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JPH07219227A - ネガ型感放射線レジスト組成物およびこれを用いた微細パターン形成方法 - Google Patents

ネガ型感放射線レジスト組成物およびこれを用いた微細パターン形成方法

Info

Publication number
JPH07219227A
JPH07219227A JP1345894A JP1345894A JPH07219227A JP H07219227 A JPH07219227 A JP H07219227A JP 1345894 A JP1345894 A JP 1345894A JP 1345894 A JP1345894 A JP 1345894A JP H07219227 A JPH07219227 A JP H07219227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
naphthoquinonediazide
acid ester
resist composition
sulfonic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1345894A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuo Kataoka
睦雄 片岡
Masaya Asano
昌也 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP1345894A priority Critical patent/JPH07219227A/ja
Publication of JPH07219227A publication Critical patent/JPH07219227A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度、高解像度でドライエッチング耐性に
すぐれたネガ型感放射線レジストにより微細パターンを
形成する。 【構成】 本発明はTMAH溶液に対する特定の溶解速
度をもつアルカリ可溶性樹脂と、特定のエステル化率を
もつキノンジアジド化合物を用い、放射線によりパター
ン露光後、紫外光により全面露光した後現像することに
よりネガ型微細パターンを形成する方法に関する。 【効果】 本発明によると、ドライエッチング耐性およ
び解像度に優れるネガ型感放射線レジスト組成物を得る
ことができ、これを用いると高い感度でネガ型微細パタ
ーンが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトリソグラフィー
用マスク、半導体集積回路などの製造を、電子線、分子
線、X線等の放射線を用いて行なう場合に使用するネガ
型感放射線レジスト組成物およびこれを用いた微細パタ
ーン形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ネガ型電子線レジストとしてはポ
リグリシジルメタクリラート、クロルメチル化ポリスチ
レン等が用いられてきたが、有機溶媒を用いる現像時に
膨潤がおこり解像度に劣っていた。また最近ノボラック
樹脂を用いアルカリ水溶液を用いて現像する化学増幅型
レジストが商品化されているが、プロセスが不安定であ
るという問題がある。
【0003】また、ノボラック樹脂とキノンジアジド化
合物を含むポジ型フォトレジストがネガ型電子線レジス
トとして動作する場合があることは公知であるが感度は
極めて低く実用レベルではなかった。
【0004】すなわち、ヘキスト社製ポジ型フォトレジ
ストAZ−1350を用い電子線露光後、紫外光による
全面露光を行ない、ネガパターンを得た例が知られてい
る(W.G.Oldham,E.Hieke,IEEE
Electron Device Letters,
EDL−1,No.10,Oct.,217(198
0).)。この実験を追試したところ得られた感度は極
めて低いものであった。本発明者らは当レジストに用い
られているキノンジアジド化合物の分析を行なったとこ
ろ、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンの1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸のエステル
でありエステル化率は50%であることが判明した。
【0005】また、ヘキスト社製i線用フォトレジスト
AZ−2415を用い電子線露光後紫外光で全面露光し
ネガパターンを得る方法が知られている(T.D.Be
rker,D.D.Casey,IEEE Journ
al of Solid−State Circuit
s,SC−17,155(1982).)。このレジス
トの電子線に対する感度は80〜120μC/cm
2 (20kV)と低いものであった。このレジストに用
いられているキノンジアジド化合物はクミルフェノール
の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エス
テルであることが知られている(D.W.Johnso
n,SPIE.,469,(1984).)。本発明者
らはこのレジストのノボラック成分を分離し、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド2.38%水溶液に対す
る溶解速度を調べたところ、2519.8nm/30秒
であることがわかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
カリ可溶性樹脂とキノンジアジド化合物を主成分とし、
ドライエッチング耐性、および解像度、感度に優れ、安
全性の高いアルカリ水溶液で現像できるネガ型感放射線
レジスト組成物およびこれを用いた微細パターン形成方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、アルカリ可
溶性樹脂とキノンジアジド化合物を主成分とするレジス
ト組成物およびプロセスについて検討を行なった結果、
材料、組成を最適化したレジストに特定のプロセスを用
いることにより、高精度のネガパターンが得られること
を見出した。
【0008】本発明のネガ型感放射線レジスト組成物
は、(1)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.
38%水溶液に対する溶解速度が300nm/30秒以
下であるアルカリ可溶性樹脂と、(2)モノヒドロキシ
化合物、モノアミノ化合物、ポリヒドロキシ化合物およ
びポリアミノ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−
4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルホン酸エステルおよび1,2−ナフトキノ
ンジアジド−6−スルホン酸エステル(ただし、ポリヒ
ドロキシ化合物およびポリアミノ化合物のエステルの場
合はエステル化率70%以上)、からなる群より選ばれ
た一種または二種以上のキノンジアジド化合物、を含有
することを特徴とする。
【0009】本発明のネガ型感放射線レジスト組成物に
用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック樹
脂、ポリp−ヒドロキシスチレンおよびそのコポリマ、
ポリアクリル酸およびそのコポリマ、ポリメタクリル酸
およびそのコポリマ、ポリp−ヒドロキシフェニルアク
リラートおよびそのコポリマ、ポリp−ヒドロキシフェ
ニルメタクリラートおよびそのコポリマがある。
【0010】これらのアルカリ可溶性樹脂のテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド2.38%水溶液に対する
溶解速度は300nm/30秒以下であることが必要
で、300〜1nm/30秒の範囲にあることが好まし
く、特に200〜5nm/30秒が好ましい。溶解速度
が高すぎると現像時間が短くなりプロセスが不安定とな
る。また低すぎると現像時間が長くなり生産性が低くな
る。ここで、「テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
2.38%水溶液に対する溶解速度」とは、アルカリ可
溶性樹脂の塗膜を乾燥後の膜厚が2μmとなるように形
成し、該塗膜をテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
2.38%水溶液に23℃で30秒間浸漬し、純水でリ
ンスした後に、該塗膜の浸漬前後の膜厚を測定した場合
の、膜減り量(=[浸漬前膜厚]−[浸漬後膜厚])
(nm)をさす。すなわち、単位は、[nm/30秒]
である。
【0011】本発明に用いるノボラック樹脂はクレゾー
ル、例えば、p−クレゾールおよびm−クレゾールの混
合物と、ホルムアルデヒド、もしくはその重合体である
パラホルムアルデヒドまたは1,3,5−トリオキサン
を縮合させることにより得られる。
【0012】縮合反応は、無溶媒、もしくは有機溶媒中
で行われる。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート
などのセロソルブエステル類、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサンなどエーテル類などが好ましく使用
される。
【0013】縮合反応の触媒としては、シュウ酸、ギ
酸、塩酸、硫酸、過塩素酸、リン酸、p−トルエンスル
ホン酸などの酸類、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウムなどの
金属塩類が好ましく使用される。
【0014】このようにして得られたノボラック樹脂に
は、一般にフェノール単位が2個縮合した二核体、3個
縮合した三核体などの低分子量成分が含有されている。
このような低分子量成分中には、スカムの原因となった
りパターン形状を劣化させる原因となる成分が存在す
る。合成したノボラックがこれら低分子量成分を多く含
む場合、適当な操作により除去し、二核体、三核体の含
有量合計を10重量%以下にすることが好ましい。
【0015】ノボラック樹脂から低分子量成分を除去す
る処理としては、例えば、以下のような方法を用いるこ
とができる。
【0016】(1)抽出法 ノボラック樹脂を細かく粉砕し、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの有
機溶媒、あるいは水、あるいはメタノール、エタノール
などの有機溶媒と水との混合液とともに一定の温度で攪
拌し低分子量成分を抽出する。
【0017】(2)再沈澱法 ノボラック樹脂をメタノール、エタノール、アセトン、
エチルセロソルブなどの有機溶媒に溶解する。ついで、
このノボラック溶液に水、石油エーテル、ヘキサンなど
の貧溶媒を滴下するか、逆にノボラック溶液を前記貧溶
媒中に滴下してノボラック樹脂を析出させて分離し、乾
燥する。
【0018】(3)分液法 ノボラック樹脂をメタノール、エタノール、アセトン、
エチルセロソルブなどの水と混和する有機溶媒とエチル
セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテートなどの水と混和しない有機溶媒と
の混合溶媒に溶解し、水を滴下して二層分液させ、有機
層を分離し、濃縮する。
【0019】本発明に用いるポリp−ヒドロキシスチレ
ンおよびそのコポリマとしては、p−ヒドロキシスチレ
ンと他のビニルモノマとの共重合物が好ましく用いられ
る。コモノマとしては例えばメチルメタクリラート、ス
チレン等が好ましい。またポリp−ビニルフェノールの
ベンゼン環を一部水素添加したポリマ、ベンゼン環にニ
トロ化、ハロゲン化、アルキル化、アセチル化したポリ
マも用いられる。
【0020】本発明に用いるキノンジアジド化合物の原
料化合物としてのモノヒドロキシ化合物、ポリヒドロキ
シ化合物としては、フェノール性水酸基を有する化合物
が好ましく用いられる。
【0021】モノヒドロキシ化合物としては、フェノー
ル、ナフトール、ヒドロキシアントラセン等が用いられ
る。これらのモノヒドロキシ化合物は、アルキル基、ア
リル基、アリール基、アルアルキル基、アシル基、アル
キルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アリルオキシカルボニル基、カルボキシル基、カル
バモイル基、ニトロ基、フッ素、クロロ、ブロモ、ヨー
ド等のハロゲン基、シアノ基、等の置換基を有していて
も良い。
【0022】ポリヒドロキシ化合物としては2〜8個の
フェノール性水酸基を有する芳香族化合物が好ましく、
上記置換基を有していても良い。またノボラック、ポリ
ビニルフェノール等のフェノール性水酸基を有するポリ
マも好ましく用いられる。
【0023】これらのモノヒドロキシ化合物、ポリヒド
ロキシ化合物に1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド
−6−スルホニルクロリドを反応させることにより本発
明に用いるキノンジアジド化合物が得られる。
【0024】2個以上の水酸基を同一分子内に有するポ
リヒドロキシ化合物の場合は、全部の水酸基がエステル
化されている必要はないが、平均して70%以上の水酸
基がエステル化されていなければならない。エステル化
率が低い場合は感度が低くなるので、エステル化率は8
0%以上であることがさらに好ましい。
【0025】本発明に用いるキノンジアジド化合物の原
料化合物としてのモノアミノ化合物、ポリアミノ化合物
としては、脂肪族系、芳香族系のモノアミンまたはポリ
アミンが用いられる。
【0026】モノアミノ化合物としては、脂肪族系、芳
香族系のモノアミンが用いられるが、これらのモノアミ
ンは、アルキル基、アリル酸、アリール基、アルアルキ
ル基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、カルボキシル基、アリルオキシ
カルボニル基、カルバモイル基、ニトロ基、フッ素、ク
ロロ、プロモ、ヨード等のハロゲン基、シアノ基等の置
換基を有していても良い。
【0027】ポリアミノ化合物としては2〜8個のアミ
ノ基を有する脂肪族または芳香族化合物が好ましく、上
記置換基を有していても良い。またポリエチレンイミ
ン、ポリアニリン等のアミノ基を有するポリマも好まし
く用いられる。
【0028】これらのモノアミノ化合物、ポリアミノ化
合物に1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル
クロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−6−ス
ルホニルクロリドを反応させることにより、本発明に用
いるキノンジアジド化合物が得られる。
【0029】2個以上のアミノ基を同一分子内に有する
ポリアミノ化合物の場合は、全体のアミノ基の70%以
上がエステル化されていなければならない。好ましくは
90%以上である。エステル化率が低い場合はキノンジ
アジド化合物が不安定となり、レジストの保存安定性が
悪くなる。
【0030】本発明に用いるキノンジアジド化合物は同
一分子内に異なるキノンジアジド基を有していても良
く、また2種以上混合して用いることもできる。
【0031】レジスト固型分中のキノンジアジド化合物
の含有量は5〜50重量%が好ましく、さらに好ましく
は10〜30重量%である。含有量が少ないと感度が低
くなり、高すぎると、レジスト溶液からの結晶析出、レ
ジスト膜中での相分離等の問題を引きおこす。ここで、
レジスト固形分とは、レジスト組成物から溶媒を除いた
ものをいう。
【0032】本発明のレジスト組成物には、添加剤とし
て低分子量フェノール化合物、染料、界面活性剤、保存
安定剤等を加えることができる。
【0033】低分子量フェノール化合物としては例えば
特開平5−127375号公報に記載の化合物が用いら
れる。染料としては、レジスト塗膜後の光に対する安定
性を良くするため可視光、紫外光に吸収を有する染料を
加えることができる。
【0034】また感度を上げるため、エポキシ基、クロ
ロメチル基、アリル基、シンナモイル基、ハロゲン化フ
ェニル基、ビニル基、ビニルシリル基、を有する化合物
またはポリマを添加することもできる。
【0035】さらに電子線により酸を発生する化合物
と、その酸により架橋する化合物を添加することにより
化学増幅型レジストとすることもできる。
【0036】本発明のレジスト組成物は、上記の成分を
溶媒に溶解することにより得られる。溶媒の使用量とし
ては特に限定されないが、レジスト固形分がレジスト組
成物中で、10〜35重量%となるように調整される。
好ましく用いられる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、酢酸アミル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸
エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、安息香酸メチル、乳
酸メチル、乳酸エチル、ガンマブチロラクトンなどのエ
ステル類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブなどのセロソルブ類、メチルセロソルブア
セテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソ
ルブアセテートなどのセロソルブエステル類、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのプロ
ピレングリコールエーテルエステル類、1,2−ジメト
キシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン、アニソールなどのエーテ
ル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピ
ロリドンなどのアミド類、ジメチルスルホキシド、スル
ホランなどの非プロトン性極性溶媒から選ばれる溶媒、
またはこれらの溶媒を複数混合した溶媒が挙げられる。
【0037】本発明のネガ型感放射線レジスト組成物を
基板上にスピンナーを用いて塗布、乾燥し、電子線等の
放射線を用いてパターン露光し、紫外光を用いて全面露
光した後、未露光部を現像除去することにより微細パタ
ーンが形成される。
【0038】塗布、乾燥、放射線によるパターン露光
は、電子線レジストのパターン形成方法として従来から
公知の方法によれば良い。例えば、スピンナーなどを用
いて、乾燥後の膜厚が0.5〜2.0μm程度になるよ
うに塗布し、90〜120℃程度で、1〜30分程度乾
燥する。露光に用いられる放射線としては、電子線のほ
かに、X線、イオンビームなどがあげられる。露光は、
通常の電子線露光装置を用いれば良い。
【0039】本発明の全面露光に用いる紫外光の波長と
しては436〜250nmの間が好ましい。また露光量
としては10〜2000mJ/cm2 が好ましく、より
好ましくは30〜1000mJ/cm2 である。
【0040】全面露光に用いる紫外光の露光量は、レジ
スト組成、膜厚により変化し、電子線によるパターン露
光時の未露光部が30秒〜4分間で溶解するよう設定す
ることが好ましい。全面露光の露光量が大きすぎると、
現像時間が短くなってプロセスが不安定となり、露光量
が小さすぎるとレジストパターンにスカムが発生し易く
なる。
【0041】さらに本発明の方法においては、紫外光に
対する吸収スペクトルの異なる二種以上のキノンジアジ
ド化合物を含有するレジスト組成物を用い、少なくとも
一種のキノンジアジド化合物の光吸収強度が他の少なく
とも一種の化合物の光吸収強度と2倍以上異なる波長の
紫外光を用いて全面露光することにより、より解像度の
高いパターンを得ることができる。
【0042】例えば1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホニル化合物と、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホニル化合物を混合し、436nmの光で全
面露光すると、1,2−ナフトキノンジアジド−5−ス
ルホニル化合物が選択的に分解され、コントラストを上
げることができる。
【0043】本発明の方法においては、紫外光による全
面露光の前にレジスト膜をアルカリ水溶液で前処理する
ことにより、より高い解像度を得ることができる。
【0044】ポジ型フォトレジストにおいてパターン露
光前にレジスト表面をアルカリ水溶液で処理する方法は
公知である(例えば特開平2−84656号公報)。し
かしこの方法は請求の範囲に「表面処理層を形成した
後、前記レジストを選択的に露光し、現像して前記レジ
ストを選択的に除去し」と述べられているごとく、明ら
かにポジ型パターン形成を目的としたものである。
【0045】本発明に用いる前処理用のアルカリ水溶液
としては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、りん酸
塩、けい酸塩、ほう酸塩などの無機アルカリ、2−ジエ
チルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン等のアミン類、水酸化テトラメチルアンモ
ニウム、コリン等の4級アンモニウム水酸化物等を一種
あるいは複数種含む水溶液が用いられる。
【0046】この前処理液にはレジストに対する濡れ性
を良くするため界面活性剤を加えることもできる。
【0047】アルカリ規定度は0.05〜2.00Nが
好ましく、より好ましくは0.10〜1.00Nであ
る。処理時間は0.5〜10分間が好ましい。アルカリ
規定度、処理時間はレジスト膜の膜ベリが0.1μmに
なるよう選択することが好ましい。
【0048】アルカリ水溶液による前処理は、乾燥と紫
外光による全面露光の間であれば、どの段階で行なって
も差しつかえない。
【0049】電子線等を用いた放射線によるパターン露
光、アルカリ水溶液前処理、紫外光による全面露光を行
なった後、レジスト膜は現像される。
【0050】現像には、安全性の高いアルカリ水溶液を
用いることが好ましく、アルカリ金属の水酸化物、炭酸
塩、りん酸塩、けい酸塩、ほう酸塩などの無機アルカ
リ、2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン等のアミン類、水酸化テトラ
メチルアンモニウム、コリン等の4級アンモニウム水酸
化物等を一種あるいは複数種含む水溶液が用いられる。
【0051】現像時間はパターン露光での未露光部分が
溶解する時間の1.1〜2.0倍に設定することが好ま
しい。現像時間が短いと現像残渣が残ったり、レジスト
寸法が設計値より大きくなることがある。現像時間が長
すぎる場合は、感度が低くなり、レジスト寸法が設計値
より小さくなることがある。
【0052】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0053】実施例1 (1)ノボラックの調製 m−クレゾール40部、p−クレゾール60部、シュウ
酸0.5部、37%ホルマリン46部より通常の方法で
ノボラック樹脂を得た。
【0054】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
で求めたこのノボラックの重量平均分子量(ポリエチレ
ンオキシド換算)は7250、数平均分子量は1210
であった。
【0055】このノボラックをエチルセロソルブアセテ
ートに溶解し、シリコンウエハにスピンナを用いて塗膜
した。100℃で10分間オーブン中でベーキングし、
2μmのノボラック膜を得た。これをテトラメチルアン
モニウムヒドロキシド(TMAH)2.38%水溶液に
23℃で30秒間浸漬し、純水でリンスした。浸漬前後
のノボラック膜の膜厚を測定することにより膜減り量を
求めたところ、1517.5nmであった。すなわち、
2.38%TMAH水溶液に対する溶解速度は151
7.5nm/30秒であった。
【0056】このノボラックをノボラック(I)とす
る。
【0057】ノボラック(I)を1.00部取り、メタ
ノール4.00部に溶解し、攪拌下に2.45部の水を
滴下しノボラックを沈澱させた。上澄液を除き、沈澱し
たノボラックをアセトンに溶かして取り出し、アセトン
をエバポレーターで除いた。得られた粉末を50℃で2
4時間真空乾燥した。
【0058】0.75部のノボラックが得られ、このノ
ボラックの重量平均分子量は7523、数平均分子量は
1890であった。
【0059】前述の方法により2.38%TMAH水溶
液に対する溶解速度を求めたところ、125.9nm/
30秒であった。このノボラックをノボラック(II)
とする。
【0060】ノボラック(I)を1.00部取り、メタ
ノール4.00部に溶解し、攪拌下に1.71部の水を
滴下しノボラックを沈澱させた。上澄液を除き、沈澱し
たノボラックをアセトンに溶かして取り出し、アセトン
をエバポレーターで除いた。得られた粉末を50℃で2
4時間真空乾燥した。
【0061】0.65部のノボラックが得られ、このノ
ボラックの重量平均分子量は8034、数平均分子量は
2553であった。
【0062】前述の方法により2.38%TMAH水溶
液に対する溶解速度を求めたところ、63.8nm/3
0秒であった。このノボラックをノボラック(III)
とする。
【0063】ノボラックの他に丸善石油化学より入手し
た、p−ヒドロキシスチレンとスチレンの共重合物(モ
ノマ比50:50)CST50をアルカリ可溶性樹脂と
して使用した。
【0064】前述の方法により2.38%TMAH水溶
液に対する溶解速度を求めたところ、5.7nm/30
秒であった。
【0065】(2)キノンジアジド化合物の合成 重量平均分子量596、数平均分子量191のp−クレ
ゾールよりなる低分子量ノボラック10.0g、1,2
−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド2
2.18g、をジオキサン80gに溶解し、40℃に昇
温した。トリエチルアミン8.34gをジオキサン30
gに溶かした溶液を攪拌下に30分間で滴下した。40
℃で5.5時間攪拌した後反応混合物を水に注ぎ、析出
物を濾取、水洗した。メタノールで洗浄後真空乾燥し、
黄色粉末22.7gを得た。
【0066】紫外吸収スペクトルより求めたエステル化
率は81%であった。
【0067】この化合物をキノンジアジド化合物(1)
とする。
【0068】同様の方法により以下のキノンジアジド化
合物を合成した。
【0069】
【表1】 (3)現像液の調製 現像液には以下のものを用いた。
【0070】現像液A:TMAH 2.38%水溶液 現像液B:TMAH 1.50%、2−ジエチルアミノ
エタノール6.50%水溶液 現像液C:TMAH 1.35%、2−ジエチルアミノ
エタノール5.85%水溶液 現像液D:苛性カリ0.27mol/kg,ホウ酸0.
094mol/kg水溶液に界面活性剤サーフィノール
104(エアプロダクツ製)を50ppm加えたもの。
【0071】(4)レジスト組成物の調製 下記の原料を混合してレジスト溶液を調製した。
【0072】 ノボラック(III) 10.72部 キノンジアジド化合物(1) 2.68部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA) 66.60部 γ−ブチロラクトン(GBL) 20.00部 “トロイソール”366(Troy Chemical製) 0.03部 (5)レジストプロセスおよび評価 (4)で調製したレジストをスピンナーを用いてクロム
ブランクス上に塗膜し、100℃のオーブンで10分間
ベークし、膜厚0.5μmの塗膜試料を作成した。
【0073】エリオニクス製電子線露光装置ERE−3
01を用い加速電圧20kV、ビーム径0.2μmで、
0.18mm×0.24mmの矩形領域を順次露光時間
を変えて走査露光した。また同時に露光時間を変えて
1:1〜10:10のラインアンドスペースを露光し
た。
【0074】次にキャノンPLA−501Fを用い7秒
間全面露光した。照度はg線で13.4mW/cm2
i線で7.4mW/cm2 である。
【0075】現像液Aに1分51秒攪拌下に浸漬し、純
水でリンスし、乾燥した。
【0076】(6)特性の評価 矩形領域のレジスト膜厚を測定し、縦軸に露光前の膜厚
を1.00とした時の残膜率、横軸に露光量をプロット
し感度曲線を作成した。この感度曲線より残膜率0.5
0をあたえる露光量(D50)を読み取ったところ11μ
C/cm2 であった。
【0077】また、D50と等しい露光量で露光されたラ
インアンドスペースパターンを電子顕微鏡で観察し、解
像度を求めたところ0.4μmのパターンが解像されて
いた。
【0078】実施例2〜21 実施例1と同様の方法によりレジストの感度(D50)と
解像度を評価した。結果を表2に示す。
【0079】なお実施例7、15では全面露光の前に、
現像液Bに4分間浸漬する前処理を行なっている。
【0080】また実施例16には全面露光にg線フィル
ターを使用した。フィルタ通過後のg線の照度は7.4
mW/cm2 であった。
【0081】比較例1〜4 比較例1では2.38%TMAH水溶液に対する溶解速
度が1517.5nm/30秒のノボラック(I)を用
いた。
【0082】比較例2ではエステル化率50%のキノン
ジアジド化合物を用いた。
【0083】比較例3,4ではヘキスト社製ポジ型フォ
トレジストAZ1350(エステル化率50%)をそれ
ぞれ1.5μm、0.5μmの膜厚で評価した。結果を
表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】
【発明の効果】本発明によると、アルカリ可溶性樹脂と
キノンジアジド化合物を主成分とし、ドライエッチング
耐性および解像度に優れるネガ型感放射線レジスト組成
物を得ることができ、これを用いると高い感度でネガ型
微細パターンが得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)テトラメチルアンモニウムヒドロキ
    シド2.38%水溶液に対する溶解速度が300nm/
    30秒以下であるアルカリ可溶性樹脂と、(2)モノヒ
    ドロキシ化合物、モノアミノ化合物、ポリヒドロキシ化
    合物およびポリアミノ化合物の1,2−ナフトキノンジ
    アジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノ
    ンジアジド−5−スルホン酸エステルおよび1,2−ナ
    フトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル(ただ
    し、ポリヒドロキシ化合物およびポリアミノ化合物のエ
    ステルの場合はエステル化率70%以上)、からなる群
    より選ばれた一種または二種以上のキノンジアジド化合
    物、を含有することを特徴とするネガ型感放射線レジス
    ト組成物。
  2. 【請求項2】 キノンジアジド化合物が、モノフェノー
    ル化合物またはポリフェノール化合物の1,2−ナフト
    キノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナ
    フトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルまたは
    1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステ
    ルであることを特徴とする請求項1記載のネガ型感放射
    線レジスト組成物。
  3. 【請求項3】 キノンジアジド化合物が、モノアミノ化
    合物またはポリアミノ化合物の1,2−ナフトキノンジ
    アジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノ
    ンジアジド−5−スルホン酸エステルまたは1,2−ナ
    フトキノンジアジド−6−スルホン酸エステルであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のネガ型感放射線レジスト
    組成物。
  4. 【請求項4】 紫外光に対する吸収スペクトルの異なる
    二種以上のキノンジアジド化合物を含有することを特徴
    とする請求項1記載のネガ型感放射線レジスト組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のネガ型
    感放射線レジスト組成物を基板に塗布、乾燥し、放射線
    を用いてパターン露光し、紫外光で全面露光した後、未
    露光部を現像除去することを特徴とする微細パターン形
    成方法。
  6. 【請求項6】 アルカリ水溶液で未露光部を現像除去す
    ることを特徴とする請求項5記載の微細パターン形成方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項4記載のネガ型感放射線レジスト
    組成物を用い、少なくとも1種のキノンジアジド化合物
    の光吸収強度が他の少なくとも一種のキノンジアジド化
    合物の光吸収強度と2倍以上異なる波長の紫外光を用い
    て全面露光することを特徴とする請求項5記載の微細パ
    ターン形成方法。
  8. 【請求項8】 乾燥後、紫外光で全面露光する前に、ア
    ルカリ水溶液でレジスト表面を処理することを特徴とす
    る請求項5記載の微細パターン形成方法。
JP1345894A 1994-02-07 1994-02-07 ネガ型感放射線レジスト組成物およびこれを用いた微細パターン形成方法 Pending JPH07219227A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030011524A (ko) * 2001-07-30 2003-02-11 도오꾜오까고오교 가부시끼가이샤 후막용 화학증폭형 네거티브형 포토레지스트 조성물,포토레지스트 기재 및 이것을 사용한 범프형성방법
JP2007114763A (ja) * 2005-09-21 2007-05-10 Toray Ind Inc ポジ型感光性樹脂組成物

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