JPH07296416A - 光ディスク及び光ディスク記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レ−ザ波長や対物レンズの開口数ＮＡを変え
ないで光ディスクの記録密度を高め、既記録型の光ディ
スクに新たな情報を記録できるようにする。 【構成】 ピット再生モ−ド／光磁気再生モ−ド／光磁
気記録モ−ドの何れかを指定可能で、ピット再生モ−ド
では低パワ−のレ−ザ光を出力し、ピット部をトラッキ
ングし、ピット反射光の強度を再生信号として処理す
る。光磁気再生モ−ドでは低パワ−のレ−ザ光を出力
し、ランド部をトラッキングし、ピット反射光の偏光面
の回転角を再生信号として処理する。光磁気記録モ−ド
では、高パワ−のレ−ザ光を出力し、ランド部をトラッ
キングし、入力情報を磁界変調して磁化の向きとして記
録する光ディスク記録再生装置。ピット情報を全域に記
録されランド部に光磁気記録可能なディスクが、上記装
置によって記録再生される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、記録密度を高めた光デ
ィスクと、該光ディスクの情報を記録／再生する装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】再生専用の光ディスクと、書換可能な光
ディスクとがある。前者は、コンパクトディスク（Ｃ
Ｄ）のように情報がピット（穴）として記録されている
ディスクである。後者は、光磁気ディスク（ＭＯ）のよ
うに、ディスクの表面に形成された垂直磁化膜の磁化の
向きを情報の「０」「１」に対応させて変えることで、
情報を記録／再生できるディスクである。かかる光磁気
ディスクとしては、例えば、書換可能型のミニディスク
（ＭＤ）や、コンピュ−タデ−タの記録媒体である容量
１００ＭＢ以上の３．５inch規格の光磁気ディスク（Ｍ
Ｏ）がある。なお、書換可能型のディスクとしては、光
磁気ディスク以外に、例えば、相変化型のディスク等も
ある。

【０００３】音楽情報の記録／再生用の書換可能型のミ
ニディスク（ＭＤ）では、全域に垂直磁化膜が形成され
ており、また、トラッキング用のプリグル−ブが形成さ
れているとともに、最内周部には、管理情報がピットと
して記録されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】光ディスクの記録密度
を高めたいという要請がある。記録密度を高める方法と
しては、レ−ザ光の波長を短くする方法や、対物レンズ
の開口数ＮＡを大きくする方法がある。前者では半導体
レ−ザの改良が要求され、後者では光ピックアップの光
学系等の機構上の精密度を高めることが要求される。即
ち、何れも重大な変更が必要となる。また、光磁気ディ
スクに情報を記録する場合にはレ−ザ光の出力を高パワ
−に切り換える必要があるが、短波長のレ−ザを高パワ
−で長時間安定して出力することは困難である。

【０００５】既記録型のディスクに、個人的な情報を新
たに追加して記録できるようにしたいという要請があ
る。例えば、ゲ−ムソフトのディスクに自分のスコアを
記録したい場合や、音楽ソフトのディスクに自分の音声
を記録したい場合、或いは、辞書やデ−タベ−ス等のデ
ィスクに個人的に書き換えた情報を記録したい場合等で
ある。かかる機能を備えたディスクとしては追記型のデ
ィスクがあるが、追記型のディスクの場合、情報を書き
換えることができないという問題がある。

【０００６】本発明は、レ−ザ波長や対物レンズの開口
数ＮＡを変えることなく、光ディスクの記録密度を高め
ることを目的とする。また、既記録型の光ディスクに、
新たな情報を記録できるようにすることを目的とする。
さらに、記録した情報を書き換え得るようにすることを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、ディ
スク面に情報をピットとして記録され、且つ、少なくと
もランド部に情報の書換可能な記録膜を形成されて成る
光ディスクである。請求項２の発明は、情報を再生する
モ−ドでは低パワ−のレ−ザ光をディスクに照射して反
射光に基づいて情報を再生し情報を書き込むモ−ドでは
高パワ−のレ−ザ光をディスクに照射して記録膜の状態
を情報に対応する状態に設定する光ディスク記録再生装
置であって、ピットとして記録されている情報を再生す
るピット再生モ−ドと記録膜の状態として記録されてい
る情報を再生する記録膜再生モ−ドと情報を記録膜の状
態として書き込む記録膜書込モ−ドの何れかを指定する
モ−ド指定手段と、ピット再生モ−ドではピット部がト
ラッキングされ記録膜再生モ−ド又は記録膜書込モ−ド
ではランド部がトラッキングされるようにトラッキング
制御の極性を切り換える極性切換手段と、を備えた光デ
ィスク記録再生装置である。請求項３の発明は、情報を
再生するモ−ドでは低パワ−のレ−ザ光をディスクに照
射し情報を書き込むモ−ドでは高パワ−のレ−ザ光をデ
ィスクに照射する光ディスク記録再生装置であって、ピ
ットとして記録されている情報を再生するピット再生モ
−ドと磁化の向きとして記録されている情報を再生する
記録膜再生モ−ドと情報を磁化の向きとして書き込む記
録膜書込モ−ドの何れかを指定するモ−ド指定手段と、
３スポット方式でトラッキングを制御するトラッキング
制御手段と、ピット再生モ−ドではピット部がトラッキ
ングされ記録膜再生モ−ド又は記録膜書込モ−ドではラ
ンド部がトラッキングされるようにトラッキング制御の
極性を切り換える極性切換手段と、ピット再生モ−ドで
はメインスポットの反射光の強度に対応する信号を再生
信号として処理し記録膜再生モ−ドではメインスポット
の反射光の偏光面の回転角に対応する信号を再生信号と
して処理する再生信号処理手段と、記録膜書込モ−ドで
は入力情報を処理して磁界変調信号を生成し該磁界変調
信号を磁気ヘッドの駆動回路に与える入力情報処理手段
と、を備えた光ディスク記録再生装置である。

【０００８】

【作用】請求項１の光ディスクでは、ランド部に形成さ
れている書換可能な記録膜を利用して、新たに情報が記
録され、また、再生される。請求項２の装置では、モ−
ド指定手段によりピット再生モ−ド／記録膜再生モ−ド
／記録膜書込モ−ドの何れかが指定される。ピット再生
モ−ドでは、低パワ−のレ−ザ光が出力されて、ピット
部がトラッキングされ、ピット反射光に基づいて情報が
再生される。記録膜再生モ−ドでは、低パワ−のレ−ザ
光が出力されて、ランド部がトラッキングされ、ランド
部からの反射光に基づいて情報が再生される。記録膜書
込モ−ドでは、高パワ−のレ−ザ光が出力されて、ラン
ド部がトラッキングされ、入力情報がランド部に書き込
まれる。請求項３の装置では、ランド部への情報の書き
込みが、光磁気の磁界変調方式で行われる。また、ラン
ド部からの情報の読み出しが、反射光の偏光面の回転角
に対応する信号に基づいて行われる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図１の
（ａ）は実施例の光ディスクの情報記録面の一部を拡大
して示す模式図である。図示の光ディスクには予めピッ
ト（図中、長円形で示す）として情報が記録されてい
る。また、ユ−ザにより新たに入力される情報は、ピッ
ト部〜ピット部間のランド部に光磁気方式で記録され
る。なお、図では、ピット部とランド部を細破線で区切
って示している。ピット部を再生する場合には、図中実
線のようにレ−ザスポットが照射され、一方、ランド部
に記録／再生する場合には、図中二点鎖線のようにレ−
ザスポットが照射される。なお、レ−ザスポットLBM(LB
M') は３スポット方式でトラッキングする場合のメイン
スポットを示し、レ−ザスポットLB1(LB1'),LB3(LB3')
は、各々時間的に先行するサイドスポットと時間的に後
に続くサイドスポットを示す。

【００１０】上記３スポット方式のレ−ザスポットは、
図１の（ｂ）の光学系によって光ディスクD の情報記録
面に照射される。即ち、半導体レ−ザLDから出力された
レ−ザビ−ムは、グレ−ティング（回折格子）51で３ビ
−ムに分光された後、コリメ−タレンズ52で平行光にさ
れ、ビ−ムスプリッタ53を通り、対物レンズ54により集
光されて、上記の如く光ディスク面に照射される。ま
た、光ディスクD の情報記録面に照射された各スポット
は、該情報記録面で各々反射され、対物レンズ54で平行
光にされた後、ビ−ムスプリッタ53で反射されてウォラ
ストンプリズム55に入射され、該ウォラストンプリズム
55で各々３ビ−ムに分光された後、コリメ−タレンズ56
及びシリンドリカルレンズ57で集光されて、各々光検出
器SEに到る。

【００１１】光検出器SEは、５個の光検出素子SE11,SEM
1,SE31,SEM2,SEM3が図２の（ａ）の配置で一体に構成さ
れたセンサである。ここで、光検出素子SE11は、サブス
ポットLB1 の中央の分光（ウォラストンプリズム55で分
光された３ビ−ムの中の中央のビ−ム，以下同様）LB11
を検出する。また、光検出素子SEM1は、メインスポット
LBM の中央の分光LBM1を検出する。また、光検出素子SE
31は、サブスポットLB3 の中央の分光LB31を検出する。
一方、光検出素子SEM2,SEM3 は、各々メインスポットLB
M の両側の分光LBM2,LBM3 を検出する素子である。

【００１２】上記の如く光検出器SEの各光検出素子SE1
1,SEM1,SE31,SEM2,SEM3で各々検出される５個の分光LB1
1,LBM1,LB31,LBM2,LBM3は、各々図２の（ｂ）のように
用いられる。即ち、光検出素子SEM1の出力信号に基づい
て、フォ−カスエラ−信号が生成される。また、光検出
素子SEM2,SEM3 の出力信号の和に基づいて、ピット再生
信号（＝ピット反射光の強度に相当する信号）が生成さ
れ、光検出素子SEM2,SEM3 の出力信号の差に基づいて、
光磁気の再生信号（＝ピット反射光の偏光面の回転角に
相当する信号）が生成される。ここで、ピット再生信号
に基づいて情報を再生するか、又は、光磁気の再生信号
に基づいて情報を再生するかの切換は、システムコント
ロ−ラによって制御される。即ち、ピット部を再生する
場合であればピット再生信号に基づいて記録情報が再生
され、ランド部を再生する場合であれば光磁気の再生信
号に基づいて記録情報が再生される。

【００１３】また、光検出素子SE11,SE31 の出力信号の
差からはトラッキングエラ−信号が生成される。このト
ラッキングエラ−信号は、ピット部を再生する場合とラ
ンド部を記録／再生する場合とで、その極性を反転する
必要がある。即ち、図４のように、ピット部とランド部
とでは負帰還ル−プになる領域が異なるため「SE11−SE
31」をトラッキングエラ−信号とするか、逆に「SE31−
SE11」をトラッキングエラ−信号とするかを切り換える
必要があるのであるが、この切換は、システムコントロ
−ラによって制御される。

【００１４】システムコントロ−ラでは、上記の如く、
ピット再生信号／光磁気の再生信号の切換制御や、トラ
ッキングエラ−信号の極性の切換制御が実行される他、
図４に示すように、再生モ−ド／記録モ−ドの指定の切
換に対応してレ−ザ光の出力を低パワ−／高パワ−で切
り換えたり、或いは、記録時に入力デ−タをエンコ−ダ
から変調回路へ送らせて磁気ヘッド60を駆動させること
で磁界変調方式での磁気記録を実現させるための制御等
が行われる。なお、再生モ−ド／記録モ−ドの指定や、
ピット再生モ−ド／光磁気再生モ−ドの指定は、操作表
示部からの入力で行われる他、他のコンピュ−タ装置等
からの指令で行うように構成することもできる。

【００１５】上記の実施例はランド部に磁界変調方式で
光磁気記録／再生を行う場合であるが、他の方式によっ
てランド部に情報を記録／再生することも可能である。
例えば、相変化型で記録／再生するのであれば、図２の
（ｂ）のＭＯ信号は不要となり、ピット信号にのみ基づ
いて情報を再生すればよい。また、光磁気記録／再生
を、磁界変調方式ではなく光強度変調方式で行うのであ
れば、請求項１のパワ−切換手段で切り換えるべき高パ
ワ−を２つある記録パワ−の中の基準のパワ−とし、磁
気ヘッドの駆動回路ではなくレ−ザの駆動回路に対して
情報処理手段が入力情報を送るように変更すればよい。

【００１６】

【発明の効果】以上、本発明では、ピットとして記録さ
れている情報に加えて、ランド部に新たな情報を記録で
きるため、レ−ザ波長や対物レンズの開口数ＮＡを変え
ることなく、光ディスクの記録密度を実質的に高めるこ
とができる。また、ランド部に新たに記録した情報を書
き換えることも容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）はディスク面での３スポットとピットの
関係を示す説明図、（ｂ）は実施例装置の光学系を示す
模式図。

【図２】（ａ）は実施例装置で使用される光検出器の模
式図、（ｂ）は光検出器の出力信号の処理を示す説明
図。

【図３】実施例装置の主要部の回路構成を示すブロック
図。

【図４】実施例装置のトラッキングの極性を示す説明
図。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスク面に情報をピットとして記録さ
   れ、且つ、少なくともランド部に情報の書換可能な記録
   膜を形成されて成る光ディスク。
2. 【請求項２】 情報を再生するモ−ドでは低パワ−のレ
   −ザ光をディスクに照射して反射光に基づいて情報を再
   生し、情報を書き込むモ−ドでは高パワ−のレ−ザ光を
   ディスクに照射して記録膜の状態を情報に対応する状態
   に設定する光ディスク記録再生装置であって、 ピットとして記録されている情報を再生するピット再生
   モ−ドと、記録膜の状態として記録されている情報を再
   生する記録膜再生モ−ドと、情報を記録膜の状態として
   書き込む記録膜書込モ−ドの何れかを指定するモ−ド指
   定手段と、 ピット再生モ−ドではピット部がトラッキングされ、記
   録膜再生モ−ド又は記録膜書込モ−ドではランド部がト
   ラッキングされるように、トラッキング制御の極性を切
   り換える極性切換手段と、 を備えた光ディスク記録再生装置。
3. 【請求項３】 情報を再生するモ−ドでは低パワ−のレ
   −ザ光をディスクに照射し、情報を書き込むモ−ドでは
   高パワ−のレ−ザ光をディスクに照射する光ディスク記
   録再生装置であって、 ピットとして記録されている情報を再生するピット再生
   モ−ドと、磁化の向きとして記録されている情報を再生
   する記録膜再生モ−ドと、情報を磁化の向きとして書き
   込む記録膜書込モ−ドの何れかを指定するモ−ド指定手
   段と、 ３スポット方式でトラッキングを制御するトラッキング
   制御手段と、 ピット再生モ−ドではピット部がトラッキングされ、記
   録膜再生モ−ド又は記録膜書込モ−ドではランド部がト
   ラッキングされるように、トラッキング制御の極性を切
   り換える極性切換手段と、 ピット再生モ−ドではメインスポットの反射光の強度に
   対応する信号を再生信号として処理し、記録膜再生モ−
   ドではメインスポットの反射光の偏光面の回転角に対応
   する信号を再生信号として処理する再生信号処理手段
   と、 記録膜書込モ−ドでは入力情報を処理して磁界変調信号
   を生成し、該磁界変調信号を磁気ヘッドの駆動回路に与
   える入力情報処理手段と、 を備えた光ディスク記録再生装置。