JPH0728482A - 音響効果制御装置 - Google Patents
音響効果制御装置Info
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- JPH0728482A JPH0728482A JP5175257A JP17525793A JPH0728482A JP H0728482 A JPH0728482 A JP H0728482A JP 5175257 A JP5175257 A JP 5175257A JP 17525793 A JP17525793 A JP 17525793A JP H0728482 A JPH0728482 A JP H0728482A
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- Japan
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- sound
- reverberation
- room size
- late reverberation
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- Pending
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- Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
- Complex Calculations (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 人工的に残響を生成して付加する音響効果制
御装置に関し、再生音の響きの質は同じに保ちながら、
再生音場の広さのみを簡単かつ自在に変え得るようにす
ることを目的とする。 【構成】 初期反射音を生成する初期反射音生成手段1
と、前記初期反射音に続く後期残響音を生成する後期残
響音生成手段2と、前記初期反射音生成手段の出力と前
記後期残響音生成手段の出力とを入力信号に加算する加
算手段3と、前記初期反射音生成手段と後期残響音生成
手段のそれぞれの回路係数τ1 〜τ6 ,rを再生音場の
ルームサイズkをパラメータとして可変制御する音場制
御手段4とを備えることにより構成する。
御装置に関し、再生音の響きの質は同じに保ちながら、
再生音場の広さのみを簡単かつ自在に変え得るようにす
ることを目的とする。 【構成】 初期反射音を生成する初期反射音生成手段1
と、前記初期反射音に続く後期残響音を生成する後期残
響音生成手段2と、前記初期反射音生成手段の出力と前
記後期残響音生成手段の出力とを入力信号に加算する加
算手段3と、前記初期反射音生成手段と後期残響音生成
手段のそれぞれの回路係数τ1 〜τ6 ,rを再生音場の
ルームサイズkをパラメータとして可変制御する音場制
御手段4とを備えることにより構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、人工的に残響を生成
して付加する音響効果制御装置に係り、再生音の響きの
質は同じに保ちながら、再生音場の広さのみを簡単かつ
自在に変え得るようにした音響効果制御装置に関する。
して付加する音響効果制御装置に係り、再生音の響きの
質は同じに保ちながら、再生音場の広さのみを簡単かつ
自在に変え得るようにした音響効果制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンサートホールなどで聞く音には、直
接音だけでなく、周囲の壁などで複雑に反射された間接
音も多く含まれている。図11に、コンサートホールな
どにおける音の残響パターンを示す。この残響パターン
において、ERは周囲の壁などから一次反射されてくる
初期反射音、REVは初期反射音ERに引き続いて何回
も反射を繰り返すことによっておこる時間的な密度が高
く、かつ持続時間も長い後期残響音である。なお、残響
時間Tは、原音が−60dBまで減衰する時間で表され
る。
接音だけでなく、周囲の壁などで複雑に反射された間接
音も多く含まれている。図11に、コンサートホールな
どにおける音の残響パターンを示す。この残響パターン
において、ERは周囲の壁などから一次反射されてくる
初期反射音、REVは初期反射音ERに引き続いて何回
も反射を繰り返すことによっておこる時間的な密度が高
く、かつ持続時間も長い後期残響音である。なお、残響
時間Tは、原音が−60dBまで減衰する時間で表され
る。
【0003】図11から明らかなように、残響は初期反
射音ERとこれに続く後期残響音REVとから形成され
ている。したがって、ステレオ装置などで音楽を再生す
る際に、図11のような初期反射音ERと後期残響音R
EVとを人工的に生成し、これらを原音に付加してやれ
ば、コンサートホールなどと同様の響きを備えた音を再
生することができる。
射音ERとこれに続く後期残響音REVとから形成され
ている。したがって、ステレオ装置などで音楽を再生す
る際に、図11のような初期反射音ERと後期残響音R
EVとを人工的に生成し、これらを原音に付加してやれ
ば、コンサートホールなどと同様の響きを備えた音を再
生することができる。
【0004】図12に、前記した残響を人工的に生成し
て付加するための従来の音響効果制御装置の例を示す。
図において、81は入力信号(原音)から初期反射音E
Rを生成するための初期反射音生成器、82は入力信号
から後期残響音REVを生成するための後期残響音生成
器、83は初期反射音生成器81で作られた初期反射音
信号ER(初期反射音と同一符号を用いる)と後期残響
音生成器82で作られた後期残響音信号REV(後期残
響音と同一符号を用いる)を入力信号(原音)に加算し
て、図11に示すような所定の残響パターンからなる出
力信号を得る加算器である。
て付加するための従来の音響効果制御装置の例を示す。
図において、81は入力信号(原音)から初期反射音E
Rを生成するための初期反射音生成器、82は入力信号
から後期残響音REVを生成するための後期残響音生成
器、83は初期反射音生成器81で作られた初期反射音
信号ER(初期反射音と同一符号を用いる)と後期残響
音生成器82で作られた後期残響音信号REV(後期残
響音と同一符号を用いる)を入力信号(原音)に加算し
て、図11に示すような所定の残響パターンからなる出
力信号を得る加算器である。
【0005】なお、一般に、前記初期反射音生成器81
としては周知のたたみ込み積分を利用したディジタルフ
ィルタが用いられ、また、後期残響音生成器82として
は遅延回路と加算器および乗算器を組み合わせたオール
パスフィルタが用いられている。
としては周知のたたみ込み積分を利用したディジタルフ
ィルタが用いられ、また、後期残響音生成器82として
は遅延回路と加算器および乗算器を組み合わせたオール
パスフィルタが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記初期反
射音生成器81と後期残響音生成器82は、それぞれの
回路係数を変えることによってそれぞれ任意のパターン
からなる初期反射音ERと後期残響音REVを生成する
ことができる。このため、初期反射音ERと後期残響音
REVの組合せは無限に考えられ、希望する再生音場の
残響特性を得るにはかなり高度の専門知識と訓練を必要
とし、素人にはその扱いがかなり難しいという問題があ
った。
射音生成器81と後期残響音生成器82は、それぞれの
回路係数を変えることによってそれぞれ任意のパターン
からなる初期反射音ERと後期残響音REVを生成する
ことができる。このため、初期反射音ERと後期残響音
REVの組合せは無限に考えられ、希望する再生音場の
残響特性を得るにはかなり高度の専門知識と訓練を必要
とし、素人にはその扱いがかなり難しいという問題があ
った。
【0007】また、前記したように初期反射音ERと後
期残響音REVの関係がばらばらに変わるということは
再生音の響きの質が変わるということであり、これは現
在実現している再生音場が別なものに変わってしまうと
いうことである。したがって、従来の音響効果制御装置
のように、初期反射音ERと後期残響音REVのそれぞ
れを自由に変え得るようにした場合、素人には残響効果
の明確な基準がないために、再生音の響きの質を同じに
保ちながら、実現している再生音場の広さのみを例えば
小ホールから大ホールへ変えるというようなことを簡単
に行なうことができなかった。
期残響音REVの関係がばらばらに変わるということは
再生音の響きの質が変わるということであり、これは現
在実現している再生音場が別なものに変わってしまうと
いうことである。したがって、従来の音響効果制御装置
のように、初期反射音ERと後期残響音REVのそれぞ
れを自由に変え得るようにした場合、素人には残響効果
の明確な基準がないために、再生音の響きの質を同じに
保ちながら、実現している再生音場の広さのみを例えば
小ホールから大ホールへ変えるというようなことを簡単
に行なうことができなかった。
【0008】この発明は、前記問題を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、再生音の響き
の質は同じに保ちながら、再生音場の広さのみを簡単か
つ自在に変えることのできる音響効果制御装置を提供す
ることである。
されたもので、その目的とするところは、再生音の響き
の質は同じに保ちながら、再生音場の広さのみを簡単か
つ自在に変えることのできる音響効果制御装置を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、発明に係る音響効果制御装置は、初期反射音を生成
する初期反射音生成手段と、前記初期反射音に続く後期
残響音を生成する後期残響音生成手段と、前記初期反射
音生成手段の出力と前記後期残響音生成手段の出力とを
入力信号に加算する加算手段と、前記初期反射音生成手
段と後期残響音生成手段のそれぞれの回路係数を再生音
場のルームサイズをパラメータとして可変制御する音場
制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
に、発明に係る音響効果制御装置は、初期反射音を生成
する初期反射音生成手段と、前記初期反射音に続く後期
残響音を生成する後期残響音生成手段と、前記初期反射
音生成手段の出力と前記後期残響音生成手段の出力とを
入力信号に加算する加算手段と、前記初期反射音生成手
段と後期残響音生成手段のそれぞれの回路係数を再生音
場のルームサイズをパラメータとして可変制御する音場
制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】操作パネルなどからルームサイズが指定される
と、音場制御手段は初期反射音生成手段と後期残響音生
成手段のそれぞれの回路係数をルームサイズに対応した
値に設定する。これによって、初期反射音生成手段と後
期残響音生成手段は指定されたルームサイズに対応した
初期反射音信号と後期反射音信号をそれぞれ生成する。
そして、加算器は、これら生成された初期反射音信号と
残響音信号を入力信号(原音)に加算して出力する。
と、音場制御手段は初期反射音生成手段と後期残響音生
成手段のそれぞれの回路係数をルームサイズに対応した
値に設定する。これによって、初期反射音生成手段と後
期残響音生成手段は指定されたルームサイズに対応した
初期反射音信号と後期反射音信号をそれぞれ生成する。
そして、加算器は、これら生成された初期反射音信号と
残響音信号を入力信号(原音)に加算して出力する。
【0011】前記したように、本発明の場合は、初期反
射音生成手段と後期残響音生成手段のそれぞれの回路係
数がルームサイズをパラメータとして設定される。した
がって、初期反射音と後期残響音がルームサイズをパラ
メータとして常に一定の関係をもって生成されるように
なる。このため、再生音の響きの質は同じに保ちなが
ら、再生音場の広さのみを小ホールから大ホールという
ように自在に変えることができる。
射音生成手段と後期残響音生成手段のそれぞれの回路係
数がルームサイズをパラメータとして設定される。した
がって、初期反射音と後期残響音がルームサイズをパラ
メータとして常に一定の関係をもって生成されるように
なる。このため、再生音の響きの質は同じに保ちなが
ら、再生音場の広さのみを小ホールから大ホールという
ように自在に変えることができる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明の1実施例のブロック図であ
って、初期反射音生成器1、後期残響音生成器2、加算
器3、マイクロコンピュータなどから構成された制御部
4、遅延時間格納用ROM5、操作パネル6、ディスプ
レイ7から構成されている。なお、この実施例は、後述
するように、ルームサイズkをパラメータとして、初期
反射音生成器1の回路係数たる遅延時間τ1 〜τ5 と、
後期残響音生成器2の回路係数たる遅延時間τ6 とを可
変制御するようにした場合の一例である。
明する。図1は、この発明の1実施例のブロック図であ
って、初期反射音生成器1、後期残響音生成器2、加算
器3、マイクロコンピュータなどから構成された制御部
4、遅延時間格納用ROM5、操作パネル6、ディスプ
レイ7から構成されている。なお、この実施例は、後述
するように、ルームサイズkをパラメータとして、初期
反射音生成器1の回路係数たる遅延時間τ1 〜τ5 と、
後期残響音生成器2の回路係数たる遅延時間τ6 とを可
変制御するようにした場合の一例である。
【0013】なお、図1中の点線で囲ったブロック部分
10は、実際にはディジタル・シグナル・プロセッサ
(DSP)を用いてソフトウェア的に実現されている回
路であるが、説明を分かり易くするために、DSPによ
って実現されている回路機能をハードウェア的に示した
ものである。
10は、実際にはディジタル・シグナル・プロセッサ
(DSP)を用いてソフトウェア的に実現されている回
路であるが、説明を分かり易くするために、DSPによ
って実現されている回路機能をハードウェア的に示した
ものである。
【0014】前記実施例における初期反射音生成器1
は、例えば、それぞれが遅延時間τ1〜τ5 からなる5
つの遅延回路111 〜115 を縦続接続し、この縦続接
続した5つの遅延回路111 〜115 の各遅延出力を所
定の乗算係数g1 〜g5 を有する乗算器121 〜125
を通した後、加算器3へ送るように構成されている。こ
れら遅延回路111 〜115 、乗算器121 〜125 お
よび加算器3からなる回路は、いわゆるたたみ込み積分
を利用した非巡回型のディジタルフィルタを構成してお
り、その出力特性は図2のようなものとなる。
は、例えば、それぞれが遅延時間τ1〜τ5 からなる5
つの遅延回路111 〜115 を縦続接続し、この縦続接
続した5つの遅延回路111 〜115 の各遅延出力を所
定の乗算係数g1 〜g5 を有する乗算器121 〜125
を通した後、加算器3へ送るように構成されている。こ
れら遅延回路111 〜115 、乗算器121 〜125 お
よび加算器3からなる回路は、いわゆるたたみ込み積分
を利用した非巡回型のディジタルフィルタを構成してお
り、その出力特性は図2のようなものとなる。
【0015】残響音発生器2は、遅延時間τ6 からなる
遅延回路21の入出力端に加算器22、23を接続し、
入力信号(原音)を減衰係数−rからなる乗算器25を
通じて加算器23へフィードフォワードするとともに、
加算器23の加算出力を減衰係数rからなる乗算器24
を通じて加算器22へフィードバックするように構成し
たものである。これら遅延回路21、加算器22,23
および乗算器24,25からなる回路は周知のオールパ
スフィルタを構成しており、その出力特性は図3のよう
なものとなる。なお、図3は説明を分かり易くするため
に、τ6 の間隔を拡大して示した。実際には、τ6 の間
隔は図2のτ1 〜τ5 よりも小さな値であって、τ1 〜
τ5 よりも蜜な波形が傾き1/rで長時間つづくもので
ある。
遅延回路21の入出力端に加算器22、23を接続し、
入力信号(原音)を減衰係数−rからなる乗算器25を
通じて加算器23へフィードフォワードするとともに、
加算器23の加算出力を減衰係数rからなる乗算器24
を通じて加算器22へフィードバックするように構成し
たものである。これら遅延回路21、加算器22,23
および乗算器24,25からなる回路は周知のオールパ
スフィルタを構成しており、その出力特性は図3のよう
なものとなる。なお、図3は説明を分かり易くするため
に、τ6 の間隔を拡大して示した。実際には、τ6 の間
隔は図2のτ1 〜τ5 よりも小さな値であって、τ1 〜
τ5 よりも蜜な波形が傾き1/rで長時間つづくもので
ある。
【0016】遅延時間格納用ROM5には、図4(A)
(B)に例示するように、初期反射音用遅延時間テーブ
ルと後期残響音用遅延時間テーブルが格納されている。
図4(A)の初期反射音用遅延時間テーブルには、初期
反射音生成器1の各遅延回路111 〜115 のための遅
延時間τ1 〜τ5 の具体的な値が再生音場のルームサイ
ズkをパラメータとして複数格納されている。また、図
4(B)の後期残響音用遅延時間テーブルには、後期残
響音生成器2の遅延回路21のための遅延時間τ 6 の具
体的な値が再生音場のルームサイズkをパラメータとし
て複数格納されている。
(B)に例示するように、初期反射音用遅延時間テーブ
ルと後期残響音用遅延時間テーブルが格納されている。
図4(A)の初期反射音用遅延時間テーブルには、初期
反射音生成器1の各遅延回路111 〜115 のための遅
延時間τ1 〜τ5 の具体的な値が再生音場のルームサイ
ズkをパラメータとして複数格納されている。また、図
4(B)の後期残響音用遅延時間テーブルには、後期残
響音生成器2の遅延回路21のための遅延時間τ 6 の具
体的な値が再生音場のルームサイズkをパラメータとし
て複数格納されている。
【0017】前記図4(A)(B)に示したようなテーブ
ルを用いる理由を次に説明する。いま、図5(A)に示
すような1辺がL〔m〕の部屋の残響時間Tは、周知の
Sabineの式によって次式で与えられる。 T=(4V/cαS) ×[ln 106] 〔秒〕 V:部屋の全容積 c:音速 α:平均吸音率 S:部屋の全表面積 ln:自然対数
ルを用いる理由を次に説明する。いま、図5(A)に示
すような1辺がL〔m〕の部屋の残響時間Tは、周知の
Sabineの式によって次式で与えられる。 T=(4V/cαS) ×[ln 106] 〔秒〕 V:部屋の全容積 c:音速 α:平均吸音率 S:部屋の全表面積 ln:自然対数
【0018】いま、部屋の各辺の寸法が図5(D)のよ
うにk倍されると、部屋の全容積V′=k3 ・V、部屋
の全表面積S′=k2 ・Sとなるので、(D)の部屋の
残響時間T′は、 T′=(4V′/cαS′) ×[ln 106] =(4・k3 ・V/cαk2 ・S)×[ln 106] =k(4V′/cαS′) ×[ln 106] =kT となり、残響時間はルームサイズkに比例して増減する
ことが分かる。
うにk倍されると、部屋の全容積V′=k3 ・V、部屋
の全表面積S′=k2 ・Sとなるので、(D)の部屋の
残響時間T′は、 T′=(4V′/cαS′) ×[ln 106] =(4・k3 ・V/cαk2 ・S)×[ln 106] =k(4V′/cαS′) ×[ln 106] =kT となり、残響時間はルームサイズkに比例して増減する
ことが分かる。
【0019】上式の意味するところを図5で説明する
と、(A)のような広さの部屋の初期反射音ERの特性
が(B)であり、また後期残響音REVの特性が(C)
であるものとすると、一辺がk倍された(D)の広さの
部屋の初期反射音ERの特性は(E)のようになり、ま
た後期残響音REVの特性は(F)のようになり、各時
間がΔt、Tがそれぞれk倍されたことに等しい。
と、(A)のような広さの部屋の初期反射音ERの特性
が(B)であり、また後期残響音REVの特性が(C)
であるものとすると、一辺がk倍された(D)の広さの
部屋の初期反射音ERの特性は(E)のようになり、ま
た後期残響音REVの特性は(F)のようになり、各時
間がΔt、Tがそれぞれk倍されたことに等しい。
【0020】すなわち、前記結果を図1の初期反射音生
成器1と後期残響音生成器2の回路係数に当てはめる
と、図5(B)から(E)の特性を得るには、初期反射
音生成器1の各遅延時間τ1 〜τ5 をそれぞれk倍すれ
ばよく、また、図5(C)から(F)の特性を得るに
は、図1中の後期残響音生成器2の遅延時間τ6 を図6
のようにk倍するか、あるいは図7のように遅延時間τ
6 はそのままで減衰係数rをルームサイズkに応じて
r′に変えてやればよい。なお、この図6と図7も、前
述した図3と同様にτ6 の間隔を拡大して示してある。
成器1と後期残響音生成器2の回路係数に当てはめる
と、図5(B)から(E)の特性を得るには、初期反射
音生成器1の各遅延時間τ1 〜τ5 をそれぞれk倍すれ
ばよく、また、図5(C)から(F)の特性を得るに
は、図1中の後期残響音生成器2の遅延時間τ6 を図6
のようにk倍するか、あるいは図7のように遅延時間τ
6 はそのままで減衰係数rをルームサイズkに応じて
r′に変えてやればよい。なお、この図6と図7も、前
述した図3と同様にτ6 の間隔を拡大して示してある。
【0021】なお、図7のように減衰係数rの方を変え
た場合は、τ6 はk倍されないので図6の場合と残響音
成分の密度が若干変わるが、後期残響音の響きは密度の
大小にはほとんど影響を受けず、残響時間Tの長短によ
ってほぼ決定されるので、遅延時間τ6 または減衰係数
rのいずれを変えてもほとんど同様の結果を得ることが
できる。
た場合は、τ6 はk倍されないので図6の場合と残響音
成分の密度が若干変わるが、後期残響音の響きは密度の
大小にはほとんど影響を受けず、残響時間Tの長短によ
ってほぼ決定されるので、遅延時間τ6 または減衰係数
rのいずれを変えてもほとんど同様の結果を得ることが
できる。
【0022】前記結果から明らかなように、初期反射音
生成器1の各遅延時間τ1 〜τ5 、後期残響音生成器2
の遅延時間τ6 あるいは減衰係数rのそれぞれをルーム
サイズkに応じて変えててやれば、例えばコンサートホ
ールとしての響きの質はそのままに保ちながら、再生音
場としてのコンサートホールの広さだけを小ホールから
大ホールへと自在に変えることができることを示してい
る。
生成器1の各遅延時間τ1 〜τ5 、後期残響音生成器2
の遅延時間τ6 あるいは減衰係数rのそれぞれをルーム
サイズkに応じて変えててやれば、例えばコンサートホ
ールとしての響きの質はそのままに保ちながら、再生音
場としてのコンサートホールの広さだけを小ホールから
大ホールへと自在に変えることができることを示してい
る。
【0023】本発明は上記の関係を利用してなされたも
ので、図1の実施例の場合は、初期反射音生成器1の遅
延時間τ1 〜τ5 と、後期反射音生成器2の遅延時間τ
6 とをルームサイズkに応じて可変制御するようにした
ものであり、後述するように、遅延時間格納用ROM5
から指定されたルームサイズkに対応する各遅延時間τ
1 〜τ6 を読み出して、これを初期反射音生成器1と後
期反射音生成器2の各遅延回路に設定することにより、
再生音の響きの質を変えることなしに、再生音場の広さ
のみを自由に変え得るようにしたものである。
ので、図1の実施例の場合は、初期反射音生成器1の遅
延時間τ1 〜τ5 と、後期反射音生成器2の遅延時間τ
6 とをルームサイズkに応じて可変制御するようにした
ものであり、後述するように、遅延時間格納用ROM5
から指定されたルームサイズkに対応する各遅延時間τ
1 〜τ6 を読み出して、これを初期反射音生成器1と後
期反射音生成器2の各遅延回路に設定することにより、
再生音の響きの質を変えることなしに、再生音場の広さ
のみを自由に変え得るようにしたものである。
【0024】なお、遅延時間格納用ROM5には、コン
サートホールなどのただ1種類の遅延時間テーブルを格
納するだけでなく、その他種々の再生音場に対応する遅
延時間テーブル、例えば、ライブハウス、教会、劇場な
どに対応する遅延時間テーブルを格納しておくことが望
ましい。これによって、コンサートホール、ライブハウ
ス、教会、劇場など、希望する再生音場の残響を生成付
加することが可能となる。
サートホールなどのただ1種類の遅延時間テーブルを格
納するだけでなく、その他種々の再生音場に対応する遅
延時間テーブル、例えば、ライブハウス、教会、劇場な
どに対応する遅延時間テーブルを格納しておくことが望
ましい。これによって、コンサートホール、ライブハウ
ス、教会、劇場など、希望する再生音場の残響を生成付
加することが可能となる。
【0025】前記種々の再生音場の残響を得るには、そ
れぞれの再生音場に対応した乗算係数g1 〜g5 と減衰
係数rを予めROM8などに用意しておく必要がある。
指定された再生音場に対応する乗算係数g1 〜g5 およ
びrを読み出して各乗算器121 〜125 、24,25
のそれぞれに設定することにより、初期反射音生成器1
と後期残響音生成器2は指定された再生音場の残響特性
に対応する初期反射音ERと後期残響音REVを生成可
能となる。
れぞれの再生音場に対応した乗算係数g1 〜g5 と減衰
係数rを予めROM8などに用意しておく必要がある。
指定された再生音場に対応する乗算係数g1 〜g5 およ
びrを読み出して各乗算器121 〜125 、24,25
のそれぞれに設定することにより、初期反射音生成器1
と後期残響音生成器2は指定された再生音場の残響特性
に対応する初期反射音ERと後期残響音REVを生成可
能となる。
【0026】操作バネル6は、コンサートホール、ライ
ブハウス、教会、劇場などの希望する再生音場を選択指
定するための再生音場指定キー61、再生音場の広さす
なわちルームサイズkを増減するためのアップ(UP)
キー61とダウン(DOWN)キー62、その他の必要
なキーを備えている。
ブハウス、教会、劇場などの希望する再生音場を選択指
定するための再生音場指定キー61、再生音場の広さす
なわちルームサイズkを増減するためのアップ(UP)
キー61とダウン(DOWN)キー62、その他の必要
なキーを備えている。
【0027】次に、前記構成になる実施例の動作を、図
8のフローチャートを参照して説明する。まず最初に、
再生音場指定キー61を操作し、希望する再生音場を選
択する(ステップS1)。いま、再生音場としてコンサ
ートホールが選択されたものとすると、制御部4はRO
M8中から指定されたコンサートホールの残響特性を得
るための乗算係数g1 〜g5 .減衰係数rを読み出し、
これら係数を初期反射音生成器1と後期残響音生成器2
に送り、各乗算器121 〜125 および24,25に設
定する。これにより、初期反射音生成器1と後期残響音
生成器2はコンサートホールの初期反射音ERと後期残
響音REVを生成するようになる。この再生音場が指定
されると、制御部4は以後遅延時間格納用ROM5中に
格納されているコンサートホール用の各遅延時間テーブ
ル(例えば、図4)にのみアクセスするように設定され
る。
8のフローチャートを参照して説明する。まず最初に、
再生音場指定キー61を操作し、希望する再生音場を選
択する(ステップS1)。いま、再生音場としてコンサ
ートホールが選択されたものとすると、制御部4はRO
M8中から指定されたコンサートホールの残響特性を得
るための乗算係数g1 〜g5 .減衰係数rを読み出し、
これら係数を初期反射音生成器1と後期残響音生成器2
に送り、各乗算器121 〜125 および24,25に設
定する。これにより、初期反射音生成器1と後期残響音
生成器2はコンサートホールの初期反射音ERと後期残
響音REVを生成するようになる。この再生音場が指定
されると、制御部4は以後遅延時間格納用ROM5中に
格納されているコンサートホール用の各遅延時間テーブ
ル(例えば、図4)にのみアクセスするように設定され
る。
【0028】次いで、再生するコンサートホールの広さ
を設定するために、アップキー62またはダウンキー6
3が操作されると、次のようにしてルームサイズkが設
定される。すなわち、いまアップキー62が操作された
ものとすると、ステップS3でこれが判定され、処理は
ステップS4へ移行する。そして、ステップS4におい
て、初期反射音ERの現在の設定ルームサイズkが最大
値nになっているか否かが判定され、最大値nになって
いる場合にはステップS5に移行し、ディスプレイ7に
これ以上ルームサイズkを大きくできないことを警告表
示する。
を設定するために、アップキー62またはダウンキー6
3が操作されると、次のようにしてルームサイズkが設
定される。すなわち、いまアップキー62が操作された
ものとすると、ステップS3でこれが判定され、処理は
ステップS4へ移行する。そして、ステップS4におい
て、初期反射音ERの現在の設定ルームサイズkが最大
値nになっているか否かが判定され、最大値nになって
いる場合にはステップS5に移行し、ディスプレイ7に
これ以上ルームサイズkを大きくできないことを警告表
示する。
【0029】また、ステップS4において初期反射音E
Rの現在の設定ルームサイズkが最大値n以下であると
判定された場合には、ステップS6に移行し、後期残響
音REVの現在の設定ルームサイズkが最大値nになっ
ているか否かが判定され、最大値nになっている場合に
はステップS5に移行し、前記と同様にディスプレイ7
にこれ以上ルームサイズkを大きくできないことを警告
表示する。
Rの現在の設定ルームサイズkが最大値n以下であると
判定された場合には、ステップS6に移行し、後期残響
音REVの現在の設定ルームサイズkが最大値nになっ
ているか否かが判定され、最大値nになっている場合に
はステップS5に移行し、前記と同様にディスプレイ7
にこれ以上ルームサイズkを大きくできないことを警告
表示する。
【0030】また、ステップS6において後期残響音R
EVの現在の設定ルームサイズkが最大値n以下である
と判定された場合には、処理可能としてステップS7に
移行し、アップキー62のタッチ回数をカウントし、そ
のカウント数だけルームサイズkを増大する。例えば、
現在のルームサイズkが3に設定されており、アップキ
ー62が2回タッチ操作されたものとすると、新たな設
定ルームサイズkは5となる。このルームサイズkの設
定状況はディスプレイ7に表示され、リアルタイムに確
認できるようになされている。
EVの現在の設定ルームサイズkが最大値n以下である
と判定された場合には、処理可能としてステップS7に
移行し、アップキー62のタッチ回数をカウントし、そ
のカウント数だけルームサイズkを増大する。例えば、
現在のルームサイズkが3に設定されており、アップキ
ー62が2回タッチ操作されたものとすると、新たな設
定ルームサイズkは5となる。このルームサイズkの設
定状況はディスプレイ7に表示され、リアルタイムに確
認できるようになされている。
【0031】前記のようにしてルームサイズk=5が指
定されると、制御部4は、ステップS7において、図4
(A)の初期反射音用遅延時間テーブルのルームサイズ
k=5のアドレス位置にアクセスし、当該アドレス位置
の各遅延時間k4 t1 〜k4t5 を読み出し、さらに、
ステップS8において、図4(B)の後期残響音用遅延
時間テーブルのルームサイズk=5のアドレス位置にア
クセスし、当該アドレス位置の遅延時間k4 t6 を読み
出す。
定されると、制御部4は、ステップS7において、図4
(A)の初期反射音用遅延時間テーブルのルームサイズ
k=5のアドレス位置にアクセスし、当該アドレス位置
の各遅延時間k4 t1 〜k4t5 を読み出し、さらに、
ステップS8において、図4(B)の後期残響音用遅延
時間テーブルのルームサイズk=5のアドレス位置にア
クセスし、当該アドレス位置の遅延時間k4 t6 を読み
出す。
【0032】そして、ステップS9において、前記図4
(A)のテーブルから読み出した各値k4 t1 〜k4 t
5 を初期反射音生成器1に送り、遅延回路111 〜11
5 の各遅延時間τ1 〜τ5 の値として設定するととも
に、前記図4(B)のテーブルから読み出した値k4 t
6 を後期残響音生成器2に送り、遅延回路21の遅延時
間τ6 の値として設定する。
(A)のテーブルから読み出した各値k4 t1 〜k4 t
5 を初期反射音生成器1に送り、遅延回路111 〜11
5 の各遅延時間τ1 〜τ5 の値として設定するととも
に、前記図4(B)のテーブルから読み出した値k4 t
6 を後期残響音生成器2に送り、遅延回路21の遅延時
間τ6 の値として設定する。
【0033】前記のようにして各遅延時間τ1 〜τ6 が
それぞれの遅延回路に設定されると、初期反射音生成器
1と後期残響音生成器2は、当該ルームサイズk=5で
与えられる部屋の広さのコンサートホールに対応した初
期反射音信号ERと後期残響音信号REVを生成して出
力する。
それぞれの遅延回路に設定されると、初期反射音生成器
1と後期残響音生成器2は、当該ルームサイズk=5で
与えられる部屋の広さのコンサートホールに対応した初
期反射音信号ERと後期残響音信号REVを生成して出
力する。
【0034】一方、前述のステップS3において、ダウ
ンキー63が操作された場合には、処理はステップS1
0へ移行する。そして、ステップS10において、初期
反射音ERの現在の設定ルームサイズkが最小値1にな
っているか否かが判定され、最小値1になっている場合
にはステップS5に移行し、ディスプレイ7にこれ以上
ルームサイズkを小さくできないことを警告表示する。
ンキー63が操作された場合には、処理はステップS1
0へ移行する。そして、ステップS10において、初期
反射音ERの現在の設定ルームサイズkが最小値1にな
っているか否かが判定され、最小値1になっている場合
にはステップS5に移行し、ディスプレイ7にこれ以上
ルームサイズkを小さくできないことを警告表示する。
【0035】また、ステップS10において初期反射音
ERの現在の設定ルームサイズkが最小値1以上である
と判定された場合には、ステップS11に移行し、後期
残響音REVの現在の設定ルームサイズkが最小値1に
なっているか否かが判定され、最小値1になっている場
合にはステップS5に移行し、前記と同様にディスプレ
イ7にこれ以上ルームサイズkを小さくできないことを
警告表示する。
ERの現在の設定ルームサイズkが最小値1以上である
と判定された場合には、ステップS11に移行し、後期
残響音REVの現在の設定ルームサイズkが最小値1に
なっているか否かが判定され、最小値1になっている場
合にはステップS5に移行し、前記と同様にディスプレ
イ7にこれ以上ルームサイズkを小さくできないことを
警告表示する。
【0036】また、ステップS11において後期残響音
REVの現在の設定ルームサイズkが最小値1以上であ
ると判定された場合には、処理可能であるとしてステッ
プS12に移行し、ダウンキー63のタッチ回数をカウ
ントし、そのカウント値だけルームサイズkを減少す
る。例えば、現在のルームサイズkが3に設定されてお
り、ダウンキー63が2回タッチ操作されたものとする
と、新たな設定ルームサイズkは1となる。
REVの現在の設定ルームサイズkが最小値1以上であ
ると判定された場合には、処理可能であるとしてステッ
プS12に移行し、ダウンキー63のタッチ回数をカウ
ントし、そのカウント値だけルームサイズkを減少す
る。例えば、現在のルームサイズkが3に設定されてお
り、ダウンキー63が2回タッチ操作されたものとする
と、新たな設定ルームサイズkは1となる。
【0037】前記のようにしてルームサイズk=1が指
定されると、制御部4は、ステップS12において、図
4(A)の初期反射音用遅延時間テーブルのルームサイ
ズk=1のアドレス位置にアクセスし、当該アドレス位
置の各遅延時間t1 〜t5 を読み出し、さらに、ステッ
プS13において、図4(B)の後期残響音用遅延時間
テーブルのルームサイズk=1のアドレス位置にアクセ
スし、当該アドレス位置の遅延時間t6 を読み出す。
定されると、制御部4は、ステップS12において、図
4(A)の初期反射音用遅延時間テーブルのルームサイ
ズk=1のアドレス位置にアクセスし、当該アドレス位
置の各遅延時間t1 〜t5 を読み出し、さらに、ステッ
プS13において、図4(B)の後期残響音用遅延時間
テーブルのルームサイズk=1のアドレス位置にアクセ
スし、当該アドレス位置の遅延時間t6 を読み出す。
【0038】そして、ステップS9において、前記図4
(A)のテーブルから読み出した各値t1 〜t5 を初期
反射音生成器1に送り、遅延回路111 〜115 の各遅
延時間τ1 〜τ5 の値として設定するとともに、前記図
4(B)のテーブルから読み出した値t6 を後期残響音
生成器2に送り、遅延回路21の遅延時間τ6 の値とし
て設定する。
(A)のテーブルから読み出した各値t1 〜t5 を初期
反射音生成器1に送り、遅延回路111 〜115 の各遅
延時間τ1 〜τ5 の値として設定するとともに、前記図
4(B)のテーブルから読み出した値t6 を後期残響音
生成器2に送り、遅延回路21の遅延時間τ6 の値とし
て設定する。
【0039】前記のようにして各遅延時間τ1 〜τ6 が
それぞれ設定されると、初期反射音生成器1と後期残響
音生成器2は、設定されたルームサイズk=1で与えら
れる部屋の広さのコンサートホールに対応した初期反射
音信号ERと後期残響音信号REVを生成して出力す
る。
それぞれ設定されると、初期反射音生成器1と後期残響
音生成器2は、設定されたルームサイズk=1で与えら
れる部屋の広さのコンサートホールに対応した初期反射
音信号ERと後期残響音信号REVを生成して出力す
る。
【0040】以上のように制御する結果、指定されたコ
ンサートホールとしての再生音の響きの質は一定に保ち
ながら、コンサートホールの広さのみを小ホールから大
ホールまで自在に変えて再生することができるようにな
る。
ンサートホールとしての再生音の響きの質は一定に保ち
ながら、コンサートホールの広さのみを小ホールから大
ホールまで自在に変えて再生することができるようにな
る。
【0041】なお、前記実施例は、ルームサイズkが増
減される度にその都度対応するルームサイズ位置の遅延
時間τ1 〜τ6 を読み出すようにしたが、例えば図9お
よび図10に示すように、ルームサイズk=1のときは
位置、ルームサイズk=2の時は位置、ルームサイ
ズk=3のときは位置、ルームサイズk=4のときは
位置というように、ルームサイズの1つ置きに斜めに
読み出すようにすれば、,,,…の各読み出し位
置で、τ1 〜τ5 あるいはτ6 の一方については1つ前
の値をそのまま利用することができ、ROMの容量をそ
れだけ低減することができる。
減される度にその都度対応するルームサイズ位置の遅延
時間τ1 〜τ6 を読み出すようにしたが、例えば図9お
よび図10に示すように、ルームサイズk=1のときは
位置、ルームサイズk=2の時は位置、ルームサイ
ズk=3のときは位置、ルームサイズk=4のときは
位置というように、ルームサイズの1つ置きに斜めに
読み出すようにすれば、,,,…の各読み出し位
置で、τ1 〜τ5 あるいはτ6 の一方については1つ前
の値をそのまま利用することができ、ROMの容量をそ
れだけ低減することができる。
【0042】上記の場合、τ1 〜τ5 あるいはτ6 が本
来設定したルームサイズkの比率からずれたものとなる
が、通常、ルームサイズkのワンステップの増加率はそ
れほど極端に大きくはとられないので、隣接するルーム
サイズ同士ではτ1 〜τ5 あるいはτ6 の値にはそれほ
ど大きな差はないものと考えられる。したがって、前記
のように斜めに読み出すようにした場合でも、再生音の
響きにはそれほど影響を与えることはない。
来設定したルームサイズkの比率からずれたものとなる
が、通常、ルームサイズkのワンステップの増加率はそ
れほど極端に大きくはとられないので、隣接するルーム
サイズ同士ではτ1 〜τ5 あるいはτ6 の値にはそれほ
ど大きな差はないものと考えられる。したがって、前記
のように斜めに読み出すようにした場合でも、再生音の
響きにはそれほど影響を与えることはない。
【0043】また、前記各ルームサイズk=1〜nに対
応する各遅延時間τ1 〜τ6 のすべてを必ずしも前記テ
ーブル形式で備えておく必要はなく、例えば、基準とな
るルームサイズk=1のときの遅延時間τ1 〜τ6 のみ
を用意しておき、この基準値から各ルームサイズk=2
〜nの場合における遅延時間τ1 〜τ6 を演算によって
求めるようにしてもよい。
応する各遅延時間τ1 〜τ6 のすべてを必ずしも前記テ
ーブル形式で備えておく必要はなく、例えば、基準とな
るルームサイズk=1のときの遅延時間τ1 〜τ6 のみ
を用意しておき、この基準値から各ルームサイズk=2
〜nの場合における遅延時間τ1 〜τ6 を演算によって
求めるようにしてもよい。
【0044】また、前記実施例は、後期残響音REVの
パターンを遅延回路21の遅延時間τ6 によって変える
場合を例に採ったが、前述したように、この後期残響音
REVのパターンは乗算器24,25の減衰係数rを変
えることによっても実現することができる。したがっ
て、図4(B)の遅延時間τ6 のテーブルに代えて減衰
係数rをテーブルとして用意し、指定されたルームサイ
ズkに対応する減衰係数rを読み出すことにより、乗算
器24,25の減衰係数rを変えるようにしてもよい。
パターンを遅延回路21の遅延時間τ6 によって変える
場合を例に採ったが、前述したように、この後期残響音
REVのパターンは乗算器24,25の減衰係数rを変
えることによっても実現することができる。したがっ
て、図4(B)の遅延時間τ6 のテーブルに代えて減衰
係数rをテーブルとして用意し、指定されたルームサイ
ズkに対応する減衰係数rを読み出すことにより、乗算
器24,25の減衰係数rを変えるようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る音
響効果制御装置によるときは、初期反射音生成器と後期
残響音生成器の回路係数のそれぞれを再生音場のルーム
サイズをパラメータとして可変制御するようにしたの
で、再生音の響きの質を同じに保ったままで、再生音場
の広さのみを簡単かつ自在に変えることができる。
響効果制御装置によるときは、初期反射音生成器と後期
残響音生成器の回路係数のそれぞれを再生音場のルーム
サイズをパラメータとして可変制御するようにしたの
で、再生音の響きの質を同じに保ったままで、再生音場
の広さのみを簡単かつ自在に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る音響効果制御装置の1実施例の
ブロック図である。
ブロック図である。
【図2】初期反射音の説明図である。
【図3】後期残響音パターンの説明図である。
【図4】本発明で用いられる初期反射音用遅延時間テー
ブルと後期残響音用遅延テーブルの一例を示す図であ
る。
ブルと後期残響音用遅延テーブルの一例を示す図であ
る。
【図5】部屋の大きさに対する初期反射音と後期残響音
の変化説明図である。
の変化説明図である。
【図6】遅延時間を変えた場合の残響音パターンを示す
図である。
図である。
【図7】減衰係数を変えた場合の残響音パターンを示す
図である。
図である。
【図8】実施例の動作のフローチャートである。
【図9】テーブルからの遅延時間の読み出し方法の第2
の例を示す図である。
の例を示す図である。
【図10】テーブルからの遅延時間の読み出し方法の第
3の例を示す図である。
3の例を示す図である。
【図11】音響効果制御装置の従来例を示すブロック図
である。
である。
【図12】従来例の残響特性図である。
1 初期反射音生成器 2 後期残響音生成器 3 加算器 4 制御部 5 遅延時間格納用ROM 6 操作パネル 7 ディスプレイ 8 ROM 9 RAM 10 DSP 111 〜115 遅延回路 121 〜125 乗算器 21 遅延回路 22,23 加算器 24,25 乗算器 61 再生音場指定キー 62 アップキー 63 ダウンキー ER 初期反射音(初期反射音信号) REV 後期残響音(後期残響音信号) τ1 〜τ5 遅延時間 τ6 遅延時間 r 減衰係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 17/02 G 8842−5J 21/00 8842−5J H04R 3/00 310 H04S 1/00 D 8421−5H 9381−5H G10K 15/00 B (72)発明者 加藤 政行 埼玉県川越市大字山田字西町25番地1 パ イオニア株式会社川越工場内 (72)発明者 森 秀一 埼玉県川越市大字山田字西町25番地1 パ イオニア株式会社川越工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 初期反射音を生成する初期反射音生成手
段と、 前記初期反射音に続く後期残響音を生成する後期残響音
生成手段と、 前記初期反射音生成手段の出力と前記後期残響音生成手
段の出力とを入力信号に加算する加算手段と、 前記初期反射音生成手段と後期残響音生成手段のそれぞ
れの回路係数を再生音場のルームサイズをパラメータと
して可変制御する音場制御手段とを備えたことを特徴と
する音響効果制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5175257A JPH0728482A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 音響効果制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5175257A JPH0728482A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 音響効果制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0728482A true JPH0728482A (ja) | 1995-01-31 |
Family
ID=15993006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5175257A Pending JPH0728482A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 音響効果制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0728482A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8160281B2 (en) | 2004-09-08 | 2012-04-17 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Sound reproducing apparatus and sound reproducing method |
JP2012123361A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Radsone Co Ltd | 音質向上効果を有するオーディオ信号を生成するオーディオ装置及び方法 |
-
1993
- 1993-07-15 JP JP5175257A patent/JPH0728482A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8160281B2 (en) | 2004-09-08 | 2012-04-17 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Sound reproducing apparatus and sound reproducing method |
JP2012123361A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Radsone Co Ltd | 音質向上効果を有するオーディオ信号を生成するオーディオ装置及び方法 |
CN102543094A (zh) * | 2010-12-07 | 2012-07-04 | 来得声有限公司 | 产生具有声音增强效果的音频信号的装置和方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031007 |