JPH0721582B2 - モニタ光路付光スイツチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［概要］ 光伝送路が１つで、装置側が２重化された光通信システ
ムにおいて、発信側の光信号が、高精度で且つ確実に切
換えられて、伝送されているか、否かを確認可能ととす
るためのモニタ光路付光スイッチを提供する。

［産業上の利用分野］ 本発明はモニタ光路付光スイッチに関する。

光通信システムにおいては、長距離にわたって配線され
た光伝送線路（例えば光ケーブル）は１つにして、発信
側、受信側の重要装置は２重化するのが一般である。

この際、光スイッチにより切換えられた光信号が、光伝
送線路に伝送されているかを確認可能なモニタ光路付光
スイッチが要望されている。

［従来の技術］ ２本の入力側光伝送路（出射光を光スイッチに入射させ
る光伝送路）と、１本の出力側光伝送路（光スイッチか
らの出射光を搬送する光伝送路）とを、切り換える従来
の光スイッチは、例えば直交する２平面の内面のそれぞ
れにミラーを形成し、出力側光伝送路を挟んで両側に入
力側光伝送路を並設して、ミラーを移動せさることで、
光路を切り換えて出力側光伝送路に光信号を搬送させる
ものがある。

このような従来の光スイッチでは、光スイッチ部分で出
力側光伝送路に伝送されている光信号をモニタすること
ができない。

したがって、従来のモニタする一般的の手段は、光スイ
ッチの後方に設置する出力側光伝送路側に光分岐回路を
挿入して、モニタ用の光伝送路を設け、これにより光信
号をモニタしている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら上記従来の手段では、光スイッチとは別
に、モニタ用の分岐回路を設けるので、装置が大形化
し、コスト高になるという問題点があった。

［問題点を解決するための手段］ 上記従来の問題点を解決するため本発明は、第１図に例
示したように、直角プリズム形に形成された第１の切換
素子10と第２の切換素子20とが、頂角側が互いに反対側
になる如く並列に配置して構成され、光伝送路に直交す
る方向に往復運動することにより光路を切換える光スイ
ッチ30を備える。

また、それぞれの第1,第２の切換素子10,20の選択した
一方の斜面に出射光が投射するよう、第２の切換素子20
の頂角側に配設された第１の入力側光伝送路１と、第１
の入力側光伝送路１の光軸上で第１の切換素子10の頂角
側に配設された出力側光伝送路３と、出力側光伝送路３
に平行するよう第１の切換素子10の頂角側に配設された
第２の入力側光伝送路２とを備える。

さらに、第２の入力側光伝送路２の光軸上で、第２の切
換素子20の頂角側に第１の入力側光伝送路１に平行して
配設されたモニタ側光伝送路４とを備える。

そして、第１の切換素子10は、第１の入力側光伝送路１
に対応する斜面にハーフミラ膜11が、第２の入力側光伝
送路２に対応する斜面にミラー膜12が形成されたものと
する。

また第２の切換素子20は、第１の入力側光伝送路１に対
する斜面にミラー膜21が、第２の入力側光伝送路２に対
する斜面にハーフミラ膜22が形成されたものとする。

［作用］ 上記本発明の手段によれば、出力側光伝送路３に対応す
る位置に、第１の切換素子10があるときは、入力側光伝
送路１より出射される光信号の大部分はハーフミラ膜11
を透過して直進し出力側光伝送路３に入射して、出力側
光伝送路３を進行する。

そして、残りの光信号は、ハーフミラ膜11で反射して90
度光路を変えて、ミラー膜12に投射され、ミラー膜12で
全反射して、光路を90度変えてモニタ側光伝送路４に入
射するので、モニタできる。

一方、光スイッチ30を駆動して、第２の切換素子20を出
力側光伝送路３に対応する位置に移動させると、第２の
入力側光伝送路２より出射する光信号の大部分はハーフ
ミラ膜22で反射して90度光路を変えて、ミラー膜21に投
射され、ミラー膜21で全反射して90度光路を変え、出力
側光伝送路３に入射し、出力側光伝送路３を進行する。

そして、残りの光信号は、ハーフミラ膜22を透過して直
進しモニタ側光伝送路４に入射するので、モニタでき
る。

［実施例］ 以下図示実施例により、本発明を具体的に説明する。

第１図は本発明の１実施例の構成図、第２図の（ａ），
（ｂ）は光路図である。

第１図において、光スイッチ30は、第１の切換素子10と
第２の切換素子20とが、支持枠６により一体化されてお
り、支持枠６の下部は、光伝送路に直交する方向に形成
された、駆動装置５のガイド溝に挿入されている。

また、駆動装置５には図示してない電磁石が装着され、
一体化した第１の切換素子10と第２の切換素子20とに、
光伝送路に直交する方向の往復運動を付与するように構
成してある。

第１の切換素子10と第２の切換素子20は、本体部がガラ
スよりなり、同形状の直角プリズム形に形成されてお
り、第１の切換素子10と第２の切換素子20とは、頂角側
が互いに反対側で、斜辺面が鉛直して平行するように並
列し、対向する側面が接着して一体化され、さらに接着
されていない外側の側面が、支持枠６に固定されてい
る。

１は、２本の入力側光伝送路（出射光を光スイッチに入
射させる光伝送路）の一方の第１の入力側光伝送路であ
り、２は２本の入力側光伝送路（出射光を光スイッチに
入射させる光伝送路）の他方の第２の入力側光伝送路で
ある。

３は、光スイッチ30により切り換えられた第１の入力側
光伝送路１又は第２の入力側光伝送路２からの光信号
を、受光して受信装置側に搬送する出力側光伝送路であ
る。

４は、一方の端末がモニタ装置に接続されたモニタ側光
伝送路である。

第１の入力側光伝送路１は、それぞれの第1,第２の切換
素子10,20の選択した一方の斜面に出射光が投射するよ
う、第２の切換素子20の頂角側に配設されている。

出力側光伝送路３は、第１の入力側光伝送路１の光軸上
で第１の切換素子10の頂角側に配設されている。

第２の入力側光伝送路２は、出力側光伝送路３に平行す
るよう第１の切換素子10の頂角側に配設されている。

モニタ側光伝送路４は、第２の入力側光伝送路２の光軸
上で第２の切換素子20の頂角側に第１の入力側光伝送路
１に平行して配設されている。

第１の切換素子10は、第１の入力側光伝送路１に対応す
る斜面にハーフミラ膜11を形成してあり、第２の入力側
光伝送路２に対応する斜面に全反射するミラー膜12を形
成してある。

一方、第２の切換素子20は、第１の入力側光伝送路１に
対する斜面に、全反射するミラー膜21を形成してあり、
第２の入力側光伝送路２に対する斜面にハーフミラ膜22
を形成してある。

上述の如くに構成されているので、第２図（ａ）の光路
図のように、出力側光伝送路３に対応する位置に、第１
の切換素子10があるように光スイッチ30が切り換えられ
た時は、入力側光伝送路１より出射する光信号の大部分
はハーフミラ膜11を透過して直進し、出力側光伝送路３
に入射し出力側光伝送路３を進行する。

そして、残りの光信号は、ハーフミラ膜11で反射して90
度光路を変えて、ミラー膜12の内面側に投射され、ミラ
ー膜12で全反射して、光路を90度変えてモニタ側光伝送
路４に入射し、モニタ側光伝送路４を進行する。

なお、この際、第２の入力側光伝送路２より光が出射さ
れても、この光はミラー膜12で全反射して光スイッチ30
の外に排出されるので、出力側光伝送路３に入射しない
し、またモニタ側光伝送路４にも入射しない。

一方、光スイッチ30を駆動して、第２の切換素子20が出
力側光伝送路３に対応する位置に移動させると、第２図
（ｂ）の光路図のように、第２の入力側光伝送路２より
出射する光信号の大部分は、ハーフミラ膜22で反射して
90度光路を変えて、ミラー膜21に投射され、ミラー膜21
で全反射して90度光路を変え、出力側光伝送路３に入射
し出力側光伝送路３を進行する。

そして、残りの光信号は、ハーフミラ膜22を透過して直
進しモニタ側光伝送路４に入射しモニタ側光伝送路４を
進行する。

この際、第１の入力側光伝送路１より光が出射されて
も、この光はミラー膜21で全反射して光スイッチ30の外
に排出されるので、出力側光伝送路３に入射しないし、
またモニタ側光伝送路４にも入射しない。

上述のように、この光スイッチ30は、常に出力側光伝送
路３に伝送される光信号の一部をモニタ側光伝送路４に
伝送するので、出力側光伝送路３側に別個にモニタ用の
分岐回路を設ける必要がない。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明は、光スイッチ部分で、モニ
タ用の光信号を抽出することができ、別に、モニタ用の
分岐回路を設ける必要がなく、装置の小形化、低コスト
化ができるという実用上で優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例の構成図、 第２図の（ａ），（ｂ）は光路図である。 図において、 １は第１の入力側光伝送路、 ２は第２の入力側光伝送路、 ３は出力側光伝送路、 ４はモニタ側光伝送路、 10は第１の切換素子、 11はハーフミラ膜、 12はミラー膜、 20は第２の切換素子、 21はミラー膜、 22はハーフミラ膜、 30は光スイッチを示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】直角プリズム形に形成された第１の切換素
   子（10）と第２の切換素子（20）とが、頂角側が互いに
   反対側になる如く並列に配置して構成され、光伝送路に
   直交する方向に往復運動することで光路を切換える光ス
   イッチ（30）と、 それぞれの該第1,第２の切換素子（10,20）の選択した
   一方の斜面に出射光が投射するよう、該第２の切換素子
   （20）の頂角側に配設された第１の入力側光伝送路
   （１）と、 該第１の入力側光伝送路（１）の光軸上で、該第１の切
   換素子（10）の頂角側に配設された出力側光伝送路
   （３）と、 該出力側光伝送路（３）に平行するよう、該第１の切換
   素子（10）の頂角側に配設された第２の入力側光伝送路
   （２）と、 該第２の入力側光伝送路（２）の光軸上で、該第１の入
   力側光伝送路（１）に平行して該第２の切換素子（20）
   の頂角側に配設されたモニタ側光伝送路（４）とを備
   え、該第１の切換素子（10）は、該第１の入力側光伝送
   路（１）に対応する斜面にハーフミラ膜（11）が、該第
   ２の入力側光伝送路（２）に対応する斜面にミラー膜
   （12）が形成されたものであり、 該第２の切換素子（20）は、該第１の入力側光伝送路
   （１）に対する斜面にミラー膜（21）が、該第２の入力
   側光伝送路（２）に対する斜面にハーフミラ膜（22）が
   形成されたものであることを特徴とするモニタ光路付光
   スイッチ。