JPH07249829A - 分布帰還型半導体レーザ - Google Patents
分布帰還型半導体レーザInfo
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- JPH07249829A JPH07249829A JP3944294A JP3944294A JPH07249829A JP H07249829 A JPH07249829 A JP H07249829A JP 3944294 A JP3944294 A JP 3944294A JP 3944294 A JP3944294 A JP 3944294A JP H07249829 A JPH07249829 A JP H07249829A
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- Japan
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- quantum well
- layer
- semiconductor laser
- distributed feedback
- feedback semiconductor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、広い温度範囲、例えば−4
0℃〜+85℃で安定に動作する光通信用分布帰還型半
導体レーザを提供することにある。 【構成】 歪量子井戸活性層5を有する分布帰還型半導
体レーザにおいて、活性層を構成する各量子井戸層の量
子井戸層膜厚、混晶組成歪量、あるいは歪量を変化させ
ることにより、各量子井戸層からの量子準位発光波長を
変化させ、さらに、井戸数、歪量、量子井戸膜厚等の構
造を適切に設定し、離調波長ΔGの温度依存性dΔG/
dTが極めて小さな分布帰還型半導体レーザを得る。 【効果】 離調波長ΔGの温度依存性dΔG/dTを極
めて小さくできるので、分布帰還型半導体レーザの安定
な広範囲温度動作に対して効果がある。
0℃〜+85℃で安定に動作する光通信用分布帰還型半
導体レーザを提供することにある。 【構成】 歪量子井戸活性層5を有する分布帰還型半導
体レーザにおいて、活性層を構成する各量子井戸層の量
子井戸層膜厚、混晶組成歪量、あるいは歪量を変化させ
ることにより、各量子井戸層からの量子準位発光波長を
変化させ、さらに、井戸数、歪量、量子井戸膜厚等の構
造を適切に設定し、離調波長ΔGの温度依存性dΔG/
dTが極めて小さな分布帰還型半導体レーザを得る。 【効果】 離調波長ΔGの温度依存性dΔG/dTを極
めて小さくできるので、分布帰還型半導体レーザの安定
な広範囲温度動作に対して効果がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分布帰還型半導体レー
ザに係り、特に広い温度範囲、例えば−40℃〜+85
℃で安定に動作する光通信用分布帰還型半導体レーザに
関する。
ザに係り、特に広い温度範囲、例えば−40℃〜+85
℃で安定に動作する光通信用分布帰還型半導体レーザに
関する。
【0002】
【従来の技術】来たるべく加入者系光通信システムの構
築に向けて、光伝送装置の低消費電力化、小型化、低価
格化は極めて重要である。この実現のためには広い環境
温度範囲、例えば−40℃〜+85℃において、温度制
御を不要とする半導体レーザの開発が不可欠である。特
に単一縦モードで発振する分布帰還型(DFB)レーザ
の広温度範囲動作が待望されている。これに対して、活
性層に圧縮歪MQW(多重量子井戸)構造を導入した
1.3μm帯DFBレーザの高温低電流動作が、第54
回応用物理学会学術講演会講演予稿集27p−H−12
(1993年9月)に示されている。
築に向けて、光伝送装置の低消費電力化、小型化、低価
格化は極めて重要である。この実現のためには広い環境
温度範囲、例えば−40℃〜+85℃において、温度制
御を不要とする半導体レーザの開発が不可欠である。特
に単一縦モードで発振する分布帰還型(DFB)レーザ
の広温度範囲動作が待望されている。これに対して、活
性層に圧縮歪MQW(多重量子井戸)構造を導入した
1.3μm帯DFBレーザの高温低電流動作が、第54
回応用物理学会学術講演会講演予稿集27p−H−12
(1993年9月)に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、+5℃〜+80℃の範囲の動作に限られて
おり、これは下記の問題に起因している。
来技術では、+5℃〜+80℃の範囲の動作に限られて
おり、これは下記の問題に起因している。
【0004】一般にDFBレーザの発振波長λLDは、
媒質の屈折率n、回折格子の周期Λを用いて次式で表さ
れる。
媒質の屈折率n、回折格子の周期Λを用いて次式で表さ
れる。
【0005】
【数1】 λLD=2nΛ ……(1) 一方、量子井戸活性層の光学利得のピーク波長λgは量
子井戸膜厚、量子井戸組成等の量子井戸構造により、決
まる。従って、DFBレーザの発振波長λLDと光学利
得のピーク波長λgの間には、いわゆる次式で表される
離調波長ΔGが存在する。
子井戸膜厚、量子井戸組成等の量子井戸構造により、決
まる。従って、DFBレーザの発振波長λLDと光学利
得のピーク波長λgの間には、いわゆる次式で表される
離調波長ΔGが存在する。
【0006】
【数2】 ΔG=λLD−λg ……(2) そこで、一般に、ΔGが動作温度においてほぼ0になる
ように設定している。しかしながら、1.3μm帯、
1.55μm帯等の長波長帯半導体レーザにおいては、
レーザ発振波長λLDの温度依存性dλLD/dTは約
0.1nm/℃、光学利得ピーク波長λgの温度依存性
dλg/dTは約0.4nm/℃と異なることから、離
調波長ΔGの温度依存性dΔG/dTは約−0.3nm
/℃と有限の値を取る。従って、広い環境温度範囲、例
えば−40℃〜+85℃の125℃を考えると、ΔGは
動作温度範囲において40nm近く変化することにな
る。
ように設定している。しかしながら、1.3μm帯、
1.55μm帯等の長波長帯半導体レーザにおいては、
レーザ発振波長λLDの温度依存性dλLD/dTは約
0.1nm/℃、光学利得ピーク波長λgの温度依存性
dλg/dTは約0.4nm/℃と異なることから、離
調波長ΔGの温度依存性dΔG/dTは約−0.3nm
/℃と有限の値を取る。従って、広い環境温度範囲、例
えば−40℃〜+85℃の125℃を考えると、ΔGは
動作温度範囲において40nm近く変化することにな
る。
【0007】以上の点を、1.3μm帯DFBレーザを
例に取り、図式的にまとめたのが、図2であり、これを
用いて従来技術の問題点を説明する。まず、図2(a)
では、室温(25℃)において、ΔGが0になるように
設定した場合であるが、85℃でのΔGが−18nmと
なり、レーザ発振波長と光学利得ピーク波長がずれるの
で、85℃でのしきい電流が大幅に増大してしまう。こ
れにより、85℃動作時の効率も低く、初期特性のみで
なく、動作電流の増大により、素子の信頼性の劣化を招
く。そこで、85℃動作時にΔGが0になるように設定
した場合が、図2(b)である。この場合、85℃での
しきい電流の劣化は無いが、一方−40℃でのΔGが+
38nmとなり、光学利得のバンド幅から離れてしま
い、DFB動作が困難となり、いわゆるFP(Fabr
y−Perot)モードからなるマルチ縦モード発振と
なってしまう。
例に取り、図式的にまとめたのが、図2であり、これを
用いて従来技術の問題点を説明する。まず、図2(a)
では、室温(25℃)において、ΔGが0になるように
設定した場合であるが、85℃でのΔGが−18nmと
なり、レーザ発振波長と光学利得ピーク波長がずれるの
で、85℃でのしきい電流が大幅に増大してしまう。こ
れにより、85℃動作時の効率も低く、初期特性のみで
なく、動作電流の増大により、素子の信頼性の劣化を招
く。そこで、85℃動作時にΔGが0になるように設定
した場合が、図2(b)である。この場合、85℃での
しきい電流の劣化は無いが、一方−40℃でのΔGが+
38nmとなり、光学利得のバンド幅から離れてしま
い、DFB動作が困難となり、いわゆるFP(Fabr
y−Perot)モードからなるマルチ縦モード発振と
なってしまう。
【0008】以上のように、従来のDFBレーザでは、
歪量子井戸構造により低しきい化を図ったとしてして
も、−40℃〜+85℃の広い環境温度範囲での動作を
実現することができなかった。
歪量子井戸構造により低しきい化を図ったとしてして
も、−40℃〜+85℃の広い環境温度範囲での動作を
実現することができなかった。
【0009】本発明の目的は、広い温度範囲、例えば−
40℃〜+85℃で安定に動作する光通信用分布帰還型
半導体レーザを提供することにある。
40℃〜+85℃で安定に動作する光通信用分布帰還型
半導体レーザを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では多重量子井戸活性層の少なくとも1層の
量子井戸層の量子準位発光波長が他の量子井戸層の量子
準位発光波長と異なること、少なくとも1層の量子井戸
層の量子井戸膜厚が他の量子井戸層の量子井戸膜厚と異
なること、少なくとも1層の量子井戸層を形成する混晶
組成が他の量子井戸層を形成する混晶組成と異なるこ
と、歪量子井戸層から形成されている多重量子井戸構造
の少なくとも1層の歪量子井戸層の歪量が他の歪量子井
戸層の歪量と異なることのいずれかにより、達成され
る。特に、量子井戸層、歪量子井戸層の量子準位発光波
長の最大値と最小値の差が15〜45nmであること、
量子井戸層、歪量子井戸層の最大量子井戸膜厚のと最小
量子井戸膜厚の差が1.0〜3.5nmであること、量
子井戸層、歪量子井戸層の最大量子井戸膜厚が6nm、
最小量子井戸膜厚が4nmであること、量子準位発光波
長が、正孔の注入側が電子の注入側よりも長波長である
こと、井戸数が4〜8であること、半導体基板がp型I
nP基板で、かつ上記活性層がメサストライプ状に形成
され、該メサストライプ状の活性領域の側面がp/n/
p型の電流ブロック層で埋め込まれていること、室温で
の離調波長ΔGの値が−10〜+10nm、かつκL
(κ:共振器の軸方向での屈折率の摂動による光の結合
定数をκ、L:共振器長)の値が0.8〜1.5である
こと、量子井戸層、歪量子井戸層がInGaAsP層、
あるいはInGaAlAs層であることにより、達成さ
れる。
に、本発明では多重量子井戸活性層の少なくとも1層の
量子井戸層の量子準位発光波長が他の量子井戸層の量子
準位発光波長と異なること、少なくとも1層の量子井戸
層の量子井戸膜厚が他の量子井戸層の量子井戸膜厚と異
なること、少なくとも1層の量子井戸層を形成する混晶
組成が他の量子井戸層を形成する混晶組成と異なるこ
と、歪量子井戸層から形成されている多重量子井戸構造
の少なくとも1層の歪量子井戸層の歪量が他の歪量子井
戸層の歪量と異なることのいずれかにより、達成され
る。特に、量子井戸層、歪量子井戸層の量子準位発光波
長の最大値と最小値の差が15〜45nmであること、
量子井戸層、歪量子井戸層の最大量子井戸膜厚のと最小
量子井戸膜厚の差が1.0〜3.5nmであること、量
子井戸層、歪量子井戸層の最大量子井戸膜厚が6nm、
最小量子井戸膜厚が4nmであること、量子準位発光波
長が、正孔の注入側が電子の注入側よりも長波長である
こと、井戸数が4〜8であること、半導体基板がp型I
nP基板で、かつ上記活性層がメサストライプ状に形成
され、該メサストライプ状の活性領域の側面がp/n/
p型の電流ブロック層で埋め込まれていること、室温で
の離調波長ΔGの値が−10〜+10nm、かつκL
(κ:共振器の軸方向での屈折率の摂動による光の結合
定数をκ、L:共振器長)の値が0.8〜1.5である
こと、量子井戸層、歪量子井戸層がInGaAsP層、
あるいはInGaAlAs層であることにより、達成さ
れる。
【0011】
【作用】以下、本発明の作用について図3を用いて説明
する。同図(a)は各量子井戸層間で量子準位発光波長
を変化させるために、各量子井戸層の量子井戸膜厚を変
化させた例である。量子井戸→→の順に量子井戸
膜厚が厚くなっており、それに伴い、量子準位発光波長
は同図(b)に示すように量子井戸→→の順に長
波長となっている。25℃においては、同図(b)に示
すように量子井戸からの発光強度が最も強い。一方、
85℃においては、量子井戸、、からの発光はそ
れぞれ長波長シフトするが、高温では、フェルミ・ディ
ラック分布がぼけるので、高エネルギー側、すなわち短
波長側の量子井戸からの発光が増大し、量子井戸から
の発光が最も強くなる。その結果、図3(b)に示すよ
うに25℃から85℃に温度を上げたときの発光ピーク
波長、すなわち光学利得ピーク波長λgの温度依存性は
極めて小さくなる。この時の光学利得ピーク波長λgの
温度依存性dλg/dTは約0.1〜0.2nm/℃と
(従来:0.4nm/℃)小さくなり、その結果、離調
波長ΔGの温度依存性dΔG/dTは約0.0〜−0.
1nm/℃と、従来に比べて1/3以下に抑制すること
ができた。これにより、図3(c)に示したように、例
えば、室温(25℃)において、ΔGが0になるように
設定した場合でも、85℃、−40℃でのΔGはそれぞ
れ−6nm、+6nmと極めて小さくなり、離調波長Δ
Gの温度依存性によるDFBレーザの特性の悪化を小さ
く抑えることができ、その結果広い温度範囲、例えば−
40℃〜+85℃で安定に動作する光通信用分布帰還型
半導体レーザを実現することができた。各量子井戸層の
混晶組成歪量の変化、歪量の変化により、各量子井戸層
間の量子準位発光波長を変化させても、全く同様に離調
波長ΔGの温度依存性dΔG/dTを小さく抑制でき
る。
する。同図(a)は各量子井戸層間で量子準位発光波長
を変化させるために、各量子井戸層の量子井戸膜厚を変
化させた例である。量子井戸→→の順に量子井戸
膜厚が厚くなっており、それに伴い、量子準位発光波長
は同図(b)に示すように量子井戸→→の順に長
波長となっている。25℃においては、同図(b)に示
すように量子井戸からの発光強度が最も強い。一方、
85℃においては、量子井戸、、からの発光はそ
れぞれ長波長シフトするが、高温では、フェルミ・ディ
ラック分布がぼけるので、高エネルギー側、すなわち短
波長側の量子井戸からの発光が増大し、量子井戸から
の発光が最も強くなる。その結果、図3(b)に示すよ
うに25℃から85℃に温度を上げたときの発光ピーク
波長、すなわち光学利得ピーク波長λgの温度依存性は
極めて小さくなる。この時の光学利得ピーク波長λgの
温度依存性dλg/dTは約0.1〜0.2nm/℃と
(従来:0.4nm/℃)小さくなり、その結果、離調
波長ΔGの温度依存性dΔG/dTは約0.0〜−0.
1nm/℃と、従来に比べて1/3以下に抑制すること
ができた。これにより、図3(c)に示したように、例
えば、室温(25℃)において、ΔGが0になるように
設定した場合でも、85℃、−40℃でのΔGはそれぞ
れ−6nm、+6nmと極めて小さくなり、離調波長Δ
Gの温度依存性によるDFBレーザの特性の悪化を小さ
く抑えることができ、その結果広い温度範囲、例えば−
40℃〜+85℃で安定に動作する光通信用分布帰還型
半導体レーザを実現することができた。各量子井戸層の
混晶組成歪量の変化、歪量の変化により、各量子井戸層
間の量子準位発光波長を変化させても、全く同様に離調
波長ΔGの温度依存性dΔG/dTを小さく抑制でき
る。
【0012】さらに、本発明において、特に量子井戸
層、歪量子井戸層の量子準位発光波長の最大値と最小値
の差を15〜45nmに設定すること、量子井戸層、歪
量子井戸層の最大量子井戸膜厚のと最小量子井戸膜厚の
差を1.0〜3.5nmに設定すること、量子井戸層、
歪量子井戸層の最大量子井戸膜厚を6nm、最小量子井
戸膜厚を4nmに設定することにより、離調波長ΔGの
温度依存性dΔG/dTは0〜−0.2nm/℃の範囲
に抑え込むことができる。又、正孔が注入される側の量
子井戸層の量子準位発光波長を、電子が注入される側よ
りも長波長にすると、高温において正孔の高エネルギー
側の量子井戸への注入効果が促進されるので、離調波長
ΔGの温度依存性dΔG/dT抑制作用が大きくなる。
さらに、井戸数を4〜8に設定すると、高温での発振が
容易になるため、dΔG/dT抑制効果は大きい。又、
半導体基板がp型InP基板を用いてp/n/p型の電
流ブロック層で埋め込むと電流狭窄効果は大きく、高温
での発振が容易になるため、dΔG/dT抑制効果は大
きくなる。さらに、室温での離調波長ΔGを−10〜+
10nmに設定し、κLの値を0.8〜1.5とし高温
での発振が容易に保つと、+85℃でのΔGは−15n
m以上になるので、特性悪化は生じることはない。
層、歪量子井戸層の量子準位発光波長の最大値と最小値
の差を15〜45nmに設定すること、量子井戸層、歪
量子井戸層の最大量子井戸膜厚のと最小量子井戸膜厚の
差を1.0〜3.5nmに設定すること、量子井戸層、
歪量子井戸層の最大量子井戸膜厚を6nm、最小量子井
戸膜厚を4nmに設定することにより、離調波長ΔGの
温度依存性dΔG/dTは0〜−0.2nm/℃の範囲
に抑え込むことができる。又、正孔が注入される側の量
子井戸層の量子準位発光波長を、電子が注入される側よ
りも長波長にすると、高温において正孔の高エネルギー
側の量子井戸への注入効果が促進されるので、離調波長
ΔGの温度依存性dΔG/dT抑制作用が大きくなる。
さらに、井戸数を4〜8に設定すると、高温での発振が
容易になるため、dΔG/dT抑制効果は大きい。又、
半導体基板がp型InP基板を用いてp/n/p型の電
流ブロック層で埋め込むと電流狭窄効果は大きく、高温
での発振が容易になるため、dΔG/dT抑制効果は大
きくなる。さらに、室温での離調波長ΔGを−10〜+
10nmに設定し、κLの値を0.8〜1.5とし高温
での発振が容易に保つと、+85℃でのΔGは−15n
m以上になるので、特性悪化は生じることはない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1、図4を用い
て説明する。
て説明する。
【0014】(実施例1)図1は本発明をp型基板上
1.3μm帯分布帰還型半導体レーザに適用したもので
ある。同図(a),(b)に示すように、有機金属気相
成長法により、p−InP基板1上にp-InPクラッド
層2(キャリア濃度〜1×1018cm-3、厚さ〜2μm)
を成長した後、回折格子3を形成した。その後、有機金
属気相成長法により、p−InGaAsP光ガイド層
4、InGaAsP系歪多重量子井戸活性層5、n-InP
クラッド層6(キャリア濃度〜1×1018cm-3、厚さ
〜0.4μm)を成長する。この時、InGaAsP系歪多
重量子井戸活性層5の歪量子井戸層15a〜15eの歪
量は約1.0%とし、図1(c)の伝導帯のバンドダイ
アグラムに示したように、歪量子井戸層の層数は5であ
り、歪量子井戸膜厚はp−InGaAsP光ガイド層4
に近い側から、それぞれ、6.0nm、5.5nm、
5.0nm、4.5nm、4.0nmであり、InGa
AsP障壁層16の膜厚は7nmである。この時、最大
膜厚量子井戸層15aと最小膜厚量子井戸層15eから
の量子準位発光波長の差は30nmである。回折格子3
のκLは0.8〜1.5となるように、深さは15〜3
0nmに設定した。又、離調波長ΔGが室温において−
10〜+10nmとなるように、回折格子3の周期は約
202nmに設定した。
1.3μm帯分布帰還型半導体レーザに適用したもので
ある。同図(a),(b)に示すように、有機金属気相
成長法により、p−InP基板1上にp-InPクラッド
層2(キャリア濃度〜1×1018cm-3、厚さ〜2μm)
を成長した後、回折格子3を形成した。その後、有機金
属気相成長法により、p−InGaAsP光ガイド層
4、InGaAsP系歪多重量子井戸活性層5、n-InP
クラッド層6(キャリア濃度〜1×1018cm-3、厚さ
〜0.4μm)を成長する。この時、InGaAsP系歪多
重量子井戸活性層5の歪量子井戸層15a〜15eの歪
量は約1.0%とし、図1(c)の伝導帯のバンドダイ
アグラムに示したように、歪量子井戸層の層数は5であ
り、歪量子井戸膜厚はp−InGaAsP光ガイド層4
に近い側から、それぞれ、6.0nm、5.5nm、
5.0nm、4.5nm、4.0nmであり、InGa
AsP障壁層16の膜厚は7nmである。この時、最大
膜厚量子井戸層15aと最小膜厚量子井戸層15eから
の量子準位発光波長の差は30nmである。回折格子3
のκLは0.8〜1.5となるように、深さは15〜3
0nmに設定した。又、離調波長ΔGが室温において−
10〜+10nmとなるように、回折格子3の周期は約
202nmに設定した。
【0015】その後CVD法によりSiO2膜を被着しホ
トリソ工程を経た後、SiO2膜をマスクとしてウェット
エッチングにより図中に示されるような変曲点の無い滑
らかな側面を有するメサストライプを形成する。また活
性層幅は1.3〜1.8μm、メサ深さは2.5〜3.
7μmである。次に、SiO2膜を被着したまま、有機金
属気相成長法により、メサストライプの側面をp-InP
埋込層7(キャリア濃度〜1×1018cm-3、厚さ0.5
〜1μm)、n-InP埋込層8(キャリア濃度〜2×10
18cm-3、厚さ0.5〜1μm)、p-InP埋込層9(キ
ャリア濃度〜2×1018cm-3、厚さ1〜3μm)、n-
InP層10(キャリア濃度〜2×1018cm-3、厚さ〜
0.5μm)で埋め込んだ。以上のようにして埋め込んだ
構造においては、リ−ク電流の要因であるn-n接続の
無い理想的なブロック層構造となった。次に、SiO2膜
を除去した後、有機金属気相成長法によりn-InP平坦
化層11(キャリア濃度〜1.5×1018cm-3、厚さ
〜2μm)、n-InGaAs(P)キャップ層12(キャリ
ア濃度>5×1018cm-3、厚さ〜0.3μm)で平坦
に埋め込んだ。以上の有機金属気相成長法において、n
型不純物はSi(但し、キャップ層12のみSe)、p
型不純物はZnを用いた。その後SiO2膜13で電流狭
窄を行った後n電極14を形成、更に基板側を研磨して
ト−タル膜厚100μm程度にした後p電極17を蒸着
により形成し、素子化を行った。その後、共振器長15
0〜400μmに劈開し、前端面に反射率1%の低反射
率膜20、後端面に反射率80%の高反射率膜21を施
した。
トリソ工程を経た後、SiO2膜をマスクとしてウェット
エッチングにより図中に示されるような変曲点の無い滑
らかな側面を有するメサストライプを形成する。また活
性層幅は1.3〜1.8μm、メサ深さは2.5〜3.
7μmである。次に、SiO2膜を被着したまま、有機金
属気相成長法により、メサストライプの側面をp-InP
埋込層7(キャリア濃度〜1×1018cm-3、厚さ0.5
〜1μm)、n-InP埋込層8(キャリア濃度〜2×10
18cm-3、厚さ0.5〜1μm)、p-InP埋込層9(キ
ャリア濃度〜2×1018cm-3、厚さ1〜3μm)、n-
InP層10(キャリア濃度〜2×1018cm-3、厚さ〜
0.5μm)で埋め込んだ。以上のようにして埋め込んだ
構造においては、リ−ク電流の要因であるn-n接続の
無い理想的なブロック層構造となった。次に、SiO2膜
を除去した後、有機金属気相成長法によりn-InP平坦
化層11(キャリア濃度〜1.5×1018cm-3、厚さ
〜2μm)、n-InGaAs(P)キャップ層12(キャリ
ア濃度>5×1018cm-3、厚さ〜0.3μm)で平坦
に埋め込んだ。以上の有機金属気相成長法において、n
型不純物はSi(但し、キャップ層12のみSe)、p
型不純物はZnを用いた。その後SiO2膜13で電流狭
窄を行った後n電極14を形成、更に基板側を研磨して
ト−タル膜厚100μm程度にした後p電極17を蒸着
により形成し、素子化を行った。その後、共振器長15
0〜400μmに劈開し、前端面に反射率1%の低反射
率膜20、後端面に反射率80%の高反射率膜21を施
した。
【0016】本実施例によるDFBレ−ザでは、発振波
長1.30μmにおいて、室温でのしきい電流は5〜1
0mA、スロ−プ効率は0.45〜0.60mW/mAが得
られ、室温においてのΔGは典型的に−10nmから+
10nmの範囲であった。又、85℃でのしきい電流は
15〜25mA、スロ−プ効率0.35〜0.45mW/m
Aの素子が高歩留りで得られ、600Mbit/sの変
調が十分に可能であった。さらに、−40℃においても
安定にDFB発振し、−40℃〜+85℃の温度範囲に
おいて、副モード抑圧比は35〜45dBを維持した。
又、−40℃〜+85℃の温度範囲におけるΔGの変化
量は約10nmと極めて小さかった。 (実施例2)図4は本発明をp型基板上1.55μm帯
分布帰還型半導体レーザに適用したものである。同図
(a),(b)に示すように、有機金属気相成長法によ
り、p−InP基板1上にp-InPクラッド層2(キャ
リア濃度〜1×1018cm-3、厚さ〜2μm)を成長し
た後、アンドープInGaAsP系歪多重量子井戸活性層
18、n-InGaAsP光ガイド層19(キャリア濃度
〜1×1018cm-3、厚さ〜0.2μm)を成長する。
この後、回折格子3を形成し、有機金属気相成長法によ
りn-InPクラッド層6(キャリア濃度〜1×1018c
m-3、厚さ〜0.4μm)を成長する。この時、アンド
ープInGaAsP系歪多重量子井戸活性層18の歪量子
井戸層22a〜22dの量子井戸膜厚は5nmとした。
又、図4(c)の伝導帯のバンドダイアグラムに示した
ように、歪量子井戸層の層数は4であり、歪量子井戸層
の歪量はp-InPクラッド層2に近い側から、それぞ
れ、+1.5%、+1.43%、+1.36%、+1.
29%であり、この歪量の変化と共に伝導帯でのエネル
ギーが変化する。InGaAsP障壁層23の膜厚は1
0nmである。この時、最大膜厚量子井戸層22aと最
小膜厚量子井戸層22dからの量子準位発光波長の差は
25nmである。回折格子3のκLは0.8〜1.5と
なるように、深さは15〜30nmに設定した。又、離
調波長ΔGが室温において−10〜+10nmとなるよ
うに、回折格子3の周期は約201nmに設定した。
長1.30μmにおいて、室温でのしきい電流は5〜1
0mA、スロ−プ効率は0.45〜0.60mW/mAが得
られ、室温においてのΔGは典型的に−10nmから+
10nmの範囲であった。又、85℃でのしきい電流は
15〜25mA、スロ−プ効率0.35〜0.45mW/m
Aの素子が高歩留りで得られ、600Mbit/sの変
調が十分に可能であった。さらに、−40℃においても
安定にDFB発振し、−40℃〜+85℃の温度範囲に
おいて、副モード抑圧比は35〜45dBを維持した。
又、−40℃〜+85℃の温度範囲におけるΔGの変化
量は約10nmと極めて小さかった。 (実施例2)図4は本発明をp型基板上1.55μm帯
分布帰還型半導体レーザに適用したものである。同図
(a),(b)に示すように、有機金属気相成長法によ
り、p−InP基板1上にp-InPクラッド層2(キャ
リア濃度〜1×1018cm-3、厚さ〜2μm)を成長し
た後、アンドープInGaAsP系歪多重量子井戸活性層
18、n-InGaAsP光ガイド層19(キャリア濃度
〜1×1018cm-3、厚さ〜0.2μm)を成長する。
この後、回折格子3を形成し、有機金属気相成長法によ
りn-InPクラッド層6(キャリア濃度〜1×1018c
m-3、厚さ〜0.4μm)を成長する。この時、アンド
ープInGaAsP系歪多重量子井戸活性層18の歪量子
井戸層22a〜22dの量子井戸膜厚は5nmとした。
又、図4(c)の伝導帯のバンドダイアグラムに示した
ように、歪量子井戸層の層数は4であり、歪量子井戸層
の歪量はp-InPクラッド層2に近い側から、それぞ
れ、+1.5%、+1.43%、+1.36%、+1.
29%であり、この歪量の変化と共に伝導帯でのエネル
ギーが変化する。InGaAsP障壁層23の膜厚は1
0nmである。この時、最大膜厚量子井戸層22aと最
小膜厚量子井戸層22dからの量子準位発光波長の差は
25nmである。回折格子3のκLは0.8〜1.5と
なるように、深さは15〜30nmに設定した。又、離
調波長ΔGが室温において−10〜+10nmとなるよ
うに、回折格子3の周期は約201nmに設定した。
【0017】その後、実施例1と同様のメサストライプ
を形成した後、有機金属気相成長法により、メサストラ
イプの側面をp-InP埋込層7(キャリア濃度〜1×1
018cm-3、厚さ0.5〜1μm)、n-InP埋込層8
(キャリア濃度〜2.5×101 8cm-3、厚さ0.5〜1
μm)、p-InP埋込層9(キャリア濃度〜2×1018c
m-3、厚さ1〜3μm)、n-InP層10(キャリア濃度
〜2×1018cm-3、厚さ〜0.3μm)で埋め込んだ。
次に、SiO2膜を除去した後、有機金属気相成長法によ
りn-InP平坦化層11(キャリア濃度〜2.0×10
18cm-3、厚さ〜2μm)、n-InGaAs(P)キャッ
プ層12(キャリア濃度>7×1018cm-3、厚さ〜
0.3μm)で平坦に埋め込んだ。その後SiO2膜13
で電流狭窄を行った後n電極14を形成、更に基板側を
研磨してト−タル膜厚100μm程度にした後p電極1
7を蒸着により形成し素子化を行った。その後、共振器
長150〜350μmに劈開し、前端面に反射率1%の
低反射率膜20、後端面に反射率90%の高反射率膜2
1を施した。
を形成した後、有機金属気相成長法により、メサストラ
イプの側面をp-InP埋込層7(キャリア濃度〜1×1
018cm-3、厚さ0.5〜1μm)、n-InP埋込層8
(キャリア濃度〜2.5×101 8cm-3、厚さ0.5〜1
μm)、p-InP埋込層9(キャリア濃度〜2×1018c
m-3、厚さ1〜3μm)、n-InP層10(キャリア濃度
〜2×1018cm-3、厚さ〜0.3μm)で埋め込んだ。
次に、SiO2膜を除去した後、有機金属気相成長法によ
りn-InP平坦化層11(キャリア濃度〜2.0×10
18cm-3、厚さ〜2μm)、n-InGaAs(P)キャッ
プ層12(キャリア濃度>7×1018cm-3、厚さ〜
0.3μm)で平坦に埋め込んだ。その後SiO2膜13
で電流狭窄を行った後n電極14を形成、更に基板側を
研磨してト−タル膜厚100μm程度にした後p電極1
7を蒸着により形成し素子化を行った。その後、共振器
長150〜350μmに劈開し、前端面に反射率1%の
低反射率膜20、後端面に反射率90%の高反射率膜2
1を施した。
【0018】本実施例によるDFBレ−ザでは、発振波
長1.55μmにおいて、室温でのしきい電流は5〜9m
A、スロ−プ効率は0.38〜0.55mW/mAが得ら
れ、室温においてのΔGは典型的に−10nmから+1
0nmの範囲であった。又、85℃でのしきい電流は1
3〜25mA、スロ−プ効率0.33〜0.40mW/mA
の素子が高歩留りで得られ、600Mbit/sの変調
が十分に可能であった。さらに、−40℃においても安
定にDFB発振し、−40℃〜+85℃の温度範囲にお
いて、副モード抑圧比は38〜45dBを維持した。
又、−40℃〜+85℃の温度範囲におけるΔGの変化
量は10nm以下と極めて小さかった。
長1.55μmにおいて、室温でのしきい電流は5〜9m
A、スロ−プ効率は0.38〜0.55mW/mAが得ら
れ、室温においてのΔGは典型的に−10nmから+1
0nmの範囲であった。又、85℃でのしきい電流は1
3〜25mA、スロ−プ効率0.33〜0.40mW/mA
の素子が高歩留りで得られ、600Mbit/sの変調
が十分に可能であった。さらに、−40℃においても安
定にDFB発振し、−40℃〜+85℃の温度範囲にお
いて、副モード抑圧比は38〜45dBを維持した。
又、−40℃〜+85℃の温度範囲におけるΔGの変化
量は10nm以下と極めて小さかった。
【0019】以上の実施例では半導体レ−ザへの適用に
ついて説明したが、本発明は、他の波長帯の半導体レー
ザについても適用可能であることは自明である。又、n
型半導体基板状に形成したDFBレーザ、活性層をIn
GaAlAs系の量子井戸構造で形成したDFBレー
ザ、リッジ型等の他のストライプ構造を有したDFBレ
ーザについても、適用可能であることはいうまでもな
い。さらに、歪量子井戸層の歪量が+0.5%〜+1.
8%、あるいは−2.0%〜−0.7%の範囲内のDF
Bレーザ、井戸数が4〜8のDFBレーザでも、ほぼ同
様の効果が得られた。さらに、本実施例では、単体の半
導体レーザ素子への適用に行いて説明したが、光インタ
コネクト、波長多重通信などに使用する半導体レーザア
レイについても、適用可能であることはいうまでもな
い。
ついて説明したが、本発明は、他の波長帯の半導体レー
ザについても適用可能であることは自明である。又、n
型半導体基板状に形成したDFBレーザ、活性層をIn
GaAlAs系の量子井戸構造で形成したDFBレー
ザ、リッジ型等の他のストライプ構造を有したDFBレ
ーザについても、適用可能であることはいうまでもな
い。さらに、歪量子井戸層の歪量が+0.5%〜+1.
8%、あるいは−2.0%〜−0.7%の範囲内のDF
Bレーザ、井戸数が4〜8のDFBレーザでも、ほぼ同
様の効果が得られた。さらに、本実施例では、単体の半
導体レーザ素子への適用に行いて説明したが、光インタ
コネクト、波長多重通信などに使用する半導体レーザア
レイについても、適用可能であることはいうまでもな
い。
【0020】
【発明の効果】本発明では、各量子井戸層の量子井戸層
膜厚、混晶組成歪量、あるいは歪量を変化させることに
より、各量子井戸層からの量子準位発光波長を変化させ
ることができるので、離調波長ΔGの温度依存性dΔG
/dTが極めて小さなDFBレーザを提供できる。従っ
て、広い温度範囲、例えば−40℃〜+85℃での光通
信用分布帰還型半導体レーザの安定動作に対して効果が
ある。さらに、井戸数、歪量、量子井戸膜厚等の構造を
適切に設定することにより、その離調波長ΔGの温度依
存性dΔG/dTの低減の度合いは大きく、尚一層のD
FBレーザの広範囲温度動作に対して効果がある。
膜厚、混晶組成歪量、あるいは歪量を変化させることに
より、各量子井戸層からの量子準位発光波長を変化させ
ることができるので、離調波長ΔGの温度依存性dΔG
/dTが極めて小さなDFBレーザを提供できる。従っ
て、広い温度範囲、例えば−40℃〜+85℃での光通
信用分布帰還型半導体レーザの安定動作に対して効果が
ある。さらに、井戸数、歪量、量子井戸膜厚等の構造を
適切に設定することにより、その離調波長ΔGの温度依
存性dΔG/dTの低減の度合いは大きく、尚一層のD
FBレーザの広範囲温度動作に対して効果がある。
【図1】(a)は本発明の実施例を表す構造図、(b)は(a)
のA−A’線光軸方向断面図、(c)は量子井戸活性層の
伝導帯のバンドダイアグラム。
のA−A’線光軸方向断面図、(c)は量子井戸活性層の
伝導帯のバンドダイアグラム。
【図2】従来技術によるDFBレーザの離調波長の温度
依存性を示す図。
依存性を示す図。
【図3】本発明の手段と作用を示す図。
【図4】(a)は本発明の実施例を表す構造図、(b)は(a)
のA−A’線光軸方向断面図、(c)は量子井戸活性層の
伝導帯のバンドダイアグラム。
のA−A’線光軸方向断面図、(c)は量子井戸活性層の
伝導帯のバンドダイアグラム。
1…p-InP基板、2…p-InPクラッド層、3…回折
格子、4、19…光ガイド層、5、18…歪量子井戸活
性層、6…n-InPクラッド層、7…p-InP埋込層、
8…n-InP埋込層、9…p-InP層、11…n-InP
平坦化層、12…n-InGaAsPキャップ層、13…S
iO2膜、14…n電極、17…p電極、16、23…障
壁層、15a〜15e、22a〜22d…歪量子井戸
層。
格子、4、19…光ガイド層、5、18…歪量子井戸活
性層、6…n-InPクラッド層、7…p-InP埋込層、
8…n-InP埋込層、9…p-InP層、11…n-InP
平坦化層、12…n-InGaAsPキャップ層、13…S
iO2膜、14…n電極、17…p電極、16、23…障
壁層、15a〜15e、22a〜22d…歪量子井戸
層。
フロントページの続き (72)発明者 中村 厚 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内
Claims (13)
- 【請求項1】半導体基板上に、少なくとも光を発生する
活性層、光を閉じ込めるクラッド層と共振器の軸方向に
屈折率の摂動を有する分布帰還型半導体レーザにおい
て、上記活性層が少なくとも2層の量子井戸層を有し、
少なくとも1層の量子井戸層の量子準位発光波長が他の
量子井戸層の量子準位発光波長と異なることを特徴とす
る分布帰還型半導体レーザ。 - 【請求項2】半導体基板上に、少なくとも光を発生する
活性層、光を閉じ込めるクラッド層と共振器の軸方向に
屈折率の摂動を有する分布帰還型半導体レーザにおい
て、上記活性層が少なくとも2層の量子井戸層を有し、
少なくとも1層の量子井戸層の量子井戸膜厚が他の量子
井戸層の量子井戸膜厚と異なることを特徴とする分布帰
還型半導体レーザ。 - 【請求項3】半導体基板上に、少なくとも光を発生する
活性層、光を閉じ込めるクラッド層と共振器の軸方向に
屈折率の摂動を有する分布帰還型半導体レーザにおい
て、上記活性層が少なくとも2層の量子井戸層を有し、
少なくとも1層の量子井戸層を形成する混晶組成が他の
量子井戸層を形成する混晶組成と異なることを特徴とす
る分布帰還型半導体レーザ。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の分布帰還
型半導体レーザにおいて、上記量子井戸層の格子定数が
上記半導体基板の格子定数と異なる歪量子井戸層を有
し、歪量子井戸層の歪量が+0.5%〜+1.8%、あ
るいは−2.0%〜−0.7%であることを特徴とする
分布帰還型半導体レーザ。 - 【請求項5】半導体基板上に、少なくとも光を発生する
活性層、光を閉じ込めるクラッド層と共振器の軸方向に
屈折率の摂動を有する分布帰還型半導体レーザにおい
て、上記活性層が少なくとも2層の歪量子井戸層を有
し、少なくとも1層の歪量子井戸層の歪量が他の歪量子
井戸層の歪量と異なることを特徴とする分布帰還型半導
体レーザ。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の分布帰還
型半導体レーザにおいて、上記量子井戸層、歪量子井戸
層の量子準位発光波長の最大値と最小値の差が15〜4
5nmであることを特徴とする分布帰還型半導体レー
ザ。 - 【請求項7】請求項1、2又は4に記載の分布帰還型半
導体レーザにおいて、上記量子井戸層、歪量子井戸層の
最大量子井戸膜厚のと最小量子井戸膜厚の差が1.0〜
3.5nmであることを特徴とする分布帰還型半導体レ
ーザ。 - 【請求項8】請求項1、2又は4に記載の分布帰還型半
導体レーザにおいて、上記量子井戸層、歪量子井戸層の
最大量子井戸膜厚が6nm、最小量子井戸膜厚が4nm
であることを特徴とする分布帰還型半導体レーザ。 - 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の分布帰還
型半導体レーザにおいて、上記量子井戸層、歪量子井戸
層の量子準位発光波長が、正孔の注入側が電子の注入側
よりも長波長であることを特徴とする分布帰還型半導体
レーザ。 - 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の分布帰
還型半導体レーザにおいて、上記量子井戸層、歪量子井
戸層の井戸数が4〜8であることを特徴とする分布帰還
型半導体レーザ。 - 【請求項11】請求項1〜10のいずれかに記載の分布
帰還型半導体レーザにおいて、上記半導体基板がp型I
nP基板で、かつ上記活性層がメサストライプ状に形成
され、該メサストライプ状の活性領域の側面がp/n/
p型の電流ブロック層で埋め込まれていることを特徴と
する分布帰還型半導体レーザ。 - 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載の分布
帰還型半導体レーザにおいて、レーザ発振波長をλL
D、しきい電流の0.9倍の注入電流での光学利得ピー
ク波長をλg、共振器の軸方向での屈折率の摂動による
光の結合定数をκ,共振器長をLと定義したときに、室
温での(λLD−λg)の値が−10〜+10nm、か
つκLの値が0.8〜1.5であることを特徴とする分
布帰還型半導体レーザ。 - 【請求項13】請求項1〜12のいずれかに記載の分布
帰還型半導体レーザにおいて、上記量子井戸層、歪量子
井戸層がInGaAsP層、あるいはInGaAlAs
層であり、かつレーザ発振波長が1.25〜1.60μ
mであることを特徴とする分布帰還型半導体レーザ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3944294A JPH07249829A (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 分布帰還型半導体レーザ |
KR1019950000942A KR100357787B1 (ko) | 1994-01-31 | 1995-01-20 | 도파로형광소자의제조방법 |
US08/380,571 US5572616A (en) | 1994-01-31 | 1995-01-30 | Waveguide device |
US08/713,867 US5666455A (en) | 1994-01-31 | 1996-09-13 | Waveguide device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3944294A JPH07249829A (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 分布帰還型半導体レーザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07249829A true JPH07249829A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=12553137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3944294A Pending JPH07249829A (ja) | 1994-01-31 | 1994-03-10 | 分布帰還型半導体レーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07249829A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09129970A (ja) * | 1995-10-31 | 1997-05-16 | Nec Corp | レーザダイオード素子 |
JPH10303495A (ja) * | 1997-04-30 | 1998-11-13 | Fujitsu Ltd | 半導体レーザ |
FR2765734A1 (fr) * | 1997-07-04 | 1999-01-08 | France Telecom | Composant auto-oscillant pour la generation de signaux optiques modules dans le domaine millimetrique |
JP2006203100A (ja) * | 2005-01-24 | 2006-08-03 | Opnext Japan Inc | 半導体レーザおよび光送信器モジュール |
JP2007012691A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体レーザ |
US7317745B2 (en) | 2004-09-14 | 2008-01-08 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Multi-wavelength laser diode |
JP2008530814A (ja) * | 2005-02-18 | 2008-08-07 | エルエス ケーブル リミテッド | 広帯域利得を有する量子井戸レーザーダイオード |
JP2008244235A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Fujitsu Ltd | 量子ドット半導体デバイス |
JP2010165869A (ja) * | 2009-01-15 | 2010-07-29 | Opnext Japan Inc | 半導体レーザ素子 |
US8306072B2 (en) | 2010-07-20 | 2012-11-06 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Semiconductor laser device |
JP2016046276A (ja) * | 2014-08-19 | 2016-04-04 | 浜松ホトニクス株式会社 | 波長掃引型半導体レーザ素子及びガス濃度測定装置 |
JP2017034034A (ja) * | 2015-07-30 | 2017-02-09 | 浜松ホトニクス株式会社 | 分布帰還型横マルチモード半導体レーザ素子 |
DE102017200061A1 (de) | 2016-01-08 | 2017-07-13 | Hamamatsu Photonics K.K. | Halbleiterlaserelement mit verteilter Rückkopplung |
-
1994
- 1994-03-10 JP JP3944294A patent/JPH07249829A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09129970A (ja) * | 1995-10-31 | 1997-05-16 | Nec Corp | レーザダイオード素子 |
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JP4595711B2 (ja) * | 2005-06-28 | 2010-12-08 | 住友電気工業株式会社 | 半導体レーザ |
JP2008244235A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Fujitsu Ltd | 量子ドット半導体デバイス |
JP2010165869A (ja) * | 2009-01-15 | 2010-07-29 | Opnext Japan Inc | 半導体レーザ素子 |
US8306072B2 (en) | 2010-07-20 | 2012-11-06 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Semiconductor laser device |
JP2016046276A (ja) * | 2014-08-19 | 2016-04-04 | 浜松ホトニクス株式会社 | 波長掃引型半導体レーザ素子及びガス濃度測定装置 |
JP2017034034A (ja) * | 2015-07-30 | 2017-02-09 | 浜松ホトニクス株式会社 | 分布帰還型横マルチモード半導体レーザ素子 |
DE102017200061A1 (de) | 2016-01-08 | 2017-07-13 | Hamamatsu Photonics K.K. | Halbleiterlaserelement mit verteilter Rückkopplung |
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