JPH0724686Y2 - ダイナミックダンパ付フライホイール - Google Patents
ダイナミックダンパ付フライホイールInfo
- Publication number
- JPH0724686Y2 JPH0724686Y2 JP1989048285U JP4828589U JPH0724686Y2 JP H0724686 Y2 JPH0724686 Y2 JP H0724686Y2 JP 1989048285 U JP1989048285 U JP 1989048285U JP 4828589 U JP4828589 U JP 4828589U JP H0724686 Y2 JPH0724686 Y2 JP H0724686Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dynamic damper
- flywheel
- elastic plate
- plate
- vibration
- Prior art date
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- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Motor Power Transmission Devices (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ダイナミックダンパ付フライホイールに関
し、とくにダイナミックダンパのフライホイールへの取
付部の構造に関する。
し、とくにダイナミックダンパのフライホイールへの取
付部の構造に関する。
エンジンのクランクシャフトに取付けられたフライホイ
ールに、弾性プレートとマスとから成るダイナミックダ
ンパを取付け、クランクシャフトとフライホイール系の
曲げ振動を低減させる技術は、実公昭58-14257号公報等
により知られている。
ールに、弾性プレートとマスとから成るダイナミックダ
ンパを取付け、クランクシャフトとフライホイール系の
曲げ振動を低減させる技術は、実公昭58-14257号公報等
により知られている。
従来のダイナミックダンパ付フライホイールにおける、
ダイナミックダンパのフライホイールへの取付けは、弾
性プレートをフライホイールのダイナミックダンパ取付
部へボルトにより締結することによって行なわれてい
る。フライホイールのダイナミックダンパ取付部は、そ
れより外周側にダイナミックダンパの振れスペースを形
成するために、フライホイールのダイナミックダンパ取
付部より外周側のフライホイール側面よりも、フライホ
イール軸方向にダイナミックダンパ側に段状に突き出さ
せて形成されている。そして、突き出されたダイナミッ
クダンパ取付部は、ダイナミックダンパ取付部の半径方
向全長にわたってダイナミックダンパの弾性プレートが
フライホイールのダイナミックダンパ取付部に密着でき
るように、半径方向に直線状に形成されており、フライ
ホイールのダイナミックダンパ取付部の外周側端部に
は、前記段状とされた部位において、角がつけられてい
る。
ダイナミックダンパのフライホイールへの取付けは、弾
性プレートをフライホイールのダイナミックダンパ取付
部へボルトにより締結することによって行なわれてい
る。フライホイールのダイナミックダンパ取付部は、そ
れより外周側にダイナミックダンパの振れスペースを形
成するために、フライホイールのダイナミックダンパ取
付部より外周側のフライホイール側面よりも、フライホ
イール軸方向にダイナミックダンパ側に段状に突き出さ
せて形成されている。そして、突き出されたダイナミッ
クダンパ取付部は、ダイナミックダンパ取付部の半径方
向全長にわたってダイナミックダンパの弾性プレートが
フライホイールのダイナミックダンパ取付部に密着でき
るように、半径方向に直線状に形成されており、フライ
ホイールのダイナミックダンパ取付部の外周側端部に
は、前記段状とされた部位において、角がつけられてい
る。
しかしながら、外周端部に角付けられた段付部を有す
る、従来のフライホイールのダイナミックダンパ取付部
構造には、つぎのような問題がある。
る、従来のフライホイールのダイナミックダンパ取付部
構造には、つぎのような問題がある。
(イ)ダイナミックダンパの弾性プレートの、フライホ
イールのダイナミックダンパ取付部への密着長さが、フ
ライホイールのダイナミックダンパ取付部の角づけられ
た外周端によって、一定に決定されるので、弾性プレー
トの弾性曲げ変形可能長さは常に一定となり、ダイナミ
ックダンパの固有振動数は不変となる。したがって、ダ
イナミックダンパは、クランクシャフトおよびフライホ
イール系に生じる、広い振動数域にわたって分散されて
いる振動数成分のうち、ダイナミックダンパの前記一定
の固有振動数に合致するかまたはそれと近傍の振動数成
分の振動しか抑制できない。したがってダンパの有効な
振動低減作用が特定の振動数に制限されてしまう。
イールのダイナミックダンパ取付部への密着長さが、フ
ライホイールのダイナミックダンパ取付部の角づけられ
た外周端によって、一定に決定されるので、弾性プレー
トの弾性曲げ変形可能長さは常に一定となり、ダイナミ
ックダンパの固有振動数は不変となる。したがって、ダ
イナミックダンパは、クランクシャフトおよびフライホ
イール系に生じる、広い振動数域にわたって分散されて
いる振動数成分のうち、ダイナミックダンパの前記一定
の固有振動数に合致するかまたはそれと近傍の振動数成
分の振動しか抑制できない。したがってダンパの有効な
振動低減作用が特定の振動数に制限されてしまう。
(ロ)また、ダイナミックダンパの弾性プレートは、振
動時にフライホイールに接近する方向に振れると、フラ
イホイールのダイナミックダンパ取付部の外周端角部に
あたってそこで局部的に大きな荷重を受け、弾性プレー
トに応力集中が生じて耐久性が低下する。
動時にフライホイールに接近する方向に振れると、フラ
イホイールのダイナミックダンパ取付部の外周端角部に
あたってそこで局部的に大きな荷重を受け、弾性プレー
トに応力集中が生じて耐久性が低下する。
本考案は、ダイナミックダンパ付フライホイールにおけ
る、ダンパの振動減衰性、耐久性を向上することを目的
とする。
る、ダンパの振動減衰性、耐久性を向上することを目的
とする。
上記の目的は、本考案によれば、つぎのダイナミックダ
ンパ付フライホイールによって、達成される。すなわ
ち、 弾性プレートおよび該弾性プレートの外周部に取付けら
れたマスとから成るダイナミックダンパを、フライホイ
ールのダイナミックダンパ取付部とこれに対向して設け
たガイド板との間に前記弾性プレートの内周部を挟みガ
イド板と弾性プレート内周部とをフライホイール取付部
に共締めすることにより、フライホイールに取付け、ダ
イナミックダンパ取付部とガイド板に半径方向外方に向
って弾性プレートから離れる方向になめらかに湾曲する
R部を設け、ダイナミックダンパ取付部のR部の形状と
ガイド板のR部の形状とを弾性プレートを中心として互
いに非対称に形成したことを特徴とするダイナミックダ
ンパ付フライホイール。
ンパ付フライホイールによって、達成される。すなわ
ち、 弾性プレートおよび該弾性プレートの外周部に取付けら
れたマスとから成るダイナミックダンパを、フライホイ
ールのダイナミックダンパ取付部とこれに対向して設け
たガイド板との間に前記弾性プレートの内周部を挟みガ
イド板と弾性プレート内周部とをフライホイール取付部
に共締めすることにより、フライホイールに取付け、ダ
イナミックダンパ取付部とガイド板に半径方向外方に向
って弾性プレートから離れる方向になめらかに湾曲する
R部を設け、ダイナミックダンパ取付部のR部の形状と
ガイド板のR部の形状とを弾性プレートを中心として互
いに非対称に形成したことを特徴とするダイナミックダ
ンパ付フライホイール。
本考案のダイナミックダンパ付フライホイールにおいて
は、ダンパ作用時、弾性プレートが振動するが、その際
弾性プレートと、フライホイールのダイナミックダンパ
取付部およびガイド板との密着端が、R部のR形状に沿
って移動し、弾性プレートのばね定数が変わるため、ダ
イナミックダンパの固有振動数が変化し、それだけ広い
振動数範囲の振動を低減できる。また、フライホイール
のダイナミックダンパ取付部の外周側端とガイド板の外
周端部の両方が従来のように角のついた端部となってい
ないため、両振幅において弾性プレートの一点に応力集
中が生じることがない。
は、ダンパ作用時、弾性プレートが振動するが、その際
弾性プレートと、フライホイールのダイナミックダンパ
取付部およびガイド板との密着端が、R部のR形状に沿
って移動し、弾性プレートのばね定数が変わるため、ダ
イナミックダンパの固有振動数が変化し、それだけ広い
振動数範囲の振動を低減できる。また、フライホイール
のダイナミックダンパ取付部の外周側端とガイド板の外
周端部の両方が従来のように角のついた端部となってい
ないため、両振幅において弾性プレートの一点に応力集
中が生じることがない。
以下に、本考案に係るダイナミックダンパ付フライホイ
ールの望ましい実施例を、第1図および第2図を参照し
て説明する。第1図および第2図に示すように、ダイナ
ミックダンパ付フライホイール10は、フライホイール本
体20(以下、単にフライホイールという)とダイナミッ
クダンパ40とから成る。ダイナミックダンパ付フライホ
イール10は、さらに、ガイド板60とボルト70を有する。
ールの望ましい実施例を、第1図および第2図を参照し
て説明する。第1図および第2図に示すように、ダイナ
ミックダンパ付フライホイール10は、フライホイール本
体20(以下、単にフライホイールという)とダイナミッ
クダンパ40とから成る。ダイナミックダンパ付フライホ
イール10は、さらに、ガイド板60とボルト70を有する。
フライホイール20は、エンジンクランクシャフト12にボ
ルト14によって固定され、クランクシャフト12とともに
回転する。フライホイール20はフライホイール軸芯と平
行にエンジン(図示せず)側に延びる外周フランジ部22
と、クランクシャフト12に固定される内周ボス部24と、
外周フランジ部22および内周ボス部24を連結するほぼ半
径方向に延びるディスク部26を有する。外周フランジ部
22にはリングギヤ28が圧入される。フライホイール20の
ディスク部26のエンジン側側面には、ダイナミックダン
パ40を取付けるためのダイナミックダンパ取付部30が形
成され、ダイナミックダンパ取付部30はその表面32(第
2図参照)を、ダイナミックダンパ取付部30より外周側
にあるフライホイール側面34よりもエンジン側に向って
突き出されて形成されている。これは、ダイナミックダ
ンパ取付部30よりも外周側において、ダイナミックダン
パ40とフライホイール20のディスク部26のフライホイー
ル側面34との間に、ダイナミックダンパ40の振れスペー
スを確保するためである。
ルト14によって固定され、クランクシャフト12とともに
回転する。フライホイール20はフライホイール軸芯と平
行にエンジン(図示せず)側に延びる外周フランジ部22
と、クランクシャフト12に固定される内周ボス部24と、
外周フランジ部22および内周ボス部24を連結するほぼ半
径方向に延びるディスク部26を有する。外周フランジ部
22にはリングギヤ28が圧入される。フライホイール20の
ディスク部26のエンジン側側面には、ダイナミックダン
パ40を取付けるためのダイナミックダンパ取付部30が形
成され、ダイナミックダンパ取付部30はその表面32(第
2図参照)を、ダイナミックダンパ取付部30より外周側
にあるフライホイール側面34よりもエンジン側に向って
突き出されて形成されている。これは、ダイナミックダ
ンパ取付部30よりも外周側において、ダイナミックダン
パ40とフライホイール20のディスク部26のフライホイー
ル側面34との間に、ダイナミックダンパ40の振れスペー
スを確保するためである。
ダイナミックダンパ40は、環状の弾性変形可能な弾性プ
レート42と、弾性プレート42の外周部46に固定されたマ
ス44とから成る。マス44はほぼ環状体から成っている。
弾性プレート42はフライホイール軸芯と直交する面内方
向に延び、その内周部48にて、フライホイール20のダイ
ナミックダンパ取付部30に取付けられる。弾性プレート
42は、樹脂層50を鋼板52で挟み込んだ制振鋼板から成る
ことが望ましい。制振鋼板は振動時の減衰係数を大にす
る働きをもつ。弾性プレート42が制振鋼板から成る場合
であっても、その内周部48には第2図に示すように樹脂
層50は形成されていない。これは、ガイド板60とともに
ボルト70によって締め付けられたときに、樹脂層50の永
久圧縮変形、クリープ等によってボルト70がゆるむのを
防止するためである。制振鋼板から成る弾性プレート42
は、マス44の外周端にまわり込んでいてもよい。このよ
うに外周端にまでまわり込ませた場合は、それだけ制振
鋼板による減衰作用が増大される。
レート42と、弾性プレート42の外周部46に固定されたマ
ス44とから成る。マス44はほぼ環状体から成っている。
弾性プレート42はフライホイール軸芯と直交する面内方
向に延び、その内周部48にて、フライホイール20のダイ
ナミックダンパ取付部30に取付けられる。弾性プレート
42は、樹脂層50を鋼板52で挟み込んだ制振鋼板から成る
ことが望ましい。制振鋼板は振動時の減衰係数を大にす
る働きをもつ。弾性プレート42が制振鋼板から成る場合
であっても、その内周部48には第2図に示すように樹脂
層50は形成されていない。これは、ガイド板60とともに
ボルト70によって締め付けられたときに、樹脂層50の永
久圧縮変形、クリープ等によってボルト70がゆるむのを
防止するためである。制振鋼板から成る弾性プレート42
は、マス44の外周端にまわり込んでいてもよい。このよ
うに外周端にまでまわり込ませた場合は、それだけ制振
鋼板による減衰作用が増大される。
ガイド板60は、フライホイール20のダイナミックダンパ
取付部30との間に、ダイナミックダンパ40の弾性プレー
ト42の内周部48を挟み、ボルト70はガイド板60と弾性プ
レート42の内周部48を、フライホイール20のダイナミッ
クダンパ取付部30に共締めする。
取付部30との間に、ダイナミックダンパ40の弾性プレー
ト42の内周部48を挟み、ボルト70はガイド板60と弾性プ
レート42の内周部48を、フライホイール20のダイナミッ
クダンパ取付部30に共締めする。
重要なことは、第2図に拡大して示すように、フライホ
イール20のダイナミックダンパ取付部30の表面32と、ガ
イド板60の弾性プレート42側の表面62とが、それらの外
周側部分に、外周側に向う程弾性プレート42から離れる
方向になめらかにR状に湾曲されたR部32a、62aを有す
ることである。ボルト70はこれらのR部32a、62aよりも
内周側に位置する。さらに、フライホイール20のダイナ
ミックダンパ取付部30の表面32のR部32aの形状と、ガ
イド板60の表面62のR部62aの形状とは、そのR形状の
曲率半径R1、R2およびそのR形状の始まり点の直径D1、D2
(フライホイール軸芯を中心とする直径)の何れか少な
くとも一方において(第2図の例では両方)、弾性プレ
ート42を中心として互いに非対称に形成されている。
イール20のダイナミックダンパ取付部30の表面32と、ガ
イド板60の弾性プレート42側の表面62とが、それらの外
周側部分に、外周側に向う程弾性プレート42から離れる
方向になめらかにR状に湾曲されたR部32a、62aを有す
ることである。ボルト70はこれらのR部32a、62aよりも
内周側に位置する。さらに、フライホイール20のダイナ
ミックダンパ取付部30の表面32のR部32aの形状と、ガ
イド板60の表面62のR部62aの形状とは、そのR形状の
曲率半径R1、R2およびそのR形状の始まり点の直径D1、D2
(フライホイール軸芯を中心とする直径)の何れか少な
くとも一方において(第2図の例では両方)、弾性プレ
ート42を中心として互いに非対称に形成されている。
つぎに、作用について説明する。
クランクシャフト12回転時に、クランクシャフト12は微
小な弾性曲げ変形も生じるので、クランクシャフト12端
部は微小な首振り振動を起し、フライホイール20はクラ
ンクシャフト軸芯を含む面内(第1図の紙面内)におい
て軸方向回動振動を起す。一方、ダイナミックダンパ40
は、主にマス44によって規定される質量と弾性プレート
42によって規定されるばね定数とを有する振動系を構成
する。フライホイール20の振動の振動数が、エンジン回
転数に従って変化して、ダイナミックダンパ40の振動系
の固有振動数に近づいていくとダイナミックダンパ40の
固有振動数の振動が励起されてダイナミックダンパ40の
振動振幅が大となり、ダイナミックダンパ40自身が振れ
てフライホイール20の振動のエネルギを吸収し、フライ
ホイール20側の曲げ振動を抑える。これがダイナミック
ダンパ40によるフライホイール20の振動抑制の一般原理
である。
小な弾性曲げ変形も生じるので、クランクシャフト12端
部は微小な首振り振動を起し、フライホイール20はクラ
ンクシャフト軸芯を含む面内(第1図の紙面内)におい
て軸方向回動振動を起す。一方、ダイナミックダンパ40
は、主にマス44によって規定される質量と弾性プレート
42によって規定されるばね定数とを有する振動系を構成
する。フライホイール20の振動の振動数が、エンジン回
転数に従って変化して、ダイナミックダンパ40の振動系
の固有振動数に近づいていくとダイナミックダンパ40の
固有振動数の振動が励起されてダイナミックダンパ40の
振動振幅が大となり、ダイナミックダンパ40自身が振れ
てフライホイール20の振動のエネルギを吸収し、フライ
ホイール20側の曲げ振動を抑える。これがダイナミック
ダンパ40によるフライホイール20の振動抑制の一般原理
である。
ダイナミックダンパ40が軸方向振動をするとき、弾性プ
レート42はフライホイール軸方向に弾性変形し、このと
き弾性プレート42の、ダイナミックダンパ取付部30の表
面32およびガイド板60の表面62との密着の端点(第2図
のP点)が、弾性プレート42の弾性変形量の大小に従っ
て、半径方向外方にR部32a、62aに沿って移動する。す
なわち、第2図の点P〜P′間を順次移動する。弾性プ
レート42のばね定数は、弾性プレート42の支持点(前記
移動する点P)とマス44の質量中心との間の半径方向長
さ、弾性プレート42の材料のヤング率、弾性プレート42
の厚さによって決定されるが、このうち半径方向長さは
点Pの移動によって変化するので、各片側振幅中にばね
定数が変化する。したがって、ダイナミックダンパ40の
固有振動数が従来にくらべて広い振動数範囲にわたって
広がり、ダイナミックダンパ40は、広い振動数範囲にわ
たって、フライホイール20の振動を低減させる。
レート42はフライホイール軸方向に弾性変形し、このと
き弾性プレート42の、ダイナミックダンパ取付部30の表
面32およびガイド板60の表面62との密着の端点(第2図
のP点)が、弾性プレート42の弾性変形量の大小に従っ
て、半径方向外方にR部32a、62aに沿って移動する。す
なわち、第2図の点P〜P′間を順次移動する。弾性プ
レート42のばね定数は、弾性プレート42の支持点(前記
移動する点P)とマス44の質量中心との間の半径方向長
さ、弾性プレート42の材料のヤング率、弾性プレート42
の厚さによって決定されるが、このうち半径方向長さは
点Pの移動によって変化するので、各片側振幅中にばね
定数が変化する。したがって、ダイナミックダンパ40の
固有振動数が従来にくらべて広い振動数範囲にわたって
広がり、ダイナミックダンパ40は、広い振動数範囲にわ
たって、フライホイール20の振動を低減させる。
また、弾性プレート42の支持点(前記移動するP点)が
R部32a、62aに沿って移動するために、弾性プレート42
の最大応力発生箇所が支持点の移動とともに変わり、弾
性プレート42の一点応力集中が回避される。
R部32a、62aに沿って移動するために、弾性プレート42
の最大応力発生箇所が支持点の移動とともに変わり、弾
性プレート42の一点応力集中が回避される。
また、R部32a、62aの存在によって、弾性プレート42は
振動しても常にダイナミックダンパ取付部30およびガイ
ド60に接線方向に接触するようになり、従来のような角
部によって曲げられようとする場合にくらべて、弾性プ
レート42に生じる集中応力自体のピーク値が大幅に小に
なる。
振動しても常にダイナミックダンパ取付部30およびガイ
ド60に接線方向に接触するようになり、従来のような角
部によって曲げられようとする場合にくらべて、弾性プ
レート42に生じる集中応力自体のピーク値が大幅に小に
なる。
さらに、弾性プレート42の振動中に、弾性プレート42が
R部32a、62aに沿ってR部32a、62aに接触していくとき
に、その接触は徐々に生じるので、従来のように弾性プ
レートの面がフライホイールの面に接触すべき面全面に
わたって同時に離れたり接触したりすることがなくな
り、面と面との衝突による異音の発生も大幅に軽減され
る。
R部32a、62aに沿ってR部32a、62aに接触していくとき
に、その接触は徐々に生じるので、従来のように弾性プ
レートの面がフライホイールの面に接触すべき面全面に
わたって同時に離れたり接触したりすることがなくな
り、面と面との衝突による異音の発生も大幅に軽減され
る。
また、第2図に示すように、弾性プレート42の内周部48
には樹脂層50が入っていないので、樹脂層50のクリープ
等によるボルト70のゆるみは生じない。
には樹脂層50が入っていないので、樹脂層50のクリープ
等によるボルト70のゆるみは生じない。
また、R部32a、62aが左右非対称なので、弾性プレート
42のR部32a側への振動とR部62a側への振動との、振動
特性が互いに異なり、広い振動数域にわたる振動低減と
弾性プレート42の一点応力集中回避とが、左右対称の場
合に比べてさらに促進される。これにつれて弾性プレー
ト42の振動振幅も低減されるので、弾性プレート42には
制振鋼板を用いる必要がうすれ、全長にわたって鋼材の
みの鋼板を用いることもできる。
42のR部32a側への振動とR部62a側への振動との、振動
特性が互いに異なり、広い振動数域にわたる振動低減と
弾性プレート42の一点応力集中回避とが、左右対称の場
合に比べてさらに促進される。これにつれて弾性プレー
ト42の振動振幅も低減されるので、弾性プレート42には
制振鋼板を用いる必要がうすれ、全長にわたって鋼材の
みの鋼板を用いることもできる。
なお、上記実施例ではフライホイールの弾性プレート取
付部は直接弾性プレートに接触するものとしたが、弾性
プレートとフライホイールの弾性プレート取付部との間
にもガイド板を設けてもよく、その場合はそのガイド板
を弾性プレート取付部と読むものとする。
付部は直接弾性プレートに接触するものとしたが、弾性
プレートとフライホイールの弾性プレート取付部との間
にもガイド板を設けてもよく、その場合はそのガイド板
を弾性プレート取付部と読むものとする。
本考案によれば、弾性プレートを挟んで支持する、フラ
イホイールのダイナミックダンパ取付部とガイド板が、
それらの外周部の表面にR部を有するので、弾性プレー
トのR部との密着部の外周端が、弾性プレートの振動時
にR部に沿って移動し、広い範囲の振動数にわたって振
動を低減できるとともに、弾性プレートの一点応力集中
を防止することができる。また、ダイナミックダンパ取
付部のR部の形状とガイド板のR部の形状を弾性プレー
トを中心として互いに非対称に形成したので、さらに広
い振動数域にわたって振動低減できるとともに、一点応
力集中をさらに回避できる。
イホイールのダイナミックダンパ取付部とガイド板が、
それらの外周部の表面にR部を有するので、弾性プレー
トのR部との密着部の外周端が、弾性プレートの振動時
にR部に沿って移動し、広い範囲の振動数にわたって振
動を低減できるとともに、弾性プレートの一点応力集中
を防止することができる。また、ダイナミックダンパ取
付部のR部の形状とガイド板のR部の形状を弾性プレー
トを中心として互いに非対称に形成したので、さらに広
い振動数域にわたって振動低減できるとともに、一点応
力集中をさらに回避できる。
第1図は本考案の一実施例に係るダイナミックダンパ付
フライホイールの半断面図、 第2図は第1図の弾性プレート内周部近傍の拡大断面
図、 である。 20……フライホイール 30……ダイナミックダンパ取付部 32a……R部 40……ダイナミックダンパ 42……弾性プレート 44……マス 48……弾性プレート42の内周部 60……ガイド板 62a……R部 70……ボルト
フライホイールの半断面図、 第2図は第1図の弾性プレート内周部近傍の拡大断面
図、 である。 20……フライホイール 30……ダイナミックダンパ取付部 32a……R部 40……ダイナミックダンパ 42……弾性プレート 44……マス 48……弾性プレート42の内周部 60……ガイド板 62a……R部 70……ボルト
Claims (1)
- 【請求項1】弾性プレートおよび該弾性プレートの外周
部に取付けられたマスとから成るダイナミックダンパ
を、フライホイールのダイナミックダンパ取付部とこれ
に対向して設けたガイド板との間に前記弾性プレートの
内周部を挟みガイド板と弾性プレート内周部とをフライ
ホイール取付部に共締めすることにより、フライホイー
ルに取付け、ダイナミックダンパ取付部とガイド板に半
径方向外方に向って弾性プレートから離れる方向になめ
らかに湾曲するR部を設け、ダイナミックダンパ取付部
のR部の形状とガイド板のR部の形状とを弾性プレート
を中心として互いに非対称に形成したことを特徴とする
ダイナミックダンパ付フライホイール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989048285U JPH0724686Y2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | ダイナミックダンパ付フライホイール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989048285U JPH0724686Y2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | ダイナミックダンパ付フライホイール |
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---|---|
JPH02140056U JPH02140056U (ja) | 1990-11-22 |
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ID=31564955
Family Applications (1)
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JP1989048285U Expired - Lifetime JPH0724686Y2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | ダイナミックダンパ付フライホイール |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPS5758542A (en) * | 1980-09-25 | 1982-04-08 | Honda Motor Co Ltd | Oil-hydraulic pump |
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-
1989
- 1989-04-26 JP JP1989048285U patent/JPH0724686Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101639032B1 (ko) * | 2016-04-25 | 2016-07-12 | 서한산업(주) | 다이나믹 댐퍼 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH02140056U (ja) | 1990-11-22 |
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