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JPH071850B2 - デイジタル処理fm変調装置 - Google Patents

デイジタル処理fm変調装置

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Publication number
JPH071850B2
JPH071850B2 JP20207485A JP20207485A JPH071850B2 JP H071850 B2 JPH071850 B2 JP H071850B2 JP 20207485 A JP20207485 A JP 20207485A JP 20207485 A JP20207485 A JP 20207485A JP H071850 B2 JPH071850 B2 JP H071850B2
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JP
Japan
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signal
band
angular frequency
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lower side
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JP20207485A
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JPS6262603A (ja
Inventor
清一 橋本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP20207485A priority Critical patent/JPH071850B2/ja
Publication of JPS6262603A publication Critical patent/JPS6262603A/ja
Publication of JPH071850B2 publication Critical patent/JPH071850B2/ja
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、2進数値に量子化されたディジタル信号に加
算,乗算などの演算を施してFM信号を得るディジタル処
理FM変調装置に関するものでる。
従来の技術 最近、入力信号をA/D変換器によって2進数値に量子化
し、そのディジタル数値の加減算,乗算などの演算を施
すことによって波,変復調などの信号処理を行なって
出力信号の標本値を得、さらにそれをD/A変換器によっ
てアナログ信号に変換して出力信号を得る方式が用いら
れはじめた。このような方式は従来、アナログ信号処理
が主流であったテレビジョン、VTR、ビデオディスク等
の信号処理にも用いることができる。
従来のディジタル処理FM変調装置としては、例えば特公
昭52−5210号公報に示されている。第5図はこの従来の
ディジタル処理FM変調装置のブロック図を示すものであ
り、1はディジタル数値で表現された変調信号S〔(n
−1)T〕の入力端子、2は変調信号S〔(n−1)
T〕に定数C1を乗じる乗算器、3は1標本化周期Tの遅
延素子、4は乗算器2と遅延素子3の出力信号を加算す
る加算器、5は加算器4の出力信号に定数C2を加算しそ
の出力を遅延素子3に入力する加算器、6は加算器5出
力信号であるディジタル数値を位相角とする余弦値を出
力するCOS変換器、7はディジタル数値で表現されたFM
信号F(nT)の出力端子である。
以上のように構成された従来のディジタル処理FM変調装
置において、遅延素子の出力信号をφ〔(n−1)
T〕、加算器5の出力信号をφ(nT)とすると φ(nT)=C2+C1S〔(n−1)T〕 +φ〔(n−1)T〕 ……(1) である。式(1)は標本化周期T以前においては φ〔n−1)T〕=C2+C1S〔n−2)T〕 +φ〔n−2)T〕 ……(2) であるから、式(1),2より φ(nT)=2C2+C1{S〔n−2)T〕 +S〔n−1)T〕}+φ〔(n−2)T〕……(3) となる。同様の操作を(n−1)回繰り返すと となる。従って、C0S変換器6出力信号F(nT)は となる。
一方、周知の如く、FM信号f(t)は瞬時位相をθ
(t)、変調信号をs(t)、搬送角周波数をω0、変
調の深さを示す係数をmfとすれば で与えられる。f(t)のt=nTにおける標本値は であり、式(7)における積分項は定積分の定義式より であるからs(t)の時間変動に対して充分小さい時間
間隔Tを考えれば よって定数C1=mfT,C2=ω0Tとすれば式(5)は式
(6)における標本値の近似値を与えており、その誤差
は実用上無視出来る。したがって、F(nT)をディジタ
ル−アナログ変換してアナログ信号に変換すればFM変調
信号出力に極めて近い出力信号が得られる。
なお、以上においてF(nT),S(nT),φ(nT)はディ
ジタル数値を、f(t),s(t),θ(t)はアナログ
数値を示している。
また、以上の構成において、加算器4と5を入れ換えて
もよい。
以上は変調信号として一般的な形を考えたものである
が、変調信号が正弦波信号の場合、すなわち s(t)=Αcos(ωmt) ……(10) とし、固定の位相角θ(0)を省略すると、 ここで、Δω=mfΑは最大角周波数変位を示し、β=Δ
ω/ωmは変調指数を示すものとすると f(t)=cos{ω0t+βsinωmt} ……(12) であって、これを展開すると、 f(t)=cosω0t・cos{βsinωmt} −sinω0t・sin{βsinωmt} ……(13) となるが、これはさらにベッセル関数を用いて展開で
き、 f(t)=J0(β)cosω0t +J1(β)cos(ω0+ωm)t−J1(β)cos(ω0
ωm)t +J2(β)cos(ω0+2ωm)t +J2(β)cos(ω0−2ωm)t +……… +Jn(β)cos(ω0+nωm)t +(−1)nJn(β)cos(ω0−nωm)t +……… ……(14) したがって、FM信号は単一正弦波で変調されたときでも
多数の側波成分が生じ、搬送波を中心に上下に入力変調
信号周波数の間隔で分布する。これはディジタル信号で
表現されたFM信号F(nT)についても同様である。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、従来のアナログ信号処理により得られた
FM信号においては下側波の角周波数のω0−nωmが負と
なるものは角周波数がnωm−ω0となって零以上の帯域
に折り返す。さらにディジタル信号処理により得られた
FM信号においては、その標本化角周波数を とすると、上記アナログ信号処理における角周波数零で
の折り返しに加えて、上側波の角周波数ω0+nωmのものがωc−(ω0+nωm)となって角周波数 の帯域に折り返す。すなわち、ディジタル信号処理によ
るFM信号においてはディジタル信号として有効な角周波
数帯域は であるが、これを越える帯域にある下側波,上側波は妨
害波としてFM信号の有効帯域に混入する。
特に、VTRのFM変調装置においては、VTRで使用するFM変
調方式が変調信号に対して搬送波の周波数が低い、いわ
ゆる低搬送波FM方式であるため、変調信号である輝度信
号の高域成分で変調されるとその第2下側波が周波数ゼ
ロで折り返して帯域内の第1側波とビートを発生するこ
とになる。
例えばVHS方式のVTRの場合、FM信号の瞬時周波数 は変調信号である輝度信号の同期信号部分で3.4MHz,白
レベルで4.4MHz,輝度信号はエンファシスされ、一定レ
ベルでクリップされているが、このダーククリップ部分
で約2.9MHz,ホワイトクリップ部分で約5MHzである。こ
れに対し、輝度信号は3〜4MHzの帯域を有し、輝度信号
の高域成分と2.9MHz〜5MHzの範囲内にある搬送波の周波
数はほぼ等しくなっているので、下側波においては約2M
Hz以上の高域成分の第2下側波以上が折り返すことにな
る。さらにこれをディジタル信号処理で実現した場合、
例えば標本化周波数が18MHzのとき2MHz強以上の高域成
分の第2上側波以上が折り返すことになる。特に、上側
波の折り返しはディジタル信号処理独特のものであるた
め、ディジタル信号処理方式がアナログ信号処理方式に
対して信号劣化下の原因とならないためには標本化周波
数を十分に高くしなければならないという問題点を有し
ていた。
本発明はかかる点に鑑み、角周波数零および角周波数ω
c/2からの折り返し成分を除去したFM信号を発生する、
従来のアナログ信号処理における問題点をも解決したデ
ィジタル信号処理FM変調装置を提供することを目的とす
る。
問題点を解決するための手段 本発明のディジタル信号処理FM変調装置は、動作クロッ
ク角周波数がωcで搬送角周波数がω0のFM変調信号を
得るディジタル処理FM変調装置において、ωaをωc/2
以下の任意の角周波数として、搬送角周波数の絶対値が
|ω0−ωa|(または|ω0+ωa|)で互いに90度の位相
差を有する第1、第2のFM変調信号を得る手段と、前記
第1、第2のFM変調信号の帯域を角周波数の範囲が0か
らωc/2においてほぼ、ωaとωc/2−ωaの小さい方以
下(またはωc/2−ωaとωaの大きい方以上)に帯域
制限する手段と、前記帯域制限した第1のFM変調信号に
角周波数が前記ωaの第1の正弦波信号を乗じ、前記帯
域制限した第2のFM変調信号に角周波数が前記ωaで前
記第1の正弦波信号とは90度の位相差を有する第2の正
弦波信号を乗じ、各々第1、第2の乗算信号を得る手段
と、前記第1、第2の乗算信号を加算または減算する合
成手段とを備えたものである。
作用 本発明は前述した構成により、クロック角周波数ωc
ディジタル処理して得られる搬送色信号ω0のFM変調信
号において、有効帯域 に有効帯域外から折り返してくる不要上下側波を、搬送
角周波数の絶対値を|ω0−ωa|または|ω0+ωa|と
することにより必要な信号を0以上ωa以下または の帯域に、不要上下側波を または の帯域に分離した互いに90度の位相差を有する第1,第2
のFM変調信号を得、帯域を制限して不要上下側波を除去
し、それぞれに角周波数がωaで互いに90度の位相差の
正弦波信号を乗じ、これらを合成することにより、搬送
角周波数がω0の不要上下側波の繰り返し成分が除去さ
れたFM変調信号を得ることができる。
実 施 例 第1図は本発明の第1の実施例におけるディジタル処理
FM変調装置のブロック図を示すものである。第1図にお
いて、1は変調信号S〔(n−1)T〕の入力端子、2
は変調信号S〔(n−1)T〕に定数C1を乗じる乗算
器、3は1標本化周期Tの遅延素子、4は乗算器2と遅
延素子3の出力信号を加算する加算器、5は加算器4の
出力信号に定数C2′を加算し遅延素子3に入力する加算
器、6は加算器5出力信号であるディジタル数値を位相
角とする余弦値を出力するCOS変換器、7はFM信号F(n
T)の出力端子で、以上は第5図従来例の構成と同様な
ものである。第5図の構成と異なるのは加算器5出力信
号であるディジタル数値を位相角とする正弦値を出力す
るSIN変換器8、COS変換器6、SIN変換器8出力信号か
ら高域成分または低域成分を除去する第1,第2のフィル
タ9,10、第1,第2のフィルタ9,10出力信号にそれぞれ角
周波数がωaで互いに90度の位相差を有する正弦波信号
例えばcos(nωaT)sin(nωaT)を乗じる乗算器1
1,12、乗算器11,12出力信号を加算または減算する合成
器13を設け、加算器5における定数C2′を(ω0−ωa
Tまたは(ω0+ωa)Tとした点である。
上記のように構成された本発明の実施例のディジタル処
理FM変調装置について、以下その動作を説明する。C0S
変換器6出力信号Fc(nT)は従来例における式(5)と
同様 であり、SIN変換器8出力信号Fs(nT)は であってFc(nT),Fs(nT)は互いに90度の位相差を有
する第1,第2のフィルタ9,10がない時、合成器13出力信
号F(nT)は となり、C2=ω0T±ωaTとすると出力端子7には従来
例と同じ出力信号F(nT)が得られる。
次に、S(nT)=Acos(nωmT)とし、θ(0)を省
略すると、前述の説明から明らかに、 Fc(nT)J0(β)cos(nC2) +J1(β)cos〔n(C2+ωmT)〕 −J1(β)cos〔n(C2−ωmT)〕 +J2(β)cos〔n(C2+2ωmT)〕 +J2(β)cos〔n(C2−2ωmT)〕 +……… ……(18) Fs(nT)J0(β)sin(nC2) +J1(β)sinn(C2+ωmT) −J1(β)sinn(C2−ωmT) +J2(β)sinn(C2+2ωmT) +J2(β)sinn(C2−2ωmT) +……… ……(19) となり、 となる。したがって、同一特性の第1,第2のフィルタ9,
10でFc(nT),Fs(nT)から特定の側波を除去すると、
出力端子9に得られるFM信号F(nT)から対応する側波
が除去される。以上は変調信号が正弦波信号の場合であ
るが、変調信号がどのような信号であってもFc(nT),
Fs(nT)がフーリェ展開でき同じ周波数成分を有する正
弦波信号の集合であると考えられるので同様である。
第2図は本発明により、FM信号の有効角周波数帯域 を越える有害な下側波,上側波が除去される原理を説明
する図、第3図は第1,第2のフィルタ9,10の特性を説明
する図である。第2図(a)は従来のFM変調装置におけ
るFM信号のスペクトルの内、搬送波と第1,第2上下側波
を示したもので、角周波数ω0の搬送波と角周波数ω0±
ωmの第1上下側波は の有効帯域内に、第2上側波、第2下側波の角周波数は と有効帯域外にあって、それぞれ角周波数がωc−(ω0
+2ωm),−(ω0−2ωm)となって有効帯域内に折
り返している場合を示している。なお、折り返しスペク
トルは破線で示している。以上の状態では第1,第2上側
波、第1,第2下側波はそれぞれ同一帯域内にあって、こ
れを周波数的に分離することができない。
第2図(b)はC2′=ω0−ωa)T, の場合のFc(nT),Fs(nT)のスペクトルの内、搬送波
と第1,第2上下側波を示したものである。今、零 て、角周波数ω0−ωaの搬送波とω0+ωm−ωaの第1
上側波は帯域Aに、ωa+2ωm−ωaの第2上側波は帯
域Bに、ω0−ωm−ωaの第1下側波は帯域Eにあって
帯域Aに折り返し、ω0−2ωm−ωaの第2下側波は帯
域Fにあって帯域Bに折り返す。すなわち、第2図
(a)において有効帯域AおよびBにあった搬送波、第
1上下側波は第2図(b)においては折り返し成分も含
めて帯域Aに分布し、第2図(a)において有効帯域外
CおよびEにあった第2上下側波は第2図(b)におい
ては折り返しも含めて帯域Bに分布する。従って第3図
(a)に示すような帯域Aを通過域,帯域Bを遮断域と
するフィルタを用いることにより第2図(c)に示すよ
うに第2図(a)において有効帯域外にあった第2上下
側波を除くことができ、これを前述のように乗算器11,1
2、加減算器13で周波数変換することにより第2図
(d)に示すような第2上下側波の折り返し成分の含ま
ないFM信号を得ることができる。
さらに、有効帯域外DおよびFにある上下側波も第2図
(b)においては帯域Bに折り返すのでこれも除去する
ことができ、結局 の範囲にある上下側波を完全に除去することができる。
第2図(a)のFM変調信号に対してC2′=ω0+ωaT, の場合、角周波数がω0+ωa,ω0+ωm+ωaとなった
搬送波と第1上側波は帯域Cにあって帯域Bに折り返
し、ω0+2ωm+ωaとなった第2上側波は帯域Dにあ
って帯域Aに折り返し、ω0−ωm+ωaとなった第1下
側波は帯域Bに、ω0−2ωm+ωaとなった第2下側波
は帯域Aにある。すなわち、搬送波と第1上下側波は帯
域Bに、第2上下側波は帯域Aに分布する。従って第3
図(b)に示すような帯域Aを遮断域、帯域Bを通過域
とするフィルタを用いることにより第2図(a)におい
て有効帯域外にあった第2上下側波を除くことができ、
これを前述の様に周波数変換することにより第2上下側
波の折り返し成分の含まないFM信号を得ることができ
る。
なお、第3図(a),(b)において実線で示した特性
は理想低域波器,理想高域波器であり、破線で示し
た特性は実現可能な特性で、回路素子数を増す程、理想
特性に近づけることができる。
以上の説明で としたが、この時、FM信号の必要スペクトラムと折り返
し不要スペクトラムは の範囲で完全に分離することができる。
の時、一部帯域は重なり完全に分離することはできな
い。しかし、 のときωa=ω0とすることで第2図(b)における第1
上下側波,第2上下側波の角周波数の絶対値はほぼ等し
くなり、フィルタの通過域を0からω0とすることで、
上下側波が対称に帯域制限されたFM変調信号を得ること
ができる。上下側波が対称に帯域制限されたFM変調信号
はその振幅変動が比較的少ないという特徴がある。な
お、 とし、フィルタの通過域を とすればよい。
このように本実施例によれば、搬送角周波数の絶対値が
|ω0−ωa|または|ω0+ωa|で互いに90度の位相差
を有する第1,第2のFM信号を得る手段と、第1,第2のFM
信号の帯域を制限して不要成分を除去する第1,第2のフ
ィルタ9,10と、第1,第2のフィルタ9,10出力信号に角周
波数がωaで互いに90度の位相差を有する正弦波信号を
乗じる乗算器11,12出力信号を合成して搬送角周波数が
ω0のFM変調信号を得る合成器13を設けることにより上
下側波の折り返しのないFM変調信号を得ることができ
る。特に とすることにより、 にある上下側波をほぼ残し、 の範囲にあって折り返し成分となる上下側波をほぼ完全
に除くことができる。また、ωaω0または とすることにより上下側波が対称に除去されたFM変調信
号が得られる。
なお、 の成分、ωc以上の成分については除去できないが、一
般にはこの成分は非常に小さく、VTRにおけるFM変調装
置では全く問題とならない。
次に の時、以下に説明するように第1,第2のフィルタ9,10、
乗算器11,12、合成器13は簡略化される。すなわち、乗
算器11,12の乗数cos(nωaT),sin(nωaT)は ただしn=0,1,2,3,4,5,6,7,………となって、乗算器1
1,12の乗数は1,−1,0だけとなり、しかも、どちらか一
方は必ず0である。したがって、乗算器11,12と合成器1
3は符号変換器とスイッチだけで構成できる。また、第
1,第2のフィルタ9,10も乗算器11,12の乗数の0の時出
力する必要がないので交互に出力信号を得る構成にすれ
ばよく、その結果その大部分を共用化することができ
る。
第3図(a)において実線で示す理想低域波器の特性
はフーリェ級数で表わすことができる。同図において横
軸をωT,縦軸を|H|(Hは理想低域波器の伝達関数)
とすれば、 ここでcos(hωT),h=1,3,5……は と表わされる。ただし、Zは離散時間システムを表わす
Z変換式の演算子で、Z-1は1標本化周期分の遅延を示
す遅延演算子である。以上より、式(22)を用いて式
(21)|H|をZ変換式H(z)で表わせば しかし、式(23)のH(z)は無限個の入力信号値に対
して演算を行って出力信号値を求める形をとる。そこ
で、このH(z)の特性を有限個の入力信号値に対する
演算によって出力信号値を求めるようH1(z)で近似す
る。このH1(z)を係数a1〜aM(Mは正の整数)を使っ
て次のように表わす。
しかし、H1(z)は出力信号の遅延時間はゼロである
が、式(24)の中の負方向の遅延演算子Z〜Z2M-1は実
回路では実現できないので、出力信号の遅延時間(2M−
1)Tであるが周波数応答はH1(z)と等価なH2(z)
で実現する。
ここでG1(z),G2(z)を次式のように定義すれば、 G1(z)=Z-(2-1) ……(26) G2(z)=aM+aM-1Z-2+……+a1Z-2(M-1) +a1Z-2M+……+aMZ-2(2M-1) ……(27) 前記H2(z)は と表わせる。以上より、第3図に示す理想低域波器の
近似波特性をもつH2(z)は、時間2T間隔にある2M個
の信号値(式(28)のG2(z))と、その2M個の信号値
の真中にある1個の信号値(式(28)のG1(z))とで
計2M+1個の信号値に対する演算によって出力信号値を
求める形となる。なお、理想高域波器の近似波特性
H3(z)は である。
第4図は以上のようにして求めたH2(z)を第1,第2の
フィルタ9,10として使用した本発明の実施例におけるデ
ィジタル処理FM変調装置の の時の構成図であって、第1,第2のフィルタ9,10、乗算
器11,12、合成器13の部分がH2(z)の特性を持つフィ
ルタ1つとスイッチ3つと符号変換器1つで構成できる
ことを示している。同図において、14は第1のスイッ
チ、15は第2のスイッチ、16は遅延段、17は第3のフィ
ルタ、18は加算器、19は符号変換器、20は第3のスイッ
チであって、遅延段16は遅延素子21,22,23で、第3のフ
ィルタは遅延素子24,25,26,27,28,28,29と遅延素子25,2
7の出力を加算する加算器30と遅延素子24の入力遅延素
子29の出力を加算する加算器31と、加算器30,31の出力
にそれぞれ定数a1,a2を乗じる乗算器32,33と乗算器32,
33の出力を加算する加算器34とより成る。
以上のように構成された本実施例のディジタル処理FM変
調装置の の時の構成例について、以下その動作を説明する。第1,
第2のスイッチ14,15の制御信号の周期は であって、クロック毎にスイッチが切換り、kを任意の
整数とすると第1のスイッチの出力はn=2kの時Fc(n
T),n=2k+1の時Fs(nT)であり、第2のスイッチの
出力はn=2kの時Fs(nT),n=2k+1の時Fc(nT)であ
るものとする。また、遅延段16はG1(z)、第3のフィ
ルタ17はG2(z)のM=2の場合の特性を有するものと
すると、それぞれ G1(z)=Z-3 ……(30) G2(z)=a2+a1Z-2+a1Z-4+a2Z-6 ……(31) である。以上の条件で、時刻2k1Tにおいて第1,第2の
スイッチ14,15の出力はFc(2k1T),Fs(2k1T)であり、遅
延段16の出力はFs((2k1-3)T)、遅延素子25,27,29出力は
それぞれ、Fs((2k1-2)T),Fa((2k1-4)T),Fs((2k1-6)T)
である。そこで、加算器18出力には Fs′((2k1-3)T)=a2Fs(2k1T) +a1Fs((2k1-2)T) +Fs((2k1-3)T)+a1Fs((2k1-4)T) +a2Fs((2k1-6)T) ……(32) すなわち、時刻(2k1-3)Tに対する第2のフィルタ10出力
信号が得られる。また、時刻(2k1+1)Tにおいて第1,第2
のスイッチ14,15の出力はFs((2k1+1)T),Fc((2k1+1)T)で
あり、遅延段16出力はFc((2k1-2)T),遅延素子25,27,29
出力はそれぞれFc((2k1-1)T),Fc((2k1-3)T),Fc((2k1-5)
T)である。そこで、加算器18出力には、 Fc′((2k1-2)T)=a2Fc((2k1+1)T +a1Fc((2k1-1)T)+Fc((2k1-2)T) +a1Fc((2k1-3)T)+a2Fc((2k1-5)T) ……(33) すなわち、時刻(2k1-2)Tに対する第1のフィルタ9出
力信号が得られる。一般に加算器18出力は時刻2kTにお
いては第2のフィルタ10、時刻(2k+1)Tにおいては
第1のフィルタ9出力に相当する信号がクロック毎に交
互に出力される。
次に、符号変換器19は加算器18出力に−1を乗じるもの
で、ディジタル回路では一般にインバータと半加算器群
で構成される。また、第3のスイッチ20の制御信号の周
期は で2クロック毎に切り換り、加算器18出力信号をFc
(2k1T),Fs′((2k1+1)T),Fc′((2k1+2)T),Fs′((2k
1+3)T),……とすると、第3のスイッチ20出力には、 Fc′(2k1T),Fs′((2k1+1)T),−Fc′((2k1+2)
T),-Fs′((2k1 +3)T),……… すなわち、本発明の出力信号F(nT)が得られる。
なお、第1,第2のフィルタ9,10として高域波特性が必
要な場合、加算器18を減算器とすればよい。
以上のように本実施例によれば とすることで、第1,第2のフィルタ9,10がスイッチ14,1
5と遅延段16の追加で第3のフィルタ17を時分割使用で
き、乗算器11,12、合成器13は符号変換器19とスイッチ2
0で構成でき、ハードが非常に簡単となる。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば従来のアナログ処
理FM変調装置においても発生していた角周波数ゼロ以下
の下側波の折り返し、ディジタル処理FM変調装置(時間
離散系)特有の動作クロック周波数ωcの1/2からの上側
波の折り返しを除去したFM変調信号をクロック周波数を
上げることなく得ることができ、その実用的効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における一実施例のディジタル処理FM変
調装置のブロック図、第2図は同実施例の原理を説明す
るスペクトル図、第3図は第1,第2のフィルタ9,10の特
性図、第4図は同実施例の の時の構成図、第5図は従来のディジタル処理FM変調装
置のブロック図である。 1……入力端子、2……乗算器、3……遅延素子、4,5
……加算器、6……COS変換器、7……出力端子、8…
…SIN変換器、9,10……第1,第2のフィルタ、11,12……
乗算器、13……合成器、14……第1のスイッチ、15……
第2のスイッチ、16……遅延段、17……第3のフィル
タ、18……加算器、19……符号変換器、20……第3のス
イッチ、21〜29……遅延素子、30,31,34……加算器、3
2,33……乗算器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動作クロック角周波数がωcで搬送角周波
    数がω0のFM変調信号を得るディジタル処理FM変調装置
    において、ωaをωc/2以下の任意の角周波数として、
    搬送角周波数の絶対値が|ω0−ωa|(または|ω0+ω
    a|)で互いに90度の位相差を有する第1、第2のFM変調
    信号を得る手段と、前記第1、第2のFM変調信号の帯域
    を角周波数の範囲が0からωc/2においてほぼ、ωaと
    ωc/2−ωaの小さい方以下(またはωc/2−ωaとωa
    の大きい方以上)に帯域制限する手段と、前記帯域制限
    した第1のFM変調信号に角周波数が前記ωaの第1の正
    弦波信号を乗じ、前記帯域制限した第2のFM変調信号に
    角周波数が前記ωaで前記第1の正弦波信号とは90度の
    位相差を有する第2の正弦波信号を乗じ、各々第1、第
    2の乗算信号を得る手段と、前記第1、第2の乗算信号
    を加算または減算する合成手段とを備えたことを特徴と
    するディジタル処理FM変調装置。
  2. 【請求項2】ωaがωc/4である特許請求の範囲第1項
    記載のディジタル処理FM変調装置。
  3. 【請求項3】ωaがω0またはωc/2−ω0にほぼ等しい
    特許請求の範囲第1項記載のディジタル処理FM変調装
    置。
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