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JPH0725754B2 - 新規なチアゾール化合物またはその塩 - Google Patents

新規なチアゾール化合物またはその塩

Info

Publication number
JPH0725754B2
JPH0725754B2 JP1686886A JP1686886A JPH0725754B2 JP H0725754 B2 JPH0725754 B2 JP H0725754B2 JP 1686886 A JP1686886 A JP 1686886A JP 1686886 A JP1686886 A JP 1686886A JP H0725754 B2 JPH0725754 B2 JP H0725754B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
solvent
chlorophenyl
chloroform
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1686886A
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English (en)
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JPS62178590A (ja
Inventor
俊太郎 高野
弘之 今泉
哲也 梶田
健一 高嶋
勝志 竹澤
美奈子 四辻
隆 保田
彰 四辻
広志 酒井
勇 才川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyama Chemical Co Ltd
Original Assignee
Toyama Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyama Chemical Co Ltd filed Critical Toyama Chemical Co Ltd
Priority to JP1686886A priority Critical patent/JPH0725754B2/ja
Publication of JPS62178590A publication Critical patent/JPS62178590A/ja
Publication of JPH0725754B2 publication Critical patent/JPH0725754B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は一般式 [式中、R1、R2およびR3は同一または異なって水素原
子、ハロゲン原子、ホルミル基、エステル化されていて
もよいカルボキシル基または置換されていてもよいアル
キル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはシク
ロアルキル基または式CH2 nR4(式中、R4はイミダゾ
リル基または1,2,4−トリアゾリル基を示し、該イミダ
ゾリル基および1,2,4−トリアゾリル基は環中の窒素原
子を介して結合し、nはOまたは1を示す。)を示す。
ただし、R1、R2およびR3のうち一つは式CH2 nR4(式
中、R4およびnは前記したと同様の意味を有する。)で
ある。] で表わされる新規なチアゾール化合物またはその塩に関
する。
而して、本発明の目的は、優れた抗真菌活性のみならず
抗菌活性をを有し、人ならびに動物の疾病に対し、優れ
た治療効果を発揮する新規なチアゾール化合物またはそ
の塩を提供することにある。
[従来の技術] 深在性真菌症の治療薬としては、現在アムホテリシンB
(米国特許2,908,611号)が主に使用されている。ま
た、浅在性真菌症の治療薬としては、1−[2−(2,4
−ジクロロフェニル)−2−(p−クロロベンジルオキ
シ)エチル]−1H−イミダゾール(一般名:エコナゾー
ル、米国特許3,717,655号)および1−[(2−クロロ
フィニル)ジフェニルメチル]−1H−イミダゾール(一
般名:クロトリマゾール、米国特許3,655,899号)など
が知られている。
最近、シス−1−アセチル−4−[4−[[2(2,4−
ジクロロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1−イ
ルメチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキ
シ]フィニル]ピペラジン(一般名:ケトコナゾール、
米国特許4,358,449号)および2−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)−1,3−ビス−(1H−1,2,4−トリアゾール−1
−イル)プロパン−2−オール(一般名:フルコナゾー
ル、米国特許4,404,216号)などが真菌症の治療薬とし
て有用であると報告されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、これらはまだ抗真菌活性(MIC;μg/ml)、体内
動態、毒性などの点で、十分なものとは言えず、さらに
優れた化合物の開発が望まれていた。
[問題点を解決するための手段] かかる状況下において、本発明者らは鋭意研究を行った
結果、一般式(I)で表わされる新規なチアゾール化合
物またはその塩が、真菌のみならず、細菌感染症の治療
剤としても極めて有用であることを見出し、本発明を完
成するに至った。
以下、本発明化合物について詳しく述べる。
R1〜R3において、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子などを;エステル化されて
いてもよいカルボキシル基とは、通常知られているエス
テル形成基、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、
n-ブチル、イソブチルなどのC14アルキル基またはベ
ンジルなどのアルアルキル基で保護されていてもよいカ
ルボキシル基を;アルキル基とは、たとえば、メチル、
エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブ
チル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチルなどのC110アルキル基を;ア
ルケニル基とは、たとえば、ビニル、アリル、1−プロ
ペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル
などのC26アルケニル基を;アルキニル基とは、たと
えば、エチニル、2−プロピニルなどのC26アルキニ
ル基を;アリール基とは、たとえば、フィニル、ナフチ
ルなどの基を;シクロアルキル基とは、たとえば、シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシルのC36シクロアルキルを意味し、R1〜R3のアル
キル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはシクロ
アルキル基は、ハロゲン原子、たとえば、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など;ニトロ基;シア
ノ基;アジド基;アミノ基;ヒドロキシル基;カルボキ
シル基;スルホ基;アルキル基、たとえば、前記したC1
10アルキル基;アルケニル基、たとえば、前記したC2
6アルケニル基;アルキニル基、たとえば、前記したC
26アルキニル基;アルキルオキシ基、たとえば、メト
キシ、エトキシなどのC14アルキルオキシ基;シクロ
アルキル基、たとえば、前記したC36シクロアルキル
基を;アルカンスルホニル基、たとえば、メタンスルホ
ニル、エタンスルホニルなどのC14アルカンスルホニ
ル基;アリール基、たとえば、フェニル、ナフチルなど
のアリール基;カルバモイル基;スルファモイル基;含
窒素複素環式基、たとえば、ピペラジニル、ピペリジニ
ル、モルホリニル、ピロリジニル、ピロリルなどの含窒
素複素環式基などで置換されていてもよい。また、これ
らR1〜R3の置換基のうち、ヒドロキシル基、カルボキシ
ル基、アミノ基およびスルホ基は、通常知られている保
護基で保護されていてもよい。
一般式[I]のチアゾール化合物の塩としては、医薬と
して許容される塩、たとえば、塩酸、臭化水素酸、硫
酸、リン酸、硝酸などの鉱酸との塩;酢酸、フマル酸、
マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギ
ン酸などの有機カルボン酸との塩;メタンスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などのスルホ
ン酸との塩;ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属
との塩などが挙げられる。
本発明化合物はさらにすべての異性体(幾何異性体、光
学異性体)、水和物および結晶形を包含するものであ
る。
一般式[I]のチアゾール化合物またはその塩は、自体
公知の方法により製造されるが、たとえば、つぎに示す
方法によって製造することができる。
製法1 [式中、R4は前記したと同様の意味を有し、R5、R6およ
びR7は同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、エ
ステル化されていてもよいカルボキシル基または置換さ
れていてもよいアルキル、アリールもしくはシクロアル
キル基または式CH2 nY(式中、Yはハロゲン原子
を、nは前記したと同様の意味を有する。)を示す。た
だし、R5、R6およびR7のうち一つは式CH2 nY(式
中、Yおよびnは前記したと同様の意味を有する。)で
ある。R8、R9およびR10は同一または異なって水素原
子、ハロゲン原子、エステル化されていてもよいカルボ
キシル基または置換されていてもよいアルキル、アリー
ルもしくはシクロアルキル基または式CH2 nR4(式
中、R4およびnは前記したと同様の意味を有する。)を
示す。ただし、R8,R9およびR10のうち1つは式−(CH2)
n−R4である。] R5、R6、R7、R8、R9およびR10で挙げた各基は、R1、R2
およびR3で説明したと同様の意味を有する。Yのハロゲ
ン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子が挙げられる。一般式[III]の化合物の塩と
しては、たとえば、ナトリウム、カリウム、リチウムな
どのアルカリ金属との塩などが挙げられる。
一般式[II]の化合物を溶媒の存在下または不存在下、
必要に応じて脱酸剤を加え、一般式[III]の化合物ま
たはその塩と反応させることにより一般式[I]の化合
物またはその塩が得られる。使用される溶媒としては、
反応に悪影響を及ぼさないものであればよく、たとえ
ば、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレング
リコール、メチルセロソルブなどのアルコール類;塩化
メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化
炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、n−ヘキ
サンなどの炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;酢酸エチル、
酢酸ブチルなどのエステル類;N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;アセ
トン、メチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニト
リルなどのニトリル類および水などが挙げられ、これら
の溶媒は2種類以上混合して使用してもよい。
本反応において、一般式[III]の化合物またはその塩
の使用量は、一般式[II]の化合物に対して1〜10倍モ
ルが好ましい。また、脱酸剤としては、水酸化ナトリウ
ム、炭酸カリウム、ナトリウムハイドライド、ナトリウ
ムメチラート、トリエチルアミンなどの塩基が挙げられ
る。一般式[III]の化合物は、必要に応じてN位がア
セチル、ベンゾイル、エトキシカルボニルなどでアシル
化されたものを使用することができる。本反応は、通常
0〜160℃で、30分〜20時間実施すればよい。
また、つぎに示す方法によっても製造することができ
る。
製法2 [式中、R1aおよびR2aは一方が式CH2 nR4(式中、R4
およびnは前記したと同様の意味を有する。)で、他方
は水素原子または置換されていてもよいアルキル、アリ
ールもしくはシクロアルキル基を;Xはハロゲン原子を;M
はアルカリ金属を;R11はホルミル基または置換基を有
していてもよいアルキルもしくはアルケニル基を示
す。] R1a、R2aおよびR11で挙げた各基は、R1、R2およびR3
説明したと同様の意味を有する。Xのハロゲン原子とし
ては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が
挙げられ、Mのアルカリ金属としては、リチウムなどが
挙げられる。
一般式[IV]の化合物を溶媒の存在下または不存在下に
通常の有機金属−ハロゲン交換反応、たとえば、n−ブ
チルリチウムなどの有機金属と反応させ、一般式[V]
の化合物に誘導した後、これを単離することなく脂肪族
ハロゲン化炭化水素またはカルボニル化合物と反応させ
ることにより一般式[Ia]の化合物またはその塩が得ら
れる。使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさ
ないものであればよく、たとえば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、n-ヘキサンなどの炭化水素類;ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエー
テル類などが挙げられ、これらの溶媒は2種類以上混合
して使用してもよい。
本反応に用いられる脂肪族ハロゲン化炭化水素またはカ
ルボニル化合物としては、たとえば、ヨウ化メチル、ヨ
ウ化エチル、アリルブロミドなどの脂肪族ハロゲン化炭
化水素類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n-ブ
チルアルデヒド、ベンズアルデヒド、N,N−ジメチルホ
ルムアミドなどのカルボニル化合物類が挙げられる。脂
肪族ハロゲン化炭化水素またはカルボニル化合物の使用
量は、通常一般式[IV]の化合物に対して1〜5倍モル
が好ましい。本反応は、通常−100〜100℃で、30分〜24
時間実施すればよい。なお、本反応はXは5位に結合す
る場合について述べたが、Xが2位または4位に結合す
る場合についても同様に行うことができる。
製法3 [式中、R1bおよびR2bは一方が式CH2 nR4(式中、R4
およびnは前記したと同様の意味を有する。)で、他方
は水素原子、ハロゲン原子、エステル化されていてもよ
いカルボキシル基または置換されていてもよいアルキ
ル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはシクロ
アルキル基を;R3bは置換されていてもよいアルケニル
基を;Rは水素原子、置換されていてもよいアルキル、ア
ルケニル、アルキニル、アリールまたはシクロアルキル
基を;R12、R13およびR14は同一または異なって置換さ
れていてもよいアルキルまたはアリール基を;R15およ
びR16は、同一または異なって水素原子、ハロゲン原
子、シアノ基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、
アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、
アリールカルボニル基、カルバモイル基または置換され
ていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、アリ
ールもしくはシクロアルキル基を示す。] R1b、R2b、R3b、R、R12、R13、R14、R15およびR16で挙
げた各基は、R1、R2およびR3で説明したと同様の意味を
有する。また、R15およびR16のアルキルオキシ基として
は、たとえば、メトキシ、エトキシなどのC14アルキ
ルオキシ基;アリールオキシ基としては、たとえば、フ
ェノキシなどのアリールオキシ基;アルキルオキシカル
ボニル基としては、たとえば、メトキシカルボニルなど
のC14アルキルオキシカルボニル基;アルキルカルボ
ニル基としては、たとえば、アセチルなどのC14アル
キルカルボニル基;アリールカルボニル基としては、た
とえば、ベンゾイルなどのアリールカルボニル基などが
挙げられる。
一般式[VI]の化合物を溶媒の存在下または不存在下に
一般式[VII]の化合物と反応させることにより一般式
[Ib]の化合物またはその塩が得られる。使用される溶
媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであればよ
く、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、n-ヘキ
サンなどの炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;アセトニトリ
ルなどのニトリル類;塩化メチレンなどのハロゲン化炭
化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;
ジメチルスルホキシド;ヘキサメチルホスホロトリアミ
ドなどが挙げられ、これらの溶媒は2種類以上混合して
使用してもよい。なお、一般式[VII]の化合物は、反
応系内で生成させ単離することなく使用することもでき
る。本反応において、一般式[VII]の化合物の使用量
は、一般式[VI]の化合物に対して1〜5倍モルが好ま
しい。本反応は、通常−100〜150℃で、10分〜7日間実
施すればよい。
本反応は、−CORが5位に結合する場合について述べた
が、−CORが2位または4位に結合する場合についても
同様に行うことができる。
さらに、一般式[Ia]および[Ib]の化合物の塩として
は、一般式[I]の化合物の塩として説明したと同様の
塩が挙げられる。
また、一般式[I]、[Ia]および[Ib]の化合物また
はそれらの塩は、たとえば、ハロゲン化、還元、加水分
解、アシル化、環化などの通常知られた方法を単独ある
いは適宜組み合わせることにより他の目的物へ誘導する
こともできる。
かくして得られた本発明化合物は、通常の方法により単
離採取される。
つぎに、本発明化合物を製造するための原料である一般
式[II]、[III]、[IV]、[VI]および[VII]の化
合物は、オーガニック リアクションズ(Organic Reac
tions)、第6巻、第367〜409頁(1951年)、ヘテロサ
イクリックコンパウンド(Heterocyclic Compound)、
第5巻、(1957年)に記載の方法あるいは自体公知の方
法を組み合わせることによって製造することができる。
具体的には、たとえば、つぎのルートによって示すこと
ができる。
[式中、Xは前記したと同様の意味を有し、R17は水素
原子、エステル化されていてもよいカルボキシル基また
は置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アリー
ルもしくはシクロアルキル基を;R18は、エステル化さ
れていてもよいカルボキシル基または置換されていても
よいアルキル、アリールもしくはシクロアルキル基また
は式CH2 nY(式中、Yおよびnは前記したと同様の
意味を有する。)を;R18aは水素原子またはR18と同様
の基および式を;R19は水素原子、アミノ基または置換
されていてもよいアルキル、アリールもしくはシクロア
ルキル基を;R20はカルボニル保護基を示す。] R17、R18、R19およびR20で挙げた各基は、R1、R2および
R3で説明したと同様の意味を有する。R20のカルボニル
保護基としては、通常のカルボニル保護基、たとえば、
メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチルなどのC14
ルキル基が挙げられる。
そして、一般式[XI]の化合物を、たとえば、ハロゲン
化、還元、加水分解、アシル化、環化などの通常知られ
た方法を単独あるいは適宜組み合わせることにより他の
本発明化合物を製造するための原料化合物へ誘導するこ
ともできる。
[発明の効果] 本発明化合物[I]およびその製剤上許容し得る塩は、
人および動物の真菌および細菌感染治療剤として有用で
ある。
つぎに、本発明化合物[I]の代表例について抗真菌活
性および抗菌活性を示す。なお、試験化合物で使用され
ている記号は下記の意味を有する。
n-Pr:n-プロピル、iso-Pr:イソプロピル、n-Bu:n-ブチ
(1)真菌に対する薬剤の最小発育阻止濃度(MIC)の
測定 ケモセラピ−(Chemotherapy)第32巻、第9号、第568
〜584頁(1984年)に準じ、カンジダ アルビカンス(C
andida albicans)、カンジダ トロピカリス(Candida
tropicalis)およびトルロプシス グラブラータ(Tor
ulopsis glabrata)については、サブロー デキストロ
ース ブロス(Sabouraud dextrose broth);ブドウ糖
20g、ペプトン10g/l)で37℃、24時間振盪培養を;アス
ペルギルス フミガータス(Aspergillus fumigatu
s)、スポロスリックス シェンキー(Sporothrix sche
nckii)、フォンセカ ペドロソイ(Fonsecaea pedroso
i)、クラドスポリウム ヘルバルム(Cladosporium he
rbarum)およびトリコフィートン ルブルム(Tricophy
ton rubrum)については、分生子が豊富に形成されてい
る成熟期のポテト デキストロース アガー(Potato d
extrose agar)培地(日水製薬社製)[ただし、アスペ
ルギルス フミガータスは、シャペック ドックス ア
ガー(Czapek dox agar)培地(日水製薬社製)を用い
た。]の斜面に培養し、10日後に斜面表面部を擦って分
生子を0.1%(w/v)ツィーン80(Tween80)を含む滅菌
生理食塩水に遊離させる。得られた分生子懸濁液を、薬
剤を含むサブローデキストロース アガー(Sabouraud
dextroseagar)培地(pH6)に接種し、30℃で、カンジ
タ アルビカンス、カンジタ トロピカリスおよびトル
ロプシス グラブラータについては3日間、アスペルギ
ルス フミガータス、スポロスリックス シェンキー、
フォンセカ ペドロソイ、クラドスポリウム ヘルバル
ムおよびトリコフィートン ルブルムについては7日間
培養した後、菌の発育の有無を観察し、菌の発育が阻止
された最小濃度をもってMIC(μg/ml)とした。ただ
し、接種菌量は102個/プレート(104個/ml)とした。
その結果を表−1に示す。
(2)細菌に対する薬剤の最小発育阻止濃度(MIC)の
測定 日本化学療法学会標準法[ケモセラピ−(Chemotherap
y)第29巻、第1号、第76〜79頁(1981)]に従い、ス
タフィロコッカス アウレウス(Staphylococcus aureu
s)、スタフィロコッカス エピデルミデス(Staphyloc
occus epidermidis)、ストレプトコッカス フェカリ
ス(Streptococcus faecalis)は、ブレイン ハート
インフュージョン ブロス[Brain heart infusion bro
th(栄研化学社製)〕で37℃、24時間培養し、菌液を薬
剤を含むミューラー ヒントン アガー(Mueller-Hint
onagar)培地(栄研化学社製)に接種し、37℃で20時間
培養した後、菌の発育の有無を観察し、菌の発育が阻止
された最小濃度をもってMIC(μg/ml)とした。ただ
し、接種菌量は104個/プレート(106個/ml)とした。
その結果を表−2に示す。
[実施例] つぎに、本発明を参考例および実施例を挙げて説明す
る。なお、参考例および実施例で使用されている記号は
下記の意味を有する。Me:メチル、Et:エチル、n-Pr:n-
プロピル、iso-Pr:iso-プロピル、n-Bu:n-ブチル また、カラムクロマトグラフィーにおける担体は、メル
ク社製のシリカゲル[キーゼルゲル60、アート.7734(K
ieselgel60,Art.7734)]を用いた。さらに、混合溶媒
の混合比は、容量比による。
参考例1 4−クロロベンズチオアミド1.00gをエタノール12mlに
溶解させ、これに1,3−ジクロロアセトン820mlを加え、
1時間還流する。ついで、水50mlに注ぎ、ジエチルエー
テル50mlを加えた後、炭酸水素ナトリウムでpH7に調整
する。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶
媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;ベンゼン)で精製すれば、4−クロロ
メチル−2−(4−クロロフェニル)チアゾール840mg
(収率59.2%)を得る。
融点:83.0〜84.5℃(n-ヘキサンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1490,1085,1000,835,825 NMR(CDCl3)δ値: 4.70(2H,s),7.07〜7.94(5H,m) 同様にして、表−3の化合物を得る。
実施例1 (1)4−クロロメチル−2−(4−クロロフェニル)
チアゾール600mgおよびイミダゾール900mgをクロロホル
ム6mlに加え、5時間還流する。ついで、水および飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
た後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム)で精
製すれば、2−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イ
ミダゾール−1−イル)メチルチアゾール400mg(収率5
9.0%)を得る。
融点:123.5〜126.5℃(ベンゼン−n-ヘキサンから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 1495,1445,1235,1090,1000,830 NMR(CDCl3)δ値: 5.27(2H,s),6.88〜7.98(8H,m) 同様にして、表−4の化合物を得る。
(2)1,2,4−トリアゾール340mgをメタノール5mlに溶
解させ、これにナトリウムメチラートのメタノール溶液
[ナトリウムメチラート28%(W/W)含有]950mgを加
え、室温で15分間反応させる。ついで、4−クロロメチ
ル−2−(2,4−ジフルオロフェニル)チアゾール1.00g
を加え、7時間還流した後、水50mlに注ぎ、クロロホル
ム50mlで抽出する。抽出液を水および飽和食塩水で順次
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下
に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒;クロロホルム)で精製すれば、1
−[2−(2,4−(ジフルオロフェニル)チアゾール−
4−イル]メチル−1H−1,2,4−トリアゾール680mg(収
率60.2%)を得る。
融点:132.5〜133.5℃(n-ヘキサンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1605,1430,1255,1010,870,715 NMR(CDCl3)δ値: 5.53(2H,s),6.62〜8.48(6H,m) ついで、クロロホルム:メタノール=20:1で溶出すれ
ば、4−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)チアゾー
ル−4−イル]メチル−4H−1、2,4−トリアゾール110
mg(収率9.7%)を得る。
融点:178.5〜180.0℃(ベンゼンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1610,1435,1260,1180,1090,850 NMR(CDCl3)δ値: 5.35(2H,s),6.75〜8.43(6H,m) 参考例2 (1)1−(4−クロロフェニル)プロパン−2−オン
8.00gを氷酢酸40mlに溶解させ、これに臭素7.58gを含む
氷酢酸4ml溶液を15〜20℃で滴下する。同温度で10分間
反応させた後、水200mlに注ぎ、クロロホルム100mlで抽
出する。抽出液を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留
去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒;ベンゼン:n-ヘキサン=2:3)で精製すれ
ば、油状の1−ブロモー−1−(4−クロロフェニル)
プロパン−2−オン6.25g(収率53.4%)を得る。
IR(ニート)cm-1: 1715,1480,1400,1080,1010, NMR(CDCl3)δ値: 2.25(3H,s),5.37(1H,s),7.28(4H,s) 同様にして、つぎの化合物を得る。
○ 1−ブロモ−1−(4−ブロモフェニル)プロパン
−2−オン ○ 1−ブロモ−1−(4−ニトロフェニル)プロパン
−2−オン (2)1−ブロモ−1−(4−ニトロフェニル)プロパ
ン−2−オン1.50gおよび4−クロロベンズチオアミド
1.04gをエタノール15mlに溶解させ、室温で30分間反応
させる。ついで、水100mlに注ぎ、クロロホルム100mlを
加えた後、炭酸水素ナトリウムでpH7に調整する。有機
層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去す
れば、2,5−ビス(4−クロロフェニル)−4−メチル
チアゾール1.25g(収率64.4%)を得る。
融点:177.5〜178.5℃(ベンゼンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1480,1090,830 NMR(CDCl3)δ値: 2.50(3H,s),7.15〜7.92(8H,m) 同様にして、表−5の化合物を得る。
(3)1−(2−メトキシカルボニルフェニル)プロパ
ン−2−オン2.00gおよび炭酸カルシウム1.04gを塩化メ
チレン20mlに加え、これに臭素1.49gを含む塩化メチレ
ン2ml溶液を30〜35℃で滴下する。同温度で30分間反応
させた後、水20mlに注ぎ、不溶物を濾去する。有機層を
分取し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下
に溶媒を留去すれば、油状物2.65gを得る。
NMRスペクトルより、油状物は、1−ブロモ−1−(2
−メトキシカルボニルフェニル)プロパン−2−オンと
3−ブロモ−1−(2−メトキシカルボニルフェニル)
プロパン−2−オンとの1:1の混合物である。
この混合物2.65gおよび4−クロロベンズチオアミド1.6
8gをエタノール14mlに溶解させ、一夜室温で放置する。
ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物に水20
mlを加え、クロロホルム20mlで抽出する。抽出液を飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶
媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;ベンゼン:n-ヘキサン=1:1)で精製すれ
ば、2−(4−クロロフェニル)−4−(2−メトキシ
カルボニルフェニル)メチルチアゾール1.20g(収率33.
5%)を得る。
融点:117.0〜118.0℃(ベンゼン−n-ヘキサンから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 1715,1255,1075,830,710 NMR(CDCl3)δ値: 5.80(3H,s),4.52(2H,s),6.68(1H,s),7.15〜7.95
(8H,m) ついで、ベンゼン:n-ヘキサン=3:2で溶出すれば、油状
の2−(4−クロロフェニル)−5−(2−メトキシカ
ルボニルフェニル)−4−メチルチアゾール900mg(収
率25.1%)を得る。
IR(ニート)cm-1: 1720,1280,1250,1180,750 NMR(CDCl3)δ値: 2.25(3H,s),3.72(3H,s),7.00〜7.70(8H,m) (4)2−(4−クロロフェニル)−4−メチルチアゾ
ール3.00gをクロロホルム30mlに溶解させ、これに臭素
2.40gを含むクロロホルム3ml溶液を15〜20℃で滴下す
る。同温度で1時間反応させた後、氷水30mlに注ぎ、炭
酸水素ナトリウムでpH7に調整する。有機層を分取し、
水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去すれば、5−ブ
ロモ−2−(4−クロロフェニル)−4−メチルチアゾ
ール3.95g(収率95.6%)を得る。
融点:121.5〜122.0℃(n-ヘキサンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1485,1235,1085,1030,830 NMR(CDCl3)δ値: 2.44(3H,s),7.37(2H,d,J=9Hz),7.78(2H,d,J=9H
z) (5)2−クロロアセト酢酸エチル10.65gおよび4−ク
ロロベンズチオアミド10.00gをエタノール100mlに加
え、5時間還流する。ついで、析出する結晶を濾取し、
イソプロピルアルコールで洗浄すれば、2−(4−クロ
ロフェニル)−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸
エチル11.99g(収率72.5%)を得る。
融点:85.0〜86.0℃(エタノールから再結晶) IR(KBr)cm-1: 2980,1715,1370,1265,1095,853 NMR(CDCl3)δ値: 1.37(3H,t,J=7Hz),2.75(3H,s),4.25(2H,q,J=7H
z),7.28(2H,d,J=9Hz),7.77(2H,d,J=9Hz) 実施例2 (1)2,5−ビス(4−クロロフェニル)−4−メチル
チアゾール1.00g、N−ブロモコハク酸イミド560mgおよ
びα,α′−アゾビスイソブチロニトリル50mgを四塩化
炭素50mlに加え、3時間還流する。放冷後、イミダゾー
ル2.13gを加え、3時間還流する。ついで、減圧下に溶
媒を留去し、得られた残留物をクロロホルム50mlに溶解
させ、水および飽和食塩水で順次洗浄する。有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留
去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒;クロロホルム)で精製すれば、2,5−ビス
(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダゾール−1
−イル)メチルチアゾール1.00g(収率82.6%)を得
る。
融点:169.0〜171.5℃(メタノールから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1480,1230,1090,1015,830,750 NMR(CDCl3)δ値: 5.16(2H,s),6.84〜7.98(11H,m) 同様にして、表−6の化合物を得る。
(2)2−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダ
ゾール−1−イル)メチル−5−(2−メトキシカルボ
ニルフェニル)チアゾール100mgを含むジオキサン2ml溶
液に濃塩酸2mlを加え、4時間還流する。ついで、減圧
下に溶媒を留去すれば、5−(2−カルボキシフェニ
ル)−2−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダ
ゾール−1−イル)メチルチアゾールの塩酸塩100mg
(収率94.7%)を得る。
融点:252.0〜253.0℃(エタノールから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1700,1235,1090,830,770 NMR(d6‐DMSO)δ値: 5.35(2H,s),7.42〜7.97(10H,m),9.12(1H,s) (3)2−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダ
ゾール−1−イル)メチル−5−(4−ニトロフェニ
ル)チアゾール1.50gをエタノール30mlに懸濁させ、こ
れに塩化第一スズ・2水和物3.41gおよび濃塩酸2.52ml
を加え、3時間還流する。ついで、水30mlに注ぎ、2N水
酸化ナトリウムでpH13.5に調整し、クロロホルム50mlで
抽出する。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を
留去すれば、5−(4−アミノフェニル)−2−(4−
クロロフェニル)−4−(1H−イミダゾール−1−イ
ル)メチルチアゾール1.28g(収率92.1%)を得る。
融点:194.0〜195.0℃(エタノールから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1595,1485,1305,830,750 NMR(CDCl3)δ値: 3.70(2H,bs),5.16(2H,s),6.44〜7.96(11H,m) (4)5−(4−アミノフェニル)−2−(4−クロロ
フェニル)−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メチ
ルチアゾール180mgをピリジン3.6mlに溶解させ、これに
氷冷下、無水酢酸0.06mlを加え、室温で3時間反応させ
る。ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物を
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:
メタノール=50:1)で精製すれば、5−(4−アセチル
アミノフェニル)−2−(4−クロロフェニル)−4−
(1H−イミダゾール−1−イル)メチルチアゾール173m
g(収率86.1%)を得る。
融点:233.0〜253.0℃(エタノールから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1675,1595,1530,1310,1085,830 NMR(d6‐DMSO)δ値: 2.11(3H,s),5.26(2H,s),6.76〜8.08(11H,m),9.18
(1H,bs) (5)5−(4−アミノフェニル)−2−(4−クロロ
フェニル)−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メチ
ルチアゾール800mgおよびビス−(2−ブロモエチル)
アミン臭化水素酸塩680mgをメチルエチルケトン16mlに
加え、6時間還流する。ついで、減圧下に溶媒を留去
し、得られた残留物に水20mlを加え、2N水酸化ナトリウ
ムでpH13.5に調整した後、クロロホルム:メタノール
(10:1)混合液50mlで抽出する。抽出液を水および飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
た後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタ
ノール=10:1)で精製すれば、1−[4−[2−(クロ
ロフェニル)−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メ
チルチアゾール−5−イル]フェニル]ピペラジン200m
g(収率21.0%)を得る。
融点:164.0〜166.0℃(酢酸エチルから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1600,1480,1440,1235,1085,830 NMR(d6‐DMSO)δ値: 2.88〜3.69(9H,m),5.27(2H,s),6.74〜8.12(11H,
m) (6)2−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダ
ゾール−1−イル)メチルチアゾール−5−カルボン酸
エチル4.00gを乾燥テトラヒドロフラン40mlに溶解さ
せ、これに−30℃で水素化リチウムアルミニウム220mg
を加える。ついで、室温まで昇温した後、氷水100mlに
注ぎ、2N−塩酸でpH7に調整した後、クロロホルム200ml
で抽出する。抽出液を水および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶
媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;クロロホルム)で精製すれば、2−(4
−クロロフェニル)−4−(1H−イミダゾール−1−イ
ル)メチル−5−チアゾールカルバルデビト1.00g(収
率28.6%)を得る。
融点:149.0〜150.0℃(ベンゼンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1650,1425,1325,1080,830 NMR(CDCl3)δ値: 5.53(2H,s),7.00〜7.90(7H,m),9.92(1H,s) さらに同溶媒で溶出を続ければ、2−(4−クロロフェ
ニル)−5−ヒドロキシメチル−4−(1H−イミダゾー
ル−1−イル)メチルチアゾール1.01g(収率28.7%)
を得る。
融点:184.0〜185.0℃(エタノールから再結晶) IR(KBr)cm-1: 3100,1505,1450,1080,1025,830 NMR(CDCl3)δ値: 2.22(1H,bs),4.80(2H,s),5.22(2H,s),6.88〜7.92
(7H,m) (7)2−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダ
ゾール−1−イル)メチルチアゾール−5−カルボン酸
エチル500mgをジオキサン10mlおよび濃塩酸10mlの混合
液に溶解させ、8時間還流する。ついで、析出する結晶
を濾取し、水50mlに懸濁させ、炭酸水素ナトリウムでpH
7に調整し後、加熱溶解させる。放冷後、析出した結晶
を濾取すれば、2−(4−クロロフェニル)−4−(1H
−イミダゾール−1−イル)メチルチアゾール−5−カ
ルボン酸のナトリウム塩320mg(収率66%)を得る。
融点:280.0以上(水から再結晶) IR(KBr)cm-1: 1580,1430,1360,1080,830 NMR(d6‐DMSO)δ値: 5.68(2H,s),6.85〜7.97(7H,m) 参考例3 (1)2−オキソ−n−ヘプタン酸エチル5.00gをクロ
ロホルム50mlに溶解させ、これに臭素4.64gを含むクロ
ロホルム5ml溶液を25〜30℃で滴下する。同温度で30分
間反応させた後、氷水50mlに注ぎ、有機層を分取する。
有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去すれ
ば、淡黄色油状の3−ブロモ−2−オキソ−n−ヘプタ
ン酸エチル7.30gを得る。
IR(ニート)cm-1: 2950,1730,1060 NMR(CDCl3)δ値: 0.93(3H,t,J=6Hz),1.10〜2.45(9H,m),4.34(2H,q,
J=7Hz),5.00(1H,t,J=7Hz) 同様にして、表−7の化合物を得る。
(2)3−ブロモ−2−オキソ−n−ヘプタン酸エチル
2.00gおよび4−クロロベンズチオアミド1.37gをエタノ
ール20mlに加え、4時間還流する。ついで、水50mlに注
ぎ、炭酸水素ナトリウムでpH7に調整し、クロロホルム5
0mlで抽出する。抽出液を水および飽和食塩水で順次洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に
溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒;ベンゼン)で精製すれば、5−n−
ブチル−2−(4−クロロフェニル)チアゾール−4−
カルボン酸エチル2.00g(収率77.5%)を得る。
融点:84.0〜85.0℃(ジイソプロピルエーテルから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 2950,1705,1460,1260,1210,835 NMR(CDCl3)δ値: 0.95(3H,t,J=6Hz),1.13〜1.90(7H,m),3.23(2H,t,
J=7Hz),4.43(2H,q,J=7Hz),7.35(2H,d,J=9Hz),
7.84(2H,d,J=9Hz) 同様にして、表−8の化合物を得る。
(3)5−n−ブチル−2−(4−クロロフェニル)チ
アゾール−4−カルボン酸エチル1.00gを乾燥テトラヒ
ドロフラン20mlに溶解させ、−50℃で水素化リチウムア
ルミニウム234mgを加える。ついで、室温まで昇温した
後、氷水50mlに注ぎ、2N−塩酸でpH7に調整し、クロロ
ホルム50mlで抽出する。抽出液を水および飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減
圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム)で精製すれ
ば、5−n−ブチル−2−(4−クロロフェニル)−4
−ヒドロキシメチルチアゾール680mg(収率78.4%)を
得る。
融点:95.0〜96.0℃(ジイソプロピルエーテルから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 3200,2920,1445,1085,1030,825 NMR(CDCl3)δ値: 0.94(3H,t,J=6Hz),1.07〜1.90(4H,m),2.80(2H,t,
J=7Hz),3.12(1H,bs),4.69(2H,s),7.34(2H,d,J=
9Hz),7.79(2H,d,J=9Hz) 同様にして、表−9の化合物を得る。
(4)5−n−ブチル−2−(4−クロロフェニル)−
4−ヒドロキシメチルチアゾール600mgおよび臭化チオ
ニル1.11gをクロロホルム12mlに加え、1時間還流す
る。ついで、水30mlに注ぎ、クロロホルム30mlを加えた
後、炭酸水素ナトリウムでpH7に調整する。有機層を分
取し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去すれば、
4−ブロモメチル−5−n−ブチル−2−(4−クロロ
フェニル)チアゾール730mgを得る。
融点:73.0〜74.0℃(ジイソプロピルエーテルから再結
晶) IR(ニート)cm-1: 2940,1455,1210,1090,830 NMR(CDCl3)δ値: 0.96(3H,t,J=6Hz),1.12〜1.95(4H,m),2.83(2H,t,
J=7Hz),4.58(2H,s),7.35(2H,d,J=9Hz),7.82(2
H,d,J=9Hz) 同様にして、表−10の化合物を得る。
実施例3 (1)4−ブロモメチル−5−n−ブチル−2−(4−
クロロフェニル)チアゾール630mgおよびイミダゾール5
95mgをクロロホルム13mlに加え、1時間還流する。つい
で、水20mlに注ぎ、有機層を分取する。有機層を水およ
び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥させた後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物
をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホル
ム)で精製すれば、5−n−ブチル−2−(4−クロロ
フェニル)−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メチ
ルチアゾール480mg(収率78.7%)を得る。
融点:65.0〜67.0℃(ジイソプロピルエーテルから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 2920,1490,1440,1090,825 NMR(CDCl3)δ値: 0.92(3H,t,J=6Hz),1.14〜1.90(4H,m),2.78(2H,t,
J=7Hz),5.14(2H,s),7.04(2H,bs),7.32(2H,d,J,
=9Hz),7.60(1H,bs),7.77(2H,d,J=9Hz) 同様にして、表−11の化合物を得る。
(2)1,2,4−トリアゾール75mgをメタノール10mlに溶
解させ、これにナトリウムメチラートのメタノール溶液
[ナトリウムメチラート28%(W/W)含有]180mgを加
え、室温で15分間反応させる。ついで、4−ブロモメチ
ル−5−n−ブチル−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)チアゾール250mgを加え、2時間還流し、水50mlに
注ぎ、クロロホルム50mlで抽出する。抽出液を水および
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させた後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム)
で精製すれば、1−[5−n−ブチル−2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)チアゾール−4−イル]メチル−1H
−1,2,4−トリアゾール151mg(収率62.5%)を得る。
融点:96.5〜98.5℃(n-ヘキサンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 2925,1605,1500,1260,1135,850 NMR(CDCl3)δ値: 0.95(3H,t,J=6Hz),1.12〜1.96(4H,m),2.94(2H,t,
J=7Hz),5.44(2H,s),6.70〜8.40(5H,m) 参考例4 (1)ベンゾイルオキシメチルチオアミド2.0gおよびα
−ブロモ−4,4′−ジクロロデオキシベンゾイン3.9gを
エタノール10mlに加え10分間還流する。ついで、水50ml
に注ぎ、ジエチルエーテル50mlを加えた後、炭酸水素ナ
トリウムでpH7に調整する。有機層を分取し、水および
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させた後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ベンゼン)で精
製すれば、油状の2−ベンゾイルオキシメチル−4,5−
ビス(4−クロロフェニル)チアゾール4.1g(収率91
%)を得る。
IR(ニート)cm-1: 1725,1490,1260,1090,825 NMR(CDCl3)δ値: 5.64(2H,s),7.00〜8.30(13H,m) (2)2−ベンゾイルオキシメチル−4,5−ビス(4−
クロロフェニル)チアゾール3.5gおよび水素化カリウム
1.4gをエタノール35mlに加え、10分間還流する。つい
で、水100mlに注ぎ、クロロホルム100mlで抽出する。抽
出液を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去する。得
られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;
クロロホルム)で精製すれば、4、5−ビス(4−クロ
ロフェニル)−2−ヒドロキシメチルチアゾール1.8g
(収率67%)を得る。
融点:113.5〜115.0℃(ベンゼン−n-ヘキサンから再結
晶) IR(ニート)cm-1: 3270,1485,1090,1010,820 NMR(CDCl3)δ値: 4.52〜4.95(3H,m),6.95〜7.50(8H,m) (3)4,5−ビス(4−クロロフェニル)−2−ヒドロ
キシメチルチアゾール1.5gおよび塩化チオニル1.6gをベ
ンゼン5mlに加え、30分間還流する。ついで、減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物にクロロホルム30mlおよ
び水30mlを加え、炭酸水素ナトリウムでpH7に調整す
る。有機層を分取し、水および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶
媒を留去すれば、4,5−ビス(4−クロロフェニル)−
2−クロロメチルチアゾール1.2g(収率76%)を得る。
融点:103.0〜105.0℃(n-ヘキサンから再結晶) IR(KBr)cm-1:1480,1080,825 NMR(CDCl3)δ値: 4.80(2H,s),7.00〜7.60(8H,m) 実施例4 4,5−ビス(4−クロロフェニル)−2−クロロメチル
チアゾール500mgおよびイミダゾール480mgをクロロホル
ム10mlに加え、3時間還流する。ついで、水および飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
た後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム)で精
製すれば、4,5−ビス(4−クロロフェニル)−2−(1
H−イミダゾール−1−イル)メチルチアゾール450mg
(収率82.6%)を得る。
融点:159.0〜160.5℃(ベンゼン−n-ヘキサンから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 1480,1080,1065,810 NMR(CDCl3)δ値: 5.44(2H,s),7.00〜7.76(11H,m) 参考例5 (1)4−クロロベンズチオアミド2.0gおよび2−ブロ
モプロピオンアルデヒドジエチルアセタール2.5gをエタ
ノール12.5mlに溶解させ、これに水10mlおよび濃塩酸0.
4mlの混合液を加え、8時間還流する。ついで、水20ml
を加え、クロロホルム50mlで抽出する。抽出液を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶
媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;ベンゼン:n−ヘキサン=1:3)で精製
すれば、2−(4−クロロフェニル)−5−メチルチア
ゾール1.0g(収率40%)を得る。
融点:93.0℃(イソプロピルアルコールから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1480,1430,1090,965,830 NMR(CDCl3)δ値: 2.49(3H,s),7.20〜7.50(3H,m),7.77(2H,d,J=9H
z) (2)2−(4−クロロフェニル)−5−メチルチアゾ
ール690mg、N−ブロモコハク酸イミド590mgおよびα,
α′−アゾビスイソブチロニトリル30mgを四塩化炭素12
mlに加え、3時間還流する。ついで、不溶物を濾去し、
瀘液を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去すれば、
5−ブロモメチル−2−(4−クロロフェニル)チアゾ
ール870mg(収率92%)を得る。
融点:88.0〜89.0℃(イソプロピルアルコールから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 1430,1205,1080,970,820 NMR(CDCl3)δ値: 4.72(2H,s),7.38(2H,d,J=9Hz),7.73(1H,s),7.82
(2H,d,J=9Hz) 実施例5 5−ブロモメチル−2−(4−クロロフェニル)チアゾ
ール570mgおよびイミダゾール670mgをクロロホルム5ml
に溶解させ、室温で一夜放置する。ついで、水5mlを加
え、有機層を分取する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を
留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1)で精製
すれば、2−(4−クロロフェニル)−5−(1H−イミ
ダゾール−1−イル)メチルチアゾール340mg(収率63
%)を得る。
融点:128.0℃(ベンゼンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1490,1435,1230,1090,830 NMR(CDCl3)δ値: 5.32(2H,s),6.94〜7.87(8H,m) 参考例6 (1)1−ブロモ−1−(4−クロロフェニル)プロパ
ン−2−オン4.1gおよびチオ尿素1.3gをエタノール30ml
に溶解させ、室温で8時間反応させる。一夜放置した
後、クロロホルム50mlおよび水30mlを加え、炭酸水素ナ
トリウムでpH7.5に調整する。有機層を分取し、水およ
び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
させた後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を
ジエチルエーテルで処理すれば、2−アミノ−5−(4
−クロロフェニル)−4−メチルチアゾール2.7g(収率
73%)を得る。
融点:196.0〜197.0℃(イソプロピルアルコールから再
結晶) IR(KBr)cm-1: 3450,1610,1500,1470,1315,820 NMR(d6‐DMSO)δ値: 2.19(3H,s),7.39(4H,s) 同様にして、表−12の化合物を得る。
(2)亜硝酸ナトリウム460mgを濃硫酸3mlに溶解させ、
これに2−アミノ−5−(4−クロロフェニル)−4−
メチルチアゾール1.0gを含む氷酢酸12ml溶液を10℃以下
で滴下する。ついで、臭素700mgを47%臭化水素酸700mg
に溶解させたものを氷冷下で加える。70〜80℃で2時間
反応させた後、氷中に注ぎ、1N水酸化ナトリウムでpH6
に調整し、クロロホルム20mlで抽出する。抽出液を水お
よび飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥させた後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物
をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ベンゼン)で
精製すれば、2−ブロモ−5−(4−クロロフェニル)
−4−メチルチアゾール500mg(収率39%)を得る。
融点:82.0〜83.0℃(n-ヘキサンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1470,1405,1090,1035,825 NMR(CDCl3)δ値: 2.44(3H,s),7.34(4H,s) 同様にして、表−13の化合物を得る。
実施例6 (1)2−ブロモ−5−(4−クロロフェニル)−4−
メチルチアゾール500mgをN,N−ジメチルホルムアミド10
mlに溶解させ、これにイミダゾール590mgを加え、5時
間還流する。ついで、水50mlに注ぎ、クロロホルム50ml
で抽出する。抽出液を水および飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶
媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;クロロホルム)で精製すれば、5−
(4−クロロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1
−イル)−4−メチルチアゾール230mg(収率48.1%)
を得る。
融点:95.0〜97.0℃(ジイソプロピルエーテルから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 1490,1255,1090,1040,990,830 NMR(CDCl3)δ値: 2.44(3H,s),6.50〜8.14(7H,m) 同様にして、表−14の化合物を得る。
(2)1,2,4−トリアゾール105mgをメタノール10mlに溶
解させ、これにナトリウムメチラート75mgを加え、室温
で15分間反応させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた
残留物をN,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶解させ、こ
れに2−ブロモ−5−(4−クロロフェニル)−4−メ
チルチアゾール200mgを加え、1時間還流する。つい
で、水20mlに注ぎ、クロロホルム20mlで抽出する。抽出
液を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去する。得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ベ
ンゼン)で精製すれば、1−[5−(4−クロロフェニ
ル)−4−メチルチアゾール−2−イル]−1H−1,2,4
−トリアゾール140mg(収率72.9%)を得る。
融点:174.5〜175.5℃(ベンゼン:n-ヘキサンから再結
晶) IR(KBr)cm-1: 3070,1525,1410,1275,985,820 NMR(CDCl3)δ値: 2.45(3H,s),7.41(4H,s),8.06(1H,s),8.95(1H,
s) 実施例7 (1)5−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−4−
(1H−イミダゾール−1−イル)メチルチアゾール300m
gを乾燥テトラヒドロフラン3mlに加え、これに−60〜−
50℃でn−ブチルリチウム(1.5N−n-ヘキサン溶液)0.
57mlを滴下する。同温度で20分間反応させた後、−60℃
でヨウ化メチル96mgを加える。ついで、室温まで昇温し
た後、氷水30mlに注ぎ、クロロホルム30mlで抽出する。
抽出液を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去する。
得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;クロロホルム:メタノール=50:1)で精製すれば、
2−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダゾール
−1−イル)メチル−5−メチルチアゾール150mg(収
率61.2%)を得る。
融点、IR、NMRは、実施例3(1)で得られた化合物と
一致した。
(2)ヨウ化メチルの代わりにn−ブチルアルデヒドを
用いて、実施例7(1)の方法と同様にして、2−(4
−クロロフェニル)−5−(1−ヒドロキシ−n−ブチ
ル)−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メチルチア
ゾールを得る。
融点:148.0〜149.0℃(イソプロピルアルコールから再
結晶) IR(KBr)cm-1: 3100,2950,1500,1440,1095,830 NMR(CDCl3)δ値: 0.70〜2.08(7H,m),4.20(1H,bs),4.95(1H,t,J=7H
z),5.16(2H,s),6.75〜7.90(7H,m) (3)ヨウ化メチルの代わりにN,N−ジメチルホルムア
ミドを用いて、実施例7(1)の方法と同様にして、2
−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダゾール−
1−イソ)メチル−5−チアゾールカルバルデビドを得
る。
融点、IR、NMRは、実施例2(6)で得られた化合物と
一致した。
実施例8 (1)n−ブチルリチウム(1.5N−n-ヘキサン溶液)2.
19mlを乾燥テトラヒドロフラン20mlに混合し、これに−
30℃でメチルトリフェニルホスホニウムヨージド1.33g
を加える。ついで、室温で4時間反応させ、−40℃で、
2−(4−クロロフェニル)−4−(1H−イミダゾール
−1−イル)メチル−5−チアゾールカルバルデビド1.
00gを加え、さらに室温で1時間反応させる。ついで、
ベンゼン100mlで希釈し、不溶物を濾去した後、瀘液に
水20mlを加え、2N−塩酸でpH7に調整する。有機層を分
取し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去する。得
られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;
クロロホルム)で精製すれば、2−(4−クロロフェニ
ル)−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メチル−5
−ビニルチアゾール170mg(収率17.1%)を得る。
融点:94.0〜96.0℃(酢酸エチル:ジイソプロピルエー
テルから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1495,1440,1170,1085,830 NMR(CDCl3)δ値: 5.15(2H,s),5.32(1H,d,J=10Hz),5.51(1H,d,J=16
Hz),6.70(1H,dd,J=10Hz,J=16Hz),6.90〜7.87(7H,
m) (2)n−プロピル−トリフェニルホスホニウムブロミ
ド1.00gを乾燥テトラヒドロフラン10mlに懸濁させ、室
温でカリウム tert−ブトキシド270mgを加える。室温
で30分間反応させた後、2−(4−クロロフェニル)−
4−(1Hイミダゾール−1−イル)メチル−5−チアゾ
ールカルバルデビド400mgを加える。室温で1.5時間反応
させた後、水50mlに注ぎ、2N−塩酸でpH7に調整し、つ
いで、クロロホルム50mlで抽出する。抽出液を水および
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させた後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物を
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム)
で精製し、ベンゼン−n-ヘキサンの混合溶媒から再結晶
すれば、5−(cis-1−ブテニル)−2−(4−クロロ
フェニル)−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メチ
ルチアゾール270mg(収率62.2%)を得る。
融点:125.0〜127.0℃ IR(KBr)cm-1: 1585,1490,1440,1230,1085,830 NMR(CDCl3)δ値: 1.10(3H,t,J=7Hz),2.00〜2.50(2H,m),5.20(2H,
s),5.82(1H,dt,J=2Hz,J=7Hz),6.44(1H,d,J=12H
z),7.00〜8.00(7H、m) (3)四臭化炭素1.27gを塩化メチレン10mlに溶解さ
せ、氷冷下でトリフェニルホスフイン2.00gを加える。
同温度で10分間反応させた後、2−(4−クロロフェニ
ル)−4−(1H−イミダール−1−イル)メチル−5−
チアゾールカルバルデビド580mgを加える。ついで、同
温度で1時間反応させた後、氷水50mlに注ぐ。炭酸水素
ナトリウムでpH7に調整した後、塩化メチレン50mlで抽
出する。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥させた後、減圧下に溶媒を留去する。得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ク
ロロホルム)で精製すれば、2−(4−クロロフェニ
ル)−5−(2,2−ジブロモビニル)−4−(1H−イミ
ダゾール−1−イル)メチルチアゾール650mg(収率74
%)を得る。
融点:185.0℃(ベンゼンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 1455,1345,1275,1085,853,815 NMR(CDCl3)δ値: 5.20(2H,s),7.00〜8.00(8H,m), (4)2−(4−クロロフェニル)−5−(2,2−ジブ
ロモビニル)−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メ
チルチアゾール460mgを乾燥テトラヒドロフラン6mlに懸
濁させ、これに−60℃でn−ブチルリチウム(1.5N−n-
ヘキサン溶液)1.8mlを滴下する。同温度で30分間反応
させた後、氷水50mlに注ぐ。2N−塩酸でpH7に調整した
後、クロロホルム50mlで抽出する。抽出液を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧
下に溶媒を留去する。得られた残留物をカラムクロマト
グラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=10
0:1)で精製すれば、2−(4−クロロフェニル)−5
−エチニル−4−(1H−イミダゾール−1−イル)メチ
ルチアゾール150mg(収率50%)を得る。
融点:165.0〜175.0℃(分解)(ベンゼンから再結晶) IR(KBr)cm-1: 3070,2080,1585,1495,1230,830 NMR(CDCl3)δ値: 3.70(1H,s),5.21(2H,s),7.00〜7.90(7H,m)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 四辻 彰 富山県射水郡小杉町上野30 (72)発明者 酒井 広志 富山県高岡市下牧野1575 (72)発明者 才川 勇 富山県富山市大泉中町7−52 審査官 田村 聖子 (56)参考文献 特開 昭57−131787(JP,A) 特開 昭51−133266(JP,A) 特開 昭52−77062(JP,A) 特開 昭56−25178(JP,A) 西独国特許公開2824690(DE,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、R1、R2およびR3は、同一または異なって水素原
    子、ハロゲン原子、ホルミル基、エステル化されていて
    もよいカルボキシル基または置換されていてもよいアル
    キル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはシク
    ロアルキル基または式−(CH2)n−R4(式中、R4は、イミ
    ダゾリル基または1,2,4−トリアゾリル基を示し、該イ
    ミダゾリル基および1,2,4−トリアゾリル基は、環中の
    窒素原子を介して結合し、nは、0または1を示す。)
    を示す。ただし、R1、R2およびR3のうち一つは、式−(C
    H2)n−R4(式中、R4およびnは、それぞれ、前記と同様
    の意味を有する。)である。] で表わされるチアゾール化合物またはその塩。
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