JPH07166096A - 自動車用耐チッピング塗料 - Google Patents
自動車用耐チッピング塗料Info
- Publication number
- JPH07166096A JPH07166096A JP5343438A JP34343893A JPH07166096A JP H07166096 A JPH07166096 A JP H07166096A JP 5343438 A JP5343438 A JP 5343438A JP 34343893 A JP34343893 A JP 34343893A JP H07166096 A JPH07166096 A JP H07166096A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- emulsion
- particles
- chipping
- latex
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 塗膜成分となるポリマー粒子がエマルジョン
粒子として水に乳化分散されたラテックスを主体とする
エマルジョン型塗料であって、該エマルジョン粒子の平
均粒径が0.3μm以上であり、かつ該ラテックスの固
形分が50重量%以上であると共に、充填剤として中空
微粒子を配合したことを特徴とする自動車用耐チッピン
グ塗料。 【効果】 本発明の自動車用耐チッピング塗料は、乾燥
焼付時に亀裂や膨れを発生せずに厚膜を形成することが
できると共に、塗膜比重を低減することができる。
粒子として水に乳化分散されたラテックスを主体とする
エマルジョン型塗料であって、該エマルジョン粒子の平
均粒径が0.3μm以上であり、かつ該ラテックスの固
形分が50重量%以上であると共に、充填剤として中空
微粒子を配合したことを特徴とする自動車用耐チッピン
グ塗料。 【効果】 本発明の自動車用耐チッピング塗料は、乾燥
焼付時に亀裂や膨れを発生せずに厚膜を形成することが
できると共に、塗膜比重を低減することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のタイヤハウ
ス、床裏、フロントエプロンなどに塗布され、飛石によ
る車両の損傷を防ぐためのエマルジョン型の自動車用耐
チッピング塗料に関する。
ス、床裏、フロントエプロンなどに塗布され、飛石によ
る車両の損傷を防ぐためのエマルジョン型の自動車用耐
チッピング塗料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、自動車のアンダーコート用塗料として、ポリ塩化ビ
ニル系プラスチゾルが広く用いられているが、自動車を
廃車にして鋼板の再生を行う場合、塗膜を焼却により除
去する場合が多い。しかし、ポリ塩化ビニル樹脂は、焼
却時に塩化水素を発生するので、環境面で問題がある。
り、自動車のアンダーコート用塗料として、ポリ塩化ビ
ニル系プラスチゾルが広く用いられているが、自動車を
廃車にして鋼板の再生を行う場合、塗膜を焼却により除
去する場合が多い。しかし、ポリ塩化ビニル樹脂は、焼
却時に塩化水素を発生するので、環境面で問題がある。
【0003】このためポリ塩化ビニル系プラスチゾルに
代わる塗料が要望され、これに沿う塗料として水を分散
媒としたエマルジョン型塗料が注目されている。
代わる塗料が要望され、これに沿う塗料として水を分散
媒としたエマルジョン型塗料が注目されている。
【0004】しかしながら、エマルジョン型塗料には、
厚膜形成が困難であるという問題がある。即ち、エマル
ジョン型塗料を厚く塗装した場合、これを熱乾燥(焼
付)する際、乾燥による水揮散が表面から起き、そのた
め塗装膜の表面にエマルジョン粒子が融着した皮張りが
生じ、この皮張りのために未乾燥の塗膜内の水の揮散が
妨げられ、その結果塗膜に亀裂や膨れを生じてしまうと
いう問題がある。このため、塩化ビニル系プラスチゾル
の乾燥温度が140℃で30分程度であるのに対し、こ
のような亀裂や膨れを防止する目的で焼付炉の昇温速度
を緩やかにすると共に、70〜90℃程度に炉温を引き
下げる条件を採用しているが、このような条件は生産性
の低下を生じさせる。
厚膜形成が困難であるという問題がある。即ち、エマル
ジョン型塗料を厚く塗装した場合、これを熱乾燥(焼
付)する際、乾燥による水揮散が表面から起き、そのた
め塗装膜の表面にエマルジョン粒子が融着した皮張りが
生じ、この皮張りのために未乾燥の塗膜内の水の揮散が
妨げられ、その結果塗膜に亀裂や膨れを生じてしまうと
いう問題がある。このため、塩化ビニル系プラスチゾル
の乾燥温度が140℃で30分程度であるのに対し、こ
のような亀裂や膨れを防止する目的で焼付炉の昇温速度
を緩やかにすると共に、70〜90℃程度に炉温を引き
下げる条件を採用しているが、このような条件は生産性
の低下を生じさせる。
【0005】また、エマルジョン型塗料は、塩化ビニル
系プラスチゾルに比べて充填剤が同量である場合、塗膜
比重が高くなり、最近の車両重量軽減の要望と逆行する
という問題がある。
系プラスチゾルに比べて充填剤が同量である場合、塗膜
比重が高くなり、最近の車両重量軽減の要望と逆行する
という問題がある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、厚膜を形成した場合でも乾燥時に亀裂や膨れが生じ
難い上、比重が低い、エマルジョン型の自動車用耐チッ
ピング塗料を提供することを目的とする。
で、厚膜を形成した場合でも乾燥時に亀裂や膨れが生じ
難い上、比重が低い、エマルジョン型の自動車用耐チッ
ピング塗料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、塗膜成分
となるポリマー粒子がエマルジョン粒子として水に乳化
分散されたラテックスを主体とするエマルジョン型塗料
であって、該エマルジョン粒子の平均粒径が0.3μm
以上であり、かつ該ラテックスの固形分が50重量%以
上であると共に、充填剤として中空微粒子を配合するこ
と、また塗膜成分となるポリマーとしてアクリル系樹脂
又はスチレン含有量15〜50%のスチレン−ブタジエ
ン系共重合樹脂を用いることが有効であることを知見し
た。
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、塗膜成分
となるポリマー粒子がエマルジョン粒子として水に乳化
分散されたラテックスを主体とするエマルジョン型塗料
であって、該エマルジョン粒子の平均粒径が0.3μm
以上であり、かつ該ラテックスの固形分が50重量%以
上であると共に、充填剤として中空微粒子を配合するこ
と、また塗膜成分となるポリマーとしてアクリル系樹脂
又はスチレン含有量15〜50%のスチレン−ブタジエ
ン系共重合樹脂を用いることが有効であることを知見し
た。
【0008】即ち、自動車用耐チッピング塗料としてエ
マルジョン型塗料に用いるラテックスのエマルジョン粒
子の平均粒径は、従来、分散安定性のため小さい方が良
いとされ、比較的粒径の大きいエマルジョン粒子には特
色を見いだすことが困難であるとされていたが、本発明
者は、平均粒径が0.3μm以上と粒径の大きいエマル
ジョン粒子を用いることにより、水性エマルジョン型塗
料を高固形分化できると共に、低粘度を維持することが
でき、そのため塗料中の蒸発すべき水分を低減すること
ができる上、粘性の低さから水分揮散が容易であるの
で、厚く塗装した場合でも乾燥時の亀裂や膨れの発生を
防止でき、厚膜形成が可能であること、加えて、充填剤
として中空微粒子を配合した場合、乾燥時の塗膜の膨れ
発生を顕著に防止し、厚膜形成に有利である上、耐チッ
ピング性をより確実に与えるために厚く塗装した場合で
も、塗膜比重を軽減できること、樹脂の種類としてはア
クリル系樹脂又はスチレン含有量が15〜50%以内の
スチレン−ブタジエン系共重合樹脂が好適であることを
見い出し、本発明をなすに至ったものである。
マルジョン型塗料に用いるラテックスのエマルジョン粒
子の平均粒径は、従来、分散安定性のため小さい方が良
いとされ、比較的粒径の大きいエマルジョン粒子には特
色を見いだすことが困難であるとされていたが、本発明
者は、平均粒径が0.3μm以上と粒径の大きいエマル
ジョン粒子を用いることにより、水性エマルジョン型塗
料を高固形分化できると共に、低粘度を維持することが
でき、そのため塗料中の蒸発すべき水分を低減すること
ができる上、粘性の低さから水分揮散が容易であるの
で、厚く塗装した場合でも乾燥時の亀裂や膨れの発生を
防止でき、厚膜形成が可能であること、加えて、充填剤
として中空微粒子を配合した場合、乾燥時の塗膜の膨れ
発生を顕著に防止し、厚膜形成に有利である上、耐チッ
ピング性をより確実に与えるために厚く塗装した場合で
も、塗膜比重を軽減できること、樹脂の種類としてはア
クリル系樹脂又はスチレン含有量が15〜50%以内の
スチレン−ブタジエン系共重合樹脂が好適であることを
見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】従って、本発明は、塗膜成分となるポリマ
ー粒子がエマルジョン粒子として水に乳化分散されたラ
テックスを主体とするエマルジョン型塗料であって、該
エマルジョン粒子の平均粒径が0.3μm以上であり、
かつ該ラテックスの固形分が50重量%以上であると共
に、充填剤として中空微粒子を配合したことを特徴とす
る自動車用耐チッピング塗料、及び塗膜成分となるポリ
マーがアクリル系樹脂又はスチレン含有量が15〜50
%のスチレン−ブタジエン系共重合樹脂である上記自動
車用耐チッピング塗料を提供する。
ー粒子がエマルジョン粒子として水に乳化分散されたラ
テックスを主体とするエマルジョン型塗料であって、該
エマルジョン粒子の平均粒径が0.3μm以上であり、
かつ該ラテックスの固形分が50重量%以上であると共
に、充填剤として中空微粒子を配合したことを特徴とす
る自動車用耐チッピング塗料、及び塗膜成分となるポリ
マーがアクリル系樹脂又はスチレン含有量が15〜50
%のスチレン−ブタジエン系共重合樹脂である上記自動
車用耐チッピング塗料を提供する。
【0010】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明の自動車用耐チッピング塗料は、ポリマー粒
子がエマルジョン粒子として水に乳化分散されたラテッ
クスを主成分とする。
と、本発明の自動車用耐チッピング塗料は、ポリマー粒
子がエマルジョン粒子として水に乳化分散されたラテッ
クスを主成分とする。
【0011】この場合、このようなポリマーとしては、
アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン系共重合樹脂、
ウレタン系樹脂などが挙げられるが、特に高固形分とし
た場合の分散安定性、貯蔵安定性の点から、アクリル系
樹脂とスチレン−ブタジエン系共重合樹脂が好ましい。
この場合、スチレン−ブタジエン系共重合樹脂は、スチ
レン含有量が15〜50%の範囲のものが好ましい。ま
た、上記樹脂の平均分子量は高い方が好ましく、具体的
にはアクリル系樹脂の場合10万〜100万、スチレン
−ブタジエン系共重合樹脂の場合5万〜20万程度のも
のが良い。
アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン系共重合樹脂、
ウレタン系樹脂などが挙げられるが、特に高固形分とし
た場合の分散安定性、貯蔵安定性の点から、アクリル系
樹脂とスチレン−ブタジエン系共重合樹脂が好ましい。
この場合、スチレン−ブタジエン系共重合樹脂は、スチ
レン含有量が15〜50%の範囲のものが好ましい。ま
た、上記樹脂の平均分子量は高い方が好ましく、具体的
にはアクリル系樹脂の場合10万〜100万、スチレン
−ブタジエン系共重合樹脂の場合5万〜20万程度のも
のが良い。
【0012】このポリマーはラテックス中のエマルジョ
ン粒子として平均粒径0.3μm以上、好ましくは0.
3〜0.8μm程度の大きさで分散される。ポリマー粒
子の平均粒径が0.3μmより小さいと、厚膜形成した
場合、乾燥時の亀裂、膨れ防止効果が十分に達成されな
い。
ン粒子として平均粒径0.3μm以上、好ましくは0.
3〜0.8μm程度の大きさで分散される。ポリマー粒
子の平均粒径が0.3μmより小さいと、厚膜形成した
場合、乾燥時の亀裂、膨れ防止効果が十分に達成されな
い。
【0013】本発明の塗料は、そのラテックスの固形分
が50%以上、好ましくは55%以上である。固形分が
50%より少ないと同様に焼付性が低下し、本発明の目
的を達成し得ない。
が50%以上、好ましくは55%以上である。固形分が
50%より少ないと同様に焼付性が低下し、本発明の目
的を達成し得ない。
【0014】なお、このようなラテックスを得る場合、
生産方式はホットラバー方式が好ましい。
生産方式はホットラバー方式が好ましい。
【0015】本発明においては、塗膜の比重を小さくす
るため、中空微粒子を配合する。このような中空微粒子
として、具体的にガラスバルーン、樹脂バルーン、その
他のバルーンを例示することができる。
るため、中空微粒子を配合する。このような中空微粒子
として、具体的にガラスバルーン、樹脂バルーン、その
他のバルーンを例示することができる。
【0016】ガラスバルーンとしては、平均粒径が40
〜70μm、比重が0.4前後のものが好ましい。な
お、塗料は配管内の圧送やスプレー塗布で80〜160
kg/cm2、一般に120kg/cm2を中心に圧力を
受けることから、ガラスバルーンとしては、耐圧性が2
00kg/cm2以上のものがよい。このようなガラス
バルーンの市販品として、例えば旭硝子(株)社製のセ
ルスターZ−39(平均粒径40μm、比重0.39、
耐圧240kg/cm2)を挙げることができる。
〜70μm、比重が0.4前後のものが好ましい。な
お、塗料は配管内の圧送やスプレー塗布で80〜160
kg/cm2、一般に120kg/cm2を中心に圧力を
受けることから、ガラスバルーンとしては、耐圧性が2
00kg/cm2以上のものがよい。このようなガラス
バルーンの市販品として、例えば旭硝子(株)社製のセ
ルスターZ−39(平均粒径40μm、比重0.39、
耐圧240kg/cm2)を挙げることができる。
【0017】また、樹脂バルーンとしては、平均粒径が
40〜70μm、比重が0.04前後のものが好まし
い。なお、塗料は120〜160℃、標準は140℃程
度で焼付されるため、樹脂バルーンはこの範囲でパンク
せず、かつ溶融しない程度の耐熱性があるものが良い。
そのため、樹脂の材料としては、塩化ビニリデン樹脂、
アクリロニトリル樹脂その他の合成樹脂が挙げられる
が、耐熱性からアクリロニトリル樹脂が最も望ましい。
40〜70μm、比重が0.04前後のものが好まし
い。なお、塗料は120〜160℃、標準は140℃程
度で焼付されるため、樹脂バルーンはこの範囲でパンク
せず、かつ溶融しない程度の耐熱性があるものが良い。
そのため、樹脂の材料としては、塩化ビニリデン樹脂、
アクリロニトリル樹脂その他の合成樹脂が挙げられる
が、耐熱性からアクリロニトリル樹脂が最も望ましい。
【0018】その他のバルーンとしては、例えばシリカ
バルーン、シラスバルーン、炭素無機中空体などが挙げ
られる。
バルーン、シラスバルーン、炭素無機中空体などが挙げ
られる。
【0019】この場合、上述したバルーンの1種を単独
で又は2種以上を併用して配合することができる。具体
的には耐熱性が良好である一方衝撃に弱いガラスバルー
ンと耐熱性に欠けるが衝撃に強い樹脂バルーンとをそれ
ぞれ単独で配合したり、併用することができるが、コス
ト面から比重が低い樹脂バルーン単独配合が良い。
で又は2種以上を併用して配合することができる。具体
的には耐熱性が良好である一方衝撃に弱いガラスバルー
ンと耐熱性に欠けるが衝撃に強い樹脂バルーンとをそれ
ぞれ単独で配合したり、併用することができるが、コス
ト面から比重が低い樹脂バルーン単独配合が良い。
【0020】これらの中空微粒子の配合量は、樹脂成分
100部(重量部、以下同様)に対して0.25〜60
部、特に0.25〜30部の範囲が好ましい。0.25
部より少ないと塗膜比重の低減効果が得られにくい場合
があり、60部より多いと形成塗膜の性能を著しく低下
せしめ、しかも他の充填剤添加量が少なくなってコスト
高となる場合がある。
100部(重量部、以下同様)に対して0.25〜60
部、特に0.25〜30部の範囲が好ましい。0.25
部より少ないと塗膜比重の低減効果が得られにくい場合
があり、60部より多いと形成塗膜の性能を著しく低下
せしめ、しかも他の充填剤添加量が少なくなってコスト
高となる場合がある。
【0021】本発明のエマルジョン型塗料には、上記成
分以外に必要に応じて中空微粒子以外の充填剤、消泡
剤、増粘剤、分散剤、湿潤剤などを配合することができ
る。
分以外に必要に応じて中空微粒子以外の充填剤、消泡
剤、増粘剤、分散剤、湿潤剤などを配合することができ
る。
【0022】充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、
タルク、クレー、シリカ、珪藻土、ゼオライト、炭酸マ
グネシウム、マイカなどが挙げられるが、充填剤の粒子
の形状が平面的であると、水分の蒸発を妨げる傾向があ
るので、これらの中でも粒子の形状が平面的でない炭酸
カルシウム、珪藻土が好ましい。充填剤の平均粒径は1
〜20μm程度が良い。
タルク、クレー、シリカ、珪藻土、ゼオライト、炭酸マ
グネシウム、マイカなどが挙げられるが、充填剤の粒子
の形状が平面的であると、水分の蒸発を妨げる傾向があ
るので、これらの中でも粒子の形状が平面的でない炭酸
カルシウム、珪藻土が好ましい。充填剤の平均粒径は1
〜20μm程度が良い。
【0023】また、充填剤の配合量は、中空微粒子を含
めて樹脂成分100部に対して50〜300部、特に1
50〜250部の範囲が好ましい。50部より配合量が
少ないと、適度のチクソ性確保が増粘剤との組み合わせ
によっても得られなくなると共に、膨れ易くなる場合が
ある。一方、300部を超えると樹脂が充填剤を十分に
潤すことが困難になり、性能の低下で塗膜性能を満足で
きなくなると共に、亀裂が発生し易くなる場合がある。
めて樹脂成分100部に対して50〜300部、特に1
50〜250部の範囲が好ましい。50部より配合量が
少ないと、適度のチクソ性確保が増粘剤との組み合わせ
によっても得られなくなると共に、膨れ易くなる場合が
ある。一方、300部を超えると樹脂が充填剤を十分に
潤すことが困難になり、性能の低下で塗膜性能を満足で
きなくなると共に、亀裂が発生し易くなる場合がある。
【0024】消泡剤は、低粘度のエマルジョンやエマル
ジョン混合物が攪拌によって泡が生じ易いので、泡の発
生を少なくすると共に、いったんできた泡を消し易くす
る目的で配合される。
ジョン混合物が攪拌によって泡が生じ易いので、泡の発
生を少なくすると共に、いったんできた泡を消し易くす
る目的で配合される。
【0025】増粘剤は、ポリマーや充填剤の分散を助け
て沈降を防ぎ、塗料の安定を良くすると共に、適度の粘
度に仕上げ、スプレー性とチクソ性の両者のバランスを
得るためのもので、例えばメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、た
んぱく質、ポリビニルアルコール、アクリル酸ナトリウ
ムなどの1種を単独で又は2種以上を併用して常用量で
用いることができる。分散剤は、充填剤が水中に分散さ
れるのを助けるためのもので、例えば各種のポリリン酸
ソーダ類や界面活性剤などを例示することができる。分
散剤の配合量は、本発明で用いるポリマー粒子の粒径が
大きいので、通常より多くすることが好ましい。
て沈降を防ぎ、塗料の安定を良くすると共に、適度の粘
度に仕上げ、スプレー性とチクソ性の両者のバランスを
得るためのもので、例えばメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、た
んぱく質、ポリビニルアルコール、アクリル酸ナトリウ
ムなどの1種を単独で又は2種以上を併用して常用量で
用いることができる。分散剤は、充填剤が水中に分散さ
れるのを助けるためのもので、例えば各種のポリリン酸
ソーダ類や界面活性剤などを例示することができる。分
散剤の配合量は、本発明で用いるポリマー粒子の粒径が
大きいので、通常より多くすることが好ましい。
【0026】本発明の自動車用耐チッピング塗料は、上
記成分を混合することによって調製することができる。
例えば上述した高固形分のラテックス、充填剤、分散
剤、湿潤剤、その他を粗練した後、増粘剤などを加えて
分散させ、次いで更に消泡剤などを加えて脱泡し、最後
にろ過して本発明のエマルジョン型塗料を調製すること
ができる。この場合、分散機としては、高速ディスパー
が好適であり、粗練り、後の粘度調整も同時にできるた
め他の機械より生産効率を高くすることができる。
記成分を混合することによって調製することができる。
例えば上述した高固形分のラテックス、充填剤、分散
剤、湿潤剤、その他を粗練した後、増粘剤などを加えて
分散させ、次いで更に消泡剤などを加えて脱泡し、最後
にろ過して本発明のエマルジョン型塗料を調製すること
ができる。この場合、分散機としては、高速ディスパー
が好適であり、粗練り、後の粘度調整も同時にできるた
め他の機械より生産効率を高くすることができる。
【0027】本発明の自動車用耐チッピング塗料は、自
動車のタイヤハウス、床裏、フロントエプロンなどの耐
チッピングを必要とする部分への塗料として用いられ
る。
動車のタイヤハウス、床裏、フロントエプロンなどの耐
チッピングを必要とする部分への塗料として用いられ
る。
【0028】この場合、一般的な高圧ポンプを使用し
て、スプレーガン塗布方法などにより塗装することがで
き、その塗布量は、乾燥後の塗布物厚みで150〜40
00μm程度とすることができる。
て、スプレーガン塗布方法などにより塗装することがで
き、その塗布量は、乾燥後の塗布物厚みで150〜40
00μm程度とすることができる。
【0029】また、乾燥条件は、例えば室温で10〜6
0分間置いた後、仮焼炉で110℃程度で8〜12分間
程度乾燥し、次いで120〜150℃で20〜30分間
中塗炉で乾燥し、最後に上塗炉で120〜150℃で2
0〜30分間乾燥する条件を採用することができる。
0分間置いた後、仮焼炉で110℃程度で8〜12分間
程度乾燥し、次いで120〜150℃で20〜30分間
中塗炉で乾燥し、最後に上塗炉で120〜150℃で2
0〜30分間乾燥する条件を採用することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例と比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0031】[実施例1、比較例1]表1に示す成分、
配合量で2種類のエマルジョン型塗料を粘度が同一とな
るように調製し、下記方法に従い、スプレー性、貯蔵安
定性、焼付性を評価した。結果を表1に併記する。 <スプレー性>エアレススプレーを用い試料温度20
℃,吹付け圧力12MPa(122kgf/cm2)、
ノズルチップ#729(グレー製)、吹付距離30c
m、ポンプ45:1(GRACO社製)の条件でスプレ
ーを行い、パターン幅、表面肌、吐出量をチェックし判
断した。 <貯蔵安定性>35℃で240時間処理した後の粘度の
増加により評価した。 <焼付乾燥性>電着板上に試料を塗布し、室温で10分
間放置した後、予備乾燥を90℃で10分間行い、更に
本焼付を140℃で20分間行い、塗膜表面の膨れ、亀
裂発生を目視にて観察し、乾燥後の膨れ、亀裂発生のな
い塗布膜厚を求めた。 <粘度>BH型粘度計で7号ローターを用い、20rp
m、20℃で測定した。
配合量で2種類のエマルジョン型塗料を粘度が同一とな
るように調製し、下記方法に従い、スプレー性、貯蔵安
定性、焼付性を評価した。結果を表1に併記する。 <スプレー性>エアレススプレーを用い試料温度20
℃,吹付け圧力12MPa(122kgf/cm2)、
ノズルチップ#729(グレー製)、吹付距離30c
m、ポンプ45:1(GRACO社製)の条件でスプレ
ーを行い、パターン幅、表面肌、吐出量をチェックし判
断した。 <貯蔵安定性>35℃で240時間処理した後の粘度の
増加により評価した。 <焼付乾燥性>電着板上に試料を塗布し、室温で10分
間放置した後、予備乾燥を90℃で10分間行い、更に
本焼付を140℃で20分間行い、塗膜表面の膨れ、亀
裂発生を目視にて観察し、乾燥後の膨れ、亀裂発生のな
い塗布膜厚を求めた。 <粘度>BH型粘度計で7号ローターを用い、20rp
m、20℃で測定した。
【0032】
【表1】 スチレン−ブタジエン系共重合樹脂(1) 固形分58%、粘度150cps、ラテックスの平均粒
径0.3μm。 スチレン−ブタジエン系共重合樹脂(2) 固形分43%、粘度150cps、ラテックスの平均粒
径0.1μm。
径0.3μm。 スチレン−ブタジエン系共重合樹脂(2) 固形分43%、粘度150cps、ラテックスの平均粒
径0.1μm。
【0033】[実施例2,3、比較例3,4]表2に示
す成分、配合量で粘度が同一となるようにエマルジョン
型塗料を調製し、上記と同様の方法に従い、スプレー
性、貯蔵安定性、焼付性を評価した。結果を表2に併記
する。
す成分、配合量で粘度が同一となるようにエマルジョン
型塗料を調製し、上記と同様の方法に従い、スプレー
性、貯蔵安定性、焼付性を評価した。結果を表2に併記
する。
【0034】
【表2】 (3)固形分59%,粘度170cps,エマルジョン
平均粒径0.35μ (4)固形分44%,粘度165cps,エマルジョン
平均粒径0.08μ (5)固形分62%,粘度175cps,エマルジョン
平均粒径0.39μ (6)固形分45%,粘度170cps,エマルジョン
平均粒径0.11μ
平均粒径0.35μ (4)固形分44%,粘度165cps,エマルジョン
平均粒径0.08μ (5)固形分62%,粘度175cps,エマルジョン
平均粒径0.39μ (6)固形分45%,粘度170cps,エマルジョン
平均粒径0.11μ
【0035】表1,2の結果より、ポリマーの粒子径が
大きく、かつ高固形分のラテックスを用いた場合、焼付
乾燥性が著しく改良され、乾燥時の亀裂や膨れの発生無
しに厚膜が形成可能であることが認められる。また、ガ
ラスバルーンの配合により、乾燥塗膜比重を低減できる
ことが認められる。
大きく、かつ高固形分のラテックスを用いた場合、焼付
乾燥性が著しく改良され、乾燥時の亀裂や膨れの発生無
しに厚膜が形成可能であることが認められる。また、ガ
ラスバルーンの配合により、乾燥塗膜比重を低減できる
ことが認められる。
【0036】
【発明の効果】本発明の自動車用耐チッピング塗料は、
乾燥焼付時に亀裂や膨れを発生せずに厚膜を形成するこ
とができると共に、塗膜比重を低減することができる。
乾燥焼付時に亀裂や膨れを発生せずに厚膜を形成するこ
とができると共に、塗膜比重を低減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/04 PGD 201/00 PDC // C08K 7/22 KCL (72)発明者 山村 直和 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 塗膜成分となるポリマー粒子がエマルジ
ョン粒子として水に乳化分散されたラテックスを主体と
するエマルジョン型塗料であって、該エマルジョン粒子
の平均粒径が0.3μm以上であり、かつ該ラテックス
の固形分が50重量%以上であると共に、充填剤として
中空微粒子を配合したことを特徴とする自動車用耐チッ
ピング塗料。 - 【請求項2】 塗膜成分となるポリマーがアクリル系樹
脂又はスチレン含有量が15〜50%のスチレン−ブタ
ジエン系共重合樹脂である請求項1記載の自動車用耐チ
ッピング塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5343438A JPH07166096A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 自動車用耐チッピング塗料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5343438A JPH07166096A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 自動車用耐チッピング塗料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07166096A true JPH07166096A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18361518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5343438A Pending JPH07166096A (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 自動車用耐チッピング塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07166096A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6340519B1 (en) | 1996-06-19 | 2002-01-22 | Matsumoto Yushi Seiyaku Co., Ltd. | Chipping-resistant paint |
US6982108B2 (en) | 2002-10-02 | 2006-01-03 | 3M Innovative Properties Company | Color-matching article |
WO2007092426A1 (en) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | 3M Innovative Properties Company | High build coating composition and coatings formed therefrom |
CN102702909A (zh) * | 2012-06-06 | 2012-10-03 | 吉林大学 | 水性防石击汽车底涂材料及其制备方法 |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP5343438A patent/JPH07166096A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6340519B1 (en) | 1996-06-19 | 2002-01-22 | Matsumoto Yushi Seiyaku Co., Ltd. | Chipping-resistant paint |
US6982108B2 (en) | 2002-10-02 | 2006-01-03 | 3M Innovative Properties Company | Color-matching article |
US6995843B2 (en) * | 2002-10-02 | 2006-02-07 | 3M Innovative Properties Company | Method of simulating a clear-coat and color-matching articles |
WO2007092426A1 (en) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | 3M Innovative Properties Company | High build coating composition and coatings formed therefrom |
CN102702909A (zh) * | 2012-06-06 | 2012-10-03 | 吉林大学 | 水性防石击汽车底涂材料及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3694032B2 (ja) | 耐チッピング塗料 | |
JP3684198B2 (ja) | アクリル系プラスチゾル用重合体微粒子およびその製造方法、並びに非ハロゲン系プラスチゾル組成物およびそれを用いた物品 | |
JPH07166096A (ja) | 自動車用耐チッピング塗料 | |
JPH07166093A (ja) | 水性エマルジョン型の自動車用耐チッピング塗料 | |
JP5307442B2 (ja) | 水系塗材組成物 | |
JP3408853B2 (ja) | 水性エマルジョン系塗料 | |
JP2912452B2 (ja) | イソホロンを含有しないフルオロカーボンコーティング組成物 | |
CN111978811A (zh) | 水性单组份清面漆涂料及其制备方法 | |
JPH07166128A (ja) | 水性エマルジョン系塗料 | |
JPH059412A (ja) | 水性防錆塗料組成物 | |
JPH01279946A (ja) | プラスチゾル組成物 | |
JPH07166098A (ja) | 水性エマルジョン系塗料 | |
JPH07166101A (ja) | 水性エマルジョン系塗料 | |
CN108707360B (zh) | 一种抛光腻子及其制备方法 | |
JPH07166099A (ja) | 水性エマルジョン系塗料 | |
JPH07166097A (ja) | 水性エマルジョン系塗料 | |
JP3437285B2 (ja) | アクリルゾル | |
JPH08209060A (ja) | 常乾型水性エマルジョン系塗料 | |
JPH07166095A (ja) | 水性エマルジョン系塗料 | |
JPH08209056A (ja) | 常乾型水性エマルジョン系塗料 | |
JP3301138B2 (ja) | ペースト用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製造方法 | |
JP3504378B2 (ja) | 騒音防止用アンダーコート構造 | |
JPH06128438A (ja) | 低比重プラスチゾル | |
JP2648202B2 (ja) | 塩化ビニルプラスチゾル組成物 | |
JPH08209044A (ja) | 常乾型水性エマルジョン系塗料 |