JPH07192663A - 撮像装置 - Google Patents
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- JPH07192663A JPH07192663A JP5329329A JP32932993A JPH07192663A JP H07192663 A JPH07192663 A JP H07192663A JP 5329329 A JP5329329 A JP 5329329A JP 32932993 A JP32932993 A JP 32932993A JP H07192663 A JPH07192663 A JP H07192663A
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Landscapes
- Light Receiving Elements (AREA)
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- Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】光電変換部と走査回路基板部をそれぞれ別個の
プロセスで製作することを可能とし、阻止型構造の優れ
た光応答特性を劣化させることなく、利得が1より大の
高感度な光導電膜積層型撮像装置を得る。 【構成】透光性基板101上に形成した透光性導電膜1
02と、非晶質半導体を主体とする光導電膜103とか
ら成る光電変換部を、これとは別の基板上に形成した走
査回路105を有する信号読み出し電極106に、導電
性のマイクロバンプ107によって接続した構造とする 【効果】光導電膜上に良質な透光性電極を形成でき、高
感度でかつ局所的暗電流注入やアバランシェブレークダ
ウンの発生が少なく、製造が容易な撮像装置が実現でき
る。
プロセスで製作することを可能とし、阻止型構造の優れ
た光応答特性を劣化させることなく、利得が1より大の
高感度な光導電膜積層型撮像装置を得る。 【構成】透光性基板101上に形成した透光性導電膜1
02と、非晶質半導体を主体とする光導電膜103とか
ら成る光電変換部を、これとは別の基板上に形成した走
査回路105を有する信号読み出し電極106に、導電
性のマイクロバンプ107によって接続した構造とする 【効果】光導電膜上に良質な透光性電極を形成でき、高
感度でかつ局所的暗電流注入やアバランシェブレークダ
ウンの発生が少なく、製造が容易な撮像装置が実現でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮像装置、更に詳しく
いえば、入射光の空間分布を時系列電気信号に変換する
撮像装置、特に、非晶質半導体よりなる光電変換部の上
記半導体走査回路部からなる光電変換部をもつ薄型の撮
像装置に関するものである。
いえば、入射光の空間分布を時系列電気信号に変換する
撮像装置、特に、非晶質半導体よりなる光電変換部の上
記半導体走査回路部からなる光電変換部をもつ薄型の撮
像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の撮像装置は大きく二つに分類でき
る。信号の読み出しに電子ビームを用いる撮像管型のも
のと、半導体走査回路を用いる固体素子型のものであ
る。光導電型撮像管(例えば、特許第902189号)では、
光電変換機能を有する光導電膜上に入力光像に応じて生
じた信号電荷を、管内に設けた電子銃からの電子ビ−ム
走査によって読み出すようにしている。そのため、電子
ビ−ムを光導電膜の走査側表面に集束・偏向させて走査
する必要があり、集束・偏向に磁界、電界の何れを適用
するにせよ、管長方向に少なくとも数cm以上の距離を
有する電子管を必要とする。
る。信号の読み出しに電子ビームを用いる撮像管型のも
のと、半導体走査回路を用いる固体素子型のものであ
る。光導電型撮像管(例えば、特許第902189号)では、
光電変換機能を有する光導電膜上に入力光像に応じて生
じた信号電荷を、管内に設けた電子銃からの電子ビ−ム
走査によって読み出すようにしている。そのため、電子
ビ−ムを光導電膜の走査側表面に集束・偏向させて走査
する必要があり、集束・偏向に磁界、電界の何れを適用
するにせよ、管長方向に少なくとも数cm以上の距離を
有する電子管を必要とする。
【0003】一方、固体撮像素子では、画素毎に設けら
れたフォトダイオードで入射光を信号電荷に変換して蓄
積し、MOSスイッチやCCDを有する半導体走査回路
で信号の読み出しを行うものが一般的である。この場
合、撮像管型に比べて、小型化が容易であるが、信号読
み出しのためのスイッチングや信号電荷の転送を行う走
査部と、信号電荷を発生、蓄積する光電変換部が同一面
内にあるため、素子面積当りの有効受光面積即ち開口率
が低いという問題がある。
れたフォトダイオードで入射光を信号電荷に変換して蓄
積し、MOSスイッチやCCDを有する半導体走査回路
で信号の読み出しを行うものが一般的である。この場
合、撮像管型に比べて、小型化が容易であるが、信号読
み出しのためのスイッチングや信号電荷の転送を行う走
査部と、信号電荷を発生、蓄積する光電変換部が同一面
内にあるため、素子面積当りの有効受光面積即ち開口率
が低いという問題がある。
【0004】これらの撮像装置の特長を併せ持つものと
して、固体走査回路と光導電性薄膜とを組合せた撮像装
置(光導電膜積層型固体撮像素子とも呼ばれるもので、
例えば特公昭59-26154号)が知られている。図5は、上
記積層型固体撮像素子の一例として、MOS型走査回路
基板上に光導電膜を積層した素子における1画素部分の
基本構造を示す断面図である。透明電極501を透過し
た入射光502によって光導電膜503中で電子・正孔
対(図示せず)が発生し、透明電極501と画素電極5
04の間に印加した電界によって電子又は正孔が画素電
極504まで光導電膜中を走行して蓄積される。各画素
には、ソース505、ドレイン506及びゲート507
より成るMOSスイッチが設けられており、これを所定
のタイミングでオン/オフすることによって蓄積された
信号電荷が順次出力線508に読み出される。なお、図
5において509はSi基板、510及び511は絶縁
層である。光導電膜503には、光導電性が良くて暗抵
抗が高く、膜の形成が容易なことから、水素を含有する
非晶質SiやSeを主体とする非晶質半導体等が用いら
れ、必要に応じて、透明電極501と光導電膜503の
間や画素電極504と光導電膜503の間に電極からの
電荷注入阻止層が設けられる。また、走査回路として
は、MOSスイッチと信号線より成るMOS型の他、信
号電荷をCCDによって転送して外部回路に読み出すC
CD型のものも知られている。このような積層型固体撮
像素子では、電子ビームではなく固体走査回路を用いる
ので素子の小型化が可能であり、しかも光電変換部が走
査回路上の全面に設けられているので開口率がほぼ10
0%であるという長所を有している。
して、固体走査回路と光導電性薄膜とを組合せた撮像装
置(光導電膜積層型固体撮像素子とも呼ばれるもので、
例えば特公昭59-26154号)が知られている。図5は、上
記積層型固体撮像素子の一例として、MOS型走査回路
基板上に光導電膜を積層した素子における1画素部分の
基本構造を示す断面図である。透明電極501を透過し
た入射光502によって光導電膜503中で電子・正孔
対(図示せず)が発生し、透明電極501と画素電極5
04の間に印加した電界によって電子又は正孔が画素電
極504まで光導電膜中を走行して蓄積される。各画素
には、ソース505、ドレイン506及びゲート507
より成るMOSスイッチが設けられており、これを所定
のタイミングでオン/オフすることによって蓄積された
信号電荷が順次出力線508に読み出される。なお、図
5において509はSi基板、510及び511は絶縁
層である。光導電膜503には、光導電性が良くて暗抵
抗が高く、膜の形成が容易なことから、水素を含有する
非晶質SiやSeを主体とする非晶質半導体等が用いら
れ、必要に応じて、透明電極501と光導電膜503の
間や画素電極504と光導電膜503の間に電極からの
電荷注入阻止層が設けられる。また、走査回路として
は、MOSスイッチと信号線より成るMOS型の他、信
号電荷をCCDによって転送して外部回路に読み出すC
CD型のものも知られている。このような積層型固体撮
像素子では、電子ビームではなく固体走査回路を用いる
ので素子の小型化が可能であり、しかも光電変換部が走
査回路上の全面に設けられているので開口率がほぼ10
0%であるという長所を有している。
【0005】これらの撮像装置においては、通常良好な
光応答特性を実現するため、光導電膜に対して、電荷の
注入を阻止するような接触を有する電極を用いる構造が
採用されている。そのため、素子内部での電荷増倍を利
用しない素子では入射光によって生成されたキャリア数
以上の信号電荷を取り出すことができず、光電変換の利
得は1以下である。
光応答特性を実現するため、光導電膜に対して、電荷の
注入を阻止するような接触を有する電極を用いる構造が
採用されている。そのため、素子内部での電荷増倍を利
用しない素子では入射光によって生成されたキャリア数
以上の信号電荷を取り出すことができず、光電変換の利
得は1以下である。
【0006】これに対して、光電変換の利得が1を超え
るような撮像素子として、電荷の一部をセンサ内部に注
入させる注入型素子と、光電変換部自体に増倍作用を持
たせる増倍型素子がある。注入型素子では、双方、ある
いは一方の電極から電荷が注入される構造になってお
り、例えばフォトトランジスタ特性を有する光導電膜と
読み取り回路を積層した撮像素子(特公昭61-222383
号)が提案されている。このような注入型素子では、原
理的に入射光子数以上の電荷を外部回路に取り出すこと
ができ、利得1より大の高感度化が可能であるが、光応
答特性の劣化が著しいという欠点を有している。
るような撮像素子として、電荷の一部をセンサ内部に注
入させる注入型素子と、光電変換部自体に増倍作用を持
たせる増倍型素子がある。注入型素子では、双方、ある
いは一方の電極から電荷が注入される構造になってお
り、例えばフォトトランジスタ特性を有する光導電膜と
読み取り回路を積層した撮像素子(特公昭61-222383
号)が提案されている。このような注入型素子では、原
理的に入射光子数以上の電荷を外部回路に取り出すこと
ができ、利得1より大の高感度化が可能であるが、光応
答特性の劣化が著しいという欠点を有している。
【0007】一方増倍型素子としては、Se を主体と
する非晶質 半導体を光導電膜に用いて高い電界を印加
し、膜中でアバランシェ動作を発生させて信号増幅を行
う方式の撮像管(特開昭63-304551号)が提案されてお
り、光電変換の利得が10を超えるような高感度性と良
好な光応答特性を有している。
する非晶質 半導体を光導電膜に用いて高い電界を印加
し、膜中でアバランシェ動作を発生させて信号増幅を行
う方式の撮像管(特開昭63-304551号)が提案されてお
り、光電変換の利得が10を超えるような高感度性と良
好な光応答特性を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の光導電膜積
層型固体撮像素子は、Si基板上に通常の集積回路で用
いられる半導体プロセスによって走査回路を形成し、そ
の上に光導電膜と電荷注入阻止層及び透光性電極を順次
堆積して形成される。この場合、光導電膜が形成される
前の走査回路は、Si基板に複雑なプロセスを経て形成
されているため、表面を平滑にすることが極めて難し
く、例えば、図5に示したように、画素電極504自身
や画素電極の境界部に凹凸が存在する。そのため、例え
ば光導電型撮像管のように平滑なガラス基板上に光導電
膜を形成する場合と異なり、下地の凹凸に起因する局所
的な電界集中によって暗電流が増大したり、画面に白点
状の欠陥が発生し易いという問題がある。特に、光導電
膜中でのアバランシェ増倍現象を用いて高い感度を得よ
うとする場合は、光導電膜に強い電界を印加する必要が
あるため、電界の非一様性による局所的暗電流注入やア
バランシェブレークダウンが発生し易い。
層型固体撮像素子は、Si基板上に通常の集積回路で用
いられる半導体プロセスによって走査回路を形成し、そ
の上に光導電膜と電荷注入阻止層及び透光性電極を順次
堆積して形成される。この場合、光導電膜が形成される
前の走査回路は、Si基板に複雑なプロセスを経て形成
されているため、表面を平滑にすることが極めて難し
く、例えば、図5に示したように、画素電極504自身
や画素電極の境界部に凹凸が存在する。そのため、例え
ば光導電型撮像管のように平滑なガラス基板上に光導電
膜を形成する場合と異なり、下地の凹凸に起因する局所
的な電界集中によって暗電流が増大したり、画面に白点
状の欠陥が発生し易いという問題がある。特に、光導電
膜中でのアバランシェ増倍現象を用いて高い感度を得よ
うとする場合は、光導電膜に強い電界を印加する必要が
あるため、電界の非一様性による局所的暗電流注入やア
バランシェブレークダウンが発生し易い。
【0009】また、良好な光応答特性を有する撮像装置
を得るためには、画素電極から光導電膜への暗電流の注
入を阻止した構造にする必要があるが、一般に、暗電流
阻止特性は用いる電極材料に依存するため、画素電極の
材料やその形成法を暗電流阻止構造の面から選択する必
要がある。また、前述のように走査回路の表面は出来る
だけ平滑にすることが望ましく、そのために、走査回路
の構造や、材料、作製法に種々の制約が生じる。これら
の走査回路作製上の制約は、半導体プロセスの面から
は、必ずしも望ましくない場合が多く、素子作製のプロ
セスが複雑になったり、製作歩留りが低下するという問
題がある。
を得るためには、画素電極から光導電膜への暗電流の注
入を阻止した構造にする必要があるが、一般に、暗電流
阻止特性は用いる電極材料に依存するため、画素電極の
材料やその形成法を暗電流阻止構造の面から選択する必
要がある。また、前述のように走査回路の表面は出来る
だけ平滑にすることが望ましく、そのために、走査回路
の構造や、材料、作製法に種々の制約が生じる。これら
の走査回路作製上の制約は、半導体プロセスの面から
は、必ずしも望ましくない場合が多く、素子作製のプロ
セスが複雑になったり、製作歩留りが低下するという問
題がある。
【0010】さらに、透光性電極としては、一般にI
n、Sn、Zn等の酸化物が用いられ、スパッタリング
やCVD法、蒸着等によって形成するが、良好な光透過
率と導電性を得るために基板を加熱して成膜する場合が
多い。光導電型撮像管の場合には、ガラス基板上に透光
性電極を形成するためこのような基板加熱を容易に行な
うことができるが、積層型撮像素子では走査回路上に光
導電膜を形成した後にその上から透光性導電膜を形成す
るためガラス基板の場合のように加熱することができな
い。例えば、光導電膜として水素化非晶質Siを用いた
場合、約200℃以上では膜中の水素が脱離して光導電
膜の膜質が劣化してしまう。また、非晶質Se系の光導
電膜を用いる場合には、約40℃にガラス転移温度、約
80℃に結晶化温度があり、実質的にほとんど加熱する
ことが不可能である。しかも、非晶質Se系材料を用い
た場合には、温度を室温付近に保持したまま透光性電極
を形成しても、比較的構造が柔軟な非晶質Seの上に構
造が強固な酸化物を堆積するために、膜の変形が起こり
易いという問題もある。なお、光導電膜と透光性電極と
の間には電極からの電荷注入を阻止するために電荷注入
阻止層を設ける場合が多いが、光導電膜上にそのような
電荷注入阻止層を形成する場合にも同様の問題がある。
n、Sn、Zn等の酸化物が用いられ、スパッタリング
やCVD法、蒸着等によって形成するが、良好な光透過
率と導電性を得るために基板を加熱して成膜する場合が
多い。光導電型撮像管の場合には、ガラス基板上に透光
性電極を形成するためこのような基板加熱を容易に行な
うことができるが、積層型撮像素子では走査回路上に光
導電膜を形成した後にその上から透光性導電膜を形成す
るためガラス基板の場合のように加熱することができな
い。例えば、光導電膜として水素化非晶質Siを用いた
場合、約200℃以上では膜中の水素が脱離して光導電
膜の膜質が劣化してしまう。また、非晶質Se系の光導
電膜を用いる場合には、約40℃にガラス転移温度、約
80℃に結晶化温度があり、実質的にほとんど加熱する
ことが不可能である。しかも、非晶質Se系材料を用い
た場合には、温度を室温付近に保持したまま透光性電極
を形成しても、比較的構造が柔軟な非晶質Seの上に構
造が強固な酸化物を堆積するために、膜の変形が起こり
易いという問題もある。なお、光導電膜と透光性電極と
の間には電極からの電荷注入を阻止するために電荷注入
阻止層を設ける場合が多いが、光導電膜上にそのような
電荷注入阻止層を形成する場合にも同様の問題がある。
【0011】従って、本発明の第1の目的は、光導電膜
を形成する下地基板の凹凸による素子特性の劣化を少な
くし、高感度かつ局所的暗電流注入やアバランシェブレ
ークダウンの発生を少なくした撮像装置を実現すること
である。本発明の第2の目的は、暗電流阻止構造を持つ
場合にも製造が容易な構造の撮像装置を実現することで
ある。本発明の第3の目的は、光導電膜上に良質な透光
性電極を形成できる構造の撮像装置を実現することであ
る。
を形成する下地基板の凹凸による素子特性の劣化を少な
くし、高感度かつ局所的暗電流注入やアバランシェブレ
ークダウンの発生を少なくした撮像装置を実現すること
である。本発明の第2の目的は、暗電流阻止構造を持つ
場合にも製造が容易な構造の撮像装置を実現することで
ある。本発明の第3の目的は、光導電膜上に良質な透光
性電極を形成できる構造の撮像装置を実現することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記各目的を達成するた
め、本発明の撮像装置は、透光性基板上に形成した透光
性導電膜と、非晶質半導体を主体とする光導電膜とから
成る光電変換部を、上記透光性基板とは別の基板上に形
成した走査回路の信号読み出し電極に、導電性のマイク
ロバンプによって接続した構造とする。上記光電変換部
は、透光性導電膜内への電荷の注入を阻止した構造をも
つ場合を含む。
め、本発明の撮像装置は、透光性基板上に形成した透光
性導電膜と、非晶質半導体を主体とする光導電膜とから
成る光電変換部を、上記透光性基板とは別の基板上に形
成した走査回路の信号読み出し電極に、導電性のマイク
ロバンプによって接続した構造とする。上記光電変換部
は、透光性導電膜内への電荷の注入を阻止した構造をも
つ場合を含む。
【0013】
【作用】本発明による撮像装置の基本構成及び作用につ
いて図1を用いて説明する。図1(a)は、本発明によ
る撮像装置の光電変換部の断面図であり、透光性基板1
01上に、透光性電極102と光導電膜103を形成し
た後、表面に所定の大きさと間隔を有して配列するよう
に第1の画素電極104が形成されている。図1(b)
は、走査回路部の断面図であり、半導体基板上に作製さ
れた走査回路105の表面には、上記第1の画素電極と
同じピッチで第2の画素電極106が設けられており、
さらに第2の画素電極106上には、光電変換部と走査
回路部を電気的に接続するための導電性マイクロバンプ
107が形成されている。本発明による撮像装置は、以
上のように別々に形成された光電変換部と走査回路部
を、図1(c)に示すように上記マイクロバンプによっ
て電気的に接続した構造を有している。
いて図1を用いて説明する。図1(a)は、本発明によ
る撮像装置の光電変換部の断面図であり、透光性基板1
01上に、透光性電極102と光導電膜103を形成し
た後、表面に所定の大きさと間隔を有して配列するよう
に第1の画素電極104が形成されている。図1(b)
は、走査回路部の断面図であり、半導体基板上に作製さ
れた走査回路105の表面には、上記第1の画素電極と
同じピッチで第2の画素電極106が設けられており、
さらに第2の画素電極106上には、光電変換部と走査
回路部を電気的に接続するための導電性マイクロバンプ
107が形成されている。本発明による撮像装置は、以
上のように別々に形成された光電変換部と走査回路部
を、図1(c)に示すように上記マイクロバンプによっ
て電気的に接続した構造を有している。
【0014】本発明の撮像装置における光電変換部は、
光導電型撮像管のターゲット構造において電子ビーム走
査側のビームランディング層を第1の画素電極に置き換
えた構造であり、撮像管ターゲットと同様に、例えば十
分研磨されたガラス基板を用いることによって、非常に
平坦な下地の上に光導電膜が形成される。従って、例え
ば光導電膜中でアバランシェ現象による電荷増倍が起こ
るような高電界を印加して動作させても局所的電界集中
による暗電流の増大やアバランシェブレークダウンが起
こりにくく、上記第1の目的が達成される。
光導電型撮像管のターゲット構造において電子ビーム走
査側のビームランディング層を第1の画素電極に置き換
えた構造であり、撮像管ターゲットと同様に、例えば十
分研磨されたガラス基板を用いることによって、非常に
平坦な下地の上に光導電膜が形成される。従って、例え
ば光導電膜中でアバランシェ現象による電荷増倍が起こ
るような高電界を印加して動作させても局所的電界集中
による暗電流の増大やアバランシェブレークダウンが起
こりにくく、上記第1の目的が達成される。
【0015】また、透光性電極102は、光導電膜10
3に先だって透光性基板上に形成されるので、例えば基
板を充分加熱して形成することが可能であり、良好な光
透過率や導電率を有する電極が容易に形成され、上記第
3の目的が達成される。
3に先だって透光性基板上に形成されるので、例えば基
板を充分加熱して形成することが可能であり、良好な光
透過率や導電率を有する電極が容易に形成され、上記第
3の目的が達成される。
【0016】一方、走査回路部は光電変換部とは別に作
製されて、平坦に形成された光電変換部と接続されるの
で、表面を平滑化する必要がない。また、画素電極から
光導電膜への電荷注入阻止構造は、光導電膜上に形成さ
れる第1の画素電極104と光導電膜103との接合部
に設けるので、走査回路上の第2の画素電極107は、
光導電膜103との電気的接合特性を考慮することな
く、材料を選択することができる。即ち、走査回路部に
は、積層型撮像装置であるための制約はなく、最適の材
料や構造及び作製法を採用することができ、上記第2の
目的が達成される。
製されて、平坦に形成された光電変換部と接続されるの
で、表面を平滑化する必要がない。また、画素電極から
光導電膜への電荷注入阻止構造は、光導電膜上に形成さ
れる第1の画素電極104と光導電膜103との接合部
に設けるので、走査回路上の第2の画素電極107は、
光導電膜103との電気的接合特性を考慮することな
く、材料を選択することができる。即ち、走査回路部に
は、積層型撮像装置であるための制約はなく、最適の材
料や構造及び作製法を採用することができ、上記第2の
目的が達成される。
【0017】
【実施例】以下、本発明による撮像装置の実施例を図面
を用いて説明する。 <実施例1>図2は、本発明による撮像装置の第1の実
施例における1画素部分の構成を示す断面図である。本
実施例の基本構成は、外部からの入射光201に応じて
信号電荷を生成・蓄積する光電変換部202と、画素毎
に蓄積された信号電荷を読み出すための走査回路部20
3を、マイクロバンプ204によって接続した構成とな
っている。
を用いて説明する。 <実施例1>図2は、本発明による撮像装置の第1の実
施例における1画素部分の構成を示す断面図である。本
実施例の基本構成は、外部からの入射光201に応じて
信号電荷を生成・蓄積する光電変換部202と、画素毎
に蓄積された信号電荷を読み出すための走査回路部20
3を、マイクロバンプ204によって接続した構成とな
っている。
【0018】先ず、光電変換部202の構造と作製法に
ついて説明する。研磨、洗浄された透光性ガラス基板2
05上に、錫を含有し酸化インジュウムを主体とする厚
さ15nmの透光性電極206をスパッタリングによっ
て形成するする。次に、CeO2、Se、及びAs2Se
3を別々に制御される蒸着源として、各蒸着源毎に制御
されるシャッターと試料が各蒸着源上を通過する様に回
転するターンテーブルを備えた回転蒸着装置にこれを装
着する。この回転蒸着装置中で、透光性電極206から
光導電膜208への正孔注入を阻止するための正孔注入
阻止層207として厚さ10nmのCeO2、光導電膜
208として厚さ4μmのSeを主体として、Asを1
原子パーセント含有する非晶質半導体膜を形成する。A
sは非晶質Seの構造を安定化して耐熱性を向上させる
ために添加する不純物である。なお、長波長の光に対す
る感度を高める目的で、a−Se膜の全体又は一部に例
えばTeなどを添加する場合もある。次に、この光導電
膜208上にマスク蒸着によってAuよりなる第1の画
素電極209を所定の間隔とピッチを有するように形成
する。第1の画素電極209は、マイクロバンプ204
の大きさや形状によらず十分な開口率を確保すると共
に、マイクロバンプ204による接着をより完全にする
ための電極であり、光導電膜208への電子注入を阻止
する整流性接触を形成する。この整流性接触が光導電膜
208と第1の画素電極209の接合だけでは不十分な
場合には、光導電膜208と第1の画素電極209の間
に電子注入阻止層を設ける。また、マイクロバンプ20
4と第1の画素電極209との接着性を良くするために
第1の画素電極209を複数の金属膜の積層構造として
もよい。本実施例で用いたAuとa−Seとの接合で
は、Auからa−Seへの電子注入が阻止されるため、
後述のように透光性電極206に対して画素電極209
を負にバイアスして動作する本実施例の撮像装置の暗電
流は低く抑えることができる。
ついて説明する。研磨、洗浄された透光性ガラス基板2
05上に、錫を含有し酸化インジュウムを主体とする厚
さ15nmの透光性電極206をスパッタリングによっ
て形成するする。次に、CeO2、Se、及びAs2Se
3を別々に制御される蒸着源として、各蒸着源毎に制御
されるシャッターと試料が各蒸着源上を通過する様に回
転するターンテーブルを備えた回転蒸着装置にこれを装
着する。この回転蒸着装置中で、透光性電極206から
光導電膜208への正孔注入を阻止するための正孔注入
阻止層207として厚さ10nmのCeO2、光導電膜
208として厚さ4μmのSeを主体として、Asを1
原子パーセント含有する非晶質半導体膜を形成する。A
sは非晶質Seの構造を安定化して耐熱性を向上させる
ために添加する不純物である。なお、長波長の光に対す
る感度を高める目的で、a−Se膜の全体又は一部に例
えばTeなどを添加する場合もある。次に、この光導電
膜208上にマスク蒸着によってAuよりなる第1の画
素電極209を所定の間隔とピッチを有するように形成
する。第1の画素電極209は、マイクロバンプ204
の大きさや形状によらず十分な開口率を確保すると共
に、マイクロバンプ204による接着をより完全にする
ための電極であり、光導電膜208への電子注入を阻止
する整流性接触を形成する。この整流性接触が光導電膜
208と第1の画素電極209の接合だけでは不十分な
場合には、光導電膜208と第1の画素電極209の間
に電子注入阻止層を設ける。また、マイクロバンプ20
4と第1の画素電極209との接着性を良くするために
第1の画素電極209を複数の金属膜の積層構造として
もよい。本実施例で用いたAuとa−Seとの接合で
は、Auからa−Seへの電子注入が阻止されるため、
後述のように透光性電極206に対して画素電極209
を負にバイアスして動作する本実施例の撮像装置の暗電
流は低く抑えることができる。
【0019】一方、走査回路部203は、ソース電極2
10、ゲート電極211、ドレイン電極212よりなる
MOS型スイッチを二次元的に配置したSiIC基板2
17を用いる。SiIC基板217は従来の固体撮像素
子と同様のプロセスで製作される。ドレイン電極212
には出力線213が接続されており、ソース電極には第
2の画素電極214が接続されている。
10、ゲート電極211、ドレイン電極212よりなる
MOS型スイッチを二次元的に配置したSiIC基板2
17を用いる。SiIC基板217は従来の固体撮像素
子と同様のプロセスで製作される。ドレイン電極212
には出力線213が接続されており、ソース電極には第
2の画素電極214が接続されている。
【0020】次に、厚さ10μmのInよりなるマイク
ロバンプ204を第2の画素電極上に形成する。マイク
ロバンプの形成にあたっては、上記の走査回路上に通常
のフォトプロセスによりレジストマスクパターンを形成
した後に、抵抗加熱によってInを蒸着し、不要部分を
レジストと共に除去するリフトオフ法を用いた。マイク
ロバンプ形成のためのレジストマスクパターンは第2の
画素電極と共通としてもよい。一般に、マイクロバンプ
の製作には、既知のいくつかの方法があり、メッキ法に
よるもの、フォトリソ法によるもの等があるが、何れに
しても読み出し電極上に、それに対応した高さ数μmか
ら数10μmのバンプ(突起電極)を形成するのが要点
である。バンプへの要求特性から見てなるべく低抵抗の
導電材であることが必要であり、導電性粒子を接着剤に
混ぜてペ−スト状にしたもの、例えば Ag 又は Ag-Pd
ペ−ストを読み出し電極上に印刷するもの、Au、In 単体
あるいは In 合金など展性、密着性のよい金属を読み出
し電極上に柱状、あるいは円錐状に形成させるもの、お
よび導電性ペ−ストと併用するものがある。
ロバンプ204を第2の画素電極上に形成する。マイク
ロバンプの形成にあたっては、上記の走査回路上に通常
のフォトプロセスによりレジストマスクパターンを形成
した後に、抵抗加熱によってInを蒸着し、不要部分を
レジストと共に除去するリフトオフ法を用いた。マイク
ロバンプ形成のためのレジストマスクパターンは第2の
画素電極と共通としてもよい。一般に、マイクロバンプ
の製作には、既知のいくつかの方法があり、メッキ法に
よるもの、フォトリソ法によるもの等があるが、何れに
しても読み出し電極上に、それに対応した高さ数μmか
ら数10μmのバンプ(突起電極)を形成するのが要点
である。バンプへの要求特性から見てなるべく低抵抗の
導電材であることが必要であり、導電性粒子を接着剤に
混ぜてペ−スト状にしたもの、例えば Ag 又は Ag-Pd
ペ−ストを読み出し電極上に印刷するもの、Au、In 単体
あるいは In 合金など展性、密着性のよい金属を読み出
し電極上に柱状、あるいは円錐状に形成させるもの、お
よび導電性ペ−ストと併用するものがある。
【0021】最後に、以上のようにしてそれぞれ別々に
作製された、光電変換部202と、マイクロバンプ20
4を形成してある走査回路基板203とを、各画素電極
が対応するように位置合せを行って接合、固定し、本発
明の撮像装置を完成する。さらに実用的には、ガラス基
板と走査回路基板の周辺を樹脂などで覆うことが、湿度
などの周囲雰囲気からの影響を防止する意味から有用で
ある。なお、図2において217はSi基板、215及
び216は絶縁層である。
作製された、光電変換部202と、マイクロバンプ20
4を形成してある走査回路基板203とを、各画素電極
が対応するように位置合せを行って接合、固定し、本発
明の撮像装置を完成する。さらに実用的には、ガラス基
板と走査回路基板の周辺を樹脂などで覆うことが、湿度
などの周囲雰囲気からの影響を防止する意味から有用で
ある。なお、図2において217はSi基板、215及
び216は絶縁層である。
【0022】本実施例の撮像装置における信号電流の実
効量子効率と暗電流の印加電界依存性を図3に示す。図
中に示したように、実効量子効率と印加電界との関係は
A、B、Cの3領域からなっている。領域Aでは、信号
電流は電界の増加とともに増大するが、電子・正孔の再
結合の影響が大きく、受光素子としての実効量子効率は
1以下である。領域Bでは入射光により発生した電子・
正孔対のほとんどが電界により分離し、それぞれがほと
んど再結合することなく透明導電膜側およびマイクロパ
ンプ側に向けて走行する。この領域では、信号電流が飽
和する傾向を示すが、最大となるのは、入射光子がすべ
て電子・正孔対に変換され信号電流として取り出される
場合であるから、光導電膜の利得は最大でも1である。
従来の積層型固体撮像素子はこの領域Bで動作してい
た。これに対して本実施例の撮像装置では、図3に示し
た領域Cの高電界域で動作する。このような1.0×1
06V/cm以上の高電界域で動作が可能なのは、上述
の様に、光電変換部202と走査回路部203を別々に
作製してマイクロパンプで接合することから、光電変換
部202を、従来技術で述べたアバランシェ増倍型撮像
管と全く同様にして形成できるからであり、図からもわ
かるように、実効量子効率が10を越えるような領域で
動作しても暗電流の急増が起こらず、高感度でしかも応
答特性が優れた撮像装置が得られた。
効量子効率と暗電流の印加電界依存性を図3に示す。図
中に示したように、実効量子効率と印加電界との関係は
A、B、Cの3領域からなっている。領域Aでは、信号
電流は電界の増加とともに増大するが、電子・正孔の再
結合の影響が大きく、受光素子としての実効量子効率は
1以下である。領域Bでは入射光により発生した電子・
正孔対のほとんどが電界により分離し、それぞれがほと
んど再結合することなく透明導電膜側およびマイクロパ
ンプ側に向けて走行する。この領域では、信号電流が飽
和する傾向を示すが、最大となるのは、入射光子がすべ
て電子・正孔対に変換され信号電流として取り出される
場合であるから、光導電膜の利得は最大でも1である。
従来の積層型固体撮像素子はこの領域Bで動作してい
た。これに対して本実施例の撮像装置では、図3に示し
た領域Cの高電界域で動作する。このような1.0×1
06V/cm以上の高電界域で動作が可能なのは、上述
の様に、光電変換部202と走査回路部203を別々に
作製してマイクロパンプで接合することから、光電変換
部202を、従来技術で述べたアバランシェ増倍型撮像
管と全く同様にして形成できるからであり、図からもわ
かるように、実効量子効率が10を越えるような領域で
動作しても暗電流の急増が起こらず、高感度でしかも応
答特性が優れた撮像装置が得られた。
【0023】本実施例の撮像装置に、約1.2×106V
/cmの電界を、透光性導電膜206が正電位となるよ
うな向きに印加する。この状態で透光性ガラス基板20
5を通して透光性導電膜側から光が入射すると、入射光
は非晶質Seを主体とする光導電膜208内で吸収され
て電子正孔対を発生する。このうち電子は透光性導電膜
208へ流れるが、正孔は光導電膜内208を走行し、
アバランシェ現象によって次々に新たな電子・正孔対が
生成される。この場合のアバランシェ増倍率は青色光の
場合で約30倍であった。本実施例による撮像装置の光
電変換部202は、充分に研磨して平滑化されたガラス
基板205上に通常の撮像管と同様にして形成したの
で、このようにa−Se光導電膜中でアバランシェ現象
が起こるような高電界下でも局所的暗電流の注入やアバ
ランシェブレークダウンが起こらない構造とすることが
できた。なお、ガラス基板205は、通常の撮像管のよ
うに真空耐圧の強度をもつ必要はなく、単に透光性導電
膜や光導電膜形成のための支持板であればよく、板厚が
薄くてもよいから光学ロスが少なく、とくに紫外用途な
どには有利である。また、第1の画素電極209として
用いたAuはSiと反応してシリサイドを形成するた
め、従来のように走査回路基板上に光電変換部を形成し
た構成の素子で用いることは困難であるが、走査回路基
板とは別に第1の画素電極を形成するので、Auとa−
Seとの接合における良好な整流性接触を用いることが
できる。
/cmの電界を、透光性導電膜206が正電位となるよ
うな向きに印加する。この状態で透光性ガラス基板20
5を通して透光性導電膜側から光が入射すると、入射光
は非晶質Seを主体とする光導電膜208内で吸収され
て電子正孔対を発生する。このうち電子は透光性導電膜
208へ流れるが、正孔は光導電膜内208を走行し、
アバランシェ現象によって次々に新たな電子・正孔対が
生成される。この場合のアバランシェ増倍率は青色光の
場合で約30倍であった。本実施例による撮像装置の光
電変換部202は、充分に研磨して平滑化されたガラス
基板205上に通常の撮像管と同様にして形成したの
で、このようにa−Se光導電膜中でアバランシェ現象
が起こるような高電界下でも局所的暗電流の注入やアバ
ランシェブレークダウンが起こらない構造とすることが
できた。なお、ガラス基板205は、通常の撮像管のよ
うに真空耐圧の強度をもつ必要はなく、単に透光性導電
膜や光導電膜形成のための支持板であればよく、板厚が
薄くてもよいから光学ロスが少なく、とくに紫外用途な
どには有利である。また、第1の画素電極209として
用いたAuはSiと反応してシリサイドを形成するた
め、従来のように走査回路基板上に光電変換部を形成し
た構成の素子で用いることは困難であるが、走査回路基
板とは別に第1の画素電極を形成するので、Auとa−
Seとの接合における良好な整流性接触を用いることが
できる。
【0024】従って、アバランシェ現象が起こるような
高電界下においても暗電流の注入がなく、高速の光応答
特性を維持したままで利得が1より大の高感度を得るこ
とができた。なお、非晶質 Se 中での電荷増倍作用を用
いる場合には、電荷増倍作用が正孔に対しては非常に顕
著であるのに対して、電子に対しては僅かであることか
ら、本実施例の様に、膜内を主として正孔が走行する向
きに電界を印加すれば、低雑音で、かつ効率良く電荷の
増倍を行うことができる。本実施例には、走査回路とし
てMOS型走査基板を用いたが、電荷転送により、各電
位井戸に蓄積された電荷担体を順次転送して外部回路に
読み出す方式のCCD型走査基板を用いても良い。
高電界下においても暗電流の注入がなく、高速の光応答
特性を維持したままで利得が1より大の高感度を得るこ
とができた。なお、非晶質 Se 中での電荷増倍作用を用
いる場合には、電荷増倍作用が正孔に対しては非常に顕
著であるのに対して、電子に対しては僅かであることか
ら、本実施例の様に、膜内を主として正孔が走行する向
きに電界を印加すれば、低雑音で、かつ効率良く電荷の
増倍を行うことができる。本実施例には、走査回路とし
てMOS型走査基板を用いたが、電荷転送により、各電
位井戸に蓄積された電荷担体を順次転送して外部回路に
読み出す方式のCCD型走査基板を用いても良い。
【0025】<実施例2>図4は、本発明による撮像装
置の第2の実施例における要部構造を示す図で、同図
(a)はその光電変換部の基本構造を示す部分的平面図
であり、同図(b)は(a)中の破線AーA’における
断面構造を示す図である。本実施例はファクシミリ等の
画像入力に用いられるラインセンサに適用されるもので
ある。
置の第2の実施例における要部構造を示す図で、同図
(a)はその光電変換部の基本構造を示す部分的平面図
であり、同図(b)は(a)中の破線AーA’における
断面構造を示す図である。本実施例はファクシミリ等の
画像入力に用いられるラインセンサに適用されるもので
ある。
【0026】透光性ガラス基板401上に、10%のS
nを含有するInを蒸着源に用いて酸素雰囲気中で透光
性電極402を蒸着する。次に、正孔注入阻止層403
として厚さ15nmのSiO2を形成する。続いて、S
iH4とH2希釈B2H6との混合ガス、SiH4、SiH4
とH2希釈PH3との混合ガスの高周波プラズマ分解によ
り、それぞれ、p型の水素化非晶質Si(a-Si:H)
層404を30nm、i型a-Si:H層405を2μ
m、n型a-Si:H層406を50nm、順次堆積す
る。最後に、第1の画素電極407として50μm角の
Alを2μm間隔で蒸着して光電変換部を形成する。走
査回路部(図示せず)は、通常の半導体プロセスで形成
し、第2の画素電極408に接続される。第2の画素電
極408上にはそれぞれInよりなるマイクロバンプ4
09が形成され、第1、第2の画素電極が対向するよう
に配置して、それぞれの電極407、408がマイクロ
バンプ409によって接続されるように圧着、固定す
る。なお、図4に於て410は支持基板である。
nを含有するInを蒸着源に用いて酸素雰囲気中で透光
性電極402を蒸着する。次に、正孔注入阻止層403
として厚さ15nmのSiO2を形成する。続いて、S
iH4とH2希釈B2H6との混合ガス、SiH4、SiH4
とH2希釈PH3との混合ガスの高周波プラズマ分解によ
り、それぞれ、p型の水素化非晶質Si(a-Si:H)
層404を30nm、i型a-Si:H層405を2μ
m、n型a-Si:H層406を50nm、順次堆積す
る。最後に、第1の画素電極407として50μm角の
Alを2μm間隔で蒸着して光電変換部を形成する。走
査回路部(図示せず)は、通常の半導体プロセスで形成
し、第2の画素電極408に接続される。第2の画素電
極408上にはそれぞれInよりなるマイクロバンプ4
09が形成され、第1、第2の画素電極が対向するよう
に配置して、それぞれの電極407、408がマイクロ
バンプ409によって接続されるように圧着、固定す
る。なお、図4に於て410は支持基板である。
【0027】本実施例では、透光性電極402の電位を
画素電極に対して負にバイアスして動作する。本実施例
に光導電膜として用いたa-Si:Hは、例えば非晶質S
eに比べて耐熱性に優れ、赤色光感度が高いという利点
を有している。
画素電極に対して負にバイアスして動作する。本実施例
に光導電膜として用いたa-Si:Hは、例えば非晶質S
eに比べて耐熱性に優れ、赤色光感度が高いという利点
を有している。
【0028】
【発明の効果】以上に詳しく説明した様に、本発明の撮
像装置によれば、光電変換部と走査回路基板部を、それ
ぞれ別個のプロセスで製作することが可能であり、各々
が最良の条件で製作され、かつ特性が良好なものをあら
かじめ選別してから接合することもできる。これによ
り、小型、薄型で操作性に優れる固体撮像素子の特徴
と、開口率が高く非晶質光導電膜中でのアバランシェ増
倍を利用できる撮像管の特徴を合わせ持ち、阻止型構造
の光導電膜を用いた受光素子の優れた光応答特性を劣化
させることなく、利得が1より大の高感度な撮像装置を
得ることができる。
像装置によれば、光電変換部と走査回路基板部を、それ
ぞれ別個のプロセスで製作することが可能であり、各々
が最良の条件で製作され、かつ特性が良好なものをあら
かじめ選別してから接合することもできる。これによ
り、小型、薄型で操作性に優れる固体撮像素子の特徴
と、開口率が高く非晶質光導電膜中でのアバランシェ増
倍を利用できる撮像管の特徴を合わせ持ち、阻止型構造
の光導電膜を用いた受光素子の優れた光応答特性を劣化
させることなく、利得が1より大の高感度な撮像装置を
得ることができる。
【図1】本発明による撮像装置の基本構造を示す断面図
【図2】本発明による撮像装置の第1の実施例における
1画素部分の構成を示す断面図
1画素部分の構成を示す断面図
【図3】本発明による撮像装置の第1の実施例における
信号電流の実効量子効率と暗電流の印加電界依存性を示
す特性図
信号電流の実効量子効率と暗電流の印加電界依存性を示
す特性図
【図4】本発明による撮像装置の第2の実施例における
要部構造を示す図
要部構造を示す図
【図5】従来例による撮像装置の基本構造を示す断面構
造図
造図
101……透光性基板、 102……透光性電極、 103……光導電膜、 104……第1の画素電極、 105……走査回路、 106……第2の画素電極、 107……導電性マイクロバンプ、 201……入射光、 202……光電変換部、 203……走査回路部、 204……マイクロバンプ、 205……透光性ガラス基板、 206……錫を含有し酸化インジウムを主体とする透光
性電極、 207……CeO2、 208……Seを主体とする非晶質光導電膜、 209……Au電極、 210……ソース電極、 211……ゲート電極、 212……ドレイン電極、 213……出力線、 214……第2の画素電極。
性電極、 207……CeO2、 208……Seを主体とする非晶質光導電膜、 209……Au電極、 210……ソース電極、 211……ゲート電極、 212……ドレイン電極、 213……出力線、 214……第2の画素電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 達郎 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 安藤 文彦 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会技術研究所内 (72)発明者 小杉 美津男 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会技術研究所内 (72)発明者 松沢 幸雄 東京都八王子市石川町2951 オリンパス光 学工業株式会社内 (72)発明者 荒木 秀一 東京都八王子市石川町2951 オリンパス光 学工業株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】透光性基板上に形成された透光性導電膜及
び非晶質半導体を主体とする光導電膜とから成る光電変
換部と、上記透光性基板とは別の基板上に形成した走査
回路の信号読み出し電極とを導電性のマイクロバンプに
よって接続して成ることを特徴とする撮像装置。 - 【請求項2】上記光導電膜は膜内への電荷の注入を阻止
する電荷注入阻止層を有し、膜内で電荷増倍作用が生じ
る強さの電界を印加する手段を有することを特徴とする
請求1項記載の撮像装置。 - 【請求項3】上記非晶質半導体がSeを主体とすること
を特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。 - 【請求項4】上記電界を印加する手段は、上記非晶質半
導体の少なくとも一部に106V/cm以上の電界を生
ずる手段であることを特徴とする請求1又は2項記載の
撮像装置。 - 【請求項5】上記非晶質半導体が、Siを主体として水
素を含有することを特徴とする請求1又は2記載の撮像
装置。 - 【請求項6】上記走査回路が集積化MOSスイッチを有
することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載
した撮像装置。 - 【請求項7】透光性基板上に透光性導電膜及び非晶質半
導体を主体とする光導電膜と画素電極を持つ光電変換部
を作る工程と、上記透光性基板とは別の基板上に信号読
み出し電極を持つ半導体走査回路部を作る工程と、上記
光電変換部の上記画素電極と上記操作回路部の上記信号
読み出し電極を導電性のマイクロバンプによって接続す
る工程をもつことを特徴とする撮像装置の製造方法。 - 【請求項8】上記光電変換部を作る工程が、透光性ガラ
ス基板上に、透光性電極をスパッタリングによって形成
する工程と、上記透光性電極上に順に正孔注入阻止層及
び上記光導電膜となる非晶質半導体膜を蒸着によって形
成する工程と、上記光導電膜上にマスク蒸着によって複
数の画素電極を所定の間隔とピッチを有するように形成
する工程ともつことを特徴とする請求項7記載の撮像装
置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5329329A JPH07192663A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5329329A JPH07192663A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07192663A true JPH07192663A (ja) | 1995-07-28 |
Family
ID=18220243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5329329A Withdrawn JPH07192663A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07192663A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-12-27 JP JP5329329A patent/JPH07192663A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |