JPH07297009A - 正特性サーミスタ及びその製造方法 - Google Patents
正特性サーミスタ及びその製造方法Info
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- JPH07297009A JPH07297009A JP6089584A JP8958494A JPH07297009A JP H07297009 A JPH07297009 A JP H07297009A JP 6089584 A JP6089584 A JP 6089584A JP 8958494 A JP8958494 A JP 8958494A JP H07297009 A JPH07297009 A JP H07297009A
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- temperature coefficient
- positive temperature
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- coefficient thermistor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 発熱体やスイッチング素子として用いられて
いる正の抵抗温度特性を有する正特性サーミスタにおい
て、その電気的特性のなかで、特に抵抗温度係数および
抵抗変化幅の大きな正特性サーミスタを得ることを目的
とする。 【構成】 チタン酸バリウムを主成分として、半導体化
元素やSi,Mn,Alを微量添加されてなる組成物A
に、BaTinO2n+1(n=2,3,4)で表される組
成物Bを、組成物Aの1molに対して0.1〜4.0mol
%添加したものでサーミスタ素子を形成し、その後電極
を設けるものである。
いる正の抵抗温度特性を有する正特性サーミスタにおい
て、その電気的特性のなかで、特に抵抗温度係数および
抵抗変化幅の大きな正特性サーミスタを得ることを目的
とする。 【構成】 チタン酸バリウムを主成分として、半導体化
元素やSi,Mn,Alを微量添加されてなる組成物A
に、BaTinO2n+1(n=2,3,4)で表される組
成物Bを、組成物Aの1molに対して0.1〜4.0mol
%添加したものでサーミスタ素子を形成し、その後電極
を設けるものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抵抗温度係数および抵抗
変化幅の大きな正特性サーミスタとその製造方法に関す
るものである。
変化幅の大きな正特性サーミスタとその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】チタン酸バリウムにY,La,Ce等の
希土類元素或いはNb,Ta等の遷移金属を微量添加す
ると半導体化し、そのキュリー点付近の温度で正の抵抗
温度特性(Positive Temperature Coefficient;PTC
特性)を示すことは従来より広く知られている。そのP
TC特性を利用して、過電流保護用素子、温度制御用素
子、モータ起動用素子、ヒータ用素子といったさまざま
な用途に応用されてきている。
希土類元素或いはNb,Ta等の遷移金属を微量添加す
ると半導体化し、そのキュリー点付近の温度で正の抵抗
温度特性(Positive Temperature Coefficient;PTC
特性)を示すことは従来より広く知られている。そのP
TC特性を利用して、過電流保護用素子、温度制御用素
子、モータ起動用素子、ヒータ用素子といったさまざま
な用途に応用されてきている。
【0003】一方、このような正特性サーミスタの製造
方法としては以下に記すものが一般的である。まず配合
された原料をボールミルやディスパーミルなどを用いて
混合し、フィルタープレス、ドラムドライヤー等で脱
水、乾燥した後、これらの混合粉末を仮焼する。次にこ
の仮焼粉末をボールミル等で粉砕し、ポリビニルアルコ
ール等の結合剤を加えスラリー状にしたものをスプレー
ドライヤー等により造粒し、所望の形状に成形する。さ
らに、この成形体を通常、空気中1300〜1400℃
の高温で本焼成を行い、得られた焼結体に電極を塗布
し、正特性サーミスタとするものである。
方法としては以下に記すものが一般的である。まず配合
された原料をボールミルやディスパーミルなどを用いて
混合し、フィルタープレス、ドラムドライヤー等で脱
水、乾燥した後、これらの混合粉末を仮焼する。次にこ
の仮焼粉末をボールミル等で粉砕し、ポリビニルアルコ
ール等の結合剤を加えスラリー状にしたものをスプレー
ドライヤー等により造粒し、所望の形状に成形する。さ
らに、この成形体を通常、空気中1300〜1400℃
の高温で本焼成を行い、得られた焼結体に電極を塗布
し、正特性サーミスタとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような正特性サー
ミスタに要求される特性には、大電流制御、耐電圧、発
熱量等の観点から、大きく分けて(1)低抵抗化(2)
高キュリー点化がある。
ミスタに要求される特性には、大電流制御、耐電圧、発
熱量等の観点から、大きく分けて(1)低抵抗化(2)
高キュリー点化がある。
【0005】しかし、これらを満足させようとすると次
に示すような課題があるため、なかなか実用化されてい
ない。
に示すような課題があるため、なかなか実用化されてい
ない。
【0006】(1)低抵抗化の問題点 一般的な固相反応による合成方法では、室温比抵抗は現
在のところ5Ωcm程度が限界である。しかし、ゾル・ゲ
ル法等の液相反応や有機系材料による正特性サーミスタ
では1Ωcm以下のものも得られているが、コストあるい
は量産性の面から実用化は困難となっている。このよう
な低抵抗素子における最大の課題は、耐電圧の低下であ
る。これはPTC特性における抵抗温度係数あるいは抵
抗変化幅が低抵抗化とともに低下することに起因してい
る。
在のところ5Ωcm程度が限界である。しかし、ゾル・ゲ
ル法等の液相反応や有機系材料による正特性サーミスタ
では1Ωcm以下のものも得られているが、コストあるい
は量産性の面から実用化は困難となっている。このよう
な低抵抗素子における最大の課題は、耐電圧の低下であ
る。これはPTC特性における抵抗温度係数あるいは抵
抗変化幅が低抵抗化とともに低下することに起因してい
る。
【0007】(2)高キュリー点化の問題点 正特性サーミスタにおける高キュリー点化は、現在のと
ころそのシフターとしてPbを用いるのが一般的であ
る。従って高キュリー点化における問題点はこのPbに
絡んだ問題としてクローズアップされる。具体的には、
焼成時のPbの蒸発による組成ずれが起こり特性のバラ
ツキが大きくなったり、焼結が難しいため、機械的な強
度が十分に得られない等の問題が発生する。
ころそのシフターとしてPbを用いるのが一般的であ
る。従って高キュリー点化における問題点はこのPbに
絡んだ問題としてクローズアップされる。具体的には、
焼成時のPbの蒸発による組成ずれが起こり特性のバラ
ツキが大きくなったり、焼結が難しいため、機械的な強
度が十分に得られない等の問題が発生する。
【0008】このような中、実用化されている高キュリ
ー点は300℃前後である。以上、正特性サーミスタに
おける大きな2つの問題点を示したが、本発明では特
に、上記(1)の低抵抗化に対する問題点として記した
抵抗温度係数と抵抗変化幅の大きな正特性サーミスタを
得ることを目的としたものである。これらは特に消磁用
や過電流防止用に使用する場合にはその突入電流を減少
させるなどの効果が得られるものである。
ー点は300℃前後である。以上、正特性サーミスタに
おける大きな2つの問題点を示したが、本発明では特
に、上記(1)の低抵抗化に対する問題点として記した
抵抗温度係数と抵抗変化幅の大きな正特性サーミスタを
得ることを目的としたものである。これらは特に消磁用
や過電流防止用に使用する場合にはその突入電流を減少
させるなどの効果が得られるものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成の手段につ
いて説明する。
いて説明する。
【0010】まず本発明のサーミスタ素子の組成は、チ
タン酸バリウムからなる主成分と、半導体化元素とし
て、Y,La,Sm等の希土類元素あるいはNb,S
b,Biの酸化物のうち少なくとも1種類を含み、さら
にSiO2,MnO2,Al2O3が微量添加されてなる組
成物Aと、BaTinO2n+1(n=2,3,4)で表さ
れる組成物Bとで構成されてなるものである。
タン酸バリウムからなる主成分と、半導体化元素とし
て、Y,La,Sm等の希土類元素あるいはNb,S
b,Biの酸化物のうち少なくとも1種類を含み、さら
にSiO2,MnO2,Al2O3が微量添加されてなる組
成物Aと、BaTinO2n+1(n=2,3,4)で表さ
れる組成物Bとで構成されてなるものである。
【0011】さらに、その製造方法においては、BaT
inO2n+1以外の組成物を混合後、仮焼して得られた組
成物AとBaTinO2n+1組成物Bを混合し、次に本焼
成してサーミスタ素子を得、その後サーミスタ素子表面
に電極を形成するものである。
inO2n+1以外の組成物を混合後、仮焼して得られた組
成物AとBaTinO2n+1組成物Bを混合し、次に本焼
成してサーミスタ素子を得、その後サーミスタ素子表面
に電極を形成するものである。
【0012】
【作用】上記構成により、PTC特性における抵抗温度
係数及び抵抗変化幅が大きく向上するが、その詳細なメ
カニズムは今のところ明らかではないが、以下のように
考えられる。
係数及び抵抗変化幅が大きく向上するが、その詳細なメ
カニズムは今のところ明らかではないが、以下のように
考えられる。
【0013】抵抗温度係数向上に関しては、前に述べた
結晶構造における正方晶系から立方晶系への相転移速度
を低下させるような化合物等の生成が抑制されたことに
起因すると考えられる。即ち、焼結途中で微量添加物成
分が粒界付近に移動すると、一般的に考えられているこ
とから、PTC特性の発現部である粒界付近での組成が
変化し、例えばBa2TiSi2O8等の化合物が生成さ
れ結晶構造を乱し、相転移を阻害すると思われる。そこ
で本発明ではBaTinO2n+1成分を添加することによ
り、粒界付近での相転移阻害物質の生成や結晶構造の乱
れが抑制されるものと考えられる。
結晶構造における正方晶系から立方晶系への相転移速度
を低下させるような化合物等の生成が抑制されたことに
起因すると考えられる。即ち、焼結途中で微量添加物成
分が粒界付近に移動すると、一般的に考えられているこ
とから、PTC特性の発現部である粒界付近での組成が
変化し、例えばBa2TiSi2O8等の化合物が生成さ
れ結晶構造を乱し、相転移を阻害すると思われる。そこ
で本発明ではBaTinO2n+1成分を添加することによ
り、粒界付近での相転移阻害物質の生成や結晶構造の乱
れが抑制されるものと考えられる。
【0014】一方、抵抗変化幅は粒界でのポテンシャル
の障壁高さに依存するものと考えると、BaTinO
2n+1成分を添加することにより、若干過剰になったTi
成分がアクセプター元素として働くため、焼成中粒界付
近に移動してきたMnやAl等との反応により酸素欠陥
が生成されホール濃度が高くなり電子濃度が下がった結
果、ポテンシャル障壁がより高くなり抵抗変化幅が大き
くなったと考えられる。さらに本発明の製造方法をとる
ことにより、粒界付近でより効果的にこれらの作用が起
こるものと思われる。
の障壁高さに依存するものと考えると、BaTinO
2n+1成分を添加することにより、若干過剰になったTi
成分がアクセプター元素として働くため、焼成中粒界付
近に移動してきたMnやAl等との反応により酸素欠陥
が生成されホール濃度が高くなり電子濃度が下がった結
果、ポテンシャル障壁がより高くなり抵抗変化幅が大き
くなったと考えられる。さらに本発明の製造方法をとる
ことにより、粒界付近でより効果的にこれらの作用が起
こるものと思われる。
【0015】
【実施例】PTC特性の発現のメカニズムは、古くから
Heywangにより指摘されているように粒界でのポテンシ
ャル障壁に起因しているものと考えられている。
Heywangにより指摘されているように粒界でのポテンシ
ャル障壁に起因しているものと考えられている。
【0016】それはキュリー点以上の温度において、ポ
テンシャル障壁が温度の上昇に伴い指数関数的に増大す
るとして説明している。その粒界抵抗は次式で示され
る。
テンシャル障壁が温度の上昇に伴い指数関数的に増大す
るとして説明している。その粒界抵抗は次式で示され
る。
【0017】ρ=ρ0exp(φ/kT)……(1) 但し、ρ0,k;定数 φ;ポテンシャル障壁の高さ T;絶対温度 さらに、このポテンシャル障壁の形成には粒界部分に吸
着している酸素が関与しているとしている。
着している酸素が関与しているとしている。
【0018】一方、結晶構造的にはキュリー点以下では
正方晶系ペロブスカイト構造でありキュリー点以上では
立方晶系であることが確認されている。
正方晶系ペロブスカイト構造でありキュリー点以上では
立方晶系であることが確認されている。
【0019】従って、抵抗温度係数および抵抗変化幅が
大きい正特性サーミスタを得るためには、正方晶系から
立方晶系への相転移速度が速いこと及び1粒界当たりの
ポテンシャル障壁の高さが大きいことが必要であると考
えられる。
大きい正特性サーミスタを得るためには、正方晶系から
立方晶系への相転移速度が速いこと及び1粒界当たりの
ポテンシャル障壁の高さが大きいことが必要であると考
えられる。
【0020】このような観点にもとづき、組成面および
プロセス面において鋭意研究した結果、本発明に至った
ものである。
プロセス面において鋭意研究した結果、本発明に至った
ものである。
【0021】以下本発明の実施例について説明する。 (実施例1)(Ba0.8Pb0.1Ca0.1)TiO3+0.
002Y2O3+0.03SiO2+0.0005MnO2
+0.01Al2O3の組成になるように、それぞれ原料
として炭酸バリウム(BaCO3)、酸化チタン(Ti
O2)、酸化鉛(PbO)、炭酸カルシウム(CaC
O3)、酸化イットリウム(Y2O3)、二酸化珪素(S
iO2)、二酸化マンガン(MnO2)、および酸化アル
ミニウム(Al2O3)を秤量し、さらに(表1)に示し
たようにBaTi2O5を秤量する。
002Y2O3+0.03SiO2+0.0005MnO2
+0.01Al2O3の組成になるように、それぞれ原料
として炭酸バリウム(BaCO3)、酸化チタン(Ti
O2)、酸化鉛(PbO)、炭酸カルシウム(CaC
O3)、酸化イットリウム(Y2O3)、二酸化珪素(S
iO2)、二酸化マンガン(MnO2)、および酸化アル
ミニウム(Al2O3)を秤量し、さらに(表1)に示し
たようにBaTi2O5を秤量する。
【0022】
【表1】
【0023】次にこれらをボールミルにて湿式混合した
のち乾燥し、1100℃で2時間仮焼する。その後、こ
の仮焼した粉をボールミルにて湿式粉砕し乾燥する。
のち乾燥し、1100℃で2時間仮焼する。その後、こ
の仮焼した粉をボールミルにて湿式粉砕し乾燥する。
【0024】次に、この粉砕粉に結合剤としてポリビニ
ルアルコールを5%加え造粒し、80kg/cm2の圧力で
プレス成形した。この成形物を空気中で約1350℃に
て1時間焼成し、直径20mm、厚さ2.0mmの円板状の
焼結体を得た。さらに、この焼結体にNiメッキを施し
た後、銀ペーストを塗布、焼付し電極を形成し、正特性
サーミスタを得た。
ルアルコールを5%加え造粒し、80kg/cm2の圧力で
プレス成形した。この成形物を空気中で約1350℃に
て1時間焼成し、直径20mm、厚さ2.0mmの円板状の
焼結体を得た。さらに、この焼結体にNiメッキを施し
た後、銀ペーストを塗布、焼付し電極を形成し、正特性
サーミスタを得た。
【0025】次に、このようにして得られた試料の各種
電気特性を測定する。その抵抗温度特性曲線により、常
温抵抗値(R25)、抵抗温度係数(α)、抵抗変化幅
(Ψ)を評価する。その結果を(表1)に示した。
電気特性を測定する。その抵抗温度特性曲線により、常
温抵抗値(R25)、抵抗温度係数(α)、抵抗変化幅
(Ψ)を評価する。その結果を(表1)に示した。
【0026】これらの結果より、本発明であるBaTi
2O5が含有添加された試料は、無添加の場合と比較し
て、常温抵抗値はほとんど変わらないが、抵抗温度係数
と抵抗変化幅に関しては大きく向上していることが認め
られる。
2O5が含有添加された試料は、無添加の場合と比較し
て、常温抵抗値はほとんど変わらないが、抵抗温度係数
と抵抗変化幅に関しては大きく向上していることが認め
られる。
【0027】(実施例2)実施例1と同様の原料を用い
て(Ba0.8Pb0.1Ca0.1)TiO3+0.002Y2
O3+0.03SiO2+0.0005MnO2+0.0
1Al2O3の組成になるように各原料を秤量し、ボール
ミルにて湿式混合する。
て(Ba0.8Pb0.1Ca0.1)TiO3+0.002Y2
O3+0.03SiO2+0.0005MnO2+0.0
1Al2O3の組成になるように各原料を秤量し、ボール
ミルにて湿式混合する。
【0028】次に、この混合物を乾燥し、1100℃で
2時間仮焼した後、ボールミルにて湿式粉砕する(この
仮焼粉砕粒の粒径をDAとする)。さらに、この仮焼粉
砕粉とBaTi2O5(この粒径をDBとする)を同時に
湿式混合する。この時のBaTi2O5の添加量およびD
A/DB比を(表2)に示した通りにする。
2時間仮焼した後、ボールミルにて湿式粉砕する(この
仮焼粉砕粒の粒径をDAとする)。さらに、この仮焼粉
砕粉とBaTi2O5(この粒径をDBとする)を同時に
湿式混合する。この時のBaTi2O5の添加量およびD
A/DB比を(表2)に示した通りにする。
【0029】
【表2】
【0030】その後の造粒以降の試料作製工程は実施例
1と同様とし、電気特性の評価も同様のものとし、その
結果を(表2)に示した。
1と同様とし、電気特性の評価も同様のものとし、その
結果を(表2)に示した。
【0031】(表2)を見ると、DA/DB比が、2.0
以上のものは、PTC特性における抵抗温度特性と抵抗
変化幅が大幅に向上していることがわかる。
以上のものは、PTC特性における抵抗温度特性と抵抗
変化幅が大幅に向上していることがわかる。
【0032】なお、実施例1、実施例2において、仮焼
粉砕粉を製造する際、炭酸バリウム、酸化チタンを用い
たが、チタン酸バリウムの固溶体を用いたとしても同様
の効果が得られるものである。
粉砕粉を製造する際、炭酸バリウム、酸化チタンを用い
たが、チタン酸バリウムの固溶体を用いたとしても同様
の効果が得られるものである。
【0033】また、組成物Aの副成分として希土類酸化
物であるY2O3を添加した場合を示したが、このY2O3
の代りに他の希土類酸化物またはNb,Sb,Biの酸
化物あるいはY2O3を含むこれらの酸化物を組合わせて
添加しても同様の効果が得られるものである。
物であるY2O3を添加した場合を示したが、このY2O3
の代りに他の希土類酸化物またはNb,Sb,Biの酸
化物あるいはY2O3を含むこれらの酸化物を組合わせて
添加しても同様の効果が得られるものである。
【0034】さらに、組成物BとしてBaTinO2n+1
のn=2の場合のみを示したが、n=3,4の場合ある
いはn=2,3,4の組み合わせの場合でも同様の効果
が得られるものである。
のn=2の場合のみを示したが、n=3,4の場合ある
いはn=2,3,4の組み合わせの場合でも同様の効果
が得られるものである。
【0035】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明はPTC
特性における初期的な電気特性を変化させることなく、
その抵抗温度係数および抵抗変化幅を大きく向上させる
ことができるものである。また本発明の正特性サーミス
タをブラウン管の消磁回路や過電流防止等のために用い
た場合、その突入電流を減少させることができる。
特性における初期的な電気特性を変化させることなく、
その抵抗温度係数および抵抗変化幅を大きく向上させる
ことができるものである。また本発明の正特性サーミス
タをブラウン管の消磁回路や過電流防止等のために用い
た場合、その突入電流を減少させることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 サーミスタ素子と、このサーミスタ素子
表面に設けた少なくとも一対の電極とを備え、前記サー
ミスタ素子は、チタン酸バリウムからなる主成分に、副
成分として、希土類元素あるいはNb,Sb,Biの酸
化物のうち少なくとも一種類以上と、SiO2,Mn
O2,Al2O3とを添加含有した組成物Aと、BaTin
O2n+1(n=2,3,4)で表される組成物Bとからな
る正特性サーミスタ。 - 【請求項2】 組成物Bの含有量が、組成物Aの1mol
に対して、0.1〜4.0mol%である請求項1記載の
正特性サーミスタ。 - 【請求項3】 チタン酸バリウムからなる主成分に、副
成分として、希土類元素あるいはNb,Sb,Biの酸
化物のうち少なくとも一種類以上と、SiO2,Mn
O2,Al2O3とを添加混合後、仮焼して組成物Aを
得、次に前記組成物AにBaTinO2n+1(n=2,
3,4)で表される組成物Bを混合し、その後本焼成し
てサーミスタ素子を形成し、前記サーミスタ素子表面に
電極を設ける正特性サーミスタの製造方法。 - 【請求項4】 組成物Aの粉体の平均粒径(DA)と組
成物Bの粉体の平均粒径(DB)の粒径比DA/DBが
2.0以上となる組成物Aと組成物Bを用いた請求項3
記載の正特性サーミスタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6089584A JPH07297009A (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | 正特性サーミスタ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6089584A JPH07297009A (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | 正特性サーミスタ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07297009A true JPH07297009A (ja) | 1995-11-10 |
Family
ID=13974840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6089584A Pending JPH07297009A (ja) | 1994-04-27 | 1994-04-27 | 正特性サーミスタ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07297009A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0937692A1 (en) * | 1997-09-05 | 1999-08-25 | TDK Corporation | Barium titanate-base semiconductor ceramic |
EP0961299A1 (en) * | 1997-09-05 | 1999-12-01 | TDK Corporation | Method of producing semiconductor ceramic having positive temperature coefficient |
US6071842A (en) * | 1997-09-05 | 2000-06-06 | Tdk Corporation | Barium titanate-based semiconductor ceramic |
JP2011006266A (ja) * | 2009-06-23 | 2011-01-13 | Shimane Univ | BaTi2O5系強誘電性セラミックス製造方法 |
JP2012197200A (ja) * | 2011-03-22 | 2012-10-18 | Seiko Instruments Inc | BaTi2O5系複合酸化物の前駆体粉末、BaTi2O5系複合酸化物の前駆体粉末の製造方法、及びBaTi2O5系複合酸化物の製造方法 |
-
1994
- 1994-04-27 JP JP6089584A patent/JPH07297009A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0937692A1 (en) * | 1997-09-05 | 1999-08-25 | TDK Corporation | Barium titanate-base semiconductor ceramic |
EP0961299A1 (en) * | 1997-09-05 | 1999-12-01 | TDK Corporation | Method of producing semiconductor ceramic having positive temperature coefficient |
US6071842A (en) * | 1997-09-05 | 2000-06-06 | Tdk Corporation | Barium titanate-based semiconductor ceramic |
EP0961299A4 (en) * | 1997-09-05 | 2000-07-05 | Tdk Corp | PRODUCTION OF POSITIVE TEMPERATURE COEFFICIENT SEMICONDUCTOR CERAMIC |
US6221800B1 (en) | 1997-09-05 | 2001-04-24 | Tdk Corporation | Method of producing PTC semiconducting ceramic |
EP0937692A4 (en) * | 1997-09-05 | 2003-05-14 | Tdk Corp | SEMICONDUCTOR CERAMIC BASED ON BARIUM TITANATE |
JP2011006266A (ja) * | 2009-06-23 | 2011-01-13 | Shimane Univ | BaTi2O5系強誘電性セラミックス製造方法 |
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