JPH07317586A - 内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置 - Google Patents
内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置Info
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- JPH07317586A JPH07317586A JP6112372A JP11237294A JPH07317586A JP H07317586 A JPH07317586 A JP H07317586A JP 6112372 A JP6112372 A JP 6112372A JP 11237294 A JP11237294 A JP 11237294A JP H07317586 A JPH07317586 A JP H07317586A
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Abstract
ると共に、特別な故障判定手段を用いずに燃料供給系お
よび点火系の故障を確実に判定する。 【構成】 電子制御ユニット23は、クランク角センサ
18出力に基づいてクランク軸25の回転角加速度の変
動量を求め、変動量と閾値とを比較して各気筒での燃焼
状態の良否を判定する。そして、燃焼状態が良好であれ
ば燃料補正係数ひいては目標空燃比を燃料希薄側へ変更
する一方、燃焼状態が不良であれば目標空燃比を燃料過
濃側へ変更する。更に、電子制御ユニットは、燃料過濃
側への目標空燃比の変更が同一気筒について連続して所
定回数行われたとき、この気筒に関連する燃料供給系ま
たは点火系に故障が発生したと判定して、フェール表示
ランプ27を点灯させる。
Description
焼制御および故障判定装置に関し、特に、希薄空燃比領
域でエンジンを安定に運転できると共に、エンジンの燃
料供給系および点火系の故障を特別な故障判定手段を用
いずに迅速かつ確実に判定できるようにした希薄燃焼制
御および故障判定装置に関する。
は、理論空燃比(14.7)よりも燃料希薄(リーン)
側の空燃比領域でエンジンを運転して、排気ガスに含ま
れる窒素酸化物等の有毒成分を低減すると共に燃費を向
上させるようにしている。窒素酸化物の排出量は、空燃
比16付近よりも燃料希薄側において空燃比が増大する
につれて減少する。その一方で、空燃比が20以上の超
希薄空燃比領域(安定燃焼限界域)で混合気を燃焼させ
ると、燃焼が安定せずにトルク変動を生じ易くなる。
流れる混合気が周辺と比較して燃料過濃(リッチ)な空
燃比を有するようにする層状吸気を行って混合気の着火
性能を向上させることが有効であり、また、燃焼室の形
状を工夫するなどして燃焼室内へ吸入される混合気に強
力な旋回流(スワール、タンブル)を発生させることが
有効である。しかしながら、この種の対策を講じた場合
にも、空燃比が値22〜23を上回る領域で安定な燃焼
を得ることは困難である。
ーンバーン)エンジンでは、空燃比を、安定燃焼限界に
対応する空燃比22〜23の狭い範囲内にある目標空燃
比にフィードバック制御して、排気ガスの浄化および燃
費の向上を極限まで追求することが課題になる。しかし
ながら、この空燃比フィードバック制御において実際の
空燃比を検出するために通常用いられるリニア空燃比セ
ンサは、空燃比が燃料希薄側にシフトした際に、その検
出精度が低下することがある。このため、目標空燃比を
安定燃焼限界近傍に設定した場合、外気温や湿度などの
変動により、混合気の燃焼に異常が生じたり、断続的な
失火が生じることがある。この様な燃焼不良が発生した
場合、燃費の悪化や有害排出ガスの増加がもたらされる
と共に、エンジン振動やトルク変動が頻発し、乗員に不
快感を与えることになる。
余裕を与えるために目標空燃比を比較的燃料過濃側に設
定せざるを得ず、窒素酸化物排出量の低減や燃費の向上
を極限まで追求することができなかった。また、希薄空
燃比領域とくに超希薄空燃比領域でのエンジン運転中に
エンジンの燃料供給系や点火系に故障、例えば、燃料噴
射弁のつまりによる燃料供給量の減少あるいは点火不良
による燃焼不能状態が生じると、理論空燃比領域でのエ
ンジン運転中に同様の故障が発生した場合に比べて、運
転フィーリングが著しく損なわれる。従って、この種の
故障原因の究明は早急に行われることが望ましい。
定なエンジン運転を可能にすると共に、エンジンの燃料
供給系および点火系の故障を確実に判定可能にする、内
燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置を提供す
ることを目的とする。
よる内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置
は、内燃エンジンの回転情報を検出するための回転情報
検出手段と、回転情報検出手段により検出された回転情
報に基づいて回転情報の変動量を気筒毎に求め、回転情
報の変動量と閾値とを比較して、各気筒における燃焼状
態の良否を繰り返し判定するための燃焼状態判定手段
と、燃焼状態が良好であることが燃焼状態判定手段によ
り判定される度に、この判定に係る気筒に供給される混
合気の空燃比を燃料希薄側へ変更する一方、燃焼状態が
不良であると判定される度に空燃比を燃料過濃側へ変更
するための空燃比変更手段と、空燃比変更手段による燃
料過濃側への空燃比の変更が同一気筒について連続して
所定回数行われたとき、この気筒に関連する燃料供給系
または点火系に故障が発生したと判定するための故障判
定手段とを備えることを特徴とする。
検出手段は、内燃エンジンのクランク軸の回転角加速度
を回転情報として検出する。請求項3に記載の発明によ
れば、本装置は、故障判定手段による故障判定に応じて
内燃エンジンの制御内容を変更するための制御変更手段
を更に備える。請求項4に記載の発明によれば、制御変
更手段は、故障判定された気筒への燃料供給を中止す
る。
手段は、故障判定された気筒以外の気筒に供給される混
合気の空燃比を希薄空燃比から理論空燃比又は理論空燃
比近傍の空燃比に変更する。請求項6に記載の発明によ
れば、故障判定手段は、故障判定結果を不揮発記憶す
る。
更手段は、燃料希薄側への空燃比の変更を第1所定値ず
つ行い、燃料過濃側への空燃比の変更を前記第1所定値
よりも大きい第2所定値ずつ行う。請求項8に記載の発
明によれば、燃焼状態判定手段は、回転情報から求めた
各気筒の燃焼行程における回転変動瞬時値と、回転変動
瞬時値の平均値とに基づいて、回転情報の変動量を求め
る。
判定手段は、所定期間内に回転情報の変動量が閾値を越
えた回数が第1所定回数以上であると判別したとき、こ
の判別に係る気筒での燃焼状態が不良であると判定する
一方、前記回数が第1所定回数よりも少ない第2所定回
数未満であると判別したとき、この判別に係る気筒での
燃焼状態が良好であると判定する。
間内に回転情報の変動量が閾値を越えた回数が第2所定
回数以上でかつ第1所定回数未満であることが燃焼状態
判定手段により判別されたとき、空燃比変更手段は、こ
の判別に係る気筒に供給される混合気の空燃比を維持す
る。
とえばクランク軸の回転角加速度が回転情報検出手段に
より検出され、次に、この回転情報に基づき、回転情報
の変動量が燃焼状態判定手段により気筒毎に求められ
る。そして、燃焼状態判定手段は、回転情報の変動量と
閾値とを比較して、各気筒における燃焼状態の良否を繰
り返し判定する。
報から求めた各気筒の燃焼行程における回転変動瞬時値
と、回転変動瞬時値の平均値とに基づいて、回転情報の
変動量を求める。また、燃焼状態判定手段は、所定期間
内に回転情報の変動量が閾値を越えた回数が第1所定回
数以上であると判別したとき、この判別に係る気筒での
燃焼状態が不良であると判定する一方、前記回数が第1
所定回数よりも少ない第2所定回数未満であると判別し
たとき、この判別に係る気筒での燃焼状態が良好である
と判定する。
ことが燃焼状態判定手段により判定されると、空燃比変
更手段は、この判定に係る気筒に供給される混合気の空
燃比を燃料希薄側へ変更する。好ましくは、燃焼希薄側
への空燃比の変更は第1所定値ずつ行われる。この結
果、良好な燃焼状態が続く限り、空燃比が徐々にリーン
化され、エンジンからの窒素酸化物の排出量が低減され
ると共に燃費向上が図られる。一方、燃焼状態が不良で
あると判定されると、好ましくは第1所定値よりも大き
い第2所定値ずつ、空燃比が燃料過濃側へ変更され、こ
れにより燃焼状態が改善され、トルク変動などが防止さ
れる。従って、希薄空燃比領域ないし超希薄空燃比領域
においても安定な燃焼が達成される。
過濃側へ変更すると、通常は、不良燃焼状態が良好な燃
焼状態へ速やかに改善される。それにもかかわらず、燃
料過濃側への空燃比の変更が同一気筒について連続して
所定回数行われた場合、故障判定手段は、燃料供給系ま
たは点火系に故障が発生したと判定する。空燃比を燃料
過濃側へ変更したにもかかわらず不良燃焼状態が依然と
して続く原因は、燃料供給系または点火系の故障にある
蓋然性が極めて高いからである。
量が閾値を越えた回数が第2所定回数以上でかつ第1所
定回数未満であることが燃焼状態判定手段により判別さ
れたとき、空燃比変更手段は、この判別に係る気筒に供
給される混合気の空燃比を維持する。これにより、超希
薄空燃比でのエンジン運転すなわち安定燃焼限界状態が
達成されていれば、斯かる燃焼状態が維持される。
ンの制御内容が制御変更手段により変更される。例え
ば、故障判定された気筒への燃料供給が中止され、或い
は、それ以外の気筒に供給される混合気の空燃比が希薄
空燃比から理論空燃比又は理論空燃比近傍の空燃比に変
更される。この結果、燃料供給系または点火系の故障に
よるエンジン運転に対する悪影響が緩和される。また、
故障判定結果が不揮発記憶され、これにより故障原因の
究明が容易になる。
エンジン、例えば直列4気筒ガソリンエンジンを示し、
このエンジンは、燃焼室をはじめ、吸気系や点火系等が
リーンバーン用に設計されている。エンジン1の吸気ポ
ート2には、燃料供給系の主要部をなす燃料噴射弁3を
各気筒毎に取り付けた吸気マニホールド4を介して、エ
アクリーナ5、エアフローセンサ6、スロットルバルブ
7、ISC(アイドルスピードコントロール)バルブ8
等を備えた吸気管9が接続している。また、排気ポート
10には、排気マニホールド11を介して、リニア空燃
比センサ12、三元触媒13、図示しないマフラー等を
備えた排気管14が接続している。
16が配置されると共に、クランク軸25が直付けされ
たロータプレート17の回転を検出するためのクランク
角センサ18が取り付けられている。クランク角センサ
18は、クランク軸25の回転角加速度をエンジン1の
回転情報として検出するための回転情報検出手段として
機能するもので、例えば、ロータプレート17を挟んで
互いに対向する発光部と受光部とを備えている。図2に
示すように、ロータプレート17には、角度幅70度の
2個のベーン17a,17bが180度間隔で形成され
ている。
a、17bのいずれか一方が、クランク角センサ18に
対向している間、すなわち、クランク軸25の回転位置
が、各気筒の上死点(TDC)を含む110度(BTD
C5度〜ATDC105度)の第1クランク角区間α内
にある間は、クランク角センサ18の出力がオフにな
り、また、いずれか一方のベーンがクランク角センサ1
8に対向していない間、すなわち、クランク軸25の回
転位置が、第1クランク角区間αに続く70度(ATD
C105度〜ATDC175度)の第2クランク角区間
β内にある間は、クランク角センサ18の出力がオンに
なる(図3参照)。
7の開度θTHを検出するためのスロットルセンサを示
し、また、参照符号20は冷却水温TWを検出するため
の水温センサ、21は大気圧Paを検出するための大気
圧センサ、22は吸気温度Taを検出するための吸気温
センサを夫々表す。車室内には、図示しない入出力装
置、多数の制御プログラムを内蔵した記憶装置、中央処
理装置、タイマカウンタなどを備えエンジン1の総合的
な制御を行うためのECU(電子制御ユニット)23が
設置されている。ECU23の入力側には、上述の各種
センサからの検出情報が入力され、ECU23は、これ
らの検出情報から燃焼噴射量や点火時期等の最適値を演
算し、燃料噴射弁3や点火プラグ16等を駆動する。
の指令により点火プラグ16に高電圧を出力する点火ユ
ニットを表し、この点火ユニット24は点火プラグ16
と共に点火系を構成している。また、ECU23には、
気筒識別センサ26とフェール表示ランプ27が接続さ
れている。気筒識別センサ26は、エンジン1の4つの
気筒のうちの、例えば燃焼行程にある一つの気筒を識別
するもので、図示しないカムシャフトに臨んで配され、
クランク軸25が2回転してカムシャフトが1回転する
間に、カムシャフトが一つの気筒に対応する特定の回転
位置をとる毎にパルス出力を発生するようになってい
る。また、フェール表示ランプ27は、エンジン1の燃
料供給系または点火系での故障発生が後述のようにして
ECU23により判別されたときに故障発生をドライバ
に告知するためのもので、例えば、車両のインストルメ
ントパネルに配設されている。
ECU23は、回転情報としてのクランク角センサ出力
から求めた回転情報の変動量に基づいてエンジン1の各
気筒における燃焼状態の良否を判定するための燃焼状態
判定手段、各気筒に供給される空燃比を変更するための
空燃比変更手段、エンジン1の燃料供給系または点火系
の故障を判定するための故障判定手段、および、故障判
定に応じてエンジン1の制御内容を変更するための制御
変更手段として機能するもので、回転情報検出手段とし
てのクランク角センサ18などと協働して、希薄燃焼制
御および故障判定装置を構成している。
判定装置の作動を説明する。ドライバがイグニッション
キーをオンしてエンジン1がスタートにすると、ECU
23は、図4に示す燃料噴射制御サブルーチンを開始す
る。このサブルーチンにおいて、ECU23は、各種セ
ンサ出力をエンジン運転情報として読み込んでメモリに
格納し(ステップS1)、エアフローセンサ出力すなわ
ち吸入空気量とエンジン回転数Neとから算出した一吸
気行程当たりの吸気量A/Nを大気圧Pa、吸気温度T
a等に応じて補正することにより、体積効率Evを求め
る。次に、ECU23は、スロットル開度θTH、スロッ
トル開度の時間変化率、体積効率Ev、エンジン始動後
の経過時間、冷却水温TW等に基づき、エンジン1がフ
ィードバック制御域で運転されているか否かを判別する
(ステップS2)。
ば、ECU23は、体積効率Ev、エンジン回転数Ne
等に基づき、エンジン1が、要求トルクの小さいアイド
ル運転域、定速運転域等に対応する所定のリーンバーン
制御域で運転されているか否かを更に判別する(ステッ
プS3)。そして、ステップS3での判別結果が肯定で
あれば、ECU23は、体積効率Evとエンジン回転数
Neとに基づき、図8に示すリーン空燃比マップを参照
して、目標空燃比OAFを設定し(ステップS4)、後
で詳述する希薄燃焼制御および故障判別サブルーチンを
実行する(ステップS5)。
運転されていないとステップS3で判別されると、体積
効率Evとエンジン回転数Neとに基づき、図9に示す
ストイキオ/リッチ空燃比マップに従って目標空燃比O
AFが設定され(ステップS6)、空燃比センサ12出
力によって表される実際空燃比が目標空燃比になるよう
に、燃料噴射弁3の開弁時間TINJすなわち燃料噴射量
がフィードバック制御される(ステップS7)。
で運転されていないとステップS2で判別されると、ス
トイキオ/リッチ空燃比マップに基づいて目標空燃比O
AFが設定され(ステップS8)、この目標空燃比OA
Fと吸気量A/Nとから算出された基本噴射量TINJBに
加速時増量、冷機時増量などの補正が施され(ステップ
S9)、斯く補正した噴射量を目標値として燃料噴射弁
3の開弁時間がオープンループ制御される。
ーチン(図4のステップS5)は、クランク割込信号が
発生する度に実行される。図5〜図7を参照すると、こ
のサブルーチンにおいて、ECU23は、気筒識別セン
サ26からの出力に基づいて、今回サイクルでの制御・
判別対象としての気筒を識別する(ステップS20)。
次に、ECU23は、ステップS20で識別された第m
番気筒(m=1,2,3または4)に関する燃料噴射弁
または点火系での故障発生を表す第m番気筒フェールフ
ラグがセットされているか否かを判別する(ステップS
21)。
ていないので、ステップS21での判別結果は否定にな
る。この場合、ECU23は、エンジン1が、図8のリ
ーン空燃比マップにクロスハッチングを施して示した空
燃比学習領域内で運転されているか否かを、すなわち、
体積効率EvがEvAからEvBまでの範囲内にあると共
にエンジン回転数NeがNeAからNeBまでの範囲内に
あるか否かを更に判別する(ステップS22)。
は、エンジン1が図8にハッチングを施して示した空燃
比補正領域内で運転されているか否かを、すなわち、体
積効率EvがEvCからEvDまでの範囲内にあると共に
エンジン回転数NeがNeCからNeDまでの範囲内にあ
るか否かを更に判別する(ステップS34)。図8に示
すように、補正領域は学習領域を含むように設定されて
いる。これは、補正領域を外れる領域では失火の虞はな
く、学習補正が不要であるからである。
れていないことをステップS34で判別すると、ECU
23は、リーン空燃比マップから検索した目標空燃比基
本値OAFBを目標空燃比OAFとして設定し(ステッ
プS36)、リニア空燃比センサ12の出力信号から実
空燃比RAFを算出する(ステップS41)。次に、E
CU23は、目標空燃比OAFと実空燃比RAFとの偏
差ΔAFを算出し(ステップS42)、この偏差ΔAF
からフィードバック補正係数KFBを算出し(ステップS
43)、更に、式SAF=OAF・(1+KFB)に従っ
て設定空燃比SAFを算出する(ステップS44)。
・14.7/SAFに従って燃料噴射弁3の基本噴射時
間TBを算出する(ステップS45)。同式中、記号KI
NJおよびEvは燃料噴射弁ゲインおよび体積効率を夫々
表し、数値14.7は理論空燃比(ストイキオ)であ
る。更に、式TINJ=KDT・TB+TDに従って燃料噴射
弁3の開弁時間TINJが算出される(ステップS4
6)。同式中、記号KDTは、冷却水温Tw、大気圧P
a、吸気温度Ta等に応じて設定される空燃比補正係数
を表し、記号TDは無効噴射時間を表す。次に、燃料噴
射弁3が開弁時間TINJにわたって開弁駆動され(ステ
ップS47)、図4に示す燃料噴射制御サブルーチンの
ステップS1以降の処理が再度実行される。そして、同
サブルーチンのステップS3において、リーンバーン制
御域でのエンジン運転であると判別されている限り、上
述の希薄燃焼制御および故障判別サブルーチンが引き続
いて実行される。
エンジン運転が開始されてステップS22での判別結果
が肯定になると、ECU23は、本サブルーチンの開始
時に初期値TCDX(たとえば256)に設定されるダウ
ンカウントタイマの現在値TCDから「1」を減算し(ス
テップS23)、次に、式Vmn=(β/α−Tβ/T
α)・Kに従って、第m番気筒のn回目の燃焼行程にお
ける回転変動瞬時値Vmnを算出し、メモリに格納する
(ステップS24)。
クランク角センサ18の出力がオフになる第1クランク
角区間および同センサ出力がオンになる第2クランク角
区間を夫々表し、TαおよびTβは、クランク軸25が
第1および第2クランク角区間α、βを回転するのに要
する時間を夫々表す。また、記号K(>0)は、体積効
率Evとエンジン回転数Neとをパラメータとして予め
設定されたマップから求められる補正係数を表す。
む110゜のクランク軸回転角度領域すなわち燃焼行程
前半部に対応し、同区間では燃焼が未だ不十分であっ
て、クランク軸25の回転速度は比較的遅くなる。一
方、第2クランク角区間βは、第1クランク角区間αに
続く70゜のクランク軸回転角度領域すなわち燃焼行程
後半部に対応し、通常は、同区間での燃焼は完全に行わ
れ、クランク軸回転速度は比較的速くなる。但し、失火
(より一般的には燃焼異常)が生じた場合、ピストンの
下降に伴って燃焼室内の負圧が増大するので、第2クラ
ンク角区間βでのクランク軸25の回転速度は次第に遅
くなる。
β/Tαの関係が成立して回転変動瞬時値Vmnが正の値
になる一方、失火が生じればβ/α<Tβ/Tαの関係
が成立して回転変動瞬時値Vmnが負の値になる。次のス
テップS25では、ECU23は、ステップS23で算
出した回転変動瞬時値Vmnにローパスフィルタ処理を施
すことによって回転変動瞬時値の平均値Emnを求めて、
メモリに格納する。このローパスフィルタ処理には例え
ば次式が用いられる。
目の燃焼行程までの回転変動瞬時値の平均値を表し、K
Fはフィルタ係数を表す。フィルタ係数KFは例えば値
0.95に設定される。次に、ECU23は、気筒間で
の及びサイクル間での回転変動瞬時値のばらつきを除去
するため、次式に従って気筒別回転変動指数ΔVmnを算
出する。
目の燃焼行程にあった第(m−1)番気筒に関する回転
変動瞬時値を表し、Em-1,nは、第(m−1)番気筒の
第n回目の燃焼行程までの回転変動瞬時値の平均値を表
す。ステップS26では、ECU23は、ステップS2
5で算出した第m番気筒に係る気筒別回転変動指数ΔV
mnが、通常の燃焼に伴う回転変動を表す値よりも十分小
さく設定された所定の閾値ΔVxを下回っているか否か
を判別する。
燃焼が正常に行われていると判別すると、ECU23
は、ダウンカウントタイマの現在値TCDが「0」である
か否かを、すなわち、学習領域でのエンジン運転開始
後、制御サイクルが、ダウンカウントタイマの初期値T
CDXと同一回数にわたって実行されたか否かを更に判別
する(ステップS29)。学習領域でのエンジン運転が
開始された直後では、この判別結果は否定になる。この
場合、上述のステップS34において、補正領域でのエ
ンジン運転が行われているか否かが判別されるが、エン
ジン1が学習領域で運転されていることから、ステップ
S34での判別結果は肯定になる。
プから目標空燃比基本値OAFBを検索し、次に、式O
AF=OAFB・(1+ΣKL/N)に従って目標空燃
比OAFを算出する(ステップS35)。同式中、記号
Nはエンジン1の気筒数を表し、本実施例ではN=4で
ある。また、記号ΣKLは、この4つの気筒についての
気筒別燃料補正係数KLmの総和を表す。
出された目標空燃比OAFが達成されるように、上述の
空燃比フィードバック制御(ステップS41〜S47)
を実行する。以上のように、リーンバーン制御領域に含
まれる学習領域でのエンジン運転が行われている間に、
失火発生がステップS26で判別されて同ステップS2
6での判別結果が肯定になると、ECU23は、失火回
数カウンタの記憶値CMFに値「1」を加算し(ステップ
S27)、気筒別回転変動指数の積算値ΣΔVmに今回
サイクルのステップS25で算出した気筒別回転変動指
数ΔVmnを加算する(ステップS28)。なお、学習領
域でのエンジン運転が一旦中断されると、失火回数カウ
ンタ値CMF、気筒別変動積算値ΣΔVm及びカウントダ
ウンタイマ値TCDはメモリに保存され、学習領域でのエ
ンジン運転が再開された後でこれらの値が必要に応じて
更新される。
されてから学習領域での制御サイクルがTCDX回にわた
って実行されたことをステップS29で判別すると、E
CU23は、失火回数カウンタの記憶値CMFが第2閾値
CMFX2(例えば「1」)を上回るか否かを判別する(ス
テップS30)。この判別結果が否定、即ち、学習領域
でのTCDX回の制御サイクル実行中に失火が生じなかっ
たことをステップS30で判別すると、ECU23は、
この判別に係る気筒に供給される混合気の空燃比が安定
燃焼限界(空燃比22〜23)に対して未だリッチ側に
あると判断して、式KLm=KLm−KDに従って気筒別燃
料補正係数KLmを現在値よりも減量補正値KD(例えば
0.2%)だけ小さい値に更新し、ECU23の不揮発
性メモリに格納する(ステップS31)。この補正係数
KLmは、例えば0〜10%の範囲内の値に設定される。
次に、ECU23は、増量補正回数カウンタの記憶値N
Fを「0」にリセットし(ステップS32)、更に、図
10に示すように、カウントダウンタイマTCDに初期値
TCDXをセットすると同時に、失火回数カウンタ値CMF
および気筒別変動演算値ΣΔVmを「0」にリセットす
る(ステップS33)。そして、次のステップS34に
おいて補正領域でのエンジン運転が判別され、ステップ
35以降において上述の空燃比フィードバック制御が行
われる。この結果、補正領域でのエンジン運転中は、目
標空燃比OAFがリッチ過ぎた場合、TCDXサイクル毎
に次第にリーン化され、安定燃焼限界に近づいて行く。
定、すなわち、失火回数カウンタの記憶値CMFが第2閾
値CMFX2を上回ったことがステップS30で判別される
と、ECU23は、失火回数カウンタの記憶値CMFが第
2閾値CMFX2よりも大きい第1閾値CMFX1(例えば2)
を上回るか否かを更に判別する(ステップS37)。そ
して、この判別結果が否定、すなわち、学習領域でのT
CDX回の制御サイクル実行中に失火が例えば1回または
2回発生したことがステップS30およびS37で判別
すると、ECU23は、この判別に係る気筒に関連する
空燃比が安定燃焼限界にあると判断して、上記ステップ
S33の処理を実行する。これにより、現在の気筒別燃
料補正係数KLmが維持されて、安定燃焼限界でのエンジ
ン運転が継続する。
定、すなわち、失火回数カウンタの記憶値CMFが第1閾
値CMFX1を上回り、従って、TCDX回の制御サイクル実
行中に失火が例えば3回以上発生したことをステップS
37で判別すると、ECU23は、この判別に係る気筒
に関する空燃比が既に安定燃焼限界を越えてリーン側に
突入したと判断して、空燃比をリッチ化する。このた
め、気筒別変動積算値ΣVmに対応する気筒別増量補正
値Kamが図11のマップから求められ、次に、式KLm=
KLm+Kamに従って気筒別燃料補正係数KLmが更新され
る(ステップS38)。そして、増量補正回数カウンタ
の記憶値NFに「1」が加算され(ステップS39)、
増量補正回数NFが閾値NFX(例えば3)を上回るか否
かが判別される(ステップS40)。図11に示すよう
に、気筒別増量補正値Kamは、気筒別変動積算値ΣΔV
mが増大するにつれてリニアに増大するように設定され
ている。このため、安定燃焼限界を越えてリーン側に突
入した場合には、目標空燃比OAFが一度にリッチ化さ
れ、通常は、失火が即座に解消される。従って、通常
は、増量補正回数NFが例えば3回を上回ることはな
く、ステップS40での判別結果は否定になる。この場
合、ステップS33以降の処理が順次実行される。
内の補正領域でエンジン1が運転されていると、空燃比
が常に安定燃焼限界近傍になるように空燃比フィードバ
ック制御が行われて、燃費向上および窒素酸化物排出量
の低減が図られる。しかも、希薄燃焼制御および故障判
別サブルーチンでの処理を各気筒毎に行うことにより、
個々の気筒間での安定燃焼限界近傍における燃焼状態の
ばらつきの影響が解消される。
1の燃料供給系や点火系に故障が生じることがある。例
えば、燃料噴射弁3につまりを生じたり、点火プラグ1
6または点火ユニット24が損傷することがある。燃料
噴射弁3のつまりにより燃料供給量が減少したり、点火
系16、24の故障に起因した点火不良による燃焼不能
状態が生じると、希薄燃焼制御および故障判別サブルー
チンのステップS35において増量補正される目標空燃
比OAFになるようにステップS41〜S47で空燃比
フィードバック制御を行ったとしても、目標空燃比OA
Fを達成できずに燃焼不良を招来することになる。特
に、希薄空燃比領域または超希薄空燃比(安定燃焼限
界)領域においてこの様な燃焼不良が生じると、理論空
燃比領域でのエンジン運転中に同様の故障が発生した場
合に比べて、運転フィーリングが著しく損なわれる。
点火系の故障に起因する燃焼不良が生じた場合には、こ
れを迅速かつ正確に検出すると共にドライバに告知する
ようにしている。上述のように、本実施例では、リーン
バーン制御域内の学習領域でのエンジン運転中は各気筒
での燃焼状態の良否に応じて気筒別燃料補正係数KLmひ
いては空燃比を増減させて安定燃焼限界状態を維持しつ
つ、安定燃焼限界を越えてリーン側に突入した場合には
空燃比をリッチ化して燃焼不良を即座に解消するので、
通常は、増量補正ステップS38が閾値NFXを上回る回
数にわたって同一気筒について連続して実行されること
はない。そこで、増量補正回数NFが閾値NFXを上回っ
た場合には、燃料供給系または点火系に故障が発生した
蓋然性が極めて高く、従って、本実施例では、斯かる場
合に燃料供給系または点火系での故障発生を判別するこ
とにしている。
ーチンのステップS40において、増量補正回数NFが
閾値NFX(例えば3回)を上回ると、ECU23は、こ
の判定に係る気筒(第m番気筒)の燃料供給系または点
火系に故障が発生したと判断して、第m番気筒フェール
フラグをセットし(ステップS48)、第m番気筒の燃
料噴射弁3の駆動を停止させる(ステップS49)。こ
の結果、燃料供給系または点火系の故障により燃焼不良
を来した気筒への燃料供給が停止され、燃焼が正常に行
われなくなった気筒へ燃料を供給し続けた場合に生じ得
る排気ガス特性および燃費率の悪化が防止される。更
に、次のステップS50において、ECU23は、イン
ストルメントパネルに配設されたフェール表示ランプ2
7を点灯させて故障発生をドライバに告知し、これによ
り、ドライバに故障部位の修理を促す。
燃焼制御および故障判別サブルーチンが再度実行される
と、第m番気筒フェールフラグがセットされていること
がステップS21で判別される。この場合、本サブルー
チンプログラムはステップS49へ直ちに移行して燃料
噴射弁3が駆動停止される。なお、フェールフラグは、
ECU23の不揮発性メモリに不揮発記憶されるので、
燃料供給系または点火系の故障が放置されている限り、
希薄燃焼制御および故障判別サブルーチンが実行される
と、フェール表示ランプ27が点灯して故障発生が告知
されることになる。
に変形可能である。例えば、実施例では、本発明を直列
4気筒エンジンに適用した場合について説明したが、本
発明は、V型6気筒エンジンなどのその他のタイプのエ
ンジンにも適用可能である。また、実施例では、一つの
気筒に係る燃料供給系または点火系の故障発生時にこの
気筒の燃料噴射弁3の駆動を単に停止するようにした
が、燃料噴射弁3を駆動停止させると共にその他の気筒
に関連する目標空燃比を例えば理論空燃比又は理論空燃
比近傍の空燃比に設定するようにしても良い。
系の故障発生時にフェール表示ランプを点灯させてドラ
イバに故障発生を告知するようにしたが、ランプ点灯以
外の手段たとえばブザーにより故障発生を告知しても良
く、また、故障発生を告知しなくても良い。故障発生を
ドライバに告知しない場合にも、フェールフラグが不揮
発記憶されるので、通常車両に設けられている故障診断
装置により故障発生部位を特定可能であるからである。
なお、フェールフラグをセットすることに代えて、燃料
供給系または点火系の故障を表すコード化された特定パ
ターン信号を故障診断装置に供するようにしても良い。
どの値は例示であって、これらの値は適宜変更可能であ
る。
よる内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置
は、内燃エンジンの回転情報を検出するための回転情報
検出手段と、回転情報検出手段により検出された回転情
報に基づいて回転情報の変動量を気筒毎に求め、回転情
報の変動量と閾値とを比較して、各気筒における燃焼状
態の良否を繰り返し判定するための燃焼状態判定手段
と、燃焼状態が良好であることが燃焼状態判定手段によ
り判定される度に、この判定に係る気筒に供給される混
合気の空燃比を燃料希薄側へ変更する一方、燃焼状態が
不良であると判定される度に空燃比を燃料過濃側へ変更
するための空燃比変更手段と、空燃比変更手段による燃
料過濃側への空燃比の変更が同一気筒について連続して
所定回数行われたとき、この気筒に関連する燃料供給系
または点火系に故障が発生したと判定するための故障判
定手段とを備えるので、希薄空燃比領域でのエンジン運
転を安定に行え、また、特別な故障判定装置を用いるこ
となく、エンジンの燃料供給系および点火系の故障を確
実に判定できる。また、故障判定時に故障発生をドライ
バに告知して修理を促すことも可能になる。
検出手段は、内燃エンジンのクランク軸の回転角加速度
を回転情報として検出するので、エンジン回転を良く反
映する回転情報を検出でき、希薄燃焼制御および故障判
定を適正に行える。請求項3に記載の発明によれば、本
装置は、故障判定手段による故障判定に応じて内燃エン
ジンの制御内容を変更するための制御変更手段を更に備
えるので、故障発生時には故障発生による悪影響を緩和
することができる。
手段は、故障判定された気筒への燃料供給を中止するの
で、故障判定された気筒への燃料供給が続けられる場合
に生じるエンジン排気特性および燃費特性の悪化を防止
できる。請求項5に記載の発明によれば、制御変更手段
は、故障判定された気筒以外の気筒に供給される混合気
の空燃比を希薄空燃比から理論空燃比又は理論空燃比近
傍の空燃比に変更するので、故障発生時のエンジントル
ク変動を抑制できる。
手段は、故障判定結果を不揮発記憶するので、車両に通
常装備される故障診断装置により故障部位を特定可能に
なり、故障原因を追求する上で便宜である。請求項7に
記載の発明によれば、空燃比変更手段は、燃料希薄側へ
の空燃比の変更を第1所定値ずつ行い、燃料過濃側への
空燃比の変更を前記第1所定値よりも大きい第2所定値
ずつ行うので、安定燃焼限界において安定な燃焼を得る
ことができ、排気および燃費性能を極限まで追求可能で
あり、また、安定燃焼限界を越えて燃料希薄状態になっ
た場合にも安定燃焼状態を即座に達成できる。
判定手段は、回転情報から求めた各気筒の燃焼行程にお
ける回転変動瞬時値と、回転変動瞬時値の平均値とに基
づいて、回転情報の変動量を求めるので、エンジン回転
変動を良く反映する変動量を求めることができ、また、
気筒間及びサイクル間での変動量のばらつきを除去で
き、従って、希薄燃焼制御および故障判定を適正に行え
る。
判定手段は、所定期間内に回転情報の変動量が閾値を越
えた回数が第1所定回数以上であると判別したとき、こ
の判別に係る気筒での燃焼状態が不良であると判定する
一方、前記回数が第1所定回数よりも少ない第2所定回
数未満であると判別したとき、この判別に係る気筒での
燃焼状態が良好であると判定するので、燃焼状態の良否
を適正に判別でき、希薄燃焼制御および故障判定を好適
に行える。
間内に回転情報の変動量が閾値を越えた回数が第2所定
回数以上でかつ第1所定回数未満であることが燃焼状態
判定手段により判別されたとき、空燃比変更手段は、こ
の判別に係る気筒に供給される混合気の空燃比を維持す
るので、安定燃焼限界状態を継続できる。
障判定装置を装備したエンジンを示す概略図である。
と共に示す概略斜視図である。
示すグラフである。
る燃料噴射制御サブルーチンを示すフローチャートであ
る。
制御および故障判別サブルーチンの一部を示すフローチ
ャートである。
図5に続く部分を示すフローチャートである。
図5及び図6に続く部分を示すフローチャートである。
空燃比マップを、空燃比学習および補正領域と共に示す
グラフである。
キオ/リッチ空燃比マップである。
各種制御パラメータの変化を例示するグラフである。
用いられる変動積算値ΣVm・増量補正値Kamマップで
ある。
Claims (10)
- 【請求項1】 内燃エンジンの回転情報を検出するため
の回転情報検出手段と、 前記回転情報検出手段により検出された回転情報に基づ
いて前記回転情報の変動量を気筒毎に求め、前記回転情
報の変動量と閾値とを比較して、各気筒における燃焼状
態の良否を繰り返し判定するための燃焼状態判定手段
と、 燃焼状態が良好であることが前記燃焼状態判定手段によ
り判定される度に、この判定に係る気筒に供給される混
合気の空燃比を燃料希薄側へ変更する一方、燃焼状態が
不良であると判定される度に空燃比を燃料過濃側へ変更
するための空燃比変更手段と、 前記空燃比変更手段による燃料過濃側への空燃比の変更
が同一気筒について連続して所定回数行われたとき、こ
の気筒に関連する燃料供給系または点火系に故障が発生
したと判定するための故障判定手段とを備えることを特
徴とする、内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定
装置。 - 【請求項2】 前記回転情報検出手段は、内燃エンジン
のクランク軸の回転角加速度を前記回転情報として検出
することを特徴とする請求項1に記載の内燃エンジンの
希薄燃焼制御および故障判定装置。 - 【請求項3】 前記故障判定手段による故障判定に応じ
て内燃エンジンの制御内容を変更するための制御変更手
段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃
エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置。 - 【請求項4】 前記制御変更手段は、故障判定された気
筒への燃料供給を中止することを特徴とする請求項3に
記載の内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装
置。 - 【請求項5】 前記制御変更手段は、故障判定された気
筒以外の気筒に供給される混合気の空燃比を希薄空燃比
から理論空燃比又は理論空燃比近傍の空燃比に変更する
ことを特徴とする請求項3に記載の内燃エンジンの希薄
燃焼制御および故障判定装置。 - 【請求項6】 前記故障判定手段は、故障判定結果を不
揮発記憶することを特徴とする請求項1に記載の内燃エ
ンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置。 - 【請求項7】 前記空燃比変更手段は、燃料希薄側への
空燃比の変更を第1所定値ずつ行い、燃料過濃側への空
燃比の変更を前記第1所定値よりも大きい第2所定値ず
つ行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃エンジン
の希薄燃焼制御および故障判定装置。 - 【請求項8】 前記燃焼状態判定手段は、前記回転情報
から求めた各気筒の燃焼行程における回転変動瞬時値
と、前記回転変動瞬時値の平均値とに基づいて、前記回
転情報の変動量を求めることを特徴とする請求項1に記
載の内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置。 - 【請求項9】 前記燃焼状態判定手段は、所定期間内に
前記回転情報の変動量が前記閾値を越えた回数が第1所
定回数以上であると判別したとき、この判別に係る気筒
での燃焼状態が不良であると判定する一方、前記回数が
前記第1所定回数よりも少ない第2所定回数未満である
と判別したとき、この判別に係る気筒での燃焼状態が良
好であると判定することを特徴とする請求項1に記載の
内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置。 - 【請求項10】 前記所定期間内に前記回転情報の変動
量が前記閾値を越えた回数が前記第2所定回数以上でか
つ前記第1所定回数未満であることが前記燃焼状態判定
手段により判別されたとき、前記空燃比変更手段は、こ
の判別に係る気筒に供給される混合気の空燃比を維持す
ることを特徴とする請求項9に記載の内燃エンジンの希
薄燃焼制御および故障判定装置。
Priority Applications (1)
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JP6112372A JP2907001B2 (ja) | 1994-05-26 | 1994-05-26 | 内燃エンジンの希薄燃焼制御および故障判定装置 |
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1994
- 1994-05-26 JP JP6112372A patent/JP2907001B2/ja not_active Expired - Fee Related
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