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JPH07245786A - 多重通信装置 - Google Patents

多重通信装置

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Publication number
JPH07245786A
JPH07245786A JP3487294A JP3487294A JPH07245786A JP H07245786 A JPH07245786 A JP H07245786A JP 3487294 A JP3487294 A JP 3487294A JP 3487294 A JP3487294 A JP 3487294A JP H07245786 A JPH07245786 A JP H07245786A
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JP
Japan
Prior art keywords
voltage
error
communication
power supply
common power
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Application number
JP3487294A
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JP3298290B2 (ja
Inventor
Shigeki Imada
茂樹 今田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP03487294A priority Critical patent/JP3298290B2/ja
Publication of JPH07245786A publication Critical patent/JPH07245786A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランキングなどによる電源電圧の低下時に
発生する通信異常を通信エラーとして認識しないように
する。 【構成】 制御ユニット間の通信で通信異常が発生した
らいったん暫定エラーとして記録し、その後、所定時間
通信異常が解消しない時は暫定エラーを通信エラーに切
り換える。この暫定エラーが記録されている時に、共通
電源の電圧が所定値以下に低下したことが検出されると
暫定エラーを解除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の制御ユニット間
に設置された多重伝送線を介して各種情報の授受を行う
多重通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】親局制御ユニットと車両の各所に配置さ
れた複数の子局制御ユニットとの間で多重伝送線を介し
て通信を行う多重通信装置が知られている(例えば、特
開平5−236563号公報参照)。この種の多重通信
装置では、親局制御ユニットと複数の子局制御ユニット
のそれぞれにマイクロコンピューターを備え、各子局制
御ユニットに接続された操作部材の操作情報などを多重
伝送線を介して親局制御ユニットへ伝送し、親局制御ユ
ニットではその操作情報に基づいて対応する端末装置の
駆動を決定し、その端末装置が接続された子局制御ユニ
ットへ多重伝送線を介して駆動情報を伝送している。
【0003】また、親局制御ユニットと子局制御ユニッ
トとの交信は予め定めた順序で行い、通信先の子局制御
ユニットから応答がない時はその子局との通信エラーを
記録し、記録された通信エラーを外部に接続される故障
診断装置などの情報として活用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、マイクロコ
ンピューターはいわゆるパワーオン・リセット機能を有
しており、電源端子Vccへ供給される電源電圧がリセッ
トレベルVrs以下になると自動的にリセットされ、ふた
たび電源電圧がリセットレベルVrsを超えると動作を開
始する。このリセットレベルVrsは素子のばらつきなど
によりマイクロコンピューターごとに異なり、そのため
に同一の電源から複数の制御ユニットへ電源を供給する
場合でも、マイクロコンピューターごとにリセットタイ
ミングが数msecも異なることがある。
【0005】このため、車両のクランキング時や電源の
故障時にバッテリー電圧が低下すると、リセットレベル
Vrsのばらつきによってリセットされるマイクロコンピ
ューターとリセットされないマイクロコンピューターと
が存在することになる。このような時は、リセットされ
なかったマイクロコンピューターを有する制御ユニット
からリセットされたマイクロコンピューターを有する制
御ユニットへの送信が行われても、リセットされた制御
ユニットから応答がないので、リセットされなかった制
御ユニットはリセットされた制御ユニットとの通信エラ
ーを記録することになる。通常、車両のクランキングは
何回も行われ、短時間で終了するものであるから、この
ような時には実際に通信異常になっても通信エラーの記
録を避けたい。
【0006】しかしながら、従来の多重通信装置では、
クランキングなどによる電源電圧の低下に起因した通信
異常と、通信回路、マイクロコンピューター、制御回路
などの故障に起因した本来の通信異常との区別ができな
いので、クランキングなどによる電源電圧の低下時にも
通信エラーを記録してしまうという問題がある。
【0007】本発明の目的は、クランキングなどによる
電源電圧の低下時に発生する通信異常を通信エラーとし
て認識しないようにした多重通信装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応づけて本発明を説明すると、請求項1の発明は、共通
電源BATの電圧が固有の値まで低下すると自動的にリ
セットする演算制御回路CPU1、CPU2、CPU
3、・・をそれぞれに有する複数の制御ユニットCTR
1、CTR2、CTR3、・・を備え、それらが共通の
多重伝送線LLを介して相互に通信を行う多重通信装置
に適用される。そして、共通電源BATの電圧Vbが各
演算制御回路CPU1、CPU2、CPU3、・・の固
有値よりも高い所定値以下に低下したことを検出する電
圧低下検出回路(R1、C1、D1、CPU1)と、制
御ユニット間の通信で通信異常が発生した時はいったん
暫定エラーとして記録し、その後、所定時間通信異常が
解消しない時は暫定エラーを通信エラーに切り換える通
信異常検出回路CPU1、CPU2、CPU3、・・
と、通信異常検出回路CPU1、CPU2、CPU3、
・・により暫定エラーが記録されている時に、電圧低下
検出回路により共通電源BATの電圧Vbが所定値以下
に低下したことが検出されると暫定エラーを解除する暫
定エラー解除回路CPU1、CPU2、CPU3、・・
とを各制御ユニットCTR1、CTR2、CTR3、・
・に備え、これにより、上記目的を達成する。また、請
求項2の多重通信装置の電圧低下検出回路は、共通電源
BATの電圧Vbが上昇した時は出力電圧Vcが遅れて
上昇し、共通電源BATの電圧Vbが低下した時は出力
電圧Vcがほぼ同時に低下する遅延回路(R1、C1、
D1)を有し、この遅延回路の出力電圧Vcが予め設定
された値以下の時は共通電源BATの電圧Vbが所定値
以下であると判定するようにしたものである。さらに、
請求項3の発明は、共通電源BATに接続されるマイク
ロコンピューターCPU1、CPU2、CPU3、・・
をそれぞれに有する複数の制御ユニットCTR1、CT
R2、CTR3、・・を備え、それらが共通の多重伝送
線LLを介して相互に通信を行う多重通信装置に適用さ
れる。そして、共通電源BATの電圧Vbが上昇した時
は出力電圧Vcが遅れて上昇し、共通電源BATの電圧
Vbが低下した時は出力電圧Vcがほぼ同時に低下する
遅延回路(R1、C1、D1)を備え、マイクロコンピ
ューターCPU1、CPU2、CPU3、・・によっ
て、制御ユニットCRT1、CTR2、CTR3、・・
間の通信で通信異常が発生した時はいったん暫定エラー
として記録し、遅延回路(R1、C1、D1)の出力電
圧Vcが予め設定された値以下になると暫定エラーを解
除することにより、上記目的を達成する。請求項4の多
重通信装置は、マイクロコンピューターCPU1、CP
U2、CPU3、・・によって、暫定エラーを記録して
から所定時間が経過した時に、通信異常が解消されず暫
定エラーが記録されたままであれば暫定エラーを通信エ
ラーに切り換えるようにしたものである。
【0009】
【作用】請求項1の多重通信装置では、制御ユニット間
の通信で通信異常が発生したらいったん暫定エラーとし
て記録し、その後、所定時間通信異常が解消しない時は
暫定エラーを通信エラーに切り換える。この暫定エラー
が記録されている時に、共通電源の電圧Vbが所定値以
下に低下したことが検出されると暫定エラーを解除す
る。演算制御回路は電源電圧Vbがリセットレベルまで
低下すると自動的にリセットする。このリセットレベル
は各演算制御回路ごとに異なる固有の値であり、電源電
圧Vbが低下するとリセットレベルのばらつきによって
リセットされる演算制御回路とリセットされない演算制
御回路とが存在する。このような時は、リセットされな
かった演算制御回路を有する制御ユニットとリセットさ
れた演算制御回路を有する制御ユニットとの間で通信異
常が発生する。しかし、この通信異常が電源電圧Vbの
低下のために発生したことを認識できるので、このよう
な通信異常を通信エラーとして認識しないようにするこ
とができる。また請求項2の多重通信装置では、遅延回
路の出力電圧Vcが設定値以下の時は共通電源の電圧V
bが所定値以下であると判定する。共通電源の電圧Vb
が演算制御回路の固有値よりも低下すると、その演算制
御回路はリセットする。共通電源の電圧Vbがふたたび
上昇して所定値よりも高い値に復帰すると、演算制御回
路は動作を開始する。この時、遅延回路の出力電圧Vc
は遅れて上昇するので、いったんリセットしふたたび動
作を開始した演算制御回路でも、遅延回路の出力電圧V
cの値が設定値以下であれば共通電源の電圧Vbが所定
値以下に低下していたことを認識できる。さらに請求項
3の多重通信装置では、共通電源BATの電圧Vbを遅
延回路を介して入力するとともに、制御ユニット間の通
信で通信異常が発生した時はいったん暫定エラーとして
記録し、遅延回路の出力電圧Vcが予め設定された値以
下になると暫定エラーを解除する。マイクロコンピュー
ターは電源電圧Vbがリセットレベルまで低下すると自
動的にリセットする。このリセットレベルは各マイクロ
コンピューターごとに異なる固有の値であり、電源電圧
Vbが低下するとリセットレベルのばらつきによってリ
セットされるマイクロコンピューターとリセットされな
いマイクロコンピューターとが存在する。このような時
は、リセットされなかったマイクロコンピューターを有
する制御ユニットとリセットされたマイクロコンピュー
ターを有する制御ユニットとの間で通信異常が発生す
る。しかし、この通信異常が電源電圧Vbの低下のため
に発生したことを認識できるので、このような通信異常
を通信エラーとして認識しないようにすることができ
る。請求項4の多重通信装置では、暫定エラーが記録さ
れてから所定時間が経過した時に、通信異常が解消され
ず暫定エラーが記録されたままであれば暫定エラーを通
信エラーに切り換える。これにより、通信回路、マイク
ロコンピューター、制御回路などの故障に起因した本来
の通信エラーと、電源電圧の低下に起因した通信エラー
との区別が明確になされ、本来の通信エラーに対しての
み適切なエラー処理を行うことができる。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段および作用の項では、本発明を分り
やすくするために実施例の図を用いたが、これにより本
発明が実施例に限定されるものではない。
【0011】
【実施例】本発明の多重通信装置を車両に応用して各種
車載機器を制御するようにした一実施例を説明する。図
1はその実施例の構成を示す機能ブロック図である。車
両の運転席の近傍に配置された親局制御ユニット(以
下、単に親局と呼ぶ)CTR1には、多重伝送線LLを
介して車両の各所に配置された複数の子局制御ユニット
(以下、単に子局と呼ぶ)CTR2、CTR3、・・が
接続される。親局CTR1は、マイクロコンピューター
(以下、CPUと呼ぶ)1と、インタフェース回路IF
1と、通信制御プログラムなどを格納したROMと、通
信時の暫定エラーおよび通信エラーを記録する電池バッ
クアップのRAMと、電源回路PS1を備える。CPU
1は子局CTR2、CTR3、・・とそれぞれのインタ
フェース回路IF1、IF2、IF3、・・を介して通
信を行い、子局から受信された操作部材の操作情報に基
づいて対応する端末機器の駆動を決定し、その端末機器
が接続された子局へ駆動情報を送信する。
【0012】CPU1の電源端子Vccには、バッテリー
BATから端子TB1と電源回路PS1を介して電源を
供給する。通常、車載バッテリーBATの端子電圧は1
2Vであるため、電源回路PS1によってバッテリー電
圧Vbを所定の電圧に降圧してCPU1へ供給する。ま
た、CPU1のCOM端子は端子TB2を介してバッテ
リーBATの接地ラインへ接続する。さらに、親局CT
R1の端子TB1とTB2の間に抵抗器R1とコンデン
サーC1とが直列に接続された遅延回路を接続するとと
もに、抵抗器R1にダイオードD1を図示の方向に並列
に接続し、さらに抵抗器R1とコンデンサーC1の接続
点をCPU1のAD端子へ接続する。このAD端子はC
PU1に内蔵されるADコンバーターの入力端子であ
る。
【0013】図2および図3は車両のクランキング時の
バッテリー電圧Vbとコンデンサーの端子電圧Vcの時
間変化を示す図であり、図2はバッテリー電圧VbがC
PUのリセットレベルVrs以下に低下した時を示し、図
3はバッテリー電圧VbがリセットレベルVrsよりも高
く、所定の電圧Vo(ここで、Vo>Vrs)よりも低い
電圧に低下した時を示す。車両のクランキング時はバッ
テリーBATから多くの電力がスターターに供給される
ので、端子電圧Vbが低下する。エンジンが始動しスタ
ーターへの通電が停止されると、バッテリー端子電圧V
bはほぼもとの電圧レベルまで回復する。コンデンサー
C1はバッテリーBATから抵抗器R1を介して電力が
供給され充電されているので、定常時にはコンデンサー
端子電圧Vcはバッテリー電圧Vbにほぼ等しい。クラ
ンキング時にバッテリー端子電圧Vbが低下すると、コ
ンデンサーC1はダイオードD1を介して放電し、コン
デンサー端子電圧Vcはバッテリー電圧Vbとほぼ同様
に低下する。バッテリー電圧Vbはクランキングの開始
時点で急激に低下するが、その後は多少、振動しながら
徐々に上昇する。この時、バッテリー電圧Vbの上昇に
ともなってふたたびコンデンサーC1の充電が開始さ
れ、図中に破線で示すようにコンデンサーC1の容量と
抵抗器R1の抵抗値によって決る時定数にしたがってコ
ンデンサー端子電圧Vcが上昇する。図2の時刻t2で
クランキングが停止されると、バッテリー電圧Vbは急
激にほぼもとのレベルに回復するが、コンデンサーC1
は抵抗器R1を介して充電されるのでその端子電圧Vc
は上記時定数にしたがって破線に沿って上昇する。
【0014】バッテリー電圧Vbが所定電圧Voを超え
てもとのレベルに回復した時刻t2からCPUは動作を
再開する。したがって、動作を再開したCPUによっ
て、コンデンサー端子電圧Vcが所定電圧Voを超える
時刻t3までにコンデンサー端子電圧Vcと所定電圧V
oとを比較し、コンデンサー端子電圧Vcが所定電圧V
oよりも低ければ、クランキングにともなうバッテリー
電圧Vbの低下によりCPUがリセットされていたこと
を認識できる。
【0015】バッテリー端子電圧Vbがリセットレベル
Vrsまで低下しない場合も、図3に示すように、クラン
キング開始時刻t5でコンデンサー端子電圧Vcはバッ
テリー電圧Vbとほぼ同時に急激に低下する。クランキ
ング終了時刻t6でバッテリー電圧Vbは急激にほぼも
とのレベルまで回復するが、コンデンサー端子電圧Vc
は上記時定数にしたがって破線に沿って上昇する。この
場合は、CPUはリセットされていないので、時刻t5
からコンデンサー端子電圧Vcが所定電圧Voを超える
時刻t7までの間にコンデンサー端子電圧Vcと所定電
圧Voとを比較し、コンデンサー端子電圧Vcが所定電
圧Voよりも低ければ、クランキングにともなってバッ
テリー電圧Vbが低下したことを認識できる。
【0016】CPU1は、通信先の子局から応答がない
時はいったんその子局との暫定的な通信エラー(以下、
暫定エラーと呼ぶ)を電池バックアンプのRAMに記録
する。その後、所定の時間が経過してもその子局から応
答がない時は暫定エラーを通信エラーに変更し、予め決
められたエラー処理を行う。暫定エラーが記録されてい
る時にコンデンサー端子電圧Vcが所定電圧Voよりも
低いことが検出されたら、CPU1はクランキングによ
るバッテリー電圧Vbの低下が原因で子局との暫定エラ
ーが発生したと判断し、RAMに記録されている暫定エ
ラーを解除する。
【0017】子局制御ユニットCTR2は車両の運転席
の近くに設置され、CPU2、インタフェース回路IF
2などの親局CTR1と同様な機器を備えている。な
お、図示を省略するが、この子局CTR2は親局CTR
1と同様な電源供給回路を備えており、バッテリーBA
TからCPU2へ電力が供給される。この子局CTR2
には、メーター照明用ランプなどを点消灯するためのス
モールランプスイッチ、ヘッドランプを点消灯するため
にヘッドランプスイッチ、ターンシグナルランプを点消
灯するためのターンシグナルスイッチなどが接続され
る。子局制御ユニットCTR3は車両の運転席の近くに
設置され、CPU3、インタフェース回路IF3などの
親局CTR1と同様な機器を備えている。なお、図示を
省略するが、この子局CTR3は親局CTR1と同様な
電源供給回路を備えており、バッテリーBATからCP
U3へ電力が供給される。この子局CTR3には、助手
席のウインドウを開閉するためのスイッチ、後席左右の
ウインドウを開閉するためのスイッチ、ドアロック用ス
イッチなどが接続されている。なお、車両には以上の子
局の他に各種の子局制御ユニットが多重伝送線LLを介
して親局CTR1と接続されているが、それらの子局に
関しては説明を省略する。
【0018】図4および図5は、親局CTR1のCPU
1で実行される制御プログラムを示すフローチャートで
ある。これらのフローチャートにより、実施例の動作を
説明する。親局制御ユニットCTR1にバッテリーから
電源が供給され、CPU1の端子Vccに所定の電圧が供
給されると、CPU1は所定のリセットシーケンスを実
行した後、図4に示す通信制御プログラムの実行を開始
する。ステップS1において、子局CTR2へ駆動情報
などを送信した後、ステップS2へ進んで子局CTR2
からの応答を待つ。子局CTR2からの応答があればス
テップS8へ進み、なければステップS3へ進む。ステ
ップS8では子局CTR2から送られたスイッチ類の操
作情報に基づいて対応する端末機器の駆動を決定し、ス
テップS9へ進んで子局CTR3へ駆動情報などの送信
を行う。
【0019】ステップS2で子局CTR2からの応答が
なかった時は、ステップS3で電池バックアップのRA
Mに暫定エラーを記録してステップS4へ進み、CPU
1に内蔵されるタイマーをスタートさせる。続くステッ
プS5で後述するタイマー割り込みルーチンにより暫定
エラーが解除されたか否かを判別し、解除されたらステ
ップS1へ戻ってふたたび子局CTR1へ送信を行い、
暫定エラーが解除されていなければステップS6へ進
む。ステップS6で、タイマーの設定時間T1が経過し
たか否かを判別し、T1時間が経過したらステップS7
へ進み、そうでなければステップS1へ戻る。暫定エラ
ーが記録されてから、タイマー割り込みルーチンにより
解除されることなく設定時間T1が経過した時は、ステ
ップS7で暫定エラーを通信エラーに変更し、所定の通
信エラー処理を行ってステップS9へ進む。なお、ステ
ップS9以降の子局CTR3、・・に対する通信処理は
上述した子局CTR2に対する処理と同様であるので、
説明を省略する。
【0020】CPU1には所定時間、例えば10mse
cごとにタイマー割り込みが発生し、CPU1は図5に
示すタイマー割り込みルーチンを実行する。ステップS
21で、コンデンサー端子電圧Vcが所定電圧Voより
も低いか否かを判別し、Vc<VoであればステップS
22へ進み、そうでなければリターンする。ステップS
22では、電池バックアップのRAMに暫定エラーが記
録されているか否かを判別し、記録されていればステッ
プS23へ進み、そうでなければリターンする。暫定エ
ラーが記録されている時にコンデンサー端子電圧Vcが
所定電圧Voよりも低いことが検出されたら、クランキ
ングによるバッテリー電圧Vbの低下が原因で子局との
暫定エラーが発生したと判断し、ステップS23でRA
Mに記録されている暫定エラーを解除してリターンす
る。
【0021】今、親局CTR1と子局CTR2との交信
中にクランキングなどによるバッテリー電圧Vbの低下
が発生し、CPU1とCPU2のリセットレベルVrsの
ばらつきにより子局CTR2が図2に示すようにリセッ
トされ、親局CTR1が図3に示すようにリセットされ
なかったとすると、親局CTR1からの送信に対して子
局CTR2は応答できないので、親局CTR1と子局C
TR2とは通信不能状態になる。親局CTR1はいった
ん子局CTR2に対する暫定エラーを記録するが、その
後、タイマー割り込みルーチンを実行してコンデンサー
電圧Vcが所定電圧Voよりも低いことが検出される
と、この通信不能はクランキングによるバッテリー電圧
Vbの低下にともなって子局CTR2のCPU2がリセ
ットしたために発生したと認識し、暫定エラーを解除す
る。
【0022】一方、親局CTR1と子局CTR2との交
信中にクランキングなどによるバッテリー電圧Vbの低
下が発生し、CPU1とCPU2のリセットレベルVrs
のばらつきにより親局CTR1が図2に示すようにリセ
ットされ、子局CTR2が図3に示すようにリセットさ
れなかったとすると、クランキング終了後、動作を再開
した親局CTR1のCPU1は時刻t2から時刻t3ま
での間にタイマー割り込みルーチンによってコンデンサ
ー電圧Vcが所定電圧Voよりも低いことを認識に、ク
ランキングなどによるバッテリー電圧Vbの低下にとも
なって自身(CPU1)がリセットして子局CTR2と
の交信が中断したことを認識する。
【0023】上述した実施例では本発明の多重通信装置
を車両に応用して各種車載機器を制御する例を示した
が、本発明は車両以外のものにも適用できる。また、上
述した実施例では親局を中心にして各子局と交信する例
を示したが、各制御ユニットが上述した制御プログラム
を実行して他の制御ユニットと通信を行う場合にも本発
明を適用できる。さらに、上述した実施例ではクランキ
ングによるバッテリー電圧の低下を中心に説明したが、
本発明の多重通信装置はクランキング時に限定されず電
源回路などの故障による電源電圧の低下に対してもクラ
ンキン時と同様に動作する。
【0024】以上の実施例の構成において、マイクロコ
ンピューターCPU1、CPU2、CPU3、・・が演
算制御回路、電圧低下検出回路、通信異常検出回路およ
び暫定エラー解除回路を、抵抗器R1、コンデンサーC
1およびダイオードD1が遅延回路をそれぞれ構成す
る。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、制御ユニット
間の通信で通信異常が発生したらいったん暫定エラーと
して記録し、その後、所定時間通信異常が解消しない時
は暫定エラーを通信エラーに切り換え、暫定エラーが記
録されている時に共通電源の電圧が所定値以下に低下し
たことが検出されると暫定エラーを解除するようにし
た。演算制御回路は電源電圧がリセットレベルまで低下
すると自動的にリセットする。このリセットレベルは各
演算制御回路ごとに異なる固有の値であり、電源電圧が
低下すると演算制御回路のリセットレベルのばらつきに
よってリセットされる演算制御回路とリセットされない
演算制御回路とが存在し、リセットされなかった演算制
御回路を有する制御ユニットとリセットされた演算制御
回路を有する制御ユニットとの間で通信異常が発生す
る。しかし、この通信異常が電源電圧の低下のために発
生したことを認識できるので、このような通信異常を通
信エラーとして認識しないようにすることができる上
に、通信回路、マイクロコンピューター、制御回路など
の故障に起因した本来の通信エラーと、電源電圧の低下
に起因した通信エラーとの区別が明確になされ、本来の
通信エラーに対してのみ適切なエラー処理を行うことが
できる。さらに、車両に応用して各種車載機器を制御す
る場合には、車両のクランキング動作を認識できるの
で、クランキングの前から各制御ユニット間の通信を開
始し、途中でクランキング動作にともなう通信異常が発
生しても通信エラーとして認識しないようにでき、車両
に種々の新しい機能を付加することが可能になる。例え
ば、従来はクランキング時の通信異常による誤動作を防
止するために、クランキング後に作動させていた車両の
盗難防止機能もクランキング前から作動させておき、盗
難が検出されたらエンジン自体の始動を禁止することも
可能になる。また請求項2の発明によれば、遅延回路の
出力電圧が設定値以下の時は共通電源の電圧が所定値以
下であると判定するようにした。共通電源の電圧が演算
制御回路の固有値よりも低下すると、その演算制御回路
はリセットする。共通電源の電圧がふたたび上昇して所
定値よりも高い値に復帰すると、演算制御回路は動作を
開始する。この時、遅延回路の出力電圧は遅れて上昇す
るので、いったんリセットしふたたび動作を開始した演
算制御回路でも、遅延回路の出力電圧の値が設定値以下
であれば共通電源の電圧が所定値以下に低下していたこ
とを認識できる。さらに請求項3の発明によれば、共通
電源の電圧を遅延回路を介して入力するとともに、制御
ユニット間の通信で通信異常が発生した時はいったん暫
定エラーとして記録し、遅延回路の出力電圧が予め設定
された値以下になると暫定エラーを解除する。マイクロ
コンピューターは電源電圧がリセットレベルまで低下す
ると自動的にリセットする。このリセットレベルは各マ
イクロコンピューターごとに異なる固有の値であり、電
源電圧が低下するとリセットレベルのばらつきによって
リセットされるマイクロコンピューターとリセットされ
ないマイクロコンピューターとが存在する。このような
時は、リセットされなかったマイクロコンピューターを
有する制御ユニットとリセットされたマイクロコンピュ
ーターを有する制御ユニットとの間で通信異常が発生す
る。しかし、この通信異常が電源電圧の低下のために発
生したことを認識できるので、このような通信異常を通
信エラーとして認識しないようにすることができる。請
求項4の発明によれば、暫定エラーが記録されてから所
定時間が経過した時に、通信異常が解消されず暫定エラ
ーが記録されたままであれば暫定エラーを通信エラーに
切り換えるようにしたので、通信回路、マイクロコンピ
ューター、制御回路などの故障に起因した本来の通信エ
ラーと、電源電圧の低下に起因した通信エラーとの区別
が明確になされ、本来の通信エラーに対してのみ適切な
エラー処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の構成を示す機能ブロック図。
【図2】クランキング時のバッテリー電圧Vbとコンデ
ンサー端子電圧Vcとの時間変化を示す図。
【図3】クランキング時のバッテリー電圧Vbとコンデ
ンサー端子電圧Vcとの時間変化を示す図。
【図4】通信制御プログラムを示すフローチャート。
【図5】タイマー割り込みルーチンを示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
CTR1 親局制御ユニット CTR2、CTR3 子局制御ユニット CPU1、CPU2、CPU3 マイクロコンピュータ
ー IF1、IF2、IF3 インタフェース回路 PS1 電源回路 C1 コンデンサー R1 抵抗器 D1 ダイオード BAT バッテリー LL 多重伝送線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通電源の電圧が固有の値まで低下する
    と自動的にリセットする演算制御回路をそれぞれに有す
    る複数の制御ユニットを備え、それらが共通の多重伝送
    線を介して相互に通信を行う多重通信装置において、 前記共通電源の電圧が前記各演算制御回路の固有値より
    も高い所定値以下に低下したことを検出する電圧低下検
    出回路と、 前記制御ユニット間の通信で通信異常が発生した時はい
    ったん暫定エラーとして記録し、その後、所定時間通信
    異常が解消しない時は前記暫定エラーを通信エラーに切
    り換える通信異常検出回路と、 前記通信異常検出回路により前記暫定エラーが記録され
    ている時に、前記電圧低下検出回路により前記共通電源
    の電圧が前記所定値以下に低下したことが検出されると
    前記暫定エラーを解除する暫定エラー解除回路とを前記
    各制御ユニットに備えることを特徴とする多重通信装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多重通信装置におい
    て、 前記電圧低下検出回路は、前記共通電源の電圧が上昇し
    た時は出力電圧が遅れて上昇し、前記共通電源の電圧が
    低下した時は出力電圧がほぼ同時に低下する遅延回路を
    有し、この遅延回路の出力電圧が予め設定された値以下
    の時は前記共通電源の電圧が前記所定値以下であると判
    定することを特徴とする多重通信装置。
  3. 【請求項3】 共通電源に接続されるマイクロコンピュ
    ーターをそれぞれに有する複数の制御ユニットを備え、
    それらが共通の多重伝送線を介して相互に通信を行う多
    重通信装置において、 前記共通電源の電圧が上昇した時は出力電圧が遅れて上
    昇し、前記共通電源の電圧が低下した時は出力電圧がほ
    ぼ同時に低下する遅延回路を備え、 前記マイクロコンピューターは、前記制御ユニット間の
    通信で通信異常が発生した時はいったん暫定エラーとし
    て記録し、前記遅延回路の出力電圧が予め設定された値
    以下になると前記暫定エラーを解除することを特徴とす
    る多重通信装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の多重通信装置におい
    て、 前記マイクロコンピューターは、前記暫定エラーを記録
    してから所定時間が経過した時に、前記通信異常が解消
    されず前記暫定エラーが記録されたままであれば前記暫
    定エラーを通信エラーに切り換えることを特徴とする多
    重通信装置。
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