JPH0719075U - 自転車用スタンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタンドを立てる際に、スタンド本体の回動
に伴い自動的にロックさせることを目的とする。 【構成】 ブラケット５にロック駒６を取付け、このロ
ック駒６に一端をブラケット５に回動自在に取付けた係
止部材３を臨ませ、この係止部材３をバネ１２でロック
駒６方向へ付勢する。前記ロック駒６と係止部材３とは
スタンド本体１の立設状態で係止するようにしてあり、
前記係止部材３の他端に係止部材３とロック駒６との係
止を解除するリリースレバー１３を連設する。 【作用】 スタンド本体を跳ね上げる際には、リリース
レバー１３を回動させると係止部材３のロック駒６との
係止が解除されて、スタンド本体１は回動し跳ね上げら
れる。跳ね上げられたスタンド本体１を立設方向へ回動
させると、立設位置において係止部材３はバネ１２の力
によって自動的にロック駒６に係止し、スタンド本体は
ロックされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自転車用のスタンドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自転車用のスタンドとしては、自転車を一側に傾けて支承する棒状のものと、 後輪を囲うＵ字状のものとがあるが、いずれもスタンド本体のブラケットへの取 付け構造は基本的に同一である。 すなわち、ブラケットにスタンド本体の基端部及びロックレバーの基端部を回 動自在に固定すると共に、前記ブラケットとロックレバーとの間にバネを配設し てある。そして、前記ブラケット及びロックレバーの基端部にはスタンド立設時 に互に係止してスタンド本体の回動をロックする係止部が形成してある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の自転車用スタンドにおいては、第一に、スタンド本体の回動操作と ロック操作には別操作が必要であった。すなわち、スタンドを立てる際にはスタ ンド本体を回動させてこれを立設させた後、別の操作としてロックレバーを足で 蹴って回動させなければロックすることができない。そのため、殆どの場合スタ ンドはロックせずに使用されている。 また第二に、ロック状態からスタンド本体を回動させる際にも、ロックレバー を回動させてロックを解除した後に、別操作としてスタンド本体を足で蹴ってス タンド本体を回動させる必要がある。 更に、バネがむき出しであるため錆びやすいという問題点もあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案の自転車用スタンドにおいて、自転車に取付けられるブラケットには ロック駒が固定してあり、ブラケットに回動自在に取付けられたスタンド本体の 基端部には前記取付軸と直交する一対の取付壁が対向して突設してあり、両取付 壁間に前記ブラケットに固定されたロック駒が介装してある。 前記取付壁の自転車後方側には係止部材の一端部が回動自在に取付けてあり、 他端にはリリースレバーが連設してある。前記係止部材の下側とスタンド本体と の間に前記係止部材をロック駒側へ付勢するバネが介装してあり、前記ロック駒 の周縁と係止部材の上側にはスタンド立設時に互に係合しスタンド本体の回動を ロックする係止部が形成してある。 請求項２の考案においては、前記ロック駒の隣接する２縁はスタンド本体の回 動角度に対応する角度をなす直線縁とすると共に、両直線縁の交わる隅部は円弧 状縁とし、係止部材のロック駒との当接部は直線縁としてある。 請求項３の考案は、バネを、スタンド本体上部に形成されリリースレバー側に 開口したバネ装着室に装着し、該バネ装着室はリリースレバーによって囲ったも のである。

【０００５】

【作用】

この考案の自転車用スタンドにおいて、ブラケットに固定されたロック駒と係 止部材との係止によりスタンドはロックされる。そして、スタンド本体を自転車 走行位置から支承位置（立設位置）へ回動させると、係止部材の上縁は前記ロッ ク駒に接しつつ移動し、スタンド本体が立設位置に致るとバネの力により係止部 材の係止部とロック駒の係止部とが自動的に係止して、スタンド本体の回動はロ ックされる。 スタンド本体を走行位置へ跳ね上げる場合には、リリースレバー本体をスタン ド本体側へ回動させると係止部材はバネに対抗して下方へ移動し、係止部材とロ ック駒との係止は解除されるので、スタンド本体は自由に回動する。 請求項２の考案においては、前記ロック駒の隣接する２縁はスタンド本体の回 動角度に対応する角度をなす直線縁としてあるので、ロック駒がスタンド本体の 回動角度を規制するストッパーとして作用する。また、ロック駒の両直線縁の交 わる隅部は円弧状縁としてあるので、スタンド本体の回動時に係止部材は円弧状 縁に沿って滑らかに移動する。 請求項３の考案においては、バネがバネ装着室に装着されると共にバネ装着室 はリリースレバーで囲われているので、バネが外に露出することがなく腐食が可 及的に防止される。

【０００６】

【実施例】

棒状のスタンド本体１の上部に対向する１対の取付壁１ａが突設してあり、両 取付壁１ａの上部には取付軸挿通用の透孔２が、下部一側（自転車の後部側）に は係止アーム３の取付軸挿通用の透孔４が設けてある。また、ブラケット５側の 取付壁１ａの上部には、ブラケット５の下部に突設された鈎部５ａに対応する切 欠部１ｂが形成してあり、切欠部１ｂ端と鈎部５ａとの当接によりスタンド本体 の回動角度が規制されるようにしてある。 前記両取付壁１ａ間にはロック駒６が介装してある。ロック駒６は概ね扇型で あって、スタンド本体１の回動角度に対応する角度をなす直線縁６ａ、６ｂを有 し、両直線縁６ａ、６ｂの交わる隅部は円弧状縁６ｃとしてあり、直線縁６ａと 円弧状縁６ｃとの間に段部が形成してあり、この段部が係止アーム３との係止部 ７となる。図中符号８はブラケット５の孔１５に嵌装固定されるダボ、符号９は スタンド本体１の取付軸挿通用の透孔である。 前記スタンド本体１の取付壁１ａに形成された透孔４に係止アーム３の基端部 が軸１０（ボルト又はかしめ）により回動自在に取付けてある。係止アーム３の 上面には前記ロック駒６の係止部７と係止する係止部１１となる段部が形成して あり、係止アーム３の上面はこの係止部１１より先端側がロック駒６に当接する 直線縁３ａとしてある。そして、係止アーム３の先端部下側と前記スタンド本体 １との間に係止アーム３をロック駒６側へ付勢するバネ１２が配設してある。前 記バネ１２はリリースレバー１３側に開口した断面凹状のバネ装着室１ｂ内に装 着してあり、バネ装着室１ｂの開口部は前記リリースレバー１３によって囲い、 バネ１２が外部に露出しないようにしてある。 前記係止アーム３の先端にリリースレバー１３が連設してある。 以上のように構成されたスタンド本体１は透孔２を挿通する取付軸（ボルト又 はかしめ）１４によりブラケット５に回動自在に取付け、ロック駒６はダボ８に よりブラケット５の孔１５に取付けてある。 前記スタンド本体１、係止アーム３、リリースレバー１３、及びロック駒６は 強化プラスチック製である。

【０００７】 上記実施例の自転車用スタンドにおいて、係止アーム３はバネ１２によって常 時ロック駒６方向へ付勢されていると共に、係止アーム３とロック駒６の係止部 １１、６はスタンド本体１の立設時に係止するように位置が調整されている。自 転車を支承するスタンド本体１の立設時には、係止アーム３の係止部１１はロッ ク駒６の係止部７に係止するので、係止アーム３と軸１０で連結されたスタンド 本体１は回動することができずロックされる。 スタンド本体１を跳ね上げる際には、図１においてリリースレバー１３を矢示 １７方向へ蹴る。リリースレバー１３に矢示１７方向の力が働くとリリースレバ ー１３と一体である係止アーム３は軸１０を中心として矢示１８方向へ回動する ので、係止アーム３とロック駒６との係止が解除される。係止が解除されると前 記矢示１７方向の蹴り上げによる力によりスタンド本体１は矢示１９方向へ回動 して跳ね上げられる。スタンド本体１を跳ね上げるためにリリースレバーの蹴り 上げ以外の動作は不要である。 スタンド本体１を跳ね上げ状態から立設状態にするには、通常の要領でスタン ド本体１を矢示２０方向（図３）へ回動させる。スタンド本体１が立設位置にま で回動すると、係止アーム３の係止部１１は自動的にロック駒６の係止部７に係 止し、ロックされる。すなわち、従来のスタンドのようにロックの為の別動作は 必要なく、スタンド本体１の回動により自動的にロックされる。

【０００８】 上記実施例においては、ロック駒６にスタンド本体１の回動角度に対応した角 度をなす直線縁６ａ、６ｂを形成すると共に、係止アーム３に直線縁３ａを形成 してあるので、スタンド本体１の立設時及び跳ね上げ時にはロック駒６と係止ア ームとの直線縁同士が当接し、スタンド本体１の状態が安定する。またロック駒 ６に円弧状縁６ｃが形成してあるので、スタンド本体１の回動時には係止アーム ３の上面は円弧状縁６ｃに沿って回動することとなり、円滑な回動が得られる。 なお、上記角直線縁の形成は必須ではない。また、この考案の構造はＵ字型の スタンドにも適用することができる。 また、前記バネ１２はスタンド本体１の基部に設けられたバネ装着室に装着さ れると共にリリースレバー１３で囲われ、外に露出していないので、バネの腐食 が可及的に防止される。

【０００９】

【考案の効果】

この考案によれば、ブラケットに固定されたロック駒と係止部材との係止によ りスタンドをロックすることができる。そして、スタンド本体を跳ね上げた状態 から立設位置へ回動させると、係止部材の上縁は前記ロック駒に接しつつ移動し 、スタンド本体が立設位置に致るとバネの力により係止部材の係止部とロック駒 の係止部とが自動的に係止して、スタンド本体の回動はロックされる。すなわち 、スタンド本体を回動させる操作のみで自動的にロックすることができる。 スタンド本体を走行位置へ跳ね上げる場合には、リリースレバーをスタンド本 体側へ回動させると係止部材はバネに対抗して下方へ移動し、係止部材とロック 駒との係止は解除されるので、スタンド本体は自由に回動する。 請求項２の考案においては、前記ロック駒の隣接する２縁はスタンド本体の回 動角度に対応する角度をなす直線縁としてあるので、ロック駒がスタンド本体の 回動角度を規制するストッパーとなり、スタンド本体が安定する。また、ロック 駒の両直線縁の交わる隅部は円弧状縁としてあるので、スタンド本体の回動時に 係止部材は円弧状縁に沿って滑らかに移動し、小さな力でスタンド本体を回動さ せることができる。 請求項３の考案においては、バネが露出しないので、腐食が可及的に防止され 、所期のバネ作用を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案実施例の一部を破切した要部拡大正
面図である。

【図２】 同じくロック駒とブラケットの関係を示す斜
視図である。

【図３】 同じく一部を省略した背面図である。

【図４】 同じく一部を破切した正面図である。

【符号の説明】

１ スタンド本体 １ａ 取付壁 ３ 係止アーム ５ ブラケット ６ ロック駒 ６ａ、６ｂ 直線縁 ６ｃ 円弧状縁 ７ 係止部 １１ 係止部 １２ バネ １３ リリースレバー

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自転車に取付けられるブラケットにスタ
   ンド本体が取付軸を介して回動自在に取付けられた自転
   車用スタンドにおいて、 前記ブラケットにはロック駒が固定され、 前記スタンド本体の基端部には前記取付軸と直交する一
   対の取付壁が対向して突設され、 前記両取付壁間に前記ブラケットに固定されたロック駒
   が介装され、 前記取付壁の自転車後方側には係止部材の一端が回動自
   在に取付けられ、前記係止部材の他端にはスタンド本体
   の自転車前方側に位置するリリースレバーが連設され、 前記係止部材の下側とスタンド本体との間に前記係止部
   材をロック駒側へ付勢するバネが介装され、 前記ロック駒の周縁と係止部材の上側にはスタンド立設
   時に係合しスタンド本体の回動をロックする係止部が形
   成された、 自転車用スタンド
2. 【請求項２】 ロック駒の隣接する２縁はスタンド本体
   の回動角度に対応する角度をなす直線縁とされると共
   に、両直線縁の交わる隅部は円弧状縁とされ、係止部材
   のロック駒との当接部は直線縁とされた、 請求項１記載の自転車用スタンド
3. 【請求項３】 バネは、スタンド本体上部に形成され、
   リリースレバー側に開口したバネ装着室に装着され、該
   バネ装着室はリリースレバーによって囲われた、請求項
   １記載の自転車用スタンド