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JPH07293556A - 水中軸受装置 - Google Patents

水中軸受装置

Info

Publication number
JPH07293556A
JPH07293556A JP8145294A JP8145294A JPH07293556A JP H07293556 A JPH07293556 A JP H07293556A JP 8145294 A JP8145294 A JP 8145294A JP 8145294 A JP8145294 A JP 8145294A JP H07293556 A JPH07293556 A JP H07293556A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
bearing device
submersible
sleeve
elastic body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8145294A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Koshiro
和高 小城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8145294A priority Critical patent/JPH07293556A/ja
Publication of JPH07293556A publication Critical patent/JPH07293556A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、耐摩耗性に優れると共に、脆性によ
る損傷を防止することができ、信頼性および安全性の向
上を図ることを最も主要な目的としている。 【構成】本発明は、回転軸7の外周にセラミックスコー
ティングされたスリーブ10を設け、スリーブ10の周
囲に表面がセラミックスコーティングされた周方向に分
割された軸受9を配設し、この軸受9をそれぞれ一カ所
あるいは円周上で支持するピボット11と弾性体12に
より支持し、またスリーブ10に回転円板13を設け、
軸受ハウジング8に仕切り板14を設置し、軸受9を弾
性体12を介して軸受ハウジング8で支持し、さらに二
分割構造にした軸受に対して、分割面からそれぞれ離れ
た位置に斜めに溝を設けることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば水車やポンプ水
車等の水力機械における水潤滑軸受に用いられる水中軸
受装置に係り、特に耐摩耗性に優れると共に、脆性によ
る損傷を防止することができ、信頼性および安全性の向
上が図れるようにした高性能な水中軸受装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、水中軸受装置は、例えば水車
やポンプ水車等の水力機械における水潤滑軸受に用いら
れてきている。図9は、この種の水車およびポンプ水車
の水中軸受装置の構成例を示す断面図である。
【0003】図9において、ケーシング1からステーベ
ーン2に流入した潤滑剤としての流体は、上カバー3お
よび下カバー4の間に流量および流れ方向を調整する目
的で設置されたガイドベーン5を通ってランナ6に流入
し、これを回転させることにより、ランナ6に直結され
た回転軸7を介して発電機を回転させ、発電等を行なっ
ている。
【0004】一般に、水中軸受装置は、軸受ハウジング
8内に配設された軸受9により、水を潤滑剤として回転
軸7を支承するようになっている。すなわち、回転軸7
と軸受9との間に、水が潤滑剤供給手段から供給され、
この水を介して回転軸7が支持されている。
【0005】ところで、水は油と比較して粘度が低いた
めに、軸受9の負荷容量(軸受において潤滑剤の圧力に
よって支持できる回転軸の重量)が小さくなり、回転軸
7の起動または停止時や、回転軸7に外力が加わった時
のいわゆる過渡時には、回転軸7と軸受9とが接触し易
く、軸受9の潤滑膜が破損し易いという問題がある。
【0006】このため、軸受9には、通常、回転軸7と
の接触に耐えられる材料が用いられている。すなわち、
ホワイトメタル等の金属材を軸受9に用いると共に、グ
リースまたは潤滑油を給油する潤滑給油手段を設けた軸
受装置や、フェノール樹脂等の軟質な合成樹脂を軸受9
に用い、かつ真水を潤滑剤として給水する潤滑給水手段
等が設けられている。
【0007】しかしながら、上記のグリースまたは潤滑
油を用いる軸受装置においては、グリースまたは潤滑油
が軸受装置から外に流出して、河川等の環境汚染を引き
起こしたり、または給排油系統の回収やメンテナンスに
問題がある。
【0008】また、フェノール樹脂等の軟質な合成樹脂
を軸受9に用いると共に真水を潤滑剤として給水する潤
滑給水手段による軸受装置においては、軸受9の耐摩耗
性が低いため、特にスラリー等が混入した水を潤滑剤と
して使用した場合には、軸受部材の摩耗等により、信頼
性や安全性等に問題がある。
【0009】そこで、このような問題点を解決する軸受
装置として、特に船舶用軸受として開発された硬質ゴム
軸受が提案されている。この軸受では、スラリー等の異
物に対してゴムの変形で対応している。
【0010】しかしながら、このような軸受において
は、異物の排除作用に関して、常に潤滑剤を供給し続け
なければならず、潤滑剤の供給が不足すると、焼き付け
焼損が生じる恐れがある。
【0011】また、これらの軸受では、面圧(単位面積
当たりの荷重)に制限があり、高荷重の回転軸7を支持
することが困難である。さらに、面圧を小さくするため
に、軸受9の径と比較して軸受9面の長さを大きく設定
する必要がある等、構造上の制約が生じて、設計上の自
由度に限界がある。
【0012】一方、最近では、軸受体を超硬質特性を有
するセラミック材を用いて円筒状に形成して、軸受ハウ
ジング8内に固定する軸受装置が提案されてきている。
しかしながら、このような軸受においては、セラミック
自体が脆いために、セラミック材をそのまま用いた軸受
体は、衝撃等によって折損する等の問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
水中軸受装置においては、信頼性および安全性が低いと
いう問題があった。本発明の目的は、耐摩耗性に優れる
と共に、脆性による損傷を防止することができ、信頼性
および安全性の向上を図ることが可能な高性能な水中軸
受装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、水車やポンプ水車等の水力機械における水潤滑軸
受に用いられる水中軸受装置において、まず、請求項1
に係る発明では、水力機械の回転軸の外周に設けられ、
表面に超硬合金材料またはセラミックスがコーティング
されたスリーブと、スリーブの周囲に周方向に分割して
配置され、表面に超硬合金材料またはセラミックスがコ
ーティングされた軸受と、軸受をそれぞれ一カ所で支持
するピボットと、軸受をその軸方向両端部で支持する弾
性体とを備えて成る。
【0015】また、請求項2に係る発明では、上記請求
項1に係る発明の水中軸受装置おいて、弾性体を、軸受
をそれぞれ一カ所で支持するピボット位置近傍に配置
し、軸受を前記ピボットと共に支持するようにしてい
る。
【0016】さらに、請求項3に係る発明では、上記請
求項1に係る発明の水中軸受装置において、ピボットの
形状をリング状として周方向に分割して配置し、軸受を
弾性体と共に支持するようにしている。
【0017】一方、請求項4に係る発明では、水力機械
の回転軸の外周に設けられ、表面に超硬合金材料または
セラミックスがコーティングされたスリーブと、スリー
ブの周囲に周方向に分割して配置され、表面に超硬合金
材料またはセラミックスがコーティングされた軸受と、
軸受を、周方向に分割して配置された弾性体を介して支
持する軸受ハウジングと、スリーブに設けられた攪拌板
としての回転円板と、軸受ハウジングに設けられた仕切
り板と、弾性体により形成され、潤滑剤としての流体を
給水側から排水側へ通過させる通過道とを備えて成る。
【0018】また、請求項5に係る発明では、上記請求
項4に係る発明の水中軸受装置おいて、軸受を二分割構
造とし、当該分割面からそれぞれ離れた位置に、回転軸
の回転方向と前記給水側から排水側への流体の流れの一
致する方向に斜めに溝を設けるようにしている。
【0019】
【作用】従って、本発明の水中軸受装置においては、軸
受を周方向に分割し、軸受をピボットで支持することに
より、ミスアライメントの問題もなく、スリーブと軸受
との隙間には常に潤滑膜が形成され、良好な軸受特性を
得ることができる。
【0020】また、軸受の給水側より流入してくる流体
は、回転円板によって粘性遠心作用を受けることによ
り、流体中に含まれる質量の大きい異物は、軸受に入り
込むことなく、軸受を支持する弾性体に案内され、この
隙間を通過していくことになるため、潤滑膜は破断する
ことがない。
【0021】さらに、軸受をこの弾性体により弾性支持
することにより、外力によって瞬時の衝撃荷重が生じた
場合でも、弾性体はこの外力を吸収しつつ変形するた
め、軸受特性が急激に変化することはない。
【0022】一方、軸受を二分割構造として、分割面か
らそれぞれ離れた位置に斜めに溝を設けることにより、
軸方向に数カ所縦溝のある軸受よりも軸受の負荷容量は
大きくなり、軸受特性を向上することができる。
【0023】また、スリーブと軸受との摺動面には、超
硬合金材料またはセラミックスのコーティング加工が施
されていることにより、セラミックスの持つ耐摩耗性も
あり、さらにバルク材にセラミックスを用いた場合に比
べると耐衝撃性が向上し、弾性体を介してスリーブを支
承しているため、耐衝撃性をより一層向上することがで
きる。
【0024】以上により、セラミックスの耐摩耗性を有
効に発揮させることができ、また軸受潤滑特性も良くな
り、軸受装置の信頼性および安全性を大幅に向上させる
ことができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。 (第1の実施例)図1は、本発明の第1の実施例による
水中軸受装置の構成例を示す断面図であり、図9と同一
要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは
異なる部分についてのみ述べる。
【0026】すなわち、図1においては、回転軸7の外
周に、表面に超硬合金材料またはセラミックス材料(以
下、セラミックスコーティングと称する)がコーティン
グされたスリーブ10を設置し、このスリーブ10の周
囲に周方向に分割して、表面がセラミックスコーティン
グされた軸受軸受9を配設している。
【0027】また、この軸受9の外周部のほぼ中央には
球面の加工を施しており、この球面部分をピボット11
によりそれぞれ一カ所で支持している。さらに、軸受9
とピボット11の間には、軸受9の軸方向両端部に弾性
体12を設置して、ピボット11と共に軸受9を支持し
ている。
【0028】なお、ピボット11も軸受9と同様に球面
加工が施されているが、ピボット11の方が軸受9より
も球面の曲率をわずかに小さくしている。次に、以上の
ように構成した本実施例の水中軸受装置の作用について
説明する。
【0029】図1において、スリーブ10の変動があっ
た場合、このスリーブ10の移動に伴って、軸受9はピ
ボット11による支持部を支点として傾き、スリーブ1
0と軸受9との隙間は、常に潤滑膜が形成され易い状態
となるので、良好な軸受潤滑特性が得られる。
【0030】次に、軸受9と軸受ハウジング8との間に
設置している弾性体12は、回転軸7に外力が加わって
瞬時の衝撃荷重が生じ、回転軸7が傾いた状態で回転し
た場合、すなわちミスアライメント状態になった場合
に、この外力を吸収しながら変形するので、セラミック
スコーティングが、外力の衝撃荷重を軸受9端部で直接
的に受けることなく、緩和荷重として受けることにな
る。これにより、セラミックスコーティングの衝撃によ
る脆性破壊を防止することができる。
【0031】また、コーティングしてあるセラミックス
も基材である軸受9本体の変形に対してある程度までは
変形するので、軸受9そのものをセラミックス材にした
ものに比べると脆性は優れているし、上述したようにセ
ラミックスコーティングの衝撃による脆性破壊の防止
を、弾性体12によりより一層向上させることができ
る。
【0032】(第2の実施例)図2は、本発明の第2の
実施例による水中軸受装置の構成例を示す断面図であ
り、図1と同一要素には同一符号を付してその説明を省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0033】すなわち、図2においては、弾性体12を
ピボット11位置近傍に配置し、弾性体12の断面形状
はリング状になっており、中心の中空部分にピボット1
1を設置している。これにより、軸受9をピボット11
と共に支持している。
【0034】なお、弾性体12の断面形状としては、中
心にピボット11が設置できるように中空になっていれ
ば、正方形や長方形等のいかなる形状であってもよい。
次に、以上のように構成した本実施例の水中軸受装置の
作用について説明する。
【0035】図2において、スリーブ10の変動があっ
た場合、このスリーブ10の移動に伴って、軸受9はピ
ボット11による支持部を支点として傾き、スリーブ1
0と軸受9との隙間は、常に潤滑膜が形成され易い状態
となるので、良好な軸受潤滑特性が得られる。
【0036】次に、軸受9と軸受ハウジング8との間に
設置している弾性体12は、回転軸7に外力が加わって
瞬時の衝撃荷重が生じ、回転軸7が傾いた状態で回転し
た場合、すなわちミスアライメント状態になった場合
に、この外力を吸収しながら変形するので、セラミック
スコーティングが、外力の衝撃荷重を軸受9端部で直接
的に受けることなく、緩和荷重として受けることにな
る。これにより、セラミックスコーティングの衝撃によ
る脆性破壊を防止することができる。
【0037】また、コーティングしてあるセラミックス
も基材である軸受9本体の変形に対してある程度までは
変形するので、軸受9そのものをセラミックス材にした
ものに比べると脆性は優れているし、上述したようにセ
ラミックスコーティングの衝撃による脆性破壊の防止
を、弾性体12によりより一層向上させることができ
る。
【0038】(第3の実施例)図3は、本発明の第3の
実施例による水中軸受装置の構成例を示す断面図であ
り、図1および図2と同一要素には同一符号を付してそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0039】すなわち、図3においては、軸受9を二分
割構造としている。また、軸受9と軸受ハウジング8と
の間に設置している弾性体12により、給水側と排水側
とを連通させるための通過道を形成している。
【0040】図4は、図3における軸受部の構成例を示
す横断面図である。すなわち、図4においては、軸受ハ
ウジング8の軸受給水側に仕切り板14を設置してい
る。この仕切り板14の外側には、円周上に数カ所の穴
が設けられている。この穴は、給水側と排水側とを連通
させるためのものである。
【0041】また、回転軸7の軸受給水側の上流側に
は、スリーブ10に撹拌板としての回転円板13を設置
している。なお、この回転円板13を軸受9の給水側端
部に近接して設置した場合は、上記仕切り板14は不要
としてもよい。
【0042】次に、以上のように構成した本実施例の水
中軸受装置の作用について説明する。図3において、軸
受給水側より流入してくる流体中には、これをろ過する
ストレーナのメッシュよりも小さいスラリー(異物)が
含まれ、回転軸7の回転に伴って撹拌されながら軸受9
部分に供給されるのであるが、ここで回転軸7近傍を流
れてくる流体は、スリーブ10に取付けられた回転円板
13によって粘性遠心作用を受け、軸受ハウジング8側
に方向が変えられる。
【0043】この時、流体には、遠心力(F=mrω2
ただし、mは質量、rは半径、ωは角速度である。)
が作用する。従って、スラリーの中でも質量の大きいも
のは特に遠心力効果があり、軸受ハウジング8側へ流れ
ていく。そして、軸受給水側より流入してくる流体は連
続して流れているため、回転円板13によって軸受ハウ
ジング8側へと移動したスラリーは、そのまま仕切り板
14の外側の穴を通って、弾性体12により形成される
通過道へ流入して排出側へ流れることになる。
【0044】また、仕切り板14を軸受ハウジング8に
設置しなくても、回転円板13が軸受9の給水側端部に
近接してスリーブ10に設置してある場合には、スラリ
ーは回転円板13によって軸受ハウジング8側へと移動
し、そのまま弾性体12により形成される通過道へ流入
して排出側へ流れることになる。
【0045】このようにして、ほとんどのスラリーは通
過道を通過し、回転軸7と軸受9との隙間には流入せ
ず、またこの隙間に流入してくるスラリーは、水膜厚さ
より極めて小さいものであって水膜を破断させることが
ないから、流体潤滑に影響を与えることがない。
【0046】次に、図5は軸受9の内周面を展開した図
であり、軸受9内周面に斜め溝を設けた場合の溝形状の
種類を代表して図中の(a)から(f)に示す。また、
図5中の矢印は、軸受9の中央部に回転軸7の荷重が掛
かった場合(溝のある中央部に荷重が掛かった場合)を
表わしている。
【0047】また、図6は、図5と同様に軸受9の内周
面を展開した図であるが、図5の溝形状に対して回転軸
7の荷重の掛かる方向を斜め溝のない方向に掛けた場合
を表わしている。また、図中には図5の(a)から
(f)に対応させて対して(a′)から(f′)で示し
ている。
【0048】一方、図7は図5で示した各斜め溝形状に
ついて、偏心率ε(軸受9中心からの回転軸7の偏心量
e/軸受9と回転軸7の半径隙間C)に対する軸受荷重
を流体潤滑で計算した結果の一例を示すものである。
【0049】図7において、偏心率εが0の時は、回転
軸7は軸受9の中心で回転し、偏心率εが1の時は、回
転軸7は軸受9と接触していることを意味している。従
って、偏心率εの小さいところで軸受荷重の大きいもの
が、軸受9の負荷容量として大きく軸受特性が向上す
る。図7に示すように、斜め溝の形状が(a)のものが
軸受荷重が最も高く、次に(b)の溝形状で、以下
(c)(f)(d)(e)の順番になっている。なお、
ここには記載していないが、縦溝の場合には、(e)の
軸受荷重の値よりもかなり小さい結果となっている。
【0050】また、図8は図7と同様に、図6につい
て、偏心率ε(軸受9中心からの回転軸7の偏心量e/
軸受9と回転軸7の半径隙間C)に対する軸受荷重を流
体潤滑で計算した結果の一例を示すものである。
【0051】図8に示すように、斜め溝の形状が
(e′)のものが軸受荷重が最も高く、次に(f′)の
溝形状で、以下(a′)(b′)(c′)(d′)の順
番になっている。
【0052】以上の図7および図8から総合的に判断す
ると、軸受9の斜め溝形状としては、(f)が最適であ
る。なお、軸受9を二分割構造とした場合の分割面は、
図6に示す矢印の部分とこの部分から180゜の位置で
あり、分割合わせ面の軸受9面側は、バリ取り(糸面取
り)程度にして、合わせ面が大きい縦溝にならないよう
にする。
【0053】上述したように、本各実施例による水中軸
受装置においては、軸受9部に外力による衝撃荷重が生
じた場合でも緩和荷重に変えることができ、ミスアライ
メントに対するセラミックスコーティングの脆性による
特性を大幅に改善することが可能となる。
【0054】また、流体潤滑中における異物の混入を防
止でき、セラミックスの持つ耐摩耗性も有効に発揮させ
ることが可能となる。さらに、斜め溝による軸受9の最
適形状により、高性能で高信頼性の水中軸受装置を得る
ことが可能となる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、水
力機械の回転軸の外周に、表面に超硬合金材料またはセ
ラミックスがコーティングされたスリーブを設け、この
スリーブの周囲に周方向に、表面に超硬合金材料または
セラミックスがコーティングされた軸受を分割して配置
し、この軸受をピボットによりそれぞれ一カ所で支持
し、また軸受をその軸方向両端部で弾性体により支持す
るか、または弾性体をピボット位置近傍に配置して軸受
をピボットと共に支持するか、あるいはピボットの形状
をリング状にして周方向に分割して配置して、軸受を弾
性体と共に支持し、一方スリーブに回転円板を設け、軸
受ハウジングに仕切り板を設置し、軸受を周方向に分割
配置した弾性体を介して軸受ハウジングで支持し、流体
を給水側から排水側へ通過させる通過道を設け、さらに
軸受を二分割構造として、この分割面からそれぞれ離れ
た位置に、回転方向と給水側から排水側への流体の流れ
の一致する方向に斜めに溝を設けるようにしたので、耐
摩耗性に優れると共に、脆性による損傷を防止すること
ができ、信頼性および安全性の向上を図ることが可能な
高性能な水中軸受装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水中軸受装置の第1の実施例を示
す断面図。
【図2】本発明による水中軸受装置の第2の実施例を示
す断面図。
【図3】本発明による水中軸受装置の第3の実施例を示
す断面図。
【図4】同第3の実施例の水中軸受装置における軸受部
の構成例を示す横断面図。
【図5】軸受の各種斜め溝による溝方向荷重の軸受展開
図。
【図6】軸受の各種斜め溝による溝無し方向荷重の軸受
展開図。
【図7】図5の流体潤滑における偏心率と軸受荷重の計
算結果の一例を示す図。
【図8】図6の流体潤滑における偏心率と軸受荷重の計
算結果の一例を示す図。
【図9】従来の水中軸受装置の構成例を示す断面図。
【符号の説明】 1…ケーシング、2…ステーベーン、3…上カバー、4
…下カバー、5…ガイドベーン、6…ランナ、7…回転
軸、8…軸受ハウジング、9…軸受、10…スリーブ、
11…ピボット、12…弾性体、13…回転円板、14
…仕切り板。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水車やポンプ水車等の水力機械における
    水潤滑軸受に用いられる水中軸受装置において、 前記水力機械の回転軸の外周に設けられ、表面に超硬合
    金材料またはセラミックスがコーティングされたスリー
    ブと、 前記スリーブの周囲に周方向に分割して配置され、表面
    に超硬合金材料またはセラミックスがコーティングされ
    た軸受と、 前記軸受をそれぞれ一カ所で支持するピボットと、 前記軸受をその軸方向両端部で支持する弾性体と、 を備えて成ることを特徴とする水中軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の水中軸受装置おい
    て、 前記弾性体を、前記軸受をそれぞれ一カ所で支持するピ
    ボット位置近傍に配置し、前記軸受を前記ピボットと共
    に支持するようにしたことを特徴とする水中軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の水中軸受装置にお
    いて、 前記ピボットの形状をリング状として周方向に分割して
    配置し、前記軸受を前記弾性体と共に支持するようにし
    たことを特徴とする水中軸受装置。
  4. 【請求項4】 水車やポンプ水車等の水力機械における
    水潤滑軸受に用いられる水中軸受装置において、 前記水力機械の回転軸の外周に設けられ、表面に超硬合
    金材料またはセラミックスがコーティングされたスリー
    ブと、 前記スリーブの周囲に周方向に分割して配置され、表面
    に超硬合金材料またはセラミックスがコーティングされ
    た軸受と、 前記軸受を、周方向に分割して配置された弾性体を介し
    て支持する軸受ハウジングと、 前記スリーブに設けられた攪拌板としての回転円板と、 前記軸受ハウジングに設けられた仕切り板と、 前記弾性体により形成され、潤滑剤としての流体を給水
    側から排水側へ通過させる通過道と、 を備えて成ることを特徴とする水中軸受装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の水中軸受装置おい
    て、 前記軸受を二分割構造とし、当該分割面からそれぞれ離
    れた位置に、前記回転軸の回転方向と前記給水側から排
    水側への流体の流れの一致する方向に斜めに溝を設ける
    ようにしたことを特徴とする水中軸受装置。
JP8145294A 1994-04-20 1994-04-20 水中軸受装置 Pending JPH07293556A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8145294A JPH07293556A (ja) 1994-04-20 1994-04-20 水中軸受装置

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JP8145294A JPH07293556A (ja) 1994-04-20 1994-04-20 水中軸受装置

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JPH07293556A true JPH07293556A (ja) 1995-11-07

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ID=13746804

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JP8145294A Pending JPH07293556A (ja) 1994-04-20 1994-04-20 水中軸受装置

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JP (1) JPH07293556A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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