波数が谷部分にくるようにバイノミアルパルス
を設定する。
パルスを示したものである。ここで、水に含まれるプロ
トンの共鳴周波数が中心周波数f0 にくるようにかつ脂
肪に含まれるプロトンの共鳴周波数がf0 から220H
z程度低周波側にずれた谷部分にくるように、時間軸t
上ではパルスとパルスの間の時間τを2.3msec 程度に長
めに設定してある。
次いで、通常の撮影シーケンスを実行すれば、自由水の
プロトンだけを画像化し、脂肪に含まれるプロトンから
の信号レベルを抑制することができる。
I)装置では、静磁場の均一性はスペクトルの質(SN
比と分解能)を決める上で重要なファクタになるから、
MRI装置には通常、磁場均一性を調整するためのシム
コイルによる調整手段が設けられている。この調整手段
としては、医用MRIの場合、患者の長時間の拘束を回
避することなどの観点から、x,y,zの1次シム(グ
ラジェント・シム)が使われ、水と脂肪のスペクトル上
での分離が行われている。
らのMR信号を抑制するために加える1331パルス
は、プリパルスであり、パルス全体の長さが約7mse
cにもなるため、繰返し時間TRが長くなることから、
この繰り返し時間TRを短くして使用するウルトラファ
ーストスキャンやアンギオグラフィーには使用しにくい
という問題があった。これに対して、繰返し時間TRを
短かくするためにτを短くすると、磁化Mz特性のグラ
フでいうところの山部分が拡がって脂肪も画像化されて
しまい、脂肪抑制の効果が小さくなってしまうという相
反する問題を生じていた。さらに、プリパルスはあくま
でパルスであるから、静磁場の不均一の影響を受け易
く、画質が低下することもあった。さらにまた、水の共
振点から外れた周波数域を励起する(off-resonance )
ため、MTC効果も併せて発生してしまい、その分S/
N比が低下する。
磁場均一性の確保の問題について考察してみる。このよ
うに1次シムによるシミングを行っても、静磁場の高次
(2次以上)の磁界成分の乱れは依然として残ってお
り、この高次成分の不均一性によって水の共鳴曲線がプ
リパルス(例えば1331バイノミアルパルス)の中心
周波数f0 からずれてしまうという状態が頻発してい
る。
数fを横軸にとったときの、高次の磁界成分の不均一性
に因る、スライス位置毎の周波数変化の一例を示す。ス
ライス面の位置がスライス方向の中心から離れるに従っ
て、同一周波数f=f1 のずれが顕著になっている。
に前述したような脂肪抑制などを狙ったプリパルスを起
動させた場合、アイソセンターの位置に合せられるスラ
イス方向の中心のスライス面はかかる1次シムの効果に
拠って、例えば図22(a)に示すように水の共鳴曲線
が中心周波数f0 に一致するものの、スライス方向の中
心からずれたスライス面では前述した高次の磁界成分の
乱れに因って、例えば同図(b)に示すように水の共鳴
曲線が中心周波数f0 からずれてしまい、水及び脂肪の
共鳴曲線がプリパルスの山及び谷部分から逸脱する。し
たがって、マルチスライス撮影を行ったとき、スライス
方向の中心付近のスライス面では脂肪抑制の効果を発揮
できるが、中心付近からずれるにつれて、脂肪抑制の効
果が小さくなってしまい、スライス位置に応じて画像の
品質が低下するという未解決の問題点があった。
されたもので、とくに、脂肪からのMR信号の抑制を、
プリパルスを用いたシーケンスでマルチスライス撮影を
行う場合、静磁場の高次の成分の乱れに起因した脂肪か
らの信号抑制効果の低減を確実に防止し、複数のスライ
ス面全体にわたって一定した高画質のMR画像を得るこ
とを、第1の目的とする。
た種々の問題に鑑み、マルチスライス撮影を行う場合、
繰返し時間TRを増大させることなく且つ脂肪からのM
R信号を抑制したMR画像を得ることを、第2の目的と
する。
め、請求項1〜8記載の発明に係る磁気共鳴イメージン
グは、静磁場中に置かれた被検体に当該被検体の脂肪か
らのMR信号を抑制するためのプリパルスを印加した
後、画像データ収集のためのRFパルスを含むパルス列
を上記被検体に印加して複数のスライス面からMR信号
を収集するようにしたもので、上記静磁場を均一化させ
るシミングを上記スライス面毎に行うシミング手段と、
前記静磁界の磁場成分の乱れに起因したスペクトル分布
の上記スライス面毎のずれを検出する検出手段と、この
検出手段による上記スライス面毎のずれ検出値に応じて
前記プリパルスの周波数帯域を上記スライス面毎に補正
する補正手段とを備えたことを要部とする。前記シミン
グは例えば1次のシミングである。また前記補正手段
は、例えば、前記プリパルスの中心周波数を前記ずれ検
出値に応じて補正する手段であったり、前記RFパルス
の周波数を前記ずれ検出値に応じて補正する手段であ
る。
発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、静磁界中に置
かれた被検体のスライス断面の水に含まれるプロトンの
スピンを励起し、このスピン励起に関するMR信号を画
像化するようにしたもので、上記水に含まれるプロトン
のみを選択的に励起可能な90°RFパルスを印加する
RFパルス印加手段と、この90°RFパルスの印加と
同時に、上記断面をスライスするための傾斜磁場を印加
する傾斜磁場印加手段とを備えたことを要部とする。
る磁気共鳴イメージング装置は、静磁界中に置かれた被
検体の複数のスライス断面の水に含まれるプロトンのス
ピンを励起し、このスピン励起に関するMR信号を所定
シーケンスで収集し画像化するようにしたもので、上記
水に含まれるプロトンのみを選択的に励起可能な90°
RFパルスを印加する第1のRFパルス印加手段と、こ
の90°RFパルスの印加と同時に、上記複数の断面の
夫々をスライスするための第1の磁場強度を有する第1
の傾斜磁場を印加する第1の傾斜磁場印加手段と、上記
90°RFパルス及び第1の傾斜磁場を印加した後の所
定時間経過後に、当該90°RFパルスで励起されたス
ピンを反転させる180°RFパルスを印加する第2の
RFパルス印加手段と、この180°RFパルスの印加
と同時に、上記第1の磁場強度よりも大きい第2の磁場
強度を有する第2の傾斜磁場を印加する第2の傾斜磁場
印加手段とを備えたことを要部とする。
せる例えば1次のシミングが行われ、それでも残ること
がある静磁場の例えば高次成分の乱れに起因した水や脂
肪の共鳴周波数のスライス面毎のずれが検出される。こ
のスライス面毎のずれ検出値に応じてプリパルスやRF
パルスの中心周波数がスライス面毎に補正される。これ
により、プリパルスの磁化特性はスライス面毎に水及び
脂肪の共鳴曲線に合致し、脂肪からのMR信号のレベル
が確実に抑制される。また、これにより、シミング手段
としては、1次のグラジェントのみで間に合う。
は、水に含まれるプロトンのみを選択的に励起可能な9
0°RFパルスの印加と同時に、その断面をスライスす
るための傾斜磁場が印加される。これにより、水のプロ
トンのみが選択に励起され、脂肪は励起されない。
は、水に含まれるプロトンのみを選択的に励起可能な9
0°RFパルスの印加と同時に、複数の断面の夫々をス
ライスするための第1の磁場強度を有する第1の傾斜磁
場が印加される。この印加後の所定時間経過後に、90
°RFパルスで励起されたスピンを反転させる180°
RFパルスが、第1の磁場強度よりも大きい第2の磁場
強度を有する第2の傾斜磁場と同時に印加される。この
ように第1、第2の傾斜磁場の強度及び90°RFパル
ス、180°RFパルスの周波数帯域が異なるので、水
のプロトンのみが90°RFパルスで選択的に励起され
た後、180°RFパルスでリフォーカスされて、MR
信号として収集される。しかし、脂肪に含まれるスピン
は180°パルスで励起されるだけであるから、MR信
号として殆ど収集されない。この結果、プリパルスを使
用しなくても済むのでMTC効果を発生させず、脂肪か
らのMR信号のレベルを抑制することができる。
を参照して説明する。
置の概略構成を図1に示す。この磁気共鳴イメージング
装置は、静磁場発生用の磁石部と、静磁場に位置情報を
付加するための傾斜磁場部と、選択励起用及びMR信号
受信用の送受信部と、システムコントロール及び画像再
構成を担う制御・演算部とを備えている。
この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備え、被
検体Pが挿入される円筒状の診断空間のZ軸方向に静磁
場H0 を発生させる。なお、この磁石部には、1次のシ
ミング用のシムコイル14が設けられ、このシムコイル
14に供給する電流を調整することで、シミングが行え
るようになっている。
Y,Z軸方向の3組の傾斜磁場コイル3x〜3zと、こ
の傾斜磁場コイル3x〜3zに電流を供給する傾斜磁場
電源4と、この電源4を制御するシーケンサ5内の傾斜
磁場シーケンサ5aとを備える。このシーケンサ5aは
コンピュータを備え、装置全体のコントローラ6(コン
ピュータを搭載)からFE法、高速SE法などに係る収
集シーケンスを指令する信号を受ける。これにより、傾
斜磁場シーケンサ5aは、指令されたシーケンスにした
がってX,Y,Z軸方向の各傾斜磁場の印加及びその強
度を制御し、それらの傾斜磁場が静磁場H0 に重畳可能
になっている。この実施例では、互いに直交する3軸の
内のZ軸方向の傾斜磁場をスライス用傾斜磁場GS と
し、X軸方向のそれを読出し用傾斜磁場GR とし、さら
にY軸方向のそれを位相エンコード用傾斜磁場GE とす
る。
体Pの近傍に配設される高周波コイル7と、このコイル
7に接続された送信機8T及び受信機8Rと、この送信
機8T及び受信機8Rの動作タイミングを制御するRF
シーケンサ5b(コンピュータを搭載)とを備える。こ
の送信機8T及び受信機8Rは、RFシーケンサ5bの
制御のもと、核磁気共鳴(NMR)を励起させるための
プリパルスやラーモア周波数のRF電流パルスを高周波
コイル7に供給する一方、高周波コイル7が受信したM
R信号(高周波信号)を受信し、各種の信号処理を施し
て、対応するデジタル信号を形成するようになってい
る。
ローラ6のほか、受信機8Rで形成されたMR信号のデ
ジタルデータを入力し、画像データを演算する演算ユニ
ット10と、演算した画像データを保管する記憶ユニッ
ト11と、画像を表示する表示器12と、入力器13と
を備えている。演算ユニット10は、具体的には、メモ
リ空間である2次元フーリエ空間への実測データの配
置、画像再構成のためのフーリエ変換などの処理を行
う。コントローラ6は傾斜磁場シーケンサ5a及びRF
シーケンサ5bの同期をとりながら、両者の動作内容及
び動作タイミングを制御する。
サ5a,RFシーケンサ5b)が実行するパルスシーケ
ンスを示したものである。
イノミアルパルスを印加する第1のシーケンスと、MR
画像データを収集する第2のシーケンスとを実行するよ
うになっている。第2のシーケンスは、同図に示したよ
うに例えばFE法で行うのがよい。
*の中心周波数を所定のオフセット量だけ高周波側にオ
フセットさせて印加するようになっている(*記号は、
必要に応じてオフセット可能なパルスであることを示
す)。このときの、オフセット量は、予めプリスキャン
などにより決定してあり、1.0ppm乃至4.0ppmとするのが
よく、さらに、1.5ppm乃至3.0ppmとするのがよい。この
場合、例えば1.5テスラの磁場下ではそれぞれ50H
z乃至250Hz、100Hz乃至200Hzとなる。
いてMR撮像を行うには、まず、バイノミアルパルスP
121 *を含む第1のシーケンスを実行する。このときの
バイノミアルパルスP121 *のオフセットにより、脂肪
に含まれるプロトンおよび高分子に含まれるプロトンが
励起される。
周波側に例えば150Hzだけオフセットさせた場合の
磁化Mz曲線を示したグラフである。
は山の部分であるので励起されないが、脂肪に含まれる
プロトンの共鳴周波数すなわち−220Hzあたりでは
谷部分にさしかかるところであり所定量だけ励起され
る。また、高分子に含まれるプロトンは、谷部分で励起
される。
像データを収集する。この収集時には、脂肪および高分
子は第1のシーケンスですでに励起されているので、第
2のシーケンスで得られる脂肪の信号レベルは小さくな
る。高分子についても同様に信号レベルは小さくなる。
これに対し、水に含まれるプロトンは、第1のシーケン
スで励起されていないため、第2のシーケンスで強い信
号が得られる。
方法および磁気共鳴イメージング装置は、脂肪に含まれ
るプロトンおよび高分子に含まれるプロトンが励起され
るように、バイノミアルパルスの中心周波数を水に含ま
れるプロトンの共鳴周波数に対して所定のオフセット量
だけ高周波側にオフセットさせてバイノミアルパルスを
印加するようにしたので、脂肪の信号レベルを大幅に低
減させることができる。したがって、脂肪の中に隠れて
見えなかった細い血管を画像化することができる。
測定した実験データであり、オフセット量を横軸として
示したものである。
ppm乃至3.8 ppmとすると、水の信号強度は100
%乃至50%程度になり、脂肪の信号強度は90%乃至
45%になる。オフセット量を1.5 ppm乃至3.0 pp
mとすると、水の信号強度を96%乃至84%程度に確
保できる一方、脂肪の信号強度を84%乃至63%に低
減させることができる。
共鳴イメージング装置は、脂肪の信号レベルを低減させ
るのみならず、高分子の信号レベルを低減させることが
でき、MTC効果を得ることができる。特に本実施例で
はバイノミアルパルスをオフセットさせたので、高分子
が励起される周波数帯が水の共鳴周波数に近くなり、か
かるオフセットをさせなかった従来シーケンスよりも高
いMTC効果を得ることができる。
は、第1のシーケンスを通常の撮影シーケンスに先立っ
て行うことによって容易に得ることができ、繰り返し時
間(TR)をほとんど延ばす必要もない。
び磁気共鳴イメージング装置は、TRを短くして使用す
るパルスシーケンス、例えばウルトラファーストスキャ
ンやアンギオグラフィーにきわめて有効な手段となる。
制しつつMTC効果を得ることが可能となる。
共鳴イメージング装置は、静脈からのMR信号を抑制し
動脈からの信号を強調することができるという別の効果
もある。
121パルスとしたが、これに限定されるものではな
く、必要に応じて1331あるいは14641パルス等
としてもよい。かかる構成により、水と脂肪との分離の
程度がさらに向上する。
に基づいて説明する。ここで、第1実施例と同一又は同
等の構成要素又は処理については同一の符号を用い、説
明を簡単化又は省略する(後述の第3,4実施例でも同
様にする)。
グ装置は、マルチスライス撮影における脂肪からのMR
信号抑制効果の低減の防止に関する。
ける磁気共鳴イメージング装置は第1実施例を同一のハ
ード構成を採用する一方で、コントローラ6,シーケン
サ5及び演算ユニット10は共働して、図5のシーケン
スに従う図6の処理を行うようになっている。
X,Y,Z軸方向について1次のシミング(ボリューム
シミング)を例えば図5(a)に示すシミング用パルス
シーケンスを用いて行い、静磁場H0 の均一化を図ると
ともに、各スライス面のプリパルス(ここでは1331
のバイノミアルパルスP1331 *を用いる:図5(b)参
照)の周波数のオフセット量Δfを求める。
のスライス面(例えばアイソセンターに対応するスライ
ス方向中心の面)について90°パルスで励起しMR信
号(エコー信号又はFID信号)を得る(ステップ30
1 ,302 参照)。次いで、このMR信号がフーリエ変
換されて、例えば図7に示すような、水及び脂肪の共鳴
周波数(中心周波数)fWAT ,fFAT を含むスペクトル
が得られる(ステップ303 参照)。そこで、これら水
及び脂肪の共鳴曲線CWAT ,CFAT の半値幅WWAT ,W
FAT が各々演算され、この半値幅WWAT ,WFAT が最小
になるようにシムコイル14(図1参照)に流す電流が
調整される(ステップ304 〜306参照)。この結
果、水,脂肪の共鳴曲線CWAT ,CFAT が良好に分離さ
れる。
いて1次シミングが終ると、ステップ307 〜3010の
処理を順次実行する。この内、ステップ307 〜30a
では、ステップ301 〜303 と同様に、スライス面毎
にスキャンを行ってMR信号を収集し、この収集したM
R信号をフーリエ変換する。この結果、スライス面毎に
水と脂肪の共鳴曲線CWAT ,CFAT を含むスペクトル分
布が得られる(図7参照)。
プリパルスP1331 *を脂肪抑制効果が最も高くなる周波
数位置に設定したときのプリパルスP1331 *の中心周波
数f0 (=fd0)と水の共鳴周波数fWAT とのずれを、
オフセット量Δf(=fd0−fWAT )として演算し、記
憶する。但し、この実施例では中心のスライス面(アイ
ソセンター位置に一致)を基準にするので、中心スライ
ス面の周波数オフセット量Δf=0となる。
ついて個別に実施される(ステップ3011参照)。この
結果、図8に一例を示す如く、複数のスライス面S1 〜
Snのぞれぞれについて1331プリパルスP1331 *に
対する周波数のオフセット量Δf=(Δf1 ,…,Δf
n )が求められる。
SE法に係るシーケンス前に図5(b)に示す如く印加
することにより、マルチスキャン撮影が実施される(ス
テップ31,32参照)。この一連のシーケンスを実行
する中で、脂肪抑制のための1331パルスP
1331 *に、前記ステップ3010で演算した周波数オフセ
ット量Δfが加算され、この加算結果に対応した133
1パルスP1331 * が求められる(ステップ321 ,32
2 参照)。この補正されたパルスP1331 * がRFコイル
から印加されると、スライス面毎にプリパルスP1331 *
による磁化の周波数域全体が周波数軸上で水の共鳴曲線
CWAT 側に移動する。この結果、例えば図9(図8に対
応する)に示すスライス面S1 〜Sn のスペクトルの各
々において、静磁場H0 の磁界成分の高次の乱れに因っ
て、各スライス面のスペクトル曲線CWAT,CFAT が移
動する場合であっても、スライス面毎に、1331パル
スP1331 *の中心周波数f0 が水の共鳴曲線CWAT の中
心に一致する。このとき、RFパルスによる励起範囲は
スライス面が変わっても固定である。
中心位置から離れるに従ってスペクトルとプリパルスが
ずれるといった従来の問題点は確実に排除され、どのス
ライス面をとっても、プリパルスP1331 * の磁化特性の
山及び谷部分が水及び脂肪の共鳴曲線CWAT ,CFAT に
良好に合致することから、何れのスライス面でも脂肪抑
制の効果が確実に発揮され、高画質であって、脂肪抑制
効果の面でスライス面毎のバラツキの極めて少ない均一
で安定した画像となり、装置の信頼性も向上する。しか
も、本実施例ではシムコイルは1次のシミング用のみで
済むから、シムコイルのハード構成が格別に大形化する
こともない。さらに、高次のシミングを行うときのよう
な長時間のスキャン準備時間も不要である。
3に基づいて説明する。
置も前記第2実施例と同様に、マルチスライス撮影にお
ける脂肪からのMR信号の抑制効果の低減防止に関す
る。この第2実施例および第3実施例は共に、プリパル
スを用いた脂肪からのMR信号抑制の手法を採用してい
るが、第2実施例では前述の如くプリパルスの周波数帯
域をスライス面毎に調整することにより脂肪からのMR
信号抑制を行っているのに対し、この第3実施例ではス
ライス面毎にRFパルスの高周波信号の周波数自体を調
整するものである。
グ装置は第1実施例と同一のハード構成を採用するとと
もに、コントローラ6,シーケンサ5,および演算ユニ
ット10は共働して、図10のシーケンスに従う図11
の処理を行うようになっている。
Y,Z軸について1次のシミング(ボリュームシミン
グ)を図10(a)に示すシミング用パルスシーケンス
を用いて行い、静磁場H0 の均一化を図るとともに、ス
ライス面に印加するRFパルスの周波数に対するオフセ
ット量Δfをスライス面毎に演算する。
シミングに対する処理の概要を示しており、前述した図
6のステップ301 〜306 と同一の処理内容である。
なお、シミングとしては高次のシミングも可能である。
〜409 の処理(スキャン,MR信号収集、フーリエ変
換)を順次行って、水と脂肪の共鳴曲線CWAT ,CFAT
を含むスライス面毎のスペクトル分布を得る(図12参
照)。この後、ステップ4010に移行して、1331のプ
リパルスP1331を脂肪抑制効果が最も高くなる周波数位
置に設定したときのプリパルスP1331の中心周波数fo
(=fdo)と基準ピークとしての水の共鳴周波数fWAT
との周波数ずれを、オフセット量Δf(=fdo−
fWAT )として演算し、記憶する。この実施例では図1
2に示すように、上記プリパルスP1331の周波数位置は
中心スライス面(アイソセンター位置を含むスライス
面)を基準に設定するようにしているので、中心スライ
ス面の周波数オフセット量はΔf=0になる。このオフ
セット量Δfの演算は全スライス面について個別に実施
される(ステップ4011)。この結果、診断対象のボリ
ューム部位(例えば腹部)の複数のスライス面の夫々に
ついて、RFパルスの周波数に対する周波数オフセット
量Δf(=Δf1 ,…,Δfn )が求められる。
らのMR信号を抑制するための1331のプリパルスP
1331を用いたSE法のシーケンスを図10(b)に示す
如く実行し、マルチスキャン撮影を行う。このシーケン
スを行う中で、励起用のRFパルスの周波数はスライス
面S1 (…Sn )毎に補正される。
プ4010で予め演算/記憶していた周波数オフセット量
Δf=Δf1 (…Δfn )をメモリから呼び出した後、
ステップ422 において、基準値として予め設定した周
波数(例えば64MHz:1.5T時)に周波数オフセ
ット量Δfを加え、RFパルス:RF1 (…RFn )の
中心周波数を補正演算する。これにより、例えばスライ
ス面S1 …Sn のRFパルス:RF1 …RFn の中心周
波数f1 …fn は(但し、1.5T時)
がRFコイルから印加されると、図13に示すように、
その励起範囲Rf自体が周波数軸上で移動し、これに伴
って脂肪からのMR信号抑制のための1331パルスの
磁化特性も周波数軸上を移動する。つまり、各スライス
面で、励起範囲Rfと磁化特性は一体となって周波数軸
上を動く。この動く距離(周波数値)は、前述したオフ
セット量Δf(=Δf1 ,…,Δfn )に一致し、この
オフセット量Δfは各スライス面S1 …Sn の水の共鳴
曲線の移動に応じて決めてあるので、各スライス面にお
いて、図13に示す如く、1331パルスP1331の中心
周波数fo が水の共鳴曲線CWATの中心周波数に良好に
一致する。
の静磁界成分の乱れが残っており、これが原因でスライ
ス面毎の水や脂肪のスペクトル分布が移動してしまう場
合であっても、どのスライス面をとっても、プリパルス
P1331の磁化特性の山および谷部分が水および脂肪の共
鳴曲線CWAT ,CFAT に良好に合致する。
に、CHESS(Chemical Selec-tive Suppression)
法に依る脂肪からのMR信号抑制の効果が遺憾なく発揮
され、スライス面毎の脂肪からの信号に依るむらが著し
く減り、前述した第2実施例と同等の効果を得ることが
できる。
シフトが水と脂肪のケミカルシフトより大きい場合で
も、本実施例の周波数補正は有効に機能する。つまり、
従来のように、脂肪抑制のためのプリパルスの磁化特性
が周波数軸上で固定の場合、あるスライス面では脂肪抑
制の効果が有効であるが、別のスライス面では脂肪抑制
の効果が減少あるいは殆ど無いという事態も起こる。し
かし、本実施例によれば、そのような事態を防止して、
各スライス面で脂肪からのMR信号を著しく且つ均一に
抑制できる。
パルスは1331のバイノミアルパルスに限定されるこ
となく121パルスなど、他のバイノミアルパルスであ
ってもよいし、シンク関数、ガウシャン関数のパルスで
あってもよい。また、プリパルスに続いて行われる画像
データ収集シーケンスも上述したSE法に限定されるこ
となく、FE法、Fast SE法などのシーケンスを採用
してもよい。
波数オフセット量Δfを求める際、スペクトル分布上の
基準ピークとして水の共鳴曲線を参照する構成を示した
が、この基準ピークのその他の例としては、脂肪の共鳴
曲線であってもよい。また、水や脂肪を殆ど含んでいな
い部位を診断対象とすることもあるので、そのような場
合には、操作者が診断部位の外部に参照用の試薬(例え
ばTMS:テトラメチルサイレン)を用いて、この試薬
の共鳴曲線を参照してオフセット量を求めるようにして
もよい。
16に基づいて説明する。
ング装置は、前述した第1〜第3実施例で説明したプリ
パルスを用いないで、繰返し時間TRを増大させず且つ
脂肪からのMR信号を抑制したマルチスライス撮影を行
うことができるようにしたものである。
ング装置のシーケンサ5は図14に示すシーケンスでマ
ルチスライス撮影を行うように構成してある。同図に示
すシーケンスは、高速SE(Fast SE)法を応用したもの
で、被検体のスライス面選択とその面内の水のみを選択
的に励起させる(脂肪は励起させない)シーケンスであ
る。以下、このシーケンスを用いた撮影法を“Water C
hemical SelectiveExcitation (Water-CHASE )”
法と呼ぶことにする。
ように、スライス選択用のZ軸方向の傾斜磁場GS =G
S1を印加しながら。90°パルスを印加する。この90
°パルスは、シンク(sinc)関数のπ数を(−4、+
1)πだけ増やして片方(図中左側)のサイドロブを長
くとって,20msec程度のパルス長さに設定してある。
なお、もう一方の側(図中右側)のサイドロブはエコー
時間TEを短かくするため、この実施例ではカットされ
ている。このπ数については、必要に応じて、(−1、
+1)π〜(−10、+10)π程度に設定しても効果
がある。
により、その励起周波数範囲Rfは図15に示す如く狭
帯域となる。この励起周波数範囲Rfは、マルチスライ
ス撮影の基準となる面、例えば中心のスライス面で水の
共鳴スペクトル曲線CWAT のみを含み、ケミカルシフト
に因る脂肪の共鳴曲線CFAT は入らないように調整され
る。この従来よりも長い90°パルスを印加している間
のスライス用傾斜磁場GS は所定強度GS1に設定され
る。
相エンコード用傾斜磁場GE が印加される。
180°パルス(π数が90°パルスより短い)がスラ
イス用傾斜磁場GS =GS2と共に印加される。このとき
の傾斜磁場GS2の強度は90°パルス印加時のそれより
も大きく(GS2>GS1)設定してある。このように、2
つのスライス用傾斜磁場GS1、GS2及び90°RFパル
ス、180°RFパルスの周波数帯域が異なるので、1
80°パルス印加時にスライスされる面は90°パルス
印加時のスライス面とはスライス厚程度異なる。
と、読出し用傾斜磁場GR を印加しながら、エコー信号
が受信される。
180°パルスが印加され(その時のスライス用傾斜磁
場強度はGS =GS2)、高速SE法によって画像データ
が収集される。
スライス用傾斜磁場GS (GS1)と共に長い90°パル
スが印加されるので、所望のスライス面が選択され、且
つ、そのスライス面内の水のみに含まれるプロトンのス
ピンが図15(90°パルスによる励起範囲Rfに水の
共鳴曲線CWAT のみが入っている)に示すように選択的
に励起される。つまり、この水のプロトンに関しては常
に狭帯域の90°パルスで励起される(On-resonanc
e)。その後、180°パルス印加のときはスライス用
傾斜磁場GS (=GS2)の強度及び周波数帯域が異なる
ので、スライス励起位置がスライス厚程度異なるため、
90°選択パルスでもし脂肪が励起された面があって
も、次の180°パルスでは異なる面が励起されるの
で、脂肪のMR信号は集まらない。
た水のスピンはその後、180°パルスによってリフォ
ーカスされ、MR信号として収集される。しかし、脂肪
のスピンは90°パルスで励起されないので、180°
パルスで、その広い励起範囲Rf′(図16参照)によ
って励起されても−Z方向に倒されるのみであり、脂肪
スピンのMR信号は収集されない。これにより、脂肪は
MR信号の収集に関与せず、結果として脂肪からのMR
信号を大幅に抑制することができるとともに、マルチス
ライス撮影が可能となり、良好な画質を得ることができ
る。
ンのみを選択的に励起できるから、プリパルスを使わな
くても済み、プリパルスを使った場合に比べて繰返し時
間TRを短縮させることもできる。また、水を選択的に
励起させるのはバイノミアルパルスのようなパルスでは
ないので、バイノミアルパルスを使ったときよりも静磁
場の不均一性に強い。さらに、水のプロトンの共鳴周波
数からずれた周波数を励起させる方法とは異なり、MT
C効果は発生しないので、水のMR信号値の低下は無
い。したがって、S/N比をT1 強調像のコントラスト
相当のものに良好に維持できる。一方、脂肪分子の中に
は隣接し合っているプロトン間でスピンのJ−カップリ
ングがあり、信号値が低下するが、Fast SE法に関し
ては、J−モジュレーション(J-modulation)に因っ
て、脂肪からの信号が上がるという問題がある。しか
し、このWater-CHASE 法では脂肪を殆ど励起しないで済
むので、J−モジュレーションの問題は殆ど生じない。
よって、Water-CHASE 法はFastSE法にも応用可能で
ある。
ケンスはSE法であればよく、高速SE(Fast SE)
法であってもよい。
発明に係る磁気共鳴イメージング装置では、例えば1次
のシミングを行うとともに、それでも尚残る静磁界の高
次成分の乱れに起因した水及び脂肪の共鳴周波数のスラ
イス面毎のずれに応じてプリパルスやRFパルスの中心
周波数を補正するので、プリパルスの磁化特性はスライ
ス面毎に水及び脂肪の共鳴曲線に合致し、脂肪からのM
R信号のレベルが確実に抑制される。この結果、静磁界
の高次の成分の乱れに起因した脂肪からの信号抑制効果
の低減を確実に防止できるとともに、複数のスライス面
全体にわたって一定した高画質のMR画像を得ることが
できる一方で、シミング手段としては、1次のグラジェ
ントのみで間に合うから、シミングのハード構成を大形
化、複雑化させることもない。
気共鳴イメージング装置では、水に含まれるプロトンの
みを選択的に励起可能な90°RFパルスとその断面を
スライスするための傾斜磁場を同時に印加したり、その
ような印加の後の所定時間経過後に、90°RFパルス
で励起されたスピンを反転させる180°RFパルス
を、前の傾斜磁場よりも磁場強度が大きい傾斜磁場と同
時に印加することにより、水のプロトンのみを選択的に
励起できる。また、前後の傾斜磁場の強度が異なるの
で、マルチスライスが可能になる。この結果、プリパル
スを使用しないのでMTC効果を発生させず、また繰返
し時間TRを増大させることなく、脂肪からのMR信号
のレベルを抑制した高画質のMR画像を得ることができ
る。
全体ブロック図。
スシーケンス。
けオフセットさせた場合の磁化Mz曲線を示したグラ
フ。
データ。
スシーケンス、同図(b)は第2実施例のMR撮像のパ
ルスシーケンス。
フローチャート。
ルの分離を示す図。
図。
オフセットを説明する図。
ルスシーケンス、同図(b)は第3実施例のMR撮像の
パルスシーケンス。
略フローチャート。
る図。
のオフセットを説明する図。
ルスシーケンス。
線が入っている状態を示す図。
の共鳴曲線との関係を示す図。
スペクトル図。
パルスを示した図。
の乱れに起因した周波数のずれを示す図。
線が合っている状態、同図(b)はプリパルスと水、脂
肪の共鳴曲線がずれている状態を夫々示す図。
Claims (14)
- 【請求項1】 静磁場中に置かれた被検体に当該被検体
の脂肪からのMR信号を抑制するためのプリパルスを印
加した後、画像データ収集のためのRFパルスを含むパ
ルス列を上記被検体に印加して複数のスライス面からM
R信号を収集するようにした磁気共鳴イメージング装置
において、上記静磁場を均一化させるシミングを上記ス
ライス面毎に行うシミング手段と、前記静磁場の磁場成
分の乱れに起因した上記スペクトル分布の上記スライス
面毎のずれを検出する検出手段と、この検出手段による
上記スライス面毎のずれ検出値に応じて前記プリパルス
の周波数帯域を上記スライス面毎に補正する補正手段と
を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項2】 前記シミング手段は1次のシミングを行
う手段である請求項1記載の磁気共鳴イメージング装
置。 - 【請求項3】 前記補正手段は、前記プリパルスの中心
周波数を前記ずれ検出値に応じて補正する手段である請
求項2記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項4】 前記補正手段は、前記RFパルスの周波
数を前記ずれ検出値に応じて補正する手段である請求項
2記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項5】 前記プリパルスは、バイノミアルパル
ス、シンク関数、ガウシャン関数の内のいずれか一つで
あることを特徴とする請求項3又は4記載の磁気共鳴イ
メージング装置。 - 【請求項6】 前記検出手段は、前記複数のスライス面
におけるスライス方向の中心に位置するスライス面のス
ペクトル分布上の基準ピークに基づいて上記スライス面
毎の周波数のずれをオフセット量として演算する演算手
段を含む請求項3又は4記載のMRI装置。 - 【請求項7】 前記基準ピークは前記水又は脂肪の共鳴
曲線である請求項6記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項8】 前記基準ピークは前記被検体の体外に当
該被検体と共に置かれた参照用の試薬の共鳴曲線である
請求項6記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項9】 静磁場中に置かれた被検体のスライス断
面の水に含まれるプロトンのスピンを励起し、このスピ
ン励起に関するMR信号を画像化するようにした磁気共
鳴イメージング装置において、上記水に含まれるプロト
ンのみを選択的に励起可能な90°RFパルスを印加す
るRFパルス印加手段と、この90°RFパルスの印加
と同時に、上記断面をスライスするための傾斜磁場を印
加する傾斜磁場印加手段とを備えたことを特徴とする磁
気共鳴イメージング装置。 - 【請求項10】 静磁場中に置かれた被検体の複数のス
ライス断面の水に含まれるプロトンのスピンを励起し、
このスピン励起に関するMR信号を所定シーケンスで収
集し画像化するようにした磁気共鳴イメージング装置に
おいて、上記水に含まれるプロトンのみを選択的に励起
可能な90°RFパルスを印加する第1のRFパルス印
加手段と、この90°RFパルスの印加と同時に、上記
複数の断面の夫々をスライスするための第1の磁場強度
を有する第1の傾斜磁場を印加する第1の傾斜磁場印加
手段と、上記90°RFパルス及び第1の傾斜磁場を印
加した後の所定時間経過後に、当該90°RFパルスで
励起されたスピンを反転させる180°RFパルスを印
加する第2のRFパルス印加手段と、この180°RF
パルスの印加と同時に、上記第1の磁場強度よりも大き
い第2の磁場強度を有する第2の傾斜磁場を印加する第
2の傾斜磁場印加手段とを備えたことを特徴とする磁気
共鳴イメージング装置。 - 【請求項11】 前記90°RFパルスは、当該90°
RFパルスの励起周波数領域が前記水に含まれるプロト
ンの共鳴周波数のみを含むように設定されていることを
特徴とする請求項9又は10記載の磁気共鳴イメージン
グ装置。 - 【請求項12】 前記90°RFパルスは、π数を増加
させたシンク関数で高周波信号を変調したパルスである
ことを特徴とする請求項9又は10記載の磁気共鳴イメ
ージング装置。 - 【請求項13】 前記90°RFパルスと前記180°
RFパルスの周波数帯域は互いに異なることを特徴とし
た請求項10記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項14】 前記シーケンスはスピンエコー法のシ
ーケンスであることを特徴とする請求項9又は10記載
の磁気共鳴イメージング装置。
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