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JPH0723322B2 - 液状骨形成剤からなる注射液 - Google Patents

液状骨形成剤からなる注射液

Info

Publication number
JPH0723322B2
JPH0723322B2 JP60274318A JP27431885A JPH0723322B2 JP H0723322 B2 JPH0723322 B2 JP H0723322B2 JP 60274318 A JP60274318 A JP 60274318A JP 27431885 A JP27431885 A JP 27431885A JP H0723322 B2 JPH0723322 B2 JP H0723322B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collagen
bmp
bone
solution
forming agent
Prior art date
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Expired - Fee Related
Application number
JP60274318A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62135431A (ja
Inventor
克之 藤井
暉夫 宮田
正康 古瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koken Co Ltd
Original Assignee
Koken Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Koken Co Ltd filed Critical Koken Co Ltd
Priority to JP60274318A priority Critical patent/JPH0723322B2/ja
Publication of JPS62135431A publication Critical patent/JPS62135431A/ja
Publication of JPH0723322B2 publication Critical patent/JPH0723322B2/ja
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Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は骨の形成を促進するための液状骨形成剤からな
る注射液に関し、特にその薬効を持続させることがで
き、経皮的に患部に注入できる液状骨形成剤からなる注
射液に関する。
(従来の技術) 骨形成蛋白質(Bone Marphozenic Protein以下単にBMP
という。)は分子量が約18,000であって骨誘導作用を呈
することは認められており、その為生体の骨欠損部や骨
折部にBMPを埋込んで生体に骨誘導現象を発現させよう
とこころみられて来た。しかし、BMPをその患部にその
まま移植すると、体液により直ちに拡散消失してしまう
ため所期の目的を達成するには困難であり、したがって
BMPを有効に作用させる為にはBMPを患部に数日間以上と
どめておく必要がある。しかして患部に薬剤を供給し薬
効を持続させる方法の一つとして医薬徐放剤の使用があ
る。すなわち、例えば薬効成分をポリマーなどの担体に
包含させた医薬徐放剤をつくり、これを生体内の患部又
はその付近に埋め込み薬効成分を徐々に放出させて薬効
を持続させる方法である。この場合担体としては毒性が
無く、生体との適合性を有し更に生体に分解吸収される
ものであることが必要である。そして医薬徐放剤の担体
としてコラーゲンの使用が検討されて来た(例えば特願
昭55−25806号、特願昭58−23994号等参照)。
コラーゲンは動物の結合組織の主要蛋白質で他の蛋白質
より抗原性が少なく細胞培養基質や医薬用具として手術
用糸創傷カバー材などに用いられ安全性も高いことが知
られている。殊にコラーゲンにペプシンを作用させるこ
とによりコラーゲンの抗原性に関与する分子末端にある
テロペプチドを除去したコラーゲン(アテロコラーゲン
と称される)を使用することにより一層安全性が高く、
望ましい。更にテロペプチドは架橋部位でもあるのでペ
プシンで処理することによりコラーゲンを分子状で分散
させることができるのでコラーゲンの溶液又は懸濁液を
担体とすることができる。しかし、未だBMPをコラーゲ
ン溶液又は懸濁液に担持させることは行われていない。
他方、生体親和性の高いセラミック材よりなる合成ハイ
ドロオキシアパタイト(HAPと略称する)の多孔質内に
家兎長管皮質より抽出したBMPを析出結合させた骨形成
因子結合ハイドロオキシアパタイト(BMP−HAP)が新生
骨形成能を有することが知られているが、この場合、合
成HAP自体は生体内において補強材的な意味があり、BMP
によって骨を誘導してまわりの骨と接合しようとするも
のであって最終的にHAPは異物として体内に残る問題が
あった。
(解決しようとする問題点) 本発明者らは、担体は生体内で分解、吸収されるような
骨形成剤につき種々検討した結果、本発明を完成するに
至ったもので、本発明の目的は骨の新生形成を促進する
ようにBMPの薬効を持続させると共にBMPを担持している
担体は生体内で分解吸収される液状の骨形成剤からなる
注射液を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、アテロコラーゲン、ファイバーコラーゲン及
び酸可溶性コラーゲンからなる群から選ばれた少なくと
も一種のコラーゲン溶液若しくは懸濁液中に骨形成蛋白
質を添加、混合した液状骨形成剤からなる注射液であっ
て、この場合両者は混合状態或は結合状態の何れでもよ
く、また、結合状態としてはBMPをコラーゲンに包含も
しくは吸収させた物理的結合或は荷電結合や架橋剤によ
る結合等化学的結合の何れでもよい。また、化学修飾に
より電荷の状態を変化させたコラーゲンを用いたり、或
はコラーゲンの密度や架橋状態などを変化させることに
よってBMPの保留時間を調節することができる。
本発明のコラーゲンはアテロコラーゲン、ファイバーコ
ラーゲン及び酸可溶性コラーゲンからなる群から選ばれ
た少なくとも一種のコラーゲンである。即ち、コラーゲ
ンを酸性にて溶解させ溶液とし、この溶液の塩濃度を調
整後pHを上げることにより線維を再生することが出来
る。即ち、線維を再生するとは、溶液状態でバラバラに
いたコラーゲン分子がpHを上げることにより、この分子
が規則的に並び太い線維となる現象である。この現象は
コラーゲン分子間の物理的結合によるもので、この結合
の内に蛋白形成因子がとじこめられることにより、より
強固に結合されることになると考えられる。また一般的
にタンパクとタンパク同士では親和性が在り、この場
合、タンパクである因子はコラーゲンというタンパクと
親和性が在ることにより、他の薬剤に比べより強く結び
付くことになる。
そして、本発明で使用するコラーゲン溶液または懸濁液
が、例えば体温でゲル化するようなコラーゲン溶液また
は懸濁液(特願昭58−137007号参照)である場合、体表
に近い部分の骨折(例えば鎖骨、胚骨など)の骨癒合促
進を目的とし本発明にかかるBMPを混和したコラーゲン
溶液または懸濁液を経皮的に患部に注入してゲル化さ
せ、BMPを保留する。
本発明で使用するコラーゲンとしては前記したテロペプ
チドを除いたアテロコラーゲン、酸可溶性コラーゲン又
はファイバーコラーゲンからなる群から選ばれたコラー
ゲンであって、特にアテロコラーゲンが好ましく、BMP
としては勝肉腫や骨組織より分離、精製したもの等が使
用できる。
次に骨形成蛋白質の抽出方法の一例を参考例として述べ
る。
参考例 ハムスター骨肉腫OS515の骨肉腫組織を細切し冷脱イオ
ン水中でホモジエナイズ後遠沈操作(2000〜3000G、15
分)にて沈渣を回収する。冷アセトンおよび冷メチルエ
ーテル処理により脱脂、乾燥後、約100倍容の4M塩酸グ
アニジン溶液、pH5.0にて48時間、室温にて撹拌抽出を
加える。遠沈(10,000G、30分)にて得られた上清に3
倍容の冷エタノール(5%酢酸を含む)を少しづつ加
え、4℃にて12時間放置する。遠沈にて糸状の析出物を
除去した後、大量の10mM リン酸ナトリウム緩衝液に対
して3日間の透析を行う。析出物を遠沈(10,000G、15
分)にて回収し、4M塩酸グアニジン溶液にて溶解し、Se
phacry1−S−200(4×150cm)にするクロマトグラフ
ィーを行う(図1)。Fracticn bを回収し、10mM リン
酸ナトリウム緩衝液に対して透析して得られた析出物を
4M塩酸グアニジンで溶解後、Sephacry1−S−200(1.5
×150cm)にて再クロマトグラフィーを行う(図2)。F
racticn b′が骨形成蛋白である(分子量およそ17,50
0)。
以下、実施例をもって具体的に本発明を説明する。
実施例1. 仔牛真皮から無菌的かつパイロジェンフリーで精製した
アテロコラーゲンを5℃で0.02M Na2HPO4、0.15M Nac
lのバツファーに無菌で2%に溶解する(この条件のコ
ラーゲンは10℃以上で線維形成をしてゲル化する)。
他方、ヒト、牛、ウサギなどの骨組織を液体窒素中で粉
砕して、骨粉末を得る。これに0.6N塩酸を加え、2℃、
24時間撹拌することにより脱灰を行う。遠沈にて回収し
た脱灰骨を水洗後、冷アセトンおよび冷メチルエーテル
処理を行い脱脂、乾燥する。次いで、4M塩酸グアニジン
溶液、pH5.0による骨形成蛋白の抽出、Sephacry1−S−
200による精製へと進めるが、その方法は、参考例と同
様に行ないBMPを得た。
このようにして精製し得られたBMPを0.1mg/mlとなるよ
うに前述のアテロコラーゲン液と混合してBMPを含んだ
コラーゲン溶液からなる骨形成剤からなる注射液とし
た。
鎖骨を骨折した家兎の骨折部にこのBMPを含んだ注射液
を注射器で注入した。その結果、普通治癒に8〜12週を
要するところ約3.5週で完治した。
(効 果) 本発明はBMPを生体適合性の良好なコラーゲン溶液に担
持させたことによりその薬効を持続することができる注
射液とすることができ、したがって、実施例に示されて
いるようにBMPを直接投与する場合に比して短期間で治
癒することができると共にカラーゲン溶液中のコラーゲ
ンに担持させる手段を変更することによってBMPの保留
時間を調節でき、しかも治癒後はコラーゲンは体内で分
解吸収される等の顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はセフアクリル−S−200ゲルの分画を示した
図、第2図は第1図のフラクションbをセフアクリル−
S−200ゲルで再度分画した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/48 J (56)参考文献 特開 昭60−253455(JP,A) 特開 昭62−16421(JP,A) 特開 昭60−226814(JP,A) 特開 昭56−122317(JP,A) 特公 昭54−16677(JP,B1)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アテロコラーゲン、ファイバーコラーゲン
    及び酸可溶性コラーゲンからなる群から選ばれた少なく
    とも一種のコラーゲン溶液若しくは懸濁液中に骨形成蛋
    白質を添加、混合した液状骨形成剤からなる注射液。
  2. 【請求項2】骨形成蛋白質がコラーゲンに物理的に結合
    されている特許請求の範囲第1項記載の骨形成剤。
  3. 【請求項3】骨形成蛋白質がコラーゲンに化学的に結合
    されている特許請求の範囲第1項記載の骨形成剤。
JP60274318A 1985-12-07 1985-12-07 液状骨形成剤からなる注射液 Expired - Fee Related JPH0723322B2 (ja)

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JPS62135431A JPS62135431A (ja) 1987-06-18
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